『聖堂の落日』
自分を愛するように誰かを愛することが出来るなら、世界はきっと平和になるのでしょう。
PC1:〝Ecclesiastes 1-2〟 朝霞 空(キャラシート)PL:ゆげたろ
PC2:〝1 Corinthians 1:18〟 習志野 律(キャラシート)PL:いーさにうむ
PC3:〝リヴァイヴボルト〟 雛菊 遥(キャラシート)PL:黒鉛筆
PC1-B:〝リトル・ミストレス〟 春日 雪(キャラシート)PL:しんごろ
メイン|雑談
目次
プリプレイ
マスターシーン
OP:習志野 律&雛菊 遥
OP:朝霞 空
OP:春日 雪
シーン1:交点
シーン2:蹂躙
マスターシーン2
シーン3:友達
シーン4:継承
シーン5:客観
シーン6:殺意
シーン7:衝突
クライマックス:悲劇
バックトラック
エンディング:雛菊 遥
エンディング:朝霞 空
プロローグ:習志野 律&春日 雪
プリプレイ
■トレーラー
俗に〝大N市〟と呼ばれる街がある。あなた達はその住民だ。
あまりに多くの陰謀が渦巻くこの街で、あなた達もまた戦っている。
けれど、
あなた達の戦いは決して賞賛されることはない。
あなた達の戦いは決して報われることはない。
あなた達の戦いには大義が無く、故に支持者も無い。
あなた達の戦いは、死へ向かう為のものだ。
あなた達の欲望が叶えられることは、決して有り得ない。
ダブルクロス The 3rd Edition.
『聖堂の落日』
ダブルクロス、それは裏切りを意味する言葉。
■自己紹介
朝霞空:https://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEY9vKW3AIM
朝霞空:「いつか一緒に、海を見に行こう」
朝霞空:あまり感情を表に出さないFHチルドレン女子です。
朝霞空:今は亡き妹と「一緒に海を見に行こう」という約束を守る為に海に近づかないようにしています。
朝霞空:イージーエフェクトを利用した潜入・暗殺を主に担当していますが、一流とかではないです。
朝霞空:自身の器用貧乏な能力は好きでも嫌いでもないよ。
朝霞空:もっと強くできるだろ!!という組み合わせを食いつぶしていくスタイル。
朝霞空:今より優しい世界になればいいなと言う希望を持ってシナリオに臨みます。
PC1:朝霞 空
シナリオロイス:赤夜 佳那美(あかしや・かなみ)
あなたの赤夜 佳那美は、共に『スレイヤーセル』発足の頃──崩落戦直後から在籍するエージェントだ。
幹部昇格などの話は出ないが、相応の戦歴と経験を重ねたあなた達は、セル内でも比較的扱いが良い。
二人とも、セルの最終目的である〝世界の救済〟を信じて戦ってきた。
そしてどうやら、次の作戦が成功すれば、スレイヤーセルは最終目的に大きく近づくことになるようだ。
作戦指揮官は〝1 Corinthians 1:18〟習志野 律──セルのNo.2。そして副官が朝霞 空となる。
その作戦内容は──
N市UGN、第九地区支部副支部長、春日 雪。彼女の身柄の拘束・強奪だ。
習志野 律:http://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYh_iM_gIM
習志野 律:「キミが必要なんだ。──ボクに、力を貸してくれるかい?」
習志野 律:中性的な顔立ちをした、スーツの似合う赤毛金眼の人物。笑うと見える、鮫のような歯が印象的。
習志野 律:元UGNチルドレン。同僚で、想い人だった少女がジャーム化したことを切っ掛けにUGNを離反しました。
習志野 律:以後FHセルを転々とし、現在はスレイヤーセルの幹部エージェントとなっています。
習志野 律:構成員を金銭的、精神的、諸々でサポートするのを主たる役割として活動中。
習志野 律:つまり甘やかすのが仕事。掛ける言葉も態度も非常に甘々です。
習志野 律:性能としては、オル/ソラ+実験体の高い社会を活かした諸々のサポート。
習志野 律:《宵闇の魔花》《妖精の手》「フローズンリリー」などの後付け達成値でPT全体を甘やかす編成です。
習志野 律:最低限の射撃能力もあるので、FH武器をいっぱいのダイスで振り回しますよ。
習志野 律:FHシナリオに普段と違う緊張がありますが、存分に楽しんでいきたいと思います。宜しくお願いします!
PC2:習志野 律
シナリオロイス:〝ジェネシス9-1〟真波 シュウカ(まなみ・ - )
あなたは『スレイヤーセル』における序列2位のエージェント、即ち最高幹部だ。
順列と裏腹、あなたの在籍期間は短い。セルリーダーが変わった新体制下で加入した人員である。
ある時、あなたはセルリーダーである〝ジェネシス9-1〟──自称〝マスターミショナリー〟のひとりに呼び出される。
与えられた任務はUGNへの偽装投降だ。……それが上手く行く筈も無い事は、あなたの戦歴なら理解できるだろう。
だが、〝ジェネシス9-1〟は策があるという。
「市内拠点と構成員の全てを失っても構わない」
「必ず春日 雪を回収しなさい」
雛菊遥:http://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEY19GRiwMM
雛菊遥:雛菊遥(ひなぎく はるか)、コードネームは〝リヴァイヴボルト〟純粋培養のFHチルドレンです。
雛菊遥:遺伝子から調整されたデザイナーベイビーで、能力と精神に手が加えられ、戦闘時には強制的に暴走し、破壊に固定された衝動に駆られます。
雛菊遥:本来は争いごとを好まないぽわぽわした11歳の少女。争いのない世界を求めて、スレイヤーセルの『世界の救済』の為に頑張ってます。人が傷付くより自分が傷付いた方がいいタイプ。
雛菊遥:セルの中では下っ端で、実戦投入されて1年経ってないんじゃないかと思います。
雛菊遥:性能としては、加速装置ヴァジュラでそこそこの行動値とそこそこの攻撃力で攻撃し、装着者で取得したFHバトルアーマーのそこそこの硬さを活かして変異暴走でカバーリングします。
雛菊遥:紡ぎの魔眼もあるので、社会1ですが情報とかもそこそこできます。色々欲張って器用貧乏になった感はありますが、何とかやっていきたいと思います。
雛菊遥:以上、よろしくお願いします!
PC3:雛菊 遥
シナリオロイス:〝リトル・ミストレス〟春日 雪
あなたは『スレイヤーセル』の戦闘員のひとりであり、古くからのFH所属者だ。
まだ物心つかぬ内に先代のセルリーダーに引き取られ、今は〝ジェネシス9-1〟の下、世界救済の為に戦っている。
その戦果が認められたのだろう。あなたは〝1 Corinthians 1:18〟の指揮下で、第九地区での作戦行動に従事する事となる。
「あなたには、お友達を作ってきてもらいます」
「同い年のかわいい女の子ですから、きっと仲良くなれると思いますよ」
春日 雪:http://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYkbOJwwIM
春日 雪:「姓は春日、名は雪と申します。……はい、かの“ディアボロス”とは遠縁にあたります」
春日 雪:「この街では、"マゲイロス"の姪にあたると……そう名乗った方が、分かりやすかったかもしれませんね?」
春日 雪:「……ええ、ですが。それももう、終わった話です。今の私は、第9支部副支部長の椅子を預かる身。とはいえ」
春日 雪:「変わらず気軽に、雪ちゃん、と呼んでもらえると嬉しいです。……ね、いいでしょう?」
春日 雪:N市第9支部副支部長。小学生。春日一族の出身であるが、市外での支部長職を経て、今の立場に至る。
春日 雪:オーヴァードとしては、薬物精製と領域操作を用いた支援能力に長ける。
春日 雪:愛用の外套は、かつて治めていた支部を統べる証として先代から受け継いだ遺産。少しずつ心が冷たくなる、という曰く付きだが…。
春日 雪:支部長としての責務を離れれば、年相応の可愛らしい少女である。
春日 雪:シンドロームはソラリス/オルクス。低い行動値を活かして、行動済みの味方を再行動させます。
春日 雪:160点版ですので、ここにユニークコードによるダイスブースト、《領域の盾》によるカバーリングが加わる形に。
春日 雪:お金ならそこそこありますので、リサーチもお任せあれ!そして一体何がどうなってしまうのか…。
春日 雪:以上、よろしくお願いします。
PC1ーB:春日 雪
シナリオロイス:〝off-real〟真壁 月尚(まかべ・つきひさ)
あなたは一つの地区を預かる支部において、副支部長という大役を務めている。11歳という幼さで、だ。
ある時、その支部を訪れた者がいた。〝off-real〟真壁 月尚──N市外の支部に所属するUGNエージェント。
彼とあなたは過去に〝些かの〟接点がある。
あなたがUGN内で一定の地位を築くまでの経緯において、だ。
真壁 月尚はあなたに、作戦行動への協力を要請する。
N市内で活動するFHセル『スレイヤーセル』の幹部が、投降を申し出ているという。
偽装投降であろうと真壁は判断しており、その上で逆用し、セルそのものの壊滅を図ろうと。
マスターシーン
大山 重吾:「おい、真壁。聞いたか?」
大山 重吾:R市にて支部長職を務める男、大山 重吾は、名前に相応しい巨体で椅子を軋ませながら言った。
真壁 月尚:「なにをでしょうか」
大山 重吾:「マゲイロスが死んだそうだぞ」
真壁 月尚:真壁 月尚は両目を丸く見開き、それから、牙を向くような残酷な笑みを浮かべた。
真壁 月尚:頬のそげ落ちたような、痩躯の男である。背が高く、顔色は土気色に近い。枯れ枝のような男だった。
真壁 月尚:「それはそれは」
大山 重吾:「我々の急所も、あの男の脳髄と共に消えた訳だ。随分と待たされたな」
真壁 月尚:「2年か、3年か。長い停滞でした」
大山 重吾:「遅れを取り戻さんとな」
真壁 月尚:枯れ枝のような男が頭を下げ、笑みもそのままに言う。
真壁 月尚:「N市へ向かいます。そちらはくだんの〝情報筋〟への接触を──」
大山 重吾:「もう来ている」
GM:きいっ、と、扉が開いて、一人の女性が室内へと入ってきた。
ジェネシス9-1:「おじゃましまーす」
ジェネシス9-1:大学のキャンパスの中を探せば、こういう雰囲気の人間がひとりはいるだろう。そういうありふれた空気感の女性だった。
OP:習志野 律&雛菊 遥
GM:習志野&雛菊組! 二人同時登場!
習志野 律:シーンイン:習志野 律の侵蝕率:+2(1d10->2) ((侵蝕率:41->43))
雛菊遥:1d10
DoubleCross : (1D10) → 4
GM:さて。物語が始まる前に少しばかり説明させていただく。この〝スレイヤーセル〟についてだ。
GM:些か複雑な経緯を辿って成立したセルであるが、単純化すると、4年前の崩落戦後に結成されたと考えて良い。
GM:結成当時の首領は〝スレイヤー・ブレイズ〟という青年。後に彼の妹、〝スレイヤー・メタル〟が合流する。
GM:だが、その両名ともがここ一年ほどの間にN市内で戦死。セルは崩壊した、とUGNには認識されていた。
GM:数ヶ月前、〝ジェネシス9-1〟がセルの設備と下級戦闘員を引き継ぐ形で同名セルを再興。
GM:幹部・或いは単独活動可能な戦闘員を新たに配備し、再びの活動を始めた。
GM:崩壊以前も以降も、スレイヤーセルの目的は変わっていない。
GM:それは、〝世界の救済〟である。
GM:……その上で少し補足する。
GM:習志野 律。あなたは〝ジェネシス9-1〟に連れられて赴任した、いわば新体制下の幹部メンバー──セル内の序列は2番。
GM:雛菊 遥。あなたは先代セルリーダーの頃から一戦闘員として働いて来た。今回は珍しく、あなたが名指しでの召集である。
GM:さて。
GM:──スレイヤーセル最終拠点、通称『聖堂』。
GM:中枢、司令室にて
GM:あなた達二人が訪れた時、そこには〝ジェネシス9-1〟が20人ほども集まっていた。
GM:全く同じ顔と背格好の女が複数人。このセルでは珍しくもない風景である。
GM:彼女達はなんらかの資料を前に、頭を付き合わせ何事か思考している。
GM:そして一人が、あなた達を室内に迎え入れ、ソファに座らせた。
ジェネシス9-1:「律、良く来ました。それから遙ちゃんも良く来ましたね、お菓子をあげましょう」
GM:と、あなた達の目の前にあるテーブルに、色々な菓子類を詰め込んだ盆が置かれた。
習志野 律:「ふふ、貴方からお声が掛かれば何処からでも馳せ参じるさ」 恭しく一礼。
習志野 律:紫かかった赤毛に、ライトグレーのスーツを着こなす中性的な顔立ちの人物。
習志野 律:──セルのNo.2としてサポート役に従事する、“1 Corinthians 1:18”である。
雛菊遥:「今日はどのようなご用事ですかー? 頑張ってお役立ちしますよー」そう言いつつ、目線は時折お菓子に。
ジェネシス9-1:「ふふふ。ちらちら見なくてもいいんですよ。ほら、食べながらゆっくり聞いてください」
ジェネシス9-1:と言いつつ、自分自身も適当なビスケットの個包装を手に取り、ぽりぽりと音を立てながら、
ジェネシス9-1:「さて、あなた達を呼んだのは勿論お仕事の為です。律には元々話していましたが」
ジェネシス9-1:「本日この瞬間より、セルを上げての大規模計画──〝銀貨作戦〟を発令します」
GM:と、雛菊遥には聞き慣れないだろう名称を告げる。
習志野 律:「ああ、『時は来たれり』、ということだね」
雛菊遥:「では、ありがたくー。むむ、大規模計画……わくわくする響きですねー」
ジェネシス9-1:「ええ。この計画には、『聖堂』防衛の為の僅かな人員を除いたほぼ全戦力を投入します」
ジェネシス9-1:「私自身も……そうですね。〝現個体数の八割以上〟を投入する予定です。」
習志野 律:「ほう、それはそれは」
ジェネシス9-1:「既に幾つか行動は始まっていますが──特に重要なのがあなた達です」
ジェネシス9-1:「とくに、遙ちゃん!」
ジェネシス9-1:びっ、と指差す!
雛菊遥:「! 大切なお役目! ど、どきどきしちゃいますよー」
ジェネシス9-1:「あなたには、お友達を作ってきてもらいます」
ジェネシス9-1:「同い年のかわいい女の子ですから、きっと仲良くなれると思いますよ」
ジェネシス9-1:す──とテーブルに写真が置かれる。
ジェネシス9-1:この街──無論〝レネゲイド〟の世界──では有名な人物の写真だ。
雛菊遥:「一体、わたしはどうやってお役に立てばー……お友達、ですかー?」
ジェネシス9-1:「UGN第九地区支部、副支部長、春日 雪」
習志野 律:くすくす、と笑い声が重なる。
ジェネシス9-1:「遙ちゃんのお仕事は、この子の傍に居て、大変そうな時は力を貸してあげたり支えてあげたり、つまりお友達になることです」
雛菊遥:「それは、とっても素敵なお仕事ですがー……これでどんなお役に立てるんでしょうかー?」
ジェネシス9-1:「ふふふっ」
習志野 律:ぽん、と少女の頭に手を置く。
雛菊遥:争いごとが嫌いで、そういった類いの任務でないのは喜ばしいが、いまいち『世界の救済』との繋がりがぴんとこない。
習志野 律:なでなで。
ジェネシス9-1:対面のソファから立ち上がった〝ジェネシス9-1〟が、雛菊遥の隣に──
習志野 律:「ヒナはいい子だね、いつだってリーダーと、このセルの役に立ちたいと思ってくれている」
ジェネシス9-1:習志野 律と二人で挟み込むような位置に腰を下ろす。
習志野 律:「ボクやリーダーは、そんなキミだからこそ、この作戦に加わってほしいと思ったんだ」
習志野 律:蕩けるような甘い声が、少女の耳朶に落ちる。
ジェネシス9-1:「ええ、本当に。あなたはとても良い子です。あなたじゃないと駄目なお仕事なんだ、と私は信じているんですよ」
ジェネシス9-1:「だから」
ジェネシス9-1:少し異なる温度感の声が、逆の耳朶に吹き込まれながら、
ジェネシス9-1:「……だから信じてください。あなたが春日 雪と親しくなり、彼女に信頼される程に」
ジェネシス9-1:「私達の作戦は完璧に進行するのだ、と」
習志野 律:「……難しいことは考えなくていい。ボクが付いているし、リーダーも必要な指示をちゃあんとくれる」
習志野 律:「仲良くなっておいで。友達を作るのは、楽しいことだよ?」
雛菊遥:「おおおー……。わ、分かりましたー……?」両側からの感触に目を回しながら
ジェネシス9-1:「よろしい」にこりと笑ってソファから立ち上がり、
ジェネシス9-1:「……ですが。お友達というのは、外から与えられるものではない。自然にそうなるものなのです、なので」
ジェネシス9-1:「遙ちゃんは上手いこと、これがお仕事だというのを言わないで自然に! この雪ちゃんと仲良くなってください!」
ジェネシス9-1:「わかりましたか!」
雛菊遥:「は……はいー。仲良くなるのは、得意かどうかは分かりませんがー……好きなので、頑張りますよー」
習志野 律:「困ったら、いつでもボクを頼っていいからね」
ジェネシス9-1:「そして、律」
ジェネシス9-1:ソファの逆側へと回り込んで、
ジェネシス9-1:「あなたの任務は──UGNへの偽装投降です」と、いつも通りの笑顔のままで言った。
ジェネシス9-1:偽装投降。……この言葉を聞いた瞬間に、習志野 律。あなたはこう考えるやも知れない。
ジェネシス9-1:〝UGNはそんな作戦が通用するような相手ではない〟と。
習志野 律:「なんだい、リーダー」 その声は、また別種の喜色を帯びる。
習志野 律:「……へえ、偽装投降」
習志野 律:「ふうん……そう、リーダーがそう言うなら、ボクはやるけどね」
ジェネシス9-1:「考えはあるんですよ。律、ちょっと耳を貸しなさい」
雛菊遥:「律さんの任務は、何だかとってもプロフェッショナルな雰囲気ですねー……」
習志野 律:言われるがままに、彼女の口元に、黒い花で飾られた耳を近付ける。
ジェネシス9-1 -> 習志野 律:「UGN側の〝off-real〟というエージェントと、内約を取り付けています」
ジェネシス9-1 -> 習志野 律:「あなたはUGN側に第九地区の拠点情報を渡し、襲撃を行ってください」
ジェネシス9-1 -> 習志野 律:「拠点には現在動かせる戦闘員の七割と、物資の五割を輸送中です。……つまり陥落すれば、セルが崩壊するダメージに相当するでしょう」
ジェネシス9-1 -> 習志野 律:「皆殺しで構いません」
ジェネシス9-1 -> 習志野 律:「仲間殺しで負担が掛かった子──つまり遙ちゃんへのメンタルケアは、あなたの重要任務です」
ジェネシス9-1 -> 習志野 律:「それと、もう一つ」
ジェネシス9-1 -> 習志野 律:「春日 雪は生きたまま回収してください。手足は要りませんが有っても困りません」
ジェネシス9-1 -> 習志野 律:「春日 雪をほだすのに、遙ちゃんが役に立つんじゃないかなぁって考えてます」
ジェネシス9-1 -> 習志野 律:「……細かい次第は、上手く事態が連動するように調整してありますが、概ねそんなところです」
ジェネシス9-1 -> 習志野 律:「市内拠点と構成員の全てを失っても構わない」
ジェネシス9-1 -> 習志野 律:「必ず春日 雪を回収しなさい」
習志野 律:微笑みを浮かべたまま、その言葉の一片も漏らすことなく────リーダーの語る情報の全てを、頭に叩き込む。
ジェネシス9-1:「──ということです、分かりましたね?」
習志野 律:「……ふふ、流石はリーダー。考えることが違う」
雛菊遥:(これは、下っ端には聞かせられない高度なお話の雰囲気ですねー……。もっとお役に立たないと仲間入りできないやつ……)
ジェネシス9-1:「では、改めて〝銀貨作戦〟を始動します。指揮官は律、副官に朝霞 空。戦闘員として雛菊 遥、赤夜 佳那美」
ジェネシス9-1:「R市のUGN支部長、大山 重吾を経由して、第九支部に投降の申し出を済ませています」
ジェネシス9-1:「あなた達はこれより〝スレイヤーセルを脱走〟し、向こうが指定した合流地点へ赴いてください」
ジェネシス9-1:「ここまで不明点はありますか?」
習志野 律:「答えはノー」
習志野 律:興奮からか、その頬を少々赤く染めて、“ジェネシス9-1”に向き合う。
習志野 律:「ふふ、思っていたよりもずっと豪勢だね。────楽しくなりそうだ」
ジェネシス9-1:「よろしい。……ちなみに遙ちゃんも大丈夫かなー?」
雛菊遥:「大丈夫ですー。わたしはとにかく、言われたことを——この子と友達になることを全うすればいいんですねー?」
ジェネシス9-1:「ええ。この子はきっと、毎日がとっても大変で、辛くて、誰にも言えない秘密があって」
ジェネシス9-1:「苦しくて苦しくて、それを隠しながら生きてる子なんですよ──きっと」
ジェネシス9-1:「遙ちゃんは、この雪ちゃんがどんなことになったとしても、傍にいてあげてください」
ジェネシス9-1:「……あなたが傍にいれば安心できると、彼女に思ってもらえるといいですね」
ジェネシス9-1:「──では。出撃の前に、律」
習志野 律:「なんだい?」
雛菊遥:「それは大変なことですねー。はい、こう言ってはなんですが、任務だけでなくこの子の為にも精一杯頑張りますよー」
ジェネシス9-1:「何人か、お土産代わりに殺して持って行きなさい」
ジェネシス9-1:と、自分と同じ顔をした20人ばかりの方を指差した。
習志野 律:「────ふふっ」
ジェネシス9-1:……その声を号令としたように、資料を覗き込んでいた20人ほどが、
ジェネシス9-1:一斉にあなた達の方へ顔を向けて、同じ笑い方をした。
習志野 律:「まったく────貴方という人は」
習志野 律:「ボクの扱い方をよく分かっていらっしゃる」
習志野 律:ソファから立ち上がり、もう一度、恭しく一礼し。
雛菊遥:「……」少し顔が曇る。戦闘員としてこういったことには慣れているが、いつまでも抵抗はなくならない。
習志野 律:「では、有り難く頂戴しよう。──暫く、寂しくなるかもしれないからね」
習志野 律:言って。嫣然と、微笑んでみせた。
習志野 律:……と、顔の曇った少女の姿を見て、
習志野 律:「……ヒナ。おいで」 その肩に手を添え、自分の方へ寄せる。
習志野 律:ぎゅ、と。優しく、温かな体温と心地よい香りが、少女を包むだろう。
習志野 律:「怖がることはない──『殺して』というのは、あくまでも比喩さ。ボクは、キミの味方だからね」 小さくウィンク。
雛菊遥:「……大丈夫ですよー。わたしも、スレイヤーセルの一員ですからー」
雛菊遥:そう言いながらも、体重を預ける。
習志野 律:「ふふ、強い子だね────ボクも、安心だ」
習志野 律:習志野 律は、少女を甘やかす。甘やかしたいから、甘やかすために、甘やかす。
習志野 律:────ふふ、と。小さい笑い声が聴こえたかどうかは、分からない。
ジェネシス9-1:────ふふ、と。
雛菊遥:雛菊遥は、役に立ちたい。こうやって思いやってくれる人が傷付くことが嫌だから、争いのない世界を目指して。
ジェネシス9-1:幾つも、幾つも笑い声が重なる。
ジェネシス9-1:「ふふ」
ジェネシス9-1:「ふふふ」
ジェネシス9-1:「ふふふふふふふ──」
雛菊遥:だから、こうやって甘やかされる度に、嬉しさと同時に不甲斐なさに見舞われる。
雛菊遥:だから、甘やかされないくらいに強くなって役に立とうと、いつもと同じ決意を固めて、渡された写真を胸に抱いた。
OP:朝霞 空
GM:空ちゃん登場侵蝕!
朝霞空:36+1d10 侵蝕
DoubleCross : (36+1D10) → 36+1[1] → 37
GM:省エネ
GM:……先の二人のように、あなたと、赤夜 佳那美(あかしや・かなみ)についても軽く補足しよう。
GM:あなた達は先代セルリーダーの頃から戦闘員として戦っている、いわば古株である。
GM:作戦規模によってはそれぞれが小隊を任される程度の信頼がある──と認識しておいていただきたい。
GM:──スレイヤーセル最終拠点、通称『聖堂』。
GM:その一区画。いわゆる休憩室のような場所。
GM:そこはまるで教会のように、横に幅の広い椅子が幾つも備えられている。
GM:ステンドグラスは色鮮やかに、曇りを知らぬ『聖堂』に光を落とす。
GM:だが、十字架も、神の子を模した像も何も無い。そういう空間の中で──
赤夜 佳那美:「ねえ、空ちゃん空ちゃん。最近、お仕事あんまり無いよね」
赤夜 佳那美:と馴れ馴れしく赤夜 佳那美があなたに呼びかける。手元には分解した銃器が数丁。
朝霞空:「えっ」
朝霞空:「あ…う、うん。そうだね、か…カナちゃん」控えめに名前を呼び、答える、
赤夜 佳那美:「訓練監督とか装備の在庫管理とかそういうちまちましたのはあるけど」
赤夜 佳那美:「色んなセルの動きが活発になってて、行動したり壊滅したりで、下界の方は大騒ぎなのにさ」
赤夜 佳那美:「私達はこうやって武器をお手入れしながらおしゃべりの日々……ううぅ、世界救済の完遂の日はいつ来るのでしょう」
赤夜 佳那美:「でも負けない! 世界を救って私達も幸せになるその日まで! 運命とかUGNとかには負けない!」
赤夜 佳那美:テンションが高いのは、何か薬物をやっているとか、精神改造を受けているとかではない。素だ。
朝霞空:「うん、そうだね。私達は大切な物のために戦ってるから」
朝霞空:「だから、負けない。負けちゃ、いけない」
赤夜 佳那美:「そうだ! 邪悪なUGNなんかに負けてはいけないんだ!」
赤夜 佳那美:分解途中の自動小銃を掴み、グッと拳を突き上げる。
朝霞空:「うん、私も頑張る」
赤夜 佳那美:「うん、頑張ろう! 世界が平和になったら色んなところに遊びに行くぞー!」
朝霞空:ちょっと照れくさそうに笑いながら、同じように拳を上げる。
赤夜 佳那美:「あっ、ちなみにちなみに空ちゃんはさ、何処に行きたいとか希望ある?」
赤夜 佳那美:上げた拳を降ろさないまま。
朝霞空:「私は──」
朝霞空:「私は、海を見に行きたいな」
赤夜 佳那美:「……そうだったね」
赤夜 佳那美:二人の付き合いは長い。幾つもの戦場で肩を並べた。
赤夜 佳那美:細かい話の全ては知らずとも、あなたにとって〝海〟というものがどれほどに特別であるかは知っているのだ。
赤夜 佳那美:「その時は、私も一緒に行っていい?」
朝霞空:「うん、一緒に行こう」
朝霞空:「いつか絶対に、今より優しい世界にしてみせる」
赤夜 佳那美:「行こう行こう! 眩い日差しにビーチパラソル、イルカの浮き輪、水着、かき氷!」
赤夜 佳那美:並べ立てた例を、実際に体験したことは無い。
赤夜 佳那美:ただ、休憩室の娯楽としておかれた雑誌などで、知識として得てはいるのだ。
赤夜 佳那美:「見てろー。今はUGNに支配されてる世界だけど」
赤夜 佳那美:「必ず! 私達がひっくり返してやる──」
ジェネシス9-1:「──おやおや。その海水浴、私もご一緒して良かったりします?」
ジェネシス9-1:ぺたぺたと、サンダル履きの足音。
朝霞空:「あ──」
ジェネシス9-1:「おじゃましまーす」と、このセルのセルリーダーが現れた。
ジェネシス9-1:〝ジェネシス9-1〟──自称〝マスターミショナリー〟。極めて非力にして貧弱なオーヴァードである。
ジェネシス9-1:「朝霞ちゃん、赤夜ちゃん、元気してます? お話中にごめんなさいね」
朝霞空:「こ、こんにちは」ぺこり、と頭を下げる。
赤夜 佳那美:「いえっ、問題ありません! そして元気です! なにかご命令でしょうか!」直立!
ジェネシス9-1:「はい。命令と、それからプレゼントですね」
朝霞空:「プレゼント、ですか?」
ジェネシス9-1:「ええ、プレゼント。朝霞ちゃんと赤夜ちゃん、あなた達にコードネームをプレゼントします」
赤夜 佳那美:「!」
ジェネシス9-1:「朝霞ちゃんは〝Ecclesiastes 1-2〟。赤夜ちゃんは〝ヨハネ19-28〟。昨日から頑張って考えたんですよー」
GM:聖書の一節から採択したコードネームは、スレイヤーセルでは幹部格のみに与えられるものである。
朝霞空:「カナちゃん、やったね!」
赤夜 佳那美:「や──やったーっ!」
赤夜 佳那美:喜びの勢いで空ちゃんへ向かって飛びつく!
朝霞空:彼女がずっとコードネームを欲しがっていたことを知っていたから。
朝霞空:「わわっ」
赤夜 佳那美:「やったー! これで私達も〝ネームド〟だよ! 名前持ちだよ!」
朝霞空:抱きとめる。
朝霞空:「─うん、うん!」
ジェネシス9-1:「──ふふ。微笑ましいですねぇ」
ジェネシス9-1:「では、そのままで良いからお聞きなさい。新たな作戦を発令します」
ジェネシス9-1:「呼称〝銀貨作戦〟。習志野 律が実行に辺り、朝霞ちゃんにはその副官を務めてもらいます」
赤夜 佳那美:「副官!? すごいすごい、大出世だ!」
朝霞空:「えへへ…頑張るね」
ジェネシス9-1:「作戦の詳細は律から聞けばいいでしょうが……そうですね、一応伝えておきましょう」
ジェネシス9-1:「UGN第九地区支部の副支部長、春日 雪の身柄の強奪です」
ジェネシス9-1:おつかいに行ってきてください、と言うのと何も変わらぬような口調で、セルリーダーはそう告げた。
朝霞空:「〝Ecclesiastes 1-2〟、了解しました!」いつかカナちゃんがやっていた敬礼を真似してやってみた。
赤夜 佳那美:「ヨ、〝ヨハネ19-28〟! 了解しました!」少し遅れて、真似を真似ての敬礼。
ジェネシス9-1:「うんうん、やはりあなた達は見所がある」
ジェネシス9-1:満足げに〝ジェネシス9-1〟は笑って、
ジェネシス9-1:「これから律と合流し、セルを脱走、UGNへ内通をしてもらいます」
ジェネシス9-1:「律には事前に説明をしてありますが、第九地区にある我々の最大拠点に、人員と物資を最大限に配置します」
ジェネシス9-1:「あなた達二人は律の指揮の下、UGNを率いてその拠点を攻撃してください」
赤夜 佳那美:「──えっ」
ジェネシス9-1:「その攻撃の過程で、向こうがあまり黙って見過ごせはしないだろう情報が見つかる様に仕向けます」
朝霞空:「──ど、どういうことですか?」
ジェネシス9-1:「UGNは対応の為に人員を割かねばならないでしょう。第九地区はネームドこそ多いですが、一般の支部員は少ないようですから」
ジェネシス9-1:「……ふふ」
ジェネシス9-1:「簡単に言いますとね。あなた達には人員整理を手伝ってもらおうと思うんです」
ジェネシス9-1:「もう、これから先の戦いにはついていけないだろう、力の無い子や」
ジェネシス9-1:「負傷だったり、ジャーム化が近づいていたりで、戦場に出すことも出来ない子」
ジェネシス9-1:「その全てを一度まっさらにして、新しい〝スレイヤーセル〟を作る前準備、と考えてください」
赤夜 佳那美:「…………っ、ぇ、あ」
ジェネシス9-1:「ああ、もちろん。それだけではありませんよ」
ジェネシス9-1:「幾つかの案が同時に進行している。あくまでもお掃除は、その中の一つに過ぎない」
ジェネシス9-1:「最終的な目標が春日 雪の強奪であることは、誤解無く覚えておいてくださいな」
朝霞空:「あ……うっ……っ」
ジェネシス9-1:ふふ──と、聖母のような微笑みを浮かべて。
朝霞空:「……り、了解…しました」
ジェネシス9-1:「新体制では、朝霞ちゃんと赤夜ちゃんの二人で律を支えてもらう──言うなればナンバー3としてのポジションを検討しています」
ジェネシス9-1:「遙ちゃんも幹部候補ですが、あの子はまだ幼いとこもありますから」
ジェネシス9-1:「律には最大限カバーするように言ってありますが、二人も遙ちゃんのことを気に掛けてあげるように」
ジェネシス9-1:「……いいですね?」
赤夜 佳那美:「は、」
赤夜 佳那美:「────────」
赤夜 佳那美:「っ、はい」
朝霞空:深呼吸をする、心を落ち着かせる。
赤夜 佳那美:かくっ、とぎこちなく、赤夜は頷いた。
朝霞空:大丈夫、そんな気持ちを込めてカナちゃんの手を握る。
朝霞空:「──はい」
赤夜 佳那美:弱々しく、その手を握り返す。
赤夜 佳那美:近接戦闘に長けたあなたより、その手は少しだけ柔らかい。
赤夜 佳那美:血が流れていないのでは、と思ってしまうほど冷えているのに、その手は汗に濡れていた。
ジェネシス9-1:「これも、世界の救済の為。あなた達の幸せの為です」
ジェネシス9-1:「UGNも他のセルも、何もかも圧倒し得る兵器を得る為の」
ジェネシス9-1:「春日 雪を我々の手中に収める為の」
ジェネシス9-1:「……さあ、いきなさい。〝降下通路〟で律が待っています」
朝霞空:「──行こう、カナちゃん」手を握ったまま、声をかける。
赤夜 佳那美:「ぁ、う」
赤夜 佳那美:「空、ちゃん」
赤夜 佳那美:「私達……が、頑張ろう、ね……」
朝霞空:「──うん」進む先に光があることを信じて、歩き出す。
GM:あなた達の背を、ステンドグラスを通過した多色の光が照らしていた。
GM:色鮮やかな死の色だった。
OP:春日 雪
GM:雪ちゃん登場侵蝕!
春日 雪:春日 雪の侵蝕率を+8(1d10->8)した(侵蝕率:40->48)
春日 雪:昂っておるわ!
GM:──N市第九地区、UGN支部
GM:仮に執務室としておこう。副支部長であるあなたは、支部長室ほどの規模ではないまでも一室を与えられているかも知れない。
GM:今回はとりあえずそういうことにしておくのだが、
GM:こん、こん、こん とその部屋のドアがノックされた。
春日 雪:─この部屋、大抵は誰かが─招いていたり、サボりの場にしていたりと理由は色々と─いるのだが。
春日 雪:この日は珍しく、一人で書類仕事なぞをしていて。
春日 雪:「……はい、どうぞ?」
GM:失礼します、と声がして
春日 雪:来客の予定はあっただろうか、と。内心疑問符を浮かべながら、執務机に向かったまま応える。
末柄 晴:「……副支部長殿、お時間よろしいでありますか」第九支部所属チルドレン、末柄 晴だ。
末柄 晴:入室してきた、彼とも彼女とも分からぬチルドレンには、普段の何処か脳天気な様子が感じられない。
春日 雪:「……?どうかされましたか、晴さん?なんだか……」
春日 雪:深刻な様子ですが、と口にしかけて。
春日 雪:「……いえ。どうぞ、何でも伺いますよ」
春日 雪:努めて、柔らかい笑みを浮かべて。
末柄 晴:「……副支部長殿へ内密のお客人でありますが……その」言い淀み、自分が潜ってきたドアの方へ視線を向けると、
真壁 月尚:「どけ」
真壁 月尚:と言い淀む末柄を押しのけるように、入室してきた者があった。
GM:突然ですが、〈知覚〉の難易度6で判定をどうぞ。
春日 雪:1dx>=6
DoubleCross : (1R10[10]>=6) → 5[5] → 5 → 失敗
春日 雪:惜しい…!
GM:では、あなたは思い出すのに少しばかり時間が掛かる。何故なら、以前より随分と痩せ衰えているからだ。
GM:だがそれでも、忘却することは出来ないだろう。
GM:忘却することなど、生涯、出来はしないはずだ。
GM:あなたはほんの少し前まで、N市の外で支部長職を務めていた。
GM:年齢の問題を考えれば、崩落戦より前ではないだろう。2年か? 3年か?
GM:その時の部下であり、監視役であり、斡旋役であった男が──あの頃より十数kgも痩せ細り、死相の滲む顔でそこに立っていた。
真壁 月尚:「久しぶりだな、元支部長」何も変わらぬ横柄な態度と声であった。
春日 雪:「……ええ、ええ。こういう場合、お変わりないようで安心しました、というのが常套句でしょうけれど」
春日 雪:紅い目を、すぅと細めて。
春日 雪:「……随分と変わってしまわれましたね、真壁さん」
春日 雪:肺腑から息を絞り出すように、その名を口にする。
真壁 月尚:「お互い様だ。今のお前なら、以前より値を吊り上げられる」
真壁 月尚:「〝支部の運営資金〟の確保に悩むことも減っただろうよ。……それとも、まだ〝続けている〟か?」
春日 雪:「……やっぱり、お変わりないじゃないですか。値打ちで量られるのも、嫌いではありませんけれど」
春日 雪:「残念ですが、以前のやり方は、もう。その必要がないなら、その方が良いでしょう?」
真壁 月尚:「どうかな。本能に近い部分の欲は、人のはらわたを掴むのに適している」
真壁 月尚:「この街では使えずとも、お前を十分に用いられる場所は幾らでもある。世界の何処に行こうとも」
真壁 月尚:「──が」
真壁 月尚:大股に歩き、執務机の上に腰掛けて、
真壁 月尚:「今は、任務だ」
春日 雪:「……ええ。昔話をしに来られたのではないことくらい、よく分かっていますとも」
春日 雪:この人物をここまで連れて来てくれたチルドレン─末柄晴に、視線をちらりと向けて、小さく頷く。
春日 雪:「大丈夫ですよ。この人のことは、よく知っていますから」
末柄 晴:「……っ」
末柄 晴:向けられた視線から逃れるように、顔を横へ向けて、
末柄 晴:「……いえ。私は第九支部の人員でありますれば」
末柄 晴:「例えUGNの人間であろうが、外部の者と副支部長殿を二人きりには出来ぬのであります」
真壁 月尚:「だそうだ。堅物は何も変わっていないようだな」
真壁 月尚:「……俺は今、R市の支部にいる。〝460〟大山 重吾の指揮下だ。覚えているか?」
GM:大山 重吾。スーパーヘビー級のプロレスラーのような体躯の男だ。
春日 雪:この場にいてくれる"部下"に、ありがとうございます、と。薄い微笑みと共に、小さく礼を述べてから。
GM:我欲に満ち、だが人脈は広く、
GM:度々異性の部下を連れてはいたが、訪れる度にその顔ぶれが変わるような男だった。
春日 雪:「……本音を言えば、あまり良い印象を持てる方ではなかったと思います」
真壁 月尚:「同感だ、其処だけは。だが役に立たない男ではない」
真壁 月尚:「あの男の伝手を辿り、この街のFHエージェントから連絡があった。〝スレイヤーセル〟だ」
真壁 月尚:「支部の将来に見切りをつけ、部下を連れて投降したいということらしい」
真壁 月尚:「……お前はこの申し出を素直に信じるか?」
春日 雪:「信用できるかどうかで言えば、ノーです。……その人物が信頼できるかどうかとは、また別の話として」
春日 雪:「はいどうぞ、と受け入れるには。わたしたちは、色々なものを知り過ぎています」
真壁 月尚:「ああ。ほぼ間違い無く、何かの企てがあるのだろう。……だが、向こうが何かを仕掛けてくるというなら、利用する隙も生まれる」
春日 雪:温度の低い声は、既に少女のそれではなく。
春日 雪:「……この状況そのものに、それなりの値打ちがある。そうお考えなのですね?」
真壁 月尚:「そうだ。俺はな」
真壁 月尚:「ファルスハーツというものは、俺の命がある内に根絶やしになれば良いと思っている」
春日 雪:「…………」
真壁 月尚:黒々とした隈が刻まれた顔が、眼球をギラつかせ。
真壁 月尚:「市外との管轄境界線上にある倉庫地帯で、投降者を迎える。向こうは4人、此方は重武装の兵を連れていく」
真壁 月尚:「お前も立ち会え。お前はN市内で一定の地位を得ている。お前の承認があれば動きやすい」
真壁 月尚:「……形式上、俺はお前の部下ということになるか」
春日 雪:「あら。かつての上司を部下に迎えるのは、気持ちの良いものではないんですか?」
春日 雪:くすりと、小さく笑って。その笑みをすぐに消す。
真壁 月尚:「上か下かに拘りが有ったのか? お前の仕事風景は見ていなかったからな。知らなかった」
真壁 月尚:踵を起点に、きゅっ、と靴底の音を鳴らして背を向け、
春日 雪:「水面の下の白鳥の脚を、覗こうとするものではありませんよ。……ええ、ええ。いいでしょう」
春日 雪:「その形であれば、第9支部の人員を動かす、というわけにはいきませんが─」
末柄 晴:「いいえ」
春日 雪:「……晴さん?」
末柄 晴:「売る程に余っている有給やら特別休暇やらを全て申請して来たのであります」
末柄 晴:「邪魔だと蹴り出されようが、私は副支部長殿に同行する所存!」
真壁 月尚:「と、いうことだ」
真壁 月尚:「──深夜ゼロ時。およそ9時間後に合流する手筈となっている。それまでは適当に過ごしていろ」
春日 雪:─ああ、そうだ。この人は、あの温泉でも。つまるところ、全力で己の役割を果たそうとしてくれていたのだ、と。
真壁 月尚:「俺は仮眠室を使わせてもらう。……この頃、あまり長く立っていると目眩がしてな」
春日 雪:そんなことを思い出して、頬を緩めながら。
春日 雪:「……分かりました。どうか、ごゆっくり」
真壁 月尚:「なあ、春日 雪」
春日 雪:随分と小さく、細くなったように見えるその背中に。柔らかな声を投げる。
真壁 月尚:部屋のドアに手を掛け、廊下に足を踏み出して、
春日 雪:「はい、何でしょう」
真壁 月尚:痩躯がぐるりと、首を後ろに向ける。
真壁 月尚:「たかが死んだ程度で戦えなくなるのは、不便だと思わないか、人間は」
真壁 月尚:「だからお前だ」
真壁 月尚:「分かっているだろう、春日 雪/ 」
真壁 月尚:「お前は俺の希望だ──逃がさんぞ」
真壁 月尚:そうして、軽い足音が遠ざかって行く。
春日 雪:「…………」
末柄 晴:「……副支部長殿、申し訳ございません」
春日 雪:その足音が、聞こえなくなって。なお数十秒が過ぎてから。
春日 雪:「いえ。……ついて行くと言っていただいたこと、とても嬉しく思います。それに」
春日 雪:「あの人は、本気でああ言って、そういう風に考えているのでしょうから」
春日 雪:今にも命の火が消えそうな、そんな雰囲気の男が。死を、それを克服する術を口にしたこと。
春日 雪:そして─。
末柄 晴:「……真壁殿より〝市外でのこと〟は聞き及んでいるであります」
末柄 晴:「しかし、私は第九支部の人員。必ずや副支部長殿をお守りする所存であります」
春日 雪:「……ええ。ありがとう、ございます」
末柄 晴:「ええ、必ずや命に代えても」
春日 雪:「……だめですよ、そんなことを言っては。わたしも晴さんも、支部の皆も」
春日 雪:「等しく、限りある命なんですから」
春日 雪:─そして、こればかりは。自分と彼の、決定的な断絶だ。
春日 雪:命には限界がある。だからこそ、眩く輝くものなのだと─。
GM:命は等しく限りあるもの。その通りだ。全ての命はやがて終わりを迎える。
GM:だが。
末柄 晴:それは決して命の価値の平等を示すものではないと、末柄 晴は考えている。
末柄 晴:そのコードネームは〝歩兵/シングル・ユーズ〟
末柄 晴:盤上での価値は、〝女王〟の何分の一だろうか。
末柄 晴:必ずや、命に代えても。
末柄 晴:「必ず」
GM:全員、ここでロイス取得どうぞ!
