『夢の叶う街』

最初に見つけた夢は何でしたか?


PC1:〝ビリオンインチ〟 茶川 閂(さがわ・かんぬき)(キャラシート)PL:マグロ3号
PC1:〝ウィンドウォーク〟 戸上 亜衣奈(とがみ・あいな)(キャラシート)PL:銀河
PC2:〝ウォークライ〟 卜部 巽(うらべ・たつみ)(キャラシート)PL:猫口
PC3:〝星に願いを〟 流条 旦生(りゅうじょう・あさお)(キャラシート)PL:里村

メイン雑談

目次

  • OP1:卜部 巽
  • シーン1:日常
  • OP2:茶川 閂
  • OP3:流条 旦生
  • OP4:戸上 亜衣奈
  • シーン2:獣群
  • シーン3:夜話
  • マスターシーン1
  • シーン4:白亜
  • マスターシーン2
  • シーン5:狩猟
  • クライマックス:悪夢
  • エンディング:流条 旦生
  • エンディング:卜部 巽
  • エンディング:茶川 閂&戸上 亜衣奈
  • エンディング:大団円

  • GM:それでは皆様、お集まりいただきありがとうございます。
    GM:第八地区セッション『夢の叶う街』、早速始めていきたいと思います。
    GM:という訳で早速ですが自己紹介タイム!
    GM:ではPC1、茶川くんからキャラシURL張りつつ自己紹介をお願いします
    茶川 閂:アヤヤンヤ!
    茶川 閂https://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYgaqriwEM
    茶川 閂:N市第八支部のエージェント茶川閂です! 18歳!
    茶川 閂:元の第八支部のチームが壊滅したり、トーナメントしにリゾート島に言ったら仲良くなった女の子と殺しあう羽目になるなど
    茶川 閂:けっこうひどい目にあっているが今日も頑張っているぞ。
    GM:改めて文字にするとハードな人生だ……
    茶川 閂:今回は念願かなって支部のみんなと仲良く任務! なんか危険度は低いらしいし今回は大丈夫でしょ~
    茶川 閂:戦闘法は暴走バフをかけて単体攻撃するだけ!
    茶川 閂:和気あいあいとやっていきたいです、よろしくお願いしま~す!
    GM:よろしくお願い致します、きっと楽な任務さ!
    GM:ハンドアウトはこちら。
    HO1-1
    シナリオロイス:『夢の叶う街』

    あなたは夢を見た。見知らぬ街の風景だった。
    誰もが笑顔で暮らす平和で穏やかな、欠落の無い街の夢。
    何も捨てずに得られる平穏など有り得ないというのに。

    いつしかあなたの隣には、小さな子供が並んで歩いていた。
    彼あるいは彼女は言う。

    「あなたの幸せって、なんですか」

    ……あなたは目を覚まして、物語はそれから始まる。

    GM:将来の夢、きっと何かあるといいなぁ。
    茶川 閂:あるかなぁ
    GM:未成年が夢を持てない時代は不健康だ!
    GM:さて
    GM:続きまして、もう一人のHO1、戸上さん!
    戸上 亜衣奈:はい!
    戸上 亜衣奈http://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYoIWhiAEM
    戸上 亜衣奈:戸上亜衣奈(とがみ あいな)。星辰館高校2年B組所属、17歳の女子高生です。
    戸上 亜衣奈:N市の裏に存在する異界の一種、超自然情報ネットワークとも呼ばれるそれに触れたことで覚醒。
    戸上 亜衣奈:その直後に第八支部長に保護されたことが縁で、同支部を中心にイリーガルとして活動するようになりました。
    戸上 亜衣奈:変装に変声、さらには先のネットワークなども利用して、情報収集を主に行っています。
    戸上 亜衣奈:戦闘についてはからっきしですが、相手の情報をその場で集め、助言するなどしてサポートする形で頑張ります。
    GM:何度見てもキャラシの時点で「この子すげえ……」ってなる……
    戸上 亜衣奈:支部長の巽さんと遂にPCで共演ということもあり、いつも以上に気合十分です!
    戸上 亜衣奈:よろしくお願いします!
    GM:よろしくお願い致します!
    GM:さて、そんな〝今回のヒロイン枠〟たるあなたのHOはこちらだ。
    HO1-2
    シナリオロイス:《ドゥームズ・デイ》

    夜明けの第八地区。
    あなたは、意識の無いままに列を成して歩く人の群れに遭遇した。
    先頭を歩く者は言う。
    「従え」と。

    あなたは拒否し、戦い、傷を負った。
    傷から侵蝕する呪いが心臓に届けば、あなたは死ぬ。

    戸上 亜衣奈:死にそう。
    GM:死なないで。
    GM:生きて。
    戸上 亜衣奈:生きる…!
    GM:死にかけても判定デメリットとかは用意しない予定なんでガンガン活躍してほしい!
    GM:さて続きまして、
    GM:パーティーに一人居ると雰囲気が引き締まる支部長枠、卜部さん!
    卜部巽:はーい!
    卜部巽http://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFgsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYrpWNfww
    卜部巽:卜部巽、黒髪ストレートの女の子!仕事は第八支部長で、特技は示現流なの!
    卜部巽:今日もマジカル古流剣術でわるいやつをやっつけちゃうよ!
    GM:真剣狩凜々狩
    卜部巽:性能は白兵アタッカー。かよわい女の子だからそこまで火力は出せないの…
    卜部巽:強いて出来ることと言えば《狂想の旋律》で範囲にいる味方の攻撃力を+21(+24)するくらいかな…?
    GM:看板に偽りが大きすぎる……
    卜部巽:本当にそれ以外できない上味方を暴走させるので敵を瞬速で殺すのが一番安全な戦い方です。
    卜部巽:一撃目を躱されたら?さぱっと死せい!
    卜部巽:というわけで色々と扱いづらい支部長ですがよろしくお願いします!
    GM:卜部支部長の真価は近い距離感から若者を導ける力だと思うの
    GM:さて、ハンドアウトはこちら!
    HO2
    シナリオロイス:《THE EARTH IS IN PAIN》久我 玄太郎

    何ヶ月か前のことだ。とある戦場であなたは、治療班の一人と行動を共にした。
    些か性格と言動に難はあるが、少なくとも自分の仕事はこなす少年だった。
    負傷した戦闘員を片っ端から後方へ送り返す彼は、「こんな仕事なんぞで死ぬな」と言っていた。

    「お前達にも他に夢があるだろうが」
    「それまでは死ぬんじゃない」

    しばらくして、彼がいずこかの任務で消息を絶ったと耳にする。
    特に珍しくもない、それはUGNの日常に過ぎなかった。
    そのはずだった。

    GM:他に夢があるだろう。
    GM:というお話でございます。
    卜部巽:了解です。
    卜部巽:頑張るぜ!よろしくお願いします!
    GM:そしてラストに流条ちゃん!
    流条 旦生:はーい!
    流条 旦生http://pulpfunction.ohugi.com/dx3_tw/dc3_002.html
    流条 旦生:流条旦生(りゅうじょう・あさお)、コードネームは"星に願いを"。高校生!
    流条 旦生:好きなものは女の子、嫌いなものはボクより背の高い男の人かなー。
    流条 旦生:亜純血のエグザイル/サラマンダーで、とりあえずシナリオ回数制限なしの範囲攻撃ができるのがウリ?
    流条 旦生:これくらいかな? シンプルに以上!
    GM:OK! 今回は面倒な相手がシナリオロイスで取り憑くぞ!
    GM:というわけでハンドアウトはこちら
    HO3
    シナリオロイス:《敗れざる者》供船 いずな

    R案件と疑われる行方不明事件が発生する。
    第8地区内で幾つかの家族が、〝丁寧に戸締まりをして大きな荷物は持たず〟行方が知れなくなった。
    あなたは(任意の関係性)であるUGNイリーガル、供船 いずなと共に調査に携わる筈であった。

    合流予定の早朝。確かにそこに、供船 いずなは居た。
    彼女はあなたの手を取り、心から幸福そうに言うのだ。

    「一緒に行こう」
    「もう私達、苦しむ必要なんか無いんだよ!」

    その瞳に正気は無い。

    GM:この(任意の関係性)ですが、友好的であるなら割とどのあたりでも融通が利くようになっています
    流条 旦生:はーい!
    GM:ここはOPで決めてしまいましょう
    GM:と、いう訳で

    GM:では今回のOPの順番ですがちょっと不規則に
    GM:支部長OP→シーン1→茶川くんOP→流条ちゃんOP→戸上ちゃんOP、の順番で行きたいと思います
    GM:だいぶひねくれた順序になりますがご勘弁を!
    GM:という訳で早速支部長OPから開始致します
    卜部巽:はい!

    OP1:卜部 巽


    GM:では卜部支部長、登場侵蝕をどうぞ!
    卜部巽:卜部巽の侵蝕率を+10(1d10->10)した(侵蝕率:33->43)
    GM:スタートダッシュが熱い

    GM:──これは貴女がくぐり抜けてきた数多の戦場の、どこか一つの事だ。
    GM:何ヶ月か前と示したが、或いはもっと前かも知れない。その時系列は任意としよう。
    GM:確実なのは以下の事。
    GM:その戦場を端的に言うと、〝群れ〟と〝群れ〟の戦いだ。
    GM:とあるFHのセルが実験の失敗により壊滅。構成員30名以上が全てジャームと化した。
    GM:それに対抗する為、UGNは緊急で戦力を招集。その中に、ちょうど近隣に滞在していた貴女も含まれていた。
    GM:出撃前の僅かな時間。それが彼との出会いだった。

    久我 玄太郎立絵



    久我 玄太郎:「お前が《ウォークライ》卜部 巽か? 随分と物騒な面構えをしているな!」
    久我 玄太郎:尊大な物言いの彼の背丈は、150cm程度しかなかった。
    卜部巽:彼を見下ろすのは帯刀した黒髪の女。
    卜部巽:容貌は美しいが、その眼は獣じみた迫力を湛えている。
    卜部巽:「ああ。■市支部長の卜部巽だ。よろしく。」
    久我 玄太郎:「支部長ともあろうものがわざわざ前線とはな、日本にはワーカーホリックしかおらんのか! よろしく!」
    久我 玄太郎:彼は、特に握手などは求めなかった。
    久我 玄太郎:右側だけ伸ばして垂らしたサイドテール、痩躯のラインを浮かせるタイトな衣服。ハーフパンツの裾から伸びる脚はレザーのブーツに覆われて、高い踵が低い背丈を補っている。
    久我 玄太郎:寝不足が見受けられる隈の出来た目。右耳にピアスを吊り下げ、金属光沢も目映いガスマスク。珍妙な出で立ちの少年であった。
    久我 玄太郎:「《THE EARTH IS IN PAIN》久我 玄太郎だ。俺のコードネームは長すぎる、久我と呼べ」
    久我 玄太郎:事前に他のUGN職員から、彼が、今回同行する医療班スタッフであるとは聞かされているだろう。
    卜部巽:「了解。で、戦況は……」久我とともに歩みを進めて、言葉を切る。
    GM:──戦況は、さほど良くはない。第一波として繰り出された部隊は、手酷い打撃を受けて退却してきた。
    GM:そこかしこにブルーシートが敷かれ、戦闘員が横たえられている。
    卜部巽:透明なビニールの仕切りを超えると、十数人の傷病兵が寝かされている空間に出る。
    卜部巽:「動ける人間はあと何人?」
    久我 玄太郎:「この通りだ。死んでおらんならどうにかなるから、まぁいいが」ふん、と鼻を鳴らして。
    久我 玄太郎:「俺とお前、後は数人」
    卜部巽:「数人ね。」
    久我 玄太郎:「そして愉快なことに俺は非戦闘員だ! 全くこの作戦を計画した奴は引責辞任ものだな!」
    久我 玄太郎:「ということで極めて不本意だが、俺はその数人を死なせない為に前線へ出る必要がある」
    久我 玄太郎:「卜部。何人分の働きができる?」
    卜部巽:「一人で何人斬れるかってこと?」
    久我 玄太郎:「おう」
    卜部巽:「………。」営舎を歩き回る。各員の傷の具合を見て、敵の手口を類推する。
    GM:爪。牙。……稀に打撃。これは尾か何かか。
    GM:獣の如き群れと見えよう。形質は多種多様。
    GM:飛び道具や爆発物のような痕跡は見当たらない。
    卜部巽:「2、3回死ねば全員殺せる。が……」
    卜部巽:くるりと久我に振り返る
    卜部巽:「手伝ってもらえれば死なずにいけるかもな。」
    久我 玄太郎:「ふん」またも鼻を鳴らし──だが、僅かに細められる目元。マスクの下ではきっと、唇も弧を描いていよう。
    久我 玄太郎:「俺に出来るのはレネゲイドコントロール応用による肉体の再生だけだ。傷は残さんが鎮痛効果は無い」
    久我 玄太郎:「傷みに泣き叫ぶようなおぼこい事は無いと信じるぞ!」
    卜部巽:「んなことするかよ」にいと笑う
    卜部巽:「残った人員に銃持たせろ。対ジャーム弾をありったけかき集めて均等に配分。」
    卜部巽:「敵は獣だ。隘路に釣って間合いの外から蜂の巣にする。」
    卜部巽:「餌は」刀をベルトに差す。「私だ。」

    GM:──銃声が空に轟いている。
    GM:怒声が大地を揺らしている。
    GM:区画ごと放棄された廃墟群、ビルと塀と瓦礫が形作った隘路の最奥。
    GM:あなたは久我を背に置き、殺到する獣達を切り続ける。
    卜部巽:獣の只中で暴風が舞っている。
    卜部巽:血色の飛沫が廃墟の壁を汚し、死肉が地面に還る。
    卜部巽:爪を、牙を、尾を、針を。
    卜部巽:風が飲み込んで圧し潰していく。
    GM:獣であるならば、厄災には抗えない。
    GM:なるほど敵が人ならば、喉笛を食い千切れば済むだけだ。
    GM:だが、嵐には勝てない。巣に籠もり、風が去るのを待つだけだ。
    GM:巣から引きずり出された時点でその獣達に、もう退く道は残されていなかった──
    GM:──突如、咆哮。群れの中でもっとも巨大な獣の爪牙が、仲間を巻き込みながらあなたへ迫る。
    久我 玄太郎:「卜部!」
    久我 玄太郎:──雨が降る。あなたの頭上だけに。
    久我 玄太郎:その雨に打たれていると──疲労感が抜けて、傷が塞がっていく。
    久我 玄太郎:皮膚や筋組織は硬化して鎧と化し、
    久我 玄太郎:獣の爪牙から与えられた毒が抜け落ちて。あなたは単騎、戦い続ける。
    卜部巽:傷が癒えた。なら、もう一撃受けられる。
    卜部巽:爪牙を胴体と腕で固定し、叫ぶ。
    卜部巽:「撃て!」
    久我 玄太郎:久我が立つのはあなたの背後。即ち、この戦場で最も安全な地点。
    久我 玄太郎:「撃て! 撃て! 弾を吐き出し終わったらさっさと下がれ! 手負いと俺の仕事を増やすな!」手にする拡声器で、後方の戦闘員へ吠え散らす。
    GM:呼応して放たれる多量の銃弾──

    GM:──数十分で戦闘は終わった。敵ジャームは壊滅、UGN側は相当数の人員が戦闘を離脱したものの死者はゼロ。
    GM:久我が重傷者を後方へ追い返していた為だ。……尤もそのせいで、あなた一人が前線で、延々と敵を切り続ける事になったのだが。
    GM:その久我だが──戦闘を終えて身体を休めている貴女の所へ、低い背丈なりの大股で歩いてきた。
    久我 玄太郎:「おう、良く戦ってくれた。ご苦労ご苦労。俺の仕事を増やさないのは殊勝な心がけだな!」
    久我 玄太郎:……尊大な物言いは、戦闘前と何も変わっていない。
    卜部巽:「死者は?」
    卜部巽:胸と腹は包帯で覆われている。裸の肩に血塗れのジャケットを羽織り、折り畳み椅子に座りながら久我を見上げる。
    久我 玄太郎:「無し。……ふん、医療班が居て死人一人でも出したら大恥だ」
    久我 玄太郎:「こんな戦いなんぞでいちいち死なれていては、健康な睡眠の妨げにもなるからな!」
    卜部巽:「そりゃよかった。」
    卜部巽:「医者も私(へいし)も、仕事がないに越したことはないからな。」
    久我 玄太郎:「他人を気遣っている場合か、お前は」無遠慮にあなたの包帯を指差す。
    卜部巽:「あ?」
    久我 玄太郎:「まーったく、戦闘員という連中は自分を損耗の無い道具か何かとでも思ってるのか」
    久我 玄太郎:「リザレクトで回復するのは身体の損傷だけだ。……それさえ行きすぎれば治らん」
    久我 玄太郎:「まさか、こんな仕事を一生続ける訳でもあるまいが」
    久我 玄太郎:ちっ……と舌打ちの音が、ガスマスクの下で鳴る。苦々しげな視線がまずあなたに、それから少し離れた、負傷兵の置かれた野戦病棟へと向けられる。
    卜部巽:「………。」
    卜部巽:「嫌か?怪我人を見るのは。」
    卜部巽:「だから治す側にいるのか?」
    久我 玄太郎:「当たり前だ。交通事故のニュースを見聞きするだけでも頭痛がする」
    久我 玄太郎:「怪我人なんぞこの世から全て消え去ってしまえばいい」
    久我 玄太郎:「だが実際問題、放っておけばお前達、勝手に戦って勝手に死ぬだろうが」
    久我 玄太郎:「俺がこんな忌まわしい職場にいるのはな、さっさと世界から争いという非近代的なものを根絶してもらいたい為だ」
    久我 玄太郎:「可及的速やかにな!」
    卜部巽:「壮大な夢だな。」
    卜部巽:小さい体を忙しなく躍らせながら力説する彼に微笑みを向けている。
    久我 玄太郎:「夢の一つや二つ持たんで、何が人間だ──」
    久我 玄太郎:「……む。なんだその、母親だの姉だのが良くやるような、微笑ましいものを見る目は」
    卜部巽:「好きだぜ、そういう夢。私(へいし)からの賛辞なんて煩わしいだけかもしれんがな。」
    久我 玄太郎:「……………………」
    久我 玄太郎:「卜部」
    卜部巽:「?」
    久我 玄太郎:「そういうお前に、夢はあるか?」
    久我 玄太郎:「お前だってせいぜい、20と少しの若造だろうが。壮大でなくとも、夢の一つ二つ持ってないのか」
    卜部巽:「えー。夢ぇー?」
    卜部巽:「毎日酒飲んで女の子とイチャイチャしたいとか~?」
    久我 玄太郎:「俗物的だな!」
    卜部巽:けらけらと笑う「でもさ、」
    卜部巽:「殺伐とした世界で女の子とイチャイチャしても楽しくないし、やっぱり私の夢にも平和は必要な訳さ。」
    卜部巽:椅子に立てかけてある刀に視線を移す
    卜部巽:「この刀一本で世界を変えられるなんて言わないけど、」
    卜部巽:「ちょっとは手伝ってやるよ。」
    久我 玄太郎:「……ほぉ」
    久我 玄太郎:一晩眠った程度では落ちそうもない、色濃いくまの残る目が、
    久我 玄太郎:じいっとあなたを見て──ほんの少し細まる。
    久我 玄太郎:「〝その刀一本で世界を変える〟でいいんじゃあないか、お前の夢」
    卜部巽:「一人の人間に左右される世界なんてすぐ滅びちゃうよ。」
    久我 玄太郎:「なにを言う。ナイチンゲールは世界を滅ぼしてなぞいない。それにな、」
    久我 玄太郎:「いくらリザレクトが効く身体とは言え、酒色に浸る生活を医療班の俺が応援することはない!」
    久我 玄太郎:「が」
    久我 玄太郎:「その為に世の中を良くしようという願いになら、賛同するのもやぶさかではない」
    久我 玄太郎:久我はそう言うと、ガスマスクを外した。……彼の戦術に、ガスの類いを用いる技術は含まれない。即ちこれはファッションなのだろう。
    久我 玄太郎:だから、脱帽の代わりにマスクを外して片手に持ち──
    久我 玄太郎:「せいぜい長生きすることだ、卜部 巽。お前は治療の手間が掛からん」
    久我 玄太郎:「うっかり戦場で死にかけたなら呼ぶが良い。その小綺麗な顔に傷を残すのは惜しいからな!」
    卜部巽:「君もね。久我くん。」
    卜部巽:「私をなまくらにする世界が来るのを待ってるよ。」
    卜部巽:椅子を立って、敬礼を返す。
    久我 玄太郎:少年は、手を振るような愛嬌を見せる代わり、軽く片手を掲げて挨拶とした。
    久我 玄太郎:そして彼は、負傷兵達の置かれた臨時病棟へと歩いて行く。
    卜部巽:にっと微笑んで、肩にジャケットを掛けて歩き出す。
    久我 玄太郎:「お前達にも他に夢があるだろうが、こんな所で死ぬような無駄をするな!」
    久我 玄太郎:拡声器で増幅されたそんな声を、しばらくあなたは背に聞いたことだろう。
    久我 玄太郎:終始、尊大な物言いで、治療対象へは高圧的で。
    久我 玄太郎:久我 玄太郎とはつまりそういう少年だった。

    GM:──そういう会話をした事がある。まぁ、その程度の縁だ。
    GM:その会話から一ヶ月ばかりが過ぎた頃。貴女は、何処かでUGNの戦闘部隊が行方不明になったという話を耳にした。
    GM:同行していた医療班の少年、久我 玄太郎もまた行方不明者リストに加えられた。
    GM:珍しくもない、UGNの日常的な風景であった。
    卜部巽:「………。」
    卜部巽:第八支部のデスクで、そのリストに書かれた名を見つける。
    ”朽木倒”:「——今月の各地の人員被害はこんなところですね。」
    ”朽木倒”:「幸い、うちの被害はありません。負傷者はいましたけどね。」
    ”朽木倒”:「……姐さん?」
    ”朽木倒”:「何かありましたか?」
    卜部巽:「いや。」わずかに目を伏せる。
    卜部巽:「なんでもない。」
    卜部巽:「………よくある話さ。」
    GM:──────────
    GM:ロイス取得のみ可能!
    卜部巽:久我玄太郎/○庇護/不安/ロイス
    卜部巽:以上!
    GM:OK!

    シーン1:日常


    GM:シーンの前に。このシーンは、通常セッションで言うところの合流パートに当たります。
    GM:今回はPCが全員同じ支部で顔見知り扱いになるのと、早い段階で戸上さんにピンチが訪れてしまうので、
    GM:先にみんなでほのぼのしてもらう為の場所ですね。
    GM:ここでは全員登場となりますが、シーンに出ていただく順番はちょっと指定させていただきましょう。
    GM:まずは支部長と茶川くんから登場侵蝕をどうぞ。
    茶川 閂:あいあいさ!
    茶川 閂:1d10+35
    DoubleCross : (1D10+35) → 9[9]+35 → 44

    茶川 閂:えーんえーん
    卜部巽:卜部巽の侵蝕率を+4(1d10->4)した(侵蝕率:43->47)

    GM:さて。時系列は現代に戻る。
    GM:卜部支部長。警察内部の協力者経由で、いささか変わった報告が届いた。
    GM:第8地区内で幾つかの家族が、〝丁寧に戸締まりをして大きな荷物は持たず〟行方が知れなくなったという。
    GM:現時点では警察からの協力要請も出ていない。日本支部側でも、急ぎ対応すべき案件とは定めていないようだ。
    GM:それでも、軽い調査をしておくに越した事はない。ちょうど大きな案件は一通り片付いた後だ。
    GM:現在、エージェント、イリーガルを問わず手が空いている面々を探すと──
    GM:エージェントならば茶川 閂、薬師院 小夜子。最も後者は事務処理の方が本業になってきたきらいがあるが──前者一人で、二人分の戦力にはなろう。
    GM:イリーガルならば戸上 亜衣奈、流条 旦生。情報収集特化が一人、荒事が得意なのが一人。ちょうどバランスも取れている。
    GM:茶川 閂はちょうど今、支部内にいた筈だ。
    GM:……という事で、まずは茶川くんを呼び出してなんやかやしちゃってください。
    卜部巽:第八支部
    卜部巽:中庭 訓練場
    卜部巽:拳が空を切る。ちり、と肌を掠めた感触。
    卜部巽:黒髪の女が、青年と相対している。
    茶川 閂:二度、三度。速さに重点を置いた左のジャブなのだが当たらない。
    卜部巽:実戦形式の組手だ。今の一撃も、気を抜けば骨まで達したかもしれない。
    茶川 閂:軽く上下に体を揺らしつつ、ステップを踏んでもう一度拳打を当てに行く。元は”タイコンデロガ”と鍛えた格闘戦の技術だが、
    茶川 閂:最近では獅子堂仕込みのボクシングスタイルの影響が強く出ているようだ。
    卜部巽:ジャブを的確な動きで躱すも、わずかに後退する。
    茶川 閂:即座に距離を詰める。攻め手を緩めたら押し負けることは自明だ。
    茶川 閂:それと同時にみぞおちに向けストレート!
    卜部巽:に、と笑う
    卜部巽:この動きは、釣りだ。
    茶川 閂:「げ」
    卜部巽:伏せるように体を沈め、ストレートを躱す。
    卜部巽:そのまま地面を蹴り、体勢を崩した茶川の脚へタックル。
    茶川 閂:「ぬわーっ!!」ひっくり返る!
    卜部巽:一瞬で茶川を組み伏せ、腹に馬乗りになる。
    卜部巽:「はい、一丁上がり。」
    卜部巽:顔面に放った拳を寸前で止め、指を開く。
    茶川 閂:「降参でぇ~す……」バンザイのポーズ。
    卜部巽:「掌打に集中すると下段が疎かになるぜ。」
    茶川 閂:「足、動かすのむずくないっすか?」
    茶川 閂:「歩きと走り以外に使うのがもともと間違ってるんですよ。蹴りはちゃんと覚えるのに時間がかかりそうです」
    卜部巽:「そのあたりは改善の余地がありそうだな。」
    卜部巽:茶川の鼻に人差し指を当てぐりぐりする。
    茶川 閂:「ぐえーっ」
    卜部巽:「次の訓練は下半身を攻めてみるか。」
    茶川 閂:「段階的にお願いしますよ……」
    卜部巽:「マウントの脱出法もな。どうやって抜け出すのかな~?」太腿で胴を挟む
    茶川 閂:「あっやべっ」どいてくれる流れだと思ってた。
    薬師院 小夜子:「はぁー……相変わらず仲のおよろしいこと……」という溜息と共に、中庭を歩いてくる、半ば事務員のようになっているエージェントが一人と、
    薬師院 小夜子:「お取り込み中失礼。二人、呼んできたよ」
    流条 旦生:1d10+33 [登場分]
    DoubleCross : (1D10+33) → 2[2]+33 → 35

    戸上 亜衣奈:33+1d10
    DoubleCross : (33+1D10) → 33+3[3] → 36

    卜部巽:「おー、お疲れ!」
    GM:──二人。いずれもこの支部のイリーガルの少女である。
    戸上 亜衣奈:「たっ、たたっ、たっ、巽さん!!」薬師院の後ろで、二人を指さしてあわあわとしている。
    卜部巽:茶川にのしかかったままやってきた三人に
    流条 旦生:「たっさん、こーんちわー」ぶんぶん手を振って。
    GM:白兵戦訓練の真っ最中につれてきたのは決して他意は無いのだが、
    戸上 亜衣奈:「何やってんですか!?」
    茶川 閂:「おっ、なるほどな。こりゃ困ったときは協力せよという天の導きなわけだ」
    卜部巽:「え?訓練だよ。」
    薬師院 小夜子:「戸上ちゃん、まぁ、その、落ち着いて。あれ、マウントポジションっていう技だから……」
    茶川 閂:「おーい戸上、助けてくれー」
    流条 旦生:「追い打ちしないの?」
    戸上 亜衣奈:「いや、訓練! えっ、あっ」
    戸上 亜衣奈:「………」
    戸上 亜衣奈:いきなり両頬をバシバシと叩く。
    流条 旦生:「あいちゃん、何でそーいう反応?」見上げる。
    卜部巽:「正解は、”相手が攻撃を仕掛けようと腰を浮かせた瞬間に膝で尻を蹴り上げる”、だ。」
    戸上 亜衣奈:「…ごめんなさい。慌てちゃって」
    卜部巽:尻でつんつんと太ももをつつく
    茶川 閂:「勘弁してくれ、流条! もう負けてるっての……なるほど、参考になります」
    戸上 亜衣奈:「な、なんでもなーい!」
    茶川 閂:「それはやめて!?」
    薬師院 小夜子:(かわいい……)
    戸上 亜衣奈:二人のやり取りは旦生ちゃんを見ていたため視界外。
    卜部巽:「すると相手が前傾姿勢になって両手を地面に着くから、あとは自由に組み立てろ。」
    流条 旦生:「じゃ、なんでもないでいいや。ボクたちもなんかやる?」手を後ろで組んでくるっと戸上さんから離れながら。
    卜部巽:体を起こして三人に向き直る
    戸上 亜衣奈:「えー、アタシとやっても訓練にならないよ…?」
    流条 旦生:脱力したまま卜部さんに向いてと。
    流条 旦生:「できることはあるかもよ?」ちらっと戸上さんに笑いかけて。
    卜部巽:「亜衣奈ちゃんは亜衣奈ちゃんの役割があるからね!」
    戸上 亜衣奈:「むぅ…まあ、とりあえず今度ね」
    卜部巽:「体動かせた方がいいとは思うけど、無理に戦闘訓練する必要はないよ。」
    薬師院 小夜子:「うんうん。支部長やら茶川くんやらのペースに合わせてちゃ、身が持たないだろうしねぇ」
    戸上 亜衣奈:「あ、はい! 無理のない範囲で頑張ります!」
    卜部巽:戸上の言葉を聞いてにこりと笑う
    流条 旦生:「そそ。得意な分野、できることー、と」
    流条 旦生:「それでたっさん、仕事ってなに?」
    卜部巽:「そうだったそうだった。」
    茶川 閂:仕事。ここしばらくは卜部支部長の計らいもあり、前線での苛烈な戦闘は控えていた。
    茶川 閂:今回もそう危険なものではないはずだ。
    薬師院 小夜子:「あぁ、良けりゃ軽く説明させてもらうよ。ざっくりと資料は揃えてあるし」
    卜部巽:「茶川、旦生ちゃん、亜衣奈ちゃん。今回の任務は調査だ。」
    卜部巽:「第八区画内で行方不明者が出ている。」
    流条 旦生:「人探し? ボクとかあいちゃんとかってことはウリ絡み?」
    戸上 亜衣奈:「ウ…」
    流条 旦生:「?」
    茶川 閂:「スレてるねぇ」苦笑い。
    薬師院 小夜子:「……いつもながらリアクションに困る子……いやいや、そうじゃなくってさ」
    戸上 亜衣奈:「…すいません。続けてください」
    流条 旦生:「別口で調べられそうな人もいるし」茶川さん見て。
    流条 旦生:「なんだ。ハズレかー」
    卜部巽:「全員が戸締りをしたうえで、大きな荷物を持って行方知れずとなっている。」
    卜部巽:「家出か夜逃げみたいにね」
    流条 旦生:「そりゃヘンだね」
    戸上 亜衣奈:「それが何軒も…なら、確かに変ですね」
    卜部巽:頷く「だろ?」
    茶川 閂:「まったくだ。なるほどレネゲイド絡みでしょうなぁ」
    流条 旦生:「家出夜逃げなら、鍵かけ忘れる家一軒くらいあるよ。数あったら」
    卜部巽:「R事案とはまだ認定されてないが…可能性はある。」
    戸上 亜衣奈:「そういうもんなんだ…うーん、最近聞いたかなぁ」
    卜部巽:「で、R事案だったらそれなりに戦力を用意する必要もある。」
    流条 旦生:「つまり、イリーガルだけで下調べー、と」
    薬師院 小夜子:「そーいうこと。……うち、正規エージェント割と少ないからねぇ」
    戸上 亜衣奈:「なるほど。なら、アタシの出番ですね!」
    卜部巽:「そ。頼める?」
    流条 旦生:「おっけおっけ。ここんとこ仕事少なかったから、そういうので慣らしてきたいとこだったんだよね」
    戸上 亜衣奈:「もちろん! 初動は遅れましたけど、バリバリ挽回します!」
    茶川 閂:「相変わらず頼りんなるわ」戸上さんを見ながら。「ウチに残ってくれたのは卜部さんの人徳だな」
    薬師院 小夜子:「第八(ウチ)はそういうのが多いからねぇ。組織ってより、人に集まってるって言うか」
    流条 旦生:「そうだね、人徳人徳。人徳かー」
    卜部巽:「お前もたまには素直に褒めるじゃねーか」にっと笑って茶川の頭を撫でる
    茶川 閂:「薬師院さんが言うと説得力ありますわ……うぎゃっ」
    流条 旦生:「ふーん。人徳ねー」首を傾げて。
    戸上 亜衣奈:むぅ、という表情で二人を見ている。
    薬師院 小夜子:「あっ、支部長そりゃえこひいきだぜ、そりゃいけないよ」と、茶川くんの頭を撫でる手を指差し、冷やかすように
    流条 旦生:「じゃ、あいちゃんよろしくね!」とびついてにゃっと笑う。
    戸上 亜衣奈:「わひゃあ!?」
    卜部巽:「えー?じゃあ全員撫でよ。」
    戸上 亜衣奈:とびつかれて変な声が出る。
    茶川 閂:「?」身をよじりながら。「流条も卜部さんにくっついてきたクチじゃなかったか」
    流条 旦生:「くっついてきたっていうか、呼ばれてきたっていうか」
    卜部巽:流条に飛びつかれてる戸上の頭を撫でる
    戸上 亜衣奈:「わっ…」
    流条 旦生:「呼ばれたから、前のガッコ辞めてきたんだけど……んー」
    茶川 閂:「完全に引っ越しじゃん」
    戸上 亜衣奈:「え、えへへ…」おとなしく撫でられる。
    卜部巽:「そ、昔の縁でちょっとね。ほらいいこいいこ~」
    薬師院 小夜子:唆した当の本人は、撫でる手が届く前にすすす……と射程圏外へ後ずさりする
    卜部巽:「………」髪を梳くような手つき
    流条 旦生:「たっさん、そういうとこは変わんないねえ」
    戸上 亜衣奈:見るからに心地よいという表情を浮かべている。
    卜部巽:「だってかわいいもーん」
    卜部巽:「………」頬を手で撫でるような手つき
    卜部巽:「…………どこまでセーフ?」茶川に振り返る
    戸上 亜衣奈:「はあぁ…」
    戸上 亜衣奈:されるがまま。
    流条 旦生:目を細めてあいちゃんに抱きついてる。とこで、服越しに脇あたりにふーっと息を
    茶川 閂:「己の良心が咎めない範囲で……」難しい顔をしている。「咎めそうですか? 良心」
    戸上 亜衣奈:「ふいっひ!?」いきなり息を吹きかけられ、身体が震える。
    戸上 亜衣奈:「も、もう! 旦生ちゃん!」
    卜部巽:「良心が痛んだそばからぷにぷにほっぺで回復してる」
    流条 旦生:にゃっと笑って猫のように身を引く。
    茶川 閂:「ダメそう」
    卜部巽:「ダメかー」
    流条 旦生:「ヒモつきは大変だねー、たっさん」
    茶川 閂:「一応高校生ですからね、一応」
    薬師院 小夜子:「……もしかしてこの支部、若者の教育に良くないのかね」茶川くんの横へ立ち、嘆息と共に問う。
    茶川 閂:「こっちの仕事をしてる人たち、みんな成熟してるんでなんか大丈夫そうに錯覚しますけど……」
    卜部巽:「大変な支部長を慰めてー」と今度は流条の頭を撫でる
    流条 旦生:「うぇい」だきついて埋まる。
    流条 旦生:「ボクでよければいつでもいいよー」もごもご
    戸上 亜衣奈:「うー…」触れられていた頬を自分でもにもにとしている。
    卜部巽:「相変わらずだなー旦生ちゃんは」
    流条 旦生:「こういうのが好きでやってるからねー」
    茶川 閂:「教育に悪いというかなんというか……」薬師院さんに。「まあ、最低限のラインがあれば、ねぇ。プライベートなんで」
    卜部巽:「…………」
    茶川 閂:「——ただ、今はこれから仕事ですからね! 士気が上がるのはよろしいですが」
    卜部巽:「はっ。堪能しちゃった。」
    流条 旦生:「またあとで、ね」にゃ、と笑って体を離して。
    薬師院 小夜子:「ま、ま、いいじゃないか。仲良きことは美しきかな──法律の範囲内ならだけどー」
    流条 旦生:「プライベートなら高校生でもおっけーらしいし?」
    薬師院 小夜子:「未成年の子との添い寝とかはいろんな所に引っかかりかねないから自重しておくれね、本当にね」
    茶川 閂:「ブレイクブレイク! ピピー!」
    戸上 亜衣奈:「はっ」
    薬師院 小夜子:「そしてあさちゃん。大人の理性を積極的に砕きに行くのやめよ?」
    流条 旦生:「せんせー。イリーガル活動は法律の範疇外だって前の支部で説明されましたー」ちいさく手を上げて。
    卜部巽:「んじゃあ、プライベートで仲良くするために」
    卜部巽:「任務をこなそうか。みんな。」
    戸上 亜衣奈:「…はい!」
    茶川 閂:「ウス」
    流条 旦生:「はーい!」元気に挙手
    薬師院 小夜子:「ああ。本格的な調査は時間的に明日からだろうが、今日のうちにもある程度動き始めておくれ」
    薬師院 小夜子:「物資やら交通費やらの申請はざっくりで良い。書類書いてもらう時間が勿体ないからね」
    GM:……さて。
    GM:ここで唐突ですが情報判定のお時間です。
    茶川 閂:なんだって!
    GM:項目は二つ。
    【行方不明事件】 目標値11《情報:UGN》《情報:噂話》 目標値10《情報:警察》
    【〝幸せになれる街〟の噂】 目標値10《情報:UGN》 目標値10《情報:噂話》

    流条 旦生:これ、項目同じで技能が別のは内容が違う?
    GM:あ、内容は同じです
    卜部巽:では先にサラウンドレポートを起動。全員の情報判定ダイス+1
    流条 旦生:わーい
    戸上 亜衣奈:ありがたく!
    GM:割とこう、高めの目標値なアレなので頑張っていただきたい
    茶川 閂:ワンアップ!
    GM:尚、ここで開けなかった奴はシーン2で再挑戦することも可能です
    戸上 亜衣奈:じゃあ【行方不明事件】の方にチャレンジしようかなと!
    流条 旦生:じゃ、幸せになれる街のほう行こうかな。枠情報だし。
    戸上 亜衣奈:あ、オートで《ダンシングライト》も飛ばせますので、支援ほしい方は言ってください!
    卜部巽:行方不明事件いきましょう。
    茶川 閂:【〝幸せになれる街〟の噂】 目標値10《情報:UGN》にいくぜ~
    戸上 亜衣奈:とりあえず自分は素振り。
    卜部巽:あ、亜衣奈ちゃん支援ください!
    流条 旦生:こっちも素振りー。噂話でコネ起動ね。
    戸上 亜衣奈:あ、先に振ってみていいですか?
    戸上 亜衣奈:追加で情報が増えるかもしれないですし
    流条 旦生:そだね。とりあえず確実に割れる枠が調べてみて。
    流条 旦生:5dx+4+3 ということで、【"幸せになれる街"の噂】を噂話でー
    DoubleCross : (5R10+4+3[10]) → 9[2,2,3,4,9]+7 → 16

    茶川 閂:確かに判定を見守っておくのがいいか……我ら情報ふにゃふにゃ組
    卜部巽:了解!どうぞ!
    流条 旦生:ぺいと。通し
    茶川 閂:さすがだぜ!
    戸上 亜衣奈:では。
    戸上 亜衣奈:《噂話》で判定。噂好きの友人でさらにダイス+2。
    卜部巽:さすが!
    戸上 亜衣奈:6dx+4>=11
    DoubleCross : (6R10+4[10]>=11) → 10[3,4,8,8,9,10]+5[5]+4 → 19 → 成功

    戸上 亜衣奈:わかったー
    茶川 閂:つよいぜ!
    GM:どちらも一発か……では!
    【行方不明事件】
    〝丁寧に戸締まりをして大きな荷物は持たず〟行方不明という奇妙な事件。
    特に行方不明者の間に共通点はなく、大きな物音を聞いたというような証言も無い。
    家の中が荒らされた痕跡も無く、自動車やバイクの類いも残されたまま。

    だが、全員ではないものの共通点が見つかった。
    行方不明になった者の中には、その前日に友人や知人などに接触し、こう話していた者が幾人かいるという。

    「幸せになれるんだ」

    【〝幸せになれる街〟の噂】
    主に学生の間で流れる、チェーンメール程度の信憑性しかない噂だ。
    願い事を〝ある書式で〟書いた紙を枕の下に置いて眠ると、変わった夢を見るのだという。
    それは、とある街の夢で、そこではどんな夢も叶うのだとか。
    噂の派生によっては、その街への行き方も夢で教えられる──とはなっている。
    が、肝心の書式については、どの派生系でも一切の情報が無い。

    GM:さて
    GM:これらの情報開示により、お察しの通り一つだけ情報項目が増えます。
    【UGN内部での噂】 目標値8《情報:UGN》《情報:噂話》

    茶川 閂:内部でも!
    GM:これ以上の調査は時間的に難しいので、続きは翌日に持ち越し! みたいな印象かしら!
    卜部巽:了解です!
    茶川 閂:イエッサー!
    流条 旦生:はーい!
    戸上 亜衣奈:わかりました!
    GM:あ、時間的というのはリアル時間もまぁそうだけど、作中時間のこともです!
    戸上 亜衣奈:あ、はい。
    GM:ので、この情報判定だけ挑戦していただいて、結果次第で軽く共有ロールしたら、このシーンは終了という形で。
    戸上 亜衣奈:追加項目の判定も次のシーン以降から、ということでしょうか。
    戸上 亜衣奈:あ、すいません。承知しました!
    茶川 閂:じゃあふるぜ~
    GM:ゴー!
    茶川 閂:コネをコネコネ!
    茶川 閂:4dx+1>=8
    DoubleCross : (4R10+1[10]>=8) → 10[2,4,5,10]+9[9]+1 → 20 → 成功

    卜部巽:つよい
    戸上 亜衣奈:コネがすっごい
    GM:めっちゃ余裕やんけ……
    流条 旦生:圧倒的
    茶川 閂:無のクリティカルを発生させがちな茶川ダイス
    GM:では
    【UGN内部での噂】
    UGNの若いエージェントやイリーガルの間でも、少しは上述の〝幸せになれる街〟の話が広がっていた。
    本気で信じているものはもちろん、ほとんどいない。

