『relationship』

一つの縁は十年前で、一つの縁は四年前。


PC1:〝サーペンタリウス〟 高嶺 蓮二(たかみね・れんじ)(キャラシート)PL:scatter
PC2:〝ギニーピッグ〟 安斎 しいな(あんざい・ - )(キャラシート)PL:森田
PC3:〝星をみた日(トルクエトゥム)鶯宿 ユメ(おうしゅく・- )(キャラシート)PL:ファサズ

メイン雑談

目次

  • プリプレイ
  • OP1:約束
  • OP2:依頼
  • OP3:過去
  • ミドル1:始動
  • ミドル2:お月様
  • ミドル3:瓦礫と夜空
  • クライマックス
  • バックトラック
  • ED1:馬鹿
  • ED2:友達
  • ED3:煙草

  • プリプレイ

    ■トレーラー
    第四地区沿岸部、寄船場。そこに、あまり来客数の多くない動物園がある。
    寄船場動物園という。
    Aオーヴァード案件の発生時には飼育ノウハウを活用し、保護・治療・独立支援までも行う、UGN影響下にある施設だ。
    今回の案件は、そこに務める職員の相談から始まるのだが──
    初動を掴んだのは偶然にも、UGNのエージェント達ではなかった。

    ダブルクロス The 3rd Edition.『relationship』

    「あなたがいないと/お前がいないと」
    「私は/俺は」

    ダブルクロス────それは裏切りを意味する言葉。


    ■ハンドアウト
    ・PC1 シナリオロイス:若杉 たつき
    あなたは知人である若杉 たつきから連絡を受け、彼女の職場である『寄船場動物園』を訪れた。
    寄船場動物園では、Aオーヴァードないしその兆候の見られる動物を飼育、或いは住まわせている。
    それを狙う不届き者がいるのだ──という相談だ。
    UGN影響下にある施設の職員が、UGN所属でもないあなたに相談する内容としては些か奇妙だが──

    彼女は報酬を提示している。丸一日、競馬場で投票権の購入助言をすると。
    動物に詳しい彼女は、その日の馬の調子を見抜く事に駆けては天下一品であった。


    ・PC2 シナリオロイス:〝クォータリング〟
    あなたは〝約束〟という事で、パフェを奢られるべく喫茶店に赴いた。
    その席で、とある依頼の打診を受けることになる。
    〝クォータリング〟のコードネームで知られるオーヴァードの確保である。
    〝クォータリング〟は国外を拠点とし活動する〝武器商人〟であり、
    一つの組織には肩入れしないが、ただ一つ、UGNにだけは敵意を剥き出しにするという。

    ……その話の途中で。
    あなたの目の前で彼女は、自動小銃による鉛の雨を浴びる。


    ・PC3 シナリオロイス:〝スナッパー〟槙原 邦夫
    小学校の頃、あなたには槙原 邦夫という友人がいた。
    いや、友人というには些か不平等の関係性か。
    気が弱く、あなたに守られなくては学校生活もままならないような。
    そして、臆病な割には小狡く、楽な方へと流れる癖のある、つまりは小者だった。
    彼がいなくてもあなたの生活には、なんの支障も無かったことだろう。

    ある日、あなたはその槙原から接触を受ける。
    美味しい話があるから、絶対に損はさせないからと、彼は言う。
    ■自己紹介
    高嶺蓮二https://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEY56nPvgIM
    高嶺蓮二:高嶺蓮二(たかみね れんじ)です。
    高嶺蓮二:37歳、PMC『上辻警備保障』の社長をしています。
    高嶺蓮二:といっても自分の他に事務所にいるのは安斎さんだけ。零細も零細、会計は火の車です。
    高嶺蓮二:粗野で野蛮ながら繊細で几帳面、一言で言えば面倒くさいオッサンです。
    高嶺蓮二:能力は身体能力特化。あらゆることを暴力で解決しようとします。
    高嶺蓮二:性能的にもそのままで、肉体11を神秘の肉体で参照しつつ無形の影で全てを肉体で判定します。
    高嶺蓮二:一応宵闇の魔花で支援とかもできます。
    高嶺蓮二:そういう感じです。よろしくお願いします!
    安斎しいなhttp://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEY5d-JxQIM
    安斎しいな:安斎しいな(あんざい -)です!
    安斎しいな:年齢は正確ではないものの15歳くらい?PMC『上辻警備保障』の下働きです。
    安斎しいな:情緒も人格も、短絡的な幼児そのもの!反抗期を迎えつつあるのか、しょっちゅう高嶺さんとは喧嘩をしている!
    安斎しいな:テンジクネズミ、ウサギ、ツメガエルなどの複合的なキュマイラ能力者。
    安斎しいな:薬物との適合性が高く、筋力増強剤をキメて大立ち回りを繰り広げます。
    安斎しいな:ただしパワーを増しても筋量そのものは増えないので、毎度暴れた後にぶっ倒れてしまうのだ。
    安斎しいな:性能もそんな感じで、ソラリスのアドレナリンを起点に高い肉体値で殴ったり躱したりする!
    安斎しいな:こっちは支援とかは出来ない!マジでただの肉体バカだ!
    安斎しいな:そういう感じですがよろしくおねがいします!
    鶯宿ユメhttp://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYi6P9xgIM
    鶯宿ユメ:は、ではわたし、鶯宿ユメ(おうしゅく -)です!鶯宿温泉のユメ!
    鶯宿ユメ:現在19歳、もしかしたらタイミング次第で成人してるかもしれない……?なUGNエージェントです。高卒で就職しました。
    鶯宿ユメ:遺産の栄光と勝利の槍を武器に、無形の影で全距離カウンターをキメる射撃型、勝利の女神で緊急的な支援もできるPCとなっております!
    鶯宿ユメ:もとはこの大N市出身ながら、4年前の崩落戦で大負傷、高校時代は北海道で療養し、卒業後にUGNに入って戻ってまいりました!
    鶯宿ユメ:広義の出戻りPC!
    鶯宿ユメ:常ににこにこと楽しげな様子ですが、実は崩落戦の前後で全くの違う人格になっている。
    鶯宿ユメ:これは『常に勝利を求める』遺産の作用により、崩落戦の傷で意識の戻らない本人の脳から勝利に必要と思われる記憶と情緒のみが引き出されているため。
    鶯宿ユメ:仕事自体はマジメに向き合うが、その中身は人間的とは中々言い難いことになっているぞ!
    鶯宿ユメ:こんな調子で今回もシナリオの任務に向き合います!どうやら昔の知り合いが絡んでいるようだが……?
    鶯宿ユメ:というわけでよろしくお願いいたします。こんな感じです、以上っす!

    OP1:約束


    GM:では、PC2と3の同時登場となります
    GM:お二人は登場侵蝕!
    鶯宿ユメ:は!
    安斎しいな:1d10+39
    DoubleCross : (1D10+39) → 6[6]+39 → 45