春日 雪:真壁月尚 過去を知る者、■連帯感/食傷 にて!
習志野 律:部下/雛菊遥 P:◯慈愛/N:無関心 で取得
朝霞空:ロイス取得 赤夜佳那美 P:◎友情/N:不安
雛菊遥:上司/習志野律 ○憧憬/ぞわぞわ で
末柄 晴:春日 雪 尽力/○罪悪感 でロイス取得します
シーン1:交点
GM:全員登場!
春日 雪:春日 雪の侵蝕率を+10(1d10->10)した(侵蝕率:48->58)
習志野 律:シーンイン:習志野 律の侵蝕率:+4(1d10->4) ((侵蝕率:43->47))
習志野 律:雪ちゃん飛ばすね~
朝霞空:37+1d10 侵蝕
DoubleCross : (37+1D10) → 37+5[5] → 42
雛菊遥:38+1d10
DoubleCross : (38+1D10) → 38+3[3] → 41
GM:ざっくり説明すると、このシーンは合流パートです。
GM:脱走してきたという体裁でFH組3人がやってきて、UGN側と遭遇。
GM:そこで最初の交流を図っていただく感じになります。
GM:──管轄境界線上、倉庫地帯。
GM:深夜、0:00。空の倉庫の一つがシャッターを開けていた。
GM:中には二十人以上の人の気配。金属の臭い。
GM:そこへ──朝霞 空、習志野 律、雛菊 遥。
GM:あなた達は抵抗の意志がないことを示しながら、踏み込んで行くだろう。
習志野 律:「ふふ、随分警戒されているようだね」 中から感じる殺気。警戒。それらをゾクゾクと感じている。
習志野 律:両手を上に上げるポーズをしながら、三人の一歩前をゆっくりと歩いていく。──口を開いた奈落へと。
習志野 律:「こちらに抵抗の意志はないよ、と言っても素直に聞いてはくれないだろうが」
雛菊遥:「……」嘘は得意ではない。ボロを出さないよう、敢えて黙り込んで背中に隠れるようについて行く。
習志野 律:「────ボクの後ろにいるのは、年端もいかない子供たちだ。どうか、穏便に相手をして頂けると助かるよ」
朝霞空:心臓が早鐘のように鼓動を刻んでいる。恐怖と嫌悪を必至に堪えて、歩き出す。
習志野 律:かつ、かつ。緩やかに、優雅に、人に警戒心を抱かせない最大限の配慮を取った歩み。
雛菊遥:できるだけ悲しいことを思い出して、重要な任務に就いているという高揚を抑え、悲惨な目に遭ったチルドレンを装う。
真壁 月尚:「入れ。妙な動きをすれば射殺する」冷ややかな声があなた達を迎える。
赤夜 佳那美:「……っ」
赤夜 佳那美:朝霞 空の服の裾を、赤夜の両手がぎゅうっと掴んでいる。
習志野 律:「……ああ。どうか、銃口を向けるのはボクだけにしてくれたまえ」
習志野 律:「怯えているだろう。キミ達がそうであるように、彼女たちも怖いんだ。勿論、ボク自身も」
朝霞空:感情を抑制する。肉体を制御する。赤夜 佳那美を守るように前に出る。
習志野 律:男にそう告げ、後ろを一度振り返る。
習志野 律:自身が連れてきた愛しい子達だ。ひとりひとりに目を合わせ、安心させるように頷く。
習志野 律:「──いい子だ、皆。一緒に行こう」
GM:かっ──
GM:倉庫の奥から、幾つものビームライトがあなた達を照らし、
真壁 月尚:「見ろ、春日 雪。女子供ばかりだ」
真壁 月尚:「お前にはどう見える。哀れな脱走兵か。それともUGNを誑かそうとする娼婦の群れか?」
習志野 律:「……失礼、この子達に向かって『娼婦』は止めてくれないか」
習志野 律:抑え気味な怒気を孕んだ声。
雛菊遥:思わず笑顔を返しそうになるのを抑えて、何とか引きつった笑みに修正したところで、呼ばれた名前に反応し顔を上げる。
習志野 律:「ボクはなんと言われてもいい──だが、この子達は、別だ」
GM:ひゅっ、と誰かが息を呑んだような音がした。
GM:それも、場の張り詰める空気の中へ紛れていく。
雛菊遥:(あの子が……春日雪ちゃん、ですかー……)
春日 雪:「……わたしには」
春日 雪:細い体躯の男の傍ら。その男以上に、小さく、華奢な人影が。
春日 雪:「欲望(ゆめ)に向けて足掻く人たちだと。そう見えます。……FHとは、そういうものでしょう?」
真壁 月尚:「らしいぞ、脱走兵」
GM:ビームライトが消え、天井に明かりが灯る。それでようやく、双方の光量が平等になり、
真壁 月尚:「〝off-real〟真壁 月尚だ。現在は第九支部への出向中──という扱いになる」
春日 雪:「……この方の言葉については、代わってわたしがお詫びします。と言っても、感じられたものは消えはしないでしょうけれど……」
真壁 月尚:「この横にいるのは春日 雪、副支部長だ。お前達が従順な犬でいるなら、飼い主はこれになる」
春日 雪:「……ようこそ、UGNへ。スレイヤーセルの皆さん」
春日 雪:言葉を訂正するのは無駄だと。思い返せば、昔も自分たちはこうしていたのだと、そんなことを思い出しながら。
春日 雪:スカートの裾をつまんで、一礼。
習志野 律:「皆」 一つ声を掛け、膝を着く。
赤夜 佳那美:かちかちと、背負った小銃が金具に当たる音のする程に震えながら、同じように膝を着く。
雛菊遥:(同い年なのに副支部長……やっぱりしっかりした子ですねー)雪に目線を向けたまま膝を着く。
朝霞空:一瞬だけ周囲に視線を走らせ、同じように膝を着く。
春日 雪:「……どうか、顔を上げてください。そうでないと、お話ししにくいですから」
春日 雪:「みなさんからお話を聞くのも、この場の目的のひとつです。……そうでしょう、真壁さん?」
真壁 月尚:ふん、と苛立たしげに鼻を鳴らし、
習志野 律:視線を少し上げ、少女を見遣る。金色の猫目が、紅い瞳を見る。
真壁 月尚:「投降の手土産があると聞いている。それはなんだ」
春日 雪:紅く丸い瞳が、金色の視線と一瞬、交わって。
春日 雪:開きかけた唇は、男が発した言葉により閉ざされる。
習志野 律:「ボクらは────」
習志野 律:「見切りをつけた。ボクらの『欲望』に。そして、日常への光を見た」
雛菊遥:手土産、と聞いて再び顔に翳りが生まれる。今度は演技ではなく、本心から。
習志野 律:「どうか、この子達が平穏な生活を得られるように、取り計らってほしい。その土産は……」
習志野 律:一呼吸、間を置き。
習志野 律:「ボクらの古巣であり、故郷。第九地区における、“スレイヤーセル”の拠点だ」
習志野 律:「その情報を、あなた方に提供する」
真壁 月尚:「……ほう?」
真壁 月尚:「それはどの程度の規模だ。たかだか数十丁の銃器が置いてある倉庫だとか、そういう話ではあるまいな」
習志野 律:「戦闘員の七割、物資の五割」
習志野 律:簡潔に、問いに答える。「──これだけの被害を受ければ、セルが正常な運営を成すことはままならない。その程度、言わずともお分かりでしょうが」
真壁 月尚:「……………………」靴の爪先が、かつかつと倉庫の床を叩く。
春日 雪:「……その情報により、スレイヤーセルは。みなさんがいた場所は」
春日 雪:「……それで、いいのですね?」
春日 雪:リーダー各らしい女性─習志野さんの声に応じつつ、視線が向くのは彼女ではなく。
春日 雪:自分と同い年くらいに見える─そして自分よりも僅かに背の小さな少女。
雛菊遥:「っわたしは……」
雛菊遥:悲痛な表情。必要なことだと理解している。これが、理想の為に欠かせないものだと。
春日 雪:「…………ねえ」
雛菊遥:「……わたしは……ただ……」
春日 雪:男の靴が床を叩く音に混じって、こつん、こつんと。軽いものが、床を踏む音。
雛菊遥:思い出す。余計なことは考えるな。ただ、必要なことをすればいい。
春日 雪:警戒は怠らず、けれど軽やかに。"投降"してきた4人へと歩み寄って。
習志野 律:その不安を拭い去るかのように。
習志野 律:《快楽の香気》──ふわりと、隣接した者には薫る程度の、ほんの僅かな。しかして、雛菊遥には間違いなく嗅いだことのある──
習志野 律:出撃前に、習志野 律に抱き締められた時に、薫ったそれが。「安心しなさい」と語りかけるように。
雛菊遥:「……友達が、欲しいんです」
習志野 律:──少女の歩み寄りと共に、霧のように消え失せる。
春日 雪:「……ふふ。あなた、お名前は?」
春日 雪:さぁ、と消え失せた香りの向こうから。それとは違う、けれど柔らかく暖かい香りがする。
春日 雪:(《快楽の香気》)
雛菊遥:「わたしは……雛菊遥、です」
春日 雪:「わたしは、雪。春日雪です。……姓の方は、みなさんには馴染みのあるものかもしれませんけれど」
春日 雪:「だからこそ、苗字で呼ばれるのは、あまり嬉しくはないんです。だから……ね」
春日 雪:「どうか、雪ちゃん、と呼んでください。……構いませんか、遥ちゃん?」
雛菊遥:「……雪ちゃん」
春日 雪:「はい」
春日 雪:ふわりと微笑みながら、応える。
雛菊遥:「はい、私も……苗字より名前の方が、好きなんですよー」
雛菊遥:ここに来て、初めて柔らかい笑みを浮かべた。
習志野 律:「……そうだったのかい?」
習志野 律:「じゃあ、ボクらも新しい関係になるんだ──ハルカ。今日からは、こう呼ばせてもらおう」
雛菊遥:「あっ、その、会ったことないお母さんの苗字なので……名前の方が愛着があるんですー。はい、律さんにもそう呼んでもらえると嬉しいですー」
習志野 律:「……雪さん。貴女には、是非、ハルカと良くしてもらえると有難いと思っています」
真壁 月尚:「……………………」毒気を抜かれたような、複雑な渋面を作っている。
習志野 律:「ボクでは、この子の『友達』にはなれなかった、だから……」 やや、縋るような視線。
春日 雪:─少女たちのやりとりを。どこか陰りの見える、その頼みを。僅かに、紅い瞳に悲し気なものを滲ませながら。
春日 雪:「ええ、もちろん。……だって、わたしたち」
春日 雪:「これでもう、お友達でしょう?」
春日 雪:ね、と。もう一度、微笑みを浮かべて。遥ちゃんの手を、両手でそっと包む。
雛菊遥:ぱっ、と目を輝かせて
雛菊遥:「はいっ! お友達ですっ!」
習志野 律:二人の微笑ましい様子を、目を細めて見ていた。心底、嬉しそうに。
GM:……少しだけ、空気が柔らかくなった。
GM:あなた達に向けられていた銃口も、過半数は躊躇うように降ろされている
GM:真壁でさえも、眉間に酷く皺を寄せているが、何か悪態を吐くことはないのだ。
GM:……だからこそ、がちがちと金具のぶつかる音は、良く聞こえただろう。
赤夜 佳那美:「ね、ねえ……空ちゃん……」
赤夜 佳那美:震えている。真冬に、凍り付いた湖に投げ込まれたかのように。
赤夜 佳那美:「私、たち……本当に、これ、で……よかった、のかな……?」
朝霞空:「……それは」
朝霞空:本当は私にだってわからない。今までだってずっとそうだった。
朝霞空:「…大丈夫だよ。私を、信じて」自分にも言い聞かせるように。
朝霞空:少しでも熱を分け与えるように、手を握る。
赤夜 佳那美:「うん……」怯えきった少女は、友人に縋るよう身を寄せていた。
一般戦闘員:「……調子が狂いますよ、副支部長」銃口を降ろした戦闘員のひとりが、ガスマスクの下で愚痴を吐く。
一般戦闘員:「どんな悪党が来るかと思ったら……こりゃズルいや」
春日 雪:「あら、ここで撃ち合いになるより、よほど良いでしょう?……戦う力があることは、悪いことではありませんけれど」
一般戦闘員:「そりゃそうですが……あんな子供に銃を向ける側の気持ちも」
真壁 月尚:「余計な口を利くな」横合いからとげとげしい声が、その会話を妨げる。
春日 雪:「……」
真壁 月尚:「……話は分かった。おい、偵察隊を出せ。この地区内ならどの地点だろうが20分以内に往復できるだろう」
春日 雪:─ええ、ええ。分かっていますとも。わたしも、やどりちゃんも。そうしろ、と命ずる側なのだから。
真壁 月尚:「偵察隊の帰還を以て行動を開始する。……〝手土産〟とやらの拠点を殲滅する」
春日 雪:そんな言葉を、微笑みで覆い隠して。
真壁 月尚:「無論、その先陣を切るのはお前達だ。脱走兵ども」
習志野 律:「……ああ。案内役くらい、いくらでも買って出るさ」
真壁 月尚:「当然だ。その為に今、殺さずにおいた」
習志野 律:「……全く、UGNというのは恐ろしい。だからこそ、日常を護るに相応しいのだろうね」
習志野 律:一つ、大きく息を吐く。
習志野 律:「カナミ、ソラ、それから、ハルカ」
習志野 律:一人ひとり。ゆっくりと、その名前を優しく呼ぶ。
赤夜 佳那美:「は、 は、い」
習志野 律:「辛いこともある。だが、ボクらには──必要なことなんだ」
雛菊遥:「……はい」
習志野 律:「この先に、幸せを掴むために。皆で、もうひと頑張りしよう」
朝霞空:「──うん」
真壁 月尚:「──情報統制は今から進めておけ! 冷凍車も可能な限り用意しろ!」
真壁 月尚:真壁が指示を出す声と、一般戦闘員の走り回る音が辺りに響く中。
GM:春日 雪。
GM:あなたは、奇妙な動きを見て取るだろうが──その声を聞ける程の距離にはいない。
GM:習志野 律。
GM:あなたは、背後から近づいて来る者の気配を知るだろう。……無論この場で戦いを始めようという様子ではないが。
GM:その者は、あなたの耳元に口を寄せてこう言ったのだ。
末柄 晴:「……〝デルピス〟はどうした?」
習志野 律:「────────」
習志野 律:答えない。視線は、愛しき3人の部下に注がれたまま。
習志野 律:だが、その思考の一部は────辿る。かち、こち。
習志野 律:記憶を、記憶を、ああ。
習志野 律:………………彼女は死んだ。もう、いない。
末柄 晴:「私を覚えてはいないだろう。顔も体格も声も名も、何もかもを変えた」
末柄 晴:「だが、これだけは言っておく」
末柄 晴:「……お前達が羨ましかった。だからこそお前達がいなくなった時は困惑もしたし、お前の顔を見て酷く驚いた」
末柄 晴:「お前の製造用途も運用方法も、私は良く知っている」
末柄 晴:「だから、私は油断しない──で、あります」
末柄 晴:がしゃんっ
末柄 晴:見た目にそぐわぬ高重量の足音が遠ざかる。
習志野 律:『キミは誰だい』と問いたい気持ちを抑え込み、去りゆくその背を目で追う。
習志野 律:──ああ、“デルピス”。愛しい人。
習志野 律:──何故私を置いていったのか。何故、私だけが、ここに。
習志野 律:朗らかな笑顔が、鮮やかに脳裏に蘇る。
習志野 律:『いつか海で一緒に泳ごう』と、鈴を転がすような音色で語り掛けた彼女の声も、ああ。
習志野 律:…………愛しき人よ。何故、死んだ。
春日 雪:─何事か言葉を交わしたふたりを。紅い、どこか底の知れない瞳が、ただ静かに見つめて─。
GM:ロイス取得が可能!
習志野 律:部下/朝霞空 P:◯慈愛/N:不安 で取得。
春日 雪:ロイス!雛菊遥、新しい"おともだち" ■友情/不安 にて!
雛菊遥:友人/春日雪 ○幸福感/劣等感 で!
朝霞空:ま、まだ保留で…
末柄 晴:習志野 律 憧憬/○猜疑心 でロイス取得
シーン2:蹂躙
GM:特殊な情報収集シーンです。
GM:内容としては、さっそくスレイヤーセルの拠点をぶっ潰しに行くぞ! という感じ! ですが。
GM:このシーンで再登場が必要になった場合は、登場侵蝕ではなく、1d10のHPダメージを受けていただきます。
GM:というか、再登場が確実に必要になります。
GM:ということで
GM:全員登場!
習志野 律:シーンイン:習志野 律の侵蝕率:+2(1d10->2) ((侵蝕率:47->49))
春日 雪:春日 雪の侵蝕率を+8(1d10->8)した(侵蝕率:58->66)
朝霞空:42+1d10 侵蝕
DoubleCross : (42+1D10) → 42+6[6] → 48
雛菊遥:雛菊遥の侵蝕率を+3(1d10->3)した
春日 雪:ダイスボーナス入ります!
習志野 律:早くない?
GM:ひとりだけ早いぜ
朝霞空:早くない?
雛菊遥:早い……
GM:先の倉庫で20分ほど待機している間に、第九支部の偵察部隊は、あなた達がもたらしたの情報の裏取りを済ませた。
GM:……当然のことだ。何せ情報は、全て真実なのだから。
GM:第九地区の住居区画にある、それぞれが数十mほど離れた複数のアパート。
GM:表面上は何も繋がりが無いように見えるそれらは、地下で一つの大きな空間に合流する。
GM:即ちスレイヤーセルの最大拠点『氷の檻』である。
真壁 月尚:「……深夜とは言え、周囲に人の気配がある。あのコンビニのところ──」
真壁 月尚:と、真壁が、少し離れたコンビニの壁にもたれかかってたむろしている一団を指差す。
真壁 月尚:「ポケットの膨らみが不自然だ。あの形状からするに銃器を隠し持っているだろう」
真壁 月尚:「同様の形で哨戒の兵が散っている可能性はあるが──脱走兵ども」
赤夜 佳那美:「っひ」小さな声が漏れる。
真壁 月尚:「顔で判別は出来るか?」
GM:では、改めて説明を。
GM:このシーンの情報収集はだいぶ数が多いです。また基本的に情報を得るというより、区画を制圧していく感じです。
GM:全ての判定にはエフェクトと財産点の使用が可能であり、加えてイージーエフェクトも使用可能です。
GM:なおイージーエフェクトに関しては細かい裁定が難しいので、
GM:〝俺はこのエフェクトをこんな風に使ってこんな風に颯爽と制圧するぜ!〟みたいな口プロレスを推奨し、固定値一律+4を差し上げます。
GM:という訳で、まず最初の項目はこちらだ。
【周辺監視部隊の排除】 目標値11 《知覚》or《知識:FH》or《情報:FH》
GM:では、誰が行くかね?
朝霞空:私が判定します。
朝霞空:イージーエフェクトの≪電波障害≫と≪無音の空間≫を併用して監視部隊を排除したいのですが、可能ですか?
GM:よろしい。では宣言通りに4の固定値をさしあげよう
朝霞空:ありがとうございます、では判定を。
朝霞空:知覚を選択して、能力値は感覚で判定。
朝霞空:3dx+4>=11 掃除
DoubleCross : (3R10+4[10]>=11) → 5[3,5,5]+4 → 9 → 失敗
朝霞空:スンッ
習志野 律:その判定に、「フローズンリリー」の効果で律の財産点を2点使用。判定を成功させます。
GM:やるねぇ
GM:では
【周辺監視部隊の排除】
『氷の檻』へ通じるアパート周辺に、一般人に身をやつしたFHの戦闘員を確認。
迅速な行動により、あなた達はそれを〝無力化〟した。
生死は問わない。
GM:そうだな、軽くだけ演出を入れてしまおう。
習志野 律:財産点:習志野 律の財産点:-2 ((財産点:17->15))
FH哨戒員:──ただの通行人のように見える少年が、同じエリアを何度も歩き回っている。
FH哨戒員:電信柱にもたれかかった少女はスマートフォンを操作しているようにも見えるが、その目は手元を見ていない。
真壁 月尚:「……いけ」
真壁 月尚:物陰に身を隠した真壁は、双眼鏡を覗き込み、一言だけを呟いた。
朝霞空:「…ふっ…ふっ…」浅く荒い呼吸。手が震え、足がすくむ。
朝霞空:刃を握り締めた手のひらに残った熱だけを頼りに、駆け出す。
朝霞空:少年、名前を知っている。殺した。
GM:あっけなく死ぬ。アンチワーディング装備をしているだけの非オーヴァードだった。
朝霞空:少女、何度も話したことがある。
朝霞空:片方の目だけが細くなる笑い方をする子だ。
朝霞空:揺らいだ。
FH哨戒員:「あ──」
FH哨戒員:暗闇の中に何か、ゆらめくものを見た。
朝霞空:「──はっ」
朝霞空:視線が交わる。
朝霞空:手元が狂う。もしくは、無意識に避けてしまった。
FH哨戒員:スマートフォンが手から離れる。コンクリートに落ちた画面が割れた。
FH哨戒員:その破片が飛び散るより早く、少女兵士の手はポケットからナイフを引き抜いて──
習志野 律:「────ダメじゃないか、油断するとキミの生命が危うくなる」
習志野 律:奇しくも、朝霞 空の握ったものと同じ、FH製のナイフが明かりを反射し──煌き、紅く染まった。
習志野 律:「知っている子だったのかい?」 少女の生命を刈り取り。嫣然と、変わらぬ笑顔で微笑みかける。
朝霞空:「──に」逃げて、そう叫んでしまえればどれほど良かったか。
習志野 律:君の意識の外側から、ゆっくりと歩み寄って。目の前で知り合いの生命を奪った。
朝霞空:「──いいえ、知らない…子です」
習志野 律:「……ふふ、そうかい」 ナイフを持っていない方の手が、朝霞 空の背に回る。
習志野 律:あとは、他の子がやるだろう。だから、こうしても──何も、問題はない。
GM:……数m離れたところで、びすっ、という音が鳴った。サイレンサーで抑えた上で更に衣服に押し当てた、最大限に殺した銃撃音。
習志野 律:「頑張ったね、ソラ。いい子だ」
赤夜 佳那美:スマートフォンの落下音に振り返った、また別の少女の心臓を、赤夜 佳那美が撃ち抜いた音。
赤夜 佳那美:「こ」
赤夜 佳那美:「殺せ、た」
GM:では、次だ。
【アパートの確保】 目標値9 《白兵》or《射撃》or《RC》
GM:さて、誰が挑戦するかな?
雛菊遥:行きます
雛菊遥:RCで、まだ侵蝕も低いので紡ぎの魔眼も使います
雛菊遥:7dx+4>=9
DoubleCross : (7R10+4[10]>=9) → 10[5,8,8,9,9,10,10]+10[9,10]+10[10]+10[10]+4[4]+4 → 48 → 成功
雛菊遥:すごいことになった
雛菊遥:紡ぎの魔眼分の侵蝕+1しておきます
GM:えっ
GM:じゃあ、えーと
【アパートの確保】
侵入経路であるアパート複数で、UGNが住人の退去を完了させた。
また、地下回へ通じる部屋の住人──セル戦闘員は全て〝排除〟が完了した。
周辺監視部隊の排除により、内部への連絡は阻止。潜入が可能となる。
GM:遙ちゃんはものすごい性能を発揮して、地下階へ通じる部屋にいた戦闘員5名を瞬殺します。
GM:──数十m間隔で存在するアパートの内のひとつ。『氷の檻』の中枢機能へアクセスする為に最も多用される入り口。
GM:無論、此処の守りは他の部屋より些か手厚い
GM:あなたが扉を開けた時、中に居た兵士は五人。それぞれが即応し、音がせぬ得物──即ち刃物を手に取った。
雛菊遥:「ふぅー……ふぅー……」ゆっくりと、呼吸を整える。早鐘のような心臓を、鎮める。
雛菊遥:かつての仲間を——標的を認識した瞬間、思考が切り替わる。
雛菊遥:『戦闘への忌避感』は『破壊衝動』に切り替わる。
雛菊遥:「失礼しますねー」
雛菊遥:『普段と変わらない』ふわっとした笑顔を浮かべた瞬間、雷光が部屋を包む。
雛菊遥:人間の反応速度では、攻撃を受けたことすら気付かなかっただろう。一瞬にして、黒炭のような骸が五つできあがった。
GM:電気制御の警報装置も、中に居た戦闘員も、全て。全て、瞬きの内に〝終わった〟。
GM:ルート、確保。
真壁 月尚:「……手際がいいな、あの連中」
真壁 月尚:「どう思う。あれは本心か、偽りか?」
真壁 月尚:双眼鏡を覗き込んだまま、真壁は春日 雪に問う。
真壁 月尚:……不思議なことにこの男は、横柄な態度を取りはするが、あなたの判断を仰ぐことは多かった。昔からだ。
春日 雪:「……FHらしい、と言ってしまえば乱暴ですが」
春日 雪:「こうすべきと判断した後、行動に移した後の手際は。UGN(わたしたち)には、ないものです」
春日 雪:「……もちろん。個々人がどう感じているか、何を思っているかは、その人次第というのも─」
春日 雪:「わたしたちと、同じですよ。真壁さん」
真壁 月尚:「ふん」
春日 雪:遠いものを。懐かしいものを語るようなその声色は、どこか、温かみすらあって。
『氷の檻』内戦闘
【第一エリア(連絡廊下)制圧】 目標値9 《白兵》or《射撃》or《RC》
【第二エリア(居住区画)掃討】 目標値13 《白兵》or《射撃》or《RC》
【第三エリア(物資倉庫)確保】 目標値11 《白兵》or《射撃》or《RC》
【第四エリア(実験設備)奪取】 目標値9 《白兵》or《射撃》or《RC》
GM:新たに以上の四項目を開示する。再挑戦は侵蝕ではなく1d10のダメージをコストとする。
習志野 律:先程判定した2人もこのどれかに参加は可能ですか? 1d10ダメージが必要です?
GM:1d10ダメージを背負ってください
春日 雪:それでは、まず自分から。第一エリアをRCで判定したく思います。
習志野 律:了解です。
春日 雪:3dx+1>=9
DoubleCross : (3R10+1[10]>=9) → 9[7,8,9]+1 → 10 → 成功
春日 雪:成功…してしまった…!
習志野 律:お見事!
GM:おおう
GM:つよいぜ
春日 雪:こちらから演出した方がよさげなら、軽く…!
GM:いや
GM:ここは連続で判定してもらおう
春日 雪:押忍!
習志野 律:第二エリア、イージー《竹馬の友》を使用し、このエリアに配置されている人員を装います。補正どうでしょう。
GM:装ってどうするというのかな?
習志野 律:油断させたところをナイフでぐさりと。
GM:結構人数は多いぞ
習志野 律:ふーむ、では、《快楽の香気》で一時的に戦意を落とすのは。難しければイージーなしで素の判定します。
GM:ふむ……そうだな
GM:補正値を今回は3とした上で快楽の香気をOKしよう
習志野 律:承知。では、《ディストーション》を用いた<射撃>で判定。
習志野 律:(9+3+)dx+2+3
DoubleCross : (12R10+2+3[10]) → 9[1,3,4,4,5,5,5,5,6,7,8,9]+5 → 14
習志野 律:割とギリギリだった。成功です。
習志野 律:習志野 律の侵蝕率:+2 ((侵蝕率:49->51))
朝霞空:では第三エリアは私が行きますね。まずは再挑戦のコストを。
朝霞空:1d10
DoubleCross : (1D10) → 1
習志野 律:えらいねえ……
GM:安価
朝霞空:物資倉庫確保なので≪構造看破≫≪電波障害≫≪無音の空間≫を組み合わせていいでしょうか!
GM:どんな感じに使うかな?
朝霞空:≪構造看破≫でルートの確保。≪電波障害≫で通信を防いで≪無音の空間≫で潜入して可能であれば人的被害無く制圧したいです。
GM:かっちりしている……が、それであれば補正は3かな……!
GM:反撃は絶対にあるぞ!
朝霞空:わかりました、ありがとうございます!
朝霞空:射撃を選択。感覚で判定。
朝霞空:3dx+11>=11 ファンブルしなければ成功
DoubleCross : (3R10+11[10]>=11) → 7[5,6,7]+11 → 18 → 成功
朝霞空:よしっ、なんとか成功です。
習志野 律:第四エリアを。こちらは奪取ということで、正面突破しましょう。
習志野 律:24-1d10 再挑戦コスト
DoubleCross : (24-1D10) → 24-7[7] → 17
習志野 律:結構削られたな……
習志野 律:《ディストーション》を用いた<射撃>で判定。
習志野 律:(9+3+)dx+2>=9
DoubleCross : (12R10+2[10]>=9) → 9[1,2,3,4,4,5,6,7,7,7,7,9]+2 → 11 → 成功
習志野 律:習志野 律の侵蝕率:+2 ((侵蝕率:51->53))
GM:よろしい、では
【第一エリア(連絡廊下)制圧】
施設内の連絡通路を制圧。これによりスレイヤーセルの戦闘員は相互の連携を分断される。
またUGN側は施設内を自由に移動可能となる。
即ち圧倒的有利の確約された掃討戦の開始だ。
【第二エリア(居住区画)掃討】
奇襲を受け、まだ戦闘用意も完了していない兵士達を、あなた達は掃討した。
人数は十分に多く相応に手こずったやも知れないが、戦える者は残っていないだろう。
〝脱走兵〟の面々からすれば、見知った顔もかなり有っただろうが些細なことだ。
【第三エリア(物資倉庫)確保】
大量の銃器や弾薬、或いは資金源であろうドラッグや、αトランスの粗悪な試作品など、多種の物品を応酬した。
……奇妙なことに物資の中には、UGNで用いられているのと同型の兵装が多数見られる。
【第四エリア(実験設備)奪取】
端的に言うならば〝非人道的〟な実験の為の設備と、消費された〝材料〟を多数回収した。
幾らかの抵抗は有ったが、ねじ伏せられる程度のものだったろう。
春日 雪:─思えば11年のうち。春日一族の娘として自覚を持って過ごした時間と、UGNに身を寄せてからの時間。
春日 雪:ほとんど同じか、後者の方がやや長いか。だから。
春日 雪:ここまで行われた、凄惨で決断的な行為。これから行われるであろう、それと同じこと。
春日 雪:─そのことを嫌悪しつつ。そういうものだと、受け入れてしまう自分がいて。
春日 雪:ああ、だから。偽善で、欺瞞で、独りよがりであったとしても。
春日 雪:「─赦してくださいとは、言いません」
春日 雪:─甘い香りが満ちる連絡通路。だらしなく眠りこける、元より戦う力などほとんど持たぬであろうセルの構成員たち。
春日 雪:横たわる彼ら、彼女らの合間をすり抜けるように、小さな足音を残して、進んでゆく。
真壁 月尚:「殺せ」
GM:端的な号令が響く。
真壁 月尚:「弾薬の値段は考えずともいい。だが動かない的だ。確実に殺せ」
GM:あなたの残した足音を掻き消す発砲音が、幾つも幾つも、連絡廊下に響く。
習志野 律:赤夜 佳那美を連れ、エリアの確保に動く。──彼女には、まだ怯えが見える。
習志野 律:「ボクも最低限の技量を有してるとはいえ……キミのような優秀な子が一緒だと心強いよ」
習志野 律:手に握るはFH製のナイフと、ライフル。手に冷たい感触を確かめながら、少女に微笑みかける。
習志野 律:「居住区画、実験設備。どちらも顔見知りがいるかもしれない。……キミには、辛いことをさせてしまうね」
赤夜 佳那美:「……わ」
赤夜 佳那美:「私、だいじょ……大丈夫、です」
赤夜 佳那美:既に数人を殺した返り血を浴び、少女は震えている。
赤夜 佳那美:本来は遠距離からの銃撃を得手とする。……至近距離からの射殺は、本来のやり方ではない。
習志野 律:「ボクの前では、強がらなくていい。……信じてほしい。ボクも、辛いんだ」
習志野 律:「だから、痛みを分かち合おう。ボクは、キミより少し年上。辛ければ、頼ってくれていい。甘えてくれても、いいからね」
GM:──居住区画。
GM:ひとつの部屋に二段ベッドが4つ。つまり最高で1部屋8人までを押し込める。
GM:そういう部屋が、20近く有る。
習志野 律:──甘い薫りに満たされていく。濃密な、場合によっては意識を朦朧とさせるかもしれない、その濃度で。
GM:にわかに騒がしくなった施設内の異変を聞きつけ、兵士達は指揮系統の働かないままに活動を始める──。
習志野 律:「──マスクをするといい、キミにも、毒かもしれないよ?」 小さくウィンク。
習志野 律:その手には、無骨な拳銃。乱れた隊列なら、十分に自分でも相手ができる。
赤夜 佳那美:震える手がマスクをつけて、それから
赤夜 佳那美:「う」
赤夜 佳那美:「うああああああぁーっ!」
赤夜 佳那美:朦朧となった、動きの鈍った〝標的〟へ。
赤夜 佳那美:小銃弾を雨と浴びせた。
GM:──楽な仕事だった、と思えるやも知れない。
GM:物資を動かす為のフォークリフトのエンジン音やら、様々な騒音が倉庫には響いていた。
GM:為に、外部での戦闘の気配に気付くのも遅れたのだ。
GM:大半の兵士は武器を構える間すら与えられず鎮圧された、と考えて良い。
朝霞空:昏倒させ、拘束していく。
朝霞空:普通に考えて無意味な行動ではあるだろう、この状況では。
朝霞空:けれど──。
GM:大半の兵士は、抵抗することも出来ずに拘束された。
朝霞空:「──うっ…ぐっ…えっ…」
GM:そして、残る僅かの兵士は──
FH戦闘員:「……裏切りもの!」
朝霞空:血に沈んだ少女の、光を失った瞳を思い出す。
FH戦闘員:「知ってる──お前を知ってるぞ、朝霞だろ!」
朝霞空:「えっ あっ」
FH戦闘員:「なんでだ、なんで裏切った!? 私達は同じセルの、同じ……」
FH戦闘員:「同じ理想を持った仲間だったのに!」
朝霞空:声が大きい。他の人に気付かれてしまう。失敗する。いやだ。ダメだ。
朝霞空:「~~~ッ」
朝霞空:振り下ろし、突き立てた。
FH戦闘員:「がっ」
朝霞空:静かになった。
GM:そして直ぐ、また賑やかになる。……UGNの人員が、倉庫の確保の為になだれ込むからだ。
GM:……と、あとひとり。
赤夜 佳那美:「空ちゃん、ねえ、ねえ」
赤夜 佳那美:「……何人、殺した……?」
朝霞空:「…はっ…はっ…はっ…う…ぇ」喉元までせり上がった何かを必死に堪えた。
赤夜 佳那美:ふらふらと、亡者の如き足取りで現れた少女は、
赤夜 佳那美:頭髪から爪先まで余すところなく、誰かの返り血で染まっている。
朝霞空:「…数えてない、よ」
赤夜 佳那美:表情も何もない、赤いだけの顔が
赤夜 佳那美:「だよね」
赤夜 佳那美:と言って、それから……
赤夜 佳那美:「っ、はは、あははははっ、あはははははは……」
赤夜 佳那美:壊れたような笑声を上げた。
習志野 律:赤夜 佳那美、朝霞 空、雛菊 遥。皆、優秀な子達だ。
習志野 律:それ故に連戦を強いることは躊躇われた。精神の消耗は、すぐには回復しない。
習志野 律:実験設備の確保。初動は単身。それでも、戦闘力の乏しい研究員程度は、造作なく鎮圧できる。
習志野 律:ただ、一人だけ。最も小柄で怯えていた女性を意図的に残した。
習志野 律:「ここにある『研究結果』を纏めなさい、今すぐに」
FH研究員:「ひ──わ、わかりました……だから、殺さないで」
習志野 律:冷たい、少女たちに掛ける言葉とは全く異なる質の。熱を失った言葉。
FH研究員:彼女は震える手付きで周囲の資料を掻き集めながら、
FH研究員:「な……なんで、ですか……?」
習志野 律:「質問を許可した覚えはないけど。なんだい?」
FH研究員:「〝1 Corinthians 1:18〟──あなたが、なんで……っ、まさか」
習志野 律:「────ふふ、想像にお任せ、さ」 蠱惑的に、微笑みかける。
FH研究員:「まさか、いや、もしかして──そうだ。変だと思った、ずっと変だと思ってた。なんでこんな研究をって」
FH研究員:「必要だったのは最初から、私達じゃなくて──」
習志野 律:「……やれやれ。口達者な子だ。そこまで唄えとは言ってないよ」
習志野 律:必要な資料はあらかたまとまっただろう。頃合いを見て、後ろからぎゅ、と。女性を抱き締める。
FH研究員:「……ぇ」
習志野 律:《快楽の香気》────柔らかな、心安らぐ香りが満ちていく。
習志野 律:「ふふ────ああ、キミ達の研究は、無駄にしないよ」
習志野 律:「きっと、リーダーが。世界のために、素敵に役立てて下さる」
習志野 律:さよならだ。
習志野 律:ひゅ、と小さく空を切る音と、その言葉と。どちらが最期に聴こえただろう。
GM:不要物が死んで、本当に必要なものに変わった。
GM:……では、あなた達は完全な制圧を完了した。
GM:ここにいた戦闘員の数は、合わせて100人を超えていただろうか。奇襲という形でなければ、連携を以て迎撃されていれば、もっと苦戦したかも知れないが。
GM:施設の構造も防衛機構も全てが知れている。さして難しい戦いだったとは言えまい。
GM:さて。
GM:後は、これだ。
情報収集
【〝脱走者〟の捜索命令】 目標値8 《情報:FH》or《情報:UGN》
【大山 重吾との交渉記録】 目標値7 《情報:FH》or《情報:UGN》
【〝銀貨作戦〟】 目標値9 《情報:FH》or《情報:UGN》
GM:こちらも同様に、再登場コストは1d10ダメージとする。またこの情報を全て開示できれば次のシーンへ進むことになる。
春日 雪:ではまず自分が。再登場して、〝脱走者〟の捜索命令について情報:UGNで。
春日 雪:24-1d10
DoubleCross : (24-1D10) → 24-7[7] → 17
春日 雪:なんかめっちゃ怪我してる。
GM:結構反撃されたりしたんでしょう
春日 雪:コネ込みで、情報:UGNが……
春日 雪:9dx+2>=8
DoubleCross : (9R10+2[10]>=8) → 10[2,3,4,6,7,9,9,9,10]+7[7]+2 → 19 → 成功
春日 雪:OK,成功!