    ……殆どと書いたのは、僅かにだが信じている者がいるからだ。
    他愛も無い噂の筈なのに、それが揺るぎないものであるかのように。

    茶川 閂:こわいぜ
    流条 旦生:じゃ、共有ロール入れる?
    戸上 亜衣奈:やりましょう。
    茶川 閂:あい
    卜部巽:了解です!
    GM:お願いします!
    流条 旦生:「あいちゃん、そっちどーだった?」
    戸上 亜衣奈:「ん、バッチリ聞き込み完了!」
    戸上 亜衣奈:「文字通り行方不明って感じ。物取りとか、そんなでもないって」
    戸上 亜衣奈:「車とかもどこも置きっぱなしらしいから、長距離移動とかを考えると…変だよねぇ」
    流条 旦生:「で、例の"しあわせになれる"噂?」
    戸上 亜衣奈:「そそ。結構な人が言ってたらしいから」
    戸上 亜衣奈:「ほぼ…まあ、全員だろうけど。それ繋がり、かな」
    流条 旦生:「オバケとかぞっとしないよね。死ぬのかわかんないしー」むー。という顔になる。
    流条 旦生:「ていってもまあ、これはオバケとかカンケイないかなーって気がするけど」
    戸上 亜衣奈:「オバケかー…オバケみたいな奴には嫌な思い出があるんだけど」
    流条 旦生:「そりゃたまにはいるかもだけどー」
    流条 旦生:「ヘンなんだよね。オマジナイの噂みたいなやつなのに、肝心の内容は誰も知らないー、って」
    茶川 閂:「流条の言ってるソレな。UGNの中でも、俺たちくらいの学生を中心にちょっとした話題のタネになってるみたいだ」シレっと。
    流条 旦生:「え」すごく嫌な顔になる。
    戸上 亜衣奈:「そなの? 茶川くん」年上だが、出会った頃からこう呼んでいる。
    茶川 閂:「当然、信じてる奴はほとんどいないって! それこそ話のタネ止まりだよ。ただ……」
    流条 旦生:「あのさ、茶川さん。それほんと? もしかしなくても、学生以外にも広がってたりする?」
    流条 旦生:「ただ?」
    茶川 閂:「……ガッツリ信じ込んでる奴も、少しだけだがいるみたいだ」
    流条 旦生:「……うぇー」
    戸上 亜衣奈:「あちゃー…」
    流条 旦生:「あのさあ。この話。似てるんだよね」
    茶川 閂:「学生以外は……どうかな。わざわざ話題に挙げないだけで、年上の人たちだって耳にはしてるかもしれねぇ訳だし」
    茶川 閂:「似てる?」
    流条 旦生:「なんてゆーかさ。バイニンがわざと流してる噂にすごい似てる。似てない?」
    戸上 亜衣奈:「バイニンって……売人?」
    流条 旦生:「そうそう、クスリとか銃とかガッコで売るの」
    卜部巽:「胸糞悪い話だがな。」
    戸上 亜衣奈:「じゃあみんな、その餌に食いついちゃった、みたいな?」
    茶川 閂:「どうすか、今までの話を聞いてみて」卜部さんに。
    卜部巽:「まとめると、」
    卜部巽:「『行方不明者の多くは”幸せになれる”という話をしていた。』」
    卜部巽:「『”幸せになれる街”という噂が学生を中心に広がっている。』」
    卜部巽:「ってところか。噂の広まった時期と行方不明事件の時期的に二つの関連を疑うべきだが、」
    卜部巽:「問題は噂を実行に移す鍵が見当たらないところだな。」
    薬師院 小夜子:「どんな夢も叶う、ねぇ」
    薬師院 小夜子:「本当なら叶えてもらいたいもんだ、平和で安全な世の中ってやつをさ」
    戸上 亜衣奈:「そりゃ、アタシだってそうですけど」
    流条 旦生:「生きてる人がいるかぎり、無理なんじゃないかなー」けらけらと笑う。
    卜部巽:「……」薬師院の言葉に、わずかに目を伏せる
    卜部巽:「願い事をあらゆる書式で書いてみて、枕の下に敷くってやり方もあるだろうが」
    卜部巽:「たぶんそんな単純な話じゃないだろうな。」
    流条 旦生:「そーだね。何か他のオマジナイがあるかもしれないし、それに」
    流条 旦生:「誰かやってるやつがいるよ。これ」
    茶川 閂:「そもそもブラフとかなにかの暗喩かも……ああ」
    茶川 閂:「流条の言う通りっすわ。なんらかの目的で、引っ張ってってる奴がいるんでしょう」
    薬師院 小夜子:「……ふぅむ、なんだかこう、最初の印象より随分ときな臭くなってきたねぇ」
    茶川 閂:「ホントですよ! 結局、もっと突っ込んでリスク承知でやってくしかないのが歯がゆいところです」
    戸上 亜衣奈:「これ、本当に警察からは依頼とかきてないんですか? 薬師院さん」
    薬師院 小夜子:「ああ、今の所はね。……寧ろこっちからせっついてみた方がいいかも知れない」
    薬師院 小夜子:「あちらさん、基本的には現実主義だ。学生の間のおまじない、じゃあ動けないかも知れないしさ」
    卜部巽:「時間的に明日だな。警察の方は。」
    戸上 亜衣奈:「頭固いなあ…まあ、しょうがないか」
    卜部巽:「今日はここまでにしよう。」
    流条 旦生:「まあ、だからボクらは好き勝手できるんだし?」
    流条 旦生:「はーい!」
    茶川 閂:「了解です」
    戸上 亜衣奈:「そうですね。もう結構遅いですし…」
    卜部巽:「明日、学生間の噂を調べるのは亜衣奈ちゃんと茶川に任せる。」
    薬師院 小夜子:「だね、しょうがない」
    戸上 亜衣奈:「了解です! 早起きして頑張りますからね!」
    薬師院 小夜子:「……調査の人員も追加を出そう、供船いずな──流条ちゃんとは何度か仕事で会った筈だ」
    茶川 閂:「はい。よろしくな、戸上」
    戸上 亜衣奈:「ん。よろしく、茶川くん」
    流条 旦生:「あ。いずちー? ならちょうどいいや」
    卜部巽:「分かった。二人以外は警察への連絡と失踪者の詳しい足取りを洗いなおす。」
    流条 旦生:「りょーかいでーす」
    卜部巽:「いずなちゃんを呼ぶときもその旨を伝えてね」
    卜部巽:薬師院に
    茶川 閂:「流条は仲良くしすぎるなよ?」悪戯っぽく笑う。「お、知り合いか」
    薬師院 小夜子:「了解。……まぁ、あの突撃娘なら大丈夫さ。人付き合いは無駄に多い」
    薬師院 小夜子:「んじゃ、今日は一度解散、続きは明日ってことで──」
    GM:と。
    GM:情報の共有が完了し、一度場を開こうとした時、薬師院がふと思い出したように、
    薬師院 小夜子:「そうだ、茶川くん」
    茶川 閂:「はい?」
    薬師院 小夜子:「ほら、今は精密検査とかデータ最終とかはしてないけどさ」
    薬師院 小夜子:「ラボの方から、〝念のために軽い体調検査だけでも〟って要望があってね」
    薬師院 小夜子:「手間で悪いんだが明日、ちょっと早めに支部に来てくれてると助かる」
    薬師院 小夜子:「……ま、検査の間は寝ててくれても構わないからさ。頼むよ」
    茶川 閂:「ああ、了解っす。伝言ありがとうございます」
    薬師院 小夜子:「悪いね、よろしく」
    薬師院 小夜子:……とそれだけを伝えての去り際。
    薬師院 小夜子:卜部支部長、あなたの傍で薬師院は、声を潜めてこう問うだろう。
    薬師院 小夜子:「……何か有ったのかい?」
    卜部巽:「どれのこと?心当たりが多すぎて。」
    薬師院 小夜子:「珍しい顔をしたからね」
    卜部巽:「……ああ。」
    卜部巽:「世界から争いを無くしたいって夢を持った子がいたのさ。」
    卜部巽:「10と少しの若造のくせにさ。それを思い出したってだけ。」
    薬師院 小夜子:「……そうかい」
    薬師院 小夜子:「無理しなさんなよ、支部長。あんたが第八(ここ)の支えなのは違いないが──」
    薬師院 小夜子:「ちょうど頑丈な支えが育ってきてるとこじゃないか、彼とかね」
    卜部巽:「えー?無理な時は女の子に支えてもらってるもーん。」
    薬師院 小夜子:「せめて20歳以上にしときなさい、色々危ないから」大仰に肩を竦めつつ、離れて行く。たったそれだけ伝えたかったのだろう。
    卜部巽:「背中は預けるけどね。あいつには。」
    卜部巽:と最後に言って
    卜部巽:会議室で書類を纏めている茶川の背に抱き着く
    茶川 閂:「!?」
    卜部巽:「帰る前にもう一戦だ。」
    茶川 閂:「これを振りほどくところからですかね」書類を机に置いて。
    卜部巽:「残念、もう遅い。」腕が首に回っている。力を込めれば首の骨が折れるだろう。
    茶川 閂:「ぐえっ」
    卜部巽:「反射で間に手を入れれるようになるのが理想だな。」
    卜部巽:「さーて、下半身を攻めるからな。頑張って抵抗しろよ?」
    卜部巽:「というわけで、明日はよろしくねー。」部屋の中に残った人に手を振りながら
    卜部巽:茶川の身体を引きずっていく
    茶川 閂:「うげえぇぇ~~……」
    薬師院 小夜子:「……頑張れMr.スケープゴート」両手を合わせて見送る。
    GM:──────────
    GM:ロイス取得と調達が可能!
    戸上 亜衣奈:茶川閂/連帯感:◯/嫉妬/ロイス で取得します。
    茶川 閂:とりあえずボデマ
    流条 旦生:「女の子:卜部巽:○純愛/嫉妬」、「女の子:戸上亜衣奈:○純愛/不安」かなー。
    卜部巽:ロイス!茶川閂/○信頼/食傷/ロイス、戸上亜衣奈/○好意/不安/ロイス
    茶川 閂:1dx+2>=12
    DoubleCross : (1R10+2[10]>=12) → 7[7]+2 → 9 → 失敗

    茶川 閂:流石に厳しい!
    戸上 亜衣奈:とりあえずボディーアーマーかな
    戸上 亜衣奈:3dx+2>=12
    DoubleCross : (3R10+2[10]>=12) → 9[4,7,9]+2 → 11 → 失敗

    卜部巽:ぼでま!
    卜部巽:2dx+1
    DoubleCross : (2R10+1[10]) → 7[4,7]+1 → 8

    卜部巽:無理!以上!
    流条 旦生:えーとどっからいこうかなと。ブルゲ!
    GM:やっぱりボデマ人気だな……
    流条 旦生:手配師使ってー
    戸上 亜衣奈:んー、1点払って買っておきます。残り6!
    流条 旦生:5dx+7 いけー
    DoubleCross : (5R10+7[10]) → 8[2,4,5,6,8]+7 → 15

    流条 旦生:他のメンツ強いしいっちゃうかー。財産5入れて通すー
    戸上 亜衣奈:自分によいしょがちゃと装備。以上です。
    流条 旦生:で、自分で確保しといて、以上!
    茶川 閂:戸上亜衣奈/○庇護/不安 流条 旦生/○信頼/警戒
    茶川 閂:取得! 以上!
    GM:OK!
    GM:シーンをカット!

    OP2:茶川 閂


    GM:では茶川くん、登場侵蝕をどうぞ
    茶川 閂:1d10+44
    DoubleCross : (1D10+44) → 7[7]+44 → 51

    GM:テンポが早い

    GM:──これは夢だ。
    GM:もしあなたが、日頃から夢は夢だと気付きやすい性質なら、この夢でもそうだろう。

    GM:あなたは歩いている。
    GM:住宅街、井ノ上。その中央部から郊外へ続く主要道。このまま歩けば郊外の別荘地へ出て、やがて支部の建物へ辿り着く。
    GM:見慣れた第八地区の街並みだ。だが一つ、明確に異なる点がある。
    GM:それは、空の青さや人間が身体に持つ色を除いては、建物の壁も、道路も、道行く人々の衣服も、
    GM:全てが真白に染められているということだった。
    GM:……あなただけは日常のような姿で、色合いは目立つ。だが、視線が集まるような事はない。ここは夢の中だから。
    茶川 閂:ぶらぶら歩いている。
    茶川 閂:夢とか全然気づかないタイプ! 起きてから気づくだろう。
    GM:ならばきっとあなたが思うのは、妙に白いなぁとか、せいぜいその程度なのだろう。
    GM:不条理は夢の常。特にそこに疑問は抱くまい。
    GM:「茶川くん、ちょっと寄っていきなさいよ」道脇の惣菜屋。店番の女性があなたに呼びかける。
    GM:知り合いかどうかは分からないが、夢の中のことだ。不条理は別に珍しくもない。
    茶川 閂:当然近づいていきます。
    茶川 閂:夢だし…
    GM:「この前はありがとうねぇ。お礼って訳じゃないけど、はい!」
    GM:店番の女性はあなたに、揚げ立ての唐揚げがメインの、持ち帰り用唐揚げ弁当を差し出す。
    GM:……美味と評判の店だとあなたは知っている。夢とは大概、不条理なものだ。
    茶川 閂:「おお、あざす」受け取るぜ!
    茶川 閂:この前が何のことかは全く分かっていない。
    GM:「街のみんなもねぇ、茶川くんのこと気に入ってるからね。お腹空いたらいつでもいらっしゃい」
    GM:「UGNのおしごと? 大変なんでしょう?」
    GM:店番の女性はそう言いながら、煮えたぎる油に素手を突っ込んで唐揚げを一つ取り出し、自分もむしゃむしゃと食べ始めた。
    GM:火傷の心配はない。彼女はサラマンダー能力者だ。
    茶川 閂:「そんなことないっすよ。みんな良い人だし、女性は美人ぞろいだし」
    茶川 閂:「衛生的にはどうなの?」
    茶川 閂:から揚げを見ながら。
    GM:「あっはっは、熱湯消毒よりずっと安全だってば!」そう言って笑う店番の女性──の元へ、弁当を買いに来た別の客。
    GM:「すいませーん、唐揚げ弁当!」「はいはい! ……じゃ、茶川くん、また立ち寄ってね!」
    茶川 閂:「あいあい、どうもー」立ち去る。
    GM:地上から数センチ浮かんで、足を動かさず近づいてきた客に、店番の女性は弁当を用意しながら、あなたに手を振る。
    GM:……そうしてあなたは弁当を持ったまま、再び街を歩くのだろう。
    GM:休日の日中。人出は多く、不思議と車は走っていない。車道に広がって駆け回る子供達の姿と、それを追い回す父母の姿。
    GM:時折、親の手をひょいと逃れて空を駆け回る子供がいたり、
    GM:父親が腕を30mも伸ばして、いたずらっ子を捕まえては窘める。
    GM:あなたはこの非現実的な空間の中を、なんの用件だったか、第八支部へ向けて歩いていく。
    茶川 閂:歩いています。
    ???:「幸せですか?」
    GM:と、あなたの隣で声がする。いつの間にか子供が一人、あなたの隣を歩いている。
    GM:知らない顔で知らない声。真っ白い街の中、その子供はあなたと同じように、自分の色が有った。
    茶川 閂:「?」そちらを見る。夢だし、色のことをあまり疑問には思えていない。

    ???立絵


    ???:「素敵だと思いませんか、この街は」
    ???:「誰も自分の本当の姿を隠すことがない」
    ???:「その必要がないんです」
    茶川 閂:「はぁ…」生返事だ。
    茶川 閂:「まあ、隠したくない人にとってはいいことっすね」
    ???:「……隠し事は苦しいものだ、って聞いたんですが……違うんですか?」
    茶川 閂:「え? ほとんどの人はそうだと思うけど、」
    茶川 閂:「でも、たまにいるんじゃないかなぁ。これまでに良くないことをしちゃったけど、これから改心するぞ! みたいな」
    ???:「ふんふん」その子供は、素直にあなたの言葉に聞き入って頷いている。
    茶川 閂:「隠しておきたいことがある人は」
    茶川 閂:「きみはこの街が好きなのかい?」
    ???:「はい!」屈託無く、その子供は言う。
    ???:「この街は、人が幸せになれる街です。そして」
    ???:「今のあなたの言葉で、きっともっとこの街は良くなれる!」
    茶川 閂:「そうなの?」
    茶川 閂:そういうこともあるんだろうなぁと思っている。
    ???:「はい。隠し事をしておきたい──そういう夢も叶えられないとダメなんだ、って分かりました」
    ???:ぺこり、と頭を下げて「ありがとうございます!」暫く頭は下げたまま。
    ???:やがてその子供はまた頭を上げ、あなたの顔を見上げながら問うた。
    ???:「あなたの幸せって、なんですか?」
    茶川 閂:「俺ぇ?」
    ???:「はい」
    ???:「人は幸せになる為に生きている、そんな風に誰かが言っていました」
    ???:「だから」
    ???:「僕はたくさんの人を幸せにしたい。あなたも幸せにしたいんです」
    茶川 閂:「おお~」素直に感動している。
    茶川 閂:「キミみたいないい人と会えて幸せだよ、俺は」
    ???:「……うぅん、そういうことじゃないんですけど……」
    ???:「ほら、夢ってあるじゃないですか」
    ???:「野球選手になりたいとか、最近だと……インターネット配信……? あれはよく分からないんですけど」
    茶川 閂:「ああ、そういう」
    茶川 閂:「そうだなー。夢か。最近は考えてなかったなぁ」
    茶川 閂:「なんだろ?」
    ???:「難しい質問でしたか……?」
    茶川 閂:「そうかも」
    茶川 閂:「ちっちゃい頃はさー。スーパーの店員になりたかったんだよね」
    茶川 閂:「そうしたらスーパーにあるもの全部好きに食べていいと思ってたんだよ」
    ???:「ぷっ……あはははっ」その子供は、あなたの目の前では始めて、声をあげて笑った。
    茶川 閂:「なんだよ、いいだろ!? それこそ夢があるってヤツじゃんか!」
    ???:「ええ、はい。とっても素敵な夢だと思います」
    ???:「分かりました!」
    茶川 閂:「え、なにが……?」
    ???:「お菓子でもなんでも食べ放題のスーパー、それがあればあなたは幸せになってくれるんですね!」
    ???:「急いで取りかからないと!」
    茶川 閂:「なにに?」
    茶川 閂:全然わかってない!
    GM:分からずとも当然だろう。これは夢だ。
    GM:夢とは不条理なものだ。非現実的な出来事が次々に、脈絡もなく発生する。
    GM:……夢とは不条理なものだ。願った通りに叶うことが、さて、どれだけあるものか。
    GM:「──がわ……わくん、終わったよ」
    GM:声が聞こえる。
    GM:あなたはきっと──目を覚ますだろう。
    茶川 閂:「う゛ぉ~……」起き上がる。
    薬師院 小夜子:「お疲れさん……おはようさん?」
    薬師院 小夜子:ヘルメットのような形状の装置をあなたから取り外したのは薬師院 小夜子──
    薬師院 小夜子:美山・住良木時代からの第八支部所属エージェントだ。途中に何ヶ月かのブランクはあるが。
    薬師院 小夜子:前のめり思考の戦闘員が多くなった今は、前線に出るより事務処理をこなす方が多くなっている。
    GM:ここは第八支部内の医務室。
    GM:〝簡易検査〟の為にはちょうど良いと、あなたは早朝から此処に呼ばれたわけだ。
    茶川 閂:「あ゛ー、そうだった……」わしわしと頭を掻く。
    薬師院 小夜子:「まだ眠い? ま、若い子にこの時間はちょっとねぇ、しんどいだろうね」
    薬師院 小夜子:「戸上ちゃんもまだ来てないし、もう一眠りするなら構わないけど」
    茶川 閂:「なんか変な夢見ましたわ……。から揚げを素手で食べる人とか、手が伸びる人の夢」
    薬師院 小夜子:「なんだい、そりゃ。リラックスできてるようで何より」くっくっ、と笑いながら適当な椅子に腰掛けた。
    茶川 閂:「寝ていいなら寝ますけど。薬師院さんはまだ仕事あるんですか?」
    茶川 閂:「だったら手伝いますよ……」寝ぼけ眼をこすりながら。
    薬師院 小夜子:「いいのいいの、第二参事官補佐代理殿に雑事を手伝わせちゃいけないさ」
    薬師院 小夜子:パチン、と冗談めかしたウインクをして──それから薬師院は、何気なく廊下の方を見た。
    薬師院 小夜子:早朝の支部──とは言え、当然だが24時間体制ではある。そこかしこで職員の歩き回る足音。
    薬師院 小夜子:「賑やかになったねぇ、ここ」しみじみと、薬師院は言った。
    茶川 閂:「おおっ、ちゃんと覚えてる人だ」そしてその言葉に頷く。「ですねぇ」
    薬師院 小夜子:「昔を思い出すよ。……昔っても、そんな何年も前じゃないけど」
    薬師院 小夜子:「美山さんとか、可愛がってもらってたろ?」
    茶川 閂:少しだけ目を細める。
    茶川 閂:「そりゃもう、『可愛がり』ですよ」そして笑う。
    薬師院 小夜子:「ああ、酷いもんだった。他人事で良かったって胸なで下ろしてたね、あの時は」つられたように、身体を少し折り曲げて笑う。
    薬師院 小夜子:「……それが研究班は一度解体されて、いなくなってさ」
    薬師院 小夜子:「戦闘部隊だって茶川くんに支部長、アルバートさんに奈央実ちゃん……それしかいなかったんでしょ?」
    薬師院 小夜子:「私はその頃は〝休んでた〟から、実情を見てた訳じゃないけどさ」
    茶川 閂:「言うほど大変じゃなかったですよ。ここのメンバーが増えたのだって」
    茶川 閂:「単なる配置換えとかじゃなくて、そもそもオーヴァードの発見数が増加してるってのもあるわけですから」
    茶川 閂:「それこそ戸上みたいなね。そういう助けがあって、あれよあれよと大所帯に」
    茶川 閂:「……仕事、やっぱり手伝いますよ。目が冴えてきた」
    薬師院 小夜子:「良いって良いって。強いて言うなら、私の話を聞いてくれるのが手伝いさ」
    薬師院 小夜子:「前々から、言おうと思ってタイミングを逃してたことがあったからね」
    茶川 閂:「?」
    薬師院 小夜子:「しんどい時にいなくてすまなかった、ってのと」
    薬師院 小夜子:「この支部を支えてくれてありがとう……ってのと、二つ」
    茶川 閂:「こりゃどうもご丁寧に。どういたしまして!」
    薬師院 小夜子:「中々こういう風に一対一の機会もないだろ? 周りに誰かいちゃ、どうも気恥ずかしいしねぇ」
    茶川 閂:「ですね」
    薬師院 小夜子:「……ま、それだけさ。良けりゃ寝てな、私は仕事に戻る。そのうち戸上ちゃんも──」
    GM:──と。その時だった。
    GM:にわかに支部内の足音が、緊張感を持ったものに変わるだろう。
    GM:かつ、かつ、とゆっくり歩いていた音が、
    GM:かんっ、かんっ、かんっ、とテンポの早いものに。
    GM:医務室へ近づいてくる車輪の音は──人を乗せた担架のもの。
    薬師院 小夜子:「……寝ててもらうのは、無理かもねぇ」
    茶川 閂:(誰だ? よほどじゃなきゃR案件の被害者は支部じゃなくて病院に運ばれる。そうじゃなきゃ、ウチの——)
    茶川 閂:壁に身を寄せながら担架を見る。
    GM:駆け込む、という表現が相応しかっただろう。
    GM:その担架の上に横たわるのは──

    GM:──────────
    GM:というところでシーンカットです。ロイス取得のみ可能!
    茶川 閂:『夢の叶う街』 期待/〇疑惑 で!
    茶川 閂:ぼやーっと心の底に残っていることにしよう
    GM:OK!

    OP3:流条 旦生


    GM:では、流条ちゃんのOPです。登場侵蝕をどうぞ
    流条 旦生:1d10+35 はーい
    DoubleCross : (1D10+35) → 2[2]+35 → 37


    GM:さて、突然ですが時系列は少し昔です。
    GM:あなたは何かの任務に駆り出され、同じくイリーガルの供船 いずなと共に現地へ赴く事になった。
    GM:あまり緊急度の高くない任務で、実際、さほどの苦労もなく終わった記憶しか残っていないだろう。
    GM:実際、任務が終わった後にのんびり会話して食事を済ませ、それから支部へ戻る程の余裕があった。
    供船 いずな:「流条さん、お疲れ様でした!」──という理由で立ち寄ったファストフード店。紙カップのジュースを掲げて乾杯を求める少女。

    供船 いずな立絵


    流条 旦生:「おつかれさまー!」景気よく紙カップをぶつけてオレンジジュースが吹き出す
    流条 旦生:「わとと」ゆびを舐める
    供船 いずな:「あっ、ちょっ! 勢い強すぎだってば!」同じくオレンジジュースがストローを逆流してくるのを、咄嗟に指で押さえた。
    流条 旦生:「あはは、ごめーん」けらけら笑う。
    供船 いずな:「まったくもう、戦闘といい勢いがありすぎなんだから」
    供船 いずな:「私が前に出るっていったのに、追い越して走ってっちゃうんだもん」
    供船 いずな:ぷぅ、と頬を膨らまして不満を示しては見るものの、目元の笑みが隠せていない。
    流条 旦生:「待つのが苦手なんだよねボク。それに」頬杖。
    流条 旦生:「いずちーケガさせちゃうのもったいないじゃん?」
    供船 いずな:「えー、怪我なんて大丈夫だよ、オーヴァードだし。直ぐ治るでしょ?」
    供船 いずな:負傷に関しての価値観は、明らかに普通の少女ではないが──髪を明るく染めている他、外見は比較的普通だ。
    供船 いずな:目を引くのは、二点。
    供船 いずな:一つは手にまかれた赤いバンテージ。一つは前髪に半ば隠されている左目の眼帯。
    供船 いずな:その二点を抜けば、こういうファストフード店にたむろしているのが似合いそうな、ただの女子だった。
    流条 旦生:「うん。でも、それともったいないのって話べつじゃない?」にゃっと笑って、ジュースのストローを咥える。
    供船 いずな:「別なの?」紙カップの蓋を取って、中の氷を一個、口の中へ放り込みながら。
    流条 旦生:「べつべつ」
    流条 旦生:「治るから別にいいやー、っていうのはアタリマエのことでー」
    流条 旦生:ちゅぽんとストロー口から話して、噛み跡のついた吸い口を指先でぐりぐり回す。
    流条 旦生:「もったいないっていうのはアタリマエじゃないこと? かな?」
    供船 いずな:「んー……別に傷が残る訳でもないんだしさぁ、ほら」と言って、いずなはシャツの裾を捲りあげて腹を露出させた。
    供船 いずな:戦闘中、ジャームとの白兵戦で深めに抉られた腹部は、オーヴァードに備わる再生能力によって完全に修復されている。
    流条 旦生:テーブルの上にあざらしみたいに乗っかって手をのばす。ぺたりと触って。
    流条 旦生:ジュースのカップを握ってたので手は冷たい。
    供船 いずな:「ひゃっ」突然の接触に驚きはしつつも、その手を払うでもなく、ただシャツの裾を手から落とす。
    流条 旦生:「きもちー」にゃっと笑う。
    流条 旦生:「これはフツーだけどさ。でも傷ついたらヤだっていうのは話が別なんだよねー」うにゃうにゃと手を動かす。
    供船 いずな:「変な流条さん。そんなところ触って何になるの」呆れたように笑いながら、特に窘めるでもなく、注文したハンバーガーを一口──
    流条 旦生:「ボクが嬉しくなるの」
    供船 いずな:「くひゅ、くひゅぐっひゃ、あひゃ、ひゃはははっ」口の中のハンバーガーを零さないように、頑張って唇を閉じて笑っている。
    供船 いずな:尚。外見から予想するよりだいぶ腹筋は確りしている。白兵戦の専門であるのだ。
    流条 旦生:「わーい、わらったわらった」筋肉のスキマをなぞるように。
    流条 旦生:「こういう意味わかんないよーなことでもうれしくなるから、どうでもいいことでも悔しくなったり?」
    供船 いずな:「ごくん。……もー、やめてよー!」女学生同士の戯れのような、深刻さのない声──からの
    供船 いずな:人差し指一本抜き手があなたの眉間へと放たれる!
    供船 いずな:まぁ軽くではあるが。鍛え上げられた、鋼のような指だ。
    流条 旦生:「あうちっ」
    流条 旦生:首が変な音を立てる。
    供船 いずな:「ま、でも。心配してくれたのは嬉しいよ、ありがと」さらっと放った攻撃の、与えたダメージにはまるで頓着が見られない。
    流条 旦生:「どういたしまして」ひっそりと《リザレクト》が発生していることには、それこそ誰も気付かない。
    供船 いずな:「私、誰かに心配されることって、こういう仕事の時しかないからさ」
    流条 旦生:「えー。それもったいないなー」
    流条 旦生:「いずちーカワイイのに。カレシとかいないの?」
    供船 いずな:「やだ、そんな人居ないってば! 勉強とイリーガルの仕事と家事と……やること一杯だもん」
    流条 旦生:「たいへんだ。えらい」
    流条 旦生:アザラシみたいな姿勢のままポテトを口に含む。
    供船 いずな:「…………」その姿勢と食事風景が面白いのか、自分もポテトを一本持ってあなたの口元へと運びながら、
    供船 いずな:「……だからさ、こういう風にお仕事の後、暇な時って結構嬉しいんだよね」
    流条 旦生:食いついて。
    供船 いずな:「この目だと結構、ほら、同級生とかにも怖がられるし?」
    流条 旦生:「んぐ。えー。センスないと思う」
    供船 いずな:「星辰館ならともかく、私が通ってるの普通の学校だからさ……あはは」
    供船 いずな:「だから、うん、つまり何が言いたいかって言うとね」
    供船 いずな:「この後! カラオケとかどうかな!」
    流条 旦生:「いーよ!」にゃっと笑って。
    供船 いずな:「いぇーい! 久しぶりにヒトカラじゃなーい!」

    GM:そういう出会いがあった。それから幾度か、あなた達は戦場で肩を並べた事もあったのだろう。
    GM:……供船 いずなを一言で言うなら、〝諦めの悪い〟少女だった。前へ進んで敵に近づき、身体の何処かを掴んで固定し殴る。そういう戦い方をする。
    GM:話を聞けば、左目を失ったのは、オーヴァードになってからではない。その前の〝喧嘩〟だそうだ。
    GM:相手は六人。片目を潰されながらも膝を着かず、殴って殴って殴り続けた。
    GM:右手首に巻かれた分厚いリストバンドには金属板が仕込まれている。ナイフで手首を切られた事があるからだという。
    GM:その時は一対一だったから、出血で動けなくなる前に殴り勝った。供船 いずなとは、そういう少女であった。

    GM:さて──時系列を〝今〟に戻す。早朝、冷え切った朝。もやが低い位置にまでかかり、さながら霧の都ロンドンの如き様相の住宅街。
    GM:あなたは任務に赴く為、供船 いずなの家の近くで合流することになっていた。
    流条 旦生:いつもの緑系のパーカー、スポーツバッグ一つぶら下げて鼻歌交じりに。
    GM:霧の中に半ば紛れるよう佇む家の、玄関扉の前。彼女はあなたを待っていた。
    供船 いずな:「流条さーん!」いつものようにあなたの名を呼んで、手を振る。
    流条 旦生:「おはよー! いずちー、五日ぶり?」ぶんぶん手をふる。
    供船 いずな:「そうだね、うん。割と最近ぶり」
    流条 旦生:「そんな感じで。また一緒だねー」
    供船 いずな:「うん、一緒だ。でもさ」
    供船 いずな:にこにこと、朗らかに。
    供船 いずな:いつもよりも少しばかり色濃く笑顔を浮かべたまま、彼女は言う。
    供船 いずな:「これからは、流条さんがそうしたかったら」
    供船 いずな:「幾らでもずっと一緒に」
    供船 いずな:「ずっと一緒に居られるよ?」
    流条 旦生:「へえ」目を細めて。
    供船 いずな:ポケットから、鍵を取り出した。
    流条 旦生:あれ。そういえば家族いるって聞いてる?
    供船 いずな:玄関扉に鍵をかけ、ノブを何度か動かして、間違いなく施錠されているかを確かめる。
    GM:ふむ、そうですね。
    GM:そういうことを流条ちゃんって聞くか、もしくは
    GM:カラオケ帰りに遅くなったら〝家に行っていい?〟とか聞きます?
    流条 旦生:聞くっていうか、一人暮らしだったら上がりこんでるし。
    流条 旦生:未だに住所不定だからねー。仕方ないよね。
    GM:ふむ、ならば。
    GM:あなたは、供船いずなの家の合鍵を持っているだろう。
    GM:彼女は一人暮らしだ。家は、高校生一人暮らしには身に余る一軒家。
    流条 旦生:なるほど。りょーかい。
    GM:両親の死亡保険金でローンが払い終わっているという、まぁ、そういう家だ。
    流条 旦生:「それで、いずちーどこいくの?」
    供船 いずな:「幸せになれるところ」
    供船 いずな:そう言って彼女は──両手で、あなたの手を取ろうとするだろう。
    流条 旦生:「いずちーはさー」両手の人差し指をちいさな手でにぎって。
    流条 旦生:「なにしにいくの?」
    供船 いずな:「幸せになるため、だよ。だから」
    供船 いずな:「一緒に行こう?」
    供船 いずな:人差し指を握られ、止められた両手をそのまま。少女は夢見心地の瞳で言う。
    流条 旦生:軽く手を引いて。姿勢を下げさせて、少し背伸びして、眼帯に軽くキス。
    流条 旦生:「じゃ、先行っててもらっていーい? ボクもすぐおいつくから」
    供船 いずな:「……………………」
    供船 いずな:引かれた手を引き戻して、少女はとぉんと軽く跳ねた。
    供船 いずな:その一歩の跳躍で、少女の身体は5mも向こうに着地して
    供船 いずな:「……そっか、でも」
    供船 いずな:「必ず、また呼びに来るからね!」
    供船 いずな:そう言い残して彼女は駆け出す。霧の中へ。
    供船 いずな:……濃いとは言っても、人間一人見失う程では無い筈の霧は、瞬く間にいずなを飲み込んだ。
    流条 旦生:「じゃ、どっちが先か競争ねー!」
    流条 旦生:しばらく手を振って。
    流条 旦生:ガラケーを取り出して短縮ダイアル。第八支部に。慣れた動作で家の鍵を開けて、後ろ手に扉を締める。
    GM:家の中には、なにもかもが残されていた。
    GM:家財道具、衣服。学生証、財布。
    GM:何年も前に事故死したという両親の写真。
    GM:一年ほど前に病死したという兄の写真。
    流条 旦生:「あ。しゃーさん? うん、そうそう、そういう話」
    流条 旦生:寝室に入って、枕を裏返してみる。
    GM:枕の下には──何もない。噂は噂だとあざ笑うように。
    GM:だが。
    GM:事実、少女は姿を消した。
    GM:あなたは支部へ向かうのだろう。この任務が決して〝楽な仕事〟ではなさそうだと勘づきながら。
    流条 旦生:「じゃ、鬼ごっこ、かくれんぼかなー」
    流条 旦生:子供サイズのステンレスのマグカップ一つ、食器棚から取って家を出る。
    流条 旦生:カギは、きちんとかけておいて。
    GM:──────────
    GM:ロイスの取得が可能!
    流条 旦生:「女の子:供船 いずな:○純愛/執着」。
    流条 旦生:以上!
    GM:OK! シーンカット!

    OP4:戸上 亜衣奈


    GM:戸上ちゃんのOPです、登場侵蝕をどうぞ!
    戸上 亜衣奈:36+1d10
    DoubleCross : (36+1D10) → 36+10[10] → 46

    戸上 亜衣奈:ぎゃ
    GM:なんかこのセッションみんな登場侵蝕高くない……?

    GM:聞き忘れてましたが戸上さん、お住まいは普通にご自宅ですかね?
    戸上 亜衣奈:そうですね。共働きの両親と三人暮らしです。
    GM:ありがとうございます、ならば
    GM:ならば場面は早朝だ。
    GM:あなたは支部への道を歩いている。茶川 閂が簡易検査で早くから支部に居るので、そちらで合流する為だ。
    GM:夏はとうに過ぎ去った。朝ともなれば肌寒く、そしてまだ薄暗い。
    GM:街は静かだ。静かで、霧がかかっていて見通しが悪い。
    GM:情報量の少ない早朝。あなたは何を思いながら歩くのだろう。
    戸上 亜衣奈:デニムシャツにスキニー。肩にはショルダーバッグ。
    戸上 亜衣奈:両手をこすり合わせながら、足早に支部に向かっている。
    戸上 亜衣奈:「(ひー、寒い寒い。もうちょっと着込んどけばよかった)」
    戸上 亜衣奈:実際に家を出たのはもう少し前だ。
    戸上 亜衣奈:何か不審なことでもないかと、見回りがてら支部に向かおうとした。
    戸上 亜衣奈:結果は、今のところ空振りだが…。
    GM:率先しての見回り、大変真面目なことだ。
    GM:やはり支部長直々の指名で任務に当たるというのは、気合いが入るものですか?
    戸上 亜衣奈:それはもちろん!
    戸上 亜衣奈:いつも張り切っていますが、それ以上に張り切っております。
    GM:なるほどなるほど。けれども、それは大変な勇気が要ることでしょう。
    GM:なにせ、あなたは単独での戦闘能力を持たない。
    GM:万が一〝空振り〟でなかったのなら、助けを得られぬまま、危険と対峙する可能性もあったのだ。
    GM:まるで君は、この世界の危険を承知で、戦う力も持たないまま戦場へ赴く──
    GM:そんな生き方を良しとしているように思えるな。
    GM:それは〝幸せ〟か?
    戸上 亜衣奈:それは───どうなのだろうか。
    戸上 亜衣奈:できることがあるという点では、幸せではあるだろうし。
    戸上 亜衣奈:危険を自覚していないのは、不幸せではあるのだろう。
    戸上 亜衣奈:ただ一つ、確かに言えることは。
    戸上 亜衣奈:あの人の役に立てるのは、嬉しいということだ。
    GM:そうか。それが君の幸せか。
    GM:無論、君は知っているだろう。〝あの人〟は、誰か一人の元に収まるような器ではないと。
    GM:多少の独占欲や嫉妬心は健康の証。だが、それを執着にまで発展させたのなら──
    GM:君は幸せから遠ざかる。
    GM:それは全く、私には不本意なことだ。
    GM:ああ、失礼。そういえば忘れていた。
    GM:最初に問うべきはこれだったな。
    :では問おう。「君の名前は?」
    :ざぁ──
    :それは唐突に。物理的な音声としてではなく、あなたに届いたノイズだ。
    :ノイズが鳴る。ノイズが聞こえる。ノイズのように聞こえる隱ー縺九?螢ー縺?聞こえる閨槭%縺医※縺?k閨槭%える。
    :「もう苦しむ必要はない」
    :それはノイ繧コ縺ァ縺ッ縺ェ縺剰ェー縺九?螢ー縺ェなの縺?縺後″縺」縺ィ豁」蟶ク縺ェ人間槭″蜿悶l縺ェ縺聞こえもしない音なのだろう。
    :「お前を幸せに導こう」
    :或うygば」?厄スゑス呻ス誰か斐♀縺?ス夲ス?ス吶??斐℃聞こえるy?医?縲悟ーセ繝。繝ォy────────
    :「お前には、その権利がある」
    GM:──狂った様に乱雑な〝情報〟が物理的な制約を貫いて、あなたの感覚器官に直接叩き込まれる。
    GM:吐き気を催すように膨大な、声、声、声、声声声、声声声声声声声声声声声声声声声声声声声声声
    戸上 亜衣奈:「─────」頭を押さえて立ち止まる。
    戸上 亜衣奈:「(や、ば)」
    戸上 亜衣奈:「マズった」
    GM:アぁあああぁぁぁアアアああああああああアァァああアアァァァぁあああアアアアァァァアァァぁぁああぁあぁぁアァァぁぁぁぁぁぁああぁあぁ
    GM:誰かが叫んでいるようだ。
    GM:或いはあなたの声かも知れない。
    戸上 亜衣奈:自分の記憶や感情が、洪水に押し流されていく。人ではなくなった、あの日のように。
    GM:なにせ〝あの時〟、あなたは自分の喉から奇音を張り上げていたのだから。
    GM:そうだ。似たような経験があるだろう。忘れられる筈もない最初の日、出会いの日だ。
    戸上 亜衣奈:「─────だ」
    戸上 亜衣奈:「"アタシ"の"名前"は、"戸上亜衣奈"だ」
    戸上 亜衣奈:───体の中から”他人”を追い出せ
    戸上 亜衣奈:───"自分"を見つけ出すんだ
    戸上 亜衣奈:そうだ。忘れられない。忘れない。あの日を。あの人の言葉を。
    戸上 亜衣奈:「"アタシ"の…"名前"は……"戸上……亜衣奈"…………だ」
    戸上 亜衣奈:それだけを繰り返し、繰り返し呟きながら、支部へと足を進める。ゆっくりと。
    GM:……あの日。あなたは、立ち向かう術を学んだ。
    GM:自分自身の意志で、その力を掌握した。
    GM:あなたが抱いた想い、刻んだ記憶がある限り──
    :ほう。
    :強いな。
    :羨ましい。
    GM:──あなたの世界は正常に塗り替えられる。
    GM:……すると、その目に映るものがある。
    GM:近隣の家々から、出勤や通学時間にはまだ早いだろうに、人が次々に現れる。
    GM:その総勢は数十人にも及ぶだろうか。
    GM:身一つだ。鞄すら手にしていない。
    GM:彼らは幸福感に満ちた笑みを浮かべながら一つ列を成し、あなたの居る方へと歩き始めた。
    GM:──その時に始めてあなたは、列の先頭に立つものを見るだろう。