    鶯宿ユメ:44⁺1d10
    鶯宿ユメ:1d10+44
    DoubleCross : (1D10+44) → 6[6]+44 → 50


    GM:第四地区、とある喫茶店、窓側の席。
    GM:さて、唐突だが状況を説明しよう。
    GM:安斎しいな。鶯宿ユメ。あなた達は初対面の筈なのだが、二人並んで座らされている。
    GM:テーブルには、盛りのやたら豪勢なメロンパフェが二つ。
    GM:そしてテーブルを挟んで向こう側には、
    御鳴 鳴唯:「食べて」
    御鳴 鳴唯:「私の奢り」
    御鳴 鳴唯:二人のいずれとも顔見知りである筈の少女がいるのであった。
    安斎しいな:「……なんだよいきなり」
    安斎しいな:「気味悪いぞ」
    安斎しいな:パフェを前に訝しげな視線
    鶯宿ユメ:「それはとってもありがたいことだけど」にこにこと、楽しげな顔で。これが鶯宿ユメの平常状態である
    鶯宿ユメ:「どうしたの?メイちゃんがいきなりごちそうしてくれるなんて」
    安斎しいな:「ていうかコイツ誰なんだよ!またUGNのやつ?」
    安斎しいな:「お前が出てくるまですっげー気まずかったんだからな!」
    御鳴 鳴唯:「片方は──あの後、あんまり話せなかったから」と、鶯宿へ目を向けて言い、
    御鳴 鳴唯:「片方は、〝次の機会に〟って言ったから」と、安斎へ視線を向けて
    御鳴 鳴唯:UGNのやつかどうかの問いには、こくんと頷いて応じてから
    御鳴 鳴唯:「それはあなたの社交性の問題」
    御鳴 鳴唯:自分の事を棚に上げて言い放った。
    鶯宿ユメ:「あ、どうもこんにちは。ごめんなさいね、挨拶も抜きにして」
    鶯宿ユメ:にっこり、安斎さんに向いて礼
    安斎しいな:「はー!?しゃこーせいとか、御鳴がよく言うよな!」
    安斎しいな:「ちょっとオシャレ前髪になったからってチョーシ乗ってるよこいつ!」
    鶯宿ユメ:「UGNの者です」
    鶯宿ユメ:「あ、そうねそうね。社交性とか、メイちゃんが言うとちょっとおもしろいわ」
    鶯宿ユメ:無邪気に、安斎さんの発言に乗っかる!
    御鳴 鳴唯:「……鶯宿ユメに言われると、反論のしようが無いけれど」
    御鳴 鳴唯:「でも、安斎には言われたくない」
    御鳴 鳴唯:「言われたくない度がすごい高い」
    安斎しいな:「どーいう意味だよそれ、オイコラ」
    安斎しいな:「まーいいや」
    鶯宿ユメ:「その前髪は、とってもいいと思うけど。かわいいわ」楽しそう!
    安斎しいな:「事情はわかんないけど、パフェおごってもらえるならボクはパクパク食べちゃうもんね—」
    安斎しいな:「後でやっぱり自腹って言っても払わないからな!」
    安斎しいな:「ボク今日1円も持ってきてないぞ!」
    御鳴 鳴唯:「言わない、大丈夫」
    御鳴 鳴唯:「奢る、って前に約束したから」
    安斎しいな:「ふーん」
    御鳴 鳴唯:「……勢いの口約束でも、約束は約束」
    鶯宿ユメ:「……そうね」むしゃむしゃパフェに取り掛かってる安斎さんを、楽しげに見て
    鶯宿ユメ:「パフェは『鮮度』が命よ。クリームが解ける前に、わたしも頂くわ」
    安斎しいな:「なんか妙に気前いいっていうか」
    安斎しいな:「拘ってるけど」
    安斎しいな:「なんなのさ、なんかあったの?みなる」
    安斎しいな:もくもく食べている
    御鳴 鳴唯:「……まぁ、ね。でも、あなたの気にすることじゃない」
    御鳴 鳴唯:当人は特に何も注文せず、二人がパフェを食べる様子を、テーブルに肘をついて眺めながら
    鶯宿ユメ:「何かお願いごとなら、パフェの分程度なら聞くし」
    鶯宿ユメ:「ただ楽しくお話ししたいってだけならそれはそれで大歓迎。メイちゃんとは、もうお友達みたいなものだもんね」
    鶯宿ユメ:にっこにこの様子でメロンパフェをつつく。……美味しいものだ。と、思う
    御鳴 鳴唯:「……あっ」
    御鳴 鳴唯:「切り出す前に言われた」
    安斎しいな:「何がさ」
    御鳴 鳴唯:「ふたつ」と、手袋をしたままの人差し指と中指を立てて
    御鳴 鳴唯:「用件がある」
    御鳴 鳴唯:「その内の一つ目」
    御鳴 鳴唯:「私は友達が欲しい」
    安斎しいな:「……」
    安斎しいな:「はい?」
    鶯宿ユメ:「うん」もぐもぐ
    安斎しいな:「いやうんじゃなくてさ」
    御鳴 鳴唯:「だから二人を遊びに誘った。単純な話」
    安斎しいな:「……ぷっ」
    鶯宿ユメ:「でもでも」安斎さんに頷いて
    安斎しいな:「にひ!あははははは!なんだよソレ!」
    御鳴 鳴唯:「……だめ?」小首を傾げて
    安斎しいな:「みなるもかわいいとこあんなー?みーなるー」
    安斎しいな:身を乗り出して前髪をいじろうとする
    鶯宿ユメ:「安斎さん……よね。あ、鶯宿ユメです。よろしく。メイちゃん、最近いろいろ思う所があったみたいで、色々変わろうとしてるみたいなのよ」
    鶯宿ユメ:>うんじゃなくてさ
    御鳴 鳴唯:前髪は、以前より短くなっただけではなく厚みも減っている。軽い髪質を押しのけると、真下の目は丸く大きく、そして瞬きの頻度が低い。
    御鳴 鳴唯:じーっ、と、その目が二人を見てから。
    鶯宿ユメ:「……そう、だから、こういうお誘いなのね。ふふ、いいじゃない。やっぱりかわいいわ」
    鶯宿ユメ:いじられるメイちゃんの様子に、楽しそう
    御鳴 鳴唯:「鶯宿ユメは、〝お友達みたいなもの〟って言った」
    御鳴 鳴唯:「つまり」
    御鳴 鳴唯:「このままだと安斎が仲間はずれでかわいそう」
    鶯宿ユメ:「あら」
    安斎しいな:「はー!?」
    安斎しいな:「ケンカうってんのか!こら!」
    御鳴 鳴唯:「……ふふ」
    鶯宿ユメ:「まあまあ、安斎さん。メイちゃんもきっと気を遣ってくれているのよ。ふふふ」おかしそうに言う
    安斎しいな:「きーめた、ボクは絶対みなるの友達にとかなってやんない」
    安斎しいな:「ボクが欲しい友達は、もっとヘコヘコしてて」
    安斎しいな:「なんでも言うこと聞くやつのことだもん!みなるみたいなのは失格だよ失格!」
    安斎しいな:スプーンを向けながら
    御鳴 鳴唯:「……………………もしかして、安斎」
    御鳴 鳴唯:「私と同じくらい…………友達、いない……?」
    鶯宿ユメ:「あらあら……」
    安斎しいな:「なんだよそのカオ」
    安斎しいな:「言っとくけど、いないんじゃなくていらないんだからな」
    鶯宿ユメ:「じゃあじゃあ」パッとひらめき顔。キュピーン!
    鶯宿ユメ:「安斎さん、せっかくだし、メイちゃんは一旦置いといてわたしはどうかしら。お友達」
    安斎しいな:「ほほー」
    安斎しいな:「メシ、おごってくれる?」
    鶯宿ユメ:「これも何かの縁だし。一緒に美味しいパフェをつついた仲だし」
    鶯宿ユメ:「いいわ。しょっちゅうは無理だし、そっちの希望にも全部添えるかはわからないけど、たまになら御馳走してあげる」
    安斎しいな:「……ふんふん」
    安斎しいな:「いいよ!なる!」
    安斎しいな:「みなるよりは物分りよさそうだし~」
    安斎しいな:「カネも持ってそー!」
    鶯宿ユメ:「今の季節ならお鍋とかどうかしら。安斎さんが鍋やおうちにある材料を適当に用意して、わたしがさらに具材を持ち寄るの!」
    鶯宿ユメ:「楽しくおいしいご飯をごちそうできるわよ!」
    安斎しいな:「やったー!とっもだちぃ!」
    御鳴 鳴唯:「……鍋、楽しそう」
    安斎しいな:「なんだ—その目は—」
    鶯宿ユメ:「ふふ。メイちゃんも来ていいのよ」
    安斎しいな:「形勢逆転ってやつだね」
    安斎しいな:「今かわいそうなのはお前だ!」
    御鳴 鳴唯:「行くとは思う、けど」
    御鳴 鳴唯:「……持って行くのは具材じゃない」
    鶯宿ユメ:「安斎さん……もう友達だからシーナちゃんでいいわね。シーナちゃんはメイちゃんのお友達じゃないけど」
    鶯宿ユメ:「わたしの友達だもの」うふふ!
    安斎しいな:「オイ何来てもいい前提で話してんだよ!」
    安斎しいな:「へーこらしろ!こびへつらえよな!鍋はこのボクのものだぞ!」
    御鳴 鳴唯:「鶯宿ユメ、それと安斎」
    御鳴 鳴唯:「鍋の具が豪華になる話を持ってきた」
    安斎しいな:「……トリヒキか」
    安斎しいな:「よかろー、申せ」
    安斎しいな:スプーンを咥えながらふんぞりかえっている
    鶯宿ユメ:「まあ!そうだったわ。……ふふ、シーナさま、どうかこの鍋に……あら」
    鶯宿ユメ:「もしかして、それがもう一つのお話?」>鍋が豪華
    御鳴 鳴唯:「そう、むしろこっちが本題。……〝クォータリング〟って言う武器商人──知ってる?」
    GM:〝クォータリング〟。特定の組織のみに肩入れすることのない、裏社会の住人。
    GM:彼女が扱う武器とは即ち、兵士。
    GM:高い戦闘能力を持つ兵士を、求めに応じて派遣する、傭兵会社のようなものだ。
    安斎しいな:「クォ……クォータ……」
    安斎しいな:「あー、なんかれーじが言ってたの聞いたことあるかも」
    鶯宿ユメ:「クォータリング」>クォ
    安斎しいな:「ショーバイガタキだって。そいつが何さ」
    御鳴 鳴唯:す、と。テーブルの上に一枚の写真を差し出す。
    鶯宿ユメ:「情報としては、一応は。腕利きみたいね」
    〝クォータリング〟:それは、くだんの武器商人の姿を捉えた、恐らくはドローンによる空撮写真。
    〝クォータリング〟:外見ばかりは10代前半とも見える少女が、複数の黒服の男を引き連れて歩いている姿である。
    安斎しいな:「……偉そう」
    鶯宿ユメ:「まあ、かわいらしいこと」
    安斎しいな:「キライなタイプだね」
    安斎しいな:「こいつも友達にするんだったらボクはパス」
    安斎しいな:「みなるだけで行けよな」
    御鳴 鳴唯:「〝クォータリング〟は拠点を海外に置いてる。日本での〝仕事〟は、ここ暫く無かったらしいけど」
    御鳴 鳴唯:「つい先日、秘密裏に日本に上陸したのが確認された」
    御鳴 鳴唯:「オーヴァードの数が他地域の比じゃない、N市を市場にしようとしてるんじゃ……って話らしいけど」
    御鳴 鳴唯:「……さすがに私も、これを友達にするつもりはない、かな」
    鶯宿ユメ:「……まあ。嫌な話ねえ。お相手はどこかの極道さんかしら。それとも企業の秘密の取引かしら……」
    安斎しいな:「ふーん」
    御鳴 鳴唯:「まだ分からない、けど」
    安斎しいな:「要するにさ、UGN的にマズいやつってことでしょ」
    御鳴 鳴唯:「……そう。まだ具体的に何かをした訳じゃないけれど」
    鶯宿ユメ:「って、メイちゃんがここでお話を持ち掛けてきてるんだから、そうなるわよね。日本の公安じゃなくて、わたし達のお仕事になりそう、かあ」
    御鳴 鳴唯:「〝きっと何かをする筈〟だから、だから私達」
    御鳴 鳴唯:「……ふぅ」普段の倍も喋って喉が乾いたのか、手元の水を飲もうとして──コップが空になっている事に気付き、
    御鳴 鳴唯:「ちょっと待ってて」と、立ち上がった。
    鶯宿ユメ:「そうね、わたし達的に、きっとまずいわ」>マズいやつ
    鶯宿ユメ:「だから、マークしておかなきゃってことね。情報ありがとう。伝えておくわ」
    鶯宿ユメ:立ち上がるところのメイちゃんに言って。そこで
    GM:その直後だった。
    GM:発生した事象は、一瞬に多くが詰め込まれていたが故、分解して表記すれば些か冗長とはなるが。
    GM:まず、二種の音がなった。
    GM:銃声と、外に面したガラス窓の砕け散る音。
    GM:銃弾は、あなた達二人の頭上を素通りして抜けていったが、
    GM:立ち上がったばかりの鳴唯は──ちょうど頭部の高さに、
    御鳴 鳴唯:「──────」声を出す余裕もない。側頭部から流血を数条。横倒しに倒れ伏した。
    安斎しいな:「は?」
    安斎しいな:呆然
    安斎しいな:「何、ちょっとなんだよ!みなる!」
    安斎しいな:駆け寄って傷を確かめる
    鶯宿ユメ:にこにこと、楽しげな顔のまま
    鶯宿ユメ:傍らのケースから飛び出した遺産『テルルの竜針』の一本、短い方を窓に向き直り——
    御鳴 鳴唯:傷は──頭部に複数の弾痕。これが普通の人間なら即死だ。……もちろん、普通の人間なら。
    安斎しいな:「いきなり撃たれてんじゃねーよ!コラ!」
    鶯宿ユメ:ノイマンの計算力で弾丸の入射角からおおよその位置を概算、思い切り投げつける!
    GM:返る言葉は無い。その代わりに、次の事象が──
    鶯宿ユメ:「シーナちゃん!」
    鶯宿ユメ:「病院か、UGN(わたしたち)!どっちかに連絡して!あとメイちゃんはあまり動かさないで!」
    兵士:「動くな!」「手を上げろ!」「動くんじゃね──ギャッ!?」
    安斎しいな:「えっ!?えうえっ!?」
    鶯宿ユメ:「——数が多いわねえ」
    鶯宿ユメ:一人は倒せた……と思う。だがこれは分が悪い
    GM:──これまた、一瞬のことだったと言っていいだろう。
    GM:割れたガラス窓から押し入った兵士達。十人ほども居ようか。全員、マスクで顔を覆っている。
    GM:……踏み込んだ瞬間、その内の一人は、投げつけられた針に突き刺されて倒れ伏し、
    安斎しいな:兵士たちと鶯宿さん、御鳴さんの間に視線を行ったりきたりさせて
    安斎しいな:「もー!わけわかんないよ!!」
    兵士:「……ぁあ!? おい、いきなりこいつ倒れたぞ!」「ほっとけ、分け前が増えていいじゃねえか!」
    兵士:彼らは銃口をあなた達に向けたまま、治安の悪い街並みで良く聞くような、卑賤な言葉を交わしあっていた。
    兵士:それから、兵士達の内の一人が、
    兵士:「お嬢ちゃん達、運が悪かったなぁ。あーあ、別に殺すつもりじゃなかったんだけどよぉ、いきなり立ったりするから」
    兵士:と、倒れ伏した鳴唯を見て、哀れみの目で首を振る。
    鶯宿ユメ:(「どうしましょうか。リザレクトを当てにすれば押し通せるか、でもそれでどれくらい何とかできる目があるか……」)
    鶯宿ユメ:(「……ダメね。結局のところメイちゃんが危ないわ」
    鶯宿ユメ:「事故だったとでも言いたげね。喫茶店を銃撃なんて、いったいどんな事情かしら」
    安斎しいな:「お前らどこの誰だよ!」
    安斎しいな:「いきなり何してくれてんだよ!」
    安斎しいな:「パフェだってまだ食べかけだったんだぞコラ!」
    兵士:「おっと、動くなよ。見ての通り玩具じゃねえぞ」「そうだぞ、撃たれたら死んじまうんだからなぁ」
    兵士:「あぁ? パフェだぁ? そんなもんどうでもいいじゃねえか。代わりにどうだよ、鉛玉でも喰らってみるか?」
    安斎しいな:「はぁーん!?質問されたら答えろよな!」
    安斎しいな:「質問に質問で答えたらテスト0点だって、れーじのアホでも知ってるんだぞ!」
    GM:……さて。
    GM:鶯宿ユメ。観察を続けているあなたなら、そろそろ気付くかも知れない。
    鶯宿ユメ:ムムッ!
    GM:この兵士達は、御鳴 鳴唯が死んだ前提で話しているし、
    GM:あなた達に戦闘力があるという前提を、一切持っていないということにだ。
    GM:銃弾を頭に叩き込まれたら死ぬ。これは当然の道理であるが──
    鶯宿ユメ:ほほう!
    GM:〝そうでない生き物が存在する〟ことを、まるで彼らは知らないかのように。
    兵士:「答えろってよ」「馬鹿言え、〝ケーヤク〟だろ〝ケーヤク〟。守秘義務ってやつ?」「言えねえよなぁ」
    安斎しいな:「……鶯宿」
    安斎しいな:こっちも気付く、小声で
    鶯宿ユメ:(「……あら。いきなり襲ってきたから、わたし達と戦う準備があると思っていたけど」)
    安斎しいな:「こいつら、別に強くなさそうだね」
    鶯宿ユメ:「……ええ」
    兵士:「なんなら、俺達の仲間にでもなってくれたら教えてやってもいいけどな」「おいおい、餓鬼だろ」「餓鬼でも使えるもんは育ってるだろうよ」
    安斎しいな:「やっちゃうけど、いい?」
    鶯宿ユメ:「そうね。ちょっと考えすぎてたみたい。……どうとでもなりそうな相手ね」
    鶯宿ユメ:「もちろん。お友達として、へこへこ言うことに従うわ」
    鶯宿ユメ:「やってしまいましょう」
    兵士:「……ま、いいか。死体でもなんでも、拾って帰れば金になるだろうよ」
    安斎しいな:「おっ」
    安斎しいな:「けぇ!」
    兵士:あなた達が密かに言葉を交わす間に、兵士のひとりが、倒れ伏した鳴唯の元へと近づき、
    安斎しいな:ダン!!
    兵士:担ぎ上げようとした──その時!
    安斎しいな:目の前の男にロケット頭突き!
    兵士:「げはっ!?」
    兵士:面白いように人が飛んだ。踏みとどまるという、最低限の抵抗すら出来ない!
    御鳴 鳴唯:直後、〝死体〟が倒れ伏したまま《ワーディング》を展開する!
    安斎しいな:140cmに満たない体格から来るものとは思えない膂力
    兵士:だが、兵士達にワーディングの影響は見られない。彼らの視線は一斉に、割れた窓から路上へ飛び出したひとりを追いかけて、
    兵士:「っ!? おっ、おい、何やって──」
    安斎しいな:いざという時のため、奥歯に仕込んである『製剤(キャンディ)』の効能だ。
    鶯宿ユメ:《傍らの影法師》投げつけた短槍の端に結ばれた、影の縄。それが一気に引かれる!
    鶯宿ユメ:鎖分銅のごとく波打った短槍が、そこらの男の頭部を打ち据えて殴り倒す!
    兵士:「ぐえっ!」「がっ!?」「あだぁっ!?」次々に頭を打たれて昏倒する男達!
    兵士:交戦して見れば分かるだろう。確信しても良い。
    鶯宿ユメ:すぐに手元に戻る槍!それを窓から路上の男に向かって見もせずに投げつける(当たるかどうかは判らない!でも狙って投げてはみる!)!
    兵士:彼らは対ワーディングマスクを装着しただけの非オーヴァードであり──
    兵士:腹部への一撃で昏倒した兵士へ追い打ちの槍。動かぬ的は容易に路上へ縫い止められる。
    安斎しいな:「うっ!りゃあ!」
    安斎しいな:崩れおちたひとりの脚を掴んで
    安斎しいな:ブオン!背中を向けて逃げ出そうとした最後の1人にぶつける。
    安斎しいな:「……これで終わり?」
    兵士:「おぐぇっ!?」背中に人間ひとり分の質量を叩き付けられた男は、情けない悲鳴を上げて倒れた。
    兵士:10人の武装兵士──ではあるが。
    兵士:身のこなしも素人に毛が生えた程度。オーヴァードの存在すら知らぬ素人に過ぎない。
    安斎しいな:「なんだよ~!ビビって損した。ザコじゃんこいつら」
    鶯宿ユメ:手に握られてるのは二本の槍の、長い片割れ。それを杖のように器用に取り回し、殴り、払い、突き叩き伏せていく
    兵士:そして、安斎しいな。
    兵士:あなたが、残る敵が居ないかと周囲を見渡した時──
    兵士:鶯宿ユメ。
    兵士:あなたが、自分が受け持った最後の敵を打ち倒した直後──
    ???:《瞬間退場Ⅱ》 対象は自分自身と鶯宿ユメ。
    鶯宿ユメ:なんと!!
    GM:安斎しいな。あなたは、鶯宿ユメが、姿を消していることに気付くだろう。
    GM:鶯宿ユメ。あなたは戦いの最中、何者かに腕を掴まれ、
    ???:「お、おい、こっちだ! こっちだってば!」
    GM:……と。店の裏手へ、恐ろしい膂力で。
    鶯宿ユメ:「——あら」最後の敵を叩き伏せた時、言葉にできない空気の違和感に気づく。だが——
    GM:だが、敵意も感じられぬ謎の襲撃者に、引きずられて行った。
    GM:という訳でユメ先輩ひとり、先んじてこのOPから退場となります。
    鶯宿ユメ:「わ——」引っ張られる!退場します!
    GM:と、言う訳で。
    安斎しいな:「ちょっとみなる、コラ」
    GM:残るのは倒れ伏した兵士達が10人ばかりと、無傷の安斎しいな。そして、
    安斎しいな:「ちゃんと立てってば、どーいうことだよこれ」
    安斎しいな:「……あり?」
    安斎しいな:「鶯宿は?」
    御鳴 鳴唯:「……ぅ……ったた……」ふらふらと立ち上がりながら、水泳の後のように、片足で立ってトントンと飛び跳ねる。
    安斎しいな:御鳴さんの位置まで戻ろうとして、そこで初めて気付く。
    御鳴 鳴唯:頭の中に叩き込まれた鉛玉が数個、からからと転げ出て、
    御鳴 鳴唯:「……いない、ね……?」そこでようやく、鶯宿ユメの不在に気付く。
    御鳴 鳴唯:気付くも、それまでだった。
    御鳴 鳴唯:ずしゃっ。
    御鳴 鳴唯:再び鳴唯は、その場に倒れ伏す。
    安斎しいな:「うわ!?」
    御鳴 鳴唯:「……立てない」
    御鳴 鳴唯:「リザレクトが……追いついて、ない……」
    安斎しいな:「なんだよソレ」
    安斎しいな:「このくらいの傷で……そういうことなんないじゃん、ふつー!」
    安斎しいな:「しっかりしろってば!」
    御鳴 鳴唯:「……安斎」
    御鳴 鳴唯:「UGNに、連絡……おねがい……」
    御鳴 鳴唯:「……あと、お財布、右のポケット──」
    GM:傷の修復は始まる。ただちに命に関わることはあるまいが、だが。
    GM:おおよそ戦闘行為は不可能であろう消耗状態で、御鳴 鳴唯は浅い呼吸を繰り返す。
    御鳴 鳴唯:「……仕事」
    御鳴 鳴唯:「任せていい……?」
    安斎しいな:「……」
    安斎しいな:手にべっとりと血がつく
    安斎しいな:「ちぇっ」
    安斎しいな:「次はクリームソーダもつけろよな」
    安斎しいな:テーブルの上、粉々になったパフェのグラスを恨めしそうに見てから頷く。
    GM:──では、最後に。
    GM:突然だが、目標値7の知覚判定を行っていただこう。
    安斎しいな:ほほう
    安斎しいな:2dx+1
    DoubleCross : (2R10+1[10]) → 7[7,7]+1 → 8