GM:だいぶ余裕だ。では
【〝脱走者〟の捜索命令】
戦闘員:〝ガレオス〟習志野 律
下級戦闘員:朝霞 空、赤夜 佳那美、雛菊 遥
以上四名が数時間前にセルからの脱走を謀ったことと、その追跡・捕縛の指示が出た旨が、施設内の資料から確認された。
抵抗すれば殺害しても良い、と補足されている。
雛菊遥:では、大山 重吾との交渉記録を
雛菊遥:雛菊遥のHPを-1(1d10->1)した
雛菊遥:軽い
雛菊遥:《紡ぎの魔眼》使って、〈情報:FH〉で行きます
雛菊遥:4dx+2>=7
DoubleCross : (4R10+2[10]>=7) → 10[6,8,9,10]+10[10]+8[8]+2 → 30 → 成功
GM:きみ優秀すぎない?
GM:帰って来たら即幹部昇進レベル
雛菊遥:何かダイスバグってるのでは?
GM:では
【大山 重吾との交渉記録】
R市UGN支部長〝460〟大山 重吾と、スレイヤーセルの交渉記録が発見された。
相互にUGN・FHの情報を交換したり、物資や資金の融通など、数年に渡り協力関係にあったようだ。
真壁 月尚はこれを受けて、大山 重吾を招聘した査問会を開くことを決定。
春日 雪はN市第九地区の副支部長として、
また〝脱走組〟はスレイヤーセル側の証人として、これに立ち会うこととなる。
習志野 律:では、最後。【〝銀貨作戦〟】について調べましょう。
習志野 律:17-1d10 再挑戦コスト
DoubleCross : (17-1D10) → 17-1[1] → 16
習志野 律:よしよし。
習志野 律:(9+3+1+)dx+3>=9 情報:FH コネ:FH幹部/ストーン使用
DoubleCross : (13R10+3[10]>=9) → 10[1,1,2,3,5,6,6,7,8,8,8,10,10]+9[6,9]+3 → 22 → 成功
習志野 律:オーライ、問題ないよ
GM:安定の
GM:では、こうだ
【〝銀貨作戦〟】
発見された資料の中に、幾度か記載があった。
それによれば、〝非力な戦闘員へのαトランス改良試作品投与による強化兵士の作成〟が根幹となったものらしい。
成功すれば、一度生命活動が停止した肉体でさえ、侵蝕率の限界を超えて《リザレクト》し、再び戦うことが可能になるという。
〝幸いにも〟真壁の指示により冷凍車を多数配備していた。死亡したセル戦闘員の死体は回収、解析に回すことになる。
だが、数が数だ。一度、ジャームの凍結処理などに用いる保管庫へ運び、そこから順次解析という手順になるだろう。
習志野 律:“スレイヤーセル”の第九地区における拠点制圧。それは、UGN側の支援もあり、大きな被害なく終わった。
習志野 律:少なくとも、主観としてはそうだ。
習志野 律:────セルの人員、物的損害。それは、セルの正常運営をままならなくさせる程度の甚大なものだろう。
習志野 律:故に、そのような明確な戦果を上げたことで。習志野 律は、この地区の著名人とも呼べる人物と、言葉を交わせている。
習志野 律:「……やあ、麗しいキミ。春日 雪さんと言ったね、改めて、ご挨拶申し上げる」
習志野 律:「習志野 律だ。先程は名乗ることもままならなかったから」
習志野 律:優雅に一礼する。そのスーツには、返り血や、或いは抵抗を受けた際の負傷による傷が、無視できない程度に刻まれている。
春日 雪:「─ええ。ご丁寧に、ありがとうございます。……ふふ。こうして、ようやくお話をする時間ができましたけれど─」
春日 雪:白いブラウスは、あなたほどではないけれど、煤と埃に汚れて。そして何より。
春日 雪:「優雅に、と言うには少し無理がありますね、律さん?」
春日 雪:コルセットのように腰を締め付ける、赤いスカートの布地との境。生地の色以上に、鮮やかな赤いものが滲んでいる。
習志野 律:「……痛々しいものだ。キミのような少女に、傷を負わせることになってしまった」
習志野 律:「ああ、決して──年若いから侮っている、というわけではない。そこは、誤解なきよう」
習志野 律:「……ただ、ね。単純に、気分がいいものではない、そういう話さ」
春日 雪:「ええ。年齢の点で言えば、遥ちゃんも……そして、UGNにも、同い年で戦い続ける子たちが、何人もいます」
習志野 律:スーツの胸ポケットから、黒いハンカチが引き出される。ゆっくり、彼女の表情を伺いながら歩み寄り、
習志野 律:「……応急キットが届くまでの繋に、使っていただければ」
習志野 律:言って、差し出す。
春日 雪:「あら。……では、きちんと洗ってお返ししないといけませんね?」
春日 雪:くすり、と小さく。そして悪戯っぽく微笑んで、そのハンカチを受け取って。
春日 雪:「……んっ……」
習志野 律:「ああ、是非。そのような友好な関係でいられることを願いたいね……ある意味、これはボクの打算かもしれないな」 微笑んで。
春日 雪:赤いものが滲む場所に、そうっと宛がって。細い、苦悶の声を漏らす。
習志野 律:「キミに気に入られることは、ボク達の立場を少しでも良くすることに繋がるだろうから」
春日 雪:「いえ。……それは、わたしの打算(R:のぞみ)でも、ありますから」
習志野 律:苦悶の声に、少し顔をしかめながら、
春日 雪:「……気分がいいものではないと。わたしのような子供が戦場に立つことについて、律さんはそう仰いましたね」
習志野 律:「……ああ。そうせざるを得ないことは、頭では分かっているが、どうにもね。やりきれないよ」
習志野 律:先程見た、三人の表情を思い出し、一層表情を暗くする。
春日 雪:「わたしも、です。……わたしは、誰かに何かをもらいながら、ここまで生きてきました」
春日 雪:「形あるものも、ないものも。沢山のものを、もらってきました。……だから、ええ」
習志野 律:「その歳で、支部の幹部職だ。色々な苦労もあっただろう」
春日 雪:「……偽善、なのだと思います。一族の中の、一部の者のように。影に潜んで、糸を手繰れば。傷付くこともないのでしょうけれど」
春日 雪:自身を労わる言葉に、視線だけで、ありがとうと告げながら。
習志野 律:──春日。その姓は、特にFHに属する者として、知らぬわけがない。そして、彼女の言動から類推するに、間違いなく『系譜』の者だ。
習志野 律:興味が尽きないといえば、事実だ。彼女自身に、人を惹き付ける魅力を感じずにはいられない。
習志野 律:「偽善。それでも、きっとキミに救われる者が沢山いたから、その地位を保てているのだろうね」
習志野 律:「地位は望むだけで手に入るものじゃない。特に、キミの場合は望まれたからそこにいる。違うかい?」
春日 雪:「……ええ。わたしは、わたしがそう望んで。皆が、それを受け入れてくれて」
春日 雪:「だから、わたしは。傷付くことを怖れては、いけないんです。……それが、大切な誰かに心配をかけるやり方だとしても」
春日 雪:「……春日雪は。諦めて、逃げることはしないと。そう、決めています」
習志野 律:「……ああ。本当に、強い人だね」
習志野 律:強い、畏敬を込めた声。
春日 雪:「……あなたは」
春日 雪:「律さんは、優しい人ですね。少しお話をしただけですが、真意を読み取るのが、とても難しいと感じます。ええ、ですが」
春日 雪:「空さんや、遥ちゃんや、佳那美さんは。きっと、あなたに救われている」
習志野 律:「そうであるといいな。……いや、ボクはそうでなければならない」
習志野 律:「ボクには彼女たちのような『力』はない。何も成し得ないんだ」 溜息のように。
習志野 律:「だからこそ────ボクが、心の支えになりたいと。彼女たちの負担を、少しでも肩代わりできたら、と」
習志野 律:「そう思っているんだ。雪さん、貴女にそう言ってもらえることが、ボクはとても嬉しい」
習志野 律:少々恥ずかしげに、照れ笑いする。
春日 雪:「……では、わたしから、ひとつだけアドバイスを」
春日 雪:「今、律さんがわたしに語ってくれたこと。あなたが、思っていることを」
春日 雪:「いつかきっと、あなたの大切な人に、言葉にして伝えてください。……ええ、なんといっても」
春日 雪:「女の子は……いえ、人は。自分が大切にされているんだと、そう自覚できること以上に。安心できることは、ないんですから」
春日 雪:ね?と。目を細めて微笑む表情は。まるで、年頃の少女のようで。
習志野 律:ある意味、当然の言葉を。だが、ずっしりと重みのある────
習志野 律:可憐な少女の言葉を、目を閉じ、深く、一度頷いて。
習志野 律:「……ああ。覚えておくよ。とても、大事なことだからね」
雛菊遥:壁も床も天井も、血に染まって、所々に固形物が混じっている。そんな中に、変わらず赤でなく白黒の少女。
雛菊遥:「はあー……あっ、は、うっ……」顔面蒼白で、呼吸の周期が一定でない。
朝霞空:一面に撒き散らされた赤が、ぬちゃり…ぬちゃり…と湿った足音を立てる。
雛菊遥:電撃で焼く戦闘スタイル故に返り血を浴びることはなかった。直接殺す感触もない。——それでも、罪の意識からまでも逃げられるということではない。
朝霞空:赤の中にその存在を見つけ、フラフラと夢遊病のように歩いていた足が止まる。
雛菊遥:「あ……は、う……、ああ、空……さん、お疲れ様、ですー」
朝霞空:「──うん、雛菊ちゃんも…その、お疲れ様」
雛菊遥:「わたしは……大丈夫、ですよー。反撃も、殆ど受けてないですしー……」
雛菊遥:蒼白なまま、力なく笑う。
朝霞空:べちゃり、と濡れた床に膝を着く。
朝霞空:「でも、凄く、辛そうな顔してる」
雛菊遥:「……わたしは、大丈夫っ、なんです……。わたし、は……」
朝霞空:それはきっと、自分も。
朝霞空:「うん」
朝霞空:血に染まった両手で、ゆっくりと、壊れ物を扱うように、優しく抱きしめる。
雛菊遥:「わたしは……大丈夫だった……。全然躊躇わないで殺しました。笑って、知ってる子もいっぱいいました。それでも、全然普通に……」
朝霞空:「私も、私も、そうだよ」
朝霞空:「知ってる人も、知らない人も、沢山居たから」
雛菊遥:「……違いますよ。空さんは、きっととっても苦しみながら……辛い思いで……っ」
朝霞空:ポロポロと涙が零れる。
雛菊遥:目尻から涙が零れ、抱かれたまま胸に頭を埋める
朝霞空:「うぅん、違う、違うの。私、は…自分のために…」
雛菊遥:「うう……うっ、空さんは、優しいから……こうやって、こんなわたしも慰めてくれて……なのに、わたしは……っ」
朝霞空:「失敗しちゃダメだからって、そうやって、わかってたのに」
朝霞空:「ごめんね、私、お姉さんなのに、こんな、ごめん」
朝霞空:抱きしめた少女の熱だけが、正気を繋いでいる。
雛菊遥:「謝らないで……わたしの方が、酷いことしてるのに……っ、う、ううう」
朝霞空:「大丈夫、大丈夫だよ。私は、一緒だから」
雛菊遥:「う、うあ、ううううああああああああ……っ」
朝霞空:強く、強く、抱きしめる。
雛菊遥:次第に、言葉も上手く発せなくなって、ただ、年相応にしがみ付いて泣きじゃくる。
朝霞空:護らなきゃ。
朝霞空:そうだ、私は。
朝霞空:お姉さんなんだから。
雛菊遥:役に立たなきゃ。
雛菊遥:酷いことをしたのだ。
雛菊遥:その分——命を削ってでも。
朝霞空:「ねぇ、遥ちゃん」
雛菊遥:「うぅ……う、あう……?」
朝霞空:「いつか、いつか一緒に、海を見に行こう」青くて、大きくて、優しい海。
雛菊遥:「うみ……ですか?」
朝霞空:在りし日の思い出と、目の前の少女の姿が重なる。
朝霞空:「うん、海」
朝霞空:「私は、いつか、青い空の下で、海を見るのが夢なんだ」
雛菊遥:「わたし……直接海見たことないです」
朝霞空:「私も、本物は見たこと無いんだ」
朝霞空:「だから──約束しよう、一緒に海を見に行こう」
朝霞空:「私、頑張るから」
雛菊遥:「それは……はい、とっても、わくわくする約束、ですねー」
雛菊遥:「わたしも、海を見たいので、精一杯お役に立ちますよー」
朝霞空:「──うん」
朝霞空:涙を拭って、不恰好に微笑む。
朝霞空:立ち上がり、手を伸ばす。
朝霞空:「──行こっか」
雛菊遥:「──はいっ」
雛菊遥:差し出された手を握り、歩き出す。
GM:ロイス取得と調達が可能です
習志野 律:投降先/春日 雪 P:◯感服/N:猜疑心 でロイス取得。
春日 雪:ロイス!習志野律 "優しい人"「■誠意/疎外感」にて。
雛菊遥:ロイス お姉さん/朝霞空 ○信頼/不安 で
朝霞空:ロイス取得 雛菊遥 P:◎庇護/N:約束
習志野 律:購入は強化ビジネススーツを。こいつがなければ始まらない。
習志野 律:(9+3+2+)dx+5>=14 購入判定 コネ:手配師/ストーン使用
DoubleCross : (14R10+5[10]>=14) → 10[1,1,2,3,4,5,6,7,7,7,8,9,9,10]+6[6]+5 → 21 → 成功
習志野 律:いえあ。装備して終了です
春日 雪:購入はローラーブーツ(インフィニティコードP82)を。
春日 雪:7dx+4>=11
DoubleCross : (7R10+4[10]>=11) → 10[2,3,7,7,8,9,10]+10[10]+7[7]+4 → 31 → 成功
春日 雪:成功して装備、以上です!
朝霞空:購入は応急手当キットにしようかな。
朝霞空:1dx+4>=8 購入判定
DoubleCross : (1R10+4[10]>=8) → 3[3]+4 → 7 → 失敗
雛菊遥:購入はジュラルミンシールドで。紡ぎの魔眼使います
朝霞空:ふぇぇ/・
習志野 律:財産点もうないんでしたかね。なければ1点こちらから使いますが
雛菊遥:4dx>=12
DoubleCross : (4R10[10]>=12) → 8[3,3,6,8] → 8 → 失敗
朝霞空:折角だし貰っちゃおうかな…
習志野 律:では、こちらの財産点から1点捻出。空ちゃんの調達を成功させます。
習志野 律:財産点:習志野 律の財産点:-1 ((財産点:15->14))
習志野 律:では、遥ちゃんにもこちらから2点捻出。残りは遥ちゃんのお財布から出るかな。
習志野 律:財産点:習志野 律の財産点:-2 ((財産点:14->12))
朝霞空:購入したキットは習志野さんにお渡ししますね。
雛菊遥:ありがとうございます! 自前で財産点2点使います。
習志野 律:ふふ、貢がれてしまった。早速使わせて頂きましょう
習志野 律:17+2d10
DoubleCross : (17+2D10) → 17+17[9,8] → 34
雛菊遥:紡ぎの魔眼分の侵蝕+1します
習志野 律:良いキットだったようで。HP24まで回復。
春日 雪:愛の力ってすごい。
GM:OK!
習志野 律:優秀な子達で、ボクは嬉しいよ。
マスターシーン2
赤夜 佳那美:殺した。
赤夜 佳那美:たくさんの仲間を殺した。
赤夜 佳那美:友達だと思ってた子を殺した。
赤夜 佳那美:少しかっこいいなーって思ってた子を殺した。
赤夜 佳那美:ちょっと苦手だった子も殺した。
赤夜 佳那美:みんなおんなじように殺した。
赤夜 佳那美:殺せてしまった。
赤夜 佳那美:苦しかったけれど、でも、殺せてしまった。
赤夜 佳那美:別に仕事だとか使命だとかそういうことは思わなくって、
赤夜 佳那美:ただ仕返しされたくない、自分が殺されたくないと、
赤夜 佳那美:空を殺されたくないと思って、たくさん殺した。
赤夜 佳那美:「空ちゃーん?」
赤夜 佳那美:──からからと小銃を引きずって、血みどろの少女が彷徨い歩く。
赤夜 佳那美:UGNの戦闘員がひとり、見かねて駆け寄り、その顔を濡らす赤を拭き取る。
赤夜 佳那美:その、人の手の暖かさを感じてすらいないかのように、
赤夜 佳那美:「空ちゃーん、どこー!? どこなのー!?」
赤夜 佳那美:少女は、友人の名を、叫ぶように呼んでいた。
赤夜 佳那美:血と涙の混ざったものが、頬を伝って流れ落ちて行き──それは探し人を見つけた時、心からの安堵の笑顔に取って代わられた。
シーン3:友達
GM:先の情報収集シーンで得た情報を元に、R市UGN支部長である大山 重吾の査問会が開かれるシーンです。
GM:そうだな……ここも全員登場で!
習志野 律:シーンイン:習志野 律の侵蝕率:+3(1d10->3) ((侵蝕率:53->56))
雛菊遥:雛菊遥の侵蝕率を+1(1d10->1)した
朝霞空:48+1d10 侵蝕ポイッ
DoubleCross : (48+1D10) → 48+9[9] → 57
春日 雪:春日 雪の侵蝕率を+7(1d10->7)した(侵蝕率:66->73)
春日 雪:ヒギィ
習志野 律:ゆ、雪ちゃーん!
GM:走るのう……
GM:──N市第九支部、会議室。
GM:武装した支部員の厳戒態勢の中、〝460〟大山 重吾は手錠を掛けられたままに入室した。
大山 重吾:「おい、真壁! なんだこりゃあ! こんなもんで俺を抑えられると思ってんのか、アァ!?」
真壁 月尚:「規則です、大山支部長。その錠に罅ひとつでも入れれば逆意有りと見なし、〝適切な対処〟の名分が立ちます」
大山 重吾:「チッ……」
大山 重吾:2m近い背丈と、脂肪を落とし切らないまま分厚い筋肉を乗せた体躯。
大山 重吾:レネゲイド能力を抜きにしても手錠で抑えられるか分からぬような、そういう男だった。
真壁 月尚:「……では、査問会を開始する。今回はN市内で発覚したこともあり、N市第九支部副支部長、〝リトル・ミストレス〟を議長とする」
真壁 月尚:「〝リトル・ミストレス〟、開会にあたって言うことはあるか?」
春日 雪:「……いいえ。何も、何もありませんとも。わたしが告げるべきは、ただひとつ」
春日 雪:「ここが、規則と手続きに則った、公正な査問の場であることを望む。ただそれだけです」
春日 雪:声色は、努めて淡々と。
大山 重吾:「変わらんなぁ! その冷めた言い様は! ……その餓鬼らしくもない態度が良い、って奴も多かったが」
大山 重吾:「自分の〝セールスポイント〟を正しく理解してんのは良いが、もうちょっと愛嬌ってもんを覚えてもいいんじゃあねえのか?」
春日 雪:「"460"。大山さん。査問はもう始まっています。その発言も、正式な記録として残されることをお忘れなく」
春日 雪:─淡々と、平静に言葉を発している。その、はずだ。
大山 重吾:「構わんよ、俺の発言記録なんぞ昔からこんなもんだ。……それよりも、本当に残してしまっていいのかね?」
春日 雪:「ええ、構いませんとも。……内容が内容です。閲覧制限はかけられるでしょうし─」
春日 雪:「そうでなくとも。全て、全て承知のうえですとも」
春日 雪:薄く微笑みを浮かべて、そう告げて。
大山 重吾:「お前が今までに〝私的に支援を受けた〟連中の名前なぞ挙げて行ったら、頭を抱える奴が出るんじゃないか、と言っているのだが」
大山 重吾:「それでも構わねえ、ってか?」
春日 雪:「言ったはずですよ。構いません、と。……アフターケアも万全というのが、わたしの、わたしがいた支部の"セールスポイント"だったのは」
春日 雪:「よく、御存じでしょうに」
大山 重吾:「……チッ、かわいげのねえ餓鬼。おい真壁! お前どういう教育してんだ!」
真壁 月尚:「さて、私にはなんのことだか」
真壁 月尚:素知らぬ顔をして目を瞑る。
春日 雪:「……話が逸れましたね。では、始めましょう。まずは─」
春日 雪:「─まずは、関係者の整理から」
春日 雪:そのやりとりを、どうにか受け流して。UGN側の関係者─渦中の人物である大山、告発者である真壁の名を順に挙げていく。
春日 雪:そして─。
春日 雪:「─次に。今回の発端とも言える、"スレイヤーセル"からの……ええ、"脱走者"が、4名」
春日 雪:UGN関係者とは、やや離れた位置。警備員に囲まれ着席している、4人の女性─そのうち3人は少女─へと視線を向ける。
春日 雪:「各位、姓名の申告を。年齢順で構いません」
赤夜 佳那美:「…………」自然、その視線は4人の中のリーダー格である習志野へ向けられる。
習志野 律:「──では、ボクからかな。習志野 律だ」
習志野 律:「コードネームの類は、必要かい?」
真壁 月尚:「〝ガレオス〟──と、此方の記録にも残っている」
真壁 月尚:「……ふん。まさか脱走は初めてでなかったとはな」
習志野 律:首を竦める。「お互いに、良くある話だと思うけどね」
春日 雪:「……どちらでも、構いませんよ。あなたが、自分をそうだと定義している名を名乗っていただければ」
習志野 律:「では、改めて。元スレイヤーセル、“1 Corinthians 1:18”。UGNの記録では“ガレオス”」
習志野 律:「今回の“脱走”において、彼女たちを率いて出奔した立場だ」
真壁 月尚:「……次。その端の」
真壁 月尚:と、赤夜を指さす。
赤夜 佳那美:「え? ……あ。あ……赤夜 佳那美……コードネームは、ありません……ただの、戦闘員です……」
真壁 月尚:「大した情報も無さそうだな。次」
朝霞空:「朝霞空、戦闘員。コードネームはありません」
真壁 月尚:「……殺しの手際は良かったようだが。何処で習い覚えた?」
朝霞空:「…FHチルドレンなので、標準的な戦闘訓練は受けています」
真壁 月尚:「ふん、あれが〝標準〟か……次」
雛菊遥:「〝リヴァイヴボルト〟雛菊遥ですー。調整されたデザイナーベイビーなので管理の為にコードネームはありますが、お二人と同じ戦闘員ですー」
真壁 月尚:「UGNもFHもやることは変わらんな。こちらが先に倫理観とやらを組み込んだ程度の差か」
真壁 月尚:「……以上の四名が、今回の証人となる。構わんな、〝リトル・ミストレス〟」
春日 雪:それはとても大きな差で、そして断絶ですよ。そんな、個人の感想を飲み込んで。
春日 雪:「ええ。……そして、この4名について。"スレイヤーセル"からは、追跡、捕縛……そして、それが適わない場合」
春日 雪:「殺害してもよい、と。そう、セル構成員に指令が出されていたことを、確認しました」
春日 雪:「戦闘員4名に対する処置としては、少し過激とも言えます。……FHは、セルごとの特色がかなり異なりますから、一概には言えないことではありますが─」
春日 雪:「……けれど、その理由のひとつも。先だっての"スレイヤーセル"拠点への襲撃の折、判明しました」
真壁 月尚:「聞かせてもらおうか」
春日 雪:「ええ。……お願いできますか。最初にその情報に行き当たったのは、そちらの─」
春日 雪:─お友達だ、と。そう告げた少女に。次いで、彼女を。彼女たちを守るように、4人の中心に立つ女性へと、視線を。
習志野 律:「……ハルカ。見つけた情報は、覚えているね?」 雪さん、ハルカ、次いで大山、と呼ばれた男に視線を遣りながら言う。
習志野 律:「話してあげなさい。ゆっくり、落ち着いてで構わないからね」
雛菊遥:「はいー。簡単に言うと、セルと大山さんが懇意にしていた、といった内容ですねー」
大山 重吾:「なんだそりゃあ!? 知らんぞ、俺は!」
雛菊遥:「わたし達がUGNに投降する可能性から、漏洩を恐れて殺害も視野にいれた捜索命令が出たのではないでしょうかー?」
雛菊遥:「実現してしまった訳ですがー」
雛菊遥:「情報、物資、資金……色々とやりとりされてたみたいですねー」
大山 重吾:「知らん! そんなもの俺は知らん、どこの誰の差し金だ──」
真壁 月尚:「支部長、見苦しい。口を閉じなさい」
春日 雪:「……そちらの主張を伺う時間は、規定通りに設けています。いまは、どうかお静かに」
真壁 月尚:「回収された記録は、UGN内の物資の〝おかしな動き〟と合致する部分が多い。信憑性は高いと見るべきだろう」
真壁 月尚:「古い言葉を使うなら、年貢の納め時という訳ですな」
春日 雪:「……情報、物資、資金。"スレイヤーセル"の、推測される規模からすると、不相応なものが融通されていたようです」
春日 雪:「それらが費やされた対象についても、ここで触れておきましょう。……あの拠点にあった資料、それを最初に見つけてくれたのも、たしか」
春日 雪:そちらでしたね、と。目を細めながら、”脱走者"の四人に視線を向ける。
習志野 律:「──“銀貨作戦”と。資料の幾つかに記載があったね」 視線を受け、静かに口を開く。
習志野 律:「内容は資料を見ていただく方が早いだろう。……何より、ボクはここに書かれている以上の情報を持たない」
習志野 律:首を竦め、目を細める。
真壁 月尚:「……ゾンビ化の実験、と言うのが早そうだな。冷凍車の手配が役に立った」
真壁 月尚:「全く。それが無ければ我々UGNの貴重な戦闘員は、死体と思った相手に背を撃ち抜かれていたかも知れないわけだ」
真壁 月尚:「これは重大な裏切りですぞ、大山支部長──いいや、大山 重吾」
大山 重吾:「……てめぇ」
大山 重吾:びぎっ ……手錠を繋ぐ鎖が弾け飛ぶ。
真壁 月尚:「連れていけ。その男はジャームと同様に凍結処分とする。……後々、使い道が見つかるかもしれんからな」
GM:武装した兵士が大山を椅子から立ち上がらせ、脇に着いて護送を始める。
大山 重吾:「おい! 覚えているか、春日 雪! 支部長だったころのお前も、今のお前も、結局は何も変わらねえ!」
春日 雪:「…………」
大山 重吾:「お前ひとりじゃあ何もできねえ餓鬼だ! だから俺が場所と仕事を与えてやったんだ!」
春日 雪:赤い瞳を向けたまま。投げかけられる言葉を、ただ受け止めて。
大山 重吾:「また適当に上の連中を見繕って、誑かしてこいよ! 慣れたもんだろう、そういう仕事はよぉ!」
雛菊遥:「……っ」眉根を寄せて腰を上げかける
春日 雪:「……ええ。感謝、すべきなのでしょうね。実際、感謝はしていますとも。ですが」
春日 雪:「これまでしてきたこと。これからすること。それら全てで、今のわたしは作られています」
春日 雪:「─たとえ、誇ることはできなくても。後悔なんて、ええ」
春日 雪:「……ありませんとも」
大山 重吾:「けっ、抜かしやがる。〝私は綺麗な身です〟って面に見えるぜ今は」
大山 重吾:「今の身内にもそう言ってやれよ。昔は汚い真似もしてきましたが、後悔なんてしていませんってよ」
真壁 月尚:「……運び出せ」
GM:大山の巨体は、二人がかりで引きずられて行く。
GM:ドアを潜って廊下へ出される、その時。
大山 重吾:「綺麗な顔だけでやってける訳がねえじゃねえか! 昔っからそうだった、忘れるな!」
大山 重吾:「UGNは正義の味方じゃねえ、秩序の味方だ──綺麗事より現実なんだよ!」
GM:ばたん
GM:ドアが閉じられて、向こう側の声は聞こえなくなる。
春日 雪:「……忘れるものですか。それを、忘れては。わたしたちは、盾でなくなってしまう」
春日 雪:そう、呟いてから。
春日 雪:「……予定していた内容の、半分にもいきませんでしたね。すみません、ご協力をいただいたのに」
春日 雪:真壁に。そして、4人の"脱走者"に、頭を下げる。
真壁 月尚:「ふん、上出来だ。あの筋肉馬鹿を排除できた」
習志野 律:無言で、目を閉じ。少しだけ、首を横に振って応える。
雛菊遥:「雪ちゃん……」心配そうに、眉を下げる
朝霞空:「私は、別に何もしてないから」それよりも彼女の方が辛くないだろうか、と考えている。
春日 雪:「……大丈夫。大丈夫ですよ。事の真偽を確かめるのも、これからのわたしたちのお仕事です」
春日 雪:何に対して気を遣われているのかは、理解したうえで。敢えて、実務的な話に終始する。
真壁 月尚:「ああ、これからだ」
真壁 月尚:ほんの一瞬、牙をむくような酷薄な笑みを浮かべて、
真壁 月尚:「……さて、副支部長殿」
真壁 月尚:「大山の凍結処理や、今回の拠点制圧の事後処理──と、些か時間があるが」
真壁 月尚:「その間、この脱走兵どもを俺に預けてもらおうか」
春日 雪:「いいえ、と言えないことは分かった上でのお言葉なのでしょう?」
真壁 月尚:「当然だ。お前の気質は分かっている」
春日 雪:進行を任されはしたものの。この査問会自体も、書類上は自分ではなく、彼が─真壁が主催とも言えるものだ。
真壁 月尚:「お前はひとりでは戦えない」
真壁 月尚:「……いいや、違うな。お前はひとりでは抗えない」
真壁 月尚:「戦えはするだろう。だがそれは、ただひたすらに耐えるばかりの不毛な戦いだ」
真壁 月尚:「だから厄介でもあるのだがな。……お前に関する何を誰に聞かせたとしても、お前はあの目をして耐えるのだろうよ」
真壁 月尚:だが、と小さく呟いて立ち上がる。
春日 雪:「……そうですね。そうでした、わたしは。そういう戦い方しかできないオーヴァードです。昔も今も、これからも」
春日 雪:「ですが、だからこそ、得たものもあります。……それを誰かに改めて説明するつもりは、ありませんよ」
春日 雪:─当人にさえも。告げるのは2年後だと。未来を掴み取った後なのだと、そう決めている。
真壁 月尚:「わざわざ説明を受けるつもりも無い。これからは本来の、正しい運用方法に戻してやるというだけだ」
真壁 月尚:「俺の為に働け。そして──俺をいつまでも戦わせろ」
春日 雪:「……変わってしまったようで、変わらないものもある。そういうことだと、思っておきます」
春日 雪:強い命令口調の言葉に。どこか、懐かしいものを感じたように、目を細めて。そして。
春日 雪:「……というわけです、律さん。わたしの手が届く範囲には、限界があります」
春日 雪:「佳那美さんを。空さんを」
春日 雪:名を呼びながら、順番に。少女たちの目を見つめて。最後に。
春日 雪:「─遥ちゃんを。どうか、お願いします」
春日 雪:幼い視線を、交わして。僅かに頷く。
雛菊遥:「……それなら、雪ちゃんには」
雛菊遥:前に出て、手を取る
雛菊遥:「わたしの手が届きますよー。今は離れちゃいますけど、お友達ですからー」
春日 雪:「……ふふ、そうですね。どれだけ離れていても、一度お友達になったなら」
春日 雪:「ずっとずっと、死ぬまでお友達です。……ありがとう、遥ちゃん。わたしは、大丈夫ですから」
春日 雪:小さなふたつの手が、絡み合うように重なって。
雛菊遥:無理してるのではないか、と少し心配になるものの、それ以上は言えず。
春日 雪:そして、ゆっくりと。名残を惜しむように、解けてゆく。
雛菊遥:「はい、ずっと、お友達です」
習志野 律:「ああ。キミと離れると、彼女たちも寂しがるだろうが……」
習志野 律:特に、ハルカは。──幼い二人が手を取り合うのを見ながら。
習志野 律:「また、いずれ。返していただく約束も、あることだし」 微笑み掛ける。
習志野 律:「……さあ、皆。暫し、彼の指示に従うことになる」 少女3人に向けて。
春日 雪:「はい。……約束は守りますよ、わたし」
習志野 律:「ボク達がいい子にしている限り、きっと酷いことはされないから、安心しなさい」
習志野 律:「ボクが付いている。もう少し、頑張ろう」
GM:一時、あなた達の道は分かれる。
GM:だが直ぐにまた合流するのだろう。
GM:……その後のことは知らないが。
GM:きっと友情という尊いものが、未来を良くしてくれると祈っている。
GM:ロイス&調達が可能!
習志野 律:部下/赤夜 佳那美 P:◯慈愛/不安 で取得。これで枠いっぱい
雛菊遥:ロイスは保留で、購入は応急キットいきます
春日 雪:ロイスは大山重吾に、「懐旧/■不快感」で!これで満杯…!
朝霞空:こちらロイスは保留で購入は…どうしようかな。
春日 雪:欲しいものがある人がいたら買いますよー。
春日 雪:というわけで相談の結果、まずはクリスタルシールド狙い!コネ:手配師を使いつつ。
春日 雪:10dx+4>=25
DoubleCross : (10R10+4[10]>=25) → 9[2,2,3,3,3,4,7,8,9,9]+4 → 13 → 失敗
春日 雪:財産点12を投入、成功へ。遥ちゃん、どうぞ。
雛菊遥:ありがとうございます! 大事に使います
GM:お金持ちさんめ……
雛菊遥:では、応急キットを、紡ぎの魔眼で
雛菊遥:侵蝕+1
雛菊遥:4dx>=8
DoubleCross : (4R10[10]>=8) → 10[3,8,8,10]+9[9] → 19 → 成功
雛菊遥:雪ちゃんどうぞ!
春日 雪:ありがたく!使わせてもらいます!
春日 雪:2d10+17
DoubleCross : (2D10+17) → 15[7,8]+17 → 32
春日 雪:全快!ありがとう遥ちゃん…。
習志野 律:では、こちらは相談結果。ウェポンケースを狙いましょう。目標18ってなんなの。利権?
習志野 律:(9+3+2+)dx+5+2>=18 購入判定 コネ:手配師/ストーン使用
DoubleCross : (14R10+5+2[10]>=18) → 10[1,3,3,5,5,5,6,7,8,8,8,8,9,10]+8[8]+7 → 25 → 成功
習志野 律:やったぜ。成功です。ハルカに渡します。
春日 雪:超利権。
雛菊遥:ありがとうございます! みんなにいっぱいもらっちゃった
GM:わぁお
雛菊遥:FHバトルアーマーをウェポンケースに収納します
朝霞空:よ~し、ボデマチャレンジしちゃうぞ。
朝霞空:1dx+4>=12 ボデマ太郎
DoubleCross : (1R10+4[10]>=12) → 2[2]+4 → 6 → 失敗
朝霞空:もー!
GM:OK!
シーン4:継承
GM:ここはFH側メンバーの情報収集となります
GM:シーンプレイヤーは律さん。空ちゃん遙ちゃんは任意登場可能
習志野 律:シーンイン:習志野 律の侵蝕率:+1(1d10->1) ((侵蝕率:56->57))
雛菊遥:出ます
雛菊遥:雛菊遥の侵蝕率を+9(1d10->9)した
GM:そして情報項目はこちら
情報収集
【春日 雪】 目標値7 《情報:FH》or《情報:UGN》
【末柄 晴】 目標値8 《情報:FH》or《情報:UGN》
朝霞空:57+1d10 侵蝕ポイッ
DoubleCross : (57+1D10) → 57+3[3] → 60
GM:では……挑め!
雛菊遥:春日 雪 《紡ぎの魔眼》使用して《情報:FH》で調べます。侵蝕+1
雛菊遥:4dx+2>=7
DoubleCross : (4R10+2[10]>=7) → 6[1,3,4,6]+2 → 8 → 成功
GM:きっちり乗せてきた
GM:では
【春日 雪】
かつて市外で支部長職を務め、今はN市第九支部において副支部長職に従事している。
単独の戦闘能力はほぼゼロだが、他オーヴァードの能力活性等、支援能力に長けている。
……大山 重吾の言葉やその他の情報を合わせて判断するなら、〝心も体も使えるものは全て〟を用いて、〝高官からの後援〟を受けていた。
その活動の痕跡が確認出来なくなるのと、彼女がN市に移動した時期は、おおよそ合致する。
〝マゲイロス〟の姪であり、彼女を利用する動きが一時的に途絶えていたのも、〝マゲイロス〟が手を回していたものと思われる。
〝ジェネシス9−1〟がこれまで行動を開始できなかったのも、〝マゲイロス〟との衝突を避けていた為だろう。
体内に強力な薬物精製器官を持つが、そのあまりに高い出力が為、幼い体が蝕まれている。
現在は『蛇王の外套』に分類される装備によって体内のレネゲイドを常時捕食、身体への負担を軽減している。
即ち。本人と支援対象への身体負担を一切考慮しなければ、〝一時的に〟ではあろうが、平時以上の高出力支援を行うことも、理論上では可能だ。
……その、負担を考慮しない運用方法こそ、スレイヤーセルの求めるものである。
習志野 律:では、次。【末柄 晴】について、情報:FHにて調べます。
習志野 律:(9+3+1+)dx+4+2>=8 情報:FH コネ:FH幹部/ストーン使用
DoubleCross : (13R10+4+2[10]>=8) → 9[2,2,3,6,6,6,6,6,6,7,8,8,9]+6 → 15 → 成功
習志野 律:問題なく。
GM:つよい
GM:ではこちらも
【末柄 晴】
過去経歴データの改竄痕跡が有る。それを辿るに、『末柄 晴』という人格は虚構のものだ。
本来の名前は『相良 晴佳(さがら・はるか)』。コードネームは〝アスピダ〟。
〝ガレオス〟習志野 律と同じ、〝社会との親和性克服〟を計りチルドレンへ調整を施す〝プラン:プテロン〟の産物である。
GM:そしてこの情報の開示により
【〝プラン:プテロン〟】 目標値12 《情報:UGN》
GM:もうひとつだけ項目が増えるんじゃ
朝霞空:じゃあ私が振るしかないかな…侵蝕ボーナスでダイスが1個増えてる。
GM:さあ行こう!