    不明


    〝影〟:「うらやましいな」
    戸上 亜衣奈:「───なにが」
    戸上 亜衣奈:影を見る。"影"? 影とはなんだろうか。
    〝影〟:「私の声を聞き分けただろう。あの波の中から」
    GM:……〝影〟と呼ぶ他はない。あなたはその姿を、鮮明に見て取ることはできないのだから。
    GM:人のような大きさで、人のような形をしている。けれども輪郭もディティールも、何もかもが不鮮明だ。
    GM:モノクロ写真の中に浮かび上がったゴースト。
    GM:……けれども瞳の色だけが、嫉妬の緑色があなたを見つめている。
    戸上 亜衣奈:視覚も、聴覚も、それを捉えているのか怪しい。
    戸上 亜衣奈:臭いも"視えない"。一体、こいつは、なに?
    戸上 亜衣奈:「随分……怪しいツアーガイドさん」
    戸上 亜衣奈:じりじりと、後ずさる。立ち向かうのは自分のするべきことではない。
    〝影〟:「ツアーガイド──言い得て妙だ」
    〝影〟:「我らはこれより、幸福を求めに行く」
    戸上 亜衣奈:少しでも多くの情報を、伝えねば。持っていかねば。
    〝影〟:〝影〟はあなたを指差す。……あなたの右目を指差す。
    〝影〟:そして、向けた指をそのままにあなたへ近づいて行く。
    戸上 亜衣奈:当然、逃げる。
    〝影〟:当然だな。
    戸上 亜衣奈:満足に動かない体で、"影"と反対の方へ。
    戸上 亜衣奈:それでも、あの日に町中を駆け回った。
    戸上 亜衣奈:その時と比べて、今ははるかに正気だ。これならば。これならばと。
    〝影〟:だが、今のお前でそれが叶うものか。
    〝影〟:お前の力は、人の身にあまる。
    〝影〟:そら、走っているつもりなのだろうが、足は空回りしているぞ。
    〝影〟:追いついた。追い越した。
    戸上 亜衣奈:携帯端末。手が滑る。用意してもらった、仕事用。
    戸上 亜衣奈:後ろを振り向く前に、"影"が目の前に。目の前?
    戸上 亜衣奈:やっと掴んだ。パパパと支部にダイヤル。緊急時のために、何度も練習した。
    戸上 亜衣奈:巽さん。巽さんに伝えられる人。お願い、誰か。
    GM:──ワンコールで通話は繋がる。支部員の誰かが電話向こう、受話器を持っている。
    GM:きっと、その彼ないし彼女に、あなたが聞いている音は何も伝わらないが。
    GM:あなたの声だけは、正しく届くだろう。
    〝影〟:「従え」
    〝影〟:「その力は、私の傍にあってこそ意味を持つ」
    戸上 亜衣奈:『従え』
    戸上 亜衣奈:『その力は、私の傍にあってこそ意味を持つ』
    戸上 亜衣奈:《七色の声》。侵食率:46→47
    戸上 亜衣奈:はっきりとしない声を、それでも一つの形にして。
    戸上 亜衣奈:そっくりそのまま、電波の向こうへ。
    戸上 亜衣奈:前にもやったことだ。アタシからの連絡と分かれば、きっと理解してくれる。
    〝影〟:〝影〟はあなたに近づく。あなたの目へと指を伸ばす。
    〝影〟:……〝影〟の指があなたの右目に触れる。
    〝影〟:否。それは物理的な接触ではない。眼球を貫く程に指を押し込んだとて、あなたの右目の機能が失われる事はない。
    〝影〟:だが──〝影〟の指があなたへと与えたものは、
    〝影〟:物理的な理由を持たぬ〝激痛〟である。
    戸上 亜衣奈:『ぎ』
    戸上 亜衣奈:「ああああああああああああああああああああああ!!」
    戸上 亜衣奈:「ああああああ、ぐ…ぁぁぁああああああ!?」
    戸上 亜衣奈:叫ぶ。叫ぶ。自分の声で。
    〝影〟:戸上 亜衣奈。
    〝影〟:お前は辿り着くのだろう。
    〝影〟:なら、来るがいい。
    〝影〟:私はお前を待つ。
    〝影〟:夢の街にて、お前を待つ。
    GM:──その激痛の波の、最大のものはおそらく数分。その後にはせいぜい、〝酷い頭痛〟程度にまで収まるのだろうが。
    GM:傷みが鈍り始めた時、あなたは奇妙な事に気付くだろう。
    GM:身体の重さとは裏腹──いやに思考が澄んでいるのだ。
    GM:まるで世界の解像度が、ほんの少し上がったかのような……。
    戸上 亜衣奈:「か……は、ぁ………」
    戸上 亜衣奈:右目を押さえている。そういえば"影"は? あの人たちは?
    戸上 亜衣奈:自分はどれだけの間、無力に叫んでいた?
    戸上 亜衣奈:わからない。わからないのに。
    戸上 亜衣奈:妙に頭の中がクリアだ。
    GM:数分の後。〝影〟はもういない。……近づいてくるサイレンの音は、救急車にも似ているが、特有の別波長がUGNの救護車両だと告げている。
    GM:人の群れは、何処かへと消えた。
    GM:まるで霧が彼らを飲み込んだかのように、気配も何も残さず。

    GM:……さて。戸上 亜衣奈さん。
    GM:突然ですが、いずれか一つのエフェクトを指定してください。
    戸上 亜衣奈:通常エフェクトでしょうか?
    GM:はい。そのエフェクトはこのシナリオの間、レベルが+1(上限を超えても良い)され、
    GM:また使用時の侵蝕率が+1されます。
    GM:あなたの中に残された〝影〟の呪いは、やがてあなたの命を奪うかも知れないが
    GM:それは一方で──あなたが力を引き出す為のものともなるでしょう。
    戸上 亜衣奈:では《戦術》を指定します。
    GM:OKです。では、ちょっと情報メモだけ作っておきます
    戸上 亜衣奈:レベルが5に、侵蝕が7になります。

    GM:……やがてあなたは救護車両に回収され、第八支部へと運び込まれる。
    GM:呪いの根は少しずつ、あなたの身体に根付き始める。
    GM:──────────
    GM:ロイス取得が可能!
    戸上 亜衣奈:???/"影"/執着/隔意:◯/ロイス
    戸上 亜衣奈:以上を取得し、終了します。
    GM:OK! シーンをカットします。

    シーン2:獣群


    GM:では、まず戸上さん&卜部支部長、登場侵蝕をお願いします
    戸上 亜衣奈:47+1d10
    DoubleCross : (47+1D10) → 47+4[4] → 51

    卜部巽:卜部巽の侵蝕率を+5(1d10->5)した(侵蝕率:47->52)

    GM:──救護車両が支部玄関前に到着し、後部扉を開く。
    GM:担架を担ぎ出し、支部内へと駆け込む救護隊員達。
    GM:卜部 巽。あなたはきっと、それを玄関先で迎え、隊員達に併走するのだろう。
    GM:なぜなら、そこに横たわる少女は──
    卜部巽:「容態は。」並走しつつ救護隊員に
    救護隊員:「意識はあります、外傷無し! ですが、その──〝なにもわかりません〟!」
    戸上 亜衣奈:「───あ」
    戸上 亜衣奈:「巽、さん」
    卜部巽:「無理して喋るな。大丈夫だから。」
    戸上 亜衣奈:担架に乗せられ、運ばれている。一目見ただけでは、異常らしい異常はない。
    卜部巽:支部に伝えられた通信内容を思い出す。
    戸上 亜衣奈:「うん」
    戸上 亜衣奈:「ごめんなさい。また、無理しちゃった」
    卜部巽:「………。」
    卜部巽:無理を咎めるか、彼女がこれ以上話さないようにあやすか。
    卜部巽:決めかねていたが、その言葉を聞いて
    卜部巽:「よくやった。」
    戸上 亜衣奈:「………」
    卜部巽:ただそれだけ言って、手を握る
    戸上 亜衣奈:それを聞いて、手を握られて。顔に笑みが浮かぶ。
    戸上 亜衣奈:こちらからも、握り返す。きっとこの後は、しばらく検査だろう。
    戸上 亜衣奈:話すのは、それからにしよう。
    卜部巽:笑みを返す。
    卜部巽:担架が検査室に到着した。
    卜部巽:これ以上自分に出来ることはない。名残惜し気に手を離す。
    戸上 亜衣奈:こちらも、すっと手を離す。今はそうするべきだから。
    戸上 亜衣奈:少しだけ手を振って、検査室の中へと。
    卜部巽:検査室の扉が担架を飲み込み、戸上はその向こうに消えた。
    卜部巽:くるりと振り返る。
    卜部巽:笑みは消え、表情に宿っていた熱も引いている。
    卜部巽:「小夜子と旦生ちゃん、茶川を呼べ。」
    卜部巽:底冷えするような声。音の波が廊下に伝わるだけで、そこにいる人間は血潮が引くのを感じるだろう。
    卜部巽:「呼べ。」固まった支部員にもう一度だけ告げる。
    GM:──武闘派と言うならば、第六、第十二、近い性質の支部も他にはある。
    GM:だが。事この〝狂奔の性〟ばかりは第八支部特有のものであろう。
    GM:日常から非日常へ、号令一下、洋館は塗り替えられる。

    GM:では。茶川くん、流条ちゃん、登場侵蝕をどうぞ。
    茶川 閂:1d10+51
    DoubleCross : (1D10+51) → 4[4]+51 → 55

    流条 旦生:1d10+37
    DoubleCross : (1D10+37) → 9[9]+37 → 46


    GM:──戸上 亜衣奈への検査は一通り全て完了し、容態は今、小康状態にある。
    GM:茶川、卜部、流条、あなた達3名は検査室への入室を許可され、戸上 亜衣奈の横たわるベッドの傍に居ることだろう。
    薬師院 小夜子:「……こいつも違う。こいつも、これも……こっちは該当なし……」ウロボロス能力の影を用いて腕と目を増やし、多数の文献を同時に紐解いている。
    薬師院 小夜子:……検査では、戸上の身体を蝕むものの正体が掴めなかった為だ。
    戸上 亜衣奈:「………という感じで」
    卜部巽:録音テープから戸上の通信が流れている。
    戸上 亜衣奈:「相手がどんな奴だったのか。面と向かったアタシ自身もさっぱりわかってません」
    卜部巽:『従え』『その力は、私の傍にあってこそ意味を持つ』
    卜部巽:そして、その直後の戸上の悲鳴の途中で停止ボタンを押す。
    流条 旦生:「でも、すくなくともむこーは、あいちゃんの素性を知ってるってことだよね」
    戸上 亜衣奈:「ん。それか、"読まれた"とか…なのかな?」
    戸上 亜衣奈:《天使の絵の具》と《空の楽器》で見聞きしたものを…再現しようとして、やめる。
    戸上 亜衣奈:無理は、いけない。今はまだ。
    茶川 閂:「だな、それが手掛かりになるかどうかは難しいところだ」
    茶川 閂:「お前も面倒な奴とばっかり会うよなぁ、戸上。最初の時もデストロイ・サンダー・モンスターの時も散々だったって聞いたぜ」
    戸上 亜衣奈:「動物事件の時は、ちょっと参ってただけだけどね」
    戸上 亜衣奈:「今回のは、得体が知れないよ」
    卜部巽:「幸せになれる街、か。」
    戸上 亜衣奈:「夢の街、なんてあいつは言ってたけど」
    戸上 亜衣奈:「正直、悪夢でも見た気分です」
    戸上 亜衣奈:「……あのあたりの家の人たちは、やっぱり?」
    茶川 閂:「……気になるのは」少し硬い声色だ。「戸上だからこそ出会ったのか、それとも」
    茶川 閂:「たまたま戸上が会っただけで、それ以外だったら抵抗できないままやられてたか、だな……っと、悪い」
    流条 旦生:「ボクも誘われたけどさー。こんなことなら引き止めとけばよかったかなあ」
    茶川 閂:「たくさんの人を連れてたんだっけか」
    薬師院 小夜子:「現場周辺の家はもぬけの殻らしい、あの後で報告が入った」文献参照の途中、視線を向けぬままに言う。
    薬師院 小夜子:「……同様の事件が第八地区内の別地域でも発生。被害状況は確認中」
    薬師院 小夜子:「……で、あさちゃん」
    薬師院 小夜子:「誘われたってのは、どういうことだい?」
    流条 旦生:「連絡したとおり。供船いずなが消えるまえに、ボクにも声かけていったって話」
    流条 旦生:「時間帯としては似たようなもんかなー。明け方。こっそり消えるにはいい頃合いだよね」
    茶川 閂:「よりにもよって、追加人員がビンゴかよ」
    戸上 亜衣奈:「巽さん。そのいずなちゃんに、何か変わった様子とかありましたか?」
    GM:──少なくとも卜部支部長の見ていた範囲では、供船いずなに明確な異変はなかっただろう。
    GM:つまり、流条・供船両名で任務を行った5日ほど前の時点では。
    卜部巽:「ないね。最後に支部に来た時も明るく笑ってたよ。」
    卜部巽:「旦生ちゃんから見てもそうだった?」
    流条 旦生:「そうだね。あんまり変わんないように見えたよ。最後はどう見てもトンじゃってたけど」
    茶川 閂:「精神に作用するエフェクト、ってところが妥当な線か……」
    戸上 亜衣奈:「トンでた、精神……」
    卜部巽:「即効性が強いってのも特徴だな。」
    戸上 亜衣奈:「検査の時にも言ったけど、アタシもなんか、こう」
    戸上 亜衣奈:「いつもより"冴えてる"感じ、あるんですよね」
    茶川 閂:「冴えてる?」
    戸上 亜衣奈:「うん。普段より、よく見えるような、聞こえるような」
    流条 旦生:戸上さんの首筋に、すっと指を這わせてみる。
    茶川 閂:「お前ほどの知覚能力者が、これまで以上にか? そりゃすげえ話だ……でもなんで?」
    戸上 亜衣奈:「それわひゃお!?」
    戸上 亜衣奈:首筋に触れられ、また変な声が。
    戸上 亜衣奈:「ど、どしたの旦生ちゃん」
    流条 旦生:「敏感だって言うからついつい」
    卜部巽:「………」
    卜部巽:「レネゲイドを励起させてるのかもな。」
    戸上 亜衣奈:「ついで触らないで……はい。多分、そんな風」
    戸上 亜衣奈:「きっと、絶対、いいものじゃない」
    薬師院 小夜子:「……レネゲイドを励起。そういう代物の話、何か聞いたような気がするが」
    卜部巽:「よくある話、だからな。」
    茶川 閂:「現状は、それだけか……? ほかに別条は?」質問を続ける。「つまり、最終的には」
    茶川 閂:「戦えるコンディションか?」
    薬師院 小夜子:「ああ、そりゃそうなんだが……データの傾向として、なんか……見覚えが……」
    薬師院 小夜子:「……ダメだ、分からない。今んところ言えることは──なかば医療班の受け売りだが」くるり、と椅子を回して。
    薬師院 小夜子:「戸上ちゃんの前で正直に言うのもなんだが、場合が場合だ。……今回の症状は遅効性の毒だとか、何かの寄生生物に近いらしい」
    薬師院 小夜子:「〝体内に奇妙なレネゲイド反応が見られ〟〝それは極めて緩やかに心臓部を目指し動いている〟……だとさ」
    戸上 亜衣奈:「えぇ…」右目を押さえて、うへぇという表情に。
    流条 旦生:「遅効性?」
    茶川 閂:(つまり……最終的に。死ぬ、ってことかよ……!?)
    薬師院 小夜子:「…………」口ごもり、咳払いをする。そんな動作を二度ほど繰り返した後に。
    薬師院 小夜子:「……近い事例を二つ見つけた。どちらも崩落戦の前で、この街だ」
    薬師院 小夜子:「どちらも最終的には……」喉が詰まり、言葉尻が濁る。最後まで明言できなかったが、それが答えだ。
    卜部巽:「ならやる事は簡単だ。」
    戸上 亜衣奈:「……………」薬師院の言葉を聞いて、右目にやっていた手を、胸にあてる。
    卜部巽:「犯人を殺す。寄生生物とやらも殺す。」
    流条 旦生:「うんうん。シンプルでいいよね」
    茶川 閂:「ああ。そりゃいいですね」
    戸上 亜衣奈:「(………死ぬ。死ぬかもしれない。アタシが)」
    戸上 亜衣奈:「(………うん、大丈夫)」
    戸上 亜衣奈:「(ちゃんと、怖い)」
    卜部巽:「第八(わたしたち)の主義は、『ナメられたら殺す』だ。」
    戸上 亜衣奈:そう思えるなら、アタシはまだアタシなんだろう。
    戸上 亜衣奈:それに、怖いだけじゃない。
    戸上 亜衣奈:「……そうですよね」
    卜部巽:「奴らはここで好き勝手やってもいいと思ってやがる。侮ってやがる。」
    戸上 亜衣奈:無茶苦茶に好き勝手やられて、ちゃんと怒っている。
    卜部巽:「その槍で、拳で、情報で、臓腑を抉って」
    卜部巽:「認識を改めさせてやるぞ。」
    茶川 閂:「任務了解」
    流条 旦生:「りょーかい。そゆとこ、すきだよ」
    戸上 亜衣奈:「はい」
    戸上 亜衣奈:「ナメられっぱなしで、終わりたくないです」
    薬師院 小夜子:「……おう」震える声で短く応じ、あなた達に背中を向け、また大量の文献へと視線を落とす。
    卜部巽:戸上ににこりと微笑みを向ける。
    戸上 亜衣奈:こちらも微笑みを返す。先ほどよりも、力強く。
    卜部巽:「小夜子は引き続き文献(データベース)解析。茶川と旦生ちゃんは街の噂と、途中だった警察の情報の洗い直し。」
    流条 旦生:「はいはーい。いずちーまわりのほうから、ちょっとたぐってみるねー」
    卜部巽:「警察に顔出すんだったら私もそっちになるな。立場的に。」
    卜部巽:「亜衣奈ちゃんは……」手を握る
    茶川 閂:「じゃあこっちは街から当たってみますか。分担していきましょう」
    戸上 亜衣奈:握り返し、言葉を待つ。
    卜部巽:「まずは、体調を整えること。」
    卜部巽:「万全になったら一緒に殴り返しに行こうぜ。」
    戸上 亜衣奈:「わかりました」
    戸上 亜衣奈:「今は、休ませてもらいます」
    戸上 亜衣奈:「あの変な奴を、ぶっ飛ばすために」
    卜部巽:「よし。みんな、ぬかりなく。」
    流条 旦生:「はーい!」
    卜部巽:手を離して、立ち上がる。
    茶川 閂:「分かりました」
    流条 旦生:「あ。しゃーさんしゃーさん、ちょっといい?」ちょこちょこと。薬師院さんに背伸びして。
    薬師院 小夜子:「……なんだい?」ページを捲る手を止めて、声だけで応じる。
    流条 旦生:「あのさ。さっきの見覚えだっけ? いまUGNにいる人から先に当たってみるとか、そーゆーのない?」ちょっとだけ小声。
    薬師院 小夜子:「あてが有るものは何でもやるさ……場合が場合だ」
    流条 旦生:「だよねー。ごめんごめん、モチはモチ屋」笑って。
    流条 旦生:「じゃ、頑張ってねー」ちょっとだけ背中に抱きついて、みんなのあとついて出ていくよ。っと。
    GM:──────────
    GM:ロイスの取得と調達が可能!
    茶川 閂:ロイスは保留
    卜部巽:ロイス保留!
    卜部巽:調達はアームドスーツかな
    茶川 閂:購入は応急手当キットにしよう。まだ狙える方!
    卜部巽:2dx+1>=15
    DoubleCross : (2R10+1[10]>=15) → 6[4,6]+1 → 7 → 失敗

    卜部巽:無理!以上!
    茶川 閂:1dx+1>=8
    DoubleCross : (1R10+1[10]>=8) → 6[6]+1 → 7 → 失敗

    茶川 閂:おしい! 財産点はもったいないので使いません。
    流条 旦生:あと一枠しかないんでロイスはちょっと保留。調達はシューターズジャケット。手配師ぶっぱ
    茶川 閂:以上!
    流条 旦生:5dx+4+3>=13
    DoubleCross : (5R10+4+3[10]>=13) → 8[4,7,8,8,8]+7 → 15 → 成功

    戸上 亜衣奈:流条 旦生/友情:◯/食傷/ロイス
    流条 旦生:とーしっ OK
    戸上 亜衣奈:アームドスーツを
    戸上 亜衣奈:3dx+2>=15
    DoubleCross : (3R10+2[10]>=15) → 6[4,5,6]+2 → 8 → 失敗

    流条 旦生:以上!
    GM:OK!
    戸上 亜衣奈:ぬうー足りない。以上!

    シーン3:夜話


    GM:シーンプレイヤーは茶川くん、他の全員が任意登場ですが、まず先に情報項目の提示を。
    【大量行方不明】 目標値8《情報:UGN》《情報:警察》 目標値10《情報:噂話》

    GM:まずはこれ一つ。これを引っこ抜くと更に追加情報が出てきます
    GM:という訳で挑みたい人ならびに茶川君は登場を!
    卜部巽:出
    卜部巽:卜部巽の侵蝕率を+9(1d10->9)した(侵蝕率:52->61)
    卜部巽:Oh…
    GM:でかめ……
    茶川 閂:1d10+55
    DoubleCross : (1D10+55) → 4[4]+55 → 59

    流条 旦生:1d10+46 でまーす
    DoubleCross : (1D10+46) → 9[9]+46 → 55

    戸上 亜衣奈:51+1d10
    DoubleCross : (51+1D10) → 51+7[7] → 58

    GM:OK,全員登場。
    GM:ではさっそく一つ目の情報には誰がいどみますかな
    卜部巽:UGNなら技能値2あるし行ってみます
    茶川 閂:おねがいしまーす!
    GM:OK!
    卜部巽:サラウンドレポートを使用。情報ダイス+1
    卜部巽:コネ:UGN幹部も使用!さらに+2!
    卜部巽:6dx+2>=8
    DoubleCross : (6R10+2[10]>=8) → 10[2,6,6,7,10,10]+6[2,6]+2 → 18 → 成功

    卜部巽:やった!
    GM:情報強者め……!
    GM:開示!
    【大量行方不明】
    今朝から第八地区の企業や学校などで、複数の無連絡欠席、欠勤が発生している。
    合わせ百人以上。一切の連絡が取れない。

    その行方不明者の多くは、前日までの間に身近な人物に、「自分達は幸せになれる」と語っていた。
    こうなれば、戸上 亜衣奈の目撃したものと合わせて断定せざるを得まい。
    これはレネゲイド案件だ。

    流条 旦生:一気に増えたねえ
    茶川 閂:ひええ~100人!
    GM:では、追加情報をお出しします。
    卜部巽:ひええ
    GM:これは二つのセットを提示しまして、どちらか一方さえ解放できれば進行条件クリアです。
    情報収集項目(セットAまたはセットB全ての情報を開示すると進展が可能)

    セットA
    【『夢の叶う街』】 目標値30《情報:噂話》
    (こちらの開示に成功すると、セットBの内容が全て開示されます)

    セットB
    【情報断片A】 目標値8《情報:UGN》
    【情報断片B】 目標値9《情報:噂話》
    【情報断片C】(断片A・Bクリアで挑戦可能)

    GM:地道に街を巡って情報の断片を組み合わせるか。
    GM:或いは超越的なレネゲイド能力によってダイレクトに答えに辿り着くか、そんなイメージですね。
    流条 旦生:断片Cの技能がわかんないけど、ボクがB行ったら確定で抜けるね。
    茶川 閂:俺もまだお金の残ってるし、Aはいけそう
    GM:では改めて
    GM:どちらに挑むかな!
    茶川 閂:セットBかな?
    戸上 亜衣奈:マスターズコネクションを使えばセットA開けられると思うんですけど
    戸上 亜衣奈:今後を思うと温存しておきたい気持ちも
    茶川 閂:あ、そっか。マスターズコネクション!
    流条 旦生:そうだねえ。ここで吐くより、あの毒電波がもっかい来たとき用にとっときたい気持ち?
    卜部巽:温存の方がよさそう!
    茶川 閂:ふんふん
    戸上 亜衣奈:個人的には温存したく!
    茶川 閂:温存かなぁ。
    茶川 閂:じゃあやっぱりセットB?
    GM:よろし。
    卜部巽:セットBのABを茶川くんと流条さんで開けて
    GM:ならば断片A・B、それぞれどうぞ
    卜部巽:Cを戸上さんが頑張るって感じかな
    卜部巽:サラウンドレポートものるよ~
    流条 旦生:有り金はたくつもりで頑張ってもらう方向で!
    茶川 閂:やったぁ!
    戸上 亜衣奈:支援もどちらか飛ばしますよ!
    流条 旦生:あ。こっちは大丈夫、ファンブル以外だから
    茶川 閂:こっちにおくれ~
    戸上 亜衣奈:ちょうどダイスボーナスにも乗るので飛ばします!
    戸上 亜衣奈:では茶川君に
    戸上 亜衣奈:《ダンシングライト》。茶川くんの判定にダイス+3個。
    茶川 閂:やった~
    戸上 亜衣奈:侵食は2上がって60.
    流条 旦生:5dx+7>=9 じゃ、断片Bいきまーす!
    DoubleCross : (5R10+7[10]>=9) → 10[5,5,8,10,10]+7[1,7]+7 → 24 → 成功

    茶川 閂:コネもコネコネして、いくぜ~
    GM:わぁお
    戸上 亜衣奈:情報ボンバー
    茶川 閂:7dx+1>=8
    DoubleCross : (7R10+1[10]>=8) → 10[2,2,4,7,8,10,10]+8[4,8]+1 → 19 → 成功

    GM:強いなぁ!
    茶川 閂:友情パワー!
    戸上 亜衣奈:イェーイ
    GM:では、まず情報開示から
    【情報断片A】
    戸上 亜衣奈の証言と傷口の残留レネゲイド反応などを合わせると、
    〝影〟の正体の候補として、一体のジャームが挙げられる。
    《ドゥームズ・デイ》。崩落戦以前より存在が確認されているが、観測記録は二度のみ。
    推定・オルクス能力による認識阻害・感知範囲拡大などの力に加え、《悪魔の種子 / デモンズシード》と呼ばれる種子状の物質を自由に生成する。
    このジャームが生成する種子は、物質的な領域ではなく対象に根を張り侵蝕。生命力を奪う代わりに力を〝強制的に〟与える。
    過去、二人のエージェントがこの種子の犠牲となり、侵蝕が心臓に達した時点で死亡。骸は自我無きジャームと化した。

    【情報断片B】
    〝これはレネゲイド案件である〟という前提のもと、警察からも情報を接収し再調査した。
    すると、行方不明者達の中のかなりの人数が、
    消息を絶つ前に、第八地区中務のとある建物の付近で目撃されている事が分かった。
    足跡などの痕跡を探るに、多くの人間がその建物の地下へと向かった事は確かだ。
    ……だが。その建物から誰かが出てきた痕跡はない。

    GM:そして次に挑めるのは
    【情報断片C】 目標値9《情報:UGN》《知識:レネゲイド》

    戸上 亜衣奈:では断片Cにチャレンジ!
    戸上 亜衣奈:あ、《ダンシングライト》の侵食が3だったので、もう一つ上がって61です。
    GM:ダイスが増えよった……!
    戸上 亜衣奈:では。改めて。
    戸上 亜衣奈:情報:UGNで。ダイスはサラウンドレポートで+1、さらに情報収集チーム1回目で達成値に+2。
    戸上 亜衣奈:5dx+1+2>=9
    DoubleCross : (5R10+1+2[10]>=9) → 8[3,4,5,6,8]+3 → 11 → 成功

    戸上 亜衣奈:Yes
    流条 旦生:やったー
    GM:まさか財産を使わせずに全部引き抜かれるとはな……!
    GM:開示します!
    【情報断片C】
    《ドゥームズ・デイ》の能力はおそらく、オルクス能力の〝領域生成・拡大〟の発展系である。
    自らが物理法則をある程度制御し得る世界を、現実世界の外の位相に構築。
    そこから〝こちら側〟を覗き見すれば、いながらにして遠方の物事を見聞きする。
    その中で生み出したものを〝こちら側〟に持ち込むことで、こちら側では容易でないデモンズシードの改変・量産を可能とする。
    当該ジャームの能力に寄り生み出されたものであるならば、即ち《ドゥームズ・デイ》を倒せば霧散しよう。
    ならば後はどうして《ドゥームズ・デイ》の元へ辿り着くかだ。

    これまでの情報を統合し、あなた達は以下の情報を入手する。

    GM:という事で、判定無しでこれが開示されます
    【『夢の叶う街』】

    それはこの第八地区と表裏一体となった、然し異なる位相の空間である。
    表と裏を繋ぐ鍵は〝夢〟にある。

    第八地区内、中務とある建物の地下に、祭壇の如きものが有る。
    祭壇の部屋の中では多くの人間が寝泊りしていた痕跡が──寝袋や毛布から落ちたと思われる繊維が──発見された。

    その部屋で入眠する事が、転移の条件だ。

    GM:と、いうことで
    GM:あなた達の探索の結果、情報は集まった。
    GM:中務──詳細は『乱立リブート』のログを再読いただきたい。第八地区中央に存在する行政地区だ。
    GM:つまりあなた達は、その祭壇がある怪しげな地下室へ向かい、一晩を過ごしていただければ良い。
    GM:季節も季節で些か肌寒いでしょうが、それでも吹き曝しの野営に比べれば天国でしょう。屋根もあるし。
    GM:すなわちお泊まり会です。
    流条 旦生:なるほど
    卜部巽:なるほどね
    茶川 閂:なんという
    GM:情報共有だけ支部でやってからお泊まり会に行っても良し、お泊まり会場でそのまま情報の再確認って形で共有してもよし
    GM:そこは楽しそうだなぁと思う方でやっていただければ
    戸上 亜衣奈:Nohohonムード
    GM:では──夜になった。
    GM:あなた達は中務地区の、とあるビルの地下階にいる。
    GM:だから星空は無い。天井の小さな灯りだけだ。壁や扉が分厚いのか、屋外の喧騒は此処まで届かない。
    GM:室内にいるのはあなた達だけ──即ち、茶川、戸上、卜部、流条の四名だけ。扉の外には万が一に備えて、薬師員と数人の戦闘員が銃器を携え待機している。
    GM:あなた達の今の仕事は、ここで眠るだけだ。
    GM:……容易に眠れるかは分からない。
    GM:不安もあろう。或いは恐怖もあろう。怒り、当惑、緊張感──様々な想いが頭の中に渦巻いているだろうが。
    GM:いずれにせよあなた達は、野外戦闘用に作られた寝袋などを携えて、入眠までの時間を過ごすのだろう。
    GM:という具合で。情報共有などなどどうぞ!
    卜部巽:地下に入って電気を付ける。殺風景な広い部屋だ。
    流条 旦生:「んー、ちょっとひとのニオイするかなー」
    卜部巽:事前の情報通り、地下室にあるのは祭壇と誰かが眠った痕跡だけ。
    流条 旦生:車から抱えてきた断熱シートをごろごろ床に広げる。
    茶川 閂:「これ、わざわざ改造したんですかね? それとも元からこんなのが……?」部屋を確認しながら。
    卜部巽:「さあ? 夢が教えてくれるんじゃないの?」
    戸上 亜衣奈:「夢。夢かあ」
    戸上 亜衣奈:「───夢の街にて、お前を待つ。」
    卜部巽:適当なスペースに荷物を置き、寝袋を取り出す
    卜部巽:「お前を待つって言っておきながら随分移り気な奴だ。」
    流条 旦生:「数のほかにも欲しいものがあるんじゃない?」自前の寝袋をスポーツバッグから引っ張り出して。
    戸上 亜衣奈:「ええ。正直、こっちからお断りな奴ですけど」
    卜部巽:「警察によると捜索願が出てる人間は100人以上いるらしい。」
    戸上 亜衣奈:「100人…あの人たち以外にも」
    茶川 閂:「ああ。奴の名はおそらく《ドゥームズ・デイ》。薬師院さんが感づいてたように、」
    茶川 閂:「これまでにも2例、戸上と同じ目にあった奴が居たそうだ。何の目的があるかは知らないがな」
    茶川 閂:「デモンズシードって言うレネゲイドを強化する種子を使ったやつだ。なにか、特別な相手が必要なことがあるんだろう」
    流条 旦生:「それさ。ふつーの人が埋め込まれたらどうなるんだろうね?」
    卜部巽:「オーヴァード化あるいはジャーム化するか…拒否反応で苦しむか。」
    卜部巽:「あんまりいい想像は出来そうにないね。」
    流条 旦生:「ああ。だからかなー、噂がUGNの中とか、高校で多かったの」
    戸上 亜衣奈:「…オーヴァードが引っかかるのを期待して、みたいな?」
    流条 旦生:「それもだけど。埋め込まれて大騒ぎなら、こっそり消えるどころの騒ぎじゃないじゃん?」
    戸上 亜衣奈:「それは、うん。そだよね」
    流条 旦生:「いま痛くないならだいじょーぶだって」にゃっと笑って、戸上さんの傷のあたりをつんと。
    卜部巽:話を聞きながら、手に持った紙に何かを書きつけている。
    戸上 亜衣奈:「ひぅ」つんとされる。
    卜部巽:紙を折りたたんで寝袋の頭に当たる部分へ敷く
    流条 旦生:「ん、おけおけ」
    茶川 閂:「ああ、それ。一応やっておいた方がいいですか?」卜部さんに
    戸上 亜衣奈:「あれ…それ、書き方わかったんですか?」
    卜部巽:「わかんないから適当だよ。」
    流条 旦生:「宝船でも書いとく?」
    卜部巽:「出来るだけ噂の内容に沿ってみようって思っただけ。 心配だったらやめときな。」
    戸上 亜衣奈:「うーん…どうしようかな」
    戸上 亜衣奈:少しだけ考えて、メモ帳に何かを書き始める。
    戸上 亜衣奈:「………よし」
    茶川 閂:「う~ん、俺はいいかな……」何かを思い出すように。「なんか……こう……」
    戸上 亜衣奈:書き込んだページを破り、折りたたむ。
    戸上 亜衣奈:「これで……茶川くん、どしたの?」
    戸上 亜衣奈:「デジャヴュ?」
    茶川 閂:「いや……ああ。『夢の叶う街』……? 行ったことが……そう、デジャヴュってやつ……?」
    戸上 亜衣奈:「えっ、もう行ってたの!?」
    流条 旦生:「ふーん。たっさん、どするの?」
    戸上 亜衣奈:「…でも、そうだったら今ここにいないよね」
    卜部巽:「似た夢でも見たんだろ。本当に行ってたらここにいないわけだし、」
    茶川 閂:「しかし、ただの夢だったような……」大きくあくび。「やっぱそうですかね」
    卜部巽:「行った上で帰って来てるんなら事件は終わってる。」
    流条 旦生:「おっけ。そりゃそうだよね」
    戸上 亜衣奈:「ですよねえ」
    卜部巽:「というわけで、願い事書くかどうかは自由!」
    流条 旦生:「はーい」丸めた毛布の中にガラケー放り込んで枕状に。
    卜部巽:「好きにしてぐっすり寝ようね!」
    茶川 閂:「了解です。急に変なこと言ってすいません」少し離れたところに寝袋を。神は入れていない。
    戸上 亜衣奈:「………」
    戸上 亜衣奈:「ああ」茶川くんを見てポン、と手を打ち合わせる。
    戸上 亜衣奈:「そういうとこ、気にしてくれるんだ」
    流条 旦生:「ふーん」
    茶川 閂:「いや、そりゃまあ」
    茶川 閂:「普通にね。普通に」
    戸上 亜衣奈:「んー、ほら。状況が状況だし」
    卜部巽:「茶川くんは優等生だな。」くすりと笑う
    戸上 亜衣奈:「男子と一緒の部屋で寝泊まりとか……そんな感じ、全然なかったから」
    戸上 亜衣奈:「……どうしよう。なんか緊張してきた」
    茶川 閂:「おいおい」苦笑する。「もうちょっとコソコソしてりゃよかったよ」もう少し離れながら。
    卜部巽:「いいよそんなに離れなくても。」茶川と戸上の間に寝袋を持ってくる。
    戸上 亜衣奈:「ごめんごめん! 怒らない……で」
    卜部巽:「間に私が入るから、ね?」戸上に
    戸上 亜衣奈:「え、と……はい」しゅんとしている。
    流条 旦生:「役得だねえ、たっさん」戸上さんのすぐ横のあたりに寝袋動かして。
    茶川 閂:「そうそう。卜部さん、戸上をたのみますよ」
    茶川 閂:「ただでさえ不安でしょうし! 安心させてあげなきゃ」
    卜部巽:「安心…………」
    卜部巽:「どこまでセーフ?」
    茶川 閂:「俺たちにバレて戸上が恥ずかしくないくらい…?」
    薬師院 小夜子:「寝袋越しの接触以上はアウト」扉の向こうから飛ぶツッコミの声。
    流条 旦生:「かおはー?」
    卜部巽:「くちびるはー?」
    戸上 亜衣奈:両頬を押さえてはわわと赤くなっている。
    茶川 閂:「本人の意思はどこへ……」
    薬師院 小夜子:「……当人の同意があるラインにしときなさいよー、まったくもう」
    卜部巽:「はーい。しゃーない。」
    茶川 閂:「そうそう。眠れない一夜を過ごすのは勘弁してくださいよ。俺だけ向こうに行っちまう」流条は混ざってそうだなぁという信頼。
    戸上 亜衣奈:「じゃ、じゃあ眠れる範囲でということで……」
    茶川 閂:そう言ってごろんと三人に背中を向けます。睡眠体勢!
    卜部巽:ベストを脱いで戸上に掛ける。
    戸上 亜衣奈:「あっ……」
    卜部巽:「こんくらいにしとこうか。」
    戸上 亜衣奈:「……はい。ありがとうございます」
    卜部巽:にこっと笑う
    流条 旦生:「軽く運動もナシね。からだの心配なくなってからにしとこっか」くすくす笑う。
    戸上 亜衣奈:「もう、旦生ちゃんは」しかし顔は笑顔で。
    卜部巽:「あんまり気負わずにね、亜衣奈ちゃん。私が付いてるから。」
    卜部巽:「旦生と茶川もいるし。」
    戸上 亜衣奈:「大丈夫です。今、不思議なくらい落ち着いてますから」
    戸上 亜衣奈:「巽さん、それに旦生ちゃんに茶川くん。とても、心強いです」
    卜部巽:「よかった。」長い黒髪をまとめて束ねる。
    卜部巽:ベストを脱いで髪をかきあげたことで、普段は見えない白いうなじが露わになる。
    卜部巽:「おやすみ」と声を掛けた後、寝袋に潜り込む。
    戸上 亜衣奈:巽さんの姿に見とれていたが、声をかけられて慌てて自分の寝袋に深く潜る。
    戸上 亜衣奈:ベストを確かめ、折りたたんだメモ帳を頭の下へ。
    戸上 亜衣奈:「お、おやすみなさい」ぎゅっと目を閉じる。

    GM:──少しばかり、時間が過ぎた。
    GM:いや、相応に時間が流れたのかも知れない。
    GM:時計もなく、月も星も見えない。この空間では時間の流れ方さえ曖昧だ。
    GM:あなたは。
    GM:いや、あなた達は。
    GM:世界の速度から切り離されたように、目を覚ますのだろう──
    GM:或いは、眠れずにいるのだろう。
    卜部巽:か細い寝息が隣から聞こえている。
    卜部巽:ふと、視線を上げて離れた場所で寝ている男を見る。
    卜部巽:「茶川。」男の名前を呟く
    茶川 閂:「……はい」
    卜部巽:「……やっぱり起きてた。」
    卜部巽:「寝れない?」
    茶川 閂:「お見通しですか」振り返りはしない。
    茶川 閂:「そう、ですね。どうも」
    卜部巽:「………。」もぞ、と布の擦れる音。
    卜部巽:それから、茶川のほど近くで、じじ、とジッパーを下す音。
    卜部巽:あの夜に鼻孔を擽った女の香りがする。
    茶川 閂:「……」反応は示さない。諦めているのか、それとも、どこか期待している部分があったのか。
    卜部巽:いつの間にか茶川の隣に卜部が座り、寝袋に手を突っ込んでいる。
    卜部巽:寝袋の中で茶川の手を探り当て、包み込む。
    茶川 閂:「あったかいですねぇ」普段より少しだけ穏やかな声色。
    卜部巽:「安心して寝ろ。」
    卜部巽:「今日の夢は、私も付いてる。」
    茶川 閂:「……ありがとうございます。まあ、そんな怖い夢じゃあなかった気がするんですが」
    茶川 閂:「なにか、質問されたはずなんですよ。なんかちゃんと答えてやれなかったような……そんなことを考えてました」
    卜部巽:「じゃあ、なおさら早く行ってやらねえとな。」
    卜部巽:「遅参は恥だぜ、茶川。一緒に走ってあの子たちに追い付こう。」
    卜部巽:ちら、と既に寝入ってる二人を横目で見る。
    茶川 閂:「そうですね。そうしましょうか……」
    茶川 閂:手を放そうとする。このままでは彼女が眠れないだろう。
    卜部巽:「追い付いてもこのことは言うなよ?」
    卜部巽:手を離して、頭を撫でる。
    卜部巽:「小夜子に怒られるからな。」
    卜部巽:顔を覗き込んで囁く
    卜部巽:「二人だけの秘密、だ。」
    茶川 閂:「またそういう言い方する」
    茶川 閂:形だけの憎まれ口だと分かる。
    卜部巽:「だって小夜子けっこう噂好きだもん。誰かに話したら速攻バレるぞ?」
    茶川 閂:「え、そうだったんですか? 結構口の堅い人だと思ってたんですけど」
    茶川 閂:(それ、卜部さんにだけじゃないかなぁ……)
    茶川 閂:みたいなとりとめのない話をしているうちに、眠りにつく。
    卜部巽:言うなよ、と念を押すように茶川の唇に人差し指を当てて
    卜部巽:「おやすみ」と呟いて自分の寝袋に戻る。
    茶川 閂:「卜部さんも……安心してくださいね。俺たちがいます。戸上も絶対……なんとかなりますから……」
    茶川 閂:「お休みなさい……」うつらうつら。
    GM:──────────
    GM:ロイス取得&調達が可能です。
    茶川 閂:ロイスそのまま
    茶川 閂:応急手当キット!
    流条 旦生:ロイスは保留。念の為応急手当キット調達しとくね。
    卜部巽:ロイス保留!
    流条 旦生:2dx+4>=8
    DoubleCross : (2R10+4[10]>=8) → 7[1,7]+4 → 11 → 成功

    茶川 閂:1dx+2>=8
    DoubleCross : (1R10+2[10]>=8) → 3[3]+2 → 5 → 失敗

    流条 旦生:成功。以上!
    戸上 亜衣奈:ロイスは保留!
    茶川 閂:だめ~ おわり!
    卜部巽:アームドスーツだ!
    卜部巽:3dx+1>=15
    DoubleCross : (3R10+1[10]>=15) → 10[6,9,10]+6[6]+1 → 17 → 成功

    卜部巽:買えた!これが侵蝕ダイスのちから!
    戸上 亜衣奈:では応急手当をもう一つ
    卜部巽:ウェポンケースに入れておきます・
    卜部巽:以上!
    戸上 亜衣奈:4dx+2>=8
    DoubleCross : (4R10+2[10]>=8) → 7[3,4,6,7]+2 → 9 → 成功

    戸上 亜衣奈:買えましたー。異常!
    戸上 亜衣奈:以上ね!
    GM:OK! シーンカット!