    安斎しいな:ギリセーフ!
    GM:お見事
    GM:ならば安斎しいな、あなたは気付く。
    GM:或いは既に気付いている──この顛末を見守っていた、一台のドローンの存在に。
    GM:それは、戦闘が終結し、あなたが〝依頼〟を引き受けたのを見届けるや、音も静かに飛び去っていったのだが。
    御鳴 鳴唯:「……どうか、した……?」
    安斎しいな:「なんか覗かれてたっぽい」
    安斎しいな:「なんだっけアレ、ドローンだよ」
    安斎しいな:「心当たりみたいなのってあんの?」
    御鳴 鳴唯:「……………………」
    御鳴 鳴唯:「たぶん──」
    GM:〝クォータリング〟、と。
    GM:御鳴 鳴唯は、名を告げた。

    ???:「UGNチルドレンひとりの排除に成功、けれど──」
    ???:「余計に厄介そうなのが二人増えたわね……にやけ顔と、縦横比のおかしいのと」
    ???:「……邪魔、ね」
    ???:ロイス取得
    ???:戦闘力は素晴らしいけど……あの格好はどうなのかしら…… 安斎しいな ○有為/憐憫
    ???:不気味。判断速度も、あの雰囲気も。 鶯宿ユメ ○有為/不快感
    GM:──────────
    GM:ロイス取得&調達が可能!
    安斎しいな:クォータリングと鶯宿さんに!
    安斎しいな:感服/パフェの恨み○/ロイスと、有為○/なんかこわい/ロイスで!
    安斎しいな:調達も出来るならボデマ買っとこう
    安斎しいな:1dx
    DoubleCross : (1R10[10]) → 5[5] → 5

    鶯宿ユメ:はい! しいなちゃんに取りましょう お友達 安斎しいな ○慈愛/不安 で!お鍋、ちゃんとしたのを用意してくれるかしら……!!
    安斎しいな:無理無理!以上!
    鶯宿ユメ:シューターズジャケットを狙ってみます!
    鶯宿ユメ:1dx+1
    DoubleCross : (1R10+1[10]) → 7[7]+1 → 8

    鶯宿ユメ:ダメ!!以上です
    GM:OK!