朝霞空:2dx>=12 情報収集
DoubleCross : (2R10[10]>=12) → 8[1,8] → 8 → 失敗
朝霞空:まぁそうですよね…(チラッ
習志野 律:「フローズンリリー」の効果使用、財産点4点を使用して判定を成功させます。
習志野 律:財産点:習志野 律の財産点:-4 ((財産点:12->8))
朝霞空:ダメになるーーーー(ゴロゴロ
GM:では空ちゃんがダメになった所で開示だ
朝霞空:スンスン…
【〝プラン:プテロン〟】
アールラボ系の人材が主導した、UGNチルドレンの育成計画のひとつ。
生育環境上、社会との親和性が低くなりやすいというチルドレンの問題を解決する為、
脳構造・精神構造の段階から社交性を高め、また他者との交流経験を積極的に持たせる──という計画だった。
……だが、その真意は。
〝オーヴァードはやがてジャームになってしまう〟ことを問題とし、〝ジャームをも制御し得るオーヴァードを生み出す〟ことにあった。
そのアプローチのひとつがペア制度。
執着や欲望の矛先を強く固定させ、ジャーム化時の衝動の方向性を〝ペアを守ること〟に転化出来れば、ペアを通じてジャームを制御出来ないかと考えた。
その失敗例のひとつが〝デルピス〟である。
GM:──第九地区内にある、とあるマンションの一室。
GM:直下と左右の部屋を合わせて借りている上に、この部屋自体も防音設備が整えられており、
GM:また電子的な盗聴対策なども施されている、一般住宅の顔をした城塞のようなものだ。
GM:あなた達──〝脱走兵〟は、そこに居た。
GM:そして、
真壁 月尚:「あの女がどういう連中を送り込んで来るかと思ったが……ふん」
真壁 月尚:「想定よりは使えた。十分だ」
習志野 律:「お褒めに預かり、至極恐悦」
真壁 月尚:死相の浮かんだ男は、鼻を鳴らしてそう言った。
雛菊遥:「……」
朝霞空:「…どうも」
赤夜 佳那美:「……え、と。ごめんなさい、状況が良く──」
真壁 月尚:「スレイヤーセルと接触していたのは大山ではない。俺だ」
真壁 月尚:「お前達はUGNの懐に入り、俺は大山を排除できた。それだけのことだ」
習志野 律:くすくす、と小さな笑い声。
習志野 律:「ふふ、さて────“off-real”。ボク達は、これからどうするべきかな?」
真壁 月尚:「数日、間が空く。……その後にお前達には、もうひとつ働いてもらうことになる」
真壁 月尚:「これはまだ、起こっていない出来事だがな」
真壁 月尚:と、言葉を挟んで、唇が裂けたような笑みを作る。
真壁 月尚:「お前達が殺しに殺した、あの死骸があるだろう」
真壁 月尚:「あれは数が多い為に、市内の幾つかのラボに分散して輸送されることになった」
雛菊遥:「……っ」
真壁 月尚:「……が、ここで手違いが起こり、その内の幾つかがジャーム化する」
真壁 月尚:「戦闘員の少ない第九地区だ。動けるエージェントを広く分散させることになるだろうな」
真壁 月尚:「勿論、俺も駆り出されるだろう。その時に、お前達を監視も兼ねて同行させることは、俺の権限では難しくない」
真壁 月尚:「……そして、春日 雪も同様に、前線に引きずり出される」
習志野 律:「それは大変だ。大混乱になるだろうね……ああ、彼女もきっと。出ざるを得ないだろう」
真壁 月尚:「そこで春日 雪と捕らえる。単純な手口だが、そこの餓鬼が」
真壁 月尚:と、雛菊 遥に視線を向け。
真壁 月尚:「あの娘に信用されているようだ。役に立つだろうよ」
雛菊遥:「……わ、わたし、が……お役に……」
習志野 律:「ふふ、言っただろう? キミには、彼女と友だちになってほしい、と」
雛菊遥:声が震えている。
習志野 律:「彼女は、雪さんは、」
習志野 律:「毎日がとっても大変で、辛くて、誰にも言えない秘密があって」
雛菊遥:「……雪ちゃん、を……お役、立つ……」
習志野 律:「苦しくて苦しくて、それを隠しながら生きてる、そんな子なんだ」
習志野 律:「だから──キミが。ハルカが、傍にいてあげてほしい」
習志野 律:「友達に、もうなれたんだろう? なら、彼女も、きっと喜んでくれる」
雛菊遥:「ぁ、は、あ──う。……わか、りました」
習志野 律:「ふふ、いい子だ」
真壁 月尚:「隣室に俺の権限でログインされた端末がある。あまり不自然な動きをすれば察知もされるだろうが」
真壁 月尚:「一週間、判明しなければそれでいい。物資弾薬、情報、必要なものは適当に引き出せ」
真壁 月尚:「……外を歩くのも構わんが、あまり目立たないようにしろ。加えて作戦決行時には直ぐ連絡が取れるようにだ。分かったな?」
習志野 律:「──承知したよ。手際が良くて実に助かる」
雛菊遥:「……雪ちゃんはお友達だから……わたしがそばにいる……『世界の救済』の為に……お役に立つ……大丈夫……お友達だから……」
真壁 月尚:「お前達に期待などしていない。だが俺は実績を信用する」
真壁 月尚:「良く殺した。次も必要な敵を殺せ」
真壁 月尚:痩躯は、時折ふらふらとよろめきながらも去って行き──
GM:──二日ほどが過ぎた。
GM:あなた達は存分に体を休めることが出来ただろう。
GM:或いは、情報を集めることも出来ただろう。
GM:真壁からはまだ接触がない。奇妙に穏やかな時間、あなた達はこのマンションの一室で共同生活を続けている。
習志野 律:きぃ、と扉の開く音で、資料に落としていた目を上げる。
習志野 律:ここを訪れるとすれば、未だに連絡のない真壁か、或いは──
雛菊遥:「……戻りました」
習志野 律:「ハルカ、お帰り。無事で何よりだよ」
雛菊遥:「……はい」
習志野 律:慈しむように、軽く抱き寄せ、労う。
習志野 律:「……さ、お菓子もある。座って、ゆっくりしなさい。それから──」
雛菊遥:ここ数日、これまでのような柔らかな雰囲気はない。それが、今日は一段と顕著だった
習志野 律:「何か聞けたなら、ボクらにも教えてくれるかな?」
雛菊遥:「……わたし、雪ちゃんのこと知りたくて、噂を、聞いたんです。色々……教えてくれました。それで調べてみたんです」
雛菊遥:「本当に……毎日がとっても大変で、辛くて、誰にも言えない秘密があって……苦しくて苦しくて、それを隠しながら生きてる……」
雛菊遥:口にすることはできず、端末に表示された情報を見せる
習志野 律:「……ソラ、カナミ。二人も、見ておくといい」
習志野 律:「辛いだろうが、UGNはこういうところなんだと。知るいい機会だ」
赤夜 佳那美:「……でも、だとしても────い、いえ、なんでもないです……」
朝霞空:「…わかりました」
雛菊遥:「……雪ちゃんを、助けてあげないと。お友達、だから」
習志野 律:「……ハルカが話してきたUGNの人達は、きっと悪い人ではなかったんだろう」
習志野 律:「だが、残念ながらボクは──そうではない、ということを知っている。身体でね」
習志野 律:資料を3人の前に晒す。特に、ソラの抽出してくれた“プラン:プテロン”についての記載だ。
習志野 律:「この支部ではないが──ボクは以前、UGNチルドレンとして在籍していた経験がある。むしろ、生まれはそこだと言っていい」
習志野 律:「“プラン:プテロン”。当時は、名前なんて知らなかったけどね」
習志野 律:「そこで、ボクは……」 沈痛な表情になって。
習志野 律:「…………とても、大事な人を。亡くした」
雛菊遥:「亡くし……」
雛菊遥:その言葉に、雪を重ねてしまう。
習志野 律:「度重なる任務、そして彼女の生来の気質。多分、このプランの影響だったんだろうけど」
習志野 律:「──彼女は、日常(こちら)に帰ってこれなくなった。そして、処分された」
習志野 律:「だから、ボクは────世界の救済を願うんだよ。もう、彼女のように、UGNの犠牲になる人も、」
習志野 律:「そして、ボク自身のように、その犠牲で悲しむ人も、生まれてほしくない」
雛菊遥:「……雪ちゃんには、きっと、一緒に来てもらいましょう」
雛菊遥:「……でも、わ……わたしが、頑張りますから……頑張って、雪ちゃんが無理しなくていいように……頑張りますから……」
習志野 律:「……そうだね。そのために、ハルカにも辛い思いをさせている」
習志野 律:「ソラも、カナミも。この数日、ずっと辛いことばかりだっただろう」
習志野 律:「……分かってくれとは言わない。でも、ボクは────やり遂げなくちゃ、いけないんだ」
習志野 律:「それに、3人が力を貸してくれるなら、これ以上ないほどに心強いのだけど……」
雛菊遥:「はい。頑張ります。頑張って、お役に立って、雪ちゃんを助けます」──自分がどうなろうとも
朝霞空:わからない。ここ数日でUGNもFHも実はそれほど変わらないのだろうか、という気持ちが強くなった。
朝霞空:だが、だとしたら、私のしてきたことはなんだったのだろうか。
朝霞空:「…私、は」
朝霞空:自分の手を見る。真っ赤に染まっている。
朝霞空:目を伏せ、強く手を握りこむ。
朝霞空:「…はい。私も、頑張ります」
赤夜 佳那美:「……頑張ります」
赤夜 佳那美:か細い声で応えた。
習志野 律:その答えに、心底嬉しそうに、微笑んだ。
GM:ロイス&調達可能!
雛菊遥:雪ちゃんのロイスのP感情を幸福感→庇護に変更します
朝霞空:ロイス取得 習志野律 P:◎有意/N:不信感
雛菊遥:購入は応急手当キットで 例の如く紡ぎの魔眼使います 侵蝕+1
雛菊遥:4dx>=8
DoubleCross : (4R10[10]>=8) → 9[1,4,9,9] → 9 → 成功
雛菊遥:とりあえず持っておきます
朝霞空:侵蝕ボーナスでダイスが増えたので今度こそボデマを購入してみせますよ!
朝霞空:妹分には負けてられませんからね。
朝霞空:2dx+4>=12 ボデマ購入
DoubleCross : (2R10+4[10]>=12) → 6[6,6]+4 → 10 → 失敗
朝霞空:私は調達4なのにボデマ購入を連続で失敗しましたとかいたプラカードを首から下げます…。
習志野 律:ふふ、ではボデマの調達を引き継ぎましょう
習志野 律:(9+3+)dx+4+2>=12 購入判定
DoubleCross : (12R10+4+2[10]>=12) → 10[1,2,4,4,5,6,6,6,9,9,9,10]+9[9]+6 → 25 → 成功
習志野 律:二着買えそうな値段だ。質がいいぞ。
習志野 律:ソラちゃんに渡します。
朝霞空:うぅ…ありがとうございます…ダメになっちゃうよ…
GM:──数年ほど前。
GM:もし。
GM:もしの話しだ。
GM:UGNとFHと、どちらが倫理的な集団であるかと問うならば──FHと答えるものは余程の変わり者か、不運な人間だろう。
GM:世界の秩序を保とうとするUGNと、個々の欲望を良しとするFHは、そもそも性質が異なる。比較するまでもないものだ。
GM:だが、そういう全体の話、平均値の話を無視して、ごく一部だけを見る場合。
GM:FHに善良な心の持ち主が存在するのと同程度には、UGNにも悪辣な者がいるのやも知れない。
GM:これは、そういう特例の昔話だ。
GM:〝プラン:プテロン〟実験棟。
GM:此処には複数のUGNチルドレン──生まれた時点、または生育過程のかなり早い段階でUGNに引き取られた子供達が集められている。
GM:彼ら、或いは彼女らは、二人一組のペアを作り、様々な活動に従事している。
GM:学校を模した授業であったり、公共交通手段や公的設備の使用であったり──或いは戦闘訓練であったり。多岐多様なカリキュラムの中、
GM:この日、あなたとそのペアである〝デルピス〟は、何の予定も与えられていない、いわゆる休暇を過ごしていた。
習志野 律:──その頃、私達に名前はなかった。
習志野 律:親がいる者、いた者、諸々の理由で引き離された者。
習志野 律:或いは、自分のように──蒸留器を子宮に、フラスコを揺籃に、純水を産湯に生まれたような者も。
習志野 律:──“ガレオス”と私は呼ばれ、“デルピス”と少女は呼ばれていた。
習志野 律:私達はチルドレンに欠けがちな社会性を克服するための『実験体』なのだと、伝え聞いた。
習志野 律:……彼女は、いつも私達の先頭に立っていた。
習志野 律:朗らかで、傷ついても笑顔を失わず、チルドレン達を鼓舞し続ける。
習志野 律:『手の届く範囲の人は、みんな助けたいんだ』
習志野 律:──そう笑う彼女のことが、私は。
習志野 律:────この気持ちを、言葉にするのなら、そう……
“ガレオス”:「“デルピス”、昨日は大変だったでしょ。今日は、ゆっくり休もうよ」
“ガレオス”:「……遠くまで外出できたらいいんだけどね、そこまでの許可は、降りないし」
〝デルピス〟:「ふふ、そうだね。近頃はカリキュラムの密度が高い……貴重な休暇だ」
〝デルピス〟:「〝ガレオス〟もボクのことばかり気遣わないで休むといい。キミは心配性だからね」
“ガレオス”:「……身体の方は、大丈夫?」 おずおずと、問う。
〝デルピス〟:「安心しなさい。検査は三度受けた。いずれも侵蝕の数値は正常域──ほんの少し平均より高いくらいだ」
“ガレオス”:「そ、そっか……安心したよ」 心底安堵したように、微笑む。
〝デルピス〟:「良かった。キミが不安げな顔をしていると、ボクも悲しくなってしまう」
〝デルピス〟:「おいで。座って話でもしようよ」
“ガレオス”:「……うん、ありがとう。君には、助けられてばかりだ」
〝デルピス〟:二段ベッドの下の段に腰掛けて、手招きをする。
“ガレオス”:おずおずと、少女の傍に。一人分スペースを開けて、座る。
〝デルピス〟:「遠慮がちだな、キミは。ほら、そうじゃなくて」
〝デルピス〟:労るように、軽く抱き寄せる。有無を言わさず。
“ガレオス”:「えっ、あっ」
“ガレオス”:「う、う……」
〝デルピス〟:「怖いんだろう、〝ガレオス〟」
〝デルピス〟:「……私がいなくなってしまわないか」
“ガレオス”:顔が真っ赤に火照る。それから、声を掛けられて、また熱が醒めていく。
“ガレオス”:「…………うん」
“ガレオス”:遠慮がちに、手を“デルピス”の背に回す。
“ガレオス”:「……怖い。怖くない時の方が、ないくらい」
〝デルピス〟:背に回される腕を咎めることもなく、暖かな体温を近づかせる。
〝デルピス〟:髪に指を通すように、彼女の後頭部に手を当てて、
〝デルピス〟:「怖がることはないよ。ボクはとても強いし、キミが傍にいてくれるから」
“ガレオス”:「任務から数日経って、君の侵蝕値が戻らなくて……そういう悪い夢を、何度も見た」
“ガレオス”:「だから、起きる度に君の姿を捜してしまう。何処かに連れて行かれてやしないか、って」
“ガレオス”:「……でも、私は、君がいないと、何も出来ない」
〝デルピス〟:「そんなことはない」
〝デルピス〟:ぎゅっ……と。
“ガレオス”:「もっと銃の扱いが上手ければ、昨日だって。最後の攻撃は受けずに済んだ」
〝デルピス〟:少しだけ、抱きしめる腕が力強くなる。
〝デルピス〟:「キミは気付いていない。……キミは、そこにいるだけでいいんだ」
〝デルピス〟:「キミが傍にいる限り、ボクは何処までも強くなれる。……いいや,ボクだけじゃない」
“ガレオス”:「……私は」
〝デルピス〟:「うん?」
“ガレオス”:「……君は、そう言ってくれるけど。私は、やっぱり……役に立ちたいよ」
“ガレオス”:「もっと、具体的に。明確に」
“ガレオス”:「そうじゃなきゃ……いつか、君を失ってしまう。そんな気がするんだ」
〝デルピス〟:ふふ──
〝デルピス〟:甘ったるい声が、耳元で笑う。
“ガレオス”:その声に、蕩かされる。不安も、何もかも。
〝デルピス〟:「そうだね。ボク達オーヴァードをジャームと隔てるものは、人と人との繋がりだ」
〝デルピス〟:「そういう意味ではキミも、そして多くの仲間達もみな、具体的にボクを助けてくれている──と言える」
〝デルピス〟:「けれども、そうだね」
〝デルピス〟:「ねえ、〝ガレオス〟」
“ガレオス”:「……ん、なに……?」
〝デルピス〟:「ひとが失われてしまう時というのは、どんな時かわかるかい?」
“ガレオス”:「……死んだ時。それだけじゃない。死んで、誰の記憶にも残らなくなって──」
“ガレオス”:「──それが多分、本当に失われる時」
〝デルピス〟:「そうだよ。えらいね、〝ガレオス〟は。ボクの言いたいことを分かってくれている──本当に、いい子だ」
“ガレオス”:いい子だ、と“デルピス”に褒められて。その声に、心が歓喜する。
“ガレオス”:嬉しい。もっと、彼女の役に立ちたい。傍にいたい。
〝デルピス〟:「……ボクは思うんだ。忘れられないだけで、人は死なずにいられるというならば」
〝デルピス〟:「自分と同じものを、もし残していけたなら。それはより明確な、死を越えた在り方ではないのだろうか、ってね」
“ガレオス”:「自分と、同じもの……」
〝デルピス〟:「キミだよ、〝ガレオス〟」
〝デルピス〟:「キミが、ボクになるんだ」
“ガレオス”:「私が、“デルピス”に……?」
“ガレオス”:ふるふる、と首を振る。
“ガレオス”:「む、無理だよ……私には、君になんて、なれない……」
〝デルピス〟:「大丈夫」
〝デルピス〟:《快楽の香気》
〝デルピス〟:──あなたのこころを和らげる香りが、少女の身体から立ち昇る。
“ガレオス”:「……あ────」
“ガレオス”:この香りに、何度助けられただろう。
“ガレオス”:辛い訓練に、もう消えてしまいたいと泣いた私を、“デルピス”が慰めてくれて。
“ガレオス”:それからも、何度も、何度も。
“ガレオス”:この香りが────私を、まだ生きていたいと思わせてくれる。
〝デルピス〟:あなたの髪と重なる髪、首を抱く手、顔を埋めさせた胸から──不安も困惑も全て、どろどろに溶かしてしまう、甘ったるい蜜のような香り。
〝デルピス〟:「……本当はね、ボクも怖いんだ」
“ガレオス”:「……“デルピス”も、怖い時があるの?」
〝デルピス〟:「ああ。ボクはね、ボクという存在がなくなってしまうことが怖い」
〝デルピス〟:「ボクという存在を知っている誰かが、いなくなってしまうことが怖い」
“ガレオス”:「…………」
〝デルピス〟:「……だって。ボクを知っている誰かというのはつまり、ボクを構成する要素でもあるだろう?」
〝デルピス〟:「だからこそ、ボクは戦いの道から外れられない。ボクの一部を失うことは、とてもつらいことだから」
“ガレオス”:「……うん、うん」
〝デルピス〟:「だからボクはね。手の届く範囲の人は、みんな助けたいんだ」
〝デルピス〟:「もし、キミがボクになってくれるんだったら」
〝デルピス〟:「ボクの手の届くところは、ずっと広くなる。……それはとても幸せなことだろう?」
“ガレオス”:ぼんやりした思考に、“デルピス”の言葉が、沁み渡っていく。
〝デルピス〟:「だからお願いだ、〝ガレオス〟。ボクの願いを受け止めておくれ」
“ガレオス”:香りが心の奥底へと、記憶の深いところへと堕ちていくように。
〝デルピス〟:「キミがボクになってくれるのなら、ボクの全てをキミに教えよう」
“ガレオス”:「…………うん」
“ガレオス”:熱に浮かされたような声で、肯定する。
“ガレオス”:「私は──ううん、『ボク』は」
“ガレオス”:「ボクは、“デルピス”になるよ」
“ガレオス”:ふふ、と。小さく笑う。その声に、まだ“デルピス”のような甘い音は、しないけれど。
“ガレオス”:「それがキミの望みなら────ボクは、なんだってやってみせる」
〝デルピス〟:花が咲いたように、その少女は笑った。
〝デルピス〟:「嬉しいよ、〝ガレオス〟。キミにはボクの全てをあげる」
〝デルピス〟:「誰かの心を蕩かす言葉も、躰を狂わす指先も、ひとつひとつ教えてあげる」
〝デルピス〟:「目に見える全てを本心から愛することも」
〝デルピス〟:「目に見える全てを計算し、操ろうとすることも」
“ガレオス”:「……嬉しい。ああ、こんなに嬉しいことが、あるんだね」
〝デルピス〟:「嬉しいよ。きっとキミが今感じているのは、ボクの喜びそのものだ」
〝デルピス〟:「ボクは、ボク達は、永遠になれる」
“ガレオス”:「ああ、じゃあ、きっと」
“ガレオス”:「ボクは、キミと一つになるんだ」
“ガレオス”:その声は、歓喜に震えていた。
〝デルピス〟:震える声に、
〝デルピス〟:いいや。震える喉に、唇が触れた。
“ガレオス”:「────あ」
〝デルピス〟:喜びと陶酔に熱く濡れた息と、もっと熱い舌が、肌を這う。
〝デルピス〟:腕を絡め合う躰は、そのままにベッドへと倒れ込んで、
“ガレオス”:「ふ、う……っ……」
“ガレオス”:「“デルピス”ッ……ボク…………」
〝デルピス〟:「融けて、交ざってしまおうよ」
“ガレオス”:「……うん、ボクも、────そうしたい」
〝デルピス〟:「躰の境目もわからないくらいの、幸せな夢の中で」
〝デルピス〟:「ボク達は、ボクになる」
〝デルピス〟:「……ふふっ」
“ガレオス”:服の裾から、瓶が転がり落ちた。からん、とガラスの音が響く。
“ガレオス”:────色鮮やかな金平糖。キミの好物で、今日からは、ボクも大好きなものだ。
GM:……その数日後。〝デルピス〟は任務の最中、リザレクトを繰り返した結果、
GM:侵蝕域が規定基準を下回らなくなり、ジャームとして凍結処理された。
GM:あまりにもあっけなく、〝デルピス〟はいなくなった。
GM:けれども。
GM:UGNの職員に連行された彼女は、いつにも増して幸福そうに微笑んでいたのだ。
GM:キミがいるから。
GM:いいや──〝ボク〟がそこにいるから。
シーン5:客観
GM:このシーンはゆきちゃんオンリーだ
春日 雪:はあい!
春日 雪:春日 雪の侵蝕率を+2(1d10->2)した(侵蝕率:73->75)
春日 雪:急に落ち着いた。
GM:グッッド
春日 雪:─眠気と倦怠感に包まれながら、目を覚ました。
春日 雪:壁に掛かった時計に視線をやれば、深夜と呼んで差し支えない時刻。
春日 雪:■歳の女の子が起きているべき時間ではないと、そんな自覚はあるけれど─。
春日 雪:─■歳?
春日 雪:「……ああ」
春日 雪:思考が混濁する。当たり前だ、きっとこれは現実ではなくて。
春日 雪:いつか、どこかの記憶を、疲労の溜まった脳髄が再生しているだけ。その、証拠に。
春日 雪:「ん、ぁ……」
春日 雪:思考と無関係に、身体は震え、吐息を漏らす。自分のものではないような、けれど覚えのありすぎる痛みと不快感が胎内に満ちている。
春日 雪:─もう長いこと、思い出してもいないというのに。
春日 雪:こうして、また夢に見てしまうのは。突きつけられ言葉に、どれほど気丈に応えようとも。
春日 雪:やはり、わたしは─。
GM:──声が聞こえる。言葉としての認識はできない程度の。
GM:体を揺さぶられる。痛みを伴う不快なものではない。
GM:誰かがあなたを目覚めさせようと──
GM:では、このタイミングですが情報収集です。
春日 雪:ヤー!
GM:ちなみになんですが、先のシーンでFHの皆さんが開示した情報がありました。
GM:あれは、UGNの副支部長である雪ちゃんなら知っていてもおかしくない情報と見なし、
GM:【春日 雪】【末柄 晴】【〝プラン:プテロン〟】は開示済み扱いとします。まぁひとつは自分の事ですしね。
GM:そして挑戦していただくのはこちら
【習志野 律】 目標値13 《情報:FH》or《情報:UGN》
春日 雪:は。では、コネ:UGN幹部を使いつつ情報:UGNで…!
春日 雪:9dx+2>=13
DoubleCross : (9R10+2[10]>=13) → 10[1,1,2,2,4,8,9,10,10]+9[7,9]+2 → 21 → 成功
春日 雪:OK!
GM:財産がけずれねえ……結構な難易度の筈やぞ13!
GM:では
【習志野 律】
高いRC出力と社会性、成長性──〝春日 雪〟を完成させるまでの道程は長かった。
その道程のひとつに〝プラン:プテロン〟が有り、〝ガレオス〟習志野 律はそこからの脱走者である。
当該実験においては対象への非人道的措置がまま見受けられ、〝ガレオス〟とペアを組んでいた〝デルピス〟がジャーム化、処分されたことが記録されている。
……彼女は、運用方針におけるあなたのプロトタイプのような存在だ。
なお、〝プラン:プテロン〟を実行していたのはいわゆるアールラボ系の人員であるが、
大本の計画の構築、被検体の確保や資金調達を行っていたのは真壁 月尚であると判明した。
……資金確保の方法の一端は、春日 雪、あなたが最も良く知っていることであろう。
末柄 晴:「副支部長殿。副支部長殿、おねむもよろしいでありますがせめてお布団に入りましょう。副支部長殿ー」ゆさゆさ
春日 雪:「……ん、ぅ……?」
春日 雪:─ゆっくりと目を開く。そこは、いつも通り、自分に与えられた執務室で。
末柄 晴:「おお、お目覚めでありますかな。激務は分かりますが、デスクの堅さは枕には向かないものであります」
春日 雪:「……ふふ、そうですね。やどりちゃんみたいに、執務室の隣に仮眠室を作ってもらいましょうか、わたしも」
末柄 晴:「全くUGNの管理職は不健康でありますな。流石に殉職率が国内最高レベルのブラック職場であります」
末柄 晴:「せめて間に紙の束など挟めば、机枕も幾分かマシでありますかな──という訳でこちら、お求めの資料であります」
末柄 晴:どさっ、と運んで来た資料の束を机に置く。
春日 雪:「ええ。……ありがとうございます、……晴さん」
春日 雪:─ここ数日、"脱走者"の面々が調べていたこと。隠匿を試みた形跡はあったけれど、自分の下にも流れてくるよう手配していた情報。
春日 雪:その中のひとつ。目の前の、男性とも女性とも、ともすれば少年とも少女とも判別し辛いことのある人物の、名と出自。
春日 雪:それを知って尚、呼び名を慣れ親しんだものにしていることに。僅かに、後ろめたいものを覚えながら。
春日 雪:それでも、微笑みを浮かべる。
末柄 晴:「なにやら複雑なお顔をしているでありますな」
春日 雪:「……そんなに酷い顔をしていますか、今のわたしは」
春日 雪:少し拗ねたように、けれど笑みは崩さないまま。
末柄 晴:「まるで〝なんでもいいからアイス買って来て〟と頼んだらパスタ味の氷菓を手渡された時の同輩の如き顔であります」
末柄 晴:「それ、あれですな。なんでもいいと自分が言った落ち度はあれども、心の中に棘が残ってしまうようなと申しますか」
末柄 晴:「いっそそこで、〝何でもって言ったけど限度があるだろ!〟〝うるせー!〟で殴り合える単純な関係なら悩みもないのでありましょうが」
春日 雪:「……ああ。それは、なんとなく分かります」
春日 雪:「気にしないでと言っても気にし続けたり。叶わなくても構わないと思っていたお願いを、ずっと覚えていたり」
春日 雪:「……幸い、と言うべきでしょうか。わたしの周りには、そんな人がたくさん、いてくれますから」
末柄 晴:「あのファルスハーツの面々は、〝そんな人〟になれそうでありますか?」
春日 雪:「……今のままでは、難しいかもしれません。何かに縋る……依存、と言ってもいいかもしれませんが」
春日 雪:「そんな立ち方をしている子供たちと、縋られることをよしとする人。そんな人たちの集まりに、わたしには見えます」
末柄 晴:「ふむ、ふむ。人が集まる中には、たびたび生まれるタイプの奸物が交ざっているようでありますな」
春日 雪:「ええ。……ですが、むしろ逆なのかもしれません」
春日 雪:届けられた資料、そのいくつかに目を通しながら。必要な、そして決定的な情報を、副支部長職─管理職にある者の勘で、拾い上げる。
春日 雪:「縋られる側が、それに依って立つ。自分ひとりでは生きてゆけない。誰かに頼られ、頼ることこそがその在り方……」
春日 雪:「─それが、あの人……習志野律、"ガレオス"と呼ばれた人の、そして」
春日 雪:「わたしの本質なのかもしれないと。そう、思います」
末柄 晴:「これはあくまで、私個人の見解となるのでありますが」
末柄 晴:前置きがひとつ挟まって、
末柄 晴:「そういう〝縋られたがり〟は往々にして魅力的であり、人を惹きつける力を持つように思うのでありますな」
末柄 晴:「〝デルピス〟も、そういう生き物でありました」
春日 雪:「同輩としての贔屓目を差し引いても、魅力的であったと?」
春日 雪:小さく、くすりと笑みを浮かべて。
末柄 晴:「困ったことに。人を助けるのに力を惜しまず、見返りを求めず。常に他者の美点を探し、弱点があらばカバーの方法を探す」
末柄 晴:「おおよそ人の心を惹きつける為に必要な行為とは何かを知り尽くし、その通りに動く生き物でありましたな」
末柄 晴:「……ふむ。しかしながらひとつばかり、出来ないことも有ったように思うのであります」
春日 雪:「……それも晴さん個人の見解ということであれば、伺いましょう」
末柄 晴:「弱みを晒すことでありますな」
末柄 晴:「失礼ながら我らが第九支部は、支部長殿、副支部長殿を筆頭に」
末柄 晴:「なるほど一面的には極めて優れていても、何かしらの面で弱点を抱えた人員が多いように思うのであります。サボり癖ですとか」
末柄 晴:「しかし、その弱点が知れ渡っているが故に我々は、命令を待たず、その弱点を埋める為の行動に移ることができる」
末柄 晴:「あの手の〝誑かし屋〟は、助けを求めることはできましょうが、〝何もしていないのに助けが来る〟ようなことは無いでありましょう」
春日 雪:「ええ。……本当は怖がりのくせに、心を捻じ曲げてまで誰かを守ったり。そんな人たちばかりです、わたしの、わたしたちの部下は」
春日 雪:「けれど、だからこそ。晴さんが言う通り、なんでしょうね」
春日 雪:「……律さんが。空さんが。佳那美さんが。……遥ちゃんが、人として未来を掴めるかは」
春日 雪:「そこが、大きな鍵なのかもしれません。……そして」
春日 雪:「鍵は、誰もがその手に握っている。みなさんも、わたしも、晴さんも」
春日 雪:「……どうか、それだけは。忘れないでいてくださいね」
末柄 晴:「……………………」
末柄 晴:「……はて。私はこれでも脳天気・お気楽な生き物を自負しておりますからな。難しい話題はさっぱりでありますが」
末柄 晴:「それが副支部長殿のご命令ということなら承りま──」
GM:──じっ と、ブザーのような音が鳴った。末柄の持つ通信端末の着信通知だ。
春日 雪:どうぞ、と視線と頷きで伝える。
末柄 晴:「おっと、少々失礼。……真壁殿からの呼び出しでありますな。先だって制圧したFH拠点から冷凍車を出すので、護送任務に当たれと」
末柄 晴:テキストメッセージの文言を一瞥。あからさまに、楽しげではなさそうな顔をする。
春日 雪:「……晴さん」
春日 雪:「どうか、あの人にはお気を付けを。……今回の件、ここまで事が進んだのは、紛れもなく真壁さんの差配によるものですが─」
末柄 晴:「無論。……これはUGNの人員としては不適切故に、言わぬようにしていたものですが」
末柄 晴:「機会あらば私、あの男の首をねじ切りたいと常々思っているのであります。……では」
末柄 晴:一礼。機械化された体の重い足音を立てて、末柄は部屋を出ていく。
春日 雪:「……ようやく聞かせてくれた本音が、物騒なものだったのはちょっと残念ですけれど」
春日 雪:床に深く沈むような足音が聞こえなくなって、ようやく。ぽつりと。
春日 雪:「あなたも、わたしの─そしてやどりちゃんの大切な部下で。みんなの大切な仲間なんですからね」
GM:──その時だ。
GM:部屋に据え付けられている、副支部長──つまりはあなたへのホットラインに音声通信が飛び込む。
春日 雪:僅かに怪訝そうな表情を浮かべ、それを普段通りの微笑みで覆い隠して。
春日 雪:「─はい、どうぞ」
春日 雪:卓上端末を操作、通話をオンラインに。
UGN支部員:『副支部長、地区内複数地点でR案件です。詳細は確認中ですが、護送中の〝凍結処理済〟のFH戦闘員が動き始めたと』
UGN支部員:『所属人員全てに連絡を行い、連絡付き次第現場へ向かわせますが──あっ』
真壁 月尚:『──俺だ。春日 雪』
真壁 月尚:『今から鎮圧に出る。お前も出撃の用意を調えろ』
春日 雪:「……この程度の事態は想定済み、というところですか、真壁さんにとっては」
真壁 月尚:『たかだかR案件でうろたえるほどN市の支部は温いのか? ……3分で出るぞ。用意が出来ていなければ首根っこ掴んで運んでやる』
GM:ぶつっ
GM:……一方的に伝えて、音声通信は途絶する。
春日 雪:「……こんなところまで変わらないのは、どうかと思いますよ」
春日 雪:届かない、届いたとしても聞き流していたであろう言葉をぽつりと漏らして。
春日 雪:「この件で動いてもらえる人員は晴さんのみ。その晴さんも、現場に出たばかり。となると」
春日 雪:「……頼らせてもらうことに、なるんでしょうか。わたしと似ていて、けれどまったく違う、あなたを」
春日 雪:視線を落とした、先ほどまで閲覧していた資料のとあるページ。そこには。
春日 雪:先ほどまでここにいた人物と同じ、けれどやや若々しい顔と。見知らぬ女性と。そして。
春日 雪:今は習志野律と名乗る、やはりまだ少女であった頃の彼女が。"仲間たち"と共に写っている写真が─。
GM:ロイス&調達が可能!
春日 雪:うごーッ、ロイス満杯!
春日 雪:購入はブルーゲイル。買えたら、合流後に誰かに渡します。(渡せれば)
春日 雪:7dx+4>=20
DoubleCross : (7R10+4[10]>=20) → 10[2,2,4,9,9,10,10]+5[2,5]+4 → 19 → 失敗
春日 雪:財産点1投入して購入!以上です。
GM:OK!
シーン6:殺意
GM:朝霞 空のみ登場可能です。
朝霞空:60+1d10 侵蝕ポポイ
DoubleCross : (60+1D10) → 60+7[7] → 67
GM:──一応、外出は許可されているのだ。あまり遠くへ離れすぎなければだが。
GM:故にあなたが、なんらかの理由を以てエレベーターに乗り、地上階へ降り、マンションの外へ出たとして、
GM:それを見とがめる者はいない筈だ。
GM:そうしてあなたは、呼び出しの──古風にもメモ用紙にペンでの手書きだ──通りに、
GM:マンションから300m程離れた地点にある喫茶店のテラス席へ向かった。
赤夜 佳那美:そこでは赤夜 佳那美が、既に二人分のコーヒーを注文して待っていた。
赤夜 佳那美:……落ち着きなく、周囲を見回しながら。
朝霞空:喫茶店。見た事はあるし、知識でも知っている。
朝霞空:けれど、入るのは当然初めてで──。
朝霞空:「あ、ああああの、まち、待ち合わせで、す」
朝霞空:そんな恥ずかしい目にあいつつ、テラス席へと向かったわけだ。
赤夜 佳那美:席へついたあなたへ、赤夜は安堵の笑みを見せて、
朝霞空:「…お待たせ」
赤夜 佳那美:「……良かったぁ……他の二人は来てないよね……?」
朝霞空:少し頬が赤い。
朝霞空:「…うん、それは大丈夫」
赤夜 佳那美:「その言い方だと……分かってくれてるのかな、私が言おうとしてること」
赤夜 佳那美:暖かいコーヒーを息で覚ましながら、上目遣い気味にあなたを見る。
朝霞空:曖昧な表情を浮かべている。
赤夜 佳那美:「……本当に投降しちゃおうよ」
朝霞空:「……」
赤夜 佳那美:「無茶苦茶だよ、こんな作戦。……もし、雪ちゃんの誘拐が上手く行ったとしても」
朝霞空:そのことを、考えた事が無い訳ではない。
赤夜 佳那美:声を潜めて、身を乗り出して、
赤夜 佳那美:「……その先なんて、私達には無い。何か上の人は考えてるのかも知れないけど、そんなの、私達は教えてもらってないし」
赤夜 佳那美:「考えてるんだとしても──そこで私達が生きていけるなんて思えない……っ」
朝霞空:「…それは…うん」
赤夜 佳那美:「だって」
赤夜 佳那美:「私達が……私達が、殺しちゃったみたいに……」
赤夜 佳那美:「私達が殺されない理由なんて……どこにもないんだよ……?」
朝霞空:「……でもさ、私達は…もう、沢山」
赤夜 佳那美:「そんなの!」
赤夜 佳那美:……昂ぶった感情と声を抑えて、続く言葉は過剰な程に小さな声になる。
赤夜 佳那美:「……そんなの、UGNだって同じだよ」
赤夜 佳那美:「向こうだって、私達を殺してる、でも」
赤夜 佳那美:「……でもUGNはまだ、今の私達より幸せそうだもん」
赤夜 佳那美:「それって……私達みたいな人殺しだって……幸せになれるってことだよね……?」
朝霞空:「そう、だけど…ッ。そう、かもしれない…けど」
赤夜 佳那美:「あの二人だって、もしかしたら」
赤夜 佳那美:「……次は私達を殺そうとするかも知れない……そんなの、私は……やだよ」
赤夜 佳那美:「私、死にたくないし……空ちゃんにだって死んでほしくない……!」
朝霞空:「私だって、死ぬのは嫌だよ…カナちゃんにだって、死んで欲しくない…」
赤夜 佳那美:「……なら、さ」
赤夜 佳那美:震える手がそっと、コーヒーのカップを置いた。
赤夜 佳那美:「……二人だけでも、本当に……投降しようよ……」
朝霞空:「…それ、は」
赤夜 佳那美:「雪ちゃんにこっそり、私達がどんな命令受けてたか教えて……それで、UGNの仲間に入れてもらって」
赤夜 佳那美:「そしたら、もう……友達になった子とか……殺さなくっていいんだよ……?」
朝霞空:「…そ、あっ…でも、待ってよ…ッ!」
朝霞空:「…習志野さんと、遥ちゃんを裏切るって、こと、だよ」
赤夜 佳那美:「……そうだよ」
赤夜 佳那美:「でも、しかたないよね」
赤夜 佳那美:「そうしないと私達……もっと危ないことになるから」
朝霞空:「…そ、それならッ!それなら…2人にも話して、4人で、一緒に…」
赤夜 佳那美:「だめ」
赤夜 佳那美:首を左右に振る。
赤夜 佳那美:千切れ落ちるかと思う程に。
赤夜 佳那美:「遥ちゃんだけならいい、けど」
赤夜 佳那美:「律さんは、ぜったい、だめ」
赤夜 佳那美:「遥ちゃんを律さんから引き離せる?」
朝霞空:「それ…は…」
赤夜 佳那美:「律さんにバレないように連れ出して説得できる?」
赤夜 佳那美:「私はできないよ、だから」
赤夜 佳那美:「そうしようとも思わない」
朝霞空:「だって、わ、私…遥ちゃんと、約束」
朝霞空:「一緒に、海に…って」
赤夜 佳那美:「私と遥ちゃんと、どっちが大事なの」
赤夜 佳那美:「……海に行くなら、私とでいい」
赤夜 佳那美:「それに、上手くいけば……例えば……律さんを、私達二人で殺しちゃえば」
赤夜 佳那美:「後から遥ちゃんを説得だって、できるかも知れない」
朝霞空:「習志野さん、は…」
朝霞空:「多分、私達のことを、大切に思ってくれてると思う…」
赤夜 佳那美:「違うよ、絶対に違う……!」
朝霞空:「けど、それは…私達だから、じゃ、無いんだと思う」
赤夜 佳那美:声はいよいよ、縋り付くようなものになる。
朝霞空:「遥ちゃんと話してるのを、横で見てて」
朝霞空:「きっと、あの言葉は、必要な時に、必要な人に、必要な分だけ、使ってるんだと思う」
赤夜 佳那美:「そう、そうだよ、だから……!」
朝霞空:「だから、きっと、遥ちゃんは、あの人から離れられない」
赤夜 佳那美:「分かってるよ! だから空ちゃんだけでも……っ」
朝霞空:「もしも、本気で、UGNに投降するなら」
朝霞空:「あの2人は──」
朝霞空:「殺すしかないよ」
赤夜 佳那美:「……私だったらそうするよ」
赤夜 佳那美:「あの二人と空ちゃん一人、どっちが大事か……私はちゃんと答えられるから」
朝霞空:「私は──約束したから」
朝霞空:「遥ちゃんと一緒に海に行くって、だから」
朝霞空:「だから──」
朝霞空:「殺してでも、一緒に、連れて行かなきゃならないんだ」
赤夜 佳那美:「……空……ちゃん?」
朝霞空:「いいよ、カナちゃん…私も選ぶよ」
朝霞空:「私は、約束を、護るから」
朝霞空:「私は、幸せに、なるために」
朝霞空:「私は、あの2人を、殺すよ」
赤夜 佳那美:「空ちゃん……!」
赤夜 佳那美:喜びが、少女の顔に満ちていく。
赤夜 佳那美:悪夢が為に目の下にこびり付いた隈、心なしかこけた頬。
赤夜 佳那美:それが、数日前と同じ笑顔に満たされていた。
GM:──その時だ。
GM:あなた達に与えられた端末──UGNの職員が使うものと形式は同じ──が、音声通信を受け取り鳴動する。
赤夜 佳那美:「……………………」端末を手に取り、空の傍へ。二人の耳を受話口に近づける。
真壁 月尚:『何処に居る、脱走兵ども。……仕事だ。武装しブロックA7へ来い』
真壁 月尚:『……春日 雪の引き渡しはそこで行う。渡した後のことは知らん、せいぜいしくじるな』
赤夜 佳那美:「……わかりました」
GM:ぶつっ
GM:音声通信は、一方的に断ちきられ、
赤夜 佳那美:「……空ちゃん」
赤夜 佳那美:「チャンスが来たよ」
朝霞空:「……うん」
朝霞空:「やろう、カナちゃん」
赤夜 佳那美:「うん」
GM:──普通の女の子達のように、コーヒーの代金を払って。
GM:普通の女の子達のように、あなた達は並んで街を歩く。
GM:武装を終える頃には、〝あの2人〟──習志野 律と、雛菊 遥と合流できるだろう。
GM:2人は必ず、春日 雪の身柄を確保しようと動く筈だ。
GM:その時に。
GM:……あなた達はもう一度、〝仲間殺し〟に手を染める決意をするのだろう。
GM:ロイス取得のみ可能です
朝霞空:ロイス感情変更 赤夜佳那美 P:◎友情/N:無関心
朝霞空:ロイス感情変更 雛菊遥 P:庇護/N:◎約束
朝霞空:ロイス感情変更 習志野律 P:有意/N:◎無関心
シーン7:衝突
GM:シーンプレイヤーは律さん雪ちゃん、残り二名も任意登場可能です
習志野 律:シーンイン:習志野 律の侵蝕率:+10(1d10->10) ((侵蝕率:57->67))
習志野 律:流石に昂りが抑えられない。
春日 雪:春日 雪の侵蝕率を+10(1d10->10)した(侵蝕率:75->85)
GM:ゆきちゃん
春日 雪:ぬわーッ!