    マスターシーン1


    GM:──午前三時、五十七分。この季節ではまだ、街に日の光が落ちてはこない。
    GM:ましてや屋内、地下階だ。分厚い扉に背を預けたまま、薬師院 小夜子は白い息を手に当てていた。
    薬師院 小夜子:「はぁー……寒い寒い。私も中の組に混ぜてもらえばよかったかな……」
    GM:中の組──向こうとてスイートルーム済みではないが、人数が多いし風の吹き込まない部屋だ。
    GM:が、羨ましいかと問われれば、どうだろう。
    GM:些かまだ信じがたい部分もあるが、この部屋は〝異なる位相に作られた空間〟への入り口だと言う。
    GM:身も知らぬ世界へ出撃する為に眠る四人が、自分より恵まれているかと問えば──疑問が残る所だ。
    GM:手に白い息を当てながら、腕時計を見た。分針が幾度か動いて、四時になった。
    GM:薬師院 小夜子は背を扉から離し、足裏で押し込むようにして扉を開けた。
    薬師院 小夜子:「……マジかよ」
    GM:そこには、誰もいなかった。
    GM:寝袋や断熱シートや、寝具だけを残して。誰一人として、そこにはいなかった。
    GM:通信端末を操作する。四人それぞれを順に呼び出し──いずれもが圏外であることを確認する。
    薬師院 小夜子:「マジかよぉ……」
    GM:見えぬ空を見上げて、薬師院 小夜子は呻いた。

    シーン4:白亜


    GM:再びの全員登場をどうぞ。
    流条 旦生:1d10+55
    DoubleCross : (1D10+55) → 4[4]+55 → 59

    茶川 閂:1d10+59
    DoubleCross : (1D10+59) → 7[7]+59 → 66

    戸上 亜衣奈:61+1d10
    DoubleCross : (61+1D10) → 61+8[8] → 69

    卜部巽:卜部巽の侵蝕率を+1(1d10->1)した(侵蝕率:61->62)

    GM:──再び目を覚ました時、あなた達が見上げているのは白い天井であった。
    GM:戸上さん、あなたはまるで普段の目覚めと同じように、身体に馴染んだ寝台の上で目を覚ます。
    GM:或いは卜部さん、流条ちゃん。狭いながらもあなた達も、その寝台の上で三人重なるような雑魚寝をしているかも知れない。
    GM:そして茶川くん。
    GM:なんらかの配慮が働いたものか、君は理不尽にもその寝台の脇、床の上で目覚めるだろう。ごめんね。
    茶川 閂:危ないところだった……
    GM:謎の配慮である。
    GM:壁も床も天井も、置かれた家具も真っ白の民家。それが、あなた達の目覚める場所だ。
    卜部巽:「ん…………。」
    戸上 亜衣奈:「んーーー……」
    流条 旦生:「んー……」戸上さんの背後から抱きついている
    茶川 閂:「あ゛ー……」床の上で起き上がる。
    卜部巽:ゆっくりと身を起こし、持ち物を確認する。
    茶川 閂:「夢か? いや……」きょろきょろしている。
    戸上 亜衣奈:「んー……んー……?」
    GM:さて、戸上さん。あなたがきっと真っ先に気付く。
    GM:この部屋は何もかもが真っ白だが──あなたの家だ。
    GM:窓の位置や扉の位置が。もし廊下に出れば階段の幅や長さや。さまざまなものが、ここはあなたの家だと教えている。
    戸上 亜衣奈:身体に巻き付いたものを寝ぼけてもにもにと揉みながら。
    戸上 亜衣奈:ぼんやりと部屋の中を見て───唐突に覚醒する。
    戸上 亜衣奈:「えっ!?」がばりと、抱き着かれている者ごと身を起こす。
    流条 旦生:「あ、おはよー!」
    戸上 亜衣奈:目覚まし時計。机。姿見。えとせとら、エトセトラ。
    戸上 亜衣奈:「おはよう……じゃないって!」
    茶川 閂:「どうした……戸上……」寝ぼけ頭を振って意識の覚醒を促しながら、室内を物色している。安全確保のためだ。
    戸上 亜衣奈:間違いない、自分の部屋だ。自分の家だ。
    茶川 閂:「ああ、おはよう……違うのか?」
    戸上 亜衣奈:「ぎゃーーー!? 何してんのやめてーーー!!」
    戸上 亜衣奈:茶川くんの腕をがっしと掴んで止める。
    卜部巽:「おはよう。…ってどうしたの亜衣奈ちゃん?」
    戸上 亜衣奈:「ここ、アタシの部屋だから!!」
    戸上 亜衣奈:「アタシの………アタシの?」
    茶川 閂:「え?」こんな白いのに……? という顔をしている。
    戸上 亜衣奈:「じゃあ、ない。か」
    戸上 亜衣奈:言われてみれば、いや言われずとも。こんなに真っ白ではない。
    流条 旦生:「夢の中だから?」背中にぶらさがったまま首をだらんと傾けて、窓の外を見る。
    戸上 亜衣奈:「ご、ごめん」
    戸上 亜衣奈:茶川くんから離れる。
    戸上 亜衣奈:「でも、できれば引き出しの中とかはやめてね…」
    GM:白いカーテンを押しのけた窓の外は、夕暮れ時の街並みだ。
    GM:……白いが。
    GM:道路も家屋も、全てが真白の世界ではあるが。そこには戸上家の窓から見るであろう景色が広がっている。
    茶川 閂:「ああ。なんとなく言いたいことは分かった。なんかごめん……」
    戸上 亜衣奈:「うん……こっちも、慌ててた」
    茶川 閂:そしてその景色を契機に、夢の内容を思い出しつつある。
    戸上 亜衣奈:「でも、やっぱりアタシの家だ。外も同じ」
    戸上 亜衣奈:「色以外は、だけど」
    卜部巽:「亜衣奈ちゃんの部屋や家や近所の街並みを再現してるのか。」
    卜部巽:「傷を負ったのが亜衣奈ちゃんだからかな?…いや、もう少し見て回らないと分からないか。」
    GM:──では。
    GM:部屋を出て、家を出れば、様々に分かる事もあろうが。
    GM:まず言い添えるなら、家人はいない。この家の中にはあなた達だけだ。
    GM:さて。家の外へ出てみますか?
    戸上 亜衣奈:「……とりあえず、家の中には誰もいないみたいです」《蝙蝠の耳》で確認。
    流条 旦生:「消えた人はともかく、黒幕は同じ街にいてくれるといいんだけど……あ。そうだ」
    戸上 亜衣奈:「どしたの、旦生ちゃん」
    流条 旦生:「あいちゃんちって、住所どこだっけ?」夢の中まで持ち込めた紙の手帳を広げて確認。
    流条 旦生:「手近な行方不明の家あったら、確かめてみるのが早そうじゃない?」
    戸上 亜衣奈:「井ノ上の、ちょっと中務に近いとこかな。ところで」
    戸上 亜衣奈:「お客さん。このままだとメーター上がっちゃうよ?」
    卜部巽:「目的地ですよ、お客さーん。」戸上にぶらさがってる流条に
    流条 旦生:「はーい」ぴょこんと飛び降りて
    卜部巽:「とりあえず旦生ちゃんの案がよさそうだね。」
    卜部巽:「ここにいてもしょうがないし、手近なところから探していこう。」
    茶川 閂:「ですね」
    流条 旦生:「はーい!」
    戸上 亜衣奈:「わかりました!」
    卜部巽:「お客さん、今度はこっちに乗る?」
    卜部巽:「亜衣奈ちゃんもいいよ~?茶川は重いからダメだ。」
    流条 旦生:「じゃーせっかくだからおねがいしまーす」おぶさる。
    戸上 亜衣奈:「あ、アタシはまた今度で……」いいです、とは言わない。
    茶川 閂:「え~俺だけ仲間外れですか~」適当なことを言いながら先頭を務めよう。
    卜部巽:「お前は体力あるんだから歩けある……んっ」
    卜部巽:流条の身体を剥がす
    卜部巽:「やっぱダメ。 触り方がやらしい。」
    流条 旦生:「ちぇー。じゃ、あとでまたねー」
    GM:……あなた達は、行方不明者の家を巡る為、歩き始めるだろう。
    GM:結論から言うならば。全てがそうだとは言えないが、確かに行方不明者の家には、誰かの住んでいる気配があった。
    GM:それは家の中から聞こえる談笑の声だったり、玄関扉がしっかり施錠されていたり──そういうものだ。
    GM:だが、それだけではない。何せこの街には、全てが十全と揃っている。
    GM:そう。行方不明者の家だけではない。主無き白亜の城として、幾つもの家が建ち並んでいる。

    GM:家の外は夕暮れ時──見る程に真っ白な街だった。
    GM:通りの構造や家屋の数、或いは道幅や坂の傾斜などなど……あらゆるものが第八地区と同じであったが、
    GM:その世界は、空の青と茜の他には、全く白一色で構成されていた。
    GM:白い街に赤い夕日と、それが生む影が這っている。
    GM:そして茶川くん。あなたはこの風景に見覚えがあるはずだ。
    GM:車の走らない路上を子供達が駆け回っている。その中には明らかに、オーヴァード能力を人目憚らず行使する者もいる。
    GM:彼らには笑顔がある。……工業生産のドールのように同じ種類の。
    GM:ここは第八地区と同じ構造だが──未知の土地だ。
    GM:では。
    GM:あなた達が、見慣れた街並みを歩きながら、何件目かの行方不明者宅へ向かおうとしていた──道幅の広い路上での事だ。
    街の住人:「そこの方々、すいません」あなた達は声をかけられる。女の子を抱き抱えた中年の男性──娘と父親だろうか。
    街の住人:もっとも、血が繋がっているようには中々思えない。黒人系だろう体格の良い父親と、フランス人形のような娘とだ。
    卜部巽:「?」振り返る
    街の住人:いずれも真っ白の服を着た、この街に似合いの服装の。
    戸上 亜衣奈:「はい。あの……えっと、何か御用ですか?」
    街の住人:「外から導かれた方ですか?」
    街の住人:と、その男は笑顔のままに問う。
    流条 旦生:「んー」スポーツバッグを肩に担ぐように持ち替えて
    卜部巽:さりげなく刀に手を置く
    街の住人:刀に手を置く卜部を見ても、その男の笑顔は──一瞬眉が動いた程度で、大きくは崩れない。
    卜部巽:「外から来た。導かれたかは分からないけどね。」
    街の住人:「ああ、やはり! 昨日から大勢の方が、新たにこの街に受け入れられました」
    街の住人:「この街では誰もが幸せになる権利を持つ。あなた達もきっと幸せになれるでしょう!」
    街の住人:些か大仰に、その男は言う。周囲で遊んでいる子供達やその親も、気付けばあなた達に、微笑ましいものを見るような目を向けている。
    茶川 閂:「幸せに……そうかい。そりゃ楽しみだ」
    卜部巽:「二人は誰に導かれたのかな」親子に尋ねる
    戸上 亜衣奈:にこやかに微笑みながら、周囲に気を付けている。
    茶川 閂:(やっぱりここは来たことがある。あるってだけで、有益な情報は何もないが……いや、あの子供か?)
    流条 旦生:手をふる。
    街の住人:「我々は〝あの方〟の名を知りません。ですから皆、〝あの方〟とだけ呼びますが──」
    戸上 亜衣奈:音に、臭いに。あの"影"はいやしないか?
    街の住人:「苦しみの多い世界。私達に安息を与えてくださる方が、〝あの方〟です」
    GM:──居る。それどころか、至る所からその気配を感じるだろう。
    GM:例えるなら。獣の腹に飲まれたなら、終始その獣の臓腑の臭いと向き合う事になろう。
    GM:どこにでも、〝影〟の気配を感じ取れる。
    茶川 閂:「あの方、ね。どんな格好なんだ?」にこやかに。「会えたならぜひあいさつしたい」
    戸上 亜衣奈:「(───わかりすぎて、わからない)」
    GM:或いはこの〝仮想第八地区〟の全てが、〝領域〟であるのかもしれない。
    街の住人:「どんな格好……?」笑みをまた少しだけ曇らせ、眉を寄せ、男は言葉を詰まらせるが、
    街の住人:「……ま、まぁ。きっと……その内、あなた達もお会いすることができるでしょう」
    街の住人:「……そ、そうだ!」
    街の住人:「あなた達、〝ルール〟はもう、お聞きになりましたか?」
    流条 旦生:「るうる?」
    戸上 亜衣奈:「"ルール"? 決まりとか、ですか?」
    街の住人:「ああ、いえ! 難しいことではありません」
    戸上 亜衣奈:「あ、着替えなきゃいけないとか…?」
    街の住人:「この街では誰もが幸せになる権利を持つ。だから──」
    街の住人:「誰かの幸せを邪魔してはいけない、それだけです」
    街の住人:そう言って、その男性はあなた達から、逃げるように離れていく。遠くで待っていたのは東洋系だろう母親と、彼女に良く似た顔立ちの少年。
    街の住人:家族であるとも、そうでないとも見える四人は連れ立って幸せそうに──だがやけに足早に立ち去った。
    卜部巽:「……だってさ。」
    戸上 亜衣奈:「邪魔、かあ」
    流条 旦生:「そーゆーの、キライじゃないけどねー。でもむずかしくない?」頭の後ろで手を組んで。
    戸上 亜衣奈:「邪魔しに来てるわけだからね」ひそひそと。
    茶川 閂:「ああ。どう動けばいいものやら……まだ暴れるタイミングでもないし」
    卜部巽:「例の黒幕か、話の通じる人間がいればいいけど…」
    卜部巽:「亜衣奈ちゃん、そういう気配は感じる?」
    戸上 亜衣奈:「黒幕、の方は感じすぎて、逆にダメです」
    戸上 亜衣奈:「すぐ隣に出てきても、気づけるかどうか……」
    茶川 閂:「そうか……それとは別に、共有しておきたいことが。やっぱり俺はここに来たことがあります。昨日早朝、検査で寝ちまったときだったはずです」
    戸上 亜衣奈:「例の、デジャヴュ?」
    茶川 閂:「ああ。なんか神官みたいな、色付きの恰好をした子供と会話をしたはずだ……」
    戸上 亜衣奈:「色付きってことは……ただの人じゃないってことかな」
    流条 旦生:「色付きってだけで目立ちそうだねえ」
    卜部巽:「色付き、か」
    卜部巽:自分の服を見る
    流条 旦生:「たっさん黒いからいいんでない?」
    卜部巽:「その子がどうかは分からないけど、ここに来て日の浅い人間ならまだ服に色が付いてるのかも。」
    卜部巽:「とりあえず色付きの何かを探してみよう。」
    GM:……方針は決まった。
    GM:あなた達は、まだ明確ではないながらこの街の形を推測し、事態を解決する為に動き始める。
    GM:沈む日があなた達の影を長く伸ばして、そして影は色を薄めて行く。夕暮れ時から夜へ変わる合間。
    GM:不意にあなた達は、街頭スピーカーから街に響くこんな声を聞くだろう。
    GM:『18時になりました。これから6時までの間、〝参加を希望〟しない一級市民は家から出ないように』
    GM:『二級市民の皆さんはただちに家を出てください。6時までの間、屋内へ立ち入ることは禁止されています』
    GM:『繰り返します。二級市民の皆さんは6時までの間、屋内へ立ち入ることは禁止されています──』

    GM:──あなた達は見るだろう。怯え竦み、涙さえ流しながら、近隣の家々から歩み出す人々を。
    GM:彼らに哀れみの目を向けながら自宅へと駆け込む人々を。
    GM:同じ衣服に身を包みながら、彼らには歴然とした差が設けられていて──
    GM:まるでその隔絶は、真白の街の皮膚を剥ぎ取って剥き出しにした筋組織のように、生々しい人の表情を伴っていた。
    流条 旦生:「これさー。偉そうなヒト、さっそく来そうじゃない?」
    戸上 亜衣奈:「手下ぐらいは来るかなあ」
    卜部巽:「参加を希望しようぜ。」
    茶川 閂:「飛び込むしかない、ってわけですね」
    戸上 亜衣奈:「それにしても一級二級って…幸せは人それぞれ、だけじゃなさそう」
    卜部巽:「家の中の連中は、おそらくさっきの親子みたいにあんまり話が通じなさそうだ。」
    GM:──突如、エンジン音。真白の道路を馳せる大型バイクが一台。あなた達のいる方へと突っ込んでくる。
    GM:おそらくは時速200kmも出ていようか。当然だが、障害物を容易に避けうる速度ではない。
    GM:そのバイクは──あなた達の目の前にいる怯え竦んだ老婆を跳ね飛ばそうと、
    GM:いや。
    GM:轢き殺そうと更に加速する!
    卜部巽:老婆とバイクの間に立ち、腰を捻る。
    戸上 亜衣奈:「嘘、どこから!?」
    卜部巽:抜、即、斬。
    GM:両断。
    卜部巽:白い夕焼けを一条の光が走り、バイクを運転手ごと両断する。
    流条 旦生:「おみごとー」
    GM:そのバイクは容易く断ち切られ──上に乗っていた男もまた、
    GM:骸となって路上へと落ちる。
    GM:……と。その男へ駆け寄る、人相の悪い男が一人。
    人相の悪い男:「斉藤……おい、斉藤っ!」
    人相の悪い男:「なんてことしやがる……こいつは愛車で人を轢き殺すのが〝夢〟だったのによぉ……!」
    流条 旦生:「ああ。だよねー。いるいる、そういうひと」
    GM:断ち割られた男は──非力ながらもオーヴァードであろうか。真っ二つになったままもがいており、
    戸上 亜衣奈:「無茶なこと、言ってくれたなあ。あの人」
    GM:駆け寄った男が必死で、二つの肉体を押し合わせて繋ごうとしている所だ。
    戸上 亜衣奈:真っ二つになった人間をうぇぇと見ながら。
    GM:無茶なこと?
    GM:とは言うが、無茶とそうでない事の違いはなんだ。
    GM:人の夢なぞ、それこそ人の感情によるもの。
    :善も悪も人の定めたものだ。
    戸上 亜衣奈:「どうなるんだろう。追放? それともしっぺ返しで同じ目かな?」
    :ならば聞くが、戸上 亜衣奈。
    :無茶ではない夢とは、どういうものだ?
    戸上 亜衣奈:それはきっと、時につまらないものだろう。
    戸上 亜衣奈:夢は、人それぞれだ。
    戸上 亜衣奈:それこそ、荒唐無稽なものから、容易に現実になるものまで。
    戸上 亜衣奈:夢にけちをつけることは、誰もできないし、許されないだろう。
    戸上 亜衣奈:だけど。
    戸上 亜衣奈:人が、人の中で、人として夢を見るならば。
    戸上 亜衣奈:それこそ人が定めた善と悪を考えねばなるまい。
    戸上 亜衣奈:残念だけど、過ぎた自由は許されないのだから。
    :許されない──か。
    :ならば。私が許すと言えば?
    戸上 亜衣奈:その瞬間、決定的にアタシの敵になる。
    戸上 亜衣奈:「───何が来たって、返り討ちにしちゃうけどね」
    卜部巽:再生しつつあるオーヴァードに刀を向けたところで、違和感に気付く。
    卜部巽:「亜衣奈ちゃん。」
    戸上 亜衣奈:「はい」
    卜部巽:「”誰”と話してるの?」
    戸上 亜衣奈:「《ドゥームズ・デイ》」
    戸上 亜衣奈:「……ってことに、なるんでしょうか」
    〝影〟:「そうだ」
    〝影〟:「その名で、私は呼ばれる」
    GM:……そこにいたのではない。たった今、現れたのだ。
    GM:人の輪郭を持ち、形を持ちながら、どこか鮮明でない〝影〟が
    GM:日が落ちて街に広がった影の中からにじみ出るように、あなた達の前に立っていた。
    〝影〟:「その男の言うことは正しい」と、両断された体をつなぎ合わせ、逃げ出す男を指差して。
    〝影〟:……指し示すその指まで、ぼやけてはいるが。
    茶川 閂:「お前が、《ドゥームズ・デイ》」振り返る。卜部さんとは逆の方向を警戒していた。
    戸上 亜衣奈:「また会ったね、ガイドさん。悪いけど、今日で廃業してもらうから」
    流条 旦生:「ねね。その顔隠してるの、なんとかなんないの?」
    〝影〟:「廃業──この街を捨てろ、ということか」
    〝影〟:「ならば、できない」
    〝影〟:「この街には完全な幸福がある。思い描いた夢の全てを叶える装置がここだ」
    戸上 亜衣奈:「ふーん……」
    戸上 亜衣奈:「じゃあ。あのおばあさんの夢は、バイクで轢かれること?」
    〝影〟:「さて、な」
    〝影〟:「お前達は家畜に夢の有無を問うか?」
    戸上 亜衣奈:「……答えはNo」
    戸上 亜衣奈:「まともなガイドじゃないのはわかってたけど、まともすぎない感じ」
    茶川 閂:「お前みたいなやつに会うと、いつも思い知らされるよ。《ドゥームズ・デイ》」
    茶川 閂:「ジャームとは、話が通じねぇんだ」
    〝影〟:「そうだな、通じない。私の言葉はいつも、人間に正しく届かないな」
    〝影〟:「その点で、戸上 亜衣奈」
    〝影〟:「お前は私の声を聞いたな?」
    〝影〟:「……惜しい。お前の力が私のものであったなら」
    〝影〟:「この理想郷は既に世界を覆っていただろうに」
    戸上 亜衣奈:「いいこと教えてくれて、ありがとう」
    戸上 亜衣奈:「あんたの邪魔ができてるんなら、嬉しい限りってね」
    〝影〟:「なぜそう忌み嫌う」
    〝影〟:「穏やかに生きたい。野球選手になりたい。パティシエになりたい。花嫁衣装を纏いたい。英雄でありたい。……美しい願いだ」
    〝影〟:「なら同様に。奪いたい。傷つけたい。犯したい。殺したい。そういう願望もまた叶えるべきではないか?」
    流条 旦生:「言ってることはわかるけどねー。人に好き勝手したいなら、人間いないと困るって」
    〝影〟:「聡明だな、その通りだ。だからこそ私が、人とそれ以下を分ける」
    〝影〟:「お前達は……優れている」
    〝影〟:「一級市民として幸福を甘受することを許そう」
    流条 旦生:「ありがと。でも、ボクそゆうのキライでさー」
    流条 旦生:「あんたを殺したいなー、ってときはどーしたらいいの?」
    〝影〟:「……なるほど」影が動いた。おそらく手であろう部位を顎の下へ運び、俯き
    〝影〟:「その問いは想定の外にあった」
    〝影〟:「ありがとう。今のお前の言葉で、きっと更にこの街は良くなれる」
    〝影〟:「試みることを許可しようと思う」
    〝影〟:「……私を殺そうという試みをだ」
    卜部巽:「総員戦闘準備。」
    卜部巽:「随分、上から目線じゃねえか。」
    〝影〟:「そう思うのなら、そうなのだろう」
    〝影〟:「きっと私はお前達より遙か高みに立っている」
    卜部巽:「人間とそれ以下を分けるだと?ならお前は人間”未満”だ。」
    卜部巽:白刃を水平に構える。刀身に、怯える表情、恐怖に歪んだ口、涙を流す目が映る。
    卜部巽:「私の後ろにいるのはみんな人間だ。」
    卜部巽:「家畜じゃない。それが分からないんなら——」
    卜部巽:懐から紙片を出して影に飛ばす。
    卜部巽:書かれているのは只一字。
    卜部巽:『誅』
    卜部巽:「私の願いを叶えてもらおうか。」
    〝影〟:「……これが、お前の〝夢〟か」
    〝影〟:紙片を手で受け止め、書かれた文字に目を通した。
    〝影〟:丁寧に折りたたみ──懐へとしまい込んだ。
    〝影〟:「その気概を良しとする。名乗らずとも良い、後でお前から聞こう」
    〝影〟:〝影〟の周囲の空間が蠢く。
    〝影〟:夜の闇に覆われた大地から突き出るのは、〝手〟だ。
    〝影〟:四つの手。その指先には人のような顔があって、それぞれがあなた達を見据えている。
    〝影〟:「我が手に抱かれ、私の言葉を聞け。それがお前達の──」
    〝影〟:「あらゆる〝人間〟の幸福だ」
    エンゲージ
    〝影〟
    〝影の手〟4体

    10m

    茶川 戸上
    卜部 流条


    GM:●ラウンド1
    GM:さっそくだがセットアップ!
    戸上 亜衣奈:《戦術》を使用。対象は巽さん、旦生ちゃん、茶川くん。
    〝影〟:《ファンアウト》! 手4体をPC達と同じエンゲージへ送り込む!
    戸上 亜衣奈:ラウンド間のメジャーアクション判定ダイス+5個。シナリオギミック補正込み。
    茶川 閂:《螺旋の悪魔》! 自身攻撃力+21、暴走
    戸上 亜衣奈:侵食は6+1上がって69から76に。
    流条 旦生:《先陣の火》。行動値16まで上昇ー
    卜部巽:《狂想の旋律》、範囲内のPC全員の攻撃力+21
    卜部巽:卜部巽の侵蝕率を+5した(侵蝕率:62->67)
    流条 旦生:受け入れるー。わーい
    戸上 亜衣奈:頂いておきます!
    茶川 閂:暴走により《背徳の理》。ダイス+10
    茶川 閂:狂騒も受け入れる!
    茶川 閂:66→72
    GM:では
    GM:影の手A1! 茶川くんへ《融合》! 《サイレンの魔女》6を使えるようにさせます!
    GM:影の手A2! 戸上ちゃんへ《融合》! 同じ!
    GM:影の手B1! 卜部支部長へ《融合》! こちらは《援護の風》5と《ウィンドブレス》4!
    GM:影の手B2! 流条ちゃんへ《融合》! 支部長と同じ!
    卜部巽:!?
    茶川 閂:そういう!?
    戸上 亜衣奈:ぎゃー!?
    GM:たぶんおわかりになったかと思いますが
    流条 旦生:……ははあん。で、オルクスかー。
    GM:イニシアチブ!
    流条 旦生:ねえこれ先手打って焼き払っていいよね?
    〝影〟:《加速する刻》!
    卜部巽:加速で先手も打てなーい!
    〝影〟:マイナー。無し。
    流条 旦生:そっちが速いかー!
    戸上 亜衣奈:ぐえー
    〝影〟:メジャー、《ナーブジャック》を茶川くんへ使用します
    〝影〟:こちらのRCと茶川くんの意志の対決だ
    〝影〟:8dx+15
    DoubleCross : (8R10+15[10]) → 9[2,2,3,3,4,6,8,9]+15 → 24

    茶川 閂:こいや~
    〝影〟:出目は微妙だ、いけるかもしれんぞ!
    〝影〟:そうか
    〝影〟:暴走中だったね!
    茶川 閂:そうなのだ
    〝影〟:では、行動を指定しましょう。
    〝影〟:茶川くんに乗ってるバフを用いて、茶川くんのダイスを使って《サイレンの魔女》6を使用します
    〝影〟:対象は茶川くんを除いたPC3人!
    GM:そして影の手B1、《援護の風》5+《ウィンドブレス》4! ダイス5個増加の達成値12プレゼント!
    GM:あ、ちなみにウィンドブレスにはデモシが乗ってるので卜部さんは侵蝕率を+5してください。
    卜部巽:ギャアア
    卜部巽:卜部巽の侵蝕率を+5した(侵蝕率:67->72)
    GM:茶川くんはデモシサイレンだから+6!
    茶川 閂:ぐえー
    茶川 閂:背徳の理はウロボロスのエフェクトを噛ませないとダイス増えないので、判定の時はそれだけお気を付けください!
    茶川 閂:念のため!
    GM:そうだった!
    茶川 閂:72→78
    GM:えーと、戦術5個援護の風5個に、本人の精神4にダイスボーナスが1で、ダイス15個
    GM:RC固定値1のウィンドブレス12で
    GM:15dx10+13でお仲間へ攻撃をどうぞ!
    茶川 閂:とはいえけっこうひどい数値が出そうだ…
    茶川 閂:ナムサン!
    茶川 閂:15dx10+13
    DoubleCross : (15R10+13[10]) → 10[1,2,2,6,6,7,7,7,7,8,9,9,10,10,10]+8[2,2,8]+13 → 31

    GM:ではサイレンがLV6なので、4d10+18ですね!
    茶川 閂:それに狂騒が乗って
    卜部巽:暴走!リア不!
    戸上 亜衣奈:同じく暴走リア不です。
    流条 旦生:おなじくー
    茶川 閂:4d10+39
    DoubleCross : (4D10+39) → 17[7,3,5,2]+39 → 56

    流条 旦生:無理無理。リザレクトー
    流条 旦生:1d10+61
    DoubleCross : (1D10+61) → 10[10]+61 → 71

    卜部巽:リザ!
    茶川 閂:この数値! すまねえみんな
    卜部巽:卜部巽の侵蝕率を+9(1d10->9)した(侵蝕率:72->81)
    茶川 閂:リザがみんな高い
    戸上 亜衣奈:リザります!
    戸上 亜衣奈:76+1d10
    DoubleCross : (76+1D10) → 76+4[4] → 80

    GM:では演出!
    〝影〟:「……そうだ。余興をしよう」
    〝影〟:「人間の幸せとは常に、楽しみの傍にあると聞く」
    〝影〟:「私は今日、お前達を傷つけないと約束しよう。それではどうだ?」
    〝影〟:──と、〝影〟は言う。
    〝影〟:その言葉を号令としたかのように──闇から這い出した手が、あなた達に迫る!
    〝影〟:それは指を鈎のように曲げてあなた達につかみかかり──
    〝影〟:これまで感じた事もないような〝力〟を、あなた達に与えるだろう。
    〝影〟:特に、茶川 閂。君の力の増大は、極めて大きい。
    〝影〟:体内から膨れ上がる力を、脳内に直接響く声を、あなたは誰よりも明確に聞く。
    〝影〟:『放て』
    〝影〟:『お前に与えた力を、思うように奮うがいい』
    茶川 閂:瞬間、全方位に向けて衝撃波が拡散する。エネルギーの暴発に近い。
    茶川 閂:それに触れても奇妙なことが起こることはない。彼の内なる力は、彼自身にしか手を課さないからだ。しかし、
    茶川 閂:無理やり与えられた強大なエネルギーは解き放たれるだけで被害を生む。
    茶川 閂:衝撃波が味方を襲う!
    卜部巽:声を発する間もなく衝撃波に圧される。
    卜部巽:みしり、と骨が軋み折れる音が聞こえる。
    戸上 亜衣奈:掴みかかる手をふりほどこうとしていた。避けられるはずもない。
    卜部巽:まだ立ってはいるが、態勢を立て直したところで夥しい量の血を吐く
    戸上 亜衣奈:強いとは聞いていた。しかし、まさかこんな形でそれを理解するなんて。
    流条 旦生:視界の隅で、地面に叩き潰されているのが見える。
    茶川 閂:「クソっ……すんません! こういう能力か……!」
    〝影〟:「……ほう。強い力を持っている。まさか三人のエージェントを、ただの一撃でこうも痛めつけるとは」
    戸上 亜衣奈:地面に俯せに倒れたまま、かろうじて首だけが動く。
    〝影〟:「良いな。お前はやはり一級市民としての資格がある」
    〝影〟:〝影〟は現れたその位置に棒立ちのまま、傲慢にあなたを評し──
    〝影〟:「戸上 亜衣奈。お前も同じように試してみろ」
    戸上 亜衣奈:「な、に……を」
    〝影〟:「力の指向性は容易に制御できる」
    〝影〟:「お前達の幸せとはつまり、私を殺す事だと認識した」
    〝影〟:「刀を振るうこともできぬお前が、直接私を殺す為の力を授けたのだ」
    〝影〟:「使って見ろ。気分が良いぞ」
    GM:では。流条ちゃんの手番だ。
    流条 旦生:はーい
    流条 旦生:叩き潰された猫みたいな有様で、目線だけ上げる。
    流条 旦生:「やっぱ、キライだな。あのさ」
    流条 旦生:マイナーで暴走解除。
    流条 旦生:メジャー。《コンセントレイト》《結合粉砕》《炎の刃》《ウルトラボンバー》。判定前スタックで《援護の風》《ウィンドブレス》。
    流条 旦生:こっちの侵蝕は5点だったよね?
    GM:うむ。その通りです。
    GM:そしてダイスは+5、達成値+12。
    流条 旦生:じゃ、そこまで上げて……も判定前にDB増えないか。メジャー判定いきまーす
    流条 旦生:9dx8+12
    DoubleCross : (9R10+12[8]) → 10[1,3,4,6,6,6,6,6,10]+10[8]+1[1]+12 → 33

    流条 旦生:自分以外の同エンゲージ全員に、達成値33のリアクション不能射撃攻撃。
    卜部巽:つよい。もちろんリアクション不可!
    戸上 亜衣奈:同じく!
    茶川 閂:こちらも!
    GM:では
    〝影〟:《領域の盾》+《領域の守護者》
    〝影〟:影A1に影A2をカバーリングさせます
    GM:あ、ごめんなさい
    GM:リア不だから無理か!
    卜部巽:リア不でもカバーリングは出来たかな…?
    流条 旦生:できるはずー
    GM:できたか! じゃあ出来る処理で!
    GM:他はもちろんリア不!
    流条 旦生:じゃ、ダメージいくよー
    流条 旦生:4d10+32+21 装甲無視
    DoubleCross : (4D10+32+21) → 23[2,4,9,8]+32+21 → 76

    GM:すげえ
    流条 旦生:76点の装甲無視。
    GM:手3本もぎ取られます!
    卜部巽:もちろん死ぬのでリザレクト
    卜部巽:卜部巽の侵蝕率を+8(1d10->8)した(侵蝕率:81->89)
    戸上 亜衣奈:リザレクト!
    戸上 亜衣奈:80+1d10
    DoubleCross : (80+1D10) → 80+4[4] → 84

    流条 旦生:で、自分もHP0になるのでそのままリザ。
    流条 旦生:1d10+88
    DoubleCross : (1D10+88) → 3[3]+88 → 91

    茶川 閂:リザ!
    茶川 閂:1d10+78
    DoubleCross : (1D10+78) → 4[4]+78 → 82

    卜部巽:「なるほど。」影に操られる仲間と自分を見て、即座に判断する。
    卜部巽:「——旦生。」
    卜部巽:「やれ。」
    流条 旦生:「はーい」
    流条 旦生:場違いに明るい声。
    流条 旦生:地面に押しつぶされたちいさな身体が、そのまま、たっぷりと油を吸わせた布切れのように燃え上がる。
    流条 旦生:掴んだ手も。当然のように燃え移る。戸上さんに"繋がっている"一本を除いて、消し炭になるまで。
    流条 旦生:当然、他の"掴まれている"相手も諸共にだ。
    GM:〝手〟の指先に備わった顔が、断末魔の悲鳴をあげる!
    GM:だが、その内の一本は意志無きままに、戸上 亜衣奈に〝力を与えている〟一本を庇った!
    流条 旦生:焼け焦げて服の体裁を残していないボロ布だけひっかけて、むくりと起き上がる。
    戸上 亜衣奈:両腕を無理やりに動かし、頭部だけは守る。見聞きすることだけはできるように。
    戸上 亜衣奈:全身に火傷の痛みを感じながら、それでも生きている。
    〝影〟:「……迷いがないな、金髪の娘。先ほどは何か、私に言おうとしたか?」
    流条 旦生:「ちぇ。しぶといや。でも、これでさっぱりした」かぶりをふって。解けかけたポニーテールがばさばさと煤を散らす。
    流条 旦生:「カンチガイされてるの嫌だから言うけどさ」
    流条 旦生:「ボーリョクって、幸せとかそういう話よりずっとまえじゃん?」
    流条 旦生:「どーでもいいんだよ。そんなの」
    〝影〟:「ならば、お前は何を〝どうでもよくない〟ものとする?」
    流条 旦生:「いまは、あんたに消えてほしいかなー」
    〝影〟:「そうか、ならば」
    〝影〟:「試みるがいい。それがお前達の幸せであるなら、私は許す」
    GM:では、〝影〟の手番であるが。
    GM:〝影〟はいちど待機し、このラウンドの最後に行動する。
    GM:では茶川くんの手番!
    茶川 閂:マイナーで暴走解除!
    茶川 閂:メジャーで〝影の手〟A2に攻撃します。
    GM:判定どうぞ!
    戸上 亜衣奈:ではその判定に
    茶川 閂:おお
    戸上 亜衣奈:《ダンシングライト》。ダイス+3個。侵食+3で87に。
    茶川 閂:協力パワー!
    茶川 閂:《インスタントボム》+《コンセントレイト:ウロボロス》
    茶川 閂:いきます
    GM:GO!
    茶川 閂:ダイスは合計で+8かな
    戸上 亜衣奈:私からの分はそうなります!
    茶川 閂:ありがたや!
    茶川 閂:22dx7+4
    DoubleCross : (22R10+4[7]) → 10[1,1,2,2,2,3,3,3,4,4,5,5,5,5,5,6,6,6,8,8,8,9]+10[6,8,10,10]+10[1,4,7]+2[2]+4 → 36

    茶川 閂:あらら
    GM:ガード! ダメージどうぞ!
    茶川 閂:4d10+44
    DoubleCross : (4D10+44) → 13[9,2,1,1]+44 → 57

    茶川 閂:装甲無視!
    茶川 閂:うーん振るわない
    GM:これは……一発で死ぬ! ダイス出目悪くとも死ぬ!
    GM:演出どうぞ!
    茶川 閂:よかったー
    茶川 閂:「やっちまった分は、仕事で取り返さないとな」
    茶川 閂:戸上さんに近づき、彼女にまとわりつく手に触れる。すると、
    茶川 閂:その手が、唐突に消滅する。最初から何もなかったかのように。
    茶川 閂:「なるほど”夢”だ」ポツリと。「”通り”がいい」
    GM:闇から生まれたものが闇へと還る。あたかも物理法則であるかのように。
    戸上 亜衣奈:「う……ん」ふっと、体の違和感が抜ける。
    〝影〟:「……ほう。今、〝何をした〟?」
    茶川 閂:「無事か? 卜部さんを頼むぜ。一発かましてやってくれ」
    茶川 閂:「俺がなにをしたか、か?」
    茶川 閂:「なに言ってるんだ。お前の夢だぜ……お前が俺に教えてくれよ」
    〝影〟:「……………………」
    〝影〟:「お前は市民として扱うより──装置とするべきか」
    〝影〟:「お前の力を以てすれば、より多くの幸福を産み出せよう」
    GM:ではお次、行動値6二人のいずれか!
    茶川 閂:82→88
    戸上 亜衣奈:支援を飛ばしたいので、先に動きたいです!
    GM:おーけい、どうぞ!
    卜部巽:どうぞー
    戸上 亜衣奈:では!
    戸上 亜衣奈:マイナーで暴走解除。メジャーで《アドヴァイス》。
    戸上 亜衣奈:卜部さんを対象に、次のメジャーアクションのC値を-1し、ダイスを+4個します。
    戸上 亜衣奈:侵食は4上がって87から91に。
    GM:では、演出あればそのまま卜部さんへ演出からのリレーを!
    戸上 亜衣奈:では演出を。
    戸上 亜衣奈:「ありがとう、茶川くん」傷だらけのまま、立ち上がる。"影"を見る。
    戸上 亜衣奈:「アンタを殺すことが、アタシの幸せ?」
    戸上 亜衣奈:「違う」
    〝影〟:「ならば、なんだ」
    〝影〟:「お前は何を望み生きる」
    戸上 亜衣奈:「アンタを殺すのは、過程。幸せはその先にある」
    戸上 亜衣奈:「アタシの望みは平々凡々。平和な日々を、楽しく、嫌だけどたまには苦労もして」
    戸上 亜衣奈:「満足だけど、ここまでか───なんて思いながら一生を終える」
    戸上 亜衣奈:「つまらないって言う人も大勢いそうな、贅沢」
    戸上 亜衣奈:「アンタは、人の"外側"にいっちゃったから」
    戸上 亜衣奈:「遠慮、しない」
    戸上 亜衣奈:"影"の一部が光に照らされる。
    戸上 亜衣奈:会話をしながら、もう一つの"声"からそれを得た。
    戸上 亜衣奈:アイツの弱点。少なくとも、弱い部分を。
    戸上 亜衣奈:少しでも、あの人の力になるために。
    卜部巽:ではこちらの手番を
    GM:GO!
    卜部巽:マイナーで戦闘移動。影に接敵。
    卜部巽:メジャーで《コンセントレイト:ハヌマーン》《音速攻撃》。オートでアームドスーツ装備。
    卜部巽:影に白兵攻撃!
    GM:リアクションはガードだ、そのまま判定からダメージまでどうぞ!
    卜部巽:あとリーダーズマークも使うよ!達成値+5!
    卜部巽:18dx7+8
    DoubleCross : (18R10+8[7]) → 10[2,3,3,5,5,5,6,7,7,7,7,8,8,8,8,9,10,10]+10[1,2,5,5,6,7,7,8,10,10,10]+6[1,2,3,4,6,6]+8 → 34

    卜部巽:ごめんなさいC値下げ忘れ!
    GM:もっかい!
    卜部巽:18dx6+8
    DoubleCross : (18R10+8[6]) → 10[1,2,3,3,4,5,6,6,6,7,7,7,7,8,8,8,9,10]+10[1,2,3,3,3,4,5,5,9,9,10,10]+10[3,8,8,9]+10[6,9,10]+10[2,4,9]+10[7]+10[6]+3[3]+8 → 81

    流条 旦生:いったー
    GM:うぎゃぁ
    卜部巽:わお
    卜部巽:ダメージ!
    卜部巽:9d10+21+11+3 装甲ガード有効です
    DoubleCross : (9D10+21+11+3) → 37[4,4,2,3,4,5,10,2,3]+21+11+3 → 72

    卜部巽:そこそこ!
    GM:ふむ。では。
    GM:戸上 亜衣奈。あなたは卜部 巽の天をも断ち割る一刀が、過たず〝影〟の弱点を捉える瞬間、
    GM:右目の奥に再び、あの時の激痛を感じる事だろう。
    戸上 亜衣奈:むむっ
    GM:傷みばかりではない。まるで己が力を吸い上げられるようなその感覚は──
    〝影〟:《魔王の石版 / サタンズタブレット》
    GM:このシーンは、〝中務に近い井ノ上〟が舞台でしたね、ならば
    GM:9個だ。
    GM:ダメージ軽減、5*9! 27ダメージが通ります!
    GM:明らかに会心の手応え、だがなぜか刃が命に届かない! 演出をどうぞ!
    卜部巽:ヒエー
    戸上 亜衣奈:うわー
    卜部巽:刀を大上段に。現れた弱点を狙いすませた一撃を放つ。
    卜部巽:”一刀に全てを込める”。それが卜部の剣の神髄。
    卜部巽:「■■■■ーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!」
    卜部巽:風のように踏み込み、雷のように斬る。
    卜部巽:この身は全てを断ち切る嵐。
    卜部巽:「………へえ。」残心。
    〝影〟:「……なんと」
    〝影〟:その影は──心底驚いたような声を上げた。
    〝影〟:右目が見開かれている──右目?
    〝影〟:そうだ。あなた達はきっと、その姿を見て、理解出来ているだろう。
    〝影〟:いまだあやふやな形なれど、いかなる顔立ちであるかをだ。
    〝影〟:案外に幼い、子供のような顔をしたその〝影〟は
    〝影〟:「よもや、傷を受けるとは思わなかった」
    〝影〟:「……惜しい。惜しいぞ、その剣技の冴え」
    〝影〟:傷みに顔をしかめながら、白と黒で構成された体から、黒い血を流してよろめいた。
    卜部巽:卜部巽の侵蝕率を+4した(侵蝕率:89->93)
    卜部巽:「妙なもん埋め込んでやがるな。」
    〝影〟:「妙と言うな。これが私の力だ」
    〝影〟:「私は誰かの願いを叶え」
    〝影〟:「夢を叶えた者が、我が力の糧となる」
    〝影〟:「この街が広がり続ける限り、夢が絶えず広がる限り」
    〝影〟:「私の力もまた──無限遠まで届く」
    GM:では、〝影〟の手番
    〝影〟:マイナー、戦闘移動でエンゲージ
    〝影〟:メジャー、戸上さんにナーブジャック
    戸上 亜衣奈:ギェー
    〝影〟:判定!
    〝影〟:8dx+15
    DoubleCross : (8R10+15[10]) → 10[1,3,4,4,6,9,9,10]+1[1]+15 → 26

    GM:意志で対抗可能!
    戸上 亜衣奈:暴走を解除しているから…リアクションができる!
    戸上 亜衣奈:対決します!
    戸上 亜衣奈:6dx>=26
    DoubleCross : (6R10[10]>=26) → 9[2,3,3,7,7,9] → 9 → 失敗

    戸上 亜衣奈:意志ー!
    GM:ではメジャーアクションですが。
    GM:素手で〝影〟への白兵攻撃をお願いします。
    戸上 亜衣奈:素手でですね。
    流条 旦生:ちょっと待った。
    GM:うむ
    GM:GMの誤裁定だ!
    GM:ので、マイナーの戦闘移動を取り消し!
    GM:そしてメジャーアクションの攻撃対象を茶川くんへ切り替えで!
    茶川 閂:キャミ~ッ
    茶川 閂:おれも対決はできるぜ!
    茶川 閂:6dx>=26
    DoubleCross : (6R10[10]>=26) → 9[5,6,6,8,8,9] → 9 → 失敗