    OP2:依頼


    GM:お待たせしました高嶺さん、登場侵蝕どうぞ!
    高嶺蓮二:40+1D10
    DoubleCross : (40+1D10) → 40+7[7] → 47


    GM:第四地区『寄船場動物園』は、休日でも閑散としている事が多い。
    GM:それはこの動物園が競合施設に比べ、ふれあい体験などのイベントが無かったり、動物の数が少なかったり、
    GM:更に言うなら駐車場も多くないので遠方からの来訪が難しかったりと、様々な理由があるのだが。
    若杉 たつき:「人が来ないからこうやって、飼育員が大手を振ってサボれるって訳さぁ」
    若杉 たつき:ジャージにゴム手袋の飼育員が、あなたの隣を歩きながら、からからと笑いながらそう言った。
    若杉 たつき:「しっかし、ごめんねぇ。こんなとこまでわざわざ呼び出しちゃってさ」
    高嶺蓮二:「潰れんぞその内……」咥え煙草に火を付けながら、2メートル近い大男が言う。
    高嶺蓮二:「タダで動物園来られるって聞いて、それじゃあって思ったけどよ」
    若杉 たつき:「大丈夫大丈夫。だって此処、極論、お客さんとかいなくていいんだもん」
    高嶺蓮二:「よく考えたら俺、別に動物園とか好きじゃなかったわ」
    高嶺蓮二:「臭えし……ガキはうるせえし……」
    若杉 たつき:「あっはっはっは! そりゃ重ねてごめんねぇ、悪いことをしちゃったもんだ!」
    若杉 たつき:笑いながらバシバシとあなたの背を叩く手は、やけに力が強い。
    高嶺蓮二:「その手袋ウンコとか掃除したやつじゃねえよな……!?」
    高嶺蓮二:「つうか、ここ、市営か何かだったっけか?」客がいなくてもいいと聞いて。
    若杉 たつき:「大丈夫大丈夫、ちゃんと洗ってるから」
    若杉 たつき:「……それとね、市じゃなくて」
    若杉 たつき:若杉は声を潜めて
    若杉 たつき:「UGN」
    若杉 たつき:と言った。
    高嶺蓮二:「……ははァ」
    高嶺蓮二:「殿様商売ってわけだ……つーか洗ってるってことはやっぱウンコ掃除のやつじゃねーか!」
    GM:寄船場動物園。UGNが出資する施設の一つである。
    GM:Aオーヴァードないしレネゲイドウィルス感染動物を収容・保護する目的の施設。
    GM:元は平凡にして貧相な動物園であったが、客の入りが悪いことと、第四地区という立地条件から目をつけられ、
    GM:余計に人が来ないようにサービスを悪い方へと移行した結果が、この閑散具合であるのだ。
    高嶺蓮二:「じゃあ何か、裏にはすっげえのがいるわけか?ドラゴンとか……ゼウス?とか……」ソーシャルゲーム基準の知識!
    若杉 たつき:「喋るライオンなら居るよ。喋りまではしないけど、人の言葉が分かる象だっている」
    高嶺蓮二:「は!?おいおいマジかよ!?ヤベェじゃねーか!」
    高嶺蓮二:「Youtubeにアップして小遣い稼ごうぜ!!」
    若杉 たつき:「〝オーヴァードの存在を世間に公表する〟のは御法度だって言われてない?」
    若杉 たつき:「UGNを敵に回してPMCやるの大変だと思うけどねぇ」
    高嶺蓮二:「バレなきゃいいんだろ?バレなきゃ……たつきチャンよぉ……なぁ……?いいだろ……?」揉み手ですり寄る。
    若杉 たつき:「無理無理、バレるバレる。いつも通り、あたり馬券で我慢しておくれよ」歯を見せるような豪快な笑い顔で首を振る
    若杉 たつき:「……ふぅむ。しかし、何かい高嶺さん。動物園は嫌いでも、動物は好き?」
    高嶺蓮二:「チッ……しゃーねーな……まあ馬券(そっち)が確かなら俺としては……ああ?」
    高嶺蓮二:「動物ねぇ……」ボリボリと首を掻いて。
    高嶺蓮二:「鳥と豚と牛は好きだな。あー……魚はマグロとかなら好きだ」
    高嶺蓮二:「馬は大好きな時と大嫌いな時があんな」
    若杉 たつき:「俗物っ」
    高嶺蓮二:「あんだよ……俺に地球と動物へのピュアな愛情でも期待してたのか?」
    高嶺蓮二:「だとしたらお前、バカだぜ。すげーバカ」
    高嶺蓮二:「うちのガキでも俺にそんなん期待しない程度の頭はあるぜ?」
    若杉 たつき:「ピュアさは期待しちゃいないけど、子供心は期待してたかねぇ」
    若杉 たつき:「それとね」
    高嶺蓮二:「おん?」
    若杉 たつき:言葉の途中、ポケットから煙草の箱を取り出す。一本を口に咥え、一本は箱から突き出したまま、あなたへ向けて、
    若杉 たつき:「高嶺さんにバカって言われるの、すっごい敗北感があるねぇ」
    高嶺蓮二:「言うじゃねえか」煙草を受け取って。
    若杉 たつき:「たまには味が違うのも試してみなよ」
    高嶺蓮二:「たまには?あー……」自分の煙草の箱を見て。
    高嶺蓮二:「いや、別に拘りとかねえけどな」
    若杉 たつき:「そう?」
    高嶺蓮二:「その時のカネの余裕で何買うか決めるからな」
    若杉 たつき:「世知辛い……」
    高嶺蓮二:「今はこれ」
    高嶺蓮二:そう言って取り出してみせたのは、わかばだ。
    高嶺蓮二:「世知辛えよ……」
    若杉 たつき:「……定職とかつかない……?」
    若杉 たつき:「なんだったらさ、知り合い当たって力仕事の一つや二つ見つけてくるからさぁ」
    高嶺蓮二:「前の方はパスだ。俺、目覚まし掛けんのマジでクソほど嫌いだし」
    高嶺蓮二:「後のほうは頼むわ。汚れないやつな。俺、汚い場所とか無理だから」
    若杉 たつき:「世の中みんな、そういう嫌いなのを我慢して頑張ってるんだってば」はぁ、と煙混じりの溜息を吐いて、
    若杉 たつき:「高嶺さんもいい年なんだからさぁ。ほら、あそこのお父さんみたいに落ち着きなって」
    GM:閑散としている動物園。……それでもまぁ、客がいない訳ではない。余計なアトラクションが無くて空いているということで、寄船場を好む物好きな家族連れもいる。
    GM:3か4歳くらいの男の子に肩車をして歩いている父親がいた。それを若杉は顎で指し、またからからと笑う。
    高嶺蓮二:「…………」煙草を咥え、それを不機嫌そうに見て。
    高嶺蓮二:「俺がお父さんってツラに見えるか?若杉お前、もし自分のオヤジが俺だったらどう思うよ」
    若杉 たつき:「それはそれで、いい父親になるんじゃないかねぇ」
    若杉 たつき:「いや、違うね。子供からすりゃ、親の悪いところなんてどうでも良くなるもんさ」
    若杉 たつき:善良な両親の元で真っ当に育てられた人間らしい、前向きな答えを返しながら、若杉は半歩だけあなたの前に出た。
    高嶺蓮二:「アホ抜かせよ!」天を仰いで煙を吐く。「俺だったら絶対ゴメンだぜ、こんなオヤジ」
    若杉 たつき:道案内をするように先を歩き──やがてベンチを見つけて、そこに腰掛ける。
    若杉 たつき:「自己評価と外からの評価なんて、ちょくちょく食い違うもんだって──ん」ベンチの横をぽんぽんと叩いて座るように示し、
    高嶺蓮二:「あー……それで?」ぎしり、と軋む音と共に隣に腰掛けて。
    高嶺蓮二:「まさかタバコ恵んでやるために呼び出したわけじゃねえだろ?本題は——おっ」
    若杉 たつき:「…………」それで、と告げられた途端に、少しばかりその表情が曇った。
    高嶺蓮二:何かを見つけて、腰を浮かせる。
    高嶺蓮二:「ちょっと待ってろ」
    高嶺蓮二:そう言って、返事も待たずにどこかに歩いていく。
    若杉 たつき:「ん?」曇らせた顔が直ぐ、元のように取り繕われて応じる。
    高嶺蓮二:数分して、ソフトクリームを片手に帰ってくる。
    高嶺蓮二:そう、片手だ。当然自分の分だけ!
    若杉 たつき:「……ぷっ」
    若杉 たつき:「ふふっ、あはははっ、あはははははははっ!」
    若杉 たつき:座ったまま、体をくの字に曲げて笑う。
    高嶺蓮二:「あ?何だよ」怪訝な顔。
    高嶺蓮二:「やんねえぞ」ソフトクリームを舐めつつ。
    若杉 たつき:「いや、だってさぁ! 今の流れだったら普通──っく、ぷふっ……ははっ、駄目、お腹痛いっ、ふふふ……」
    若杉 たつき:目の端に滲んだ涙をジャージの袖口でぐいと拭って、
    若杉 たつき:「そのデリカシーの無さ、むしろ安心するよ。余計なことを聞かないでくれるのもありがたい」
    若杉 たつき:「……できればそのまま、余計なことを聞かないで引き受けてくれると嬉しいねぇ」
    若杉 たつき:若杉はポケットから、一通の手紙を取り出した。
    高嶺蓮二:「あー…… …………」溶けたアイスが縁から落ちないように舐めとって。
    高嶺蓮二:「あ?何だそりゃ」
    若杉 たつき:蝋の封がされており、封と関係無い部分を指で引き千切って開けた痕跡がある。切手の類いはなく、郵便局を経由せず投函されたものだろう。
    若杉 たつき:若杉は無言のまま、封筒の中身を取り出す。そこに記されていたものは──
    GM:『大型ネコ科2~3 類人猿5 センザンコウ その他爬虫類少量 14時に回収に向かう 菫』
    GM:……現在の時刻は、13時45分だ。
    高嶺蓮二:「若杉!お前これ……!」手紙を見て驚愕の表情。
    高嶺蓮二:「何かアレじゃねえか!」
    高嶺蓮二:「何か溶かして蓋するやつ!!」
    若杉 たつき:「……そこ!?」
    高嶺蓮二:「本物初めて見たぜオイ……!!」
    若杉 たつき:「これ見て真っ先に気にするところがそこだなんて……」
    若杉 たつき:「なんてPMCに向いてない人材……!」
    高嶺蓮二:「で?中身は何だ?これ。どういう意味だよ」太陽に透かしてみたりする。
    高嶺蓮二:「センザンコウってなんだ?暗号か?」
    若杉 たつき:「………………」そう問われれば、また表情は陰り、
    若杉 たつき:「センザンコウ、動物の名前だよ。……えーと、アルマジロみたいだけど、もっととげとげしてる」
    若杉 たつき:「これはね、多分だけど……うん」
    若杉 たつき:「犯行予告……かな……」
    高嶺蓮二:「……マジか」眉間に皺が寄る。
    高嶺蓮二:「14時?今日のか?もうすぐじゃねえか」
    若杉 たつき:「……うん」
    高嶺蓮二:「で、この…………」
    高嶺蓮二:「………………」
    若杉 たつき:「たぶん、いや、絶対──来る。だから」
    高嶺蓮二:「く…………」
    高嶺蓮二:「くろ…………」
    高嶺蓮二:「…………」菫が読めない!
    高嶺蓮二:「差出人に心当たりは?」
    若杉 たつき:「高嶺さんにこいつを──」
    若杉 たつき:「……………………」
    若杉 たつき:「すみれ」
    若杉 たつき:察した。
    高嶺蓮二:「そう、菫!」
    高嶺蓮二:「……って奴は?知り合いか?」
    若杉 たつき:「高嶺さん、何歳だっけ」
    若杉 たつき:「……まぁ、その」
    若杉 たつき:「ちょっと、ね」
    高嶺蓮二:「あ?37だけど?」
    若杉 たつき:「37かー、37かぁー……」二度言った。……二度言いながら、視線を逃がすように空を見た。
    若杉 たつき:「……何も聞かないで、引き受けてくれないかな」
    高嶺蓮二:「おい!何かムカつくこと考えてんだろ!そういうの分かんだからな!!」
    高嶺蓮二:「何も聞かないで、ねえ……」
    若杉 たつき:「私の考えてることなんて、そんな難しいもんじゃないよ。ただ──」
    若杉 たつき:「〝菫〟は絶対に来る。それを……ちょっと脅かして、追い返してくれればいいんだ」
    高嶺蓮二:「……」ちらりと若杉さんに目をやり。
    高嶺蓮二:「ま、こういうのは状況によるな」
    若杉 たつき:「状況?」
    高嶺蓮二:「今の時点では何も聞かねえで仕事を受ける……そいつはまあいい」
    高嶺蓮二:「ただ、後でもし何か面倒なことになった時には、その辺の事情も洗いざらい喋ってもらう」
    若杉 たつき:「……………………」
    高嶺蓮二:「この辺が妥協ラインだ。マジで何も聞かれたくねえなら、追加料金払ってもらうぜ。バカ高えやつ」
    GM:──その警戒は、妥当である。
    GM:若杉 たつき自身が、この施設はUGNの影響下に有ると言っている。ならば。
    GM:それこそUGNに相談を持ちかければ、本来は済む話なのだ。
    GM:それを敢えて、UGNの外に存在するあなたへ接触したからには──
    若杉 たつき:「……分かった」
    若杉 たつき:「大丈夫、貯金は結構あるし……なんだったら稼いでくるさ」
    高嶺蓮二:「ま、知り合い価格で受けといてやるよ」
    高嶺蓮二:「要はその菫とかいうヤツをボコボコにして追い返しゃいいんだろ?」
    高嶺蓮二:「簡単じゃねえか」
    若杉 たつき:「助かるよ」と言って──若杉 たつきは、悲愴な笑顔を浮かべた。