雛菊遥:じゃあ出ましょうかね
雛菊遥:雛菊遥の侵蝕率を+3(1d10->3)した
GM:──第九地区、〝ブロックA7〟
GM:このブロックA7というのは、あくまで地区を地図上で確認した時の、位置確認を用意する為の区分に過ぎない。
GM:ここに何があるか。
GM:端的に言うと、大規模な交差点だ。
GM:FH戦闘員の死体を積んだ冷凍車が、他地区のラボへ向かう時、この交差点を通った。
GM:……その時、冷凍車が破損。収容されていた死体がジャーム化して起き上がり、行動を開始したのだ。
GM:既に一般戦闘員が対応にあたっている。が、戦力としては不足だ。
GM:故に。
GM:春日 雪。あなたは真壁 月尚に駆り出され、
GM:習志野 律、雛菊 遥を伴い戦地に降り立った。
習志野 律:銃声、そして、薬莢がアスファルトに落ちる音。
習志野 律:乾いた音を響かせ、春日雪を護るように道を拓く。
習志野 律:「ハルカ、左から増援。任せるよ」
雛菊遥:雷光——それに一拍遅れた轟音と共にジャームが倒れていく。
雛菊遥:一体が倒れるまでの間に、二体、三体と仕留める。──鈍い。
雛菊遥:「はいー。既に制圧しましたよー」
真壁 月尚:「一般戦闘員を下がらせろ。他区画の救援へ回せ!」大型拳銃でジャームの頭を撃ち抜きながら、通信機に指示を飛ばす。
習志野 律:「ふふ、いい子だ」
GM:交戦は短時間であるが──非力なジャームは全て沈黙した。
習志野 律:────朝霞 空と赤夜 佳那美の到着が遅れていることが、引っかかっている。
GM:一度殺した相手をもう一度殺すというのは、オーヴァードの世界では決して珍しくもない話だろうが。
春日 雪:「……お疲れ様でした。大きな被害が出る前で何よりです」
習志野 律:「そうだね……」 まだ警戒は緩めずにいるが。
春日 雪:指揮車─といってもワンボックスカーに毛が生えたようなもの─から、軽い足取りで降り立って。
真壁 月尚:「どうかな。これから被害が出るかもしれんぞ」
真壁 月尚:「此処にいる連中の中に、車のナンバープレートを観察する趣味のある奴はいるか?」
習志野 律:「多趣味なつもりだけど、生憎」
雛菊遥:「残念ながらー」ふわふわとした口調だが、それが逆に臨戦態勢であることを物語っている。
真壁 月尚:「そうか。なら、あそこで横転している冷凍車でも観察してみるがいい」
GM:と、20mばかり向こうで破損している、UGNの冷凍車──外観は民間企業のトラックに偽装──を指差す。
春日 雪:「……あれが、何だと」
春日 雪:そう言いつつも。視線は、そちらに誘導される。
真壁 月尚:「別に俺も、ナンバープレートに興味は無いがな。この時間、このルートを通る車の荷が重要だった」
GM:ばぎっ
GM:コンテナの金属が、
GM:ロケットランチャーの直撃も一度は耐えるほどの分厚い装甲が、内側から捩じ曲げられる。
GM:そうして横転した車両の中から現れた〝それ〟は、顔についた霜を指で払い落としながら、割れ鐘のような声で吠えた。
大山 重吾:「真壁! そのまま俺を殺すつもりかと思ってたぞ!」
真壁 月尚:「とんでもない、支部長。あなたは粗野だが有用な人間ですからな」
大山 重吾:巨漢の男、大山 重吾は、ドスドスと荒い足取りであなた達へと近づいて来る。
春日 雪:「……ええ、ええ。確かに規則上、査問の手続きは終わっています。あの場で拘束から逃れたことで、反論の機会も与えられなくなったのも規定通りです」
春日 雪:「ですが、真壁さん。……回収した遺体と同じ方法で運ぶというのは。少しばかり、乱暴では」
大山 重吾:「全くだ。支部長職にある者を運ぶからには、リムジンのひとつも──いや、安っぽい発言だな。無しだ無し」
真壁 月尚:「乱暴かも知れないが、最短で目的に近づけるのでね」
春日 雪:「いえそういう話では……ともあれ」
春日 雪:「……無事であったことを喜ぶ、というわけではないようですね、真壁さん」
真壁 月尚:「俺には喜ばしいことだがな」
真壁 月尚:すっ──と、後方に下がる。そうしながら、大型拳銃の銃口を春日 雪へ向けて、
真壁 月尚:「悪いが、スレイヤーセル。取引は反故にする。お前達は此処で死んでもらいたい」
習志野 律:「…………へえ」
雛菊遥:「それはー、どういうことでしょうかー?」
大山 重吾:「手間暇かけて作った玩具だ、誰に渡すかよ」
習志野 律:「その割に、銃口が明後日の方を向いているように見えるが」
大山 重吾:「FHは当然だが論外として、この街の支部も……まぁ、甘っちょろいからなぁ」
真壁 月尚:「それはお前の認識が甘いからだ、ファルスハーツ。……戦闘力が無い、という言葉に惑わされたか?」
真壁 月尚:「相手は副支部長だ。少々目を離した隙に、逃げ出す術を隠し持っていないとも限らん」
春日 雪:「……取引材料にされる本人の意志も、尊重していただきたいのですけれど」
真壁 月尚:「学んでおけ。UGNという組織で役職を得ているからには、相応の怪物がそこにいるのだと」
春日 雪:「それに。わたしにそんなものがないことは、よくご存じでしょう。……素直にはいどうぞ、と応じるような子ではないことも」
真壁 月尚:「……ふん、お前の意志などは求めていない」
真壁 月尚:「お前に求められているものは今も昔も変わらない──機能だ!」
雛菊遥:「……雪ちゃんを、物みたいに言わないでください」
真壁 月尚:「黙れ脱走兵! お前に何が分かる! 〝春日 雪〟という兵器の完成度が分かるか!?」
雛菊遥:戦闘状態でも、口調が硬くなる。──それはつまり、衝動と意思が合致しているということ。
習志野 律:「ふふ────そうかい、“off-real”」
習志野 律:「執念深い男は嫌われると、どこかで学ばなかったのかな」
習志野 律:「────ボクや“デルピス”で彼女そっくりのお人形を作りたくなるほど、お気に入りのようだけど」
真壁 月尚:「その台詞もやはり借り物か、〝ガレオス〟。……くく、くく……ああ、気に入っていることだけは認めざるを得まい」
真壁 月尚:「人を惑わし、狂わせ、惹きつける! 洗脳装置としての機能を備えながら──」
真壁 月尚:「更には、この娘には──」
大山 重吾:「真壁よぉ。入れあげるのは良いが、玩具の自慢はそこまでにしておけや」
大山 重吾:「勘弁してくれや、お嬢ちゃん方。死にかけの男ってのは頭がおかしくなるもんなんだよ」
春日 雪:「……わたしを評価してくださること自体は、喜ばしいと思います。ですが、それは」
春日 雪:死にかけ。そう呼ぶ他ない男の風体に。そう呼んだ男の巨体に。僅かに、悲し気な視線を向けて。
春日 雪:「それまで積み上げてきたものに背を向けた男の言葉です。……それを、そのまま受け入れるわけにはいきません」
大山 重吾:「おーおー、相変わらずお上品な口の利き方だこと。……だがまぁ、心配するな。積み重ねってもんはまだ生きてるよ」
大山 重吾:「今からでも昔の〝お得意様〟に一声掛けりゃ、お前は金の湧く泉だ。こんな狭っ苦しい国で、命に釣り合わねえ金で働くよりゃ」
大山 重吾:「どっかの世界で金に埋もれて、面白おかしく生きてくのもいいだろう?」
大山 重吾:「……さてと」
大山 重吾:両手の拳を打ち合わせる。 がごんっ と、岩を衝突させたような鈍い音が鳴る。
大山 重吾:「ひい、ふう、みい──三人か。さっきの真壁の言葉は覚えてるか?」
大山 重吾:「UGNという組織で役職を──なんたらかんたら、か」
真壁 月尚:きっかり10m。いかなる戦闘スタイルの相手にも対応できる距離で、あなた達の背後に着く。
大山 重吾:あなた達の10m手前で立ち止まり、構えとも呼べぬ、軽く足を開いただけの立ち方になる。
習志野 律:「──一つだけ訂正を」
習志野 律:「“off-real”。ボクは“デルピス”から借りたんじゃない────」
習志野 律:「“デルピス”に『成った』んだ」
習志野 律:蕾が綻ぶように、恋するように、習志野 律は嗤う。
雛菊遥:「──関係ありません。あなた達がどうだとかなんて、関係ありません。あなた達はわたしの友達を踏み躙ろうとしている」
雛菊遥:口調は硬いまま
雛菊遥:「壊してやる。お前達に、救済は必要ない」
大山 重吾:「おお、威勢のいい。春日 雪とセットで〝仕事〟をさせるにゃあいいんじゃねえか? なぁ真壁よ?」
真壁 月尚:「どうぞお好きに」
春日 雪:「……ごめんなさい。結局、わたしは。あなたたちを、UGN(わたしたち)の内輪もめに巻き込んでしまった」
春日 雪:─たとえ、利用するための芝居から始まったものだとしても。
春日 雪:「─ですから。せめて。……みなさんには」
春日 雪:─姿を見せない、ふたりの少女も含めた。あなたたちには。
春日 雪:「生きていただきます」
習志野 律:「構わないさ」 どうせ、キミには来てもらうことになる。
雛菊遥:「雪ちゃんも、ちゃんと生きてくださいねー」ふんわりと笑う
大山 重吾:「生きるだけでいいなら叶えてやるさ、俺は優しいんでな──」
大山 重吾:軽く、前傾姿勢に移行した。
大山 重吾:前へ踏み出す為の分かり易い構え。
大山 重吾:近づいて殴るぞと宣言するような──。
朝霞空:特別なことは無い。相手の行動を読み、ほんの少しだけ風を操り、電磁加速したナイフを投射する。ただ、それだけだ。
朝霞空:目、膝、喉、人間でも怪物でも変わらない。
朝霞空:普通だ。普通に殺せる。
朝霞空:私は普通なんだ。
朝霞空:そう思えた。
朝霞空:状況は確認している。あれは殺さなくちゃいけないものだ。
朝霞空:こっちはもしかしたら殺さなくてもいいかもしれない。
朝霞空:私は普通の女の子だから ころさなくていいものは ころさない
朝霞空:普通だから。
朝霞空:普通に生きて、普通に生活して、普通に幸せになるんだ。
朝霞空:そのためなら──。
朝霞空:「──よし、殺そう」
赤夜 佳那美:「殺そう!」
朝霞空:笑って頷きあう。
朝霞空:足取りも軽く、駆け出す。
朝霞空:上気した頬、潤んだ瞳、弾む鼓動。
朝霞空:あぁ、まるでデートに向かう普通の女の子みたいだ。
朝霞空:流れるような手つきで、大振りなナイフを取り出し、投射する。
朝霞空:ナイフは■山 ◎□の心臓へと、一直線に飛んで行った。
大山 重吾:「──アァ!?」
大山 重吾:反射的に拳を突き出した。並大抵の刃物なら、皮膚も通さず砕ける拳だ。
大山 重吾:それが、骨の半ばまで断たれて──
大山 重吾:「おい、真壁ェ! 結局増えたぞ!」
雛菊遥:「空さんーっ!」ぱあっ、と明るい笑顔を浮かべる。
真壁 月尚:「ちっ。……だが、元よりこの人数を相手にするのが予定でした。ならば」
赤夜 佳那美:「遅れてごめんっ! 援護します!」
習志野 律:「ああ、二人とも!」
習志野 律:「待っていたよ、道に迷ってるんじゃないかと心配していたんだ」
習志野 律:喜色を浮かべ、ソラとカナミに笑顔を向ける。
赤夜 佳那美:自動小銃の銃口を、大山へと向けた。
赤夜 佳那美:「ちょっと途中で手間取りました……でも、大丈夫ですっ!」
春日 雪:「……おふたり、とも」
赤夜 佳那美:「私達、ちゃんと殺せますからっ!」
春日 雪:来てくれてよかった。そう、口にしかけた言葉が。
朝霞空:「そうだね、邪魔する物は全部」
春日 雪:上気した頬。煌く瞳。何かに向けて、全速力で走っているような。
春日 雪:─その行き着く先が、とても、とてもよく見知ったもののように、思えて。
朝霞空:恋する乙女のような表情で、笑いながら。
朝霞空:「──殺しちゃおう」
大山 重吾:「殺すぞ、真壁! 餓鬼共をぶち殺す!」
真壁 月尚:「春日 雪をさえ残してくれるなら、無論」
真壁 月尚:「……殺しましょう」
GM:あなた達の前方で、後方で、レネゲイドの波が沸き立つ。
GM:ワーディングではない。ジャームの放つ、強力な衝動の波でもない。
GM:《ジェネシフト》と呼ばれる、体内レネゲイドの過剰活性化だ。
GM:幾重もの思惑が絡み合うフィールド、ではあるが。
GM:少なくともこの瞬間の敵味方の図は、極めて分かり易いものとなる。
GM:分かり易いというなら、決着の条件もだ。
GM:つまるところ、殺すか
GM:それとも、殺されるかだ。
エンゲージ
大山 重吾[5]
10m
朝霞 空[10] 習志野 律[4] 雛菊 遥[8] 春日 雪[3]
10m
真壁 月尚[10]
ラウンド1
GM:セットアップ!
真壁 月尚:無し!
雛菊遥:【-250ms】加速装置+ヴァジュラ ラウンド中行動値+12 暴走 シーン中ブラックドッグのエフェクトの攻撃力+9
雛菊遥:雛菊遥のイニシアティブを+12へ
大山 重吾:《スタートダッシュ》
大山 重吾:10m戦闘移動してPC達と同エンゲージへ入るぜ!
習志野 律:こないで
春日 雪:突撃筋肉ダルマ!?
雛菊遥:侵蝕+5
朝霞空:やだーーー(ゴロゴロ
春日 雪:こちらはユニークコードを使用。シーン中、任意のキャラクターが行う判定のダイスに+2個。
朝霞空:こちらセットアップは無しです。
赤夜 佳那美:《戦術》 対象はPC4人全員!
春日 雪:今回はPC4名を指定。佳那美ちゃんも何らかの判定を行うなら、効果が乗るようにします。
赤夜 佳那美:このラウンド中のメジャーアクションのダイスを+6!
春日 雪:ヒャァ!これで+8個!
習志野 律:えっ強い こちらはセットアップありません
雛菊遥:合計+8……すごい
朝霞空:甘やかされてる!やったー!!
春日 雪:(ユニークコード:残り2回)
GM:説明しよう。赤夜 佳那美は処理の複雑化を避ける為にシーンにはいるが〝セットアップでダイスを増やしてくるギミック〟扱いなのだ。
春日 雪:背景で戦う佳那美ちゃん…!
春日 雪:あ、こちらセットアップは以上です!
GM:そして手番決定のイニシアチブ……
大山 重吾:もちろん《加速する刻》を使うが他になにかあるかね?
大山 重吾:たぶん無いだろうので手番に入るぜ!
習志野 律:そういうのはちょっと未実装でぇ……
大山 重吾:マイナーアクション、《破壊の爪》11+《歴戦の獣牙》4
大山 重吾:19+12で,素手攻撃力31のガード値1になります
大山 重吾:そしてメジャー、《魔獣の本能》+《バランスブレイク》+《神速の鼓動》+《コンセントレイト:キュマイラ》
大山 重吾:対象はPC4人とも!
大山 重吾:この攻撃は……なんとダメージを与える手段がないのだ……
大山 重吾:なので命中した人はバッドステータスの重圧を受けてね。
春日 雪:デバフ特化のマッチョ!?
習志野 律:想定外過ぎない?
大山 重吾:という訳で命中判定だ
大山 重吾:12dx7+4
DoubleCross : (12R10+4[7]) → 10[1,4,4,4,4,5,6,6,6,7,8,8]+5[2,3,5]+4 → 19
習志野 律:(1+3+1)dx>=19 ドッジ
DoubleCross : (5R10[10]>=19) → 8[3,3,7,7,8] → 8 → 失敗
習志野 律:あ、ユニークコードってあらゆる判定に乗ります?
春日 雪:メジャーアクションのみです、説明不足でした!<ユニークコード
習志野 律:承知!
春日 雪:そしてこちらもドッジ!
春日 雪:3dx>=19
DoubleCross : (3R10[10]>=19) → 5[2,5,5] → 5 → 失敗
GM:ユニークコード、UGかな
雛菊遥:ドッジ
春日 雪:ヒューマンリレーションですね。UGN支部長の追加エンブレムです。
雛菊遥:2dx+1>=19
DoubleCross : (2R10+1[10]>=19) → 4[3,4]+1 → 5 → 失敗
朝霞空:4dx+1>=19 ドッジ
DoubleCross : (4R10+1[10]>=19) → 8[2,6,8,8]+1 → 9 → 失敗
GM:これか!
GM:そして命中達成値がショボかったがどうにかなったぜ……
大山 重吾:──瞬きひとつ程の時間も掛からなかった。
大山 重吾:大山の巨躯は音も無く、気付けばあなた達の眼前に立っていた。
大山 重吾:転移? 否。
大山 重吾:これは〝歩法〟だ。
大山 重吾:「てめぇら──」
大山 重吾:暴風が、大山を中心に渦巻く。
大山 重吾:直ぐにもそれは、空から大地へ向けて吹き下ろす、重さを感じる程の風となる。
大山 重吾:「──逃がさねえぞ!」
大山 重吾:拳を引いて、身構えた。
大山 重吾:攻撃は、この次だ。
GM:では、イニシアチブ。
GM:行動値20になった遙ちゃん!
GM:リアクション描写とかある人は遙ちゃんの手番に合わせてやっちゃいな!
雛菊遥:あ、すみません、マグネットフォースで律さんカバーリングできますか?
GM:えーと、この場合は
GM:ちょっとルルブを見る
GM:カバーリング、ダメージロールの直前に行う、ふむ
GM:確かQ&Aにその辺りの記述があった気がするが
GM:バランスブレイクの命中時点で重圧が付与されるので、それをなんからの方法で解除できれば可能だ!
雛菊遥:なるほど、じゃあ、取り下げます
GM:まき直し!
GM:マグネットフォースの使用を認めます!
雛菊遥:ありがとうございます! 《マグネットフォース》使用して、律さんをカバーリング。侵蝕+2
習志野 律:助かるよ。
春日 雪:では改めて、遥ちゃんの手番からかな。
GM:で、そのまま遥ちゃんの手番やら何やら! 演出もあれば並行して!
春日 雪:「ッ、ふ…ぅ…!」 小さな体が、軋む。物理的、精神的な圧力に、膝を屈しかける、が。
春日 雪:─自分と同い年の。自分よりも小さな体の少女の姿が、視界の端に映る。
習志野 律:「ありがとう、ハルカ。……キミは、強い子だね」
習志野 律:自身を庇うその背に、かつての想い人の面影を、一瞬。重ねた。
エンゲージ
大山 重吾[5]
朝霞 空[10] 習志野 律[4] 雛菊 遥[(8)20] 春日 雪[3]
10m
真壁 月尚[10]
雛菊遥:はい、ではまずマイナーで重圧解除。
雛菊遥:メジャー:【1/3c】コンセントレイト:ブラックドッグ+雷の槍+雷の剣 紡ぎの魔眼も使用します まず侵蝕+1
雛菊遥:対象は大山さん
GM:割り込みは無いぜ! 来い!
雛菊遥:ダイス15 C値8 固定値4 攻撃力+20
雛菊遥:15dx8+4
DoubleCross : (15R10+4[8]) → 10[2,2,4,4,5,5,6,8,9,9,9,9,9,10,10]+10[1,1,5,7,8,9,9,10]+7[1,1,7,7]+4 → 31
大山 重吾:ガード! そして《イージスの盾》2!
大山 重吾:2d10
DoubleCross : (2D10) → 15[7,8] → 15
大山 重吾:破壊の爪と合わせてガード値は16になる……ダメージどうぞ!
雛菊遥:4d10+20
DoubleCross : (4D10+20) → 18[1,3,9,5]+20 → 38
大山 重吾:装甲は8……合わせて24軽減、14ダメージを受ける。……まだまだ死にはしないなぁ!
雛菊遥:侵蝕+6します
GM:という訳で演出どうぞ&空ちゃんは手番をどうぞ
GM:演出と判定と交ざってごっちゃになる分は後でこっちで整理する!
雛菊遥:硬いなあ
朝霞空:はーい!
春日 雪:ヤー!
雛菊遥:はい、では演出を
雛菊遥:──人間の反射速度は、およそ250ミリ秒と言われている。
雛菊遥:生体電流の強化によって、遥のそれは限りなく0へと近付く。
雛菊遥:故に、発された圧力から味方を庇った上で、敵の意識の隙間に攻撃を挟み込むことは難しいことではない。
雛菊遥:「っ……づ、ぁ」
雛菊遥:圧力に当てられた故に呻きではない。活性化した電流が、自らの身を焼くのだ。
雛菊遥:遡行装甲──限定的な時間遡行によって、その傷はなかったことになるが、痛みまでは消えない。
雛菊遥:それでも、普段なら衝動が──今は怒りが、痛みを忘れさせてくれる。
雛菊遥:「ふぅー……! ふぅー……!」
雛菊遥:最早、意味を持った言葉すら出てこない。ただ、怒りと衝動に身を任せる。
大山 重吾:「かっ! 餓鬼の癖にいい根性してやがるが──そんなもんかぁ!?」
大山 重吾:電流による焼殺。数人の兵士さえ一瞬に黒炭へと変えた一撃を浴びて、大山は、だが不敵に吠える。
大山 重吾:効いていないのではない。単純な話だ。
大山 重吾:体格が大きく、焼き尽くすまでに時間がかかる。その時間猶予の間に再生を済ませている。
大山 重吾:つまり、単純な生物としてのスペックを用いた対策。
朝霞空:マイナーで武器を準備。
朝霞空:メジャーで≪コンセントレイト≫≪マルチウェポン≫≪ヴァリアブルウェポン≫≪コンバットシステム≫
朝霞空:対象は■山◎□
朝霞空:16dx7+7 命中判定
DoubleCross : (16R10+7[7]) → 10[1,1,1,2,3,5,6,6,6,6,7,7,9,9,9,10]+10[2,4,5,6,6,7]+6[6]+7 → 33
大山 重吾:無論ガード、そして《イージスの盾》!
大山 重吾:2d10
DoubleCross : (2D10) → 9[1,8] → 9
大山 重吾:ガード値……10! つよいぞ!
朝霞空:20+4d10 ダメージ
DoubleCross : (20+4D10) → 20+26[5,9,10,2] → 46
GM:ガード10の装甲8……これは18の軽減かな?
朝霞空:装甲値を-20としてダメージを算出してください。
朝霞空:>>>キーンナイフ<<<
GM:おのれFHの謎技術!
GM:装甲0
GM:36ダメージ通し……まぁ、まだどうにか生きてはいる!
GM:では、行動値10、真壁の手番&空ちゃんの演出!
朝霞空:全身を焼かれた、それはつまり視界も焼かれたということだ。一瞬の隙、それで十分。
朝霞空:機械化された体はよどみなく殺意を凶器へと乗せた。
大山 重吾:──だが。やはり、怪物は怪物である。
大山 重吾:間合いに踏み込まれた事を察知。回避も間に合わぬ距離と知って、
大山 重吾:「ふんっ!」分厚い腕を二つ重ね、刃の軌道へ置く!
朝霞空:刃の軌道が単純な肉体スペックで逸らされる。
朝霞空:決して浅くは無い傷を負わせたが、その代わりにこちらも回避行動を取ることはできなかった。
大山 重吾:腕から跳ね上がる血飛沫は、〝人間〟を殺すには十分な量。オーヴァードとは言え相当の痛みがあろう、再生も即時とはいくまいが──
大山 重吾:「こういう跳ねっ返りもなぁ──客は喜ぶってもんだよなぁ! 真壁!」
真壁 月尚:「ええ、良い値がつくでしょう」
真壁 月尚:マイナー、戦闘移動でPC達と同一のエンゲージへ。
エンゲージ
大山 重吾[5]
朝霞 空[10] 習志野 律[4] 雛菊 遥[(8)20] 春日 雪[3]
真壁 月尚[10]
真壁 月尚:メジャーアクション、《要の陣形》6+《未知なる陣形》+《形なき剣》6 使用武器は大型拳銃だ。
真壁 月尚:対象は5人まで選べるが、今回はPC達4人を指定。
真壁 月尚:この攻撃に対するドッジのダイスはマイナス6される。
真壁 月尚:7dx+4 命中判定
DoubleCross : (7R10+4[10]) → 10[3,4,7,7,8,9,10]+6[6]+4 → 20
習志野 律:ドッジダイスがないので自動失敗……
春日 雪:ガード!
雛菊遥:オートでウェポンケースからFHバトルアーマー装備してガードします
GM:上手い構築だ……
朝霞空:ドッジダイスなし!
雛菊遥:行動値-5
大山 重吾:《餓狼の爪》 対象は真壁のダメージロール!
大山 重吾:ダメージに大山の素手攻撃力、すなわち31を追加します。
真壁 月尚:3d10+5+31 装甲有効ダメージ
DoubleCross : (3D10+5+31) → 17[10,6,1]+5+31 → 53
雛菊遥:装甲15、ガード12、エフェクトダメージ軽減5で計32軽減して、21点受けます。残りHP6
春日 雪:13点引いて40点ダメージ、死!リザレクト!
春日 雪:春日 雪の侵蝕率を+3(1d10->3)した(侵蝕率:85->88)
朝霞空:装甲有効でも余裕で死ねる!リザレクト!
習志野 律:全然HP足りないよ!リザレクト!
習志野 律:リザレクト:習志野 律の侵蝕率:+3(1d10->3) ((侵蝕率:67->70))
朝霞空:1d10 リザレクト
DoubleCross : (1D10) → 2
GM:行動値5,手番は大山
大山 重吾:マイナーは無し。メジャー、《獣の力》6+《音速攻撃》4+《コンセントレイト:キュマイラ》。対象は……
大山 重吾:1d3
DoubleCross : (1D3) → 1
大山 重吾:空ちゃんのようだ
朝霞空:ぬわー!
大山 重吾:16dx7+6 命中判定
DoubleCross : (16R10+6[7]) → 10[2,4,5,5,6,6,6,7,7,8,8,8,9,9,10,10]+10[4,4,7,7,8,9,9,10,10]+10[2,3,5,5,5,7,10]+1[1,1]+6 → 37
雛菊遥:カバーしましょうか? これなら受けきれるかも知れませんし
朝霞空:なんと!いいんですかな!?
大山 重吾:こい! 俺の素手攻撃力は31だぞぉ!
大山 重吾:獣の力6で12点火力が増えます
雛菊遥:あ、死にますね。まあ侵蝕も低いのでカバーしましょう
朝霞空:ふぇぇ…ありがとう~
雛菊遥:《マグネットフォース》でカバーリング 侵蝕+2
GM:まあもしかしたら空ちゃんがドッジする可能性もあるし試してみるのもいいんじゃないかな!
朝霞空:5dx+1>=37 ワンチャンドッジ
DoubleCross : (5R10+1[10]>=37) → 8[2,3,4,5,8]+1 → 9 → 失敗
GM:まぁね!
朝霞空:むりぷぅ
GM:ではダメージ
大山 重吾:4d10+43
DoubleCross : (4D10+43) → 20[8,5,2,5]+43 → 63
雛菊遥:32点軽減しても死にます! リザレクト
雛菊遥:1d10
DoubleCross : (1D10) → 7
GM:纏めて演出に入りつつ律さんの手番だ!
真壁 月尚:「──合わせろ!」
真壁 月尚:自動式拳銃が、その装填の容易さという利点を生かして銃弾を吐き出す。
真壁 月尚:無論、一つ一つの威力はさしたるものでもない。オーヴァードならば致命傷には至らぬどころか、防ぎ得るものすら出るだろうが。
雛菊遥:「ぐ……ぉ、ぁ──この、程度……!」時間遡行による銃弾と停滞を以てしても、完全に勢いを殺すことはできない。それでも、膝は着かない。しかし──
大山 重吾:その弾丸を受けて仰け反った先、或いは身を避けた先に、
大山 重吾:大山の拳が、先んじて其処へ置かれたように振り抜かれる!
大山 重吾:一人、二人、三人、四人、
大山 重吾:銃弾が描く区画線の内側に、大山の拳という暴風が吹き荒れる!
春日 雪:「ぁ、ぐ……!」 盾で銃弾は弾けても、背後から迫る拳はどうしようもない。白いブラウスの下、皮膚が爆ぜ、背骨が砕け、そしてそれをレネゲイドが癒す。
春日 雪:じわりじわりと、臓腑を焼くような痛みと、引き換えに。
習志野 律:「ふ、ふふ……!」 暴力に宙を舞う身体。スーツを真紅が染める。その血で紅を引くように、習志野 律は緩やかに立ち上がる。
習志野 律:マイナーは放棄。
習志野 律:▼メジャー “十字架の言” 《C:オルクス》+《ディストーション》 侵蝕[+4]
習志野 律:使用武器:レーザーライフル 対象:単体 射程:200m 3/S 装甲無視
習志野 律:対象は大山。
習志野 律:(9+3+1+8)dx7+2+2
DoubleCross : (21R10+2+2[7]) → 10[1,1,1,2,2,3,3,3,3,5,5,5,6,6,7,8,8,9,9,9,10]+10[1,2,4,5,8,9,10]+10[2,8,9]+10[4,7]+3[3]+4 → 47
真壁 月尚:それを直撃されるのは困るな
大山 重吾:まずはドッジ!
大山 重吾:12dx+2>=47
DoubleCross : (12R10+2[10]>=47) → 8[1,3,4,4,5,6,6,7,7,7,7,8]+2 → 10 → 失敗
大山 重吾:だよな
真壁 月尚:《領域の盾》 大山へカバーリングを行おう
習志野 律:5D10+8 装甲無視 キミでも構わないさ、もらっておくれ。
DoubleCross : (5D10+8) → 35[10,4,7,5,9]+8 → 43
真壁 月尚:装甲8、ガード値なし、HP34。35点通して惜しくも倒れる
真壁 月尚:が
真壁 月尚:《復讐の領域》
習志野 律:ふふっ!
真壁 月尚:34点のダメージをお返し!
真壁 月尚:あっ失礼
真壁 月尚:使えないわ
真壁 月尚:復讐の領域は無しだ!
習志野 律:ふふ、では斃れるのは一人ということさ。
GM:では、
GM:リアクション描写→律さん描写→雪ちゃん手番という感じで
GM:GO!
真壁 月尚:そして真壁は倒れる……復活エフェクトは……無い……
雛菊遥:「空、さん……!」この中で一番損害が少ないのは自分だ。一番階級が低いのも。
雛菊遥:だから、身を削ってでも役に立たなければならない。
朝霞空:攻撃後の無防備な姿勢に銃弾が叩き込まれ、吹き飛ばされる。
朝霞空:ほんの僅かに姿勢を制御して、飛ばされる方向をずらす。
朝霞空:遥ちゃんが庇いやすい軌道に。
大山 重吾:朝霞空を狙う追い打ちの──疾風の如き右ストレート!
雛菊遥:拳に吹き飛ばされながら、遡行装甲とリザレクトの相乗効果で誰より早く立ち直り、追い打ちが届く前にその進路に割って入る。
雛菊遥:「これ以上、わたしの大切な人に、手を、出さないで……!」
雛菊遥:半身を吹き飛ばされながら、睨み付ける。
大山 重吾:「そういう台詞はよぉ……世間様がてめえらに言いたいことじゃあねえのかぁ!?」
大山 重吾:もう一発。拳を振りかぶる。疲れを知らず、止まることを知らない。生きる暴風が次は、立ちはだかる少女を叩き潰さんと──
習志野 律:習志野律は──兵士としての能力は、決して高いとは言えない。
習志野 律:可能なのは、限定的な空間掌握。時を遡ることも、物理的な破壊を齎すこともできない。
習志野 律:だが、それでいい。一瞬の隙は戦場では致命的な結果をもたらすこともあるのだと──
習志野 律:銃を向ける。大山の、その分厚い筋肉の向こう側。心の臓へと狙いを定める。
習志野 律:一発。引鉄を引く。並の者なら反応すら出来ない距離での射撃!
大山 重吾:暴風は、その銃撃を〝目視〟した。
大山 重吾:あり得ざる反応速度。だが、身体の操作速度は目に追いつかなかった。
大山 重吾:両腕が盾の代わりに心臓の前へ置かれるより早く、銃弾は彼を貫くのだろう──
真壁 月尚:──貫く筈、だった。
真壁 月尚:領域内転移。
習志野 律:「ふふ……!」
真壁 月尚:予兆も何も無く、下手くそなフィルムの切り貼りのように、銃弾の軌道上に真壁が立っていた。
習志野 律:割り込んできた男の、真壁の鼻先に。《快楽の香気》──とある香りを顕現させた。
習志野 律:──彼女が『夕焼けの薫り』と呼んだ“それ”は、大凡殆どの人間が、『何故か』。
習志野 律: 一 瞬 、思考に空白を作る。
習志野 律:その一瞬は────二射目の弾丸が、急所を過たず貫くには。十二分に長い。
真壁 月尚:二つ。
真壁 月尚:心臓を破壊する弾丸が有った。
真壁 月尚:「……………………」呻き声すら無くその男は、胸に穿たれた穴を見て、
大山 重吾:「やらかしたな、真壁よぉ」
大山 重吾:「上等な頭でこしらえた企みの割に、肝心なところで上手くいかねえじゃねえか。馬鹿か?」
真壁 月尚:「……かも、知れません」
真壁 月尚:リザレクトは始まらない。
習志野 律:「“彼女”と出逢わせてくれた礼を言ってなかったね。こんな時でなんだが、感謝しているよ」 歌うように、赤毛の女は囁く。
真壁 月尚:ジャーム化? 否、単純な高侵蝕域状態。
真壁 月尚:「まだ、だ」
真壁 月尚:「俺は死ぬまで……戦ってやる……」
真壁 月尚:言葉とは裏腹に、藻掻く手も足も、その内に力を失うのだろう。
習志野 律:投げキスを、血飛沫に被せるように送る。──安らかな眠りを誘う、薫りが拡がった。
習志野 律:「おやすみ、“off-real”。────ふふ。その声だけは、割合セクシーで嫌いじゃなかった」
習志野 律:閉じていく目蓋を、優しく見つめていた。
大山 重吾:部下とも、〝悪だくみの仲間〟ともつかぬ男の目が閉じるのを、大山はほんの僅かに一瞥した。
大山 重吾:それから、その様をもう見飽きたもののように視線を逸らして、
大山 重吾:「……なぁ、FHの連中よ。お前らも思ったことはねえか?」
大山 重吾:「ちょっと死んじまったくらいで、やりたい事が出来なくなるのはつまらねえんじゃねえかってよ」
習志野 律:「なかなか突飛なことを言うね、キミは。分からなくもないけど」 くすくす。
大山 重吾:「死んだ連中なんざ、これまで散々見てきたぜ。どいつもこいつも悔いの残った顔しやがってよお」
大山 重吾:「そもそもの話、こんなクソみてえな仕事をしたいって奴がどの程度いるんだ?」
大山 重吾:「いつ死ぬかも分からねえ、いつ化物になるかも分からねえ。毎朝毎晩死刑台に昇る順番をクジ引きで決めるような生き方だ」
大山 重吾:「俺はやってられねえと思ったんだが、そこの馬鹿は」倒れ伏した真壁を顎で示し、
大山 重吾:「〝死んだ後も戦えるようになれば〟良いとか抜かしやがってよ。……面白いと思ったから話に乗ってやった」
大山 重吾:「そこの餓鬼さえ居たら、叶う夢なんだとさ」
習志野 律:「言葉が矛盾しているようだけどね、────便利な駒がどんどん手元から消えていくのを、喜ばない者はいるだろう」
大山 重吾:太くごつい指が、春日 雪を指差す。
習志野 律:──“ジェネシス9−1”も彼女の確保には執着していた。その身体には、『利用価値』があるのだろう。
習志野 律:故にここで、この男に奪われるわけにはいかない。
習志野 律:「ふふ、面白い話だ。だが──これは単に気持ちの問題でね」
習志野 律:「大の大人に、彼女が陵辱されるのは気に食わない」
大山 重吾:「そういうクソみてえなクジを引く奴は必要なんだよ。だが」
大山 重吾:「外れクジの数を減らすのは出来る。……そういう意味じゃあ、俺のやってる事は案外、正義の味方っぽいかも知れねえなぁ」
大山 重吾:「正義だなんだってお題目なんざ、まるっきり信じちゃいねえのになぁ」
習志野 律:「詭弁だね」
習志野 律:「────ハズレくじを引いた子だけじゃない。それを間近で見た者もまた」
習志野 律:「人生が狂うのさ。それは、ハズレくじを引いたことに他ならない」
大山 重吾:「だとしても、そうすりゃ世の中が上手く回る」
大山 重吾:「……本当は、俺は思ってんだぜ? UGNとFHで殺し合いなんかするより」
大山 重吾:「仲良く手を結んで、世の中の美味いとこだけ喰いながら生きていけりゃあいいじゃねえかってなぁ」
大山 重吾:「……ま。それが出来ねえから俺達なんだが」
大山 重吾:がん、がん、と拳を打ち鳴らして、
習志野 律:「ああ、そうさ」
習志野 律:「だから、ボク達は結局の所、暴力(これ)で語り合うしかない」
大山 重吾:「どれ、続けるか」
大山 重吾:「春日 雪ひとり居るだけで、楽しく暮らせる奴が何人も何人も増える」
大山 重吾:「俺の楽しい老後の為にも、ちゃっちゃと捕まってくれやぁ!」
GM:では、行動値3……手番、春日 雪!
春日 雪:は!マイナーで重圧解除、メジャーで律さんに射撃攻撃!
習志野 律:ふれんどりーふぁいあだー(棒読み)
春日 雪:《流血の胞子/中和剤/さらなる力/狂戦士/導きの華》、侵蝕は+18、ケチっても仕方ない!
GM:ちっ……カバー屋がもう倒れてるから横取りができないぜ!
春日 雪:やっぱそれも視野に入ってたかー!
春日 雪:判定はダイスが6+2個増えて、侵蝕ボーナス込みの…。
春日 雪:12dx+1
DoubleCross : (12R10+1[10]) → 10[1,1,1,1,1,3,4,5,7,8,10,10]+6[5,6]+1 → 17
習志野 律:ガードを宣言。
春日 雪:では、効果は下記のとおり。
春日 雪:邪毒を与え、BSをすべて治療し、未行動にし、次の判定のCR-1、ダイス+8、達成値+12
春日 雪:演出は再行動とそのリアクション後に纏めて!
春日 雪:春日 雪の侵蝕率を+18した(侵蝕率:88->106)
春日 雪:(上記効果、侵蝕100突破後のものとなりますので、そのまま適用してください)
習志野 律:ヤー。全て頂きます。
GM:ならばそのまま手番を律さんに移行!
習志野 律:ふふ。支援がたっぷりだ。
習志野 律:マイナーは放棄。
習志野 律:▼メジャー “十字架の言” 《C:オルクス》+《ディストーション》 侵蝕[+4]
習志野 律:使用武器:レーザーライフル 対象:単体 射程:200m 3/S 装甲無視
習志野 律:対象は生き残ってる大山!
習志野 律:(9+3+8+8+1)dx6+2+2+12
DoubleCross : (29R10+2+2+12[6]) → 10[1,1,1,1,1,2,2,3,3,3,5,5,5,5,6,6,6,7,7,7,8,8,8,9,9,9,10,10,10]+10[1,1,2,3,4,5,5,5,6,6,7,8,10,10,10]+10[1,2,2,4,6,6,9]+10[1,4,9]+10[7]+5[5]+16 → 71
大山 重吾:同一エンゲージが狙えるんだもんなぁ……!
大山 重吾:ガード!
大山 重吾:そして《イージスの盾》!
大山 重吾:2d10
DoubleCross : (2D10) → 17[8,9] → 17
習志野 律:くっ……!
春日 雪:めっちゃ軽減しおる!
大山 重吾:ガード値は爪と合わせて18! そして装甲も8あるぞ!
習志野 律:8D10+8 装甲無視だ、もらってくれ!
DoubleCross : (8D10+8) → 48[10,1,6,3,5,8,5,10]+8 → 56
大山 重吾:18軽減して38通しに対し……残りHP……19!
習志野 律:結構残るねえ!
習志野 律:習志野 律の侵蝕率:+8 ((侵蝕率:70->78))
習志野 律:先程の上げ忘れも含めて。
大山 重吾:死ぬ! 残念だが復活エフェクト無しだ演出どうぞ!
春日 雪:ではさくりと!
習志野 律:そっちだったか!