    茶川 閂:だめだぜ~
    GM:あ、ごめんなさい!言い方が悪かった!
    茶川 閂:あ、そういうことか!
    GM:戸上さんの素手による白兵攻撃の、攻撃対象を茶川くんへ!
    茶川 閂:かんちがいしてました
    GM:この書き方だとそう読めますね! 失敗!
    茶川 閂:素パンチvs素ドッジで勝負ということか……!
    戸上 亜衣奈:えーとマイナーで移動せずこちらのエンゲージにナーブジャックして
    戸上 亜衣奈:失敗した私が茶川くんを素手パンチですね。
    GM:そうです! 
    戸上 亜衣奈:えーとでは自分に飛ばした支援はないので
    戸上 亜衣奈:卜部さんのだけかな。
    GM:の、はず!
    戸上 亜衣奈:攻撃力+21。避けてくれ茶川くん!命中判定!
    戸上 亜衣奈:3dx
    DoubleCross : (3R10[10]) → 9[4,8,9] → 9

    戸上 亜衣奈:ぐああ高いよ
    〝影〟:オートアクション《勝利の女神》、戸上さんの判定達成値に+18
    〝影〟:遠慮せず思いっきり殴ろうぜ!
    茶川 閂:普段の怒りが出てるよ
    戸上 亜衣奈:ウワーッ!
    茶川 閂:ゲエーッ
    戸上 亜衣奈:27を…避けて!
    GM:ではリアクションだ茶川くん!
    茶川 閂:まわればよかろうなのだ! ドッジ
    茶川 閂:4dx>=27
    DoubleCross : (4R10[10]>=27) → 8[2,6,7,8] → 8 → 失敗

    GM:女神らなくても当たってた……
    GM:ダメージ!
    茶川 閂:素でも負けてたけど、女神のおかげで面目が立った
    戸上 亜衣奈:えーとではダメージを。ダイスが3個で素手がダメージ-5だからと。
    戸上 亜衣奈:3d10+21-5
    DoubleCross : (3D10+21-5) → 12[8,2,2]+21-5 → 28

    茶川 閂:やられる!
    茶川 閂:リザレクトします~
    GM:全快茶川くんをちょうど一撃で殴り倒せるダメージだ……
    茶川 閂:やっぱりやる気満々じゃん!
    茶川 閂:1d10+88
    DoubleCross : (1D10+88) → 9[9]+88 → 97

    戸上 亜衣奈:ひえー
    茶川 閂:でかいよ~
    〝影〟:では
    〝影〟:「試してみたくなった」
    〝影〟:「その非力な拳を」
    〝影〟:「仲間に守られてようやく立っていられるようなお前の拳を」
    〝影〟:「仲間へ向けると、どうなるのか」
    〝影〟:「……耐久実験、という奴だな?」
    〝影〟:──声が聞こえるだろう。抗いがたい声が。
    〝影〟:拳を作れ。簡単だ。指を折り曲げて、強く固めればいい。
    〝影〟:どんな人間にも、僅かにでも、気に入らぬことはあるだろう。
    戸上 亜衣奈:「───」歯を食いしばり、右目の激痛に耐えていた。
    戸上 亜衣奈:先に打たれ、焼かれていなければ、また叫んでしまっていただろう。
    〝影〟:心の澱みを吐き出しながら──
    〝影〟:想いの程を叫びながら──
    〝影〟:「奮え」
    戸上 亜衣奈:その右目を覆っていた手が、気づけば強く握りしめられている。
    戸上 亜衣奈:「なん───」
    戸上 亜衣奈:聞こえた瞬間、身体を回転させていた。
    戸上 亜衣奈:傍に立っている、さっき自分を助けてくれた相手に、
    戸上 亜衣奈:勢いを乗せた拳を。
    戸上 亜衣奈:こちらをまるで警戒していない顔に、叩き込んでいた。
    茶川 閂:反応はできる。だが、能力の性質上回避の訓練は最近までおろそかにしがちだった。直撃!
    戸上 亜衣奈:「───え」
    戸上 亜衣奈:右の眼よりも、拳が痛い。
    茶川 閂:「ぬわーっ!?」
    戸上 亜衣奈:皮が裂け、肉は断ち切れ、骨も砕けているかもしれない。
    戸上 亜衣奈:──いや、それよりも。
    戸上 亜衣奈:自分は今、なんと言っただろうか。
    戸上 亜衣奈:──────────「羨ましい」
    戸上 亜衣奈:何故? 今? そんなことを?
    茶川 閂:一方こちらはすぱこ~んと吹っ飛び、八百屋かなにかの軒先を巻き込んでガラガラと破壊音を立てながら墜落した。
    茶川 閂:「茶川、無事で~す……」雑多な破壊あとから手だけを出して振っている。
    茶川 閂:戸上さんの声が聞こえているかどうかは定かではない。
    戸上 亜衣奈:傷つけ、傷ついた拳をもう片方で覆い隠し、青ざめた顔で立ち尽くす。
    GM:では、本来なら行動する者がいないので速攻すっ飛ばされる筈のイニシアチブ
    〝影〟:《さらなる絶望》×5
    〝影〟:「ふむ」
    〝影〟:「戦えるようだ。己が感情の為ならば」
    〝影〟:「だが……」
    〝影〟:──闇が蠢く。〝手〟が再び四つ吐き出されて、あなた達の周囲に立ちはだかる。
    〝影〟:そして、そればかりか。
    〝影〟:「来い」
    供船 いずな:「はいっ!」
    供船 いずな:近隣のビルの上よりパラシュートも無く飛び降り、一度の絶命と引き換えに、
    供船 いずな:流条 旦生。あなたの背後に立ったものがある。
    流条 旦生:「あれ」
    供船 いずな:「呼びに来たよ、流条さん」
    流条 旦生:「いちお、こっちから来たんだけどなあ」
    供船 いずな:リザレクト。骨の砕けた肉塊が、人の形へと再生しながら、あなたを呼び、
    供船 いずな:「かもね。うぅん、先越されちゃったなぁ……」
    供船 いずな:「ま」
    供船 いずな:「いいか」
    供船 いずな:「そのまま振り向かないで、降参してくれたら」
    供船 いずな:「私、すっごく嬉しいんだけどなぁ……?」
    流条 旦生:「えー。ヤだ」
    流条 旦生:普通に、いずなちゃんにからだごと向き直って。
    流条 旦生:「ね。いずちー、いまなにしてるの? 兵隊? 警察?」
    供船 いずな:「んー? へへへ……」
    供船 いずな:「女の子、してるよ」
    供船 いずな:「今日のお夕飯はね、お母さんがオムライスつくってくれるんだ」
    供船 いずな:「だから、あんまり遅くまで外にはいられないの」
    流条 旦生:「大変だねー。バイト、減らしたほうがいいんじゃない?」
    流条 旦生:バンザイして。
    流条 旦生:「それで降参って、ボクたちに何してほしーのかなっと」
    供船 いずな:「一緒にみんなで、幸せになれば……それだけでいいの」
    供船 いずな:「だって、この街にいれば」
    流条 旦生:「あ。何をしたいか、って聞いてくるのはナシね?」
    供船 いずな:「この街でなら、また私達は──」
    供船 いずな:──また。
    供船 いずな:そのたった二音が示すものを、或いはあなたなら知っているだろうか。
    供船 いずな:合鍵で入った家の中の、使われていない幾つもの部屋を見て。
    GM:そして、供船いずなの一方的な言葉とほぼ同時に──
    GM:卜部支部長。あなただけに届く声がある。
    :「おい、聞こえているか。聞こえている筈だな、あれから耳が遠くなる程の時間も過ぎているまい」
    :それを厳密に言うならば声というより、直接脳髄へ叩き込まれる思念だ。
    :幻覚物質を媒介とする思念伝達。一部のソラリス能力者は、こういう芸当ができると言う。
    卜部巽:「………久しぶり。」
    卜部巽:「ここにいたんだ。」
    :「おう。いいか、細かい事は言わんぞ。思い切り息を吸って目を瞑れ。5秒だけでいい」
    卜部巽:「わかった。」と返したのち、思念すら途切れる。5秒間の黙想。
    :その5秒の合間に──
    :イージーエフェクト《ケミカルスモッグ》
    :突如、あなた達の周囲を黒色の粉塵が覆う!
    :視界を完全に奪う煙の中──卜部支部長。あなたは腕を引かれるだろう。
    :そしてあなたの視線の高さより大分低い位置から、こんな声を聞く筈だ。
    :「撤退命令だ! お前のタガが外れた声量なら、他の連中も迷わず追って来るだろうよ!」
    〝影〟:「む──」〝影〟は目を見開いたまま、その粉塵の中に飲み込まれる。
    卜部巽:「気が効くね。」
    卜部巽:「総員、撤退!散開して敵を撒け!」
    流条 旦生:答えずにそのまま走り出す。
    卜部巽:大音声が煙の中から響く。
    :「■市支部の部下連中か? N市の土地勘はあるか?」
    戸上 亜衣奈:粉塵を少し吸ってしまい、むせる。が、耳に飛び込む最優先の命令に走り出す。
    茶川 閂:号令に追従する。
    卜部巽:「あるよ。 言わなくても再集結地点が分かるくらいにはね。」
    :「それは助かる。あまり隠れ家に案内したくない客人がいるからな!」
    供船 いずな:「くっ……煙幕、古典的な手を……っ!」
    供船 いずな:四方向へ散る相手の、誰を追うべきか一瞬迷う。……その一瞬で追いつけぬ距離まで逃げられる。足に自信は無いのだ。
    GM:やがてあなた達は、それぞれに追っ手の気配を背後に感じながらも走る事となるだろうが、
    GM:その追っ手達は不思議と、ある程度の距離を追いかけたところで急に、あなた達を見失うだろう。
    GM:もっとも、その理由は直ぐに分かる。
    GM:井ノ上地区郊外、別荘地の中へ佇む洋館。
    GM:皆、優秀なるオーヴァードであるあなた達には、その洋館を容易に認識できる。
    GM:……が、同時にそこにはなんらかの、おそらくは〝白い街〟の戦力に気付かれぬ為の隠蔽措置がなされている。
    GM:第八支部。壁も床も真白の空間ではあるが──あなた達の馴染みの〝巣〟。此処は今、〝街〟の支配下にあるのではなく──
    久我 玄太郎:「1、2、3、4、欠けも抜けも無いな。……無いだろうな?」
    卜部巽:「無いよ。みんなよく逃げてこれたね。」
    GM:卜部支部長。あなたはおそらく、彼に引っ張られての最短経路で。
    卜部巽:「しかし、見事に真っ白だな。」
    GM:そして残りの面々は、迂回しつつ少し遅れて、ここへ辿り着いただろう。
    卜部巽:見慣れているが見慣れない支部の内装を眺めつつ。
    流条 旦生:「正直不思議なんだけどさ」
    流条 旦生:「タネあり?」
    久我 玄太郎:「ん? それはスイカか、それとも奇術か?」
    久我 玄太郎:その少年は、真白の支部の中を歩きながら、首だけくるりと振り向かせて言った。
    流条 旦生:「手品の方」
    久我 玄太郎:「おれはソラリス / オルクスだ。《ドゥームズ・デイ》本体ならさておき、その手下共の目を欺くなど」
    久我 玄太郎:「此処へ飛ばされた数ヶ月の下準備があれば、どうということはない!」
    久我 玄太郎:「だがしかし、全く驚いたものだ。四人だぞ、四人。それも目のイカれていない、まともな連中だ」
    久我 玄太郎:「行方不明だろう俺が言うのもなんだがな。お前達、どこから沸いて出た?」
    GM:人気の無い真白の支部内。あなた達はその中の一室へと導かれるのだろう。
    GM:ソファやテーブルや、見慣れた家具の配置が為された部屋。
    GM:そこで、その少年は堂々と、自分がその空間の主だと言わんばかりに、ソファのど真ん中に腰を下ろした。
    卜部巽:「4人で仲良く寝たらここにいたんだよ。」
    茶川 閂:「《ドゥームズ・デイ》の野郎をとっちめなきゃならなくなったもんでね。こっちから乗り込んだってわけ」
    久我 玄太郎:「寝たら、か。それは興味深い──ん、待て。乗り込んだ?」
    久我 玄太郎:「なんだそれは。お前達随分と器用な事をするな。そんな事が出来るなぞ、知らんぞ俺は」
    久我 玄太郎:座ったまま思い切り身を乗り出してくる。
    卜部巽:「現実世界でここの事が噂になっててね。」
    戸上 亜衣奈:「それで、その……調べたり、誘われたりして」少し離れた場所に立っている。
    戸上 亜衣奈:火傷などは治りつつあるが、拳はほとんどそのままだ。
    卜部巽:「行方不明者の足取りを追ったらこの街のビルの地下で消息が途切れてたから、」
    卜部巽:「”眠ることで夢の叶う街に行ける”って噂に基づいて寝てみたのさ。」
    流条 旦生:「あいちゃん、ほーら、こっちこっち」腰の後ろに手を回して、戸上さんを卜部さんの隣にひく
    茶川 閂:「うおっと」逆に身を引きつつ。「しかしそうなると、久我さん。あんたはどうやってここにたどり着いたんだ?」
    久我 玄太郎:「噂を追って、か……全くお前達の鼻が鋭いのか、それとも《ドゥームズ・デイ》が余程派手に動き始めたか──ん?」
    久我 玄太郎:少し距離を取って立っている戸上へと視線を向け、
    久我 玄太郎:「おい、怪我人だぞ。俺の前で怪我人をそのままにしておくな! 包帯は必要か!」
    久我 玄太郎:と声を張り上げつつ、今度は首を茶川の方へ向けて。
    戸上 亜衣奈:「あ……いえ。そのうちに、治ると思いますから」
    戸上 亜衣奈:されるがままに引かれていく。
    卜部巽:「治しておきなよ。」
    流条 旦生:「治ってないじゃん? ほらほら」
    久我 玄太郎:「俺か。俺はな、半ばお前達と同じだ。寝たら此処へ出た──ああ、卜部。治療用の備品はそこの机の上だ、好きに使え!」
    卜部巽:「跡が残ったら悲しくなっちゃうよ。綺麗な手だもん。」
    卜部巽:「はいはい、よそ者なのに詳しいなあ!」
    久我 玄太郎:「元を辿れば野営の夜。戦闘部隊数名と共に就寝して目が覚めたかと思えばこの街に──」と喋り始めて、
    久我 玄太郎:「何がよそ者か! 数ヶ月もここに住めば詳しくなるわ!」
    戸上 亜衣奈:「きれい……」言われて自分の手と、茶川くんの顔を見る。
    久我 玄太郎:「だいたいなんだこの建物は! 美山の趣味が変わったか、ラボは何処へ行ったラボは!」
    卜部巽:戸棚から応急処置セットを取り出して
    卜部巽:「………。」取り出した備品を机の上に置いて、
    茶川 閂:「そうそう。痛くていいことなんてないぜ……」戸上さんの視線を感じて。「いいパンチだったな! 今度卜部さんと近接戦の訓練もしてみたらどうだ? きっといい線行くぞ」
    茶川 閂:「深山さんは……」
    卜部巽:ワイシャツのボタンを外して、首に提げているドッグタグを取り出す。
    戸上 亜衣奈:「………っ!」茶川くんの言葉を聞いて、ぶわっと涙が溢れ出す。
    流条 旦生:「茶川さん。デリカシー」
    卜部巽:「美山前支部長は、ここだ。」
    卜部巽:「ラボは無くなった。第四と統合だ。」
    久我 玄太郎:「……………………」ドッグタグへ向けた目が僅かに見開かれ──ちっ、と舌打ちの音。
    卜部巽:ドッグタグと共に、リーダーズマークがぶら下がっている。
    戸上 亜衣奈:だが、声は上げない。泣いている場合ではないから。
    久我 玄太郎:「……そうか。つまりお前が後任のN市支部長。それでこの連中は、お前の部下というところか」
    卜部巽:「……そうだよ。」久我から目を外し、戸上に向き直る。
    茶川 閂:「わ、悪かった。気にすんなって、全然大丈夫だから! ていうか、俺の方がよっぽどみんなに大きな被害だしてるし! な!?」
    卜部巽:傷ついた手を取って消毒した後優しくガーぜを当て、包帯を巻いていく。
    戸上 亜衣奈:「ううん…ごめんね、茶川くん」
    戸上 亜衣奈:涙を拭い、抗うことなく手当をされる。
    茶川 閂:「いや……」
    茶川 閂:「……ところで! 結局、俺たちはここからどうするべきなんだ?」話題を変えるように。
    久我 玄太郎:「どうするべきか? ふん、俺の見立てた所ではな」
    久我 玄太郎:「そこの精神が参っていそうな娘を手当しつつ!」
    久我 玄太郎:「お前らも一度休むのが最優先だ!」
    茶川 閂:「そういうことじゃ……いや、それもそうか」
    久我 玄太郎:「余計な事をうだうだ考えていては体も休まらん。茶川とか言ったか?」
    茶川 閂:「はい」圧に敬語になる。
    久我 玄太郎:「《ドゥームズ・デイ》の影響下では、盗み見も容易ではない。が、戦いの一部始終は見ていた」
    久我 玄太郎:「見たところお前が一番狙われていた。真っ先にお前が休め」
    久我 玄太郎:「その後で何をすべきか、と言うのなら。答えはただ一つ!」
    久我 玄太郎:「どうにかしてこの街の住人を向こう側へ戻しつつ、《ドゥームズ・デイ》を叩く。その他にあるまいが!」
    流条 旦生:「出ていった人は?」
    久我 玄太郎:「出ていった、とは? 自由意志で此処へ来た阿呆のことか?」
    戸上 亜衣奈:「えっと……二級市民、のこと?」
    戸上 亜衣奈:「かな?」旦生ちゃんに。
    流条 旦生:「住んでた人。自由意志かは知らないけどさ」
    卜部巽:「出る手段はあるのかってことだろ。 目星付いてるの?」
    戸上 亜衣奈:「ああ」なるほど、と頷く。
    久我 玄太郎:「敢えて正直に言おう。予想こそしているが、実証の手段が今までになかった」
    久我 玄太郎:「俺は非戦闘員だ。怪しい場所へ首を突っ込んでの調査なぞ、おちおちやっておられんのでな!」
    流条 旦生:「目星はついてるんだね。おっけおっけ」
    茶川 閂:「流石。この街で何か月も生き残ってるだけある」
    久我 玄太郎:「ふん。生きるだけなら鼠のように逃げ回れば良い。膝を屈するという選択肢も有るには有るな」
    久我 玄太郎:「お前達のように真っ向から理不尽に立ち向かおうとするクソ度胸の持ち主なぞ、そうそう何処にでもいる訳ではない、ということだ」
    久我 玄太郎:「……これでお前達まであの連中のように〝夢〟狂いなら、いよいよ年貢の納め時だったが」
    卜部巽:久我の座ってるソファーに近づき、無理やり空いているスペースに座る。
    卜部巽:久我の身体を持ち上げて自分の膝に座らせる。
    久我 玄太郎:「ぅおう。何だ、卜部。近いぞ」文句は言いながらも、ソファのど真ん中から動こうとしなかったが──
    卜部巽:「相変わらず話が長いな!お前!」
    久我 玄太郎:「むっ」さして鍛えていない体。容易に持ち上げられ、膝の上に座らされ、
    久我 玄太郎:「やかましい! ろくに話す相手もいなかったのだ、浮かれて何が悪いか!」
    卜部巽:「目星付いてるんならさっさと言いな。実証してきてやるからさ。」と言ったところで
    卜部巽:「なんだ?さみしかったのか?」
    久我 玄太郎:「……当然だ。ゼロとは言わんが、ここに住まわせている人間は、阿呆で愚か極まる馬鹿男が一人、馬鹿女が一人」
    久我 玄太郎:「戦力でゼロカウントの俺が守ってやらねばならんような一般人だ。話し相手にもならん!」
    卜部巽:「言葉はひねくれてるのに根は素直なんだよなー。」
    卜部巽:「しょーがねーから慰めてやるよ。このソファーは私のだから譲らないけどな。」
    久我 玄太郎:「……ふん。その申し出はありがたく受け取ってやろう」
    久我 玄太郎:「だが、このソファは俺の定位置だ! お前は〝表側〟のソファで妥協するのだな!」
    戸上 亜衣奈:仲良さげに話す二人を少しの間じっと見ていたが、意を決して歩み寄っていく。
    戸上 亜衣奈:「あの、巽さん……ちょっと、いいですか? ふたりで」
    戸上 亜衣奈:ちょいちょい、と部屋の隅を指さす。
    久我 玄太郎:「……あぁ?」訝りながらも、卜部の膝の上から降りて
    卜部巽:「ん?」戸上の仕草に気付く
    卜部巽:「いいよー。どうしたの?」
    久我 玄太郎:「おい、卜部。怪我人がお呼びだぞ、慰めるなら俺じゃなく向こうだ」
    卜部巽:「はいはーい。」ソファーから降りて部屋の隅へ
    戸上 亜衣奈:「すいません」ぺこ、と久我さんに頭を下げつつ。
    戸上 亜衣奈:「……あの、こんなこと言いたくないんですけど」
    戸上 亜衣奈:「あの人、信頼できるんでしょうか……ああ! 別に巽さんの知り合いを疑ってるとかそういうのではなくて!」
    戸上 亜衣奈:「ほら、茶川くんとか、無理やり動かされてたりしましたし……操られて、とか。そういう」
    戸上 亜衣奈:それに、自分もだ。だから、やけに気になってしまう。
    卜部巽:「任務でも一回しか会ったきりなんだけどさ。たぶん大丈夫だよ。」
    戸上 亜衣奈:「えっと……それじゃ、改めて紹介だけお願いできますか?」
    戸上 亜衣奈:「これから、一緒に行動するわけですし……」
    戸上 亜衣奈:「あ! 怪しいなー、と思ったらちょっとはわかるかもしれないから、言ってくださいね!」
    戸上 亜衣奈:《真偽感知》などのことだ。できれば、慕う人の知り合いに使いたくはないが。
    卜部巽:「医療班の久我玄太郎。ちっちゃくて皮肉屋で態度がデカいお医者さんだ。」
    卜部巽:「夢は”世界から争いを無くすこと”だって。」
    卜部巽:「この街がどうあがいても叶いっこない夢さ。」
    久我 玄太郎:「医者ではないぞ。俺はただ、運良く得た能力が治療に向いているだけだ。中学さえ卒業しとらん」耳ざとく聞きつけて口を挟みつつ
    卜部巽:「だから、大丈夫。」
    戸上 亜衣奈:「ひゃあっ!?」
    戸上 亜衣奈:口を挟まれて驚く。
    久我 玄太郎:「……が。その他は大体当たっている。皮肉屋のそしりも甘んじて受けてやろう」
    戸上 亜衣奈:「いえ、はいわかりました! いやその、これはですね」パントマイムのような変な手つきをしている。
    久我 玄太郎:「夢についても全く異論は無い。だから落ち着け、怪我人。あまり手を動かすな」
    戸上 亜衣奈:「……すいません。あの」
    戸上 亜衣奈:「大きな、夢ですね」
    戸上 亜衣奈:照れたように笑いながら、そう言う。
    久我 玄太郎:「……………………」
    久我 玄太郎:「夢の一つや二つも持たんで、生きている甲斐があるか?」
    久我 玄太郎:「釣り針に突き刺さった餌のように、他人から頭上へ下ろされた夢なんぞ喰らっていられるか!」
    久我 玄太郎:ガスマスクを外す──脱帽と同じ意味合いを己に持たせた仕草で。口元を初めて見せて、久我は笑った。
    久我 玄太郎:「気になるなら、その、なんだ。〝わかるかもしれない〟とやら言うのを、試してみるがいい」
    久我 玄太郎:「俺も所詮はガキだからな! 大したことを考えていない腹の内が見えるだろうよ!」
    戸上 亜衣奈:「はは……ううん。やらない」
    戸上 亜衣奈:「アイツの手下とかになってたら、口が裂けてもそんなこと言わないと思うから」
    戸上 亜衣奈:「ごめんなさい……よろしくお願いします」
    戸上 亜衣奈:深々と、頭を下げる。
    久我 玄太郎:「……随分と律儀な娘だな。気苦労の多そうな生き方をしおって」
    久我 玄太郎:「まぁいい!」
    久我 玄太郎:「何はともあれ今は休憩だ、医療班権限で異論は認めん!」
    久我 玄太郎:「六時間後、俺が得た情報を提供する。それまで寝ていろ!」
    卜部巽:「はーい。じゃ、休もっか。」
    GM:──────────
    GM:ロイス取得が可能!
    戸上 亜衣奈:茶川くんへのN感情を嫉妬から悔悟に変更します。
    流条 旦生:ロイス枠は保留しとくねー。
    茶川 閂:戸上さんへのN感情を隔意に変更しておしまい!
    茶川 閂:ケンカしちゃったよ~
    戸上 亜衣奈:久我玄太郎/感服:◯/嫉妬/ロイス で新規に取得します。これで七枠全て埋まりました。以上。

    マスターシーン2


    供船 いずな:「ただいまー!」
    GM:供船 いずなは自宅へと戻っていた。
    GM:……自宅だ。真白の壁と床、天井、家具。写真立てこそ無いものの。
    GM:此処は紛れもなく彼女の家であり──そして迎え入れてくれる声がある。
    供船 いずな:「うん。今日はね、友達が遊びに来てくれたんだ!」
    供船 いずな:「ちょっと……ちゃんと分かってもらえなかったけど、うん」
    供船 いずな:「きっと分かってくれるよ、この街が素敵なところだって!」
    GM:その声は、他の誰にも聞こえない。
    GM:人の気配の無い家の中、その声はいやに強く反響していて、
    GM:少女の頭蓋の内にのみ聞こえる声と、彼女は言葉を交わし──
    GM:どくん。
    GM:不意に、心臓が強く脈打つ。この感覚が何を示しているのか、少女は知っている。
    供船 いずな:「……やだな、醒めちゃう」
    GM:ポケットに手を押し込み、錠剤を取り出す。
    GM:水も使わずに噛み砕いて飲み込み、キッチンへと向かう。
    供船 いずな:「ごめん、お父さん、お兄ちゃん。待たせちゃって」
    供船 いずな:「それじゃあ──いただきます!」
    GM:空の皿が並ぶ食卓で、一人、手を合わせて。
    GM:幸福な幻影を見ながら、少女は微笑んでいる。

    シーン5:狩猟


    GM:全員登場です、登場侵蝕をどうぞ
    流条 旦生:1d10+91
    DoubleCross : (1D10+91) → 5[5]+91 → 96

    戸上 亜衣奈:91+1d10
    DoubleCross : (91+1D10) → 91+10[10] → 101

    卜部巽:卜部巽の侵蝕率を+1(1d10->1)した(侵蝕率:93->94)
    茶川 閂:97+1d10
    DoubleCross : (97+1D10) → 97+4[4] → 101


    GM:──二十六時、という事になっている。少なくとも、支部内の時計の針は時間をそう告げている。
    GM:屋外もまた暗闇。遠く市街地には白い光が転々と輝いている。
    GM:あなた達は〝朝食〟の席に集められるだろう。
    久我 玄太郎:「六時間経過だ! 理想的睡眠には二時間足りんが非常事態だ、諦めろ!」
    久我 玄太郎:「それでは約束の通りに情報を提供する。朝飯どころか深夜飯だが、喰いながら聞け!」
    GM:テーブルの上に並べられた、多種多様の食品の缶詰──と、缶切り。
    戸上 亜衣奈:「わぁ。缶切り」
    戸上 亜衣奈:「使ったことないけど…こうかな」
    GM:それからおまけ程度に、ツナ缶の中身を開けて、これまた缶のコーンやら野菜やらと混ぜたサラダ、が朝食のメニューである。
    戸上 亜衣奈:ちょっとだけ危なっかしい手つきで、一つ追加でキコキコと開けていく。
    流条 旦生:「あ、思いっきり汁飛ぶから気をつけてねー」もごもご貝柱水煮食べながら
    卜部巽:「戦場のメシは侘しいねえ。いいよー、話して。」
    久我 玄太郎:「おう。……だが、そもそもどこから話そうか迷うのでな。先に希望を取らせてもらおう」
    久我 玄太郎:「まず何から聞きたい。分かる範囲では答えよう!」
    茶川 閂:「そうは言ってもな。何から聞いたもんか」
    卜部巽:「知るべきは二点だ。」
    卜部巽:「あいつの斬り方と、ここからの脱出法。」
    卜部巽:「後者は目星がついてるって話だったな?」
    流条 旦生:「意義なーし」
    茶川 閂:「ああ、そりゃそうだ。本当に重要なのはそこだけですね」
    久我 玄太郎:「おう、後者はな。実際の所は試してみなければ分からんが──」
    久我 玄太郎:「──ようはこのだだっ広い空間は、奴の〝領域〟だと予想している」
    久我 玄太郎:「〝領域〟とは言ったが、お前達の中で誰か、オルクス能力の〝領域〟について十分理解している、と断言できる奴はいるか?」
    久我 玄太郎:「先に言っておくが、俺は分からん。俺もオルクスではあるがな!」
    戸上 亜衣奈:ツナを追加したサラダを頬張りながら、他の面々を見渡す。
    卜部巽:「分からん。」
    茶川 閂:顔を見合わせぶんぶんと首を振る。
    久我 玄太郎:「だろうな。これだ、という明言が難しい能力だ」
    戸上 亜衣奈:「因子がどうとか……っていうのは勉強したけど」
    久我 玄太郎:「自分自身の因子を拡散させられる範囲を領域と呼ぶ……だったか」
    流条 旦生:「よくわかんなくて面倒なのは知ってる」
    久我 玄太郎:「《ドゥームズ・デイ》は単純に、その〝領域〟が異常に広いと思え」
    久我 玄太郎:「それこそ現時点で街一つを覆えるだけの〝領域〟操作能力を持っている。そうして作られたのがこの街だ」
    久我 玄太郎:「つまり、奴の領域操作能力を無効化できれば良い訳だな」
    久我 玄太郎:「一つには、奴を斬ること」
    久我 玄太郎:「一つには──これが〝目星〟だ。奴が向こう側へ向かう際に用いる道を、力任せにこじ開ける事だ」
    久我 玄太郎:「……まぁ、つまりだ」
    久我 玄太郎:「〝奴が制御を失うくらいの出力のレネゲイドコントロールで、壁の薄い部分を殴れ〟ということだな!」
    戸上 亜衣奈:「うーん。つまりって言うだけあってわかりやすい」
    流条 旦生:「入り口はわかってるけど、こっちの場所も同じかな」
    戸上 亜衣奈:「それがさっき言ってた、怪しい場所?」
    久我 玄太郎:「俺が此処だと踏んでいるのは──中務地区のとあるビルだ」
    卜部巽:「私たちが寝た場所かな。」
    久我 玄太郎:「あからさまに警備が厳重でな、うかつに近づけん」
    茶川 閂:「その可能性が高そうです」
    久我 玄太郎:「お前達の寝た場所とか言うのがこの地点なら──」手書きの地図をテーブルに広げて
    久我 玄太郎:「そうなるだろう」確かに指差した場所は、あなた達が就寝した場所だ。
    戸上 亜衣奈:「……ここだ」身を乗り出して、地図を見る。
    茶川 閂:「ビンゴだな」
    戸上 亜衣奈:「巽さんも言ってたけど、行方不明になった人の足取りが消えてるのも、ここ」
    久我 玄太郎:「ほう?」
    流条 旦生:「兵隊いるなら、話は早いね。少なくとも、なんか大事なものはあるだろーってことで」
    久我 玄太郎:「ならば、勝算はかなり高いと見よう。まず狙うべきはその建物──で」
    久我 玄太郎:「もう一つだ。斬り方、だったな?」
    卜部巽:「ああ。」
    卜部巽:「さっきは斬っても手ごたえがなかった。」
    久我 玄太郎:「率直に言うならば、だ。出力が足りるなら斬れる、と見た」
    久我 玄太郎:「いや、これは正確ではないな。〝現時点でも〟出力が足りるならば──これを証明したのはお前だぞ、卜部」
    久我 玄太郎:「お前の剣、確かに《ドゥームズ・デイ》に傷を与えていただろう」
    久我 玄太郎:「例えそれが、僅かなものだとしてもだ」
    久我 玄太郎:「……さて。で、その足りん手応えを十分にする方策だが──」
    久我 玄太郎:ことん。テーブルの上に、小さな球状の物体が置かれた。
    久我 玄太郎:黒く、光沢の無い、干からびた球体。だがそれでいて、奇妙なまがまがしさを放つもの。
    久我 玄太郎:「これは、俺の体内から抉り出した。傷みで死ぬかと思ったがな!」
    戸上 亜衣奈:「えぇっ!?」
    戸上 亜衣奈:えふえふとせき込む。飲み込む途中だった。
    卜部巽:「外科的に取り出せるのか。」
    流条 旦生:「やったじゃん、あいちゃん。あ、お水のむ?」笑顔。
    久我 玄太郎:「十分な設備さえあればな。……俺に関しては、俺の体だ。自分で構造を把握しているからどうとでも出来たが」
    戸上 亜衣奈:「ん……」差し出された水を受け取り、ゴクリゴクリと。
    久我 玄太郎:「正直、俺以外の人間に同じやり方をして確実に通用するかは分からん」
    久我 玄太郎:「だが」
    久我 玄太郎:「少なくとも《ドゥームズ・デイ》の用いたこれは、完全に肉体から切除すれば、侵蝕を止められることまでは分かった」
    戸上 亜衣奈:「……っはぁ。ありがと、旦生ちゃん」
    久我 玄太郎:「そしてこの街には、俺と──戸上 亜衣奈だったか?」
    戸上 亜衣奈:「うん」
    久我 玄太郎:「俺の場合は摘出済みだが、その二名を合わせて合計二十名、デモンズシード所有者がいる」
    戸上 亜衣奈:「二十人…あと十八人も」
    卜部巽:「こいつが力の源、ねえ。」テーブルの上のそれを見やる
    茶川 閂:「そいつは……多いな」
    久我 玄太郎:「なぁに。多かろうがなんだろうが」
    久我 玄太郎:「実体があり、殴れば倒れる相手なら、お前達の得意分野だろう?」
    久我 玄太郎:「まぁ、こちらも〝つまり〟で要約するならば、だ」
    流条 旦生:「数減らせばいいよね」
    久我 玄太郎:「〝市内を巡ってそいつらを捕縛、ここへ運ぶか《ドゥームズ・デイ》の領域の外へ出せ〟だ」
    戸上 亜衣奈:「おお……結構、地道だ」
    茶川 閂:「つっても、やるしかねぇ訳だ」
    久我 玄太郎:「その通り、やってもらおう」
    久我 玄太郎:「生憎と俺は戦力としてはゼロカウントでな。〝おそらくいけるだろう〟とは思いながら、今まで何も出来ずに板」
    久我 玄太郎:「だからこれはぶっつけ本番と言う奴だが──まぁ何もせんよりは勝算があろうよ!」
    卜部巽:「所有者は外見的特徴があるのか?」
    卜部巽:「亜衣奈ちゃんはかわいいまんまだけど。」
    戸上 亜衣奈:「えっ」
    流条 旦生:「かわいいけど、それはフツーだよね」
    戸上 亜衣奈:いきなり言われて、もじもじとしだす。
    久我 玄太郎:「飯の席で女を口説くな。……外見的特徴だがな、極めて薄い。が」
    久我 玄太郎:「割と単純な話だ。この街の住人の中で、特に過度な武装をしている阿呆がそれだ」
    久我 玄太郎:「確か……俺が特定した中では……」
    久我 玄太郎:「大型のバイクを乗り回しているチンピラ風の男がいたな……」
    戸上 亜衣奈:「あー………」
    戸上 亜衣奈:ちらっと、巽さんの方を見る。
    久我 玄太郎:「なんだ、その反応。顔見知りか?」
    卜部巽:「あの時斬ったやつか。」
    戸上 亜衣奈:「あれ以外にいたら、頭抱えると思います」
    戸上 亜衣奈:久我さんの方へは首肯を。
    卜部巽:「なるほど、種を植え付けられると侵蝕率が高まり、やがてジャーム化するって話だったな。」
    卜部巽:「この街にいる所有者は大体そうなっちまったやつらか。」
    久我 玄太郎:「そうだ。全くろくでもない劣化模造品をばらまいてくれたものだ!」
    久我 玄太郎:「……そう、だな」
    久我 玄太郎:「運悪くそのまま死なず、ジャームとして動き回っている。そういう連中だと思えばいい」
    流条 旦生:「よーするに、あの人殺しタイムで出歩いてるやつがあやしいってこと?」
    戸上 亜衣奈:「……ってことは、基本的に手遅れかぁ」
    茶川 閂:「マシな考え方をするなら、遠慮の必要はねぇってことでもあるな……残念な話だが、保護も気にしなくていい」
    戸上 亜衣奈:右の眉あたりを指でなぞる。自分がそうなるまで、あとどのくらいか。
    茶川 閂:「けど、全員がそういうわけでもない。特に最近来たやつとか」
    久我 玄太郎:「……ああ、そうだろう。来たばかりの奴なら、まだそこまで侵蝕が進んでいないことは考えられる──が」
    久我 玄太郎:「……悔しいが、俺にそこまで特定する程の力は無かった」
    久我 玄太郎:「だから、そこはお前達に見極めて貰う他はない」
    久我 玄太郎:「その場で斬り捨てて、骸の中の種子だけを回収するか」
    久我 玄太郎:「それとも殴り倒してここへ連れてきて、種子をほじくり出すかをだ」
    卜部巽:「………。」
    流条 旦生:「動かなくなるまで殴ればいいわけだね」缶のふたをぱかぱか言わせながら
    卜部巽:「作戦を伝える。」
    卜部巽:空になった缶詰を隅へ追いやり、テーブルに広げられた地図を見る。
    戸上 亜衣奈:巽さんの言葉に、こちらも缶などをどけて地図の方へ。
    卜部巽:「支部を出撃して、」北の地区を指さす。
    卜部巽:「井ノ上、左団扇、門下、右馬の順でしらみつぶしに所有者を捕縛あるいは排除する。」
    卜部巽:「中務は守りが固い。ここは所有者の数を減らしてから当たる。」
    茶川 閂:「いい作戦ですね。手堅く行きましょう」
    流条 旦生:「手段は臨機応変にー、と」
    戸上 亜衣奈:「索敵とか、がんばります!」
    卜部巽:「全員で行動するぞ。隊を分けるほどの余裕はない。」
    卜部巽:「索敵の方法は簡単だ。ワーディングで釣られた敵を叩きのめせ。」戸上を見ながら
    卜部巽:「亜衣奈ちゃんは接近してくる敵を感知してもらう。」
    卜部巽:「餌は、私だ。」獰猛に笑う
    久我 玄太郎:「……変わらんな、全く! 隘路攻めをするには銃器が足りんぞ!」
    久我 玄太郎:「部下を連れた支部長ともあろうものが、己を餌にとは──お前は全く、まーったく進歩が無いな!」
    久我 玄太郎:悪態を吐きながらも目を細めて、久我は久我は上体を折り曲げて笑った。
    卜部巽:「でも、有効でしょ? それとも餌として魅力がない?」
    久我 玄太郎:「俺に聞くな、部下連中に聞け! ……ほれ、子分ども。群れのボスがお聞きだぞ、キリキリ答えてやらんか」
    久我 玄太郎:目元を楽しげに細めながら、答えは他人にぶん投げた。
    戸上 亜衣奈:「えっ、えと。そんなこと、ないです! バッチリです!」
    流条 旦生:「さいこーじゃないかな。まあ、たっさん好みじゃないなら、ボクとかあいちゃんで釣れるし?」
    久我 玄太郎:「俺はそっちの、いかつい顔の男の方が好みだがな」
    茶川 閂:「俺ぇ?」
    戸上 亜衣奈:「え゛っ゛」
    久我 玄太郎:「なんだ、戸上。問題があるか」
    戸上 亜衣奈:「あ、いや……そういうことにこう、アレとかではなく」
    卜部巽:「やっぱモテるよなお前。」
    戸上 亜衣奈:「単にその、正直こう驚いてしまったのは」
    戸上 亜衣奈:「……問題ないです。ごめん」
    戸上 亜衣奈:しゅんとして頭を下げる。
    茶川 閂:「フフン。卜部さんほどじゃありませんがね」
    茶川 閂:「……いやまあ俺もびっくりはしてますけども」
    久我 玄太郎:「雄雌の括りなんぞさしたる問題ではない、というのは、そこの卜部が体現している事だろうが」
    茶川 閂:押せ押せタイプの人にこういうことを言われた経験は……ほとんどない! 内心焦っている。
    卜部巽:「じゃあ異論もなさそうだし、作戦はこれでいくよ。」
    卜部巽:「私が食べられる前に敵を狩るように。」
    流条 旦生:「はーい」
    茶川 閂:「そうですね。もったいない餌です」
    卜部巽:「総員戦闘準備!」
    戸上 亜衣奈:「はいっ!」
    茶川 閂:「了解」

    GM:では、情報収集──というより、遊撃戦です。今回はちょっと特殊裁定。
    GM:今回、シーン数も多く情報量もそれなりなので、振り直しには再登場ではなく、侵蝕+3という風に設定します。
    GM:もちろん一回目の判定に関しては、既にシーンへの登場侵蝕振ってるので大丈夫。
    GM:情報項目は以下の通り。長いのは許してね!
    ・情報項目

    ・左団扇 第八地区西側、商業地区
    【左団扇地区の敵戦力撃破】 目標値9 任意の《情報:》

    ・右馬 第八地区東側、工業地区
    【右馬地区の敵戦力撃破】 目標値10 任意の《情報:》

    ・井ノ上 第八地区北側、住宅街
    【敵戦力撃破ならびに物資保管庫奪取】 目標値8 任意の《情報:》

    ・門下 第八地区南側、観光地区
    【門下地区の敵戦力撃破】 目標値8 任意の《情報:》

    ・中務 第八地区中央、行政地区
    【中務地区の敵戦力撃破】 目標値11 任意の《情報:》

    戸上 亜衣奈:どこもなかなかの目標値だなあ。
    GM:と、それから失礼、処理抜けがあったので
    GM:全員、HPは最大まで回復しといていただければ!
    卜部巽:ヤッター!
    茶川 閂:でも任意の情報だしなんとかなるかも
    戸上 亜衣奈:ありがたーい。
    戸上 亜衣奈:ということで4から26へと。
    茶川 閂:6時間寝て朝飯を食えば体力は全回復だぜ!
    戸上 亜衣奈:若いなあ。
    GM:10代の体力は無尽蔵
    流条 旦生:りょーかいでーす
    卜部巽:では判定前にサラウンドレポートを
    卜部巽:全員情報判定ダイス+1!
    茶川 閂:ありがてぇ!
    GM:これがあるからなぁ……!
    流条 旦生:よしよし。百人力ー。じゃ、中務狙いに行くねーと。いずちーもここいそうだし
    茶川 閂:最弱太郎なので門下行きます
    卜部巽:では井ノ上判定します
    流条 旦生:6dx+7 情報噂話で、ごー(中務)
    DoubleCross : (6R10+7[10]) → 10[2,3,3,6,10,10]+9[4,9]+7 → 26

    卜部巽:情報UGN!UGN幹部のコネを使ってダイス+2!
    流条 旦生:どかーんと26
    卜部巽:7dx+2>=8
    DoubleCross : (7R10+2[10]>=8) → 8[1,2,2,3,6,6,8]+2 → 10 → 成功