    GM:……十数分は、たちまちに過ぎる。
    GM:はたして書状の送り主は、律儀な性質であるのだろう、秒針が12を指し示した瞬間に訪れた。
    GM:園内に轟く銃声。少し遅れてジープの走る音。
    若杉 たつき:「来た……!」
    高嶺蓮二:「あ!?」銃声とエンジン音を聞いて。
    高嶺蓮二:「菫ってお前……」
    高嶺蓮二:「その辺のチンピラとかじゃねえのかよ!?」
    若杉 たつき:「……………………」
    GM:ジープのエンジン音は複数台。だが、あなたと若杉の居る場所へ向かうのは──
    GM:ボンネットに一人の少女を座らせた、特に装甲板も厚く改造された一台だけ。
    GM:その少女は、
    〝クォータリング〟:「たつき」
    若杉 たつき:「……っ」
    〝クォータリング〟:「回収に来たわ。さっさと乗りなさい」
    高嶺蓮二:「…………」異様な光景にも、少し眉を動かすのみ。
    高嶺蓮二:オーヴァードとして傭兵稼業などしていれば、異常など日常だ。
    高嶺蓮二:「菫か?」声を潜めて。
    〝クォータリング〟:喪服が如き黒いドレス。西洋人形の如き金髪に青い瞳と、身の丈に釣り合わぬライフルと。
    〝クォータリング〟:「……あら。私を名で呼ぶ男は久しぶりに見たわ。知り合いかしら」
    〝クォータリング〟:少女の華奢な細腕が、片腕でライフルを保持し、銃口をあなたに向ける。
    〝クォータリング〟:そしてまた、少女は、
    〝クォータリング〟:「たつき。三度、同じことを言わせないように。乗りなさい」
    高嶺蓮二:「あー……何か悪い男に引っかかったとかだと思ってたんだけどなァ……」耳をほじる。
    高嶺蓮二:「悪いけどさァ!帰ってくんねえかなァ!」
    高嶺蓮二:ぐい、と若杉さんを抱き寄せ、
    若杉 たつき:「へへ……」ばつが悪そうに笑いながらも、蛇に睨まれた蛙のように、その場に立ち尽くしたままで、
    高嶺蓮二:「こいつ今から俺とお馬さんのレース見に行くんだわ!」
    若杉 たつき:「ひゃっ!?」それが突然引き寄せられ、驚愕に目を見開きながら、普段よりトーンの高い声を上げる。
    高嶺蓮二:「つーことだから!またアポ取って出直してくんねえかなァ!」
    〝クォータリング〟:「……ちっ」舌打ち。銃口が僅かに下を向き、あなたの足下へ。
    〝クォータリング〟:発砲。遊歩道のアスファルトがライフル弾に穿たれる。
    〝クォータリング〟:「そう」
    〝クォータリング〟:「その、うだつの上がらない顔をした男を選んだのね」
    〝クォータリング〟:「物の分からない愚図だとは思っていたけれど、とうとう目まで機能を失ったのかしら」
    高嶺蓮二:「ああ!?」
    高嶺蓮二:「テメェもう一回言ってみろコラ!!」
    高嶺蓮二:「誰のうだつが上がんねえだと!?ああ!?クソガキ!!降りて来い!!」
    〝クォータリング〟:「……そしてこっちは耳が悪いのかしら。正しく復唱してあげるわよ」
    〝クォータリング〟:「〝うだつの上がらない顔をした男〟と」ボンネットから滑るように降り、ライフルの銃口をあなたに向け、
    〝クォータリング〟:少女は真っ直ぐ、何を畏れるそぶりも見せずに堂々と、あなたへ向かって歩き始める。
    〝クォータリング〟:走るのではない。歩くのだ。
    高嶺蓮二:「クソガキテメェボケコラ!!ぶっ殺すぞ!!」仕事で威圧しているのではない。ただキレているだけだ。
    高嶺蓮二:こちらもずんずんと歩いていく。
    〝クォータリング〟:歩きながら、ライフルを左手に移した。右手の拳を握り込む。
    〝クォータリング〟:……その手からは、金属が軋むようなキィキィという音がする。
    高嶺蓮二:(何か仕込んでんな……)
    高嶺蓮二:(関係ねえ)
    高嶺蓮二:(殴って……)
    高嶺蓮二:(泣かす!!)
    〝クォータリング〟:身長差は50cm程もある。リーチ差も大きい。故に、先に制空権を得るのは──
    高嶺蓮二:「オラァッ!!」少女の頭上から、振り下ろすようなジャブ!
    〝クォータリング〟:「!」
    〝クォータリング〟:予測していたのは大ぶりの、体格と力に任せたフック。想定外の打撃は顔面を──
    〝クォータリング〟:否。僅かに逸れる。撃ち抜いたのは額!
    〝クォータリング〟:首が仰け反り、額からの出血。……だが、それと引き換えに踏み込んだ少女は、
    〝クォータリング〟:「……ふっ!」
    〝クォータリング〟:ジャブを放ち、下がっていく拳を追って、自らの拳を叩き付ける。
    高嶺蓮二:「おおッ……!?」
    〝クォータリング〟:その手こそは少女の小さなものだが、内側にあるのは骨ではない──金属骨格!
    高嶺蓮二:何の特異性もない、ただの殴打。だが肉体に特化したオーヴァードのそれだ。その威力はコンクリートを容易く粉砕する。
    高嶺蓮二:(真正面から……!)
    高嶺蓮二:口の端に笑みが漏れる。
    高嶺蓮二:「銃は飾りか?嬢ちゃん」
    〝クォータリング〟:「打たれるよりは撃ち抜かれる方が好みかしら?」
    〝クォータリング〟:「けれど……いい出力と強度の拳ね」
    高嶺蓮二:「俺もチンピラを小突くよりは楽しめそうだ」
    高嶺蓮二:「腕だけじゃねえな、あちこち……全身か?仕込んでやがるな」
    高嶺蓮二:「楽しみだなァ」
    高嶺蓮二:ごき、ごき、と掌を鳴らす。
    〝クォータリング〟:「ええ。……それでも現時点では、一撃の出力はそっちが上みたい」
    〝クォータリング〟:「そこの、背丈ばっかり伸びた役立たずとは違うのね」
    高嶺蓮二:「どんだけ曲げりゃあ折れるかな」
    〝クォータリング〟:「……どこの作品かしら、あなた」
    高嶺蓮二:「…………」あからさまに不機嫌な顔。
    〝クォータリング〟:「何、その顔」
    高嶺蓮二:「あんだ?そりゃ。どこの塾通ってるの?みたいな、そういう質問か?」
    〝クォータリング〟:「認めているのよ、これでも。その性能を量産できるなら、主力商品になり得るって」
    高嶺蓮二:「あー、はいはいはい」うんうん頷いて。
    〝クォータリング〟:「オーヴァードの力は多種多様、同型のものは中々見つからないけど──」
    〝クォータリング〟:「私達のような〝実験体〟は別。……あなたもそうだと踏んだのだけど、違ったかしら」
    高嶺蓮二:「なるほどな。なるほどなるほど。そういうヤツね」
    高嶺蓮二:「楽しめそうっつったな。前言撤回だ」
    高嶺蓮二:「クソつまんねえな、お前」
    高嶺蓮二:「——殺す」
    若杉 たつき:「たっ、高嶺さんっ!」
    高嶺蓮二:氷のような殺気が放たれると同時、初めて高嶺が構えを取る。
    若杉 たつき:裏返った、悲鳴のような声が、構えを作ったあなたの背後から聞こえて、
    〝クォータリング〟:「……悪くないわね」
    〝クォータリング〟:と、少女が獣のように牙を見せて笑った。
    GM:その時だ。
    GM:動物園の各所から、煙を引いて空へと昇るものがある。
    GM:発煙弾だ。
    〝クォータリング〟:「あら」
    高嶺蓮二:「あ」
    〝クォータリング〟:「……赤、非常事態」
    高嶺蓮二:「ヤバくね?」高杉さんを振り返る。
    若杉 たつき:「……え、あ」
    〝クォータリング〟:「足が速いわね、UGN」
    〝クォータリング〟:肩を落とし、ライフルの銃口をアスファルトに引きずって、少女は踵を返す。
    高嶺蓮二:「あ?おい、待てよ」
    高嶺蓮二:「どこ行くんだ」
    〝クォータリング〟:そして再びジープのボンネットに乗るや、あなたへと視線を戻して、
    〝クォータリング〟:「ガラスの靴を落とした訳でもないのに、呼び止められるのは癪だわ」
    〝クォータリング〟:「今回の仕事は終わり。そうね──」
    GM:空へ上がる発煙弾の数は5つ。その内4つは赤。
    GM:……一つだけ上がった青色を、少女は気難しげな顔で睨み付けて、
    〝クォータリング〟:「──妥協点かしら。頂いていくわ」
    高嶺蓮二:「何がガラスの靴だふざけんじゃねえぞ!!んなもん履いたらコンクリで足血塗れじゃねえか!!」
    高嶺蓮二:「逃がすと思ってんのかクソガキ!!」
    〝クォータリング〟:ジープがエンジンを唸らせ、後方へと走り出す。……ボンネットの上の少女は、銃口をあなたに向けたままで、
    高嶺蓮二:「ボケがァ……!!」
    高嶺蓮二:みしり、と脚部の筋肉が軋む。
    若杉 たつき:「ま、待って! 高嶺さん!」あなたを背後から引き留める、女のものとは思いがたい力。
    高嶺蓮二:「俺がそんなクソジープより遅いと思ってんのか……ああ!?」
    若杉 たつき:「〝あいつ〟は……この距離なら動きながらでも当ててくるから!」
    高嶺蓮二:「んなもん我慢すりゃいいだろうがよ!!離せコラ!!」
    〝クォータリング〟:「……ちっ」
    〝クォータリング〟:銃口をあなたに向けていた少女は、去り際にまた舌打ちをして、
    〝クォータリング〟:「たつき」
    〝クォータリング〟:「三度目は言わないわ」
    GM:──動物園の方々で、エンジン音が轟き、そして遠ざかっていく。
    GM:その間、若杉はずっと、あなたにしがみついて放さないままだった。
    GM:……或いは。
    高嶺蓮二:「離せ若杉!お前があいつぶっ殺してくれっつったんだろうが!!」
    GM:〝あなたと同一直線上に自分を置いたまま〟だった。
    若杉 たつき:「そっ、そうだけど、っ……」
    若杉 たつき:「っ、ごめ、なさ」
    若杉 たつき:ようやく腕の力が抜けて、若杉はアスファルトの地面の上にへたりこむ。
    若杉 たつき:「……ごめん、なさい」
    高嶺蓮二:「チッ…… ……あ゛ー……」
    高嶺蓮二:苛立たしげに煙草を取り出し、火をつけて一服する。
    GM:空に咲く赤と青の煙は薄れ──かわりにあなたの紫煙が寒空に昇る。
    高嶺蓮二:「……分かってるよな」へたり込む若杉さんに目をやって。
    高嶺蓮二:「もう事情は聞かねえ、じゃ済まねえからな」
    GM:園内はにわかに騒がしくなる。UGNの職員が駆けつけたが為だろう。
    GM:聞こえてくる声の幾つかは、〝動物〟が数頭連れ去られたと告げており、
    若杉 たつき:「……あぁ」
    若杉 たつき:「分かってる、話すよ、話す、だから……」
    若杉 たつき:「……たすけて……」
    高嶺蓮二:「…………」溜息と共に煙を吐き出し、彼女の丸まった背中を軽く叩く。
    高嶺蓮二:(厄介なことに首突っ込んじまったな……)
    高嶺蓮二:(あのバカに連絡するか……どうせ今頃アホ面でパフェでも食ってんだろ)
    高嶺蓮二:(……考えたらムカついてきたな……)
    高嶺蓮二:憮然とした顔で、唯一の社員にして相棒を呼び出すため、電話を取り出す。
    高嶺蓮二:その頃向こうが巻き込まれている事態など、露ほども知らず。
    GM:──────────
    GM:ロイス&調達可能!
    高嶺蓮二:若杉たつき ○尽力/疑念
    高嶺蓮二:〝クォータリング〟 再戦/○殺意 で取得します。
    〝クォータリング〟:高嶺 蓮二 ○感服/嫉妬 で取得します
    高嶺蓮二:野郎~
    高嶺蓮二:調達は大槌
    高嶺蓮二:コンセ無形! 47>53
    GM:出た
    高嶺蓮二:11DX8>=14
    DoubleCross : (11R10[8]>=14) → 10[1,2,2,2,3,6,7,7,7,10,10]+2[1,2] → 12 → 失敗