春日 雪:─倒れ伏して動かない男。対照的に、気焔を上げる…ように見えて、その実、誰よりも冷静であろう男。
春日 雪:その二人を、どこか哀し気な視線が流し見て。
春日 雪:「……いえ。いいえ。終わりは来ます。誰にでも、どこにでも。そして」
春日 雪:「その瞬間まで、たとえお題目であろうとも。虚飾であろうとも。信じるものを、信じ抜くのがわたしたちだと」
春日 雪:「─そう、わたしは学びました。ええ、ですから─」
春日 雪:視線は、傍らの女性。近しいものを感じると告げた、そして実際そうであった人に。
春日 雪:「─ここで、ひとたびの幕引きとしましょう」
春日 雪:するりと、その首に。細く華奢な腕が巻き付いて。
春日 雪:─首筋に、柔らかく甘い感触。そして、身体を駆け抜ける刺激と、唇の感触よりも甘いなにか。
春日 雪:「─お願いできますか、律さん」
習志野 律:「ふふ、……ああ、やはり。キミからは、」
習志野 律:「どこか懐かしい匂いがするよ」 愛おしげに、麗しい少女と視線を絡める。
春日 雪:「─ええ。そう、感じていただけたなら」
習志野 律:少女の腰を、するりと手が撫ぜていく。流麗に、その腕は再び銃を取り、
春日 雪:─報われるのだろうか。もう居ない誰かが。遺された誰かが。─己というものを忘れてしまいそうな、誰かは。
習志野 律:「ここで、ひとたびの幕引きにしよう」
大山 重吾:低く、低く身構えた。
大山 重吾:クラウチングスタート、と呼ばれる構えに近い。
大山 重吾:違うのは、両手が地面に着いていないこと。
大山 重吾:同じなのは、〝前へ出る〟為の構えであること。
習志野 律:「おいで。きっと最期になる、踊ってあげよう」
大山 重吾:「抜かすなァ!」
大山 重吾:足下のアスファルトが爆ぜる。
習志野 律:鮫のような、歯がぎらりと光を反射した。
大山 重吾:その粉塵より早く、
習志野 律:たぁん────
大山 重吾:ともすれば爆音よりも速いやも知れぬ。
大山 重吾:それ程の速度を以て、怪物は拳を振り抜いた。
習志野 律:弾丸が、交錯する。
習志野 律:「ふふ…………」
習志野 律:「キミは粗暴が過ぎる。雪さんの手を取るには、不相応だよ」
習志野 律:鎧のような筋肉の隙を貫いて。弾丸は、死を喚ぶ。
大山 重吾:雷撃。斬撃。そして銃撃。
大山 重吾:ついに暴風の怪物の巨躯は、路上に倒れ伏した。
大山 重吾:断末魔の呻きも言葉も、何も残さないまま。
GM:戦闘終了。あなた達の勝利だ。
春日 雪:─習志野律の首に回していた腕を解き、自分の腰に回されていた手を解いて。するりと地に降り立つ。
春日 雪:「……殺したんですね」
春日 雪:傍らの女性と視線を合わせることなく告げる言葉に、責めるような色はない。
習志野 律:「勢いで、とでも言えば赦してもらえるのかな」
春日 雪:「幕引きをお願いしたのは、わたしです。……この場合、命令、と呼ぶのは少し違いますけれど」
春日 雪:「命じられて撃ったならば。その責任を負うのは、引き金を引いた誰かではありません」
習志野 律:「……ふふ、冗談さ。責任は撃ったボクにある。当たり前じゃないか」
習志野 律:「生憎。無力化で済ませられるほど配慮の出来る相手じゃなかった。ボクの技量不足だよ」
春日 雪:「……そうですね。戦う術を持つひとの言葉を、わたしは信じます。けれど、やはり」
春日 雪:「わたしは、UGNの人間なんですよ。……それだけは、言わせてください」
春日 雪:横たわる屍を、哀しそうな、寂しそうな。11歳の少女が浮かべるものではない表情で、見つめている。
習志野 律:ふふ、と小さく笑い、少女の隣を抜けていく。その一瞬、耳元に唇を寄せて、
習志野 律:「────咎を負いすぎるのは止めておくことだ。いつか、大切なものを失うよ」
習志野 律:ボクからの忠告だ、と残して。
春日 雪:「…………」
春日 雪:ありがとうございます、と。そう応えた言葉は、果たして届いただろうか。
雛菊遥:半身が吹き飛んだ負傷から回復し、二人の元へ駆け寄る。
雛菊遥:「──やりましたね、律さんっ! 雪ちゃんも、これで酷いことする人はもういませんよっ!」
雛菊遥:満面の笑みで。
春日 雪:「遥ちゃん……」
雛菊遥:その前に二人がどんな会話をしていたのかは聞こえなかった。だから、ただ素直に喜びを口にする。
雛菊遥:「はいっ! 雪ちゃん、もう大丈夫ですよー」
春日 雪:傷を負って、痛みを感じて。けれど笑顔を浮かべる。それは、どこの陣営であっても見られる「強さ」なのだとは理解している。
春日 雪:─でも。
春日 雪:「……遥ちゃん」
春日 雪:駆け寄ってきた小さな体を、ぎゅう、と抱き締める。
春日 雪:「ええ、大丈夫。大丈夫です。……遥ちゃんも。そして、空さんも、佳那美さんも」
春日 雪:「きっと、大丈夫ですから」
春日 雪:─こんな時。大人なら、どんな言葉を告げるのだろう。どんな風に、友達に接するのだろう。
雛菊遥:「ふふふー。雪ちゃん、何だかぽかぽかしますねー」
雛菊遥:友達の役に立てた。守れた。だからこうして抱きしめてくれている。喜んでくれている。
雛菊遥:それが、堪らなく嬉しかった。
春日 雪:「……ふふ。抱き心地がいい、って。よく褒めてもらえてたんですよ、わたし」
春日 雪:─なぜだか、泣きたいような気持になって。けれど、涙は流れなくて。
春日 雪:"友達"を抱き締める腕に、ほんの少し、力を込めた。
GM:──その時だ。
GM:少し離れた場所──30m程の距離の場所で、クラクションが鳴った。
GM:軽自動車が一台、動いていた。
GM:……ワーディングと、UGN支部員による交通規制で、人など居ない筈の場所に。
GM:運転席のドアが開いて降りたったその人物は、ある者には全く予想通りの顔であり、ある者にはまるで見覚えも無い存在であろう。
ジェネシス9-1:「ふー……運転ってやっぱり緊張しますねぇ」
ジェネシス9-1:服装も雰囲気も、〝どこにでもいそうな〟女だった。
赤夜 佳那美:「…………っ!」
ジェネシス9-1:「やっぱり車って、スピード出るじゃないですか。ハンドル操作失敗したら大事故になっちゃいますし」
ジェネシス9-1:「私は思うんですけど」
ジェネシス9-1:「非力なオーヴァードより、しっかり装甲を強化した車の方が強いと思うんですよね」
習志野 律:「ふふ、貴女のそういうところが放っておけないんですよね────」
春日 雪:「……あなたは」
春日 雪:どなたですか、と。そう尋ねる言葉を零しかけて。周囲の皆が放つ雰囲気に。
ジェネシス9-1:「あっ、初めましてー。春日 雪ちゃんであってますかー?」
春日 雪:ああ、と。納得したように。
雛菊遥:「ぁー……」一応脱走者ということになっていた筈なので、どう反応したものか迷っている
春日 雪:「……ええ。間違いなく、わたしが春日雪です。……お名前を伺っても?」
春日 雪:抱き締めていた小さな体から、ふわりと甘い香りを残して離れる。
ジェネシス9-1:「真波 シュウカと申します。……とは言いましても、この名前だとあんまり有名じゃない気がするんですよねー」
ジェネシス9-1:「UGNのひとにも通りが良い名乗りであれば、〝ジェネシス9-1〟」
ジェネシス9-1:「もしくは先代を真似るなら、〝マスターミショナリー〟と呼んでいただけると嬉しいです」
ジェネシス9-1:にっこりと、その女は笑った。
ジェネシス9-1:屈託の無い笑顔だった。
ジェネシス9-1:「みんな、よく頑張ってくれました」
ジェネシス9-1:「地区内のUGNエージェントは、あっちこっちで元気にお仕事中」
ジェネシス9-1:「競争相手だった大山さんはそこで死んでて、真壁さんも……あれ死んでますかね? んー……どうだろ」
ジェネシス9-1:「ま、いいか。とにかく、もう邪魔はできないだろう状況でしょう、うん!」
習志野 律:「いい夢を見ている頃か、さて。どちらでしょうね」 くすくす
ジェネシス9-1:「これでようやく、護衛のいなくなった雪ちゃんを好き放題に出来る時間がやってきました!」
ジェネシス9-1:……と、
ジェネシス9-1:そこまで言った女が、急に、糸が切れたように路上に倒れ込み。
ジェネシス9-1:《傲慢な理想》+《傲慢な理想》+《無限を継ぐ者》
ジェネシス9-1:シーン中に存在する全ての死体を対象とし、《無限を継ぐ者》の効果で〝ジェネシス9-1〟の人格を転移させます。
ジェネシス9-1:《妄念の姿》
ジェネシス9-1:人格を転移させられた全ての死体を、〝ジェネシス9-1〟と同じ背格好、容貌、服装、声、理念、思想──全てにおいて〝全く同じ〟形へと変異させます。
ジェネシス9-1:エキストラである、FH戦闘員達の死体。大山 重吾の死体。
ジェネシス9-1:死体が十分以上の数があると判断し、これによって発生した〝ジェネシス9-1〟は3ユニットのトループとします。
ジェネシス9-1:……倒れた女は、もう動かなくなった。
ジェネシス9-1:代わりに、あなた達のすぐ近くに倒れていた男の死体や、
ジェネシス9-1:方々に散らばっていた、かつてあなた達の知り合いや友人だったものの死体であったり、
ジェネシス9-1:或いは任務の途上で葬ることになった死体や、不運にも巻き込まれた民間人の死体が、
ジェネシス9-1:〝同一の姿〟となって立ち上がり、口を開いた。
ジェネシス9-1:「〝銀貨作戦〟、第二段階を発令」
ジェネシス9-1:「春日 雪を捕らえなさい」
春日 雪:「……そう言われて、わかりましたと応えると思われているなら心外です。……けれど」
春日 雪:「そう言わせるだけの準備は整えてきた。そういうこと、ですね」
春日 雪:同じ貌の女たち。そして。
春日 雪:4人の、"脱走者"であった者たちへ。斃れた男たちに向けていたような、悲しげな視線を─。
習志野 律:「ふふ。貴女の望みとあれば」
習志野 律:その声は、他の少女たちに向けるものとは、また別種の色を孕む。
習志野 律:それは、情欲、と言い換えて良いかもしれない。
習志野 律:彼女の望みを果たすことが、自身の『欲望』を満たすことになると────恋い焦がれる、女の声だった。
GM:ロイスの取得が可能!
春日 雪:満杯なのでなし!
習志野 律:パンパカパンなので無しですよ。
朝霞空:ここではなし!
雛菊遥:一枠余ってるけど、どうしよう。……とりあえず保留で
GM:OK!
クライマックス:悲劇
GM:全員登場!
春日 雪:春日 雪の侵蝕率を+6(1d10->6)した(侵蝕率:106->112)
朝霞空:82+1d10 侵蝕ポポイ
DoubleCross : (82+1D10) → 82+8[8] → 90
雛菊遥:雛菊遥の侵蝕率を+5(1d10->5)した
習志野 律:シーンイン:習志野 律の侵蝕率:+9(1d10->9) ((侵蝕率:78->87))
GM:──数十人の、同じ顔をした女が、そこにいる。
GM:同じ体格、同じ声。そして同じ思想、同じ思考方法を持つ〝独立個体〟。
GM:この個体群は思考を共有せず、〝発生〟以降の記憶を共有しない。
GM:その内の一体──もはやどの個体と区別するのも難しいが、どれかが言った。
ジェネシス9-1:「さて、皆さん。戦力の消耗度合いはどれほどですか?」
春日 雪:「概ね、そちらの想定通りといったところかと。……何か仕掛けてくるにしても、これほど手際が良いとは思っていませんでした」
習志野 律:「武器が多少、あとは肉体損傷。まだやれるけどね」
ジェネシス9-1:「真っ正面からUGNとぶつかるのは嫌ですもんねー。総力戦になったらこっちがすりつぶされるのが見えてますから」
ジェネシス9-1:「だから局地戦でのテロみたいなやり方に逃げる訳ですが……ふむ、ふむ」
ジェネシス9-1:「雪ちゃんは結構ボロボロ。うちのかわいい部下達はまだまだ余力がある、という所でしょうか」
雛菊遥:「あ……はいー。ぴんぴんしてるとは言い難いですが、大きな支障はありませんよー。……それで、その、リーダー」
ジェネシス9-1:「はーい、なんですか遥ちゃん?」
雛菊遥:「雪ちゃんが必要なことは分かっています。でも……その、無理はさせないであげてください。わたし、もっと頑張りますから、雪ちゃんに負担を強いるようなことは……」
ジェネシス9-1:「んー……」
ジェネシス9-1:数十人分の、喉奥で唸るような声が重なって、
ジェネシス9-1:「遥ちゃん。あなたは雪ちゃんの代わりになることはできません」
ジェネシス9-1:「雪ちゃんがあなたの代わりを出来ないのと同じで、人には人によって使い道があるんですよ」
春日 雪:「そう、でしょうね。……僅かなりとも可能性があるとすれば、律さんですが」
春日 雪:「あなたが求めるものは、あくまでわたしの中にある。そうですね?」
春日 雪:自分の胸元から、下腹部まで。すっ…と人差し指を走らせる。
ジェネシス9-1:「もちろん。律はね、あなたとちょーっと運用方法が違うかなぁ」
ジェネシス9-1:「律はやっぱり、こう……サポーター気質なんですよねぇ。誰かを横から支えるのが好きと言いますか」
雛菊遥:「……雪ちゃんの犠牲は、『世界の救済』に必要不可欠、なんですか……? 他の方法では駄目なんですか……?」
ジェネシス9-1:「その点で雪ちゃんは女王様と言いますか、上から支配するのに向いてると思ってます」
ジェネシス9-1:「ええ、だから」
ジェネシス9-1:ぐるっ
ジェネシス9-1:数十の瞳が、雛菊 遥へ向けられて
ジェネシス9-1:「遥ちゃん、遥ちゃん、遥ちゃん」
ジェネシス9-1:「もしかして勘違いしてるかも知れません。私は雪ちゃんを殺すつもりなんてありませんよ」
ジェネシス9-1:「ジャームにするつもりもない。それじゃあ思った通りの用途を果たしてくれなくなる」
ジェネシス9-1:「いいや、ジャームになってもらったりしたら困るんです。だから、あなたを選んだんじゃあないですか」
雛菊遥:「わたし、を」
習志野 律:「ハルカ。キミの今回のお仕事は、なんだった?」
習志野 律:そっと両肩に手を添えて。
雛菊遥:「雪ちゃんと、お友達になること……です」
習志野 律:「お友達になること。──すなわち、絆を結ぶこと、だ」
習志野 律:「キミは、雪ちゃんがジャームになったりしないように。日常に留める大事な役目があるんだよ」
習志野 律:「それはボクにも、そしてリーダーにも出来ない仕事だ。キミにしかできない」
習志野 律:「……そうでしょう、リーダー?」
ジェネシス9-1:「そうそう。……それとも遥ちゃんは、もう雪ちゃんが嫌いになっちゃったかなー?」
雛菊遥:「……わたしでは世界は救えない。でも、世界を救うことのできる雪ちゃんを助けることはできるんですね」
雛菊遥:どこか晴れ晴れとした表情で言った。
春日 雪:「……わたしはね、遥ちゃん。嬉しかったんですよ。同い年の、お友達ができて」
春日 雪:「ですが、ええ。……わたしは、春日雪。この街の、世界の平穏を守る盾、そのひとり」
春日 雪:「UGN第9支部副支部長、春日雪です。ですから─」
春日 雪:「抗わず身を委ねる、という選択肢は。わたしには、ないんです」
春日 雪:─この街に来る直前。形だけの抵抗をしたあの日とは違う。脆くとも強い何かを、瞳の奥に宿した目で。
雛菊遥:「雪ちゃん、大丈夫ですよー。お仕事って言っても、わたしは本当に雪ちゃんを大切なお友達だと思っています」
雛菊遥:「それに、世界が救われるんです。とってもいいことなんですよー」
雛菊遥:「……もしかしたら、雪ちゃんに痛い思いをさせてしまうかもしれません。そのことは、わたしもすごく辛いです。……でも」
雛菊遥:「大丈夫です。雪ちゃんだけに辛い思いはさせません。雪ちゃんが傷付いたらわたしも傷付きます。雪ちゃんが苦しんだらわたしも苦しみます」
雛菊遥:「──だって、わたし達お友達でしょう?」
春日 雪:「……ええ。お友達ですとも。だからこそ、遥ちゃん」
春日 雪:「─同じ思いをする。それは、とても大事で、尊いことだとしても─」」
春日 雪:意志を宿したまま。瞳の熱が、冷めて。
春日 雪:「わたしと、あなたは、違います」
春日 雪:それは、拒絶ではなく。同じではない、違うものとして立つ隣人に向けた言葉、なのだけれど。
ジェネシス9-1:「違うから、争いが起きる。だから世界はいつまでも平和にならないんですよ」
ジェネシス9-1:「考えても見てください。もしそこに、自分と全く同じ理想へ突き進む、全く同じ考え方をする人間がいたとしたら」
ジェネシス9-1:「争いが起こる余地なんてものは、そこから消え去ってしまうんじゃないでしょうか」
雛菊遥:「……雪ちゃん」
雛菊遥:悲しげに眉を下げ、
雛菊遥:「大丈夫です。大丈夫なんです。ちゃんと、話せばきっと分かります。雪ちゃんは知らないだけで、『世界の救済』はとっても素晴らしいことなんですから」
ジェネシス9-1:「ええ、私は信じているんですよ」
ジェネシス9-1:「世界中の人間全てが一つの夢を信じ、完全にわかり合える未来というものを!」
春日 雪:「……その"救済"の先。全てが同じになって、同じものを目指す世界があるのだとしたら」
春日 雪:─知っている。そんな未来が来ることを。UGNもFHも、オーヴァードもそうでないものも、区別なく同一の存在になった世界を。
春日 雪:「そんな未来なんて、ええ。くそくらえですとも。……わたしとみんなは違う。違うものを目指してぶつかり合う」
春日 雪:「それが、ひと、というものだと。わたしは信じます」
ジェネシス9-1:「だから争いが終わらない。神様というものがいるなら、設計を失敗しましたね」
ジェネシス9-1:「大丈夫。今、雪ちゃんは私のことが大嫌いかも知れませんけれど」
ジェネシス9-1:「遠い未来に私達はきっと、完全にわかり合え──」
赤夜 佳那美:がうっ
赤夜 佳那美:──と、小銃が唸りを上げた。
赤夜 佳那美:放たれた弾丸は、たった今口を開いていた女の頭部を、容易にただの肉塊に変え、
赤夜 佳那美:「空ちゃん──今っ!」
朝霞空:ぞぶり
朝霞空:──と、鈍く光る刃が習志野律の胸から生える。
ジェネシス9-1:「……あら」
習志野 律:「────────」
雛菊遥:「空、さん……?」
朝霞空:「はーーーーーーーー」
朝霞空:「くだらない」
朝霞空:「神だとか、世界だとか、何言ってるのさっぱり」
習志野 律:つぅ、と紅いものが、唇の端から溢れ、スーツを汚す。
朝霞空:ずるり、と刃を引き抜く。
雛菊遥:「律さん……!」慌てて駆け寄り、体を支える。
習志野 律:まだ《リザレクト》圏内だ。傷は癒えていく。──だが。
朝霞空:「うるさいな」
習志野 律:「……ソラ。いきなり、どうしたんだい」 遥に支えられながら、困惑したように、問う。
朝霞空:血の滴る腹部を蹴り上げる。
習志野 律:「がッ……」
朝霞空:「黙ってくれない?」
ジェネシス9-1:「あら、あら、あら。ダメですよ空ちゃん、遥ちゃんがびっくりしちゃう」
朝霞空:「毎回毎回毎回毎回何度も何度も何度も何度も何度も何度も」
ジェネシス9-1:「……それに佳那美ちゃんも。急にまた何を──」
朝霞空:「甘ったるい言葉ばっかり」
赤夜 佳那美:銃撃。
ジェネシス9-1:次に口を開いた個体も死に、また別の個体が言葉を引き継ぐ。
朝霞空:「飽きちゃった」
朝霞空:「ふふ あはは あははははは」
朝霞空:「あーーーーーー すっきりした」
朝霞空:「ふふ ひ ははは」
ジェネシス9-1:「……律、しくじりましたね?」
習志野 律:「……ああ、どうやら──そうみたいだ」
ジェネシス9-1:「あなたにはとても、とっても期待してたのですが」
習志野 律:「……面目ないよ。ボクの、力不足だ」 肉体の修復を終え、ふらつく身体で立ち上がる。
朝霞空:「ねぇ、春日雪さん」
朝霞空:「私達を雇わない?」
春日 雪:「……ええ。何を考えておられるのか、それは聞きません。わたしからは、ひとつだけ」
春日 雪:目の前で起きた、惨劇と称して差し支えない出来事。それを、温度の変わらない瞳で見つめながら。
春日 雪:「……わたしは、人が死ぬのは好きではありません。それだけは、お忘れなく」
赤夜 佳那美:「そんなこと言ってあなたが殺されたら、こっちだって困るの!」
赤夜 佳那美:「なんとしても生きて、私達はもうFHじゃないって証言してもらわなきゃ……!」
春日 雪:超人ならざる思考の中、必死に組み立てる。混沌とする状況、生き延びるために必要なこと。─どうしても、足りない一手。
朝霞空:「そうそう。私達、もう疲れちゃった。UGNとかFHとか世界とか、どうでもいいの」
朝霞空:「私が欲しいのは普通の幸せ」
朝霞空:血塗られた両手を広げ、踊るようにくるくると回り、華の様に微笑む。
春日 雪:「ならば。……生きてくださいね」
朝霞空:「それをくれるなら誰だって殺してあげる」
春日 雪:それは、裏切った少女たちか。裏切られた人達か。或いは、自分か。誰に向けた言葉だっただろうか。
習志野 律:「ふふ、……ああ、リーダー、でも」
習志野 律:「まだ、目的は果たせる。──ボクは、やれる」
末柄 晴:「いいや、やらせない──であります」
GM:応じる声は〝リーダー〟ではなく、あなた達の後方から。
GM:見た目にそぐわぬ重厚な足音を立て、春日 雪の前に立った。
末柄 晴:「副支部長殿、遅くなりました。少々準備に時間がかかりまして」
習志野 律:「……“アスピダ”」 小さく。懐かしい名を、呼ぶ。
春日 雪:「いいえ、十分許容範囲内ですとも。……間に合ってしまったんですね、晴さん」
末柄 晴:「そこまでは調べたか、〝ガレオス〟」
末柄 晴:空の小瓶を幾つか投げ捨てる。
末柄 晴:市販のドリンク剤などではない。
末柄 晴:スタヴェイトD。
末柄 晴:「間に合いましたとも。なにせ私はあなたの部下でありますからな」
春日 雪:─望む一手が揃ったことの悦びと、安堵と。この人は、ここに─この人に関わってはいけないと、そんな想いへの悔悟が入り混じった声。
末柄 晴:「クイーンを真っ先に敵地に送り込んでしまったのは、いやはやこれは第一の失策。さりながら」
末柄 晴:「そのままクイーンを敵にくれてやれば、これは第二の失策。ポーンも白黒のボディを真っ青にするところでありますな」
春日 雪:─関わらせたくはなかった、かつて違う名を持っていた人。自分の、姉と呼んで差し支えないであろう人に視線を向けながら。
春日 雪:「では、失策の穴埋めを期待させてもらいますね。……ごめんなさい。かなり、分は悪いですが」
末柄 晴:「なぁに、望むところであります!」
春日 雪:数、そしてここまで垣間見た戦力。それを差し引きして、希望的観測を排除する。
春日 雪:「それでこそ、です。……では、空さん。佳那美さん」
赤夜 佳那美:「はいっ!」
朝霞空:「はーい」
春日 雪:「今だけは、欲望(ゆめ)でも、理想でも、使命でもなく。生きるために、戦いましょう」
ジェネシス9-1:「んー……律、遥ちゃん。……ちょっと頑張ってもらわなきゃなさそうですね」
ジェネシス9-1:「ああ、どうして世界から争いは無くならないんでしょう」
GM:──酷く無秩序な戦闘が出来上がった。
GM:味方だった筈の者が敵になり、敵だった筈の者が味方になり、居なかった者までが増えて。
GM:そうだな。
GM:こういう具合になるか。
エンゲージ
〝ジェネシス9-1〟_1[12] 〝ジェネシス9-1〟_2[12] 〝ジェネシス9-1〟_3[12]
5m
習志野 律[4] 雛菊 遥[8]
朝霞 空[10] 春日 雪[3] 末柄 晴[5]
GM:・特別ルール
GM:残ロイス数が1になったPCが居た場合、そのPCは強制的にシーンから排除されます。
GM:これはプロセスの途中であっても、オートアクション扱いで即時適用とします。
GM:では──
GM:いよいよ最後の戦いだ。いずれの陣営であろうが、体内のレネゲイドは既に限界まで沸き立っていよう。
GM:衝動判定! PC全員が対象だ、難易度は9!
習志野 律:(2+2)dx>=9 衝動判定
DoubleCross : (4R10[10]>=9) → 9[1,1,8,9] → 9 → 成功
雛菊遥:6dx+1>=9
DoubleCross : (6R10+1[10]>=9) → 9[2,2,5,6,8,9]+1 → 10 → 成功
朝霞空:4dx+1>=9 衝動判定
DoubleCross : (4R10+1[10]>=9) → 9[1,2,2,9]+1 → 10 → 成功
習志野 律:衝動判定:習志野 律の侵蝕率:+13(2d10->3,10) ((侵蝕率:87->100))
雛菊遥:雛菊遥の侵蝕率を+14(2d10->4,10)した
春日 雪:5dx+1>=9
DoubleCross : (5R10+1[10]>=9) → 10[3,5,6,8,10]+1[1]+1 → 12 → 成功
春日 雪:なぜ無駄に回す!!
朝霞空:90+2d10 侵蝕あげ
DoubleCross : (90+2D10) → 90+12[4,8] → 102
春日 雪:春日 雪の侵蝕率を+11(2d10->1,10)した(侵蝕率:112->123)
習志野 律:全員きっちり100以上に乗せていく……!
末柄 晴:4dx+1 衝動判定
DoubleCross : (4R10+1[10]) → 9[4,4,8,9]+1 → 10
末柄 晴:120+2d10 侵蝕上昇
DoubleCross : (120+2D10) → 120+9[2,7] → 129
末柄 晴:残HPは31。残ロイスは4つです。
ラウンド1
GM:セットアップ!
末柄 晴:無し!
習志野 律:此方はなし。今後もないよ!
雛菊遥:【-250ms】加速装置+ヴァジュラ ラウンド中行動値+16 暴走 シーン中ブラックドッグのエフェクトの攻撃力+12
朝霞空:なし!
雛菊遥:侵蝕率+5
春日 雪:なしで…!
赤夜 佳那美:《戦術》 空ちゃんと雪ちゃんだけラウンド中のメジャー判定ダイスを++6!
春日 雪:あ、やっぱりあり!ローラーブーツ起動!戦闘移動の距離+5mで!
GM:遥ちゃんが行動値24のスーパーガールに
ジェネシス9-1:トループ1番が《ファンアウト》
ジェネシス9-1:トループ2番と3番を戦闘移動させ、PC達と同一エンゲージに。
習志野 律:密だよ密
ジェネシス9-1:トループ2番が《融合》、対象は陶柄 晴
ジェネシス9-1:融合に対象の許可は必要ないので、強制的に融合状態となります。2番は行動済へ
ジェネシス9-1:3番は何も無し!
GM:そしてイニシアチブ……誰か何かあるかな?
習志野 律:はい!
ジェネシス9-1:はーい、2番ありまーす。《ブリッツクリーク》で対象はジェネシス9-1の2番!
GM:ふむ、この場合は……
習志野 律:あ、こちらは遥ちゃんの手番の直前イニシアチブに入りたい感じです
GM:行動値高い順の処理になるようだね、OK
GM:ではジェネシス9-1の2番→律さんの順で行くことになるか
ジェネシス9-1:ではまずブリッツクリークの侵蝕上昇を
ジェネシス9-1:4d10
DoubleCross : (4D10) → 24[8,5,3,8] → 24
ジェネシス9-1:24
ジェネシス9-1:結構増えましたねー、末柄さんもよろしく
末柄 晴:めっちゃ増えるでありますな
GM:末柄 晴の侵蝕率を24上昇(侵蝕率:129->153)
ジェネシス9-1:では続いて2番のメインプロセス!
ジェネシス9-1:マイナーは無しでー、
ジェネシス9-1:メジャー、《ウルトラボンバー》6+《ブレインハック》。対象は末柄 晴
ジェネシス9-1:ブレインハックと組み合わせちゃったから範囲が単体になってしまいました……
ジェネシス9-1:13dx+6 命中判定
DoubleCross : (13R10+6[10]) → 9[1,1,2,2,4,4,6,6,7,8,8,9,9]+6 → 15
ジェネシス9-1:あっ、リアクション不可です
ジェネシス9-1:なので直接ダメージ出しますねー
ジェネシス9-1:2d10+35 装甲有効
DoubleCross : (2D10+35) → 5[2,3]+35 → 40
末柄 晴:装甲8、1度死ぬでありますな。習志野 律のロイスをタイタス化昇華してHP15で蘇生。
ジェネシス9-1:では、ブレインハックの憎悪対象は春日 雪へ。
ジェネシス9-1:加えてメジャーアクション分の侵蝕が+14です。トループ2番は戦闘不能。
末柄 晴:春日 雪へのロイスをタイタス化昇華、憎悪を回復します。
GM:末柄 晴の侵蝕率を14上昇(侵蝕率:153->167)
GM:ということで長々と申し訳ない。演出をちょっとさせていただく。
GM:──屍から転じた、同じ顔の女の群れがあなた達を見据えた。
GM:3つに別れたいずれの群れも、20人以上で構成されている──その内の2部隊が前進する。
GM:間合いだとか、呼吸だとか、そういう概念を全て無視したような動きだ。
GM:戦場にあってはただ的となるばかりの、稚拙な行軍である。
末柄 晴:迎撃。左拳を一度、右拳を一度。それだけで4体の女が頭を破裂させた──
ジェネシス9-1:「──じゃあ、この人で!」
ジェネシス9-1:──群れが一つ、〝爆ぜた〟。
ジェネシス9-1:臓腑や骨の欠片を撒き散らしたものの正体は、体内に埋めた爆薬──レネゲイド能力ですらない。
末柄 晴:「な──」
末柄 晴:悲鳴すら上がらない。声を発しようとした口に、防ごうとした手足に、〝ジェネシス9-1〟の肉片が纏わり付く。
ジェネシス9-1:亡骸を自らに〝同化〟し増殖するジャーム。その悍ましき力が今、また一人を取り込まんと──
末柄 晴:「っ、お気をつけを!」
末柄 晴:力任せに、絡みつく肉片を毟り取る。……幾分か、肉体を構成する機械部品を持って行かれた。
春日 雪:「─みんな、同じに。文字通りというわけですね」
ジェネシス9-1:「はい。争いの起こりえない理想の世界です」
ジェネシス9-1:にっこりと、何十人かの女が笑って、
末柄 晴:「取り込まれるな! ……私は今、危うく」
末柄 晴:「〝副支部長殿を捕らえようとするところだった〟!」
GM:そして、大変にお待たせしました
GM:律さんのイニシアチブ行動どうぞ!
習志野 律:では、イニシアチブ割り込み。固定ロイス、“ジェネシス9−1”を昇華。PU効果を発動。HPを全快します。
習志野 律:HP26点に。
GM:OK、では遥ちゃんの手番だ
雛菊遥:ではこちらの手番。紡ぎの魔眼使用してから、【1/3c】コンセントレイト:ブラックドッグ+雷の槍+雷の剣 ダイス11 C値7 固定値4 攻撃力+25
雛菊遥:雛菊遥の侵蝕率を+1した
習志野 律:▼オート 《拡散する世界》
習志野 律:対象のメジャーアクションの対象をシーン(選択)へ変更する。HP20点消費。 侵蝕[+10]
習志野 律:対象はもちろんハルカだ。やってあげなさい!
春日 雪:《レネゲイドディソルバー》。そのオートを打ち消す。
習志野 律:習志野 律の侵蝕率:+10 ((侵蝕率:100->110))
春日 雪:…あ、使えなかったかも。ちょっと確認!
GM:そう……雪ちゃんにはこれがある……!
GM:おっ?
習志野 律:制限100%だ、それは不可だぜ!
春日 雪:そうなのだ!
GM:マジだ……!
雛菊遥:あ、すみません、ダイス10でした。雷の槍の-1があった。
春日 雪:ゆえに取り下げ。
習志野 律:現在HP:習志野 律のHP:-20 ((HP:24->4))
GM:ではシーン選択化したメジャーの対象を選ぶんだ遥ちゃん!
雛菊遥:対象は 朝霞空 春日雪 末柄晴 で
雛菊遥:判定いきます
雛菊遥:10dx7+4
DoubleCross : (10R10+4[7]) → 10[1,1,3,3,5,6,6,7,7,10]+10[1,2,9]+10[7]+10[8]+4[4]+4 → 48
ジェネシス9-1:さすがはうちの幹部候補ちゃん
雛菊遥:割と回ったぞ
末柄 晴:ワンチャン狙ってドッジであります
習志野 律:ダメージロールには ▼オート 《力の霊水》 ダメージ[+4D]点 侵蝕[+4] を差し込みます。先に宣言しておこう。
末柄 晴:8dx+1
DoubleCross : (8R10+1[10]) → 9[1,2,3,4,5,5,9,9]+1 → 10
春日 雪:こちらはガード。ダメージ算出は少しお待ちを。
末柄 晴:これは避けられぬ。では副支部長殿に《崩れずの群れ》を使ってカバーさせていただこうか
春日 雪:あ、その前に確認を。末柄さんの残りロイス数と、空きがあるなら追加取得をするかどうか!
GM:ほう
GM:ふーむ
GM:では
末柄 晴:5dx
DoubleCross : (5R10[10]) → 10[3,5,6,8,10]+6[6] → 16
GM:回ってしまったな 知覚で目標16の判定をどうぞ
GM:いささか目標値が高いので、近いほどに情報の解像度を高めます
春日 雪:4dx
DoubleCross : (4R10[10]) → 4[1,1,3,4] → 4
朝霞空:6dx+1 ワンチャンドッジぞ~
DoubleCross : (6R10+1[10]) → 8[1,2,4,4,8,8]+1 → 9
GM:ふむ、では
春日 雪:しょっぱい!なお、メジャーアクション扱いならダイスが増えます。<知覚
GM:あっ、そうか
GM:これは……雪ちゃんから探ろうとしてる以上はメジャーかな……手番的には……
GM:よし
GM:面白いからダイス増えたことにしましょう
春日 雪:あい、では6個振り足し…!
春日 雪:6dx
DoubleCross : (6R10[10]) → 9[1,2,3,6,7,9] → 9
GM:少し増えた
春日 雪:1個くらい回るかと思ったけど、9で!
GM:では、ゲーム的処理の前にその質問に答えると
GM:末柄のコマを見ていただくと分かるが、Dロイスが1個に通常のロイスが4個ある。即ち枠は残り2つだね
GM:追加取得をするかどうかは……する気がある、とだけ答えよう!
春日 雪:なるほど……了解です。
春日 雪:では、すみませんがこちらのカバーは不要にて。代わりに、《領域の盾》。空ちゃんに、末柄さんをカバーリングしていただきたく。
GM:うふふ
GM:末柄は独自の思考パターンにより自動的に行動します
朝霞空:いいよ、こちらがカバーリング。
春日 雪:なるほど。こちらの指示は…聞かない!
GM:イエス!
GM:黙って庇われてしまうんだな!
春日 雪:では《領域の盾》取り下げで。
朝霞空:こ、こいつ~~
末柄 晴:オートアクション分の侵蝕を2増やすであります 167+2=169
GM:では遥ちゃん……ダメージ判定どうぞ!
雛菊遥:はい、力の霊水分の合わせて……
雛菊遥:9d10+25
DoubleCross : (9D10+25) → 52[5,3,4,8,5,7,7,7,6]+25 → 77
習志野 律:できる子だ……
習志野 律:習志野 律の侵蝕率:+4 ((侵蝕率:110->114))
GM:つっよい
朝霞空:当然倒れるので、雛菊遥のロイスをタイタスに変更して昇華。
春日 雪:こちらは末柄さんのおかげで無傷…!
末柄 晴:69*2で138ダメージを受けて倒れるであります。UGNのロイスをタイタス化昇華して復活。
GM:ということで演出どうぞ
雛菊遥:はい
雛菊遥:思考の空白。
雛菊遥:
雛菊遥:
雛菊遥:
雛菊遥:分からない。何が起きたのか。
雛菊遥:何故、頼もしい上司が傷付いているのか。
雛菊遥:何故、姉のようだと思った人の持つ刃物から血が滴っているのか。
雛菊遥:何故、仲間だった人達が目の前に立ちはだかっているのか。
雛菊遥:支えた手に付いた血を眺める。
雛菊遥:分からない。分からない。分からない。
雛菊遥:だけど──ああ、この体は分かっている。
雛菊遥:目尻から涙が一筋零れる。自分の心が決定的に変わっていくのが分かる。
雛菊遥:『戦いたくない』という想いが『壊せ』という命令に塗り潰される。
雛菊遥:戦闘時に暴走するよう調整された精神改造。
雛菊遥:即ち、目の前の相手は──敵だ。
雛菊遥:朝霞空のロイスをタイタスに。
雛菊遥:赤夜佳那美のロイス取得:連帯感/敵愾心○ 即タイタスに。
習志野 律:「いいかい、ハルカ。恐れることはない────悲しいことはあったけど、大丈夫」
習志野 律:少女の肩を抱く。《快楽の香気》──立ち昇る優しい香りが、雛菊 遥を包み込む。
習志野 律:「『ボクがついてる』」
習志野 律:「『キミのことを信じている』」
習志野 律:「『キミが、ボク達を助けてくれることを』」
習志野 律:「『だから、見せておくれ────キミに宿る、その力を!』」
習志野 律:ひとつひとつの声が、甘く。耳朶に落ちていき、
習志野 律:──そして、その声は。少女のレネゲイドの出力を、爆発的に引き上げる!
雛菊遥:「はい、律さん。行きますよー」
赤夜 佳那美:「──電撃が来る!」
赤夜 佳那美:「あの子は〝迅い〟よ!」
雛菊遥:放心の間を埋めて余りある速度で、電撃を放つ。
末柄 晴:「──!」半ば条件反射の如く、両腕を広げて春日 雪の前に立ち塞がる!
雛菊遥:一条の雷撃は、信頼できる人の力を受けて、幾十幾百にも枝分かれし、裏切り者達を焼き貫く。
赤夜 佳那美:「ぎっ──ぁああああああぁあぁっ!?」その雷撃の余波でさえ、苦痛に叫び声を上げる程の威力。
赤夜 佳那美:仲間で居た時には知らなかった、あの少女の本来の性能──
赤夜 佳那美:怪物の群れの中から、特に選ばれたからには、あれもまた怪物なのだ──ようやく実感した。
朝霞空:名も知らぬ少女の雷撃が身を焦がしていく。
春日 雪:「っ……晴さん、空さん……佳那美さん……!」
春日 雪:─遥ちゃん、と。もう一人呼びかけた名は、爆ぜる雷撃の轟音で掻き消える。
朝霞空:何故だろうか、顔が判別できない。けれど、こちらに攻撃をしているということは敵なのだろう。
GM:では、手番を進める。
GM:行動値12,ジェネシス9-1の2セットだが
ジェネシス9-1:1番、現在のエンゲージで待機。
ジェネシス9-1:3番、《ウルトラボンバー》6+《ブレインハック》。対象、末柄 晴。
雛菊遥:あ、さっきの攻撃分の侵蝕あげておきます
雛菊遥:雛菊遥の侵蝕率を+6した
ジェネシス9-1:13dx+6 命中判定&リアクション不可
DoubleCross : (13R10+6[10]) → 9[1,2,2,3,3,4,5,6,7,8,8,9,9]+6 → 15
ジェネシス9-1:2d10+35 装甲有効
DoubleCross : (2D10+35) → 6[3,3]+35 → 41
春日 雪:あ、ちょい待ち…!
春日 雪:リアクション不可だと、カバーも入れないのでしたっけ。
GM:hou
GM:えーと
GM:たぶん……できる!
春日 雪:押忍。ではちょっとだけ相談!
春日 雪:あと、憎悪の対象は今回もわたしでいいでしょうか。
GM:そうですね、雪ちゃんを対象とします
GM:宣言抜けてたねごめん!
春日 雪:押忍、了解!