    卜部巽:成功!
    茶川 閂:4dx+1>=8
    DoubleCross : (4R10+1[10]>=8) → 9[4,7,9,9]+1 → 10 → 成功

    茶川 閂:成功!
    戸上 亜衣奈:噂話で右馬を。噂好きの友人と情報収集チーム(2回目)も使います。
    戸上 亜衣奈:8dx+4+2>=10
    DoubleCross : (8R10+4+2[10]>=10) → 9[1,1,4,5,7,7,7,9]+6 → 15 → 成功

    戸上 亜衣奈:あ、ダイスもう一個あった…けど成功ってことで、お願いします!すみません!
    GM:なかなかの目標値、ってなんだったんですかね!!!
    GM:全員一発だよ!!!
    流条 旦生:嗅覚が鋭い野獣の群れ
    GM:では、また縦に長くなりますが四つ提示します
    ・交戦結果
    【右馬地区の敵戦力撃破】
    この地区には合計で3人のデモンズシード保有者がいた。
    〝対処〟に成功。彼らのデモンズシードを無力化できる。

    なお、銃器や弾薬など、〝闘争の時間〟に用いられる物資はこの地区で製造されている。
    あなた達は工場へなんらかの打撃を与えることで、決戦時、敵の戦闘員を考慮せずとも良くなった。


    【敵戦力撃破ならびに物資保管庫奪取】
    この地区には合計で2人のデモンズシード保有者がいた。……バイクの大男二人組である。
    〝対処〟に成功。彼らのデモンズシードを無力化できる。

    住宅街近郊に配置された物資保管庫の警備は、久我一人では歯が立たなかったようだが、あなた達なら容易に蹴散らせるだろう。
    得られた物資により治療を行い、また快適な環境で体を休めることができる。
    あなた達は全員、任意で侵蝕率を6+1d10点まで減少させても良い。

    いわゆるミドル戦闘の不意打ち的なアレで上昇した分の補填ですね、はい。


    【門下地区の敵戦力】
    この地区には合計で3人のデモンズシード保有者がいる。
    〝対処〟に成功。彼らのデモンズシードを無力化できる。

    なお、この地区にはさしたる設備は無い。
    観光客を迎え入れる為の街並みはもっぱら、〝一級市民〟の娯楽の場としてのみ機能していたようだ。


    【中務地区の敵戦力と設備】
    この地区には合計で8人のデモンズシード保有者がいる。
    あなた達が〝こちら側〟へ訪れた際のビルの周囲に、特に厳重な防備が敷かれているようだ。
    7人までの発見と〝対処〟に成功。彼らのデモンズシードを無力化できる。
    最後の一人は──供船 いずなだ。おそらく彼女だけは、《ドゥームズ・デイ》の傍にいるのだろう。

    また《ドゥームズ・デイ》はこの区画、〝正しい第八地区〟では役所に相当する建物へ居を構えている。
    いつでもこちらから攻撃を仕掛けることができる。

    もっとも中務地区はこの街の中央にあり、この街に存在する全てのデモンズシードの影響を受ける場所である。
    十分な切除を完了しない限り、まともな戦いを挑むのは難しいだろう。

    GM:ということで、この時点で15個のデモシを無力化。久我のも合わせ16なので、残り数は戸上さん分を入れても4つ。
    GM:そして、チャレンジできる情報をもう一回提示します。
    ・情報項目

    ・左団扇 第八地区西側、商業地区
    【左団扇地区の敵戦力撃破】 目標値9 任意の《情報:》

    ・中務 第八地区中央、行政地区
    【〝現実〟と〝夢〟を繋ぐ道】 目標値15 任意の戦闘技能

    GM:また、物資保管庫奪取の部分を御覧ください。
    GM:ここでは希望者全員、1d10+6で判定していただきつつ、
    GM:その数値までの任意の侵蝕率を低下させても良い、とします。
    流条 旦生:どうしよかな…
    GM:もちろん0減少でも全く構わない!
    茶川 閂:ひゃあ! 上等な物資だぁ! 判定するぜ~
    卜部巽:では減少判定します
    戸上 亜衣奈:こちらも減少させます。
    戸上 亜衣奈:1d10+6
    DoubleCross : (1D10+6) → 5[5]+6 → 11

    茶川 閂:1d10+6
    DoubleCross : (1D10+6) → 1[1]+6 → 7

    戸上 亜衣奈:で、11点以下で自由に減少と。
    茶川 閂:しょぼしょぼ
    茶川 閂:7点全部減らします
    流条 旦生:下げますー
    流条 旦生:1d10+6
    DoubleCross : (1D10+6) → 6[6]+6 → 12

    流条 旦生:12の、だから、丸ごと下げます。
    卜部巽:1d10+6
    DoubleCross : (1D10+6) → 4[4]+6 → 10

    卜部巽:10下げます!
    卜部巽:94→84
    戸上 亜衣奈:11下げます。101からなので、90に。
    GM:おうけい!
    流条 旦生:84まで。
    戸上 亜衣奈:では先に残りの判定を済ますべく、再登場します!
    GM:OK! 侵蝕を+3どうぞ!
    卜部巽:再登場します
    卜部巽:84→87
    戸上 亜衣奈:90→93
    卜部巽:そして中務へアタック!
    GM:来い!
    卜部巽:《コンセントレイト:ハヌマーン》《音速攻撃》で白兵判定します
    卜部巽:10dx7+3
    DoubleCross : (10R10+3[7]) → 10[1,2,3,3,6,6,7,8,10,10]+10[1,4,7,10]+10[8,9]+10[1,7]+5[5]+3 → 48

    戸上 亜衣奈:こちらは左団扇を噂話で!友人とチーム(3回目、ラスト)を使用。
    卜部巽:卜部巽の侵蝕率を+4した(侵蝕率:84->88)
    卜部巽:成功!
    GM:えー。警備の兵士に同情したくなるくらい、兵士達は完膚なきまでに敗北したことでしょう。
    GM:めっさ回る……
    戸上 亜衣奈:サラウンドレポートは一応抜いておこう。きっと大丈夫。
    戸上 亜衣奈:7dx+2+4>=9
    DoubleCross : (7R10+2+4[10]>=9) → 10[1,6,6,7,7,8,10]+6[6]+6 → 22 → 成功

    戸上 亜衣奈:大丈夫でした!
    GM:やっぱこの支部、ミドル戦強いのでは?
    茶川 閂:パーフェクトだ
    GM:だが、まだだ……!
    ・交戦結果

    【左団扇地区の敵戦力撃破】
    この地区には合計で2人のデモンズシード保有者がいた。
    〝対処〟に成功。彼らのデモンズシードを無力化できる。

    なお、この地区には通信機の使用を制限する為の特殊な電波塔が建てられていた。
    あなた達はこの施設を秘密裏に掌握。通信機の使用に制限が掛からず、迅速な行動を行えるようになるだろう。


    【〝現実〟と〝夢〟を繋ぐ道】

    あなた達を〝こちら側〟へと運んだビル、その防御に当たる兵達を無効化した。
    その地下階に、街の住人が向こう側へ行く為の、いわゆる〝ゲート〟がある。

    これから目標値を設定する。
    RC判定で目標値を上回れば、〝ゲート〟を強制的にこじ開け、固定できる。

    GM:さて。
    GM:今回の【〝現実〟と〝夢〟を繋ぐ道】は、オルクスのイージーエフェクト《猫の道》で機能するものとします。
    GM:が、これはルルブに「必要ならRCによる判定を行わせてもよい」としか書いておらず、対決じゃないので目標値の定め方も明記されておりませんので、
    〝影〟:8dx+15
    DoubleCross : (8R10+15[10]) → 9[1,2,2,4,4,7,8,9]+15 → 24

    GM:こうやって決めましょう。
    GM:即ち、これが最後の情報項目となります。
    【現実世界との往復ルート確保】 目標値24 《RC》


    GM:──中務地区、に相当する区域。
    GM:平穏で幸せな街を偽るこの空間に、一種の緊張が張り詰めていた──が、それももう終わった。
    GM:真白の壁とガラス窓が目映い、とあるビル。
    GM:警備の為に配置されていた兵士達は一様に無力化され横たわっている。或いは壁にもたれ掛かっている。
    GM:あなた達は、地下の空間へ降りるルートを確保した。
    卜部巽:強行軍と呼ぶにふさわしい攻勢だった。
    卜部巽:一つの区画を強襲し、小休止を挟んで再び別の区画に移り、攻撃を仕掛ける。
    卜部巽:夜闇に紛れる敵を斬った。朝焼けを背に襲い掛かる敵を貫いた。
    卜部巽:刀を振り、血を払う。既に服は返り血に塗れ、朝焼けよりも色鮮やかな赤色になっている。
    卜部巽:「17。」
    卜部巽:「だよな?」
    卜部巽:「久我が取り出したのを合わせれば18か。」
    戸上 亜衣奈:「それに、アタシの分で19……と」
    茶川 閂:「そして……」流条を見る。
    流条 旦生:「ラストはいずちーだろうし」
    戸上 亜衣奈:「うん……場所は役所の方、かな」
    流条 旦生:「こっから表に放り出せたら、話はやかったんだけどなー。真面目だからなーあのコ」
    流条 旦生:ほっぺたをかいて、乾いた血糊を剥がして。
    茶川 閂:「もう朝だ。攻め始めてから時間もたってるし、向こうもこっちの動きには気づいてるだろうな」
    卜部巽:「最後の休憩を取ろう。」
    卜部巽:茶川の言葉に頷きつつ指示を出す
    流条 旦生:「はーい。あ、自販あったけどなんか買ってくる?」
    卜部巽:「スポドリお願い。」
    戸上 亜衣奈:「水があったら、それで」
    GM:自販機を動かすのに小銭は要らない。ボタンを押せば希望の商品が落ちてくる。
    卜部巽:「治療して息を整えたら、本丸に乗り込む。」
    GM:──もっとも、ペットボトルのラベルはやはり白一色なのだが。
    茶川 閂:「サンキュー。緑茶があったら頼むわ」
    茶川 閂:「役所があった場所ですね」
    流条 旦生:「あいあーい。ま、毒ってこともないでしょ」配り歩いて、よくわからない白い液体を飲みながら。
    戸上 亜衣奈:「ありがと」受け取って、飲み始める。
    卜部巽:「ああ。まさか、自分で自分の街を陥とすことになるなんてな。」
    茶川 閂:「あんがとな。しっかし牛乳みてぇだ」一口。「おっ、ちゃんと緑茶じゃん! ていうかよく種類覚えて持ってこれたな~流条」
    卜部巽:瓦礫の上に毛布を敷いて腰を置く。
    茶川 閂:「いいじゃないですか。帰ったら防衛のドクトリンも更新できるでしょ」
    卜部巽:「ま、参考にさせてもらうか。」
    卜部巽:「やっぱここ硬いからこっちにしよ。」腰を上げて茶川の膝の上へ
    流条 旦生:「買い出しはよくやってるしねー、と」
    茶川 閂:「え゛」
    流条 旦生:「でさ。あいちゃん、調子だいじょぶ?」戸上さんと肩が触れる距離にちょこんと腰おろして。
    戸上 亜衣奈:「ん? うん。今のとこはね」
    卜部巽:「侵蝕も進んでない?」
    卜部巽:そのまま普通に話し始める
    戸上 亜衣奈:「大丈夫……だと、思います」ちょっと困ったような顔で。
    戸上 亜衣奈:「あんなのが身体の中にあるって言われた時は、流石にゾッとしましたけど」
    卜部巽:「よし。じゃああとちょっとだ。」
    茶川 閂:「……そっか」
    戸上 亜衣奈:「そんな顔しないで。無理っぽくなったら、ちゃんと言うから」
    茶川 閂:「おう……なあ、戸上。あー、その、さっきはホント悪かった。味方を攻撃しちまうことを、ちょっと軽く見過ぎてたよ。特にお前は非戦闘系で……優しいのに」
    茶川 閂:「いや、この格好で言ってもちょっとアレですけども! 本気! 本気なんで!」卜部さんを乗っけながら
    戸上 亜衣奈:「えっ、あの……なんか、そんな風に言われると、照れるね」
    戸上 亜衣奈:「こっちも、ごめんね。殴っちゃったりして……あー」
    戸上 亜衣奈:「言ってたことは、忘れてもらえると、ありがたい。です」
    茶川 閂:「いや、それは全然……そっちの腕こそ」
    戸上 亜衣奈:「へーき、へーき。巽さんにちゃぁんと手当てしてもらったから」
    茶川 閂:「そか。よかった……言ってたこと?」数秒黙る。「ああ、思い出した! 確かになんか言ってたわ!」
    戸上 亜衣奈:「もー! 思い出さなくていいの!」
    戸上 亜衣奈:「それに!」ずびし、と指さす。
    卜部巽:「お前、本当にそういうとこだぞ。」
    茶川 閂:「はいすいません」
    戸上 亜衣奈:「戦闘系だろうと非戦闘系だろうと、今はこうやって一緒に並んでるんだから」
    戸上 亜衣奈:「同じだよ、アタシたち。同じって、思わせて」
    茶川 閂:「……そうだな」
    茶川 閂:「同じ支部の仲間だもんな、俺たち! ありがとう」
    流条 旦生:「同じ同じ」けらけら笑う。
    茶川 閂:「じゃあ次の戦闘もメチャクチャ活躍してもらお~」
    流条 旦生:「けっきょく同じ相手殴り倒してるんだし、一蓮托生でしょー、てね」
    戸上 亜衣奈:「ま~かせて」ニカッと笑顔で。
    卜部巽:「活躍したらご褒美も上げるぞ~」
    卜部巽:「じゃんじゃんお願いしてね!私はちゃんと現実で叶えてあげる。」
    戸上 亜衣奈:「おぉ……」
    流条 旦生:「あー。いいなー」
    卜部巽:「もちろん旦生ちゃんも!」
    茶川 閂:「ハイハイ俺も俺も」手を上げる。「ていうか今すぐ叶えられることなんですが。どいたりできません?」
    流条 旦生:「はーい! じゃ、いろいろおねがいしまーす!」
    卜部巽:「えー、やだー。」顔を茶川に向ける。密着してるのでかなり近い。
    茶川 閂:「うおっ藪蛇……!」
    戸上 亜衣奈:「むー」むーとなっている。
    戸上 亜衣奈:「……」
    卜部巽:「お前はご褒美と一緒に訓練内容も増やしてやる。」
    卜部巽:茶川の手を取り、両手で包んで撫で始める
    流条 旦生:「何お願いするか、いっしょにかんがえたげよっか?」戸上さんの耳元でぽそっと。
    戸上 亜衣奈:「あ、あのっ!」ビシッと手を挙げて。
    戸上 亜衣奈:旦生ちゃんが、何かのスイッチを押したかのように。
    茶川 閂:「え~卜部さんまたそうやって自分のパソコン講座の時間減らそうとする~」
    茶川 閂:「お」
    卜部巽:「拳ダコも出来てきたな。立ち技の練習を……」
    卜部巽:「ん」
    戸上 亜衣奈:「ご! ごご、ご褒美の前払いなんて!」
    戸上 亜衣奈:「その……できたり、します?」
    卜部巽:「いいよー。何が欲しい?」
    戸上 亜衣奈:「………く」
    戸上 亜衣奈:「久我さんにしてたのが」
    戸上 亜衣奈:「いい、です」
    戸上 亜衣奈:両手の人差し指を突き合わせながら、そんなことを。
    卜部巽:「………」少しの沈黙の後
    流条 旦生:ねこみたいに笑いながら見ている。
    卜部巽:両手を広げて迎え入れるような姿勢に
    卜部巽:「おいで」
    戸上 亜衣奈:「でっ」ちょっとだけビクッとして。
    茶川 閂:(助かった、戸上……! 大活躍だよ!)
    戸上 亜衣奈:「では……お言葉に甘えまして……」
    戸上 亜衣奈:顔を真っ赤にしながら、腕の中へと引き寄せられていく。
    卜部巽:戸上を膝の上に迎え入れて包み込むように抱きかかえる。
    卜部巽:しかし茶川の膝の上からはどいたりしない。二人分の重量が襲い掛かるであろう。
    茶川 閂:流石にうめき声をあげるのは失礼だ……! 頑張って耐えている。
    戸上 亜衣奈:背中側に、温かさを感じる。
    戸上 亜衣奈:あの日、この身体を抱き上げてくれた、あの温かさを。
    戸上 亜衣奈:「……こうして、先にもらった分」
    戸上 亜衣奈:「アタシ、がんばります」
    卜部巽:「私も頑張るよ。みんなで帰ろうね。」
    流条 旦生:「じゃ、ボークもっ、っと」ぽふっ、戸上さんのまえからしがみつく。
    戸上 亜衣奈:「わっ」
    卜部巽:「おおっと」
    茶川 閂:「グワーッ」
    卜部巽:「あ、ダメだったか。」4人纏めてぐしゃあと潰れる。
    戸上 亜衣奈:「きゃーっ」ちょっと楽しそうな、間の抜けた声をあげながら。
    茶川 閂:「あ、足がしびれた……」カエルみたいにひっくり返っている。
    流条 旦生:「あらら。ごめんねー」けらけら笑って。戸上さんにからだをしずめてるー
    卜部巽:「下半身、鍛えような」くすりと意地の悪い笑みを浮かべ、茶川のしびれた太腿をつつ、と指でなぞるようにつつく
    戸上 亜衣奈:「ぷっ……あっははは」なんだかおかしくなって、笑い出す。
    茶川 閂:「鍛えてどうにかなりますかねギャオッ」
    茶川 閂:「戸上—! 笑ってないで助けてくれ! 流条! 今ここで拘束すべきなのは卜部さんだ~っ!」
    GM:では、最後の挑戦項目はこちら。
    GM:【現実世界との往復ルート確保】 目標値24 《RC》
    戸上 亜衣奈:侵蝕率を上げて、チャレンジします。93から96へ。
    戸上 亜衣奈:そしてこの判定に対して、Dロイス【秘密兵器】によるマスターズコネクションを使用。
    戸上 亜衣奈:シナリオ1回の使用回数を消費し、判定を成功させます。
    戸上 亜衣奈:よろしいでしょうか?
    GM:これがあるんだものなぁ……!
    GM:いえす!
    戸上 亜衣奈:では、演出の方をさせてもらえればと。
    GM:では、そうですね
    GM:本来ならば強大なレネゲイドコントロールの力に対して、同等以上の出力をしなければならなかった。
    GM:が、あなたはそういう方法ではなく、
    GM:なんらかのより鮮やかな手口で成功してのでしょう、ということで演出をどうぞ!
    戸上 亜衣奈:ビルの地階、祭壇の部屋。
    戸上 亜衣奈:"こちら"へ来た時と同じ場所に立っている。
    戸上 亜衣奈:一人きりだ。三人には、地上で待っていてほしいと頼んである。
    戸上 亜衣奈:「ふぅー………」
    戸上 亜衣奈:深呼吸し、バシバシと両頬を叩く。
    戸上 亜衣奈:「前払いの分……ううん。それ以上に、頑張るんだから」
    戸上 亜衣奈:「………」
    戸上 亜衣奈:「───」
    戸上 亜衣奈:─────
    戸上 亜衣奈:《超自然ネットワーク》
    戸上 亜衣奈:位相のずれた時間、トラッシュデータの行きつく先───と、ある者が例えた空間。
    戸上 亜衣奈:戸上亜衣奈はそれを、世界の記憶や履歴のようなものと認識している。
    戸上 亜衣奈:見聞きするもの、足で稼いぐもの以上に有力な情報源であるその空間とは、時に弱く、時に強く、しかし絶えず繋がっている。
    戸上 亜衣奈:ならば、その空間との繋がりをより強く深いものにすれば───
    戸上 亜衣奈:「(アタシたちの世界とも……繋がるはず。きっと!)」
    戸上 亜衣奈:目を閉じ、精神を集中する。声ならざる声に、耳を傾ける。
    戸上 亜衣奈:「(今日の天気は? お父さんとお母さんはどうしてる?)」
    戸上 亜衣奈:「(何か新しい事件は起きてない? あの潰れそうなコンビニ、今日はどんな感じ?)」
    :さあな。
    :知る事ではない。
    :それは些事だ。
    :世界全てと秤にかけて、重要な事項ではない。
    戸上 亜衣奈:「(そう。些細なことかもしれない)」
    :お前の目と耳は、そんなものを知る為にあるのではない。
    戸上 亜衣奈:「(うるさい。アンタには聞いてない)」
    戸上 亜衣奈:違う。アタシと繋がるべきは、こいつじゃない。
    戸上 亜衣奈:「(なんでもいい。なんでも。もっと。もっと教えて)」
    :やめろ。
    :力を無為にするな──やめろ!
    戸上 亜衣奈:脳の負荷など、知ったことか。無理ではない。アタシができることだから。
    戸上 亜衣奈:「(蘭ちゃんは元気? 第四支部は相変わらず忙しそう? 薬師院さんは心配してないかな?)」
    戸上 亜衣奈:「(アルバートさんは……花壇は……奈央美ちゃんは……)」
    戸上 亜衣奈:次第に、頭の中に光と音の奔流が入り込んでくる。
    戸上 亜衣奈:「(……………うん)」
    戸上 亜衣奈:「("繋がった"。よくわかる。うるさいくらいに)」
    GM:──聞こえるだろう。全てが。
    GM:見えるのだろう。いつものように。
    GM:あなたはこの真白の空間の中にいながら、鮮明に〝外〟の世界を思い描ける。
    GM:……だからこんな声はもう、それこそ〝些事〟と言えよう程の、
    :やめろ。〝それ〟は遠回りだ、寄り道に過ぎない、それはお前が辿り着くべき場所ではない──
    :お前は、その力は、私が
    :「欲しかったものだ──」
    GM:小さな小さな、か弱い音として聞こえて、聞こえなくなる。
    戸上 亜衣奈:「………」
    戸上 亜衣奈:「ふ、ぅ」
    戸上 亜衣奈:ぺたん、とその場にへたり込む。頭はズキズキと痛むが、最初の時に比べれば、どうということはない。
    戸上 亜衣奈:「……そりゃ、偶然手に入れたものだけど」
    戸上 亜衣奈:「今更誰かにあげるつもり、ないんだから」
    戸上 亜衣奈:少しだけ、ほんの少しだけ休んでから立ち上がる。
    戸上 亜衣奈:尻についた埃をぱっぱと払い、祭壇を一瞥してから地上へと駆けていく。
    戸上 亜衣奈:自分一人で頑張ることは終わった。次は、みんなと一緒に頑張ることだ。
    GM:──────────
    GM:ロイス取得&最後の調達が可能です。
    茶川 閂:購入! ボデマに行きます
    卜部巽:ロイスは流条さんに
    茶川 閂:3dx+2>=12
    DoubleCross : (3R10+2[10]>=12) → 10[6,9,10]+10[10]+1[1]+2 → 23 → 成功

    茶川 閂:やる気満々! 買えたぞい
    戸上 亜衣奈:茶川くんへのロイスを連帯感:◯/悔悟から友情:◯/恥辱に変更します。
    卜部巽:流条旦生/○好意/不安/ロイス
    流条 旦生:ロイス枠の最後はどうしようかな……「敵:ドゥームズ・デイ:傾倒/○嫌悪」生成。
    卜部巽:では購入は強化素材
    卜部巽:4dx+1>=15
    DoubleCross : (4R10+1[10]>=15) → 9[1,7,8,9]+1 → 10 → 失敗

    卜部巽:買えない!以上!
    流条 旦生:これで七枠。で、アーマーの類もないからなー。強化素材かな。手配師切れてるし平目で
    流条 旦生:4dx+4>=15
    DoubleCross : (4R10+4[10]>=15) → 6[2,5,6,6]+4 → 10 → 失敗

    流条 旦生:あ。ちょうど足りるや、財産5入れて通す。
    茶川 閂:戸上さんへのロイスを〇庇護/隔意 から〇信頼/敵愾心 へ
    茶川 閂:以上です!
    流条 旦生:以上!
    戸上 亜衣奈:卜部さん用の強化素材を買おう
    戸上 亜衣奈:5dx+2>=15
    DoubleCross : (5R10+2[10]>=15) → 9[2,4,7,7,9]+2 → 11 → 失敗

    戸上 亜衣奈:財産P4点突っ込んで購入します。そして支部長、お受け取りください!
    GM:年下の女の子から貢がれる支部長
    GM:OK,ではシーンをカットします!
    卜部巽:やったー!ありがとうございます!
    茶川 閂:人徳!

    クライマックス:悪夢


    GM:全員登場!
    茶川 閂:1d10+94
    DoubleCross : (1D10+94) → 1[1]+94 → 95

    戸上 亜衣奈:96+1d10
    DoubleCross : (96+1D10) → 96+1[1] → 97

    流条 旦生:1d10+84
    DoubleCross : (1D10+84) → 7[7]+84 → 91

    卜部巽:卜部巽の侵蝕率を+2(1d10->2)した(侵蝕率:88->90)
    GM:みんな落ち着いておる……

    GM:あなた達が制圧したビルの地下──
    GM:その空間の中央、虚空に──黒く抉り抜いたような洞が広がっている。
    GM:おそらくはこれが、《ドゥームズ・デイ》が用いていたゲートであろう。
    GM:……今は安定し、衝撃を与えようが揺らぐ事もない。
    GM:〝白い街〟の住人はここから外へ向かう事もできるし──
    GM:──外からこちらへ、戻ってくる事もできる。

    GM:──さて。あなた達は地上にいる。
    GM:ちょうど、戸上 亜衣奈が自分の〝仕事〟を終えて階段を駆け上がってきた、そういうタイミングだろう。
    GM:という訳で、一言くらい軽くお褒めの言葉などあったらかけてあげてください。
    GM:割と直ぐ、イベントが起こります。
    戸上 亜衣奈:「終わり、まし、た!」ビルの地下から駆けてくる。
    茶川 閂:「戸上!」ばね仕掛けのように反応する。すごくそわそわしていた。
    卜部巽:その顔を見て上手くいったことを察する。
    卜部巽:「よくやった。 それじゃあ、あとはいつも通りに行こう。」
    戸上 亜衣奈:「はぁー……大丈夫です。感度良好、バッチリ繋がってます」右手でOKのサインを作る。
    流条 旦生:「さっすが。じゃ、むこーも気付いたよね」ヤリを頭の後ろにかついで
    ???:「ええ、きっと気付いているでしょう。けれど」
    ???:──と、声がした。ついで、階段を上ってくる足音。
    茶川 閂:「だな。安心するにはちょっと早かった……ッ!?」
    ???:戸上 亜衣奈を追うように、地下階から現れたのは、少年とも少女とも付かぬ、一人の子供だった。
    戸上 亜衣奈:「(下から!?)」
    茶川 閂:ザ、とだれより前に出る。
    ???:「けれど、気付いたところでもう、何もできはしません」
    ???:「この街は共同幻想で成り立つ夢のようなもの。〝誰かが夢を叶えてくれる〟前提で成り立つシステム」
    ???:「その前提はもう崩されてしまった。……僕達の夢は終わりました」
    ???:茶川 閂。前へ出たあなたへ呼応するように、その子供もまた
    ???:静かに、急ぐ様子もなく、近づいていく。
    茶川 閂:「きみは……」眉間にしわを寄せる。「この前、夢で会った……」
    ???:「……覚えて、いてくれましたか」
    ???:その子供は、本当に嬉しそうに目を細めた。
    ???:敵意は無い。
    茶川 閂:「ああ。だけど、きみはいったい?」
    ???:「……《ドゥームズ・デイ》と呼ばれたジャームの、不要領域」
    ???:「非力で、気の迷いの多い、誰かを幸せにする為にはなんの役にも立たない──」
    ???:「切り離された、一部です」
    茶川 閂:「不要領域……」覚えがある。ジャームの中には通常のオーヴァードの部分と自我が二つ存在するタイプがいると、身をもって知ったばかりだ。
    茶川 閂:それが、こんな形で独立するとは。《ドゥームズ・デイ》の特性によるものか。
    茶川 閂:「きみが、どう思うかはわからないけど。ていうか分かってるだろうけど」少しためらいがちに。「俺たちはもう一人のきみの倒さなくちゃならないんだ」
    ???:「……そうなんですね」
    ???:「残念です。この街はついに、あなた達を幸せにすることができなかった」
    ???:「いいえ、それだけじゃない」
    ???:「僕はまだ、あなた達を幸せにする方法さえ見つけられていない」
    ???:「あなたの〝夢〟をさえ」
    ???:「……まだ、知っていないのに」
    茶川 閂:ちら、と後ろを見る。時間はまだあるだろうか。
    卜部巽:「……お前の納得するようにやりな。」
    茶川 閂:「ありがとうございます」頭を下げ、子供に向き直る。
    卜部巽:「いつだってお前は正しいやり方を知っている。私はそこを、買ってるんだからな。」
    茶川 閂:「……強がってるだけですよ」
    茶川 閂:「それで、ええと……きみ。いや、いつまでも”キミ”ってのもどうかな」
    茶川 閂:「俺は茶川閂。キミは?」
    ???:「……《ドゥームズ・デイ》。今、僕はその名しか持ちません」
    ???:「もしかしたらきっと、もっと素敵な名前があったのかも知れませんが……」
    ???:「〝そんなものは、願いを叶えるには不要だ〟と」
    ???:「僕達が投げ捨てたものの一つです」
    茶川 閂:「なるほどジャームだ」少し顔を顰める。「じゃあそれはいいや」
    茶川 閂:「”俺の夢”。きみの質問に、俺はこの一つしか答えられないんだけど。それでもいいかな」
    ???:「はい」
    ???:「それだけが、どうしても」
    ???:「どうしても、諦められなかったから……」
    茶川 閂:「ごめんな、夢の中ってどうもフワフワしてるから……つってもそう大したもんじゃないよ。たぶんみんなと一緒さ」
    茶川 閂:「たらふくうまい飯を食う。かわいい女の子と付き合う。やりがいがあって儲かる仕事に就く。みんなから尊敬される。友達とめいっぱい遊ぶ……そんな感じ」
    ???:「それは、また……」
    ???:「随分と、普通ですね……?」
    茶川 閂:「夢っていうか。欲望みたいだな。改めて言うとちょっとはずいけど」
    茶川 閂:「まあ普通さ。多分それはここで叶うと思う。だけど……」
    茶川 閂:「だけど俺はやっぱり、気になっちまうんだ」
    茶川 閂:「世界にはいくらでも困ってる人たちがいる。みんながお互いを支えあって、なんとかなったり、時々なんとかならなかったりして世の中ってやつは回ってる」
    茶川 閂:「知ってるか? 今、バニラビーンズっていうバニラ味の元が高くなりすぎて現地では血みどろの殺し合いをしてるんだぜ。つまり……そういう感じの」
    茶川 閂:「直接関係ないけど、探そうと思えばいくらでも俺たちのすぐそばには問題があるわけだ。それをいちいち遠くまで解決する気はサラサラないよ。でも」
    茶川 閂:「俺の目の前で、俺の手が届く範囲で、困ってる奴がいる。それどころじゃなくて、行方不明になったり死んだりしちまう」
    茶川 閂:「……今この場所みたいに」
    ???:「……………………」
    ???:「……普通、ですね。とても普通で、当たり前のことに聞こえます」
    茶川 閂:「ああ。つまりそういうのを無視して自分だけハッピーになれるほど、俺は心臓が強くないってだけなんだ」
    ???:「強い力を持ってしまって、世界の歪んだあり方を知ってしまった」
    ???:「オーヴァードして、あまりにも普通な──」
    ???:「──ああ」
    ???:「普通の人間として、いや」
    ???:「〝人として〟生きていくのも……幸せなんですね」
    茶川 閂:「だといいなって思ってる」
    ???:その子供が出した〝答え〟が、あなたのものと同じであったか、違ったか──
    ???:それはきっと、《ドゥームズ・デイ》だったものには、さして重要ではないのかも知れない。
    ???:あなたが出した答えは、世界を改変し得る上位種たる〝オーヴァード〟としてあまりに平凡な
    ???:……善良すぎず、悪に傾かない、まっとうな人間の答えだった。
    ???:全ての絆を断ちジャームと化したものが、幾ら考えても得られぬほど、人間としての答えだったのだ。
    ???:「……ありがとうございます、最後に納得ができました」
    茶川 閂:「こんなんで良かったのか?」頭を掻きながら。
    ???:「はい。僕に次があるのかどうか、それは分かりませんが」
    ???:「次にはきっと、多くの人を幸せにできると思います」
    ???:「こんな風に街をつくって、人を集めて、楽に救済しようと怠けるんじゃなく」
    ???:「地道に自分の足で歩いて、一人一人と会って──」
    ???:──ゆらり。
    ???:〝子供〟の姿がかげり、揺らめく。
    ???:「──ああ、そうだ。茶川さん」
    茶川 閂:「おう」
    ???:「名前を捨てた僕達ですが、もし〝僕〟を覚えていてくれるというなら」
    ???:「夢の叶う街、と」
    ???:「……それこそ夢になってしまった名前で、覚えていてください」
    ???:その言葉を最後に──ふうっと、掻き消えるように。
    茶川 閂:「”夢の叶う街”。きみは、人を幸せにすることが幸せだったんだな」
    GM:まるで霧が晴れるかのように、その子供の姿は消えていって
    ???:「ふふっ……はい!」
    GM:最後に一度だけ。明るい子供の声が、どこからか聞こえた。
    茶川 閂:「ジャームじゃなけりゃなぁ……」ぽつり。
    卜部巽:「そういう未練のあるお前も好きだよ。」
    流条 旦生:「まあ、遠慮なくやれていーんじゃない? これで」
    戸上 亜衣奈:「うんうん。いいこと言ってたと思うよ」
    茶川 閂:「……やっぱはずいわ」
    茶川 閂:「でも、流条の言う通りだな。あとはナメた野郎をぶちのめすだけ」
    茶川 閂:「と。供船もなんとか生きて回収できたら良いんだが……」
    茶川 閂:そういいながら歩き出す。

    GM:中務の中央、区の庁舎付近。
    GM:区役所という扱いではあるが──N市の特殊な構造上、〝区役所〟という言葉からイメージされるほど小さなものではない。
    GM:もはやそれは、小さな街の市役所ほどもある、十分に大きな建造物だ。
    GM:その屋上にあなた達は──〝敵〟の姿を見るだろう。
    《ドゥームズ・デイ》:「っぐ、くぅ……っ!」屋上の鉄柵に寄りかかり、こめかみを指で押さえながら
    《ドゥームズ・デイ》:忌々しげな目で、その〝陰〟は──
    《ドゥームズ・デイ》:いや。《ドゥームズ・デイ》は街を見下ろしていた。
    《ドゥームズ・デイ》:「あの役立たずが……最後の最後に〝奪って〟いきおって……!」
    供船 いずな:「だ……大丈夫ですか……!?」
    供船 いずな:……その横には、供船いずなの姿もまた、有る。
    流条 旦生:「あんま大丈夫そうじゃないねー」
    供船 いずな:「……っ!」
    戸上 亜衣奈:「いた、いた。下から見てた時と、変わらないみたい」《蝙蝠の耳》と《真昼の星》で、下からその姿は捉えていた。
    供船 いずな:その声に応じて振り向き、身構える。腰を深く落とし両拳を固く握った形。
    卜部巽:屋上の扉を開け放ち、獣の群れがやって来る。
    卜部巽:夢に沈んだ街を、蹂躙するためにやって来る。
    茶川 閂:「《ドゥームズ・デイ》。お前の蒔いた種が収穫される時だ」
    《ドゥームズ・デイ》:「お前達は……!」頭痛に歪んだ顔のまま振り向き、あなた達を睨む
    《ドゥームズ・デイ》:「……お前達だ、とは聞いていた。見ていた」
    《ドゥームズ・デイ》:「が──よもやまだ〝理解〟に至っていないとはな……!」
    卜部巽:「御託はもういいだろ。」
    卜部巽:「お互い、もう理解し合える段階を超えている。」
    《ドゥームズ・デイ》:「私の目の届く限り!」
    《ドゥームズ・デイ》:「私の手の届く限りは!」
    《ドゥームズ・デイ》:「全て我が庇護下にて、我が定めた通りにあれば良い──」
    《ドゥームズ・デイ》:「それが最大多数の幸福に繋がるとなぜ分からない!」
    《ドゥームズ・デイ》:「そこの娘もそうだ! もはや〝お前達のやり方〟で救える願いではない!」
    《ドゥームズ・デイ》:「だから私がくれてやった──たとえ偽りだとしても」
    供船 いずな:「……偽りだとしても、私は」
    供船 いずな:固く握りしめた左手を開く。
    供船 いずな:それを口元に当てるや──聞こえるのは、
    供船 いずな:がりっ。がきっ。ばりっ。
    供船 いずな:大量の錠剤を噛み砕く音。
    供船 いずな:次第にその瞳が暗く、表情は凍てつき、
    供船 いずな:不要な思考が切り落とされて研ぎ澄まされた、獣の気配を帯び始める。
    流条 旦生:「えー」
    流条 旦生:「それのどこが願いかなってんのさ。サービス悪くない?」
    供船 いずな:「だって、流条ちゃん。知ってるでしょ?」
    供船 いずな:「死んだ人はどうやったって戻ってこない」
    供船 いずな:「別な誰かなら手に入るかも知れない。けど、私は本物が欲しいの」
    供船 いずな:「……心の底から〝本物だ〟って思えたら、それは本物でしょ?」
    供船 いずな:「一度も目を覚まさないで夢を見続けられるなら。夢はきっと、現実と同じになるんだよ」
    流条 旦生:「いずちー。どう見ても思えてないじゃんさー」
    流条 旦生:「なんないよ。なったらいいけど」
    供船 いずな:「……そうだね。まだちょっと足りてない。体が慣れちゃったのかな?」
    供船 いずな:「こういう時、オーヴァードって不便だよね……あはは」
    供船 いずな:「……傷なんか、勝手に治っちゃう」
    供船 いずな:「死のうとしても、死なせてくれない」
    流条 旦生:「なんだ。それなら」
    流条 旦生:「言ってくれたらよかったのに」
    供船 いずな:「殺してくれる、って?」
    流条 旦生:「だめかな?」首を傾げて。
    供船 いずな:「……もっと早く聞けてたら、お願いしたかも」
    供船 いずな:「でも、今はね」
    供船 いずな:「私、やっとみんなに会えて幸せなんだ」
    供船 いずな:「死にたくない」
    流条 旦生:「そっか。じゃあ」
    供船 いずな:「ずっとこの街で……夢を見てたい」
    流条 旦生:「おクスリ抜けてから、もっかい訊くね」
    流条 旦生:手槍をだらんとぶら下げて。
    供船 いずな:「じゃあ、私も。……流条ちゃんには後で、もう一回聞くよ」
    供船 いずな:「一緒に幸せになろうって」
    供船 いずな:「ちょっと痛いけど、大丈夫」
    供船 いずな:「直ぐに何も気にならなくなるからさ」
    供船 いずな:再び左手を握り混む。ぎぃ、と拳の骨が軋むまで。
    流条 旦生:「痛いの、好きじゃないんだけどなー。ま、いいや」
    流条 旦生:「約束ね!」ぱっと笑って。
    供船 いずな:「……うん、約束」
    GM:──あなた達が言葉を交わす、その傍らで。
    GM:屋上のコンクリートから這い出すように現れる、四つの陰。
    GM:本来ならばそれらは、直ぐにでもあなた達に取り憑き、あなた達に〝力を押しつける〟のだろうが──
    《ドゥームズ・デイ》:「──まだだ」
    《ドゥームズ・デイ》:「まだ、やり直せる……お前達を此処で殺し」
    《ドゥームズ・デイ》:「もう一度、何処か遠く、邪魔の入らぬ世界で」
    《ドゥームズ・デイ》:「私はもう一度、この街をやり直す……!」
    卜部巽:二人のやり取りを眺めながら呟く「ほらな」
    卜部巽:「人間は70億人もいるんだ。決して交わらない願いの一つや二つや十や百、あるものさ。」
    卜部巽:「生きたい、殺したい、死なせてほしい、死なせたくない、救いたい。」
    卜部巽:「全てを叶える夢の街なんて、どだい無理な”夢”だ。」
    《ドゥームズ・デイ》:「っ、それでも、私は──!」
    卜部巽:「ああいいぜ。互いの願いをぶつけ合えばさ。」
    卜部巽:「願い(エゴ)と願い(エゴ)の妥協点を探ったり、譲ったりするのが人間だ。」
    卜部巽:「けど、お前(ジャーム)には一寸たりとも譲りはしない。」
    《ドゥームズ・デイ》:「ならば……奪い取る」
    卜部巽:腰を低めて、右手を柄に添える。
    《ドゥームズ・デイ》:「今、この時に限り」
    《ドゥームズ・デイ》:「お前達が幸福を目指すことを許可しない」
    《ドゥームズ・デイ》:「私は……諦めない……!」
    卜部巽:「私はこの時に限らず、お前達(ジャーム)が欲望を満たすことを許可しない。」
    卜部巽:「何も出来ぬまま、藁のように死ね。」

    エンゲージ
    《ドゥームズ・デイ》 供船いずな
    〝陰の手〟4つ

    10m

    茶川 戸上 卜部 流条

    GM:──互いの夢を否定しあう、これはそういう戦いだ。
    GM:祈りを離れて妄執と化した《ドゥームズ・デイ》の願いが、
    GM:あなた達の力の根源たるレネゲイドウィルスに暴走を喚起する!
    GM:衝動判定! 目標値9!
    戸上 亜衣奈:6dx>=9 衝動判定
    DoubleCross : (6R10[10]>=9) → 10[2,3,4,10,10,10]+10[1,8,10]+9[9] → 29 → 成功

    茶川 閂:6dx>=9
    DoubleCross : (6R10[10]>=9) → 8[2,2,5,8,8,8] → 8 → 失敗

    流条 旦生:3dx>=9 衝動判定
    DoubleCross : (3R10[10]>=9) → 7[5,5,7] → 7 → 失敗

    卜部巽:4dx>=9
    DoubleCross : (4R10[10]>=9) → 10[1,4,8,10]+3[3] → 13 → 成功

    戸上 亜衣奈:90+2d10
    DoubleCross : (90+2D10) → 90+5[3,2] → 95

    流条 旦生:失敗してと、さらに
    流条 旦生:2d10+91
    DoubleCross : (2D10+91) → 8[2,6]+91 → 99

    茶川 閂:95+2d10
    DoubleCross : (95+2D10) → 95+8[3,5] → 103

    流条 旦生:わお
    卜部巽:90+2d10
    DoubleCross : (90+2D10) → 90+14[6,8] → 104

    GM:みな比較的落ち着いている
    GM:では
    GM:●ラウンド1
    茶川 閂:暴走により《背徳の理》でダイス+12
    GM:セットアップ!
    戸上 亜衣奈:《戦術》を使用。対象は自分を除くPC3人。
    茶川 閂:《螺旋の悪魔》。攻撃力+24
    茶川 閂:103→109
    卜部巽:《狂想の旋律》PC全員を対象として攻撃力+24
    卜部巽:卜部巽の侵蝕率を+5した(侵蝕率:104->109)
    戸上 亜衣奈:ラウンド間のメジャーアクションの判定ダイスを+5個。シナリオギミック補正込み。
    卜部巽:暴走付与もね!
    流条 旦生:《先陣の火》起動。
    《ドゥームズ・デイ》:「征け、捉え──っ、くぅ……!」影の使役を試みるも、頭の中に走るノイズが能力の使役を阻む!
    《ドゥームズ・デイ》:(クライマックス戦闘中、このエネミーは《ファンアウト》が使用不可となります)
    戸上 亜衣奈:そして侵食が7上昇し、102に。エフェクトがレベルアップし、増加ダイスは合計6個に。
    茶川 閂:おお~
    流条 旦生:侵蝕率101。行動値21まで。暴走はむろん受け入れるよー
    流条 旦生:よっし、ありがたい!
    GM:みんなきっちり100を越してきた
    茶川 閂:じゃあ狂騒もらおう! 誤爆しなさそうだし
    戸上 亜衣奈:あ、違う。97からだから
    茶川 閂:そして暴走はとっくにしてるぜ
    戸上 亜衣奈:102から7上がって109ですね現在。失礼!
    戸上 亜衣奈:こっちももらっておきます! > 旋律
    GM:では
    GM:影の手A1! 《ドゥームズ・デイ》へ《融合》! 《サイレンの魔女》6を使えるようにさせます!
    GM:影の手B1! 《ドゥームズ・デイ》へ《融合》! こちらは《援護の風》5と《ウィンドブレス》4!
    GM:そして……加速する刻はミドルで使ってしまったのだ……
    GM:なので行動順! 流条ちゃん!
    流条 旦生:きっちり2本残してくるあたりやらしいなー。でも、ボクやることは決まってるんだよね、と。
    流条 旦生:マイナーで戦闘移動。敵エンゲージへ突入。で、メジャーで《コンセントレイト》《ウルトラボンバー》《炎の刃》《結合粉砕》。
    GM:来るよなぁ! 判定どうぞ!
    流条 旦生:11dx7 必中型だから支援は他の人に持ってってね。そーれ
    DoubleCross : (11R10[7]) → 10[2,2,2,5,6,6,7,7,8,9,10]+10[1,1,9,9,10]+10[1,10,10]+10[2,8]+6[6] → 46