    高嶺蓮二:そんなことある?
    GM:まさかの
    高嶺蓮二:以上です
    GM:ことばもないぜ……

    OP3:過去


    GM:ユメ先輩のみ!
    鶯宿ユメ:1d10+50
    DoubleCross : (1D10+50) → 7[7]+50 → 57


    GM:さて──
    GM:時系列は少しばかり遡ることになるだろう。
    GM:あの襲撃の直後。
    GM:あなたが安斎しいなと共に、乱入してきた兵士を討ち果たし、
    GM:そして何者かに手を引かれて店の裏手へ出た頃合いとなる。
    GM:店の厨房から裏口を出て、細い路地に連行されたあなたは、
    鶯宿ユメ:何者かに捕まってしまったわ。引きずられる——!
    槙原 邦夫:「ひぃ……無茶苦茶しやがる……」
    槙原 邦夫:狼藉者の姿を、ようやく確認できるだろう。
    槙原 邦夫:肩で息をする、顔に大きな火傷跡のある青年だった。
    鶯宿ユメ:「…………」
    槙原 邦夫:「ったくよぉ~、いきなり街中でマシンガンぶっ放すとかマジかよ……!? イカレた連中連れてきやがってよぉ~……」
    槙原 邦夫:「あーもー、これだから常識とか無え連中に武器持たせるのは駄目なんだ──っと」
    鶯宿ユメ:「ねえ、あなた」……誰だろう。見たことあるような、ないような……
    槙原 邦夫:グチグチと呟いていた青年は、ようやく独り言を止めて、
    槙原 邦夫:「……あー」
    槙原 邦夫:「鶯宿 ユメ、だよな」
    鶯宿ユメ:瞬間、体を翻してチョキの形で顔面へと手を突き出す。目突き——!!
    槙原 邦夫:「っ、だあああぁぁぁぁぁーっ!?」結構な反射速度の90度スウェーバック!
    槙原 邦夫:「俺だよ! 俺! 槙原! 槙原 邦夫!」
    鶯宿ユメ:……スウェーバックとほぼ同時、本来の顔のちょっと前で手が止まる!
    鶯宿ユメ:「……あ」
    槙原 邦夫:「ひぃ~……こんな凶暴な奴だったっけお前……」
    鶯宿ユメ:ぽん、と場違いにほがらかに手を打って
    鶯宿ユメ:「ああー思い出したわ!クニオくん!あなた槇原邦夫くんよね!」
    GM:──そうだ。
    GM:感情が伴う〝記憶〟であるかは、私の知るところではないが。
    GM:少なくともその光景を、あなたは脳裏に〝記録〟はしているだろう。

    GM:10年前、某小学校。
    GM:昇降口の下駄箱の列の前で、その少年は、あなたの上履きに何かを押し込んでいた。
    GM:ちょうど、あなたが登校してくる時間帯の事で、
    GM:少し離れた所には、クラスの悪ガキグループの上位階層が数人、にやにやと笑いながら少年を見ていた。
    鶯宿ユメ:走る
    鶯宿ユメ:取りあえずこの記憶の詳細は覚えていない。が、どうせ碌でもないことがきっかけの、些細ないさかいだったことは覚えてる
    鶯宿ユメ:そしてこの時のわたしはそれを見つけて、こうして取りあえずあの悪ガキ目がけて突っ走って——
    鶯宿侑芽:「……だりゃぁぁぁーーーーーっ!!!!!」
    鶯宿ユメ:背後から思い切り蹴飛ばす!!
    鶯宿ユメ:「ふん!」
    槙原(小):「ぶえっ!」
    槙原(小):背後から蹴り飛ばされたその少年は、下駄箱に額をしこたま打ち付けた。
    鶯宿ユメ:「とりあえず、どうせいつものことだよね!よっしゃそこに直れーっ!!」
    槙原(小):反動で床に座り込み、あなたの上履きと、その中へ押し込もうとしていた画鋲と双方を取り落とした少年は、
    槙原(小):「あ……へ、へへ……」座り込んだまま卑屈な笑いを浮かべ、あなたの顔色を窺っていた。
    鶯宿ユメ:「申し開きがあるなら聞くかんね!じゃなきゃとっとと散りな!それも嫌なら相手になるぞ!」
    鶯宿ユメ:シュッシュッ、シュッシュ!ボクシングの構え!ヒットマンスタイル!
    鶯宿ユメ:「…………うん、まあ」
    鶯宿ユメ:様子を見て。何となく、察した
    鶯宿ユメ:「……何やってんのさ、あんた」構えを解き
    鶯宿ユメ:手を差し伸べ
    GM:小学生の、特に珍しくもない、ひねくれた悪戯だ。
    GM:敢えて露呈しやすい悪事を生け贄に働かせて、その結果を眺める。
    GM:悪事が成功すれば良し。失敗すれば失敗するで、それも良し。
    GM:いずれにせよ、誰か一人が痛い目を見て、その泣き顔を眺めて楽しむことできる──
    GM:そういう、性根のひねくれた悪戯だ。
    鶯宿ユメ:「どうせいつものことだとは思うけど、くにおさあ」
    槙原(小):「……なんだよ」
    鶯宿ユメ:「へへ……じゃないよ。その目もやめてって」
    鶯宿ユメ:「とりあえずアレね。いつものアレ。よっしゃ、じゃあいくかぁ」
    鶯宿ユメ:ゆらり、立ち上がって目星をつけた所に向かう。どうせそこから見てるはずだから
    鶯宿ユメ:「くにおはそこで待ってなって。あんたもだけど、あいつらもむかつくから」
    GM:物陰から眺めているのは──
    GM:同世代の少年達の中では体格が良い3人。誕生日が4月や5月と早く、その分だけ運動もできる。それだけの子供だ。
    槙原(小):「え、や、ちょっ」
    槙原(小):「待て、って」
    鶯宿ユメ:ずんずん歩いていく。ちょっとやそっとの制止は耳に入らない!
    鶯宿ユメ:「だって、ほんと、むかつくじゃない。こんなの」
    鶯宿ユメ:「腹立つもん。こんなことして、にやにやしてるのなんてさ、とっちめてやんなきゃ」
    鶯宿ユメ:……そうだ、この頃のわたしは、こんな事態が起こるたびに向う見ずに突っかかっていった
    鶯宿ユメ:どこにでもある、特に珍しくもない悪戯だったけど、そんな悪戯の後ろにある狡さが、とにかく嫌だった
    鶯宿ユメ:ぶん殴って言うことを変えた相手もいれば、そうでない相手もいて
    鶯宿ユメ:わたしの怒りが『本当に何かを変えたこと』なんて、ほとんどなくて。その何も変えられない無力さが、一番嫌だった
    GM:小学生とは案外に小狡いものだ。
    GM:虐める相手が強く、得られる愉悦に対してリスクが大きいなら的を変えるし、
    GM:従う相手を変えて自分の不利益を減らせるなら、やすやすと鞍替えもする。
    GM:こんなやりとりが何度か繰り替えされるうちに、クラス内のカーストは少し形を変えた。
    GM:〝女の子ひとりに負かされた〟グループの立場が低くなって、成長期のズレで体格の良くなった女子グループが上に上がって、
    GM:そして少年は──
    GM:槙原 邦夫は、卑屈なままだった。
    GM:付き従う相手をいじめっ子グループからあなたに変えて、他の誰かに被害を及ぼすようなことも無くなって、
    GM:中学校は別だった。
    GM:それっきり、会っていない。
    鶯宿ユメ:——わたしは、何かに勝ったことなんて、きっと一度もない