春日 雪:では、ええ。時間取ってすみませんが、割り込みなしで。
GM:よろしい。では演出に入ります。
GM:──酷い乱戦になった。
GM:何十人分もの肉片が飛び散っているし、雷撃の余韻がまだ反響している。
GM:オーヴァードの戦いは、天災も同じだ。ほんの数十秒の戦闘で、世界は酷く様変わりする。
GM:焼け砕け、或いは融けたアスファルトの上。
ジェネシス9-1:靴や足を熱に焼かれながら、同じ顔をした女の群れが押し寄せ、
末柄 晴:自分の役割を疑うこともなく、末柄 晴はそこに立った。
末柄 晴:全く予想していた通りに、その群れは爆ぜた。
末柄 晴:爆風の中に交ざる骨破が肉を裂き、悍ましいジャームの肉片に機械部品を侵蝕されながら、
末柄 晴:……ふと、居心地の良い支部のことを思いだしていた。
末柄 晴:他の支部に比べて第九支部は、これと言った特色が無い。……人手不足はよく自虐ネタとして用いられるが、それは市内の何処の支部も似たようなものだ。
末柄 晴:特別に苛烈な訳でもなく、遊撃部隊に特化してもおらず、他支部の支援に回るだけの余力も無く、情報収集に優れてもおらず、アーティファクトにも慣れていない。
末柄 晴:ただ、居心地は良かった。
末柄 晴:日常を知らないUGNチルドレンが、これがきっと、〝自分達が守るべき日常なのだろう〟と考えられる程度には、
末柄 晴:……その、特別なことなど何も無い支部は居心地が良かった。
末柄 晴:
末柄 晴:第九支部のロイスをタイタス化、昇華。HP15で復活し、
末柄 晴:
末柄 晴:「……副支部長殿!」
末柄 晴:スーツの半ばが破れ、その下の皮膚──或いは、皮膚より更に下の機械部品を露出させながら、
末柄 晴:「どうか、ご命令を!」
末柄 晴:「死ぬまで戦えと、いや──」
末柄 晴:「〝死んだ後も必ずあの連中を倒せ〟とご命令を!」
春日 雪:─言ってしまえば、自分は。突然市外からやってきた、得体の知れない少女でしかなかった。
春日 雪:だのに。あの子は、そして支部の皆は。支えてくれた。助けてくれた。命を預けてくれた。そして。
春日 雪:ひとりの、人間として扱ってくれた。
春日 雪:─だから。最後まで、命を預けてくれると。そう、告げてくれる人に。
春日 雪:「────」
GM:〝デルピス〟では駄目だった。〝ガレオス〟でもその域には至らなかった。
GM:あらゆる試みは失敗を続けた。
春日 雪:呼吸ひとつにも満たない時間。ひゅうひゅうと、壊れて音の出ない笛のような息が漏れて。
春日 雪:「─末柄、晴」
春日 雪:その名を。
春日 雪:「─"シングル・ユーズ"」
春日 雪:このチルドレンが、喜々として自ら名付けたという名で呼んで。
末柄 晴:「はい!」
GM:初めから、解は一つだったのだ。
GM:春日一族の血に備わる〝不死性〟の捻れ歪んだ発露。
GM:自分自身の肉体は、外付けのレネゲイド喰いに晒してようやく保てる程に脆弱なオーヴァード、それが〝春日 雪〟だ。
春日 雪:《快楽の香気》/《不可視の領域》。─それは、決して目視できない、「なにか」としか呼びようのない「なにか」。
春日 雪:「どうか、存分に。……その"性能"を、ここで」
春日 雪:「わたしに、見せてください」
GM:だが。
GM:だからこそあなたは、この異形の力を得たのだろう。
末柄 晴:「副支部長殿──」
春日 雪:ぎゅるりと、臓腑を捻じられるような感覚。胎内で駆動するレネゲイドが、「なにか」を通して。
春日 雪:末柄晴が、本来発揮することを期待されていた領域への扉を。無理矢理、開かせる。
GM:だからこそあなたは──〝不死性を他者に付与し得る〟天稟を授かった。
末柄 晴:「──お任せあれ!」
末柄 晴:喜びに満たされて、末柄 晴は──
シングル・ユーズ:〝それ〟は起動した。
シングル・ユーズ:──末柄 晴の残ロイス枠は2つ。ロイスを取得します。
シングル・ユーズ:ひとつ目の枠は《修羅の世界》
シングル・ユーズ:即時使用。付与された憎悪を解除します。
シングル・ユーズ:ふたつ目の枠は《不滅の妄執》
シングル・ユーズ:解除条件は〝春日 雪による戦闘終了の号令〟とします。
ジェネシス9-1:トループ3番、プロセス終了により死亡。
シングル・ユーズ:侵蝕169。以降のカウントは無意味であると見なし、この数値で固定します。
シングル・ユーズ:「…………ふふ、はは」
シングル・ユーズ:「はは、はははっ」
シングル・ユーズ:「はっ、ははははははははっ!!!」
シングル・ユーズ:「敵が! そこにいる!」
シングル・ユーズ:「討ち果たせぬほどの敵が、〝そこにいる〟ぞ!」
GM:……では。
GM:手番は行動値10、朝霞空だ。
GM:少々味方が頼もしくなったかも知れないぞ。
GM:いつまでも味方とは限らないが。
朝霞空:よし、頑張ろう。
朝霞空:マイナーなし、メジャーで≪コンセントレイト≫≪マルチウェポン≫≪ヴァリアブルウェポン≫≪コンバットシステム≫
朝霞空:対象はジェネシス9-1
ジェネシス9-1:ふふ……私には頼もしい部下が……あれっエンゲージにいないの?
GM:ボッチです。判定どうぞ
朝霞空:カナちゃん支援も入るので…
朝霞空:17dx7+8 命中判定
DoubleCross : (17R10+8[7]) → 10[1,1,2,2,2,2,3,3,4,5,6,7,8,8,9,9,9]+10[3,6,7,8,10,10]+6[3,3,4,6]+8 → 34
ジェネシス9-1:頑張ってドッジしてみる!
ジェネシス9-1:5dx
DoubleCross : (5R10[10]) → 10[1,1,7,8,10]+10[10]+9[9] → 29
習志野 律:▼オート 《宵闇の魔花》 対象の判定直後に使用。達成値[+9] 対象はHP5点喪失 侵蝕[+4]
ジェネシス9-1:すっごく頑張ったのに……
ジェネシス9-1:あっ、律!
習志野 律:傍にいなくても、支えましょう。
春日 雪:ちょっと待ってね。
GM:カッティングエッジだね
GM:えーと
春日 雪:では、「判定を行った直後」に使用された《宵闇の魔花》を《レネゲイドディソルバー》で打ち消し。
GM:制限無いエフェクトか
習志野 律:YES.
春日 雪:ダイスを振り終わっているので、《妖精の手》を挟むタイミングは終わっていると思いますが、如何か。
GM:こいつ……カードゲームみたいなことをしおる……!
GM:そして……仰る通りだぜ……
習志野 律:ふふ、では仕方ない……侵蝕は上げておきましょう
朝霞空:サンキュー、ユッキ!
習志野 律:習志野 律の侵蝕率:+4 ((侵蝕率:114->118))
春日 雪:では、打ち消しで!なお、効果打ち消しなので、HP消費も無しになると思います。
春日 雪:侵蝕は129へ!
GM:では……回避は後ちょっとのところで届かなかった……!
朝霞空:25+4d10 ダメージ
DoubleCross : (25+4D10) → 25+18[2,10,3,3] → 43
ジェネシス9-1:それはさすがに死んでしまうー! リーダーなのに!
ジェネシス9-1:《ラストアクション》
ジェネシス9-1:マイナーは無い! メジャー、《コンセントレイト:ノイマン》4+《コントロールソート》+《急所狙い》6。対象は空ちゃん! うらぎりものー!
ジェネシス9-1:使う武器はなんの変哲も無い『拳銃』だ!
ジェネシス9-1:13dx7+5 命中判定
DoubleCross : (13R10+5[7]) → 10[1,1,2,3,4,6,7,8,8,9,9,10,10]+10[1,2,4,7,8,9,9]+10[1,8,8,9]+10[2,2,8]+5[5]+5 → 50
ジェネシス9-1:わっ、うらみぱわー
春日 雪:殺意!!
朝霞空:おかしいでしょ
習志野 律:リーダーはすごい
GM:こんな頑張る奴じゃない筈なのに
朝霞空:6dx+1 ドッジ
DoubleCross : (6R10+1[10]) → 9[2,3,5,6,9,9]+1 → 10
ジェネシス9-1:6d10+15 装甲有効ダメージ!
DoubleCross : (6D10+15) → 45[3,9,6,9,8,10]+15 → 60
朝霞空:殺意!
ジェネシス9-1:平均8.5ってなんやねんこれ
朝霞空:ダイス目の平均おかしいでしょ
朝霞空:しかたね~~ 初期ロイスの妹をタイタスにして昇華だぁ~~
GM:とうとうそんな所まで来てしまったかぁ~
GM:割り込みがすげえ事になったが……とにかく空ちゃん演出どうぞ!
朝霞空:“シングル・ユーズ”へ全員の意識が向いた。
朝霞空:「(──殺れる)」
朝霞空:手品のように無数のナイフを取り出し、投射する。
朝霞空:狙いは残った“ジェネシス9-1”全て。
ジェネシス9-1:「──! 律!」
習志野 律:「ごめんね、リーダー。ボクの身体は一つしかないから、傍にいられないこともある」
習志野 律:「だけど、ここからでも────届く」
習志野 律:空間掌握。体内の因子を薫りとして変換し、リーダーの位置に顕現させ、
ジェネシス9-1:狙われている、と悟った瞬間に、その名を呼んでいた。
習志野 律:彼女の行動をほんの少し助ける。その、はずが。
ジェネシス9-1:既に一度、〝増やして〟しまった。また増殖を行うには相応の時間と──死体の数が必要だ。
ジェネシス9-1:今、この局面では、この個体数で乗り切らねばならない──ならば。
春日 雪:自身を戒め、貪り、押さえつける「それ」を。ほんの一瞬、解き放つ。
春日 雪:蛇王の外套。心を、万物を喰らうそれは、舞い散る香りを─否。
春日 雪:「いいえ。……どこにも、届くことは、ありません」
習志野 律:「────な」
習志野 律:喰われた、と形容する他ない。その昂りが、薫りが、一瞬の内に、無に帰した。
春日 雪:「その願いは……ええ。きっと」
春日 雪:「─いつか、打倒される」
習志野 律:「────春日 雪……!」
春日 雪:習志野律が掌握した空間を、ごそりと貪り喰らって消失させた。
ジェネシス9-1:「その力が──やはり、欲しいっ!」
ジェネシス9-1:刃が突き立つ。1個体にひとつ。無駄無く、容赦無く。
春日 雪:強く名を呼ばれ、微笑みを返す。その唇の端から、どす黒い血が、ひとすじ。
朝霞空:次々と、同じ顔の女の同じ箇所へと刃が突き立っていく。
ジェネシス9-1:全ての個体は一撃の下に即死し──その全てが同じ表情を浮かべていた。
春日 雪:一瞬。ほんの一瞬。抑えるもののなくなったレネゲイドが、臓腑を侵し、喰らい、蹂躙した。
ジェネシス9-1:渇望、憧れ、そういう色合いの。
ジェネシス9-1:骸はもう、他の誰かの形にはならない。
ジェネシス9-1:誰かの骸だったそれは、〝ジェネシス9-1〟の姿で息絶えた。
GM:では
GM:行動値5,〝シングル・ユーズ〟の手番だ。
シングル・ユーズ:マイナーアクション、《骨の剣》7+《死招きの爪》5+《ポルターガイスト》
シングル・ユーズ:骨の剣により12、死招きの爪で+25、そこにエピックの+4と特殊装甲義肢の+6を合わせて素手攻撃力は47点
シングル・ユーズ:その素手をポルターガイストすることでシーン中の攻撃力を+47!
シングル・ユーズ:まあつまりここで94点の火力ですわね
習志野 律:一体何と戦うつもりだ?
シングル・ユーズ:メジャーアクション、《貪欲なる拳》3+《コンセントレイト:エグザイル》5 対象は……
シングル・ユーズ:1d2+1
DoubleCross : (1D2+1) → 1[1]+1 → 2
シングル・ユーズ:じゃあくなFH幹部の方だ
シングル・ユーズ:つまり律さん
習志野 律:えっちょっと誰のことか分からない そっかぁ……
シングル・ユーズ:13dx7+1 命中判定
DoubleCross : (13R10+1[7]) → 10[1,3,3,4,5,6,6,6,6,7,7,7,9]+10[1,2,8,10]+10[1,8]+1[1]+1 → 32
習志野 律:(1+3+3)dx>=32 ドッジ!
DoubleCross : (7R10[10]>=32) → 10[4,5,5,5,9,9,10]+9[9] → 19 → 失敗
雛菊遥:《マグネットフォース》でカバーリングします
習志野 律:ハルカ……!
雛菊遥:雛菊遥の侵蝕率を+2した
シングル・ユーズ:ではダメージ!
シングル・ユーズ:4d10+94 装甲有効
DoubleCross : (4D10+94) → 20[8,2,6,4]+94 → 114
シングル・ユーズ:もう装甲とか関係ないでありますな
雛菊遥:ひえええ
シングル・ユーズ:──怪物が動き始めた。
シングル・ユーズ:形態だけは人間の〝それ〟を保っていたが──攻撃体勢に移行した瞬間、変異が起こった。
シングル・ユーズ:右拳──ボクシング式のストレート! 放たれた拳が、震われた腕が、瞬時に分厚い機械部品に覆われて強化される!
習志野 律:「────」 やられる。確実に、肉体をごっそりと抉られる。
習志野 律:バケモノと対峙した感覚に、死を予感した。
雛菊遥:機械化された兵士。戦闘に特化した肉体。膂力では敵わない。
雛菊遥:だが、生体電流による強化は、敏捷性に限り、幼子を同じステージに引き上げる。
雛菊遥:「ごっ、ぉ……!」
習志野 律:「ハルカ……!」
雛菊遥:割り込み、腹に穴が空く。
シングル・ユーズ:ひゅっ、と拳が引き戻される。
雛菊遥:「大丈夫ですよー。これくらいの痛みなら、慣れてますからー」
シングル・ユーズ:人の形をしていない腕。……良く良く見れば脚もだ。
シングル・ユーズ:関節構造が人のそれではなくなっている。二脚戦車に用いられる〝逆関節〟だ。
習志野 律:「……ああ、強い子だ。キミは、」 だから、どうか、もう少し。ボクを、助けて。
シングル・ユーズ:にいぃっ、と口元が笑みを作る。
シングル・ユーズ:闘争衝動が満たされる悦び。
GM:手番、行動値4、習志野 律!
雛菊遥:あ、赤夜佳那美のタイタス昇華、HP12で復活
習志野 律:マイナーはなし! 離脱したいがいっぱいいるし……
習志野 律:▼メジャー “十字架の言” 《C:オルクス》+《ディストーション》 侵蝕[+4]
習志野 律:使用武器:レーザーライフル 対象:単体 射程:200m 3/S 装甲無視
習志野 律:対象は朝霞 空。
習志野 律:(9+3+3)dx7+2+2
DoubleCross : (15R10+2+2[7]) → 10[1,1,3,4,5,5,5,6,7,7,8,8,9,9,10]+10[2,4,4,6,7,8,9]+3[2,3,3]+4 → 27
習志野 律:回りが微妙……使っておくか、《妖精の手》
習志野 律:割り込みありますか?
習志野 律:1dx7+34
DoubleCross : (1R10+34[7]) → 5[5]+34 → 39
習志野 律:習志野 律の侵蝕率:+4 ((侵蝕率:118->122))
習志野 律:ではこれで。リアクションを!
朝霞空:6dx+1 ワンチャンドッジ
DoubleCross : (6R10+1[10]) → 10[1,3,4,5,6,10]+9[9]+1 → 20
習志野 律:4D10+8
DoubleCross : (4D10+8) → 16[3,9,2,2]+8 → 24
習志野 律:装甲無視!
習志野 律:習志野 律の侵蝕率:+4 ((侵蝕率:122->126))
朝霞空:習志野律のロイスをタイタスにして昇華!
習志野 律:演出!
習志野 律:「ソラ。残念だよ────キミには、期待していたのに」
習志野 律:「という言葉も、もう。キミには、届かないんだろうね」 寂しげに言い、
習志野 律:大型の拳銃を、少女の胸へ差し向ける。
習志野 律:「おやすみだ、ソラ」
習志野 律:至近距離、弾丸が君の心臓へと吸い込まれていく。
朝霞空:『ソラ。残■■よ────■■■は、期■して■■のに』
朝霞空:上手く聞き取れなかった。
朝霞空:だが、敵意を向けられているのは理解出来た。
朝霞空:それで十分だ。邪魔をするならば。
朝霞空:殺す。
習志野 律:立ち上がってくる。まだ。
習志野 律:────彼女は、知らない顔をしていた。
赤夜 佳那美:「空……!」
赤夜 佳那美:悲痛な叫び声。……今までの関係性を取り繕う、ほんの短い音さえ発していない。
赤夜 佳那美:そんなことをしていられる余裕は無かった。
赤夜 佳那美:空が死んでしまう。殺されてしまう。怖い相手に立ち向かったせいで。
赤夜 佳那美:駄目、駄目、それだけは絶対に駄目──。
GM:手番、行動値3、春日 雪!
春日 雪:ヤー。マイナーなし、メジャーで《流血の胞子/中和剤/さらなる力/狂戦士/導きの華》による射撃攻撃。
春日 雪:対象は空ちゃん…!
朝霞空:貰う!
春日 雪:11dx+1
DoubleCross : (11R10+1[10]) → 10[1,2,3,3,4,6,8,8,9,10,10]+8[2,8]+1 → 19
春日 雪:くるっと回って成功。
雛菊遥:《マグネットフォース》でカバーリングしてその支援を奪う!
雛菊遥:雛菊遥の侵蝕率を+2した
春日 雪:《レネゲイドディソルバー》、そのオートアクションを打ち消します。
春日 雪:侵蝕135、そしてメジャーアクションで
春日 雪:春日 雪の侵蝕率を+18した(侵蝕率:129->147)
春日 雪:ここまで上昇!他に割り込みなければ演出はいりまーす。
春日 雪:
春日 雪:─雛菊遥。あなたの下に、ふわりと甘く、華やかな。けれどどこか妖しげな香りが届く。
春日 雪:気付けば、眼前にあなたの「お友達」の微笑みがあって。
春日 雪:「─ごめんなさい、遥ちゃん。でも、大丈夫。これが終わったら、わたしは遥ちゃんと─」
雛菊遥:「はい。大丈夫です。すぐに終わらせて、雪ちゃんを迎えに行きます」
春日 雪:─ありがとう、待っていますね。そう続くはずの言葉は。少女の微笑みは。
春日 雪:幻のように、霧散した。
雛菊遥:「──」
春日 雪:─貴方の望みが見せた幻か。あるいは、そう「見せられた」のか。それは定かではない。
春日 雪:けれど、現実に。目の前には。
春日 雪:「ん……ぁ……」
春日 雪:─朝霞空と唇を重ね、目を蕩かせた少女の姿。
雛菊遥:「……」目を細め、表情が消える。
春日 雪:粘膜と唾液を通して少女に与えられる刺激が、一時的に。壊れかけた思考を賦活する。
赤夜 佳那美:「────────ぁ」
朝霞空:本能が目の前の少女を求めている。
春日 雪:「……まだ、だめです。向こう側に行くのは」
雛菊遥:大丈夫。大丈夫。大丈夫。
春日 雪:「あなたの、お友達のためにも……ね?」
雛菊遥:最後には、彼女はこちらに来る。自分の元へ帰ってくる。
朝霞空:春日雪の力を吸い尽くすかの用に、深く、深く、口付けを交わし、唾液が、粘膜が一つに解け合うような感覚。
朝霞空:「──わかった」
習志野 律:遥に声をかけようとして、止める。────そのどす黒い感情は、きっと、力になる。
朝霞空:ロイス取得 春日雪 P:◎誠意/N:侮蔑
赤夜 佳那美:「……そっか」
赤夜 佳那美:「あいつも、敵なんだ……」
GM:では
春日 雪:空ちゃんへの支援効果は、邪毒を与え、BSを治療し、未行動にし、次の判定のCR-1、ダイス+8、達成値+12、となります。
GM:その支援を受けて、未行動になった空ちゃんの手番だ
朝霞空:マイナーなし。
朝霞空:メジャーで≪コンセントレイト≫≪マルチウェポン≫≪ヴァリアブルウェポン≫≪コンバットシステム≫に≪バリアクラッカー≫を追加。
朝霞空:対象は目の前で敵意を燃やす少女。
朝霞空:諸々の支援が入ってダイスが25個。
朝霞空:25dx6+20 命中判定
DoubleCross : (25R10+20[6]) → 10[1,1,1,1,2,2,4,4,4,4,5,5,5,5,5,6,6,6,6,6,7,8,8,10,10]+10[1,1,4,4,4,6,7,7,8,10]+10[2,3,5,6,6]+10[3,8]+10[7]+10[10]+10[6]+10[7]+5[5]+20 → 105
習志野 律:殺意……?
雛菊遥:ひ、ひゃくご……
春日 雪:イエス…!
雛菊遥:バリアクラッカーなので問答無用でドッジ
雛菊遥:5dx+1>=105
DoubleCross : (5R10+1[10]>=105) → 10[3,4,5,5,10]+2[2]+1 → 13 → 失敗
雛菊遥:避けられるか!
GM:そりゃあね!
朝霞空:ではダメージ
朝霞空:11d10+25 ダメージ
DoubleCross : (11D10+25) → 57[2,4,3,7,9,9,8,2,1,8,4]+25 → 82
雛菊遥:戦闘不能、朝霞空のタイタス昇華して復活します
雛菊遥:一応エフェクトダメージは5点軽減できるけど誤差です
朝霞空:では演出を。
朝霞空:無数の“ジェネシス9-1”を殺し尽くした代償は大きい。
朝霞空:既に手持ちのナイフは尽きた。
朝霞空:「う ひ は」
雛菊遥:「……ふ、ふふふ。ふふ、ふ」
朝霞空:だが、まだ終われない。終わらない。終わるわけが無い。
朝霞空:「は は は」
雛菊遥:「あは、あはは」
朝霞空:ライトカスタム─機械化された肉体が変質する。
朝霞空:「は は は は は は は は は は」
雛菊遥:「はははははははははははは……!」
朝霞空:両腕を覆った人工皮膚を突き破り、刃が──作り出される。
朝霞空:狂ったように哄笑を上げ、2人の少女。否──。
朝霞空:二頭の獣が喰らい合う。
朝霞空:「──アァアアアァアァァアアァアァァァアアアッ!!!!」
朝霞空:少女の腹を腕が貫く。
朝霞空:無数に生えた刃が、少女の臓腑を抉り、蹂躙していく。
赤夜 佳那美:「ああ、ぁ、あああぁぁぁ……」
赤夜 佳那美:壊れてしまった。壊れていく。壊れてしまう。
赤夜 佳那美:信じていたものが、壊れてしまった。
雛菊遥:「ふふ……ああ──げふっ……。ふふ、ふふふふ……」
赤夜 佳那美:止まり木になるかも知れなかったものが壊れていく。
赤夜 佳那美:そして──
赤夜 佳那美:「駄目……」
赤夜 佳那美:「空が……壊れちゃう……」
雛菊遥:「──壊して、あげますよ」
GM:全員行動終了。クリンナップは処理が無いだろう。
雛菊遥:一応行動値元に戻ります
GM:だからここで、オートアクションを宣言させてもらう。
赤夜 佳那美:オートアクション《瞬間退場》+《瞬間退場Ⅲ》
GM:《瞬間退場》については皆効果をご存じだと思うので割愛する。
GM:《瞬間退場Ⅲ》は、〝意識が無いor同意を得た対象をシーンから退場させる〟ものだ。
赤夜 佳那美:対象は朝霞 空。
赤夜 佳那美:同意については
赤夜 佳那美:少しだけ、判断を後に遅らせて欲しい。
赤夜 佳那美:「──空っ!」
赤夜 佳那美:血を吐くような叫び声と共に、赤夜 佳那美が、朝霞 空の背に縋り付いていた。
赤夜 佳那美:雛菊 遥の腹を貫いた腕ごと後方へ、引き剥がすように力を込めながら、
赤夜 佳那美:「もう駄目、もう……こんなことしてたら駄目!」
朝霞空:「──カ、ナちゃ、ん ?」
赤夜 佳那美:「此処じゃない!」
朝霞空:「──でも、殺さな、きゃ」
赤夜 佳那美:「違うの、もういいの、そんなことしなくていい!」
赤夜 佳那美:「UGNの方が安全だと思った、幸せだって、だから殺そうって言ったけど……でも、違うよ!」
朝霞空:「──だっ、て 私、は カナちゃんに 幸せ 一、緒に」
赤夜 佳那美:「此処でも空は、道具みたいに使われちゃう!」
赤夜 佳那美:「……そこのジャームみたいに、壊れるまで、死ぬまで、戦わされるんだ……っ」
赤夜 佳那美:「此処じゃなかった……だから……」
赤夜 佳那美:「また……逃げよう……?」
朝霞空:「──あの、人 にとって、雪ちゃ、んが」
朝霞空:「私、に とっ、ての カナちゃん な、ら」
朝霞空:「私、は 雪ちゃ、んを助け たい」
赤夜 佳那美:「そんなの私はやだっ!」
赤夜 佳那美:なりふり構わない、子供のような癇癪の叫び声。
赤夜 佳那美:「そのせいで空が傷つくの、もうやだっ!」
朝霞空:「──お願、い」
朝霞空:「全、部終わっ たら。みんなで 海に、いこう」
朝霞空:「りつさんと はるかちゃんと かなちゃんと わたしで」
赤夜 佳那美:「もう……そんなの、無理だよ……」
赤夜 佳那美:「だって、ねえ……」
赤夜 佳那美:「……もう、私達……みんな、前の私達じゃないんだよ」
赤夜 佳那美:「遥ちゃんは空を殺そうとしてるのに、空は……」
赤夜 佳那美:「今の遥ちゃんが……律さんが……ちゃんと見えてる……?」
赤夜 佳那美:「私がどんな顔してるか……見えてるの……?」
朝霞空:「ないてる」
朝霞空:「カナちゃん は なきむしさん だなぁ」
赤夜 佳那美:「そうだよ……」
赤夜 佳那美:「空ちゃんが逃げてくれないから……私……泣いてるんだよ……」
朝霞空:「まっててね カナちゃん りつさん はるかちゃん わたし がんばるから」
朝霞空:「いっしょに 」
朝霞空:「あれ どこに いきたかったのかな」
赤夜 佳那美:「空──」
朝霞空:初期ロイスの『海』をタイタスに変更します。
赤夜 佳那美:壊れてしまった。
赤夜 佳那美:壊してしまった?
赤夜 佳那美:違うと思う。私のせいじゃない。そんな筈がない。
赤夜 佳那美:誰が悪い?
赤夜 佳那美:誰だろう。自分と空の他の、全部が悪いのかも知れない。
赤夜 佳那美:「……どうして?」
GM:答えを聞こう。
GM:《瞬間退場Ⅲ》の効果を、あなたは
GM:受け入れるか、拒否するか。
朝霞空:受け入れない。
GM:よろしい。
朝霞空:だって私は みんなを/だれを? まもりたい
GM:では──あなたは戦場に残る。
GM:赤夜 佳那美は、
赤夜 佳那美:膝から崩れ落ちて、アスファルトの上に座り込んだ。
赤夜 佳那美:虚ろな視線をあなたの背へ向けながら、吐き出す呪詛は、
赤夜 佳那美:「お前が……お前がいなかったら」
赤夜 佳那美:「私達はずっと幸せだったんだ……!」
赤夜 佳那美:「春日 雪……!」
GM:……もう戦えまい。
GM:朝霞 空とは異なる形だが──壊れた少女が、ここにも一人。
エンゲージ
習志野 律[4] 雛菊 遥[8]
朝霞 空[10] 春日 雪[3] シングル・ユーズ[5]
ラウンド2
GM:セットアップ!
シングル・ユーズ:無し!
習志野 律:無し!
朝霞空:なし!
雛菊遥:加速装置 行動値+16 侵蝕+2
春日 雪:ユニークコード使用。シーン中の春日雪、朝霞空、シングル・ユーズのメジャーアクションのダイス+2個。
GM:では手番、遥ちゃんから!
春日 雪:「……そうでしょうとも。生まれてこなければよかったと。そう思ったことは、数えきれないほど。けれど」
春日 雪:「それでも、生きると決めたんですよ。……どれほど無様で、苦しくて、人でなしと言われようと。諦めて、たまるものですか」
雛菊遥:まず紡ぎの魔眼使用してから、【200km/s】コンセントレイト:ブラックドッグ+雷の槍 に更に重力崩壊を組み合わせます 紡ぎの魔眼分侵蝕+1
雛菊遥:ダイス10 C値7 固定値4 攻撃力+20 範囲選択攻撃 変異暴走:破壊の効果で自分以外の全員が対象になります
雛菊遥:10dx7+4
DoubleCross : (10R10+4[7]) → 10[1,1,2,3,3,3,5,8,10,10]+10[6,7,10]+5[2,5]+4 → 29
シングル・ユーズ:ガード! 素手ガード値は9!
朝霞空:ワンチャンドッジわよ~
朝霞空:6dx+1 ワンチャンドッジ
DoubleCross : (6R10+1[10]) → 10[2,2,4,8,9,10]+2[2]+1 → 13
春日 雪:こちらはガード。で、全員のリアクション宣言後、ダメージロールはちょっとお待ちいただければと。
習志野 律:一応ドッジしておきましょうかね。
習志野 律:(1+3+3)dx>=29 ドッジ!
DoubleCross : (7R10[10]>=29) → 10[1,3,3,6,8,10,10]+5[4,5] → 15 → 失敗
習志野 律:頑張ったがダメ!
雛菊遥:《マグネットフォース》で律さんをカバーリングします。更にオートアクションでFHバトルアーマー装備 侵蝕+2 行動値-5
春日 雪:では、ダメージ宣言前に《領域の盾》。対象は自分。空さんをカバーリングします。
春日 雪:侵蝕は151に。
雛菊遥:ではダメージロールを
雛菊遥:3d10+20
DoubleCross : (3D10+20) → 18[9,5,4]+20 → 38
雛菊遥:32点軽減して6点ダメージ受けます 残りHP6
習志野 律:えらい……!
春日 雪:装甲とガードで13点引いて25点被弾、戦闘不能!大山さんのロイスをタイタス化、昇華して復活。
シングル・ユーズ:17点軽減して15ダメージ、ぴたり賞で倒れて不滅の妄執によりHP1で復活します
雛菊遥:侵蝕+8
雛菊遥:では演出を
雛菊遥:
雛菊遥:「あ、ァああああああああああああああああああ──ッ!」
雛菊遥:強化された生体電流が暴走する。体の負担を癒す筈の遡行装甲が、『逆流』する。
習志野 律:「ハルカ、キミの好きなようにやり(壊し)なさい」
習志野 律:「大丈夫、雪さんは丈夫だから。ちょっとやそっとで、壊れてしまったりはしないよ」
雛菊遥:自らの負担すら無視した雷撃が、逆流した遡行──加速によって、際限なくエネルギーを増加させていく。
雛菊遥:周囲の光すら歪み、雷光が黒く染まる。
雛菊遥:ただ、今自分の味方でいてくれる人だけは傷付けまいと、そちらへ向かう稲妻は自らに止める。
雛菊遥:「こ……わ、れて、しまえ……!」
春日 雪:─あなたが狙ったのは、朝霞空だろうか。それとも、末柄晴と呼ばれていた誰かだろうか。
春日 雪:あるいは、囁く言葉通りに。友達と呼んだ少女だろうか。
春日 雪:─そのいずれであったとしても。結果はひとつ。"シングル・ユーズ"は意志に依って立ち、黒い雷光が貫いたのは─。
春日 雪:「……か、ふ」
雛菊遥:「あ……あ、あ……」
春日 雪:少女の腹。白いブラウスが赤く染まり、同じ色のものを口から零し。
春日 雪:吹き出したそれが、あなたの顔を。血塗れの少女と同じ色に染め上げた。
雛菊遥:分からなかった。ただ、壊すことだけを考えていた。何を、ではない。ただ、壊す。意思も何もなく、ただ衝動に身を委ねた。
雛菊遥:その末路が、これだ。
雛菊遥:「は、ぁ、う……はぁ……ぁー……」
習志野 律:「……この戦いが終わったら、雪さんと、ボクと。一緒のベッドで眠ろうか」
習志野 律:「ゆっくりと、傷が癒えるまで。彼女が目覚めるまで」
習志野 律:「──素敵だと思わないかい?」
雛菊遥:「ぁ……ぅぁ」
習志野 律:少女を、奮い立たせる言葉を。なお、囁き続ける。
雛菊遥:自分は、一体、何をしたかった。何を、何を、何を守りたかった。
雛菊遥:分からないのなら……委ねてしまえば……。
習志野 律:──ああ、そうだ。委ねてくれればいい。甘えてくれればいい。それで、ボクは、
習志野 律:──まだ、ボクでいられる。
GM:次の手番、行動値10、朝霞空!
朝霞空:はい!
朝霞空:マイナー無!
朝霞空:メジャーで≪コンセントレイト≫≪マルチウェポン≫≪ヴァリアブルウェポン≫≪コンバットシステム≫≪バリアクラッカー≫
朝霞空:対象は、甘い言葉を弄する女。
習志野 律:ふふ……状況的にボクかな……
朝霞空:貴様しかおらぬよなぁ~~~~
朝霞空:判定いくぜ!
朝霞空:侵蝕ボーナスと雪ちゃんのセットアップ支援で~
朝霞空:14dx7+8 命中判定
DoubleCross : (14R10+8[7]) → 10[2,3,5,5,6,6,6,7,7,9,9,9,10,10]+10[1,5,5,6,7,8,9]+6[5,6,6]+8 → 34
習志野 律:(1+3+3)dx>=34 ドッジ!
DoubleCross : (7R10[10]>=34) → 10[1,2,6,7,9,10,10]+2[1,2] → 12 → 失敗
朝霞空:ダメージいっすか!
習志野 律:どうぞ!
朝霞空:4d10+25 ダメージ
DoubleCross : (4D10+25) → 17[3,2,3,9]+25 → 42
習志野 律:ふふ…… 流石に耐えられない。赤夜カナミのロイスをタイタス化して昇華。HP11点で復活します。
朝霞空:ノイズが走る。脳のどこかに、消えない染みのように。少女の姿が焼きついている。
朝霞空:僅かに残った理性が、本能が、心が、目の前の脅威である少女へと延ばした狂刃を僅かに逸らす。
朝霞空:「──まだ、だ まだ むこうには いけ、ない」
朝霞空:「だれと、し、たかも どこへ、ゆく のかも わからない、けど」
朝霞空:「やくそく、を まも らな、きゃ」
朝霞空:涙を両目から流れるままに、真正面から、言葉を弄する女へと、貫手を放つ。
習志野 律:避けることは、しなかった。──飛び込んできたその身体を、狂刃を、真正面から受け止める。
習志野 律:「────ッ」 内蔵を刳り、掻き壊し、生命を奪おうとする刃だ。
習志野 律:それでも、薄く唇は弧を描く。柔らかく、両手で。その背を抱く。
習志野 律:「……ソラ。海に、行こうか」
習志野 律:「キミが、話しているのを──いつだった、かな。聞いて、いたんだ」
習志野 律:こふ、と。小さな咳とともに、鮮血が唇の端を零れ落ちていく。
習志野 律:「もう、ボクのことは──わからないかな」
習志野 律:「でも、ね。聞いておくれ」
習志野 律:「ボクは────少なくとも、ボクは」
習志野 律:「キミを、ソラを」
習志野 律:「愛したいと、思っていたよ」
習志野 律:────それが、習志野 律の、在り方だから。
GM:手番、行動値5、シングル・ユーズ
シングル・ユーズ:マイナーは無し。メジャー、・メジャー《貪欲なる拳》3+《コンセントレイト:エグザイル》5 対象は
シングル・ユーズ:1d2+1
DoubleCross : (1D2+1) → 2[2]+1 → 3
シングル・ユーズ:遥ちゃんのようだ
雛菊遥:来い!
シングル・ユーズ:ユニークコードでメジャーのダイスが増えるから
シングル・ユーズ:15dx7+1 命中判定これだ
DoubleCross : (15R10+1[7]) → 10[1,1,5,5,5,6,7,7,7,8,9,9,9,9,10]+10[1,1,2,3,3,6,7,8,9]+10[3,6,7]+10[10]+10[8]+10[10]+4[4]+1 → 65
シングル・ユーズ:えらい回るな
雛菊遥:一応ドッジ
雛菊遥:6dx+1
DoubleCross : (6R10+1[10]) → 10[2,3,5,6,8,10]+6[6]+1 → 17
雛菊遥:だめです
GM:そりゃそうだよ!
シングル・ユーズ:7d10+94 装甲有効ダメージ
DoubleCross : (7D10+94) → 40[5,2,5,8,7,10,3]+94 → 134
雛菊遥:死! ジェネシス9-1のロイスをタイタスにして昇華、復活します!
雛菊遥:残りロイス3
シングル・ユーズ:電撃で破壊された身体が、歪な修復を完了する。廃材をでたらめに繋いで人のシルエットを真似たような姿。
シングル・ユーズ:首から上だけ、かろうじて人間だったころの面影が見える〝それ〟は、その瞬間たまたま近くに居たほうの的を選んだ。
シングル・ユーズ:「は、ははっはっ、はははははははははっ!!!」
シングル・ユーズ:UGN式の近接格闘術。鋼の四肢が放つ右ストレート。
雛菊遥:「……」
雛菊遥:呻き声すら上げず、手足の方向を出鱈目に曲げながら吹き飛ぶ。──さながら、死体のように。
雛菊遥:それでも、まだ、生きている。
GM:teban ,
GM:手番、行動値4,習志野律!
習志野 律:マイナーはなし。
習志野 律:▼メジャー “十字架の言” 《C:オルクス》+《ディストーション》 侵蝕[+4]
習志野 律:使用武器:キーンナイフ 対象:単体 射程:10m 対象の装甲値を[-5]してダメージ算出
習志野 律:対象は、一番傍にいるからね。ソラ、キミだよ
習志野 律:判定行くぜ……
朝霞空:こいよ…
習志野 律:(9+3+)dx7+2+2
DoubleCross : (12R10+2+2[7]) → 10[2,3,4,4,5,5,6,6,7,7,7,9]+10[6,6,10,10]+6[5,6]+4 → 30
習志野 律:足しておこうか。《妖精の手》
習志野 律:1dx7+34
DoubleCross : (1R10+34[7]) → 4[4]+34 → 38
習志野 律:習志野 律の侵蝕率:+4 ((侵蝕率:126->130))
習志野 律:イマイチ。これで確定だ
朝霞空:ドッジするしかないわよ
朝霞空:7dx+1 ドッジ
DoubleCross : (7R10+1[10]) → 7[2,4,6,6,7,7,7]+1 → 8
習志野 律:4D10+5 対象の装甲値を[-5]してダメージ算出
DoubleCross : (4D10+5) → 24[7,3,10,4]+5 → 29
朝霞空:それは倒れる…ので、『海』のタイタスを昇華。
習志野 律:習志野 律の侵蝕率:+4 ((侵蝕率:130->134))
習志野 律:
習志野 律:少女のナイフに依って繋がったままの二人。
習志野 律:──先程かけた言葉に、答えはない。
習志野 律:ならば、声はもう届かないのであろう。であれば────愛(殺)し合い続ける他ないのだ。
習志野 律:弾切れになった拳銃が、アスファルトに空虚な音を立てて転がり落ちる。返す手で、ナイフを握り、
習志野 律:深々と、それを。密着したその体躯に刺し穿つ。
習志野 律:「────おそろい、だ」
習志野 律:痛みに歪んだ声で、微笑う。
朝霞空:「はじ、めて つ、くりもの じゃない え、がお」
朝霞空:「ずっと、そう だった、ら よかった のに」
習志野 律:「……そう、かい」
習志野 律:こんな形でしか、分かり合えなかった。
習志野 律:先はない。道はない。多分、あったとしても──
習志野 律:──この少女と、その道は、恐らく交わってはいない。
朝霞空:もう なまえも わからない あなた
朝霞空:きずなを うしない はじめて つながった あなた
習志野 律:強く、抱き締める。今までしたことがないほど、強く。
習志野 律:嗚咽が漏れる。痛い。ああ、臓腑が、灼けるように。
習志野 律:────はじめて、つながった。
朝霞空:この ひとときだけ でも。
GM:手番、行動値3
GM:春日 雪!
春日 雪:はい。マイナーなし、メジャーで……そうですね。
春日 雪:《流血の胞子/中和剤/さらなる力》による「射撃攻撃」を行います。対象は、遥ちゃん。
春日 雪:8dx+1
DoubleCross : (8R10+1[10]) → 10[2,6,7,7,8,8,9,10]+5[5]+1 → 16
雛菊遥:ドッジはしません。受けます。
春日 雪:では、効果適用前に。
春日 雪:《領域の盾》。対象は空さん。この「攻撃』に対して、カバーリングを行ってください。
朝霞空:はい。
春日 雪:では。空さんに邪毒を与え、暴走以外のBSを全て治療し、そして空さんは未行動になります。
春日 雪:では軽く演出!