    GM:わははは
    GM:えーと、ならば
    GM:影の手A2! メジャー放棄でA1をカバー!
    GM:影の手B2! メジャー放棄でB1をカバー!
    GM:ダメージ判定どうぞ!
    流条 旦生:いっくよー
    流条 旦生:5d10+39+24
    DoubleCross : (5D10+39+24) → 35[9,8,4,8,6]+39+24 → 98

    GM:わぁ
    流条 旦生:惜しい! 100にちょっと足んなかった。98点装甲無視ー
    GM:手が二本吹き飛び!
    供船 いずな:一発死亡! 《魔獣の証》でHP60まで回復!
    GM:そして《ドゥームズ・デイ》へは88点のダメージだが、こちらはまだ余裕がありそうだ
    GM:演出をどうぞ!
    流条 旦生:無造作に踏み込んで、祈るような動作で、手槍を自分の喉へ。
    流条 旦生:「じゃ、いくよ」
    流条 旦生:深々と突き立てる。
    《ドゥームズ・デイ》:「……っ、その手は見たぞ……!」
    《ドゥームズ・デイ》:咄嗟に〝影の手〟を操作! 個体の半数をもう半数の背後に移動させる!
    流条 旦生:……心臓が破れる。吹き上がる血より早く、いちど手を焼き払ったのより数段巨大な。真っ赤な炎が炸裂した。
    流条 旦生:燃え移る。対象がなんであっても見境なく。可燃物の塊のように。
    流条 旦生:当然、いずなの身体にもだ。
    流条 旦生:「頑張るね」
    流条 旦生:まだ身体の末端が火をふいている。リザレクト限界は超えて、死んだ身体が戻りきっていない。
    供船 いずな:「ぐううっ……!」可愛らしい悲鳴など上げはしない。目を見開いたままにその爆炎を受けながら、
    供船 いずな:「頑張って──私を殺してくれるの」
    供船 いずな:「それとも」
    供船 いずな:「頑張ったら流条ちゃんは幸せになれるって言うの!?」
    流条 旦生:「なれないよ?」
    流条 旦生:血を吐くように、唇の端から赤いものを零す。
    供船 いずな:「なら、なんで!」
    供船 いずな:「……私の邪魔をするのさぁ……」
    流条 旦生:「そーだねえ」
    流条 旦生:火の中、一歩踏み込んで。ほとんど焼け落ちた姿で、目を細める。
    流条 旦生:「いずちーのこと、すきだから?」
    供船 いずな:「……っ」
    供船 いずな:「……平気でそういうこと言うんだ」
    供船 いずな:「これから、どっちか死ぬかも知れないのに」
    流条 旦生:「言うよ? いつだっていいじゃん、そんなの」
    流条 旦生:「ボクのことおぼえてないなら、思い出させたげる」
    GM:では。
    GM:《ドゥームズ・デイ》の手番にうつる。
    《ドゥームズ・デイ》:マイナーは無し。接近できないのは痛いな!
    《ドゥームズ・デイ》:メジャー! 《サイレンの魔女》+《雨粒の矢》+《完全なる世界!》 対象はPC4人!
    《ドゥームズ・デイ》:12dx+15
    DoubleCross : (12R10+15[10]) → 10[1,2,2,3,4,4,5,6,7,8,9,10]+2[2]+15 → 27

    GM:出目が微妙だな……
    流条 旦生:暴走中なので直撃ー
    茶川 閂:暴走リア不!
    戸上 亜衣奈:同じく暴走中!ライフで受けます!
    《ドゥームズ・デイ》:3d10+28 ダメージ!
    DoubleCross : (3D10+28) → 14[2,8,4]+28 → 42

    《ドゥームズ・デイ》:サイレンで装甲貫通!
    流条 旦生:ロイスが飛ぶ飛ぶ。UGNの仕事をないがしろにする発言してるので霧谷さんのロイスをタイタス化して昇華ー(HP15)
    茶川 閂:ギャー固定値高い!
    卜部巽:グエー!ロイス復活!
    戸上 亜衣奈:死!"影"改め《ドゥームズ・デイ》のロイスをタイタス昇華して復活します!
    卜部巽:久我君のロイスを切ろう。タイタス昇華復活!
    茶川 閂:《ドゥームズ・デイ》にロイスを取って即昇華復活!
    《ドゥームズ・デイ》:遙か空より突如降り落ちる雨! それは高密度のレネゲイドにより編まれた弾丸だ!
    《ドゥームズ・デイ》:この白一色の街で唯一、白に染まらぬ空から放たれた、無数の弾丸があなた達を穿つ!
    《ドゥームズ・デイ》:「倒れ伏せ、私に従え! 私の道を……阻むなぁっ!」
    GM:では、茶川くんの手番だ!
    戸上 亜衣奈:「……っ!」頭を守る。ここを潰されるわけにはいかない。
    流条 旦生:言葉にならない声を漏らして、力の塊に叩き伏せられる。
    戸上 亜衣奈:おっと、失礼。
    茶川 閂:はいー
    茶川 閂:マイナーで移動、《ドゥームズ・デイ》たちのエンゲージへ。
    茶川 閂:メジャーで《コンセントレイト:ウロボロス》+《インスタントボム》! 対象は影の手A1
    GM:判定どうぞ!
    茶川 閂:23dx7+4
    DoubleCross : (23R10+4[7]) → 10[2,3,3,3,3,4,4,4,5,5,5,6,6,6,7,8,8,8,8,8,9,9,10]+10[1,2,4,5,6,8,8,8,10]+10[1,4,10,10]+6[3,6]+4 → 40

    GM:こ、これは回避は難しいな……ガード! ダメージどうぞ!
    茶川 閂:5d10+56
    DoubleCross : (5D10+56) → 32[7,8,4,7,6]+56 → 88

    茶川 閂:装甲無視!
    GM:……一撃! 文句なしぶっとぶ! 演出どうぞ!
    茶川 閂:無数の弾丸をその身に受けながら悠然と歩く。弾痕は体内の影により黒く染まり、その色彩が元に戻るころには衣服さえ復元している。
    茶川 閂:(俺は知っている。俺のような奴がどうふるまうことが、敵を最も恐れさせるか。味方を最も勇気づけるか)
    茶川 閂:首をごキリと鳴らし、立ち止まる。《ドゥームズ・デイ》の目前。
    茶川 閂:(なぜなら教わったからだ。それが、合理的に戦うってことだと)
    茶川 閂:無造作に拳を振る。そして、
    茶川 閂:拳が当たっていないのにもかかわらず……影の手が、パン、とあっけない音を立ててはじける。劣化した風船のように。
    茶川 閂:あるいは、泡沫の夢のように。
    GM:あまりにもあっけなく。現実味もなく。
    GM:瞬き一つの間に影の手は、そこにいなかったものとなる。
    GM:《ドゥームズ・デイ》の力の一端が大きく削がれ──モノクロの怪物は憎悪に表情を歪める。
    《ドゥームズ・デイ》:「それもだ」
    《ドゥームズ・デイ》:「……その力もだ!」
    《ドゥームズ・デイ》:「なぜその力が〝私のものではない〟!」
    茶川 閂:「理由なんかないよ」
    茶川 閂:「お前は、なにも納得できないまま死ぬ」
    GM:お次、〝影の手〟B1!
    GM:待機!
    GM:そしてお次、行動値6のお二人いずれか!
    戸上 亜衣奈:では支援役として、私から!
    戸上 亜衣奈:よろしいでしょうか?
    卜部巽:はい!お願いします!
    戸上 亜衣奈:ではお先に行動させてもらいます!
    戸上 亜衣奈:マイナーで暴走解除。
    戸上 亜衣奈:メジャーで《アドヴァイス》+《風の渡し手》
    戸上 亜衣奈:自分以外のPC3人を対象に、次のメジャーアクションのC値を-1。さらに判定ダイスを+5個します。
    戸上 亜衣奈:「次の」なので、ラウンドまたいでも効果は継続です。そのはず!
    茶川 閂:ありがてぇ~!
    卜部巽:継続するはず!
    卜部巽:ありがてえ!貰います!
    戸上 亜衣奈:侵食は7上昇し、109から116に。
    GM:そうか……次の、か……!
    戸上 亜衣奈:では演出の方を。
    戸上 亜衣奈:「………」
    GM:GO!
    戸上 亜衣奈:凄まじい猿叫が、頭の中を抜けていく。
    戸上 亜衣奈:ごちゃごちゃとこんがらがっていたのが、それで逆にスッキリと洗い流された。
    戸上 亜衣奈:これで、必要な情報だけをちゃんと選ぶことができる。
    戸上 亜衣奈:「………!」
    戸上 亜衣奈:《ドゥームズ・デイ》や"影の手"、供船いずなの一部………弱点を照らしていた光が強まる。
    戸上 亜衣奈:最初は言葉で伝えていた。だが、口伝では時間がかかる。
    戸上 亜衣奈:密かな伝心の能力も、今のところ使えた試しはない。
    戸上 亜衣奈:ならばと考え出したのが、光による伝達だ。
    戸上 亜衣奈:彼女たちが見据えるのは、味方ではなく敵だ。その敵を照らせばいい。その方が手っ取り早い。
    戸上 亜衣奈:どうせ言葉で伝えても、聞かれる相手には聞かれるのだ。だったら、敢えて教えてやろう。
    戸上 亜衣奈:『お前の弱みを知っているぞ』───と。
    戸上 亜衣奈:同じ世界にいた存在ならば。あの町に来た存在ならば。
    戸上 亜衣奈:"それ"は手繰り寄せられる。そのために、繋げてきたのだから。
    《ドゥームズ・デイ》:「ぐぅ……っ、」
    《ドゥームズ・デイ》:「煩い……うるさいっ、うるさいっ!!!」
    《ドゥームズ・デイ》:光だ。音ではない。
    《ドゥームズ・デイ》:それでも《ドゥームズ・デイ》にあなたの意志は、どれ程の言葉よりも深く突き刺さる。
    GM:では
    GM:卜部支部長の手番だ!
    卜部巽:マイナーで戦闘移動。メジャーで《コンセントレイト:ハヌマーン》《音速攻撃》。
    戸上 亜衣奈:そのメジャー判定に!
    卜部巽:対象はいずなちゃん!白兵攻撃!
    戸上 亜衣奈:《ダンシングライト》
    戸上 亜衣奈:ダイス+4個!
    戸上 亜衣奈:侵食:116→119
    卜部巽:判定前にリーダーズマークを使用。オートでウェポンケースからアームドスーツを取り出して装備。
    GM:わぁ
    GM:これは怖いなぁ……!
    卜部巽:達成値+5、白兵攻撃力+3、行動値-3!
    卜部巽:いきます!
    GM:来い!
    卜部巽:27dx6+8
    DoubleCross : (27R10+8[6]) → 10[1,1,2,2,2,3,3,3,3,4,4,4,5,5,5,6,6,6,7,8,8,9,9,9,9,10,10]+10[1,1,2,2,3,3,3,3,5,6,6,9]+5[3,5,5]+8 → 33

    GM:なんと
    GM:ふむ、ならば
    供船 いずな:《カウンター》!
    《ドゥームズ・デイ》:《援護の風》5+《ウィンドブレス》4!
    供船 いずな:ダイス5の達成値12が増えて
    供船 いずな:11dx10+12
    DoubleCross : (11R10+12[10]) → 10[1,2,2,3,6,6,8,8,9,9,10]+3[3]+12 → 25

    《ドゥームズ・デイ》:足りないな! 勝利の女神!
    《ドゥームズ・デイ》:達成値+18で43!
    供船 いずな:ということでこちらの攻撃は、ただのナックルダスターによる達成値43の白兵攻撃だ
    供船 いずな:5D10+1
    DoubleCross : (5D10+1) → 25[4,2,5,7,7]+1 → 26

    卜部巽:喰らって死にます。流条さんのロイス切って復活。
    GM:OK! もし攻撃演出あらば!
    卜部巽:「■■■ーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
    卜部巽:光の後に、音がやって来る。
    卜部巽:獣の咆哮が轟く。
    卜部巽:じり、と踏み込み、一閃。獣の顎が供船いずなの首を捉えようとする。
    供船 いずな:その剣を止められる道理は無い。彼我の力量差は、それこそ天と地だ。
    供船 いずな:──ただしそれは、真っ当に対峙すればの話。
    供船 いずな:不要な脳髄の処理を切り落とし、戦闘の為のみに特化させた今の供船いずなであれば
    供船 いずな:防ぐべきは剣ではない、と知っている。
    供船 いずな:「さあぁっ!」
    供船 いずな:刻み突き──という。伝統派空手の技法だ。
    供船 いずな:踏み込みと同時に放ち、着弾の後に足が地面に落ちる。
    供船 いずな:その拳は、神速の剣を振るう手そのものを打って、
    供船 いずな:──左刻み突きからの右逆突き。子供から大人まで、入門から黒帯まで、誰もがこれを日々虚空へ放ち続ける。
    供船 いずな:「らあああぁっ!!」みぞおちを狙う、右の拳!
    卜部巽:拳が刀を持つ手を捉える。ごきり、と骨が砕ける音。手応えのある一撃。
    卜部巽:しかし、振り下ろす手は止まらない。獣の進撃は止まらない。
    卜部巽:剣を振り上げて、下ろす。何千何万回と繰り返された動作。
    卜部巽:手が砕けても指を失ってもそれを止めるには至らない。
    卜部巽:いずなの右の拳が卜部のみぞおちを捉える。
    卜部巽:ガキ   ン !!!
    卜部巽:金属音ののち、静寂が訪れる。
    卜部巽:卜部の剣は屋上の床を断ち、いずなの拳は正確に臓腑を抉った。
    供船 いずな:「……支部長」
    卜部巽:「何?」血を吐きながら応える
    供船 いずな:「私、負けません。譲りません。諦めません」
    供船 いずな:「これが〝欲望〟だって言われても、どうしても」
    供船 いずな:「私、諦められません……!」
    供船 いずな:みし、みし、と拳が鳴っている。指の筋力に骨が負け、悲鳴を上げているのだ。
    供船 いずな:今少し固く握り混めば自壊する凶器と、狂気。
    供船 いずな:二つを携え、イリーガルの少女が立ち塞がる。
    卜部巽:砕けた手で柄を握りなおす。
    卜部巽:拳が吠えるように軋む。
    卜部巽:「そうかい。」
    卜部巽:「私たちが倒れるまでに拳を握ってられたら、」
    卜部巽:「好きにしなよ。」
    GM:待機した〝影の手B1〟だが、まことに申し訳ない。誤裁定です。
    GM:融合してたんでそもそも行動済みだ!
    GM:なのでクリンナップ!
    《ドゥームズ・デイ》:無し!
    流条 旦生:なしー
    茶川 閂:なし!
    戸上 亜衣奈:こちらもなし!
    GM:●ラウンド2
    GM:セットアップ!
    茶川 閂:《螺旋の悪魔》。攻撃力+24 115→118
    戸上 亜衣奈:《戦術》を使用。対象は自分を除くPC3人。
    戸上 亜衣奈:ラウンド間のメジャーアクションの判定ダイスを+6個。シナリオギミック補正込み。
    戸上 亜衣奈:侵蝕:119→126
    供船 いずな:《ターゲットロック》+《攻性変色》! 暴走を受けて流条ちゃん単体への攻撃は+37!
    卜部巽:《狂想の旋律》茶川、流条、卜部の攻撃力を+24、暴走付与。
    流条 旦生:ブルーゲイル服用、行動値+5は6に。侵蝕118ー
    GM:〝影の手〟B1、《ドゥームズ・デイ》に融合!
    流条 旦生:タゲロか。いいよいいよー
    卜部巽:さっきのメジャーで109→113、セットアップで113→120
    流条 旦生:暴走受け入れるー
    茶川 閂:狂騒受けいれ!
    GM:では
    GM:イニシアチブ
    供船 いずな:《ブリッツクリーク》。《ドゥームズ・デイ》にイニシアチブ行動させます!
    《ドゥームズ・デイ》:そしてこちらは
    《ドゥームズ・デイ》:マイナー、《縮地》を用いて戸上ちゃんと同一エンゲージへ移動。
    戸上 亜衣奈:ヒィーッ!
    GM:融合中の腕もいっしょについてくるよ!
    《ドゥームズ・デイ》:メジャー、《ナーブジャック》を供船 いずなへ。
    《ドゥームズ・デイ》:8dx+15 命中判定。なお、いずな、暴走中なので自動命中です。
    DoubleCross : (8R10+15[10]) → 9[1,2,4,7,7,7,7,9]+15 → 24

    《ドゥームズ・デイ》:ということで、いずなのメジャーアクションです
    供船 いずな:《獣の力》6+《獣王の力》 対象は
    《ドゥームズ・デイ》:《拡散する世界》。20点のHPを消費して、いずなの攻撃をシーン化。
    《ドゥームズ・デイ》:対象はPC四人+いずなの五人とします。
    戸上 亜衣奈:ギエエエエ
    卜部巽:ギャアアア
    《ドゥームズ・デイ》:そしてもちろん《援護の風》5+《ウィンドブレス》4
    茶川 閂:ぬわーっ
    供船 いずな:11dx+12 命中判定
    DoubleCross : (11R10+12[10]) → 10[2,2,3,4,6,7,8,9,10,10,10]+10[7,8,10]+6[6]+12 → 38

    卜部巽:暴走リア不!
    茶川 閂:暴走リア不
    流条 旦生:同じく暴走中ー
    GM:うーむ、女神乗せたところで期待値11かぁ
    戸上 亜衣奈:ドッジ!
    戸上 亜衣奈:あ、女神します?
    GM:いえ、そのままで!
    戸上 亜衣奈:ではドッジチャレンジタイム
    戸上 亜衣奈:4dx+1>=38
    DoubleCross : (4R10+1[10]>=38) → 9[3,8,9,9]+1 → 10 → 失敗

    GM:ダメージ!
    戸上 亜衣奈:失敗しました!
    GM:4d10+25
    DoubleCross : (4D10+25) → 15[4,7,1,3]+25 → 40

    GM:やはり足りぬか! いずな、HP残量20!
    戸上 亜衣奈:死! 久我さんのロイスをタイタス昇華して復活します!
    茶川 閂:やられる!
    卜部巽:死ぬ!卜部玄道のロイスをタイタス昇華復活!
    茶川 閂:夢の叶う街のロイスをタイタス昇華復活
    流条 旦生:倒れるので、《ドゥームズ・デイ》へのロイスをタイタス化。昇華。
    GM:ではちょっとだけ演出!
    供船 いずな:「流条ちゃん、言ったよね」
    供船 いずな:「〝言ってくれたらよかったのに〟って」
    流条 旦生:「ん」
    供船 いずな:「だから……ごめんね。今度は言うよ」
    供船 いずな:「ずるい手だって知ってるけど」
    供船 いずな:「〝私を死なせないで〟って」
    供船 いずな:拳を握りしめた。砕けよとばかりに。そして、振り下ろした。
    供船 いずな:打つのは屋上の、白亜の床。打撃を与えた瞬間、それは砕けて──
    供船 いずな:そこから多量の黒い〝影の手〟が這いだし、あなた達も、いずなも、《ドゥームズ・デイ》の他は無差別に爪を突き立て引き裂かんとする!
    流条 旦生:答える言葉も、破砕の轟音に押しつぶされる。ただ、(ここで《ドゥームズ・デイ》のロイスをタイタス化)。
    卜部巽:引き裂かれ、血を流す。が、尚も立ち上がる。
    戸上 亜衣奈:ふいに近づいてきた《ドゥームズ・デイ》を見た瞬間、"影の手"の爪に貫かれる。が、それでも倒れたままではいない。
    茶川 閂:無造作に裂かれるも、そのままに直立し続ける。そして再生。
    卜部巽:刀を振り上げる。この刃の煌きが消えぬ限り、第八支部、未だ健在なり。
    《ドゥームズ・デイ》:「……なぜだ、なぜこうも立ち上がる……なぜ私の邪魔をする……」
    《ドゥームズ・デイ》:「こうも苦痛が続けば、いい加減に分かるだろうが」
    《ドゥームズ・デイ》:「今のお前達には、死こそ最も手近な幸福だと!」
    GM:では
    GM:《ドゥームズ・デイ》の手番となります。
    《ドゥームズ・デイ》:マイナー、無し。メジャー、《雨粒の矢》+《完全なる世界》
    《ドゥームズ・デイ》:対象は、ドゥームズ・デイを含むシーンに登場している全員。〝影の手〟もいずなも全部巻き添えだ!
    《ドゥームズ・デイ》:8dx+15 命中判定
    DoubleCross : (8R10+15[10]) → 10[1,4,4,4,6,7,8,10]+10[10]+8[8]+15 → 43

    供船 いずな:では
    卜部巽:暴走リア不!
    流条 旦生:同じくリアクション不能ー
    供船 いずな:タブ違いだ
    茶川 閂:同じく!
    戸上 亜衣奈:避けるよ!
    《ドゥームズ・デイ》:おっと失礼!
    《ドゥームズ・デイ》:5d10+24 ダメージ
    DoubleCross : (5D10+24) → 20[5,3,2,2,8]+24 → 44

    《ドゥームズ・デイ》:ドッジどうぞ!
    戸上 亜衣奈:4dx+1>=43
    DoubleCross : (4R10+1[10]>=43) → 7[4,4,7,7]+1 → 8 → 失敗

    卜部巽:暴走リア不!
    戸上 亜衣奈:44点食らって消し飛びます!茶川くんのロイスをタイタス昇華し復活!
    卜部巽:吉沢のロイスを切って復活します
    茶川 閂:やられるので珠のロイスを昇華して復活
    流条 旦生:うーん。是非もないか、戸上さんのロイスタイタス化。復活。
    供船 いずな:では、いずなもHP0戦闘不能となり、お察しの通りの《ラストアクション》ですが、
    戸上 亜衣奈:が…?
    供船 いずな:〝とどめを刺す〟を宣言。暴走リア不の自分へ対し《獣の力》+《獣王の力》で攻撃します。
    戸上 亜衣奈:な、なにをするーっ!
    流条 旦生:なるほどね。GM、割り込み宣言
    供船 いずな:ほう
    GM:割り込みどうぞ!
    流条 旦生:卜部さんへのロイスをタイタス化。暴走解除。ダメージ適用前にメジャー放棄してカバーリングを宣言。
    流条 旦生:ごめんねー、懸念事項は潰せるからとんとんだと思って。で、これでロイス残り1本だから、このまま倒れる。
    GM:ふむ
    GM:カバーは暴走中でも出来たかも知れない!
    GM:たしかミドルでそんな裁定をしたような気がする
    GM:違うあれはリア不か!
    GM:OK,ならば軽く演出のみ
    《ドゥームズ・デイ》:──もはやなりふり構わず。何もかもを破壊せんと吹き荒れるレネゲイドの暴風。
    《ドゥームズ・デイ》:〝統治〟を捨てたが故に、それは何者を顧みず、己に忠誠を尽くす臣下をすら巻き込み、
    供船 いずな:「ぐっ、が、はぁっ……!」その衝撃に臓腑を潰され血を吐きながらも、
    供船 いずな:供船 いずなは、流条 旦生の前に立つ。
    供船 いずな:「──ごめんね」
    供船 いずな:拳を掲げた──強く握りしめて指の骨が砕け、へし折れた鋭利な白い棘が突き出す。
    流条 旦生:手槍を杖に、すがって、立っている。
    供船 いずな:「本当に、ごめんね……」骨の槍を。いずなは、己の喉へと向けた。
    流条 旦生:今までならこの力の嵐に、あっさり叩き潰されていたはずなのに。
    流条 旦生:無造作に踏み込む。
    流条 旦生:抱きつく。いずなの動きなどまるで気にしていないように。
    流条 旦生:「だーめ」
    供船 いずな:ならばきっと、その一撃は彼女の喉ではなく。
    流条 旦生:ぶつりと、骨に直接、肌を突き貫く感触が伝わる。
    供船 いずな:あなたの背へと、突き刺さるのだろう。
    供船 いずな:あたかもそれは、抱きしめるような形であなたの体を、いずなの腕の中に縫い止める。
    流条 旦生:精一杯伸ばした首筋、頚椎。椎骨の隙間に鋭端がすべりこむ。人間なら致命傷だ。オーヴァードでも。
    供船 いずな:「……ごめん、ね……助けに来てくれるって、思ってたから」
    流条 旦生:いずなに顔を埋めるようにして、そのまま倒れる。
    供船 いずな:「絶対に……お仕事だから……」
    供船 いずな:「助けてくれるって……」
    供船 いずな:倒れ込むあなたに引かれるように、いずなもまた地に倒れ伏す。
    流条 旦生:何か言おうとしたようにも見えたが、答えはない。動かない。
    供船 いずな:「……私、卑怯者だね」そう言って、音にならぬ声で笑って、いずなもまた意識を失った。
    《ドゥームズ・デイ》:「……はぁ、っ、はぁ…………良いぞ、上出来だ」
    《ドゥームズ・デイ》:「これで一人……戦えるのは、残り二人か……」
    GM:では、お待たせしました。
    GM:ここからはあなた達の手番だ!
    GM:まずは茶川くん!
    茶川 閂:あい!
    茶川 閂:マイナーで《ドゥームズ・デイ》たちのエンゲージに戦闘移動
    茶川 閂:メジャーで《ドゥームズ・デイ》に攻撃します。
    GM:OK!
    戸上 亜衣奈:【戸上からの支援】戦術:ダイス+6個。 アドヴァイス:ダイス+5個、C値-1。
    GM:あっ親切
    茶川 閂:忘れないようにするぜ!(危なかった)
    茶川 閂:《コンセントレイト:ウロボロス》+《インスタントボム》
    戸上 亜衣奈:《ダンシングライト》はどうします?
    茶川 閂:とっとく方向で!
    戸上 亜衣奈:了解!
    茶川 閂:28dx6+4
    DoubleCross : (28R10+4[6]) → 10[1,2,2,2,2,2,2,2,3,4,4,5,6,6,7,7,7,8,8,8,8,9,9,9,10,10,10,10]+10[1,2,3,3,3,3,4,4,5,6,6,6,7,9,9,10]+10[5,5,6,6,9,9,10]+10[2,5,7,8,10]+5[2,3,5]+4 → 49

    茶川 閂:振った割には!
    GM:これは流石に避けられない! ガード!
    茶川 閂:5d10+52
    DoubleCross : (5D10+52) → 37[9,7,7,7,7]+52 → 89

    茶川 閂:装甲無視!
    GM:えーと、200-108-(89-10)だから
    茶川 閂:ダメージダイスのやる気すごいな
    GM:108+79
    GM:……ほぼ9割死んだな!?
    茶川 閂:118→124
    GM:限りなく致命傷に近い一撃だ、演出どうぞ!
    茶川 閂:「『戦えるのは、残り二人』だって? お前」
    茶川 閂:声をかけつつ、《ドゥームズ・デイ》の肩を気安く叩く。いつの間にか接近していた。
    《ドゥームズ・デイ》:「……お前は、数を知らんのか?」
    茶川 閂:「——ちげェだろ。数を知らんのはお前だ」そのまま肩を掴む。動きを封じる。「今、三人で、戦ってるだろうが」
    《ドゥームズ・デイ》:「戸上 亜衣奈か? あれは──」
    《ドゥームズ・デイ》:動きを封じられながらも、そのジャームは嗤い、
    《ドゥームズ・デイ》:「無力だ」
    《ドゥームズ・デイ》:「人の域を超えた力を持ちながら」
    《ドゥームズ・デイ》:「……己一人では何を成し遂げる事も能わぬ、無力な生き物だ」
    《ドゥームズ・デイ》:「だからこそ──あの娘の力は、私の元にあるべきだ!」
    茶川 閂:「だからジャームとは話が通じないんだ……」
    茶川 閂:「それで十分だろ。自分まで人の域から出る必要も、一人で何かを成し遂げる必要も、当然お前に力をやる必要も、」
    茶川 閂:だんだんと。
    茶川 閂:戸上が支援のために放っていた光線が異様にねじ曲がり、肥大化し、虚空へ消えていく。そして、
    茶川 閂:それが、莫大な熱量を持つ一筋の光となって《ドゥームズ・デイ》に降り注いだ。
    《ドゥームズ・デイ》:「光、が──」
    茶川 閂:「いいね。やっぱり卜部さんがいると出力が高めに安定する」《ドゥームズ・デイ》から手を放し、プラプラと振る。
    《ドゥームズ・デイ》:──その光は疎ましいものではあったが、警戒するべきものではなかった。
    《ドゥームズ・デイ》:羽虫が纏わり付くからと言って、その全てを指で潰したがる人間がいるか?
    《ドゥームズ・デイ》:〝その程度〟だと軽んじていた──その力の本質は別な所にあると。
    《ドゥームズ・デイ》:その傲慢を穿つ灼熱の光条は、ジャームのモノクロの体を焼き焦がす!
    《ドゥームズ・デイ》:「が、ぁ、ああぁあぁぁあぁぁぁっ!!!」
    茶川 閂:「……俺からお前に言いたいのは、本当に一つだけだよ。《ドゥームズ・デイ》」光に目を細めながら。
    茶川 閂:「ここでせめてサパッと死ね」
    《ドゥームズ・デイ》:「死ぬものか、私は──!」
    《ドゥームズ・デイ》:──《ドゥームズ・デイ》は、そこで言葉を切り、一つ呼吸をしようとした。
    《ドゥームズ・デイ》:息を吸うだけの極めて短いアクション。その時間は本来、我が物である筈だ。
    《ドゥームズ・デイ》:怪物はまだ知らない。
    《ドゥームズ・デイ》:この獣の群れの前に、一呼吸の隙を晒す事の意味を知らない。
    GM:では、次の手番!
    戸上 亜衣奈:前ラウンドと同じく、先にいかせてもらいます!
    戸上 亜衣奈:マイナーなし。メジャーで《アドヴァイス》、対象は卜部さん。
    戸上 亜衣奈:次のメジャーアクションのダイス+5個、C値-1。
    戸上 亜衣奈:侵食:126→130
    戸上 亜衣奈:手短に演出だけ。
    戸上 亜衣奈:「(死ぬのが一番近い幸福?)」
    戸上 亜衣奈:旦生ちゃんといずなちゃんが倒れる。
    戸上 亜衣奈:「(戦えるのが二人だけ?)」
    戸上 亜衣奈:茶川くんがうれしいことを言ってくれる。
    戸上 亜衣奈:「(アンタみたいになるくらいなら無力で結構。でも)」
    戸上 亜衣奈:どういう理屈かまるでわからない、圧倒的な光撃が止む。
    《ドゥームズ・デイ》:「……無力で良い、だと……!」
    《ドゥームズ・デイ》:「嘘を吐くな!」
    戸上 亜衣奈:「(アタシを無力と思ったなら)」
    戸上 亜衣奈:答えない。アタシから今更、言うこともない。
    戸上 亜衣奈:「アンタ、バカだよ」
    戸上 亜衣奈:《ドゥームズ・デイ》の全身が輝く。
    《ドゥームズ・デイ》:あまりにも目映く、その身は輝く。
    戸上 亜衣奈:─────アンタは、負ける。
    《ドゥームズ・デイ》:既に日の下に晒された、かつてはおぼろだった輪郭も、
    《ドゥームズ・デイ》:……嫉妬に狂う緑の目さえも照らされて。
    《ドゥームズ・デイ》:「ふ、ざ──ける、なぁあああぁぁっ!!」
    卜部巽:マイナーで戦闘移動でエンゲージ突入。メジャーで《コンセントレイト:ハヌマーン》《音速攻撃》、ドゥームズデイに白兵攻撃。
    戸上 亜衣奈:【戸上からの支援】戦術:ダイス+6個。 アドヴァイス:ダイス+5個、C値-1。
    戸上 亜衣奈:さらにそこに《ダンシングライト》。
    戸上 亜衣奈:ダイスをさらに+4個!
    戸上 亜衣奈:侵蝕:130→133
    卜部巽:判定前に最後のリーダーズマーク使うよ!
    卜部巽:27dx6+8
    DoubleCross : (27R10+8[6]) → 10[1,1,1,2,2,2,3,3,4,4,4,5,5,5,6,6,7,7,8,8,8,9,10,10,10,10,10]+10[2,3,4,5,6,7,7,8,8,8,9,10,10]+10[1,1,5,5,6,6,7,7,10]+10[7,7,8,10,10]+10[2,5,7,8,10]+4[3,4,4]+8 → 62

    GM:うわひゃあ
    GM:一応……ドッジ!
    GM:5dx10
    DoubleCross : (5R10[10]) → 10[3,6,7,9,10]+10[10]+8[8] → 28

    GM:回ったのに!!! 勝利の女神で46いくのに!!!!
    GM:ダメージどうぞ!
    卜部巽:7d10+24+11+1+3
    DoubleCross : (7D10+24+11+1+3) → 42[10,3,6,4,3,9,7]+24+11+1+3 → 81

    卜部巽:装甲諸々有効!
    GM:……オーバーキル。Eロイス、《修羅の世界》。HP1となり、戦闘不能を解除する──が。
    GM:もはやその体に、四肢に、力など無い。捨て置かれてさえ、やがて消え失せるだけの身に、戦う力など。
    GM:《ドゥームズ・デイ》の戦闘ロジックを『自壊』へと切り替えます。
    GM:これは致命傷と言って良いだろう。演出どうぞ!
    卜部巽:「火が点いたな。」光輝くジャームを見据え、ぎり、と刀の柄を握る。
    卜部巽:「そうだ、藁の様に死ね。”ドゥームズ・デイ”。」
    卜部巽:「人の道を踏み外した化け物は誅さねばならん。」
    《ドゥームズ・デイ》:「ふふ、は──化け物と言うなら」
    《ドゥームズ・デイ》:「化け物と言うならば……お前達もそうだ……」
    卜部巽:「光(ほのお)で浄め送らねばならん。」
    《ドゥームズ・デイ》:「人ならざる力で以て世界のあり方をねじ曲げた! お前達のようなものがいたから」
    《ドゥームズ・デイ》:「私が生まれ、この街が生まれたのだ……!」
    卜部巽:「いずれ後を追うさ。お前みたいな化け物を山ほど連れてな。」
    卜部巽:裂帛の気合とともにドゥームズデイに刀を振り下ろす。
    卜部巽:胴が斜めに裂け、断面から光が溢れる。
    《ドゥームズ・デイ》:その光は──既に〝内側〟をも満たしていたのだ。
    《ドゥームズ・デイ》:表面ばかりではない。内奥まで僅かにも余さず、《ドゥームズ・デイ》の欠落を暴いた光が、
    《ドゥームズ・デイ》:今、貴女の一刀により爆ぜる。
    《ドゥームズ・デイ》:「ぎ、ぃ──ぁ」
    《ドゥームズ・デイ》:「がああぁあぁああぁっ!」
    卜部巽:「恨み言は地獄で聞いてやる。」
    《ドゥームズ・デイ》:ずるり。断たれた胴が断末魔の叫びに遅れて、体から〝ずれた〟。
    《ドゥームズ・デイ》:ばしゃっ──と、黒いタールのような血の海を広げて
    《ドゥームズ・デイ》:《ドゥームズ・デイ》の上体は俯せに倒れ伏した。
    GM:では
    GM:クリンナップ。おそらく無いと見て省略する。
    GM:●ラウンド3
    GM:セットアップ。もはや《ドゥームズ・デイ》に、使役できる力は残されていない。行動無し。
    卜部巽:120→124
    流条 旦生:あ。倒れてますー([戦闘不能])
    茶川 閂:なしで!
    戸上 亜衣奈:なしでお願いします!
    卜部巽:セットアップなし!
    GM:OK!
    GM:では、《ドゥームズ・デイ》の最後の行動だ。
    《ドゥームズ・デイ》:マイナー、無し。メジャー、《雨粒の矢》+《完全なる世界》──対象は
    《ドゥームズ・デイ》:《ドゥームズ・デイ》のみ。
    《ドゥームズ・デイ》:8dx+15 命中ダイス。リアクションはガード。
    DoubleCross : (8R10+15[10]) → 10[1,2,4,5,6,7,8,10]+6[6]+15 → 31

    《ドゥームズ・デイ》:4d10+24-5 魔王の石板込みダメージ
    DoubleCross : (4D10+24-5) → 16[2,3,7,4]+24-5 → 35

    《ドゥームズ・デイ》:復活エフェクト無し。オートで《ラストアクション》
    《ドゥームズ・デイ》:マイナー無し。メジャー、ナーブジャックを戸上ちゃんに用います。
    《ドゥームズ・デイ》:これが最後のナーブジャックだ!
    戸上 亜衣奈:ヌゥーッ!
    《ドゥームズ・デイ》:8dx+15 判定!
    DoubleCross : (8R10+15[10]) → 9[1,3,4,6,7,8,8,9]+15 → 24

    戸上 亜衣奈:意志!
    戸上 亜衣奈:8dx>=24
    DoubleCross : (8R10[10]>=24) → 7[1,2,3,3,4,4,5,7] → 7 → 失敗

    戸上 亜衣奈:勝ちたかった…!
    《ドゥームズ・デイ》:ふふふ……では
    《ドゥームズ・デイ》:ナーブジャックの内容ですが。
    《ドゥームズ・デイ》:〝とどめを刺す〟宣言をして、素手による白兵で《ドゥームズ・デイ》への攻撃をお願いします。
    戸上 亜衣奈:わかりました。
    戸上 亜衣奈:《ナーブジャック》によるメジャーアクション。《ドゥームズ・デイ》を対象に素手で白兵攻撃、とどめを刺します。
    GM:OK,判定をどうぞ。
    戸上 亜衣奈:5dx 命中判定
    DoubleCross : (5R10[10]) → 9[3,5,7,7,9] → 9

    GM:ダメージダイスが足りなさそうだな
    《ドゥームズ・デイ》:《勝利の女神》 達成値+18
    戸上 亜衣奈:で、27ですね。
    GM:いえす。リアクションは戦闘不能扱いだと出来ぬ筈、ダメージをどうぞ
    戸上 亜衣奈:3d10-5 ダメージ
    DoubleCross : (3D10-5) → 14[8,3,3]-5 → 9

    戸上 亜衣奈:1以上なので成功、ですね。
    GM:9-4で5点通し。成功です。
    《ドゥームズ・デイ》:──断ち切られた体が、それでも手を伸ばす。
    《ドゥームズ・デイ》:立ち上がろうと藻掻いているのか。だが、もう脚も無い。その願いは叶わない──
    《ドゥームズ・デイ》:筈、だった。
    《ドゥームズ・デイ》:その指先は、戸上 亜衣奈。
    《ドゥームズ・デイ》:あなたへ向けられる。
    《ドゥームズ・デイ》:「……くく、く……ふ、……無力でも良い……と言ったか……」
    《ドゥームズ・デイ》:「言ったな……戸上 亜衣奈……」
    戸上 亜衣奈:「それが何?」
    《ドゥームズ・デイ》:「……なら、力をくれてやる」
    《ドゥームズ・デイ》:「〝私を殺せ〟」
    《ドゥームズ・デイ》:それは懇願ではない。命令であった。
    《ドゥームズ・デイ》:他者の意識・身体を支配し操作するジャームが、最後の最後、僅かに残された力をかき集めて放つ──
    《ドゥームズ・デイ》:己の命を賭した、ちっぽけな復讐だ
    戸上 亜衣奈:つかつかと歩み寄る。
    戸上 亜衣奈:「……………」
    戸上 亜衣奈:《ドゥームズ・デイ》の目の前で立ち止まり───
    戸上 亜衣奈:その身体を、思いっきり蹴り飛ばす。
    《ドゥームズ・デイ》:……たったそれだけで、事は足りた。
    《ドゥームズ・デイ》:元より死に近づいていた肉体は、その僅かな衝撃でも十分に死に至る程の──
    《ドゥームズ・デイ》:「……」
    《ドゥームズ・デイ》:「誰かを……直接、殺すのは……」
    《ドゥームズ・デイ》:「何度目だ……?」
    戸上 亜衣奈:「これが初めて」
    《ドゥームズ・デイ》:「そう、か……ふふ……」
    《ドゥームズ・デイ》:「そう、気分のいいものでも……あるまい……?」
    《ドゥームズ・デイ》:──それだけを捨て台詞として、遂にそのモノクロの体は動きを止める。
    戸上 亜衣奈:「まあね……それじゃ」
    戸上 亜衣奈:「力はこれで、クーリングオフってことで」
    戸上 亜衣奈:動きの止まった夢の残滓を見て、それだけ呟いた。

    バックトラック


    GM:バックトラック!
    GM:今回のEロイス!
    GM:《さらなる絶望》×5
    GM:《修羅の世界》
    GM:そして《予告された終焉》
    GM:以上の7本となっております。
    茶川 閂:豪華七本立て!
    GM:という訳で使うも良し使わぬも良し! どうぞ!
    流条 旦生:118-7d10 使いまーす
    DoubleCross : (118-7D10) → 118-42[4,8,7,8,3,7,5] → 76

    流条 旦生:ありゃ。まずいな下がりすぎた
    戸上 亜衣奈:MAXで使います。133から。
    卜部巽:使います!
    卜部巽:124-7d10
    DoubleCross : (124-7D10) → 124-32[8,9,4,2,6,2,1] → 92

    戸上 亜衣奈:133-7d10
    DoubleCross : (133-7D10) → 133-42[4,4,2,10,5,9,8] → 91

    茶川 閂:つかいます!
    卜部巽:一倍!
    茶川 閂:124-7d10
    DoubleCross : (124-7D10) → 124-38[10,3,5,1,1,10,8] → 86

    卜部巽:92-3d10
    DoubleCross : (92-3D10) → 92-8[5,2,1] → 84

    茶川 閂:一倍!
    卜部巽:5点!
    茶川 閂:86-4d10
    DoubleCross : (86-4D10) → 86-26[8,1,7,10] → 60

    戸上 亜衣奈:1倍
    戸上 亜衣奈:91-3d10
    DoubleCross : (91-3D10) → 91-14[3,1,10] → 77

    茶川 閂:4点!
    戸上 亜衣奈:71-99なので5点です。
    GM:流条さん大丈夫かな!
    GM:では、いつもの5点セット+シナリオ目標達成10点、そしてEロイス7つで22点に侵蝕を加えてください
    GM:それがあなたの経験点だ!
    茶川 閂:26点!
    流条 旦生:失敬、ちょっと確認だけ!
    流条 旦生:76-1d10
    DoubleCross : (76-1D10) → 76-8[8] → 68

    流条 旦生:の、26で合計になります!
    戸上 亜衣奈:27点です!
    GM:(26+26+27+27)/3の端数切り捨てで私は35点いただきます!
    GM:という訳で全員無事帰還でございます、おめでとうございます&お疲れ様でした!
    茶川 閂:ありがとうございますー!
    戸上 亜衣奈:こちらこそ!ありがとうございます!
    流条 旦生:ありがとうございますー!
    卜部巽:お疲れ様でした!ありがとうございます!