    槙原 邦夫:「いや……昔っからそういえば凶暴だったわ……」
    鶯宿ユメ:わたしは、その後パパの集めたアンティークから(そう、わたしの家はお金持ちだったのだ!)『テルルの竜針』を見つけて
    鶯宿ユメ:UGNの人たちとも付き合いができて、琴音ちゃんとも出会えて……色々あったけど
    鶯宿ユメ:「もう!そんなことないわよ!理由のない暴力は振るわなかったわ!わたしは正義の人ですーっ」
    槙原 邦夫:「お、おう」気圧されたように
    槙原 邦夫:「……あー、その、なんだ」
    槙原 邦夫:「雰囲気、ちょっと変わった……?」
    槙原 邦夫:そういう当人が、色々と変わっている。
    鶯宿ユメ:この槇原……クニオくんは、どうしていたのかしら。少しは変わったのかしら。……変わって、いないのかしら
    槙原 邦夫:背が伸びた。肩幅も随分広くなった。
    槙原 邦夫:少なくとも黒シャツに赤いネクタイを重ねてコートを羽織る様な、攻撃的なファッションセンスではなかった筈だし、
    槙原 邦夫:顔に火傷の痕も無かった。
    鶯宿ユメ:「ふふ、まあ何年かで色々あったからね。わたしもレディーになったのよ。ふふん」
    槙原 邦夫:「レディーがあんなところでドンパチやってるかよ……」
    槙原 邦夫:「あれだろ、UGNとかって奴だろ? また物騒な仕事についたもんだな、鶯宿」
    鶯宿ユメ:「危険な香りってやつかもしれないわ。ふふ、魅力的なレディーも大変よね。……ところで」
    槙原 邦夫:「なんだ?」
    鶯宿ユメ:「そう、それ。今聞こうかと思ったけど、UGNのことも知ってるのね、クニオくん」
    槙原 邦夫:「……へへ、まぁな」
    槙原 邦夫:背丈はあの頃から40cmも伸びて、背筋も真っ直ぐになったが、笑い方はあまり変わらない
    鶯宿ユメ:「なら話が早いわ。あなたは喫茶店を襲った彼らとどんな関係?なぜわたしだけ連れ出したの?」
    槙原 邦夫:「……………………」
    槙原 邦夫:少しの間、彼は言葉を探すように視線を虚空へ飛ばしていたが、
    鶯宿ユメ:「答えなさいな」
    鶯宿ユメ:にこにこと、いつも通りの表情で訊く。引くつもりはない
    槙原 邦夫:「美味い儲け話があるんだよ」と、突然に切り出した
    鶯宿ユメ:「これがそれこそ喫茶店で顔つき合わせてのお誘いだったら『初めて胡散臭いネットビジネスに誘われちゃったわ!』って」
    鶯宿ユメ:「喜ぶこともできたのだけど」
    鶯宿ユメ:「それはまた今度にしてくれない。関係のある話かもしれないけど……今はあなたの素性を聞きたいの」
    槙原 邦夫:「そういうのじゃないんだって、マジな話!」
    槙原 邦夫:「UGNなんて危険な仕事してるよりさ、ずっといい稼ぎになるんだって!」
    鶯宿ユメ:「…………言ってみて。今の襲撃と、関係のある話なのよね?」
    槙原 邦夫:「別にこれは、FHとかそういう所の話じゃないんだぜ。ただ、ちょっとだけ──」
    槙原 邦夫:「寄船場動物園ってとこから、ちょっと動物を借りてくればいいだけなんだ。楽な仕事だろ?」
    鶯宿ユメ:「それは泥棒ってことよね。お話から察するに、運送業の仕事じゃなさそうだし」
    槙原 邦夫:「……そりゃまぁ、そうだけどさぁ」
    槙原 邦夫:「けどよ! 別に誰か殺したり、殺されたりって話じゃないぜ!」
    鶯宿ユメ:「……クニオくん」
    槙原 邦夫:「誰も怪我なんかしない。もちろんお前も! それで、暫くは楽に暮らせるだけの金が貰えるんだ!」
    鶯宿ユメ:「確かに今のお仕事は危険ではあるけど、わたしは好きでやってる仕事なの」少しだけ、嘘だ
    槙原 邦夫:「こんな美味い話、本当なら誰かに分けたりしないんだぜ。お前にだけ特別に──」
    槙原 邦夫:「……………………」
    槙原 邦夫:「……また好き好んで、他人の揉め事助けたりしてんのかよ」
    鶯宿ユメ:「悪いお仕事じゃ、わたし自身が納得して働けないわ。それは……わたしが求めている仕事じゃないから」
    鶯宿ユメ:「好き好んで……そうね『わたしが望んだ』という意味でなら、そうよ」
    鶯宿ユメ:「今のUGNのお仕事なら、わたしが望むものが得られるわ。それが……そうね『誇らしい』とでも言うのかしら。だから働いているわ」
    鶯宿ユメ:「だから、泥棒のお誘いには乗れないわね。こっちを案じてくれる気持ちは嬉しいけど」
    槙原 邦夫:「……………………」
    槙原 邦夫:「……んじゃあ、んじゃあよ」
    槙原 邦夫:「たぶん、もしかしたらだけど……いや、万が一だけどよ」
    槙原 邦夫:「もし、〝クォータリング〟って女についての仕事とか入ったら──」
    槙原 邦夫:「悪いことは言わないから、受けるな」
    槙原 邦夫:「これもマジな話だぜ、大マジだからよ」
    鶯宿ユメ:「ありがとう。気持ちは受け取ったわ」
    槙原 邦夫:「……俺は言ったぞ、確かに」
    槙原 邦夫:「それでまた、誰かの為に首突っ込んで来ても、俺にはどうしようもねえからな! 言ったぞ!」
    鶯宿ユメ:彼がそういうなら、その名にまつわる任務が来ないことを祈る。来なければ、受けることもない
    GM:……だが。
    GM:不運というのは、あるものだ。
    鶯宿ユメ:「ええ。……あなたこそ、泥棒なんて仕事はよしなさいよ。絶対にやらないって約束できるなら、ここは黙って返してあげるわ」
    鶯宿ユメ:あわわ……!
    槙原 邦夫:「……やめとけ」
    槙原 邦夫:「俺は強いぞ」
    槙原 邦夫:彼は、踵を返す。そして路地の奥へと歩いて行くだろう。
    鶯宿ユメ:「あら」
    槙原 邦夫:無防備に晒された背中は、拾い。
    槙原 邦夫:鍛えられた厚みのある背中は、誰かに唆されるまま卑屈に笑っていた彼のものではなく、そして──
    GM:そして、あなたの所持する連絡端末のいずれかには、通達が届くだろう。
    鶯宿ユメ:「あ、ちょっと!話は戻るけどあいつらとの関係!ちょっと——!」
    鶯宿ユメ:そこで端末へ連絡!……少し逡巡した上で、取る
    GM:〝クォータリング〟の私兵と思われる小部隊を確認。寄船場動物園へ向かっている。
    鶯宿ユメ:「……まあ」
    GM:当該施設にはAオーヴァードなどが保護されている。急行し、もし必要とあらば防衛を行え、と。
    鶯宿ユメ:「クニオくんったら、本当に運が悪いわねえ」自分の運が、などとは欠片も思わない
    鶯宿ユメ:まあいいだろう。どうせ寄船場動物園には通報なりなんなりで警戒を促すつもりだったのだ
    鶯宿ユメ:槇原邦夫がこちらの警告通り『仕事』をとりやめるなら、それでよし。もう会うこともないだろし、あとは彼の平和な暮らしを祈るだけだ
    鶯宿ユメ:だが『仕事』を計画通り進めるなら……そこで改めてこの顛末を問いただすまでだ
    鶯宿ユメ:「了解しました……っと」返事。「じゃあ行きましょうか」
    GM:あなたは指令の通りに移動するだろう。
    GM:〝クォータリング〟の私兵部隊は、UGNの接近を悟るや早々に離脱。盗難被害は最小限に抑えられたが、
    GM:調査に当たっていたUGNチルドレンへの襲撃や、多数の兵員を用いての二面の作戦展開。
    GM:事態は決して、平易な盗難では済まないものとなった。
    GM:……そして。
    GM:おそらくあなたは、盗難事件の発生現場で、数十分ぶりの〝奇遇な再会〟を果たすことだろう。
    GM:──────────
    GM:ロイスのみ取得可能!
    鶯宿ユメ:はい! 旧友 槇原邦夫 ○庇護/無関心 で!崩落戦より前の人間関係は全て無関心がネガなのだ。どれだけ影響を受けてたとしても……
    鶯宿ユメ:以上です!
    GM:OK!

    ミドル1:始動


    GM:全員登場です、登場侵蝕をどうぞ
    高嶺蓮二:53+1D10
    DoubleCross : (53+1D10) → 53+3[3] → 56

    安斎しいな:1d10+45
    DoubleCross : (1D10+45) → 2[2]+45 → 47

    鶯宿ユメ:57⁺1d10
    鶯宿ユメ:57+1d10
    DoubleCross : (57+1D10) → 57+7[7] → 64


    GM:ではこのシーンは合流パートになるのですが
    GM:まず情報収集からです
    情報項目
    --------------------------------------------------------------
    トピック1:〝クォータリング〟
    使用技能:<情報:UGN>、<情報:軍事>、<運転:力技>
    目標値 :9
    プライズ:0/5

    トピック2:〝スナッパー〟槙原 邦夫
    使用技能:<情報:UGN>、<情報:噂話>、<知識:土地勘>
    目標値 :9
    プライズ:0/3

    トピック3:若杉 たつき
    使用技能:<情報:UGN>、<情報:噂話>
    目標値 :9
    プライズ:0/2
    --------------------------------------------------------------

    GM:情報収集のシステムはSSSC等のプライズ式を採用。ただしトピック数が複数に分かれています。
    GM:トピック1のプライズを全部ブチ抜いたらクライマックス戦闘へ突入可能。
    GM:と、達成値上限が書いてませんね、30とします。
    高嶺蓮二:理解!
    高嶺蓮二:若杉さんかな~
    鶯宿ユメ:了解!
    安斎しいな:無論クォータリングだ!
    鶯宿ユメ:クニオマンに行こうかな
    安斎しいな:我が圧倒的情報力を見せてくれるわ~~!
    GM:それぞれ自分のシナリオロイスに行ったか……正統派だ
    安斎しいな:情報軍事!
    安斎しいな:1dx+1
    DoubleCross : (1R10+1[10]) → 5[5]+1 → 6

    高嶺蓮二:あ……安斎!
    安斎しいな:ざっとこんなもんよ!!
    安斎しいな:後は頼んだ!!
    GM:君ねぇ
    高嶺蓮二:フン……まあガキは黙って見てな
    高嶺蓮二:コネUGN使います
    鶯宿ユメ:安斎ーっ
    高嶺蓮二:3DX>=9
    DoubleCross : (3R10[10]>=9) → 10[7,8,10]+3[3] → 13 → 成功

    高嶺蓮二:ざっとこんなもんよ!
    GM:若杉の項目は一発でクリアか……やるな!
    高嶺蓮二:安斎!これで立場が分かったか!
    鶯宿ユメ:コネUGN!そして情報収集チームーっ!きてくれーっ!
    鶯宿ユメ:3DX+3>=9
    DoubleCross : (3R10+3[10]>=9) → 7[1,6,7]+3 → 10 → 成功

    鶯宿ユメ:やったぜ
    GM:ふむ
    安斎しいな:ちっダイスに恵まれたようだな…
    GM:では槇原と若杉のプライズがそれぞれ2.DP制も導入しておきましょう、DPも2点プレゼントだ。
    鶯宿ユメ:ぐふふ麻呂の情報収集チームは優秀でおじゃ!
    GM:知らない人が少ないが説明しておくと、DPはクライマックスのセットアップ前に侵蝕上昇に使ったりバックトラックで減少に使ったりできるぞ。
    GM:ということで、
    GM:情報開示
    〝スナッパー〟槙原 邦夫
    PP1
    19歳男性。クラブなどの用心棒を務めており、金回りは良い。
    幼少期はいじめられっ子であり、気も弱い少年であった。
    今は街の悪童・チンピラの間でも、ひとかどの悪党として知られているが──端的に言うと小者である。
    ここ数週間、チンピラ仲間の内でも特に倫理観の無い面々に声をかけていたことが確認されている。

    PP2
    〝クォータリング〟へ接触、自ら志願し改造手術を受けてオーヴァードの力を手に入れた実験体。
    複数の獣の因子を体へ組み込み、劣悪な侵蝕効率と引き換えに大きな出力を実現している。
    短時間の稼働で容易にリザレクト不能域に達する〝不良品〟。
    ……だが、槙原自身は更なる出力向上を求めて、追加手術を志願している。

    若杉 たつき
    PP1
    25歳女性。寄船場動物園の職員。
    かつて〝クォータリング〟の商品サンプルであった実験体。
    筋力の極端な強化が為されているが、精神面では戦闘の適性が薄い。
    自らの意志で〝クォータリング〟の元を離れ、UGNの保護下に入った。

    PP2
    かつては〝クォータリング〟へ畏怖と思慕の入り交じった感情を抱いていた。
    UGNを通さず高嶺 蓮二へ接触したのは、〝クォータリング〟をUGNと衝突させたくない為だ。
    支配という不可視の首輪は、まだ完全には外れていない。