春日 雪:「─空さん。朝霞空さん」
朝霞空:「う あ っ」
春日 雪:レネゲイドを貪る蛇、その手綱を握って。胎内に備わった肉の機構を、束の間、超過駆動させる。
朝霞空:この声は知っている。まだ、誰だかわかる。
春日 雪:それは、影響を受けた者の意志に、強烈に働きかける衝動。自分はまだ戦えるのだと、誰もがそう思い込まざるを得ない無言の声援。
春日 雪:─けれど。
春日 雪:「あなたは、まだ」
春日 雪:朝霞空に与えられたそれは。先ほどの接触と同じく、強烈なものではあれど。
春日 雪:「─戦いたいですか」
朝霞空:「──わ、たし は」
春日 雪:命じるものではなく。問いかけるように。この凄惨としか呼べない場面には─
春日 雪:おおよそ似つかわしくない、慈しみに満ちた声だった。
朝霞空:「こ ろし、たくな い きず、つけ たくな、い う、しな いたく、ない」
朝霞空:まるで子供のように、両目から涙を零して泣いている。
朝霞空:殺して、傷つけて、失って、それでも私は──ヒトでありたいと願ってしまった。
朝霞空:「わたしは まだ ひと で いたい」
春日 雪:では、こちらの手番は終了。次いで未行動となった空さんの手番、ですが。
朝霞空:戦闘を放棄します。もう、戦えない。
GM:よろしい。
GM:では、朝霞 空は戦線を離脱するものと判断しよう。
GM:UGN陣営に残った、戦えるオーヴァードは、春日 雪、ただ一人だ。
春日 雪:了解です。では、ここで割り込みをひとつ。
GM:この状況を以て、
GM:これ以降の戦闘は双方の消耗を深めるばかりと判断。戦闘終了を宣言する。
春日 雪:「……末柄、晴さん。UGNチルドレン、"シングル・ユーズ"」
春日 雪:誰であるかを定義する名、職名、そしてコードネームを。ゆっくりと、読み上げるように告げる。
春日 雪:「最後のお勤めを、お願いします。……ここに、もう戦えない者が。盾を必要とする者が、います」
春日 雪:ひとでいたいと、絞り出すような声を零した少女を。呪い、憎しみ、それらが入り混じった視線を己に向ける少女を。
春日 雪:紅い瞳で、一瞥して。
春日 雪:「UGNが─第9支部が、ここでの出来事を把握するまで。今しばらく、時間がかかるでしょう。ですから─」
春日 雪:「─皆が、駆け付けてくれるまで。誰にも傷つけられないよう。誰も傷つけないよう」
春日 雪:「守ってあげて、くれますか」
シングル・ユーズ:「────────」
シングル・ユーズ:〝これ〟はジャームだ。もはや正常な人のように、心が作動するものではない。
シングル・ユーズ:衝動に飲まれ、日常に戻る術を失った化物でしかない。
シングル・ユーズ:衝動は、闘争。
シングル・ユーズ:戦いの愉悦に身を委ねる兵士に過ぎない──
シングル・ユーズ:「……私は」
シングル・ユーズ:「奪われればそれまでの、駒であります」
シングル・ユーズ:「あなたの仰り様は……チェスのルールに馴染んだ私には、なんとも座り心地の悪いものでありますな」
シングル・ユーズ:ぎいっ
シングル・ユーズ:機械の侵蝕が進む。金属化した唇が言葉を継ぐ度に、不愉快な摩擦音が混じる。
シングル・ユーズ:〝それ〟は鈍重な身体で拳を掲げ、顎の前に構えた。
シングル・ユーズ:「新たな戦場は此処であると、承った──で、あります」
シングル・ユーズ:……それっきり。
シングル・ユーズ:戦いの構えを取ったまま、彫像のように動かなくなって、声も発さなくなった。
春日 雪:「……最後の最後で、押し付けで競技(R:ルール)を変えてしまうのは。マナー違反なのでしょうね」
シングル・ユーズ:間合いの内に入れば、誰かれ構わず破砕する迎撃装置。
春日 雪:「けれど。……ありがとう。わたしの我が儘を、聞いてくれて」
シングル・ユーズ:そのジャームは、そういうものに〝辿り着いた〟。
春日 雪:─この"ジャーム"に、仲間がどう対応するのか。それを想像できない少女ではない。
春日 雪:きっと、いつものように。苦労しながら、傷付きながら。傷つけ合いながら。日常を守るのだろう。
春日 雪:─だから。
春日 雪:「─律さん。遥ちゃん」
春日 雪:「わたしは、投降します。ただし、空さんと佳那美さんは、ここに置いていってもらいます」
春日 雪:「それが、条件です。─悪くない取引だと、思いますよ」
習志野 律:「…………それが、キミの選択か。ああ、悪くない」
春日 雪:─血塗れの顔で。どこか晴れやかに。
習志野 律:ぐち、と。腹からナイフを引き抜く。血が数滴、アスファルトに染みを作る。──二人分。混ざりあい。
習志野 律:「異論はないよ。ボクとしても、それは悪くない。いや、素敵な取引だ」
習志野 律:痛みにやや引き攣りながら、“いつも”のように。ウィンクする。
雛菊遥:「……」
習志野 律:「エスコートするよ、麗しい人。一緒に行こう」
雛菊遥:──全部、委ねてしまえばいいと思った。そうすれば、一番楽なのだと。
雛菊遥:『世界の救済』──争いのない世界の為に、ここまでずっと苦しんできた。
雛菊遥:けれど、今。自分とは関係ないところで争いが終わった。
雛菊遥:ただ、戦いたくないと、素直な気持ちを吐き出した、それだけで。
雛菊遥:こんな簡単なことに、今まで辿り着けなかったのか。
雛菊遥:「……わたしは、嫌です」
雛菊遥:それなら。
雛菊遥:「わたしは……もう、戦いたくありません……」
雛菊遥:「……ごめんなさい。律さん、雪ちゃん」
習志野 律:「…………そう、かい」
雛菊遥:「わたしは、UGNに投降します」
習志野 律:伸ばそうとした手を、肩を抱こうとした手を、──止める。指だけが、虚空を震えて、落ちた。
習志野 律:──ああ、この手で触れようと。どんな言葉で語り掛けようと、
習志野 律:この子は、もう。
春日 雪:「……はい。遥ちゃんはそうするべきだと、わたしも思います」
春日 雪:「……では、ひとつだけ。お願いしていいですか?」
雛菊遥:「……はい」
春日 雪:習志野律の隣へと、それまでそこにいた、いるべきだった少女たちの代わりに歩み寄りながら。
春日 雪:「わたしは、諦めません、と。……誰かが、わたしは何か言っていたかと聞いたら」
春日 雪:「そう、伝えてください」
春日 雪:「……お願いしますね、遥ちゃん」
雛菊遥:「はい……はい……! 必ず……」
習志野 律:春日 雪の手を取る。指を絡める。引き寄せる。
春日 雪:半身が引き寄せられる、その間際。残った半身、その腕を、手を、指を伸ばして。
春日 雪:「……またね、遥ちゃん」
雛菊遥:「雪……ちゃん……!」
春日 雪:ふたりの少女の、小指の先同士が。絡まることなく、僅かに触れ合って。
春日 雪:そして、離れた。
習志野 律:細い腰を抱く。傍に寄り添い立つ。
習志野 律:まるで。────仲睦まじい姉妹のように。
春日 雪:「……では、律さん?」
習志野 律:「……ああ。行こう」
習志野 律:少しだけ、視線を動かす。三人の少女を、見る。
習志野 律:──どうか、願わくば。もう二度と、出逢いませんよう。
習志野 律:──ああ、恨んでくれても構わない。
雛菊遥:最後まで裏切らなかった人達の背を見送る。
習志野 律:──憎みなさい。好きなだけ、何度でも。想像の中で、殺しておくれ。
習志野 律:──だから、ああ、お願いだ。
習志野 律:──ボクを、忘れないで。
雛菊遥:最後まで、ずっと、自分は裏切り者だ。だからせめて、誰も裏切らなかった人達は、幸せであって欲しいと願い、見送った。
GM:申命記5:17──殺してはならない。
バックトラック
GM:えー、Eロイスですが
GM:(《悪夢の鏡像》+《変異する悪夢》)×3 ジェネシス9-1の3体セット
GM:《傲慢な理想》+《傲慢な理想》+《無限を継ぐ者》
GM:《妄念の姿》
GM:《修羅の世界》
GM:《不滅の妄執》
GM:合計12個存在します。11じゃなかったねごめん!
習志野 律:当然振る!
習志野 律:134-12d10
DoubleCross : (134-12D10) → 134-68[10,5,5,7,5,4,5,1,6,10,3,7] → 66
朝霞空:振ります。
雛菊遥:振ります!
雛菊遥:133-12d10
DoubleCross : (133-12D10) → 133-63[2,1,4,8,10,2,4,10,5,7,9,1] → 70
春日 雪:振る!侵蝕は最後のメジャーと《領域の盾》で164になっております。
春日 雪:164-12d10
DoubleCross : (164-12D10) → 164-58[6,2,2,9,8,7,3,4,1,6,2,8] → 106
朝霞空:149-12d10 Eロイス分
DoubleCross : (149-12D10) → 149-83[1,5,9,5,10,9,9,3,9,10,7,6] → 66
春日 雪:よし。残りロイス5つ、素振りで。
春日 雪:106-5d10
DoubleCross : (106-5D10) → 106-28[7,10,5,2,4] → 78
春日 雪:帰還!
習志野 律:此方は倍振りかな。
習志野 律:66-6d10
DoubleCross : (66-6D10) → 66-20[1,4,2,6,5,2] → 46
習志野 律:帰還。
朝霞空:残りロイス2個、素振り。
朝霞空:66-2d10
DoubleCross : (66-2D10) → 66-15[10,5] → 51
雛菊遥:素振りで、ロイスは3個
雛菊遥:70-3d10
DoubleCross : (70-3D10) → 70-28[10,9,9] → 42
GM:では、えーと
GM:いつもの5点! シナリオはバランス的なことを考えて3点でMAX! Dロイス1のEロイス12点で……合計21点!
GM:そこに侵蝕とか加えな!
習志野 律:倍振り固定で3点。24点です。
春日 雪:26点に!
雛菊遥:50下回ったので3点。24点!
朝霞空:51なのでギリギリ25点かな?
GM:C((24+26+24+25)/3)
DoubleCross : 計算結果 → 33
GM:すると私はたぶん33!
GM:ということで皆様お疲れ様でした……後は楽しいエンディングだけだ!
習志野 律:ただいま……!!!
エンディング:雛菊 遥
GM:──数日が過ぎた。
GM:雛菊 遥。あなたは今日までの間、隔離状態に置かれていた。
GM:ファルスハーツの所属者は、その活動の無軌道性が故にジャーム化しやすい、または既にジャーム化している例すら多い。
GM:あなたのレネゲイド侵蝕域がオーヴァードの通常時相当になるまでは、厳重に、
GM:……それこそ、捕縛されたジャームを扱うような厳しさで監視されていただろう。
GM:だが、それも終わりだ。
GM:今、あなたは、殺風景な会議室に押し込まれている。
GM:周囲には武装したUGNの戦闘員。あなたの攻撃手段は理解しているのだろう、対レネゲイドコントロール用の定置型防御装置が用意されている。
雛菊遥:両手を拘束され、一人、用意された椅子に座る。
雛菊遥:一人。そう、一人。もう、そばにいてくれる上司も、仲間も……友人もいない。
雛菊遥:「……」
雛菊遥:自業自得。当然の報いだ。こうしていくつもの銃口を向けられている状況すら生温いと言える。
雛菊遥:安心してしまっている自分がいる。こうして閉じ込められていれば、戦わなくて済むのだと。
GM:がちゃん
GM:ドアが開き、女性職員が一人入って来る。
GM:他の戦闘員と違い、彼女はめぼしい武装を持たない。防具すら身につけていない。
GM:が、その手に──奇妙なものを持っていた。
GM:大量の機械部品が無作為につなぎ合わされたような、と言おうか。
GM:それとも、機械から別な機械が生えてきたような、と言おうか──
GM:それを、あなたが座る椅子の前、長机の上にがしゃんと叩き付けるように置いて、
鏑木 鵠:「コードネーム〝タンブラーピジョン〟です。あなたの尋問を任されました」
鏑木 鵠:「人手不足でしてね、専門のスタッフという訳じゃありません。そこはすいませんが」
鏑木 鵠:「……うちの支部は今、ぴりぴりしてますから。できる限りのご協力をお願いします」
雛菊遥:「……はい」
鏑木 鵠:「では、また最初からの繰り返しになりますが……あなたの名前とコードネーム、所属セルを教えてください」
雛菊遥:「雛菊遥。〝リヴァイヴボルト〟。……スレイヤーセルに所属していました」
鏑木 鵠:小型のレコーダーを取り出し、スイッチを押して、
鏑木 鵠:「あなたが所属している……いや、していた、そのセルの目的とは?」
雛菊遥:「……『世界の救済』。全ての人類が同じ目的に向かって分かり合った世界にすること、です」
鏑木 鵠:「その為に今回、あなた達が行った作戦の内容は?」
鏑木 鵠:声音に明確な棘がある。感情を隠せていない。
雛菊遥:「UGNに偽装投降し、……雪ちゃ……春日雪の、身柄を奪取することです。わたしは、親密になり、油断を誘う役割を担っていました」
鏑木 鵠:「その為に、拠点を一つ差し出した」
鏑木 鵠:ふー……と、静かに息を吐き出して、
雛菊遥:「……はい」
鏑木 鵠:「……あの拠点は、本当にあなた達の?」
雛菊遥:「………………はい」
鏑木 鵠:「他のセルの所有物であるですとか、そういうことは無いのですね?」
雛菊遥:「間違いなく、わたし達のセルのものです」
鏑木 鵠:「つまりあなた達は、春日副支部長ひとりの誘拐の為に、数十人の仲間を殺した」
雛菊遥:「……はい」
鏑木 鵠:「ありえない」
鏑木 鵠:吐き捨てるように、彼女は言った。
鏑木 鵠:「UGNなら絶対にやりませんよ、それ」
鏑木 鵠:「おおよそまともじゃない。仲間殺しを煙幕にした潜入だなんて」
雛菊遥:「……」
雛菊遥:そうだろう。まともではない。あの頃はそんな当たり前のことから目を逸らしていた。
鏑木 鵠:「……はー……それで。UGN内の内通者と共謀し、春日副支部長を誘い出し」
鏑木 鵠:「交戦の末に誘拐。……これが、今回の一連の流れですね。抜けている点などはありますか?」
雛菊遥:「……誘拐を実行したのはわたしと、セルリーダーの〝ジェネシス9-1〟、〝1 Corinthians 1:18〟習志野律だけです。朝霞空と赤夜佳那美は実行の時点ではUGNに投降し、誘拐を阻止しようとしていました」
鏑木 鵠:「……戦闘の痕跡の解析から、その発言は信憑性が高いと確認されていますが」
鏑木 鵠:「敢えて、あなたの解釈を聞きます。……あなたの年齢は承知していますが、オーヴァードの世界で年齢という要素はさほど重要ではない」
鏑木 鵠:「あなたを除く二名は、何故、投降を図ったのですか?」
雛菊遥:「……戦いたくないと、言っていました」
鏑木 鵠:「では、あなた自身は?」
雛菊遥:「わたしも、もう、戦いたくありません。……それに気付くのが遅すぎました」
雛菊遥:「このまま拘束してもらっても、凍結処理されても、殺されても構いません。……もう、戦いたくありません」
鏑木 鵠:手元のレコーダーのスイッチを押し、録音を中断する。
鏑木 鵠:「甘えられては困ります。私達は自殺幇助をするつもりは無いし、死ぬと宣言した人間を見逃せるほど薄情な組織でもない」
鏑木 鵠:「凍結処理は罰則ではなく、いずれ来たる未来へ希望を渡す行為です。治療の可能性を残した祈りです」
鏑木 鵠:「〝むかつくことに〟私達は世界秩序の守護の為、極めて人道的にならざるを得ない」
雛菊遥:「……厳しいところなんですね、UGNは」
雛菊遥:スレイヤーセルは違った。いつも優しい笑顔で、甘やかしてくれた。
雛菊遥:それに甘え、甘えきって、こうなった。
鏑木 鵠:「ええ。あなたが自暴自棄に死を選ぼうと言うなら、カウンセラーの大群を押し付けてやるところです」
鏑木 鵠:「これは私の持論ですけどね。何かが壊れないように守ろうとするのは、とても難しいんですよ」
鏑木 鵠:あなたの目の前に置かれた、機械部品の塊へ手を伸ばす。
鏑木 鵠:くしゃっ……と、容易に一部を握りつぶして、
鏑木 鵠:「ほら、直らない」
鏑木 鵠:「何か間違って治ってくれないかなって、数日ほど考え続けてるんですけどね」
鏑木 鵠:「……余計なことを話しましたね」
鏑木 鵠:再び、レコーダーのスイッチを入れて、
鏑木 鵠:「確認は以上です。あなたはこれから、UGNの監視下で生活してもらいます」
雛菊遥:「……はい」
鏑木 鵠:「あまり生活環境を制限はしたくありませんが、この街からは出ないでいただきたいのと」
鏑木 鵠:「分かってるとは思いますが、オーヴァードであることを誰かに知られないように。能力の行使は禁止します」
雛菊遥:「……はい」
鏑木 鵠:「生活環境の確認の為、定期的にUGNから人員が訪問します。……以上はご理解いただきます」
雛菊遥:「……はい」
鏑木 鵠:「では、以上です」
鏑木 鵠:立ち上がり、長机に置かれた機械部品を拾い上げる。
雛菊遥:「…………あの、最後に一つだけ、いいですか」
鏑木 鵠:「どうぞ」
雛菊遥:「ゅ……春日雪さんから、伝言を預かっています」
雛菊遥:「『わたしは……」
雛菊遥:──諦めない。彼女はそう言った。
雛菊遥:その言葉をただ伝えるだけだ。別れ際の頼みだ。絶対に届けなくてはいけない。
雛菊遥:なのに、そこから先が、喉から出ない。
雛菊遥:たったの六音。簡単なことだ。
雛菊遥:なのに、それが言えない。……自分とは何の関係のない言葉の筈なのに。
雛菊遥:自分は諦めた。仲間の命も、ずっと信じていた『世界の救済』も。
雛菊遥:──大切なお友達も。
雛菊遥:「ぁ……」
雛菊遥:本当に、毎回、気付くのが遅い。
雛菊遥:「──お願いがあります」
鏑木 鵠:かつっ、と指でレコーダーを叩いて示す。
雛菊遥:「わたしは、これまでずっと、仲間も、セルも裏切ってきました。自分の戦いたくないっていう気持ちも。全部諦めて、必要なことだからと裏切ってきました」
雛菊遥:「──だけど、雪ちゃんは、諦めたくない」
雛菊遥:「わたしに、雪ちゃんを助けさせてください……!」
鏑木 鵠:「はい、とは言えませんね」
鏑木 鵠:「私にはその権限が無いし、まだあなたを信じるに足る理由も無い」
雛菊遥:「……いえ、違いましたね。また、甘えていました」
雛菊遥:「──助けに行きます」
雛菊遥:「雪ちゃんは、『わたしは、諦めません』と、言っていました」
雛菊遥:「わたしも、諦めません」
鏑木 鵠:「……これが二段構えの偽装投降である可能性を十分に考慮しつつ」
鏑木 鵠:「〝スレイヤーセル〟の最終拠点についての情報は、まだ収集段階にあります」
鏑木 鵠:「春日副支部長が連れ去られたであろう箇所の、情報提供。その裏が取れれば」
鏑木 鵠:「あなた自身へ信を置いても良い……と判断できるかも知れません」
雛菊遥:「最終拠点、『聖堂』の情報なら、あります」
鏑木 鵠:「別な人員に変わります。そちらに話してください」
鏑木 鵠:「私は頭脳仕事より、単純労働の方が得意なもので」
鏑木 鵠:レコーダーのスイッチを、また落とす。
鏑木 鵠:それをポケットに放り込み、立ち去り際、ドアの前に立って、
鏑木 鵠:「UGNの、組織としての理念や立場とは別に、私はあなた達を恨んでいます」
鏑木 鵠:「この部品は、いいえ」
鏑木 鵠:「この腕は、私の後輩のものでした」
鏑木 鵠:「私が、胴体から引き千切った」
雛菊遥:「はい、恨まれて当然のことをしました」
雛菊遥:「取り返しの付かないことをしました」
雛菊遥:「だから、とは言いません。それでも、雪ちゃんだけは『取り返します』
鏑木 鵠:「ご自由に、とは言いませんが、この支部は人手不足です」
鏑木 鵠:「監視が緩むタイミングはあるかも知れませんが、あまりおかしな行動を取らないように」
雛菊遥:「……ありがとうございます」
鏑木 鵠:「あなたに何かあった場合、その日の監視担当が始末書を書く羽目になります」
鏑木 鵠:「書かせる方も面倒なんですからね、あれ」
GM:ぎっ ばたん
GM:ドアの向こうに、その女は消える。
GM:……ドアノブが少し、歪に変形していた。
雛菊遥:自分の罪からは逃げない。これだけは、戦っても、誰も傷付けない。
雛菊遥:甘え、諦め、全てを裏切り、失意に堕ちた。──けれど、それでは終わらない。
雛菊遥:〝再起する雷(R:リヴァイヴボルト)〟は立ち上がる。
雛菊遥:「──必ず、助けます」
エンディング:朝霞 空
GM:夜の静けさに、繰り返す波の音。
GM:肌寒い季節になった。
GM:その分、あなた達は、体のラインが分からなくなる程度に衣服を着込んでいる。
GM:あなた達は今、UGNの監視下にある。
GM:……きっと数十mも離れた場所には監視員がいるし、衣服には発信器が取り付けられている、籠の鳥だ。
GM:埠頭の光景は、コンクリートばかりで角張っていて、思い描いた自然の光景とは違うのかも知れない。
朝霞空:「すこし、さむいね」
赤夜 佳那美:「うん。これからもっと寒くなるよ」
赤夜 佳那美:「ちゃんと昼に来れば良かったかな? でも、明るい所で海を見るんだったらさ」
赤夜 佳那美:「もっと綺麗な海がいいかなって思って。……今はこの地区から出られないし」
朝霞空:「うん」
朝霞空:自分の目で眺める海は、想像したよりも普通だった。
朝霞空:どうして海に来たかったのかも、今はわからないけれど。
朝霞空:その普通さが、今の自分には優しく思えた。
朝霞空:「ねぇ、カナちゃん」
朝霞空:「カナちゃんは、これから、どうするの?」
赤夜 佳那美:「空と一緒にいるよ」
赤夜 佳那美:あの戦いから──あなたを〝空ちゃん〟とは呼ばなくなった。
赤夜 佳那美:空、と。名前だけで呼ぶようになった。
朝霞空:「そっか、うん。うれしい」
赤夜 佳那美:「空は、これからどうしたい?」
朝霞空:「わたしは、いきたい」
朝霞空:「カナちゃんは、いやかもしれないけど」
赤夜 佳那美:「ううん、嫌なこと無いよ。……でも、何処へ?」
朝霞空:「あのこがひきもどしてくれて」
朝霞空:「カナちゃんがつなぎとめてくれたから」
朝霞空:「このせかいで、いきていたい」
赤夜 佳那美:「そっか」
赤夜 佳那美:「じゃあ、何処じゃなくって、いろんなところだ」
朝霞空:「うん」
朝霞空:限界を超えた肉体の変質の代償は大きかった。
朝霞空:左目は、もう涙も流れない。
朝霞空:右手は、誰かの手を掴むことも出来ない。
朝霞空:両足は、1人では歩むことさえままならない。
朝霞空:依存してしまうほど弱くなかった。
朝霞空:独りで居られるほど強くなかった。
朝霞空:自分を思ってくれた友人も、約束を交わした少女も、姉のように感じていた人も、自分を人のま
までいさせてくれた恩人も、何もかもを裏切って。
朝霞空:一重二重…幾重にも、無数の裏切りを交差して。
朝霞空:それでも──。
朝霞空:「ねぇ、カナちゃん」
赤夜 佳那美:「なぁに、空」
朝霞空:子供のようにあどけない笑顔を浮かべて。
朝霞空:「わたしは、しあわせだよ」
朝霞空:朝霞空は、人になった。
赤夜 佳那美:「そっかぁ。凄い凄い、凄い偶然だね。私も幸せなんだ」
赤夜 佳那美:「今までもずっと幸せなんだって思ってたけど、そうじゃなかったんだね」
赤夜 佳那美:「本当に幸せになって、初めて気付いたかも」
赤夜 佳那美:「……空ちゃん。私達ってさ、どれくらい生きられるのかなぁ?」
赤夜 佳那美:「たぶん、そんなに長くないよね。普通の人と比べたら」
朝霞空:「うん、きっとそうだね」
赤夜 佳那美:「じゃあ、生きてるうちにやりたいこと、全部やらないともったいないよね」
赤夜 佳那美:「……と、いうことで。空、まず今やりたいことはなんですか!」
赤夜 佳那美:「車椅子レーシングでもなんでも、私の全力で実現させちゃうよ!」
朝霞空:「それはちょっと、こわいなぁ」くすくすと笑う。
朝霞空:「うん、でも、そうだね」
朝霞空:「いろいろやってみようかな」
朝霞空:「けーきをたべにいったり」
朝霞空:「おようふくをかいにいったり」
赤夜 佳那美:「学校! 私、学校通いたい!」
朝霞空:「がっこう。カナちゃん、きっとにんきものだ」
赤夜 佳那美:「ふふふっ。かもねー」
赤夜 佳那美:「でも私、ずっと空と一緒にいるんだ」
赤夜 佳那美:「えーと、今からだと高校二年生か。……書類誤魔化して一年生から入りたいなぁ」
朝霞空:「こうばいでパンかおうね」
赤夜 佳那美:「もちろん! 食べさせてあげる!」
赤夜 佳那美:「部活動、何がいいかな。何がしたい?」
朝霞空:「えをかくよ」
赤夜 佳那美:「美術部! 私も描いて描いて!」
朝霞空:「たくさん、ふたりでおもいでをつくって」
赤夜 佳那美:「そっかぁ、空が絵を描くのかぁ。楽しそうだなぁ──」
赤夜 佳那美:つっ
赤夜 佳那美:頬を伝う涙が、顎から落ちて、空の髪を濡らす。
赤夜 佳那美:「……うん。これから、思い出作っていこうね」
朝霞空:「……うん」
赤夜 佳那美:「もう戦いなんかしないで、ずっと、楽しくって幸せなことだけして」
赤夜 佳那美:「普通の女の子みたいに……生きていこうね……」
朝霞空:「うん」
朝霞空:「いっしょに、いきていこう」
赤夜 佳那美:「うん……」
GM:波の音が、啜り泣く声をさらっていく。
GM:思っていたよりも普通の海は、きっと思っていたよりも、
GM:そして、まだ気付けない程には優しく、波の音を鳴らしている。
GM:〝Ecclesiastes 1-2〟──伝道の書 1:2
GM:〝伝道者は言う、空の空、空の空、いっさいは空である〟。
GM:〝ヨハネ19-28〟──ヨハネによる福音書 19:28
GM:〝そののち、イエスは今や万事が終わったことを知って、「わたしは、かわく」と言われた。〟
GM:〝それは、聖書が全うされるためであった。〟
プロローグ:習志野 律&春日 雪
GM:──スレイヤーセル最終拠点『聖堂』
GM:その中枢、司祭が立つべき祭壇の如き場に、寝台が二つ、並べて置かれていた。
GM:一つに、一人、贄が置かれている。
GM:一人は四肢を伸ばして俯せにされ、四肢は鎖と錠を以て、寝台に固定されていた。
GM:一人は仰向けのまま、傍目にはただ横たえられているように見えたが、その実は体の自由を奪う薬物を投与された、言葉を発するだけの人形と化していた。
GM:俯せにされた方が、習志野 律。
GM:仰向けにされた方が、春日 雪。
GM:……そして寝台の間に、粗末な丸椅子に座っているのが、
ジェネシス9-1:「全く、律。あなたはもう少し頑張ってくれると思ったのですが」
ジェネシス9-1:「私は本当に、あの子達三人に期待してたんですよ? 未来の幹部候補生になってくれそうだなーって」
習志野 律:「……申し訳、ありません」
ジェネシス9-1:「それが蓋を開けてみたら、だーれもいない! さすがにこれはショックです。リーダー大ショックですよ」
習志野 律:「……ボクの、力不足だ。如何様にも、罰は受ける」
ジェネシス9-1:「いえいえ、罰だなんて。私、そういう酷い事はそんな好きじゃ──いや、好きだな。好きですね、撤回します」
ジェネシス9-1:「ですけども、それとこれとは別! これは罰則とかそういうのじゃなくって──」
ジェネシス9-1:ひゅっ
ジェネシス9-1:刃の銀色が、ステンドグラス越しの多色光の中に閃いた。
習志野 律:震えた手足に繋がれた鎖が、じゃり、と小さな音を立てる。
ジェネシス9-1:習志野 律のスーツの背が、素人の雑な手付きに切り裂かれて、
ジェネシス9-1:「ただの憂さ晴らしです。……ねー、雪ちゃんも。この人には恨みとか有るでしょうしねー」
ジェネシス9-1:無造作に、逆手持ちにしたナイフを、露わになった背へ振り落とした。
習志野 律:「──────ッ!!!!」
習志野 律:「あ、が……ッ……」
習志野 律:奇しくも、その位置は。未だ治りきらない傷跡の──その中でも、一際痛々しい、
習志野 律:かつての部下に、背後から刺された時の、傷跡に。重ねるように。
習志野 律:「ごめ、んなさ、ぅ、ぁッ……」
ジェネシス9-1:「あの子達、まだまだ甘い部分はあったと思いますけれど。能力的にも精神的にも、素質は十分だったと思うんですよ」
ジェネシス9-1:「一度こっちへ連れ帰ってしまえさえすれば──」
ジェネシス9-1:ゆっくりと、手が動く。
ジェネシス9-1:逆手に持ったナイフを、少しずつ、少しずつ
ジェネシス9-1:皮膚と、その下の筋肉層を、さほど鋭いとも言えない切れ味で断ち切りながら、腰の方へと
ジェネシス9-1:背骨に沿って一本の赤い線を、彼女の背に描くように。
習志野 律:「ぃ、ぎ……ぁッ……」
習志野 律:ゆっくりと、じっくりと、焦らすように、
習志野 律:裂かれていく。味わえと言わんばかりの、緩慢な速度で。
ジェネシス9-1:……不意打ちのように、くっ、と手首を捻る。突き刺さったままの刃が周り、傷口を内側から押し開く。
習志野 律:「ゔあ”ッ」
ジェネシス9-1:「……一度連れ帰ってくれればねー。偽装投降なんてしでかしたセルからは、もう投降者なんて受け入れないでしょうから」
ジェネシス9-1:「みんな揃って背水の陣、楽しい地獄への観光旅行! ってルートも選べたのに」
ジェネシス9-1:「あなたは、あの子達を繋ぎ止められなかった」
習志野 律:ひゅー、ひゅー、と荒い息が、高い音を立てる。
ジェネシス9-1:「よいしょ」
ジェネシス9-1:椅子から立ち上がり、ブーツのままで寝台に上った。
ジェネシス9-1:俯せに拘束された彼女の、腰の辺りに座り込み、
習志野 律:「申し訳……ござ、いませ……ん……」
ジェネシス9-1:「えーと、綴りはどうでしたっけ。……たぶんこうだな」
ジェネシス9-1:「間違ってたらごめんなさいねー」
習志野 律:「な、にを────」
習志野 律:震える。視界の外で、今から行われるであろう行為に、
ジェネシス9-1:左手を肩口に置いて、体の支えとし、
ジェネシス9-1:右手のナイフで──
習志野 律:それを、平然と思い付き。実行する“彼女”に。身を震わせる。その微弱な振動すら、傷口を燒く。
ジェネシス9-1:「〝Be fruitful and〟…………えーと、なんでしたっけ。ああ、〝increase〟です、アイ、エヌ、シー、アール……」
ジェネシス9-1:文字を、刻んで行く。
習志野 律:[
ジェネシス9-1:誰かの肌を、白いキャンバスのような、と比喩を用いて形容することはあるかも知れない。
ジェネシス9-1:それを、比喩でなくした。
ジェネシス9-1:〝increase in number and fill the earth.〟
ジェネシス9-1:続けて、刃先で皮膚に、肉に刻み込む。
習志野 律:一文字一文字。いや、一本の線が『キャンパス』に描かれるたび、くぐもった声を漏らす。
ジェネシス9-1:最後のピリオドまで丁寧に打ち終えて、ようやく〝ジェネシス9-1〟は満足げに、
ジェネシス9-1:「ふう」と息をついて、血濡れのナイフをあなたの背から引いた。
習志野 律:「………ゔッ……」
ジェネシス9-1:「ね、雪ちゃん。お友達の遥ちゃんを連れて帰れなかったのは、とってもとっても残念でしたけど」
習志野 律:刻まれる途中から、痛みの感覚はもはや麻痺し。ビクビクと、身体を打ち震わせることしか出来なくなっていた。
ジェネシス9-1:「こうやってお仕置きしましたから、許してあげてくれませんか?」
習志野 律:はー、はー、と。荒い息が、“聖堂”に木霊する。
春日 雪:自由の利かない体。やっとの思いで、顔だけを横に向けて。その光景を、見つめていた。
春日 雪:─人が傷つけられることには。人に傷つけられることには慣れている。その、つもりでも。
春日 雪:「─随分と、いい趣味をお持ちなんですね」
春日 雪:そんな、冷めた言葉を。どうにか形にする。
ジェネシス9-1:「良く言われてます。私じゃない私が。……まぁ、言われた私の大半はだいたいその場で死んでるんですけど」
ジェネシス9-1:「でも、別な私が同じことをしますから。」
春日 雪:「そうして、繰り返して、繰り返して」
ジェネシス9-1:刻み込んだ傷口に、流れ出す血に視線を落とす。複写したような、いつもと変わらぬ笑みのまま、
春日 雪:「─あなたは、みんなを連れて行くんですね」
ジェネシス9-1:体を傾け、傷だらけの背に唇を落とした。
ジェネシス9-1:ずっ……と、血を啜る音がして、それから
ジェネシス9-1:少しの間、傷口を舌が拭う、犬猫が水を飲むような音が。
習志野 律:「ぁ、あ”ああ”ッ」
習志野 律:舌が口を開けた肉をなぞるたびに、嗚咽を漏らす。
ジェネシス9-1:……作品の可視性を高めて、文字通りの〝血化粧〟が施された女は顔を上げた。
ジェネシス9-1:他人の血で艶やかになった唇から吐き出される、血生臭い息と言葉。
ジェネシス9-1:「私には──私がもう言ったかな? ええ、私には理想があるんです」
ジェネシス9-1:「全ての人間が私になって、私は私だからお互いのやりたいことも目指してるものも全部分かって」
ジェネシス9-1:「全部が私だから誰かが死ぬのは怖くなくって、争う必要だって無い。そんな世界」
ジェネシス9-1:「そこはきっと静かで平和な世界ですから、ええ。みんな纏めて連れて行ってあげようかなって、思ってます」
春日 雪:「……来ませんよ。そんな世界は。そんな未来は、絶対に」
春日 雪:─形は違えど、それは。自分たちが否定すべき未来に他ならない。
習志野 律:何度も、何度も聞いた言葉を。痛みに焼けた思考の中で、聞いている。
ジェネシス9-1:「そうかも知れませんし、そうじゃないかも知れません。ほら、あなた達みたいな前向きなひとは良く言うじゃないですか」
ジェネシス9-1:「〝やってみなければ分からない〟〝ならやろう〟〝例え駄目でも、それは無駄じゃない〟みたいなこと」
ジェネシス9-1:「かっこいいですよね。私、そういう熱意に燃えたひとは大好きです!」
ジェネシス9-1:「だからもちろん、私も諦めたりしないで真っ直ぐ前を見てるんです。えっへん」
ジェネシス9-1:よいしょ、とまた声を漏らして、寝台から降りた。
ジェネシス9-1:それから、春日 雪──あなたの横たわる寝台の下から、
ジェネシス9-1:奇妙なケーブルを数本と、工具箱を引きずり出した。
春日 雪:「……ええ、ええ。とても、とても素晴らしい信念であると思います。だからこそ、わたしは」
春日 雪:「─あなたとはお友達には、なれません」
ジェネシス9-1:「大丈夫。最終的には雪ちゃんも私になります」
ジェネシス9-1:「私は私のお友達じゃありませんから、雪ちゃんの言うことに間違いはありません。賢いですねー」
ジェネシス9-1:「……さて、雪ちゃん。あなたは自分の可能性について、どれくらい認識してますか?」
ジェネシス9-1:寝台に上る。
ジェネシス9-1:先ほど、あなたと同じ用途を見込まれて作られた女へそうしていたように、
ジェネシス9-1:小さな体の腰を押さえつけるように、跨がって体重を掛けた。
春日 雪:「─ただの、偶然の産物ですよ、わたしは。そう言っても、あなたは……ッ、ぁ……」
春日 雪:じわりと掛かる体重に、小さく呻き声を漏らす。
春日 雪:「─わたしの使い道を、おそらくはわたし以上に、知っているのでしょう?」
ジェネシス9-1:「ええ、きっと。あなたを昔から見ていた、たくさんの人達が私に教えてくれました」
ジェネシス9-1:「そしてたくさんの私が、たくさんの時間をかけてシミュレートしました」
ジェネシス9-1:「あなたを一番上手に使える方法を」
ジェネシス9-1:工具箱の中から、メスを手に取った。
ジェネシス9-1:ブラウスの布地に、鋭利な刃をすうっと滑らせながら、
ジェネシス9-1:「これからあなたには、ジャームをたくさん作ってもらいます」
ジェネシス9-1:「……いや、ちょっと違うかな?」
ジェネシス9-1:「たくさんのオーヴァードを、ジャームに変えてもらいます」
春日 雪:「……わかりました、と言うとでも?」
春日 雪:白く、華奢で。けれど柔らかな肌が、冷たい空気に晒される。それでも、声に諦めはなく。
ジェネシス9-1:「いえいえ。雪ちゃんのかわいい反応が見たいから教えてるだけです」
ジェネシス9-1:「けど、やり方は分かるでしょう? 実際に一人、使い潰してきたんですから」
ジェネシス9-1:柔肌に、メスが沈んだ。……奇妙なことに、さほどの痛みは無いだろう。
ジェネシス9-1:鳩尾から臍の下まで、縦に真っ直ぐ。メスは少女の身体を切り割って、
春日 雪:苦痛の軽減。それは、いつも自分がやっていることで。けれど、それを「される」ことに。そして。
春日 雪:からだとこころを「開かれる」ことに、不快感を隠すことなく。
春日 雪:「……ああ、やっぱり。わたしは」
春日 雪:「あなたが、嫌いです」
ジェネシス9-1:「たっぷり憎んでください。その憎悪があなたを人間にしてくれます」
ジェネシス9-1:「あなただけはジャームに成られてしまっては困る。私はもうそっち側ですし、律も……まぁジャームになっても用途は変わらないでしょうし」
ジェネシス9-1:「でもね、雪ちゃん。あなただけは駄目なんです」
ジェネシス9-1:「あなたは人間のまま、小さな女王様として生きていてもらわないと」
ジェネシス9-1:「……あなたの力は、レネゲイドウィルスの異常励起」
ジェネシス9-1:「その幼い体が故の出力不足さえ軽減できれば、出力の矛先を誤らなければ、死の許可すら奪い取る異形の力」
ジェネシス9-1:開かれた腹の中に手を差し入れる。
ジェネシス9-1:体の中をまさぐって、臓器の一つを掴んで──引きずり出したケーブルと、無造作に繋ぎ合わせた。
春日 雪:「ぅ、ぁ……」
ジェネシス9-1:針や、糸や、ステープラーや、螺子や、ボルトや、様々な部品を
春日 雪:─腹を裂かれた時と同じく、苦痛は薄く。ただただ、初めての感覚への嫌悪感がある。
ジェネシス9-1:その女は迷うことなく、あなたの体内に押し込み、繋ぎ合わせていく。
ジェネシス9-1:「どうしましたー? お腹の中を掻き回されるのは初めてですかー?」
春日 雪:「……ええ、ええ。いいでしょう。なら、あなたの望み通り」
春日 雪:臓腑の底から逆流した血を、唇の端から流しながら。薄く笑みを浮かべて。
春日 雪:「─遥ちゃんを誑かしたあなたを。空ちゃんたちを壊したあなたを」
春日 雪:「─わたしの先達に傷を刻んで悦ぶ、あなたを」
春日 雪:「憎んで差し上げましょう。……ご存知とは思いますけれど、わたし」
春日 雪:「とても、諦めが悪いんですよ」
ジェネシス9-1:「ありがとう。そんな雪ちゃんだからこそ、この計画は成功します」
ジェネシス9-1:「さぁ、〝銀貨作戦〟を始めましょう。死なずの兵を空から降らせましょう」
ジェネシス9-1:「殺して、殺して、死体に変えて、私に変えて、地上をひとつの命で染め上げましょう」
GM:──『聖堂』そのものが唸りを上げた。
GM:あなたに繋がれたケーブルが動作を始め、体液の循環を始める。
GM:あなたに血を流し込み、あなたの臓器の中で変質した血を吸い上げ、どこかへ運んでいく。
GM:……と、同時に。
GM:じわじわとあなたは、肌に疼痛を覚えるだろう。
春日 雪:「……ぁ」
ジェネシス9-1:「痛覚はあと3分くらいで、完全に元に戻ります」
ジェネシス9-1:「着メロに使えるかも知れませんし、録音しておきます?」
春日 雪:─循環する血と共に、何かが抜けてゆく。それが何であるかを告げる言葉に応えて、少女は。
春日 雪:「どうぞ、お好きになさってください。……泣いても、喚いても、わたしは」
春日 雪:「わたしのままで、待ち続けましょう」
ジェネシス9-1:「ふふっ」
ジェネシス9-1:ぎっ……と寝台を軋ませ、女は床に降りる。
ジェネシス9-1:「律」
春日 雪:喉に溜まった血のせいで、不明瞭ではあったけれど。紛れもない笑顔を浮かべて─。
習志野 律:「──はい」
ジェネシス9-1:「順番待ちの私がたくさん居ますので」
ジェネシス9-1:「頑張ってくださいね?」
習志野 律:「…………」
習志野 律:何の、か。言わずとも分かる。ああ、分かってしまう。
習志野 律:だから、微笑う。
習志野 律:「────ふふ。ボクの身体は、貴女のものだ」
習志野 律:「貴女の、望むように」
習志野 律:心は、“デルピス”に。そして、愛した部下達に。過去、過ぎ去った者達に。
習志野 律:──“彼女”達を愛しきるには、ボクの愛では、少し足りないから。
ジェネシス9-1:「ふふふ、ふふふっ、ふふふふふふ──」
GM:祭壇の間の大扉が、重々しい音を立てて鎖された。
春日 雪:─閉ざされた扉の向こう。聖堂の前に立つ者がいたならば、僅かなりとも聞こえただろうか。
春日 雪:重なり響く無数の笑みが。少女を取り込んだ機構が、意志なく駆動する音が。そして。
春日 雪:「っ、ぅ、あ……あ、あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ッ──!?」
春日 雪:─小さな体の奥底から絞り出すような、終わらない悲鳴が。
GM:あなた達が日常を過ごす街。これから幸せを掴む街。守るべきものの出来た街。
GM:それを遥か下界に見下ろして、『聖堂』は女王を檻に封じて動き始めた。
GM:目的は一つ。殺戮。
GM:あまたの命が兵器に作り替えられ、降下の時を待ちわびる。
GM:──スレイヤーセル最終拠点『聖堂』。
GM:それは地上1万mを漂う空中城塞である。
GM:Dx3rdセッション『聖堂の落日』、一切の行程を終了致します。
GM:お疲れ様でした!
習志野 律:お疲れ様でした!!!
春日 雪:お疲れ様でしたーッ!
雛菊遥:お疲れ様でしたー!
朝霞空:おつかれさまでした!