    エンディング:流条 旦生


    GM:──UGNの管理下にある、とある病院の一室だ。
    GM:万が一にも〝病人〟が錯乱して暴れ出したとして、この病院の戦力は十分にそれを制圧し得るし、
    GM:また病室の設備も、〝病人〟の脱走を容易く許さない厳重なものとなっている。
    GM:……本来、この病室は拿捕したFH構成員などの治療に用いられるが、
    GM:そこに留められた供船 いずなは覇気もなく、ただ窓の外を眺める日々を過ごしていた。
    流条 旦生:こつこつ、こつ、こつ、こつこつ、こつ、と不規則なリズムは、扱うのに慣れていないから。
    流条 旦生:子供用の、カラフルなクラッチ杖で、上体を揺らすようにして。
    流条 旦生:「こんにちはー。いずちー、起きてる?」
    供船 いずな:「……………………」ベッドの上で、下肢を掛け布団の中に置き、上体を起こして、窓の外を見ていた少女は、
    供船 いずな:「起きて、る……」首の位置を変えぬまま、それでも誰が来たのかを音で理解して応じた。
    流条 旦生:「やー、よかった。思ったより時間かかっちゃってさー」
    流条 旦生:さもつかれたというふうにはーっと息を吐いて、ベッドサイドで立ち止まる、というか、杖に身体を預て。
    供船 いずな:「だいぶ、酷い怪我だったもんね」
    供船 いずな:「……私のせいで」
    供船 いずな:外の光を浴びたまま、逆行の背をあなたに向けたままで呟く。
    流条 旦生:「んや?」
    流条 旦生:心底不思議そうな声。
    流条 旦生:「そだね。起き上がるのが大変なの久しぶりかなー。たまに自分でやっちゃうんだけど」
    流条 旦生:「いずちー。元気ないね」
    供船 いずな:「……………………」
    供船 いずな:窓の外へ向けられていた首が、ゆっくりと其方へ向く。
    供船 いずな:黒く見える程に色濃い隈と、心なしか痩せこけた頬。
    供船 いずな:さして身体の不調は無い筈だが、その顔は病床に似合いの様相であった。
    供船 いずな:「パチンコでめちゃくちゃに負けた人の気持ち、分かった気がする」
    流条 旦生:「あれはダメだよ。もうかんないもの」
    供船 いずな:「やったことあるんだ」幽鬼の相のまま笑う。
    流条 旦生:「トモダチがね。ボクだとほら、お店入るだけでもめんどくさいから」
    流条 旦生:よいしょ、と一歩前進。ベッドに身体が触れるくらいの距離まで。
    流条 旦生:「わっと、と」
    流条 旦生:「いずちーさ?」
    供船 いずな:「……?」
    供船 いずな:笑みを消して、首を傾ける。
    流条 旦生:「怒ってもいいんだよ? 別に」
    供船 いずな:「んー……怒るの、今は難しいかも」
    供船 いずな:「怒るのって結局、自分の為でしょ?」
    流条 旦生:「まあそだね」
    供船 いずな:「自分が嫌だって思ったから、怒る。……細かい理由なんかどうでも良くて、自分が怒りたいから怒る」
    供船 いずな:「……私ね、今、特に誰のことも嫌だって思ってないの」
    供船 いずな:力ない言葉──背をベッドの上へと落とした。
    供船 いずな:「ただ……今度こそ全部無くしたな、って思っただけ」
    流条 旦生:「全部ねー。たとえば、バイト先とか?」
    供船 いずな:「バイト先……まぁ、そう、なのかな……?」
    供船 いずな:「……まぁ、バイト先って言えばそうなのかな……うん」
    流条 旦生:「あそこ、ヒトと話せてるあいだは、クビになった話は聞かないけど」
    供船 いずな:答えは無い。……彼我の間で〝バイト先〟が指し示す箇所は──おそらくは、同じなのだろう。
    供船 いずな:いずなは、それに何を答えるでもなく、暫くは仰向けのままにぼんやりと天井を見上げていて、
    供船 いずな:「殺しに来てくれたの?」
    供船 いずな:ぽつりと、脈絡も無く吐き出した。
    流条 旦生:「なんで?」
    流条 旦生:「逆だよ逆。聞きに来たの」
    流条 旦生:「言ってたじゃない、殺させ……殺さないで? 死なせないで? ええっと」
    流条 旦生:「まーなんか、そんなこと」
    流条 旦生:「それ、どうしてかなー、って」
    供船 いずな:「だって、そう言えば……庇ってくれると思ったkら」
    供船 いずな:「そうだったでしょ?」
    供船 いずな:「殴りかかって当てに行くよりも、私が死のうとした方が、絶対に」
    供船 いずな:「……簡単に届くところに飛び込んできてくれる、って思ったから」
    流条 旦生:「そだね。なーんだ」
    流条 旦生:「まだ、諦めてないのかと思ったのに」
    流条 旦生:いつもの表情。屈託ない笑顔。
    流条 旦生:「夢とかそういうの。ちょっといいと思ったんだけどな」
    供船 いずな:「ちょっと……?」
    流条 旦生:「ボクはあんまり、あんまりだからねー。そのへん」
    流条 旦生:「もういいや、ってなっちゃった?」
    供船 いずな:「……ごめん。流条ちゃんが何を言ってるか、私、分からないや」
    供船 いずな:「もっと分かりやすく言ってくれると助かる……かな」
    流条 旦生:少し考えて。
    流条 旦生:「夢が叶わないなら、ほかはもうどうでもいい?」
    供船 いずな:「……うん。そう思ってたから、あの街に行った。それは嘘じゃないよ」
    供船 いずな:「普通の家族みたいに、お父さんとお母さんがいて、それからお兄ちゃんがいて」
    供船 いずな:「……家に帰ったら誰かがお帰りって言ってくれるか、そうじゃなかったら」
    供船 いずな:「私が誰かに、お帰りって言えるような」
    供船 いずな:「……それくらいの夢に、全部賭ちゃった」
    流条 旦生:「んー」
    流条 旦生:「ボクじゃだめ? それ」
    供船 いずな:「それ、かわいい子にだったら、誰にでも言うでしょ?」この時ばかりは少し表情が和らいで、くすりと嗤いながら。
    流条 旦生:「言うよ? それでいいと思うんだけどなー」
    流条 旦生:「誰だっていーじゃん。ボクじゃなくてもいいし。ボクは、いずちーがシてくれたら嬉しいけど」
    供船 いずな:「…………」
    流条 旦生:杖を倒して、ベッド、というか布団越しのいずなのからだに上体を預ける。
    供船 いずな:「……誰だって、良くなかったんだよ」
    供船 いずな:「〝代わりの誰か〟に寄りかかれる人もいると思うけど、私はそうじゃなかった」
    供船 いずな:「だから」
    供船 いずな:預けられた体重を払いのけるような事はしない、が。その体を我が手で受け止めることもなく、
    流条 旦生:「だから?」
    供船 いずな:「誰だっていい、は聞きたくない」
    供船 いずな:「……それだけ」
    流条 旦生:「そ。寂しいなー」
    流条 旦生:器用に重心を落として、杖を軸に、ベッドから身体を離す。
    流条 旦生:「なんか頼みたくなったら、また呼んでね?」
    流条 旦生:笑顔で、それだけ言って。こつこつと、不規則なリズムで杖を使いながら、部屋を出ていく。
    供船 いずな:「じゃあね、流条ちゃん」
    供船 いずな:「……もし次、何かお願いするなら、その時は」
    供船 いずな:「今度こそ、最初にちゃんと言うと思う」
    供船 いずな:「〝もう死なせて〟って」
    流条 旦生:「ん。番号は変えないから」
    流条 旦生:上体を不器用にねじるようにして、振り向いて。
    流条 旦生:「身体動くようになったら、いつでもいいよ」

    エンディング:卜部 巽


    GM:UGN管轄の病院──ここは奇妙な空間だ。
    GM:一般の患者は基本的に扱われない。為にこの施設内では、レネゲイド案件に関する会話が当然のように行われている。
    GM:休憩室などは特にだ。どこかの支部の出張所か、と思わん程に、見知ったUGN職員の顔がある。
    GM:時刻はおそらく日中か。あなたが訪れたのは誰かの見舞いの為か、それとも他の用件か──
    卜部巽:休憩室の自販機に硬貨を入れ、コーヒーを買う。
    卜部巽:ピ、という電子音と共にスチール缶がごとんと商品口に落ちる。
    卜部巽:それを拾い上げて、
    卜部巽:「お、君もいたんだ。」と休憩室に入ってきた少年に声を掛ける。
    久我 玄太郎:「ふん。検査に次ぐ検査だ。俺は全く健康だと言っているのだがな」その声量は平時に比べてかなり小さい。
    久我 玄太郎:特に負傷も無く──何せドゥームズ・デイとの戦闘では前線に出ていなかった──単に場を弁えてのことである。
    卜部巽:しゃかしゃかと缶を4、5回振ってからプルタブを開ける。
    久我 玄太郎:「お前はどうした、卜部。怪我か病気か、それとも見舞いか」
    卜部巽:「ん。検査と、」コーヒーを一口「ちょっとした付き添いかな。」
    久我 玄太郎:「〝異なる位相の街に赴いた影響〟がどうのこうのと、面倒な話だな、全く」ふん、と鼻を慣らしつつ
    卜部巽:「面倒だけど、必要な事でしょ?」
    久我 玄太郎:「まぁな、必要性は認めてやらんでもない。……付き添いとは、誰か支部員に入院患者でも出たか?」
    卜部巽:「見舞いの付き添いだよ。」
    卜部巽:「4号棟の患者のね。」4号棟は要注意オーヴァード、あるいは敵性組織のオーヴァードの収容に使われている棟だ。
    久我 玄太郎:「……またそれは、難儀なものを抱えたな」
    久我 玄太郎:「どうする気だ?」
    卜部巽:「支部長は難儀なことないよ。」
    卜部巽:「戻るのなら迎えるだけ。また敵になるなら斬るだけ。」
    久我 玄太郎:「嘘をつけ。常に何十何百の命と責任を背負わされて、難儀でない筈もあるまい──が」
    久我 玄太郎:「それはまた、随分と寛大なことだな!」
    久我 玄太郎:「気でも違えて背後から殴りかかられたら──とでも思わんのか?」
    卜部巽:「え?」
    卜部巽:「私が後ろを取られると思う?」
    久我 玄太郎:「ははっ、大した自信だな!」思わず体をくの字に曲げて笑った。
    卜部巽:「支部長ってそういう仕事だから。」
    卜部巽:「寛大で厳格で隙無しで、」
    卜部巽:「たくさんの義務と自由が少しだけあって、」
    卜部巽:「でも色んな子と一緒にいれるのは楽しいよ。」
    久我 玄太郎:「ふん。改めて言葉にされると、人の為す仕事とは思えんな! イカれた組織だ!」
    久我 玄太郎:「……全く。そこだけ聞けばあのジャームより、お前の方が余程、あの白い街の長が似合っていたように思うぞ」
    卜部巽:「君も同じようなもんでしょ。」
    久我 玄太郎:「俺が? 何を言う。俺は山ほどの自由と僅かの義務を背負って生きている。お前とは逆だ」
    久我 玄太郎:「寛大なぞ無縁! 厳格ではあるかも知れんな、隙なぞ無数に晒している」
    卜部巽:「山ほどの自由を夢という義務につぎ込んでるくせに。」
    久我 玄太郎:「……義務ではないさ。夢という代物が、義務なんぞに毒されてよい筈が無い」
    久我 玄太郎:「夢と義務を取り違えた先にあるのはそれこそ、あの街の有様だ」
    久我 玄太郎:「いいか。夢とは呪いでも鎖でもなんでもなく、脚か翼か、手か舌か──」
    久我 玄太郎:「とにかく! 能動的でポジティブな概念に相当するものだ! それが精神衛生上正しい理解だろう!」
    卜部巽:「ポジティブだねえ。最初会った時はもっと卑屈だと思ってた。」
    久我 玄太郎:「卑屈……………………お前、物言いに遠慮が無いな」
    久我 玄太郎:些かしょげたような顔になる。
    卜部巽:「君も同じようなもんでしょ。」
    卜部巽:同じ言葉を繰り返して、コーヒーを飲む。
    久我 玄太郎:「まぁな、それは否めんが……」
    久我 玄太郎:「…………」
    久我 玄太郎:少しの間、口を閉じた。コーヒーを飲むその挙動が、一通りの決着を見るのを待って、
    久我 玄太郎:「で、」
    久我 玄太郎:「俗物的なお前の夢に、なんらかの変化は有ったか?」
    卜部巽:「変化なし! 女の子と仲良くしておいしいものたくさん食べる!」
    卜部巽:「君も?」
    久我 玄太郎:「おう。戦いなどという原始時代からの伝統を、この世代の人類で根絶するのだ」
    久我 玄太郎:「その尖りきった面が、なまくら刃に為った様を見たい──というのも増えたがな」
    卜部巽:「期待してる。」にこりと笑う
    卜部巽:「なまくらになったらコイバナでもする?」
    久我 玄太郎:「なんだ。相手を紹介でもしてくれるのか?」
    卜部巽:「うち女の子ばっかりだからなあ~」
    久我 玄太郎:「一人連れて居たろう、ほどよくゴツいの。あれで構わん」
    卜部巽:「どうかな~。あいつどんな子が好みなんだろうな~。」
    久我 玄太郎:「それこそ当人に聞いてみるのが早いだろうな、ふむ」
    久我 玄太郎:腕組みをして、一人頷き。
    久我 玄太郎:「良し。聞きにでも行くとするか。第八支部だったな?」
    久我 玄太郎:と言うや、早くも数歩、休憩室の扉へ近づいている。
    卜部巽:「案内してやるよ。あいつモテるな~やっぱ。」からからと笑い、
    卜部巽:自販機でもう一本コーヒーを買う。
    卜部巽:「ほら。」コーヒーを久我に手渡す。
    久我 玄太郎:「む。やはり庇護対象扱いされている感が否めんが、ありがたく頂いておこう!」
    卜部巽:久我が手に持った缶と、自分が持っている缶をぶつける。
    卜部巽:「互いの夢に。」
    久我 玄太郎:「……互いの無事に」
    久我 玄太郎:かつん、と小さな接触。プルタブを開けたコーヒーを、腰に手を当てて一息に飲み干した。
    卜部巽:こちらもコーヒーを飲み干す。
    卜部巽:「さあて、うちに帰ろうか。」ゴミ箱に缶を投げ入れて、歩き出す。

    エンディング:茶川 閂&戸上 亜衣奈


    戸上 亜衣奈:「茶川くん、ここだよここ」
    戸上 亜衣奈:「前に巽さんたちが使ったっていうカフェ」
    戸上 亜衣奈:井ノ上と中務のちょうど境目辺りの、隠れ家的カフェ。
    茶川 閂:「おお。おとなな雰囲気……」
    戸上 亜衣奈:支部に向かう前に合流し、半ば強引に茶川くんを引っ張ってきたのだ。
    戸上 亜衣奈:「オープンカフェがあるってのは知ってたんだけどね~。うち、ここ近くだから」
    戸上 亜衣奈:「そういうとこ、逆に来ないじゃん? ほら、入ろ」
    戸上 亜衣奈:そう言ってテラスの席に向かっていく。
    茶川 閂:「マジ? ちょっと緊張するわこういうとこ」後ろをついて行く。
    戸上 亜衣奈:「アハハ。あんまこういうとこ来ない感じ? 普通にしてればいいよ、普通に」
    戸上 亜衣奈:店員に先導され、空いていたテラス席に座る。
    茶川 閂:「お、おう」ややぎこちなく。
    茶川 閂:「戸上は慣れてんね。こういうとこよく来るんだ?」
    戸上 亜衣奈:「まあ、友達とかとね。出かけた時とか、たまに帰りに寄ったり」
    戸上 亜衣奈:「あ、でも最近はしご……"バイト"があるから、あんまり」
    戸上 亜衣奈:周りを気にして、言葉を選ぶ。
    茶川 閂:「ああ、そうね。最近忙しいもんな」
    戸上 亜衣奈:「ん。アタシは聞き込みとかが主だけど」
    茶川 閂:「……で、どうなの? ”店長”とは?」わざとらしく声を潜めて。
    茶川 閂:「”ボーナス”も出してもらったんでしょ」
    戸上 亜衣奈:「それはまだ。先払いだけ。あ、カフェモカにしよっと」
    戸上 亜衣奈:「そう言う茶川くんは?」
    茶川 閂:「俺ぇ? なんもねぇよなんも」
    戸上 亜衣奈:「ふふん、どーだか……ま、いいけどね」
    戸上 亜衣奈:「そっちが頑張るなら、こっちだって頑張るだけだから」
    茶川 閂:「いやいや、俺は頑張るも何もねぇって!」
    戸上 亜衣奈:「んー? それならそれで、好都合だけど」
    戸上 亜衣奈:「まあ、どっちにしろアタシは頑張らなきゃだよねー」
    茶川 閂:「卜部さんが魅力的な女性ってことを否定はしないよ? でも、それ以前にそもそも俺は恋愛対象じゃないっしょ」
    戸上 亜衣奈:「……それねー」
    戸上 亜衣奈:「最初はほら、巽さんって巽さんだから。茶川くんってやっぱり特別なのかなー」
    戸上 亜衣奈:「って、思ってたんだけど」
    戸上 亜衣奈:ぐい、と身を乗り出して。
    戸上 亜衣奈:「久我さんとか見てたらさ、結構誰とでも近いのかなって」
    茶川 閂:「うおっ」ちょっと体を引く。
    戸上 亜衣奈:ひそひそと言って、また席に腰掛ける。
    戸上 亜衣奈:「だから安心しつつ安心できないって……やだ、そんなにならないでよ」
    茶川 閂:「そういうとこあるよねー。ま、気の合う弟分みたいな感じなんじゃないの?」
    茶川 閂:「お前も急に近いんだって!」
    戸上 亜衣奈:「そこまで近かった? セーフでしょセーフ」
    戸上 亜衣奈:「でも弟分かー。だから巽さんとは平気な感じなのかなー」
    茶川 閂:「そうそう」頷く。「薬師院さんとか流条の方がライバルなんじゃないの?」
    戸上 亜衣奈:「それを言われると辛いなー」ぐでーと背もたれに身を預けて。
    茶川 閂:ズゴゴーと運ばれてきたアイスラテを飲んでいる。
    茶川 閂:「あと知らないかもしれないけど」
    戸上 亜衣奈:「うん?」
    戸上 亜衣奈:カフェモカをちびちびと。
    茶川 閂:「あの人めっちゃ仲いい幼馴染みたいな人いるから。吉沢さんっていう傭兵やってる超強い美人さん」
    戸上 亜衣奈:「………」
    戸上 亜衣奈:コト、とカップを置いて。
    戸上 亜衣奈:「は~~~~~」
    戸上 亜衣奈:「マジか~~~」
    茶川 閂:「先は長そうですな」
    戸上 亜衣奈:「ラスボス現るって感じ」
    戸上 亜衣奈:「……ん。でも、まあ」
    茶川 閂:「うん?」
    戸上 亜衣奈:「独り占めできないのが、あの人らしいかなあ」
    戸上 亜衣奈:「みたいなね。負け惜しみかもだけど」
    戸上 亜衣奈:にひひ、と笑ってまた一口飲む。
    戸上 亜衣奈:「でもなー、いざ一人に決められたら」
    戸上 亜衣奈:「めっちゃ凹むと思う」
    茶川 閂:「おとなな感じだ……と思ったけど、まそりゃそうだよな」
    戸上 亜衣奈:「そうだよー………ところで」
    戸上 亜衣奈:「そっちはいないの? そういう人?」
    茶川 閂:「んー……」
    戸上 亜衣奈:「女の子に一方的に言わせっぱなしってのはナシだからね」
    茶川 閂:「ええっ!? 途中からノリノリだったじゃん~!」
    戸上 亜衣奈:「女子は恋バナになるとノリノリになる生き物なんです~~」
    戸上 亜衣奈:「そして男子に拒否権はないのだよ」
    茶川 閂:「その通りでございます…」
    戸上 亜衣奈:「ま、秘密にしたいとかならいいよ。アタシはほら、バレバレだっただろうしってことだから」
    茶川 閂:「んー、難しい話だよね。こういう言い方を戸上にするのは悪いかもしんないんだけどさぁ」
    戸上 亜衣奈:「ほう?」
    茶川 閂:「いやいや、女子だけに喋らせっぱなしにはしないよ……つまり、」
    茶川 閂:「なんかこう、誰かの生命の危機みたいなのをさー、解決して良い仲になるみたいなさー、そういうの、こう……」
    茶川 閂:「ズルじゃね? って思っちゃうんだよなぁ」
    戸上 亜衣奈:「おー……」
    戸上 亜衣奈:「フェアプレイ精神だ」
    茶川 閂:「そりゃ、ありがたいと思って当然っしょ! でもさ、それは助けてもらった側が抱くものであって」
    茶川 閂:「こう、こっち側からそれをコミコミで勘定してアプローチかけるのは、んん~~~どうなの~~~? みたいなね!」
    戸上 亜衣奈:「そりゃねー。下心アリアリなのはアタシもヤだな~」
    戸上 亜衣奈:「うん?」
    戸上 亜衣奈:「ってことはさ。そういう感じの流れで気になっちゃった人がいるとか?」
    戸上 亜衣奈:「もしくは、気にされたり?」
    茶川 閂:「そうかもな~」
    戸上 亜衣奈:「そうなのか~」
    戸上 亜衣奈:「でも。そこはそれ、その時々だと思うな」
    茶川 閂:「あとは、こういう仕事と関係ない時間で交流を深めるのは全然アリだと思うけどね」
    茶川 閂:「まあねぇ。自分でコントロールできるもんじゃないし」
    戸上 亜衣奈:「気になっちゃったんなら、仕方ないよ。恋とかなんとか、そういうもんだろうし」
    戸上 亜衣奈:「きっとレ……れ、れーいの無いウイルスとかの研究が進んだって」
    戸上 亜衣奈:「恋とか愛とかは、これだ! っていうの、誰も言えないでしょ」
    茶川 閂:「ふふっ……ちょっと無理がないかそのごまかし方は」
    戸上 亜衣奈:「アハ、やっぱり? アハハ」
    戸上 亜衣奈:「ハハハ……はぁ」
    戸上 亜衣奈:「………」
    戸上 亜衣奈:「茶川くん」
    茶川 閂:「うん」
    戸上 亜衣奈:「ありがとうね」
    茶川 閂:「こちらこそ。いい店を教えてもらったよ」笑って。「気になる女の子がいたなら連れてきちゃうかもしれないな」
    戸上 亜衣奈:「そうしてそうして。紹介料は取ったりしないから」
    戸上 亜衣奈:「……なんかね。ほら、前の仕事、あったでしょ」
    茶川 閂:「ま、あんまり悲観しなくてもいいと思うぜ……卜部さんだって、いつもはああやって奔放なところあるけど本当はちゃんとしてる人だよ」
    茶川 閂:「俺たちをからかってるだけで、自分で分別はちゃんとつけてるはず」
    茶川 閂:「俺たちをからかってるだけで、自分で分別はちゃんとつけてるはず……ん?」
    戸上 亜衣奈:「あの後ね。家に帰って、家族や友達と話したりとかしたんだけど」
    戸上 亜衣奈:「落ち着かない……落ち着き切らない感じ、あったから」
    茶川 閂:「そか」
    戸上 亜衣奈:「でも、あの時一緒にいた茶川くんと話してたら、なんか」
    戸上 亜衣奈:「帰ってきたな~」
    戸上 亜衣奈:「って、感じがした」
    戸上 亜衣奈:「夢からようやく醒めた。みたいな?」
    茶川 閂:「ん。ならよかった」
    戸上 亜衣奈:「よかったよ、本当に」
    戸上 亜衣奈:「最後の最後で、夢見が悪い感じだったけど」
    戸上 亜衣奈:「いろいろ話して、スッキリした」
    戸上 亜衣奈:「……これから、何をしなくちゃいけなくて、何ができないのかはわからないけど」
    戸上 亜衣奈:「自分なりに、自分に出来ることで頑張る」
    茶川 閂:「大丈夫だよ。戸上ならなんでもしていいし、なんだってできるさ」
    戸上 亜衣奈:「優しいんだ」
    戸上 亜衣奈:「……茶川くんさ」
    茶川 閂:「いやいや。実を言うと、お前のことけっこう羨ましいんだぜ」
    戸上 亜衣奈:「え?」
    戸上 亜衣奈:自分の言葉を遮られて、目を丸くする。
    茶川 閂:「戦えるやつはいくらでもいる。そりゃ最終的にはそれがモノを言う世界だけどさ」
    茶川 閂:「でも戸上はもっと事前の段階で、いつもその力を使ってくれてるわけだ。かなり支部の役に立ってると思うよ、実際」
    茶川 閂:「それに」
    茶川 閂:「すっげーいい奴だからな」
    戸上 亜衣奈:「………」
    戸上 亜衣奈:「茶川くん、さ」
    茶川 閂:「……なんすか」
    戸上 亜衣奈:「結構、女殺し?」
    戸上 亜衣奈:頬をほんのりと紅く染めながら。
    茶川 閂:「う、なんだよなんだよ……からかってんのか? 俺は相当引っかかるタイプだぞ!? くそっ、せっかく恥を忍んで元気づけてやろうとしたのに……」
    戸上 亜衣奈:「ませんー。からかってませんー」
    戸上 亜衣奈:「茶川くんに泣かされた子たちのことを不憫に思ってるだけですー」
    戸上 亜衣奈:わざとらしく、ふざけるように。
    茶川 閂:「うぐぐぐ……結局ああいうことのあとは、元気出して生活して過去のことにするしかねーんだよ! 割り切るのも慣れるのも忘れるのも、どだい無理な話なんだから」
    茶川 閂:「そういう先輩としてのアレをだなー! こんにゃろ~!」
    茶川 閂:「泣かされてるのはこっちの方だわ! 女にはかなわないぜ……」
    戸上 亜衣奈:「あっはっは。ブイ」(^^)v
    茶川 閂:「強くなっちゃって……」
    戸上 亜衣奈:「(……女が敵わないような男しちゃってさ)」
    戸上 亜衣奈:「当然。自分なりに強くなっていかなきゃだからね」
    茶川 閂:「頼りになるこった……ん、そろそろ時間だな」時計を見ている。「しゃーない、出よっか」
    茶川 閂:そういって伝票を掴む。
    戸上 亜衣奈:「お、感心感心」
    戸上 亜衣奈:「ごちそーさまです」
    茶川 閂:「なに言ってんだ? 次は戸上が代わりに全部払ってくれよ」
    茶川 閂:「代わりにその辺の店探しとくからさ。それともファミレスとかラーメン屋でいいか?」
    戸上 亜衣奈:「うへー、前言撤回」
    戸上 亜衣奈:「ま、いいけどね。別に彼氏彼女でもないし」
    戸上 亜衣奈:「アタシは別にファミレスでもラーメンでもオッケーオッケー」
    戸上 亜衣奈:トン、トンと席を立ってレジの方へ。
    茶川 閂:「そりゃ助かる」
    戸上 亜衣奈:「ん」
    戸上 亜衣奈:「次があったら、またこうやって」
    戸上 亜衣奈:「いろいろ話したりとか、しようか」
    茶川 閂:「おう」
    戸上 亜衣奈:「彼女ができてたら、紹介してよね」
    戸上 亜衣奈:「どんなに危ない男か、注意してあげないと」
    戸上 亜衣奈:そう言うや、逃げるように前を歩いていく。
    茶川 閂:「そっちも、定期報告を欠かすなよな……おいおい、待てってば!」
    戸上 亜衣奈:「レジよろしくね~」
    戸上 亜衣奈:逃げる気なしに逃げていく。
    茶川 閂:急いで支払いを済ませ、
    茶川 閂:その背を追うだろう。彼女の背中も、この街も、鮮やかに色づいている。
    茶川 閂:ハッキリ言って危険すぎる街だが、こんなにも仲間に恵まれている。
    茶川 閂:(つまり、こういうことだ。こういうことなんだよ。分かってくれるよな。意外と悪くないところだぜ)
    茶川 閂:鼻歌を歌いながら歩く。愉快な気分だ。
    茶川 閂:——ここを、夢の叶う街と呼んでやってもいいかもしれない。そして願わくば、あの純粋な幼子が人の名でやり直せることを。

    エンディング:大団円


    薬師院 小夜子:「えーそれでは」
    薬師院 小夜子:「全員の無事を心から……もう本当に心から祝って……」些か頬が赤く、目が潤んでいる。これは酔人の特徴だ。
    薬師院 小夜子:「乾杯!」と掲げたグラスから漂うのもアルコールの臭い。白昼だというのに。
    GM:──第八支部、応接室を借りて。
    GM:あの事件のあと、一通りの検査や報告が終わったあなた達は、打ち上げもかねて支部に集まっている。
    GM:……一人テンションの高い酔っ払いがいるが、あなた達も思い思いの飲み物を用意しているのだろう。
    流条 旦生:「かんぱーい!」クラッチ杖脇の下にさしこんで、左手でオレンジジュース。
    卜部巽:「子供たちはお酒飲んだら駄目だからねー。」
    卜部巽:「かんぱーい」
    茶川 閂:「あーい」コーラで乾杯。
    戸上 亜衣奈:「わかってますよぅ。かんぱーい!」ジンジャーエールが入ったグラスで。
    薬師院 小夜子:「うー、良かった……本当に良かった……」鼻をぐすぐす言わせながらグラスを空け、手酌でもう一杯注いでいる。
    戸上 亜衣奈:「アハハ……御心配おかけしました」
    茶川 閂:「薬師院さん飲み過ぎ飲み過ぎ! いや、もしかして酒入ったらいつもこんな感じなの!?」
    卜部巽:「いつもこんな感じだよ。まあ、今日は許してやって。」
    卜部巽:「小夜子もお疲れ様。」
    薬師院 小夜子:「いつもはもっとこう」
    薬師院 小夜子:「かっこつけるけどさぁ……此処だと別に口説く相手もいないしさぁ……」
    茶川 閂:「うす」自分たちが消えた時の心労はそりゃもうひどかっただろう、
    流条 旦生:「ほんとかなー」壁に背中を預けて、何か妙な姿勢でジュースを啜っている
    薬師院 小夜子:「まさか万が一、みんな帰ってこなかったらどうしようって……うぅ……」
    薬師院 小夜子:手のグラスに口をつける。普段なら水割りで飲んでいるテキーラが、今日はストレート。些細な違いである。
    茶川 閂:心の中で手を合わせておく。
    薬師院 小夜子:「ほんと、ほんと。未成年には手を出さないようにしたの私。反省したの」上半身は傾きつつ、首だけ持ち上げての返答。
    戸上 亜衣奈:「はぁ……それは」
    薬師院 小夜子:「未成年に平気で手を出す大人、やでしょ? ねえ戸上ちゃん?」なぜか同意を求める
    流条 旦生:「別にいいと思うんだけどなー。みせーねんのほうがさみしくない? それ」空になった紙コップを咥えて
    戸上 亜衣奈:「まあ……その時々、かなー……?」
    茶川 閂:「おっ薬師院さんそれは自白かな」
    流条 旦生:「年上とかスキになるじゃない? ふつーに」紙コップピコピコさせながら器用に声を出す
    茶川 閂:笑っている。
    卜部巽:「完全に酔ってんな—。」笑う
    薬師院 小夜子:「未成年のさみしさにつけ込んじゃあ失格よぉ……今更悔やんでも遅いけどさぁ……」自白か、との問いに間接的に解答してしまう酔っ払い。
    戸上 亜衣奈:「一体何が」
    卜部巽:「泣き上戸な上に絡み酒するんだよなあ。」
    茶川 閂:「なんかこう、年下がそう思うのはいいけど、年上がそれを盾に行動するのはこう……ね! みたいな難しい気持ちがあるな……」
    薬師院 小夜子:そのうち酔っ払いの上体はテーブルの上に軟着陸するだろう。
    戸上 亜衣奈:「でも難しいよ、スキとかキライとか」
    流条 旦生:「難しいかな。悩むことないじゃん?」
    薬師院 小夜子:「支部長のうわばみがおかしいんだってー……ほら、そっちも飲みなって」中身が半分ほど残った手の中のグラスを押しつける。
    戸上 亜衣奈:「旦生ちゃんは強いなあ」
    流条 旦生:噛み跡のついた空の紙コップを左手で慎重につまんで。
    茶川 閂:「そういわれると弱いな。考えすぎなとこあるのは自分でも思うよ」
    流条 旦生:「スキとかキライとかって、そんだけじゃない? どうするかとは別でさー」
    卜部巽:「未成年に酒勧めんなって。」グラスを横からひったくってぐいと飲む。
    茶川 閂:「薬師院さんガバッガバだな……」
    薬師院 小夜子:「あぁん」グラスを奪われて妙な声で呻く。
    流条 旦生:「かわいいかわいい」けらけら笑う
    戸上 亜衣奈:「まあ、平和ってことで。ね」
    茶川 閂:(この人も毎日大変なんだろうな……)
    戸上 亜衣奈:「んー、でもま。そうだよねー」
    戸上 亜衣奈:「どんだけ悩んでも、スキがどうとかはどうしようもないし」
    戸上 亜衣奈:「そう考えると、単純なことなのかな」
    流条 旦生:「そうそう。そこで悩んでるとシアワセ逃げてっちゃうよー、と」
    流条 旦生:こつこつと妙なリズムで杖を使ってテーブルに近づいて、左手で紙コップを置いて。
    戸上 亜衣奈:「命短しなんとやら、かー」
    卜部巽:「甘酸っぱい青春だねえ。」にこにこしつつ戸上さんに
    戸上 亜衣奈:「頑張って追いかけないとだ」
    戸上 亜衣奈:「アハハ。酸っぱいだけだと嫌ですけど」
    戸上 亜衣奈:「甘やかされたりも、その」
    戸上 亜衣奈:「……してますから、ね」
    茶川 閂:「そんなに頑張って追いかけなくても今ならすぐそこだぜ」ポッキーをピコピコ動かして卜部さんを指す。完全にガヤだ。
    卜部巽:「学生、いいなぁー。やり直したいなぁー。」
    薬師院 小夜子:揺れるポッキーに横合いから手を伸ばす。頭は下向きのまま。
    卜部巽:自分の学生時代を思い返す。吉沢と組んで喧嘩に明け暮れていたことと実家で修行してたことしか思い出せない。
    戸上 亜衣奈:「巽さんが先輩……」ほわんほわんほわん……
    戸上 亜衣奈:「(何かしら妄想中)」
    茶川 閂:「あ~ばっちいですよ」チョコのとこをむんずと掴まれる。「寝る前に手ぇ洗ってくださいね」
    流条 旦生:「退院したら転入するけど、一緒にどう、たっさん? 二度目の高校とかさー」
    薬師院 小夜子:キャッチしたポッキーを口元へ運んで手を空けてから、
    薬師院 小夜子:少しチョコで汚れた指を唇の前に立てて「しーっ」と声とも言えぬ息を吐く。
    茶川 閂:「それ、なんか女優みたいだな。女子高生役だ」
    卜部巽:「えー?私が高校生~?」
    卜部巽:「………。」くい、とお酒を一杯。
    卜部巽:「着る?」
    薬師院 小夜子:「アウトじゃない?」思わず声が出た。
    戸上 亜衣奈:「そ、そんなことないですよ!」
    茶川 閂:「アレだアレ。スカートがくるぶしぐらいあるヤツでしょ」
    戸上 亜衣奈:「だいじょーぶです! 全然いけます!」
    卜部巽:「ちげーよ!!ヤンキーだったのは吉沢だけだっての!!」
    流条 旦生:「え、そなの? りゅーさんのハナシだと完全にたっさんもオナカマだったって」
    卜部巽:「カッコは普通にしてたの!私は!」
    卜部巽:「待ってろよ!潜入用の制服があったはずだから……」と部屋を飛び出す
    茶川 閂:「想像つかねぇなあ……あっ、行っちゃったよ」
    戸上 亜衣奈:「あーあ。知らないからね、茶川くん」
    薬師院 小夜子:「責任取れよ茶川くん」
    戸上 亜衣奈:「女のファッションからかっちゃって」
    茶川 閂:「あっオレのせいにしてる! いや、俺のせいか……?」
    戸上 亜衣奈:「君のせいですよ~」頬をぐりぐり、とするジェスチャー。実際にはやらない。
    流条 旦生:けらけら笑う。左手一本でオレンジジュースついで
    薬師院 小夜子:「あ、あさちゃん。こっちにもジュースちょっと頂戴。半分」と、持っていかれたグラスを取り戻して
    卜部巽:不意にばたんと部屋のドアが開く。
    茶川 閂:「いやいや怪我してる怪我してる……うわっきたっ」
    戸上 亜衣奈:ドアの方を見る。
    流条 旦生:「はいはーい」ボトルを一度テーブルに置いたところで、ドアを見る。
    薬師院 小夜子:「おっ」置かれたボトルの中身をグラスへ半分。もう半分にテキーラを注いでいたが──視線がドアへと向く。
    卜部巽:そこに立っていたのはセーラー服に身を包んだ卜部。
    流条 旦生:「いけるいける」
    卜部巽:後ろ髪を緩くツインテールにし、鋭い眼光はメガネで覆っている。
    茶川 閂:「おおー」紙コップをおいて拍手。
    薬師院 小夜子:「……………………」思わず指を咥えて、ひゅう、と口笛を鳴らした。
    戸上 亜衣奈:「わ……」
    戸上 亜衣奈:普段とは違う雰囲気に、言葉を失う。
    卜部巽:無言で茶川の元へ歩いていき、隣へ座る。
    卜部巽:髪をかき上げながら「どうですか、先輩?」と気持ち高めの声で囁く
    茶川 閂:「なっちゃうか、先輩によ……」
    薬師院 小夜子:「まずい……アリだわ……」ターゲットロックの対象にされた茶川くんへ、祈るように手を合わせながら。
    戸上 亜衣奈:「う~」
    卜部巽:「見直したか?」いつもの口調でいたずらっぽく笑う
    茶川 閂:「もともと見くびってないです~。それで、」後ろの戸上さんに。「あっちの後輩はどうするんですか」
    卜部巽:「嘘つけお前うわきたとか言ったろ。…ふん、まあそう言うなら許してやるか。」
    卜部巽:今度は戸上を見る。
    戸上 亜衣奈:「!」
    戸上 亜衣奈:ピンと背筋を伸ばす。
    卜部巽:「後輩がいい?それとも、」
    卜部巽:「亜衣奈先輩って呼ぼうかな?」
    戸上 亜衣奈:「………」
    戸上 亜衣奈:《天使の外套》
    戸上 亜衣奈:お揃いのセーラー服姿に。
    戸上 亜衣奈:とことこと歩いていき、巽さんの隣に座って。
    戸上 亜衣奈:「………」
    戸上 亜衣奈:「先輩」
    戸上 亜衣奈:「……………」
    戸上 亜衣奈:「で」
    戸上 亜衣奈:「お、お願いします………」
    戸上 亜衣奈:顔を見て一言だけ。その後は自分の膝を見て、消え入りそうな声で。
    卜部巽:「亜衣奈先輩。」
    戸上 亜衣奈:「う゛っ゛」
    戸上 亜衣奈:そういうニュアンスでは。そういうニュアンスではなかったのだが。
    戸上 亜衣奈:「こ、これは……なかなか……」
    流条 旦生:「いーなー。ボクも制服着てくればよかった」
    戸上 亜衣奈:てれてれと縮こまる。
    薬師院 小夜子:「まずい……茶川くん理性保ってる……」
    薬師院 小夜子:「今私に何らかの判断求められたら……全部ゴーサイン出しそう……」
    卜部巽:「後輩でも通じるかな、どう?きつい?」
    戸上 亜衣奈:「そんなことは!」
    戸上 亜衣奈:「ない、です」
    卜部巽:「じゃあ今日は一日後輩になっちゃお~~」
    卜部巽:赤ら顔で戸上に肩を寄せる。酔いが回ってきているようだ。
    戸上 亜衣奈:「はわわ」
    茶川 閂:「おお、大チャンスじゃん」
    卜部巽:そもそも酔いが回って無ければ学生時代の自分の姿など披露しないだろう。
    戸上 亜衣奈:───嗚呼、今日のことを忘れはしまい。
    戸上 亜衣奈:「(が、頑張ろう………頑張りまくろう)」
    戸上 亜衣奈:こてん、と寄せられた肩に頭を乗せながら。そんなことをぐるぐると考える。
    卜部巽:「今日はみんなの後輩だから、何でも好きなことしてあげるからね~」
    卜部巽:「亜衣奈先輩も、”巽”でいいよ。」肩に頭を載せながら
    戸上 亜衣奈:「たっ」
    戸上 亜衣奈:「………」
    戸上 亜衣奈:「巽」
    戸上 亜衣奈:言ってからすぐに、ひゃ~と両手で顔を覆う。
    流条 旦生:「しゃーさんしゃーさん、カメラカメラ」
    薬師院 小夜子:「いや待てあさちゃん、勿体ねえ……こりゃ私達だけで独占しとこう……」
    薬師院 小夜子:いつのまにやら体を起こしている。
    茶川 閂:「せめて記録に残さないのが人情ってもんだな……」
    流条 旦生:「ワビサビってよくわかんないんだよねーボク。うーん」左手でガラケーかちゃかちゃ
    薬師院 小夜子:「巽、こわい子に狙われてるよ。ほどほどにしときなさい」便乗して名前呼び。
    卜部巽:「わかりましたー、小夜子先輩。」くぴくぴとお酒を飲みながら笑う
    薬師院 小夜子:「……あっ、駄目だ思ったより破壊力高い」
    薬師院 小夜子:カウンターでピタリとフリーズ。
    流条 旦生:けらけら笑う。
    茶川 閂:「あーすごいことになってきちゃったぞ」続々と撃破されていく人たちを見ながら。
    卜部巽:「亜衣奈先輩。改めて……やって欲しいこと、ある?」
    卜部巽:「何でもするよ?」
    戸上 亜衣奈:「じゃ、じゃあね。巽」
    戸上 亜衣奈:「アタシと───」
    GM:──────────
    GM:それでは、これにてセッション『夢の叶う街』の全日程を終了致します。
    GM:お疲れ様でした、ありがとうございました!
    流条 旦生:お疲れさまでしたー!
    戸上 亜衣奈:お疲れ様でした!
    茶川 閂:おつかれさまでした!
    卜部巽:お疲れさまでした!