    GM:と、いうことで
    GM:これから合流パートのロールに入ることになりますが、そうですな
    GM:ちょっと描写します

    GM:寄船場動物園──襲撃から十数分後。
    GM:鶯宿ユメ、恐らくはあなたが最後の到着となるだろう。
    GM:動物園はUGNの手によって封鎖され、関係者以外は通行を許可されない状況下。
    GM:あなたは通信端末からの指示により、動物園内の飼育員休憩室を訪れた。
    GM:そこであなたが見たのは、
    GM:ついさっきまで一緒にメロンパフェを食べていた少女と、
    GM:あからさまにカタギの雰囲気がしない、でかい男。
    GM:後は椅子に座って背中を丸めている飼育員がひとりと、何故か当たり前のような顔をしてそこにいるライオンである。
    安斎しいな:「あ、鶯宿だ」
    安斎しいな:「なんだよー、無事だったんじゃんか。心配して損した」
    高嶺蓮二:「…………」ライオンをじろじろ見ている。
    高嶺蓮二:「あ?誰だって?」
    安斎しいな:「だから、こいつがアレだってば」
    鶯宿ユメ:「シーナちゃん。ごめんなさいね、心配をかけたわ」
    安斎しいな:「その、えーっと、クォーなんとかの手下がわーって来たときに」
    安斎しいな:「連れてかれたやつ」
    高嶺蓮二:「何だ、襲撃されていなくなったって言うから『死んだ』を遠回しに言ってんのかと思ったわ」
    鶯宿ユメ:「さっきは恥ずかしい所を見せてしまったわ」
    ライオン:「倫理観が獣な人間達だな」
    ライオン:当たり前のように口を利くライオン。
    安斎しいな:「死んだら死んだって言うってば」
    安斎しいな:「で」
    鶯宿ユメ:「でもどっこい、ちゃんと無事よ。生きてます」えっへん!
    安斎しいな:「こっちのがれーじね」
    安斎しいな:ちょいちょいと指差して
    高嶺蓮二:「高嶺だ」煙草を咥えたまま。
    高嶺蓮二:「お前は……あー、UGNだっけ?」
    安斎しいな:「いちおうボクのボス。あの後みなるからクォ—なんとかのこと追っかけろって言われてさ」
    鶯宿ユメ:「うん。シーナちゃん……のお仕事仲間の人かしら。こんにちは、安斎しいなちゃんのお友達で、UGN職員の鶯宿ユメです」
    安斎しいな:「ほーこくしにいったら、なんか知んないけど、こっちでもクォ—なんとかが出てきてたんだってさ」
    安斎しいな:「だよね?」
    若杉 たつき:「……〝クォータリング〟」頷きながら、蚊の羽音のような声
    高嶺蓮二:「いや、俺的にはそっちにも出てたってのがびっくりポイントだわ」
    高嶺蓮二:「どういう事情だよ。意味わかんねーんだが?」
    安斎しいな:「いっそがしいやつだよなー。UGNに喧嘩売って動物園に喧嘩売って」
    鶯宿ユメ:「あ!ボスって、つまり所長さんってことね。よろしくおねがいします」礼。深々
    安斎しいな:「一体何がしたいのさ」
    ライオン:「よろしければ、私から途中まで──分かる範囲で説明させてもらおう」
    高嶺蓮二:「誰か分かるように説明しろよな」ふんぞり返る。
    ライオン:と、テーブルに両脚を着いて体を起こすライオン。
    高嶺蓮二:「え、よりにもよってお前かよ!?」
    安斎しいな:「……れーじ」
    安斎しいな:「何こいつ?」
    鶯宿ユメ:「そう、わたしはクォータリングがこの動物園を襲ったって聞いて防衛のお仕事に来たんだけど……」
    ライオン:「失敬な。これでも私はUGNの外部協力者だ。名をレオと言う」
    鶯宿ユメ:「…………まあ……」喋るライオンにびっくりだ!
    ライオン:「既に他の職員から一通りの聞き取りは終えた。大きな間違いは無い筈であるが──」
    高嶺蓮二:「…………」喋るライオンをこっそりスマホで録画している。
    GM:──と。よりにもよってライオンなのだが、まぁそれは置いといて。彼は状況の説明を始める。
    GM:現時点で判明している情報によると、今回の襲撃二件は何れも同一の首謀者によるもの。
    GM:喫茶店を襲撃したのは、練度の低いチンピラのような部隊。これは〝クォータリング〟に関して調査を行っていた御鳴 鳴唯が、逆に素性を探り当てられ先手を打たれたものと思われる。
    GM:動物園への襲撃部隊は、恐らくはこちらが本命。幾分か練度の高い小部隊を5つ投入し、動物の盗難を狙ったものであった。
    GM:幸いにもUGN職員が直ぐに駆けつけたことと、動物達それぞれの反撃もあり被害は少なかったが、
    GM:それでもライオンが一頭、トラが一頭、オランウータンが一頭、それから爬虫類館のカメが一匹、連れ去られたという。
    ライオン:「……この園に住まう獣は、ただの野生ではない。レネゲイドウィルスに感染した個体が多い」
    ライオン:「いかなる目的の盗難であるかは知らぬが、ろくな思惑ではあるまい。故に君達が集められたのだ」
    安斎しいな:「……」
    安斎しいな:「また動物!?」
    安斎しいな:「れーじ、なんか最近こういうの多くない?」
    高嶺蓮二:「そういやそうだな……」
    安斎しいな:「悪い奴らみんな動物好きすぎだろ!」
    高嶺蓮二:「動物なんて盗んでどうすんだ?メルカリで売るのか?」
    鶯宿ユメ:「シーナちゃんのお仕事については詳しくは知らないけど、何だか大変だったのね」
    安斎しいな:「食べるんじゃないの?」
    高嶺蓮二:「ライオンとトラとオランウータンとカメだろ?」
    高嶺蓮二:「全部まずそうだぞ」
    鶯宿ユメ:「食べるなら、市場でお肉を買った方が安くて早いわよ」
    ライオン:「〝黒嵐〟の一件の事かね、噂は耳にしたが──」
    ライオン:「……うむ。我らライオンやトラは、肉食であるからしてきっと美味ではないと思うぞ」
    鶯宿ユメ:「それにおいしいし。レネゲイドウィルスに感染した動物なら、人とはまた違った使い方があるんじゃないかしら」
    安斎しいな:「ふーん、まあいいけどさ。しゃべる動物食べるなんてそもそもなんか気持ち悪くてヤだし」
    ライオン:「気持ち悪い……」
    高嶺蓮二:「使い方……」ハムスターの回し車を想像している。
    鶯宿ユメ:「そうかしら。わたしはかわいいと思うけど……」
    ライオン:「かわいい」
    ライオン:感情の発露があからさまなライオンであった。
    高嶺蓮二:「どォーでもいいわそんなん!」
    安斎しいな:「えー?かわいい物って食べたくなる?それもそれで変だって!」
    ライオン:「……うむ。一喜一憂している場合ではなかった。とにかくそういうことなのだ」
    鶯宿ユメ:「ええ。ライオン……レオさんだったわね。若杉さんにも話を聞くけど、レオさんの立場からも、この動物園のことを聞かせてくれないかしら」
    ライオン:「故に今回の任務としては、〝クォータリング〟に連れ去られた我が同胞達の奪還と」
    ライオン:「必要とあらばかの女怪の討伐──む?」
    ライオン:たてがみでふさふさの頭が、ぐりっと捻られて
    ライオン:「この動物園のことか、そうだな。……何を聞きたい?」
    鶯宿ユメ:「そうね、施設の方は若杉さんに聞くとして……レオさんには、さらわれた動物のこととか。Aオーヴァードなら、能力とか——」
    ライオン:「ふむ」
    GM:では、ライオン改めレオは色々と、連れ去られた獣達の素性を語ってくれる
    GM:例えばライオン1頭は最近になって群れで頭角を現してきた勇敢な若者だがまだオーヴァードとして覚醒はしていなかったり
    鶯宿ユメ:「ふむふむ——」
    GM:トラは幾度もレオと牙を交えた好敵手だが最近は病気がちで、囚われたのだとしたらそこを突かれたのだろうという話だったり
    GM:オランウータンは「人間を煙突に詰めるんでしょ」って心ない客の言葉に傷ついていたり
    GM:カメは爬虫類館に住んでいるので特に交友も無いから知らないということだったりするが
    GM:ぶっちゃけて言うと、あまり役には立たない情報であった。
    GM:端的に言うなら、捜査のプラスにもマイナスにもならないのであった。
    鶯宿ユメ:かなしい——!!
    高嶺蓮二:「いやそんなわくわく動物ランドのお話もどォーでもいいんだわ!」
    高嶺蓮二:「とにかく俺たちはこれからパクられた動物を取り返して」
    高嶺蓮二:「ついでにあのガキをボコボコにすりゃいいんだろ?」
    ライオン:「うむ。シンプルである」頷く
    高嶺蓮二:「じゃあまずはあいつらがどこ行ったか調べりゃいいわけだな」
    高嶺蓮二:「安斎、そっちはお前がやっとけ」
    高嶺蓮二:「俺は——」若杉さんに目をやり。「こっちで話を聞く」
    安斎しいな:「えー、また人のことコキつかってさー」
    安斎しいな:ライオンのたてがみをもふもふしながらぶーたれている
    安斎しいな:「ていうか」
    安斎しいな:「そっちの女はなんなんだよ!誰だよそいつ!」
    若杉 たつき:「え?」ずっと俯き気味だった若杉が、その声に反応して顔を上げる
    高嶺蓮二:「あ?お前に関係あんのか?」
    安斎しいな:「はぁー!?捜査に関係あるんだろ!」
    若杉 たつき:「えーと……そちら、高嶺さんのお嬢さんとか……?」
    安斎しいな:「なんだよその言い方、バカれーじ!」
    安斎しいな:「……ちがーう!」
    高嶺蓮二:「知り合いだ」若杉さんを示し。「そっちは社員」安斎さんを示す。
    高嶺蓮二:「……!!」
    高嶺蓮二:安斎さんの口を塞ぎにかかる。
    安斎しいな:スタッと若杉さんの前に降りて
    安斎しいな:「いいか、よく聞いとけよボクこそが社員の中の社員、人呼んでれーじのジョ……もが!!」
    安斎しいな:「もがもがごー!」
    安斎しいな:じたじた
    若杉 たつき:「じょ……」
    鶯宿ユメ:「ジョ……?」
    若杉 たつき:「ああ! もしかして上司さん?」
    高嶺蓮二:「このボケが!!痛てててて!!噛むな!!クソバカ!!」
    若杉 たつき:「そっかー、うんうん。上辻警備保障って言うけど、上辻さんって誰だろうなって思ってたのさ」
    高嶺蓮二:「上司じゃねえよ!いいか、こいつは……」
    若杉 たつき:「私は若杉 たつき。高嶺さんの知り合いで、まぁ……競馬仲間とかです、よろしく」と、座ったまま頭を下げる。勘違いは加速していく。
    高嶺蓮二:「じょ……えー…… ……小間使いだ!」
    若杉 たつき:「……あれ。じゃあ、高嶺さんの方が上司さん?」
    ライオン:「……鶯宿 ユメよ」と、不意に口を開く
    高嶺蓮二:「そうだ!俺が所長!」
    鶯宿ユメ:「そうなるわね。ふふ、もしかして本当に『お嬢さん』だったりして」
    鶯宿ユメ:「はいはい。何かしら」>レオさん
    ライオン:「私が見た限りだが、この二人」
    ライオン:「君が引っ張っていかねばいつまでも夫婦漫才を続けるつもりではないかね」
    ライオン:「いや、親子漫才かも知れないが」
    鶯宿ユメ:「……そうかもしれないわね。わたしとしてはそれもそれで楽しいけど」
    鶯宿ユメ:「今はお仕事中だものね。うん、がんばってみるわ」
    ライオン:「頑張れ。寄船場動物園一同、応援しているぞ」
    鶯宿ユメ:「では高嶺社長さん」
    高嶺蓮二:「何だ!」
    鶯宿ユメ:「先ほどのお話通り、若杉さんにお話を聞いてもらえますか」
    高嶺蓮二:「分かったよ!!」破れかぶれに返す。
    鶯宿ユメ:「わたしはわたしで気になることがあるのでそちらを調べますので、シーナちゃんはクォータリングの方を」
    安斎しいな:「ちぇっ、わかったよ!!」
    鶯宿ユメ:「……何かわからないことがあったらきいてね」>安斎さんに「あとでまたわかったことを持ち寄って、まとめましょう」
    安斎しいな:ふーんという顔で高嶺さんにそっぽを向いてからずいずい進んでいく
    鶯宿ユメ:「では質問などがなかったら、一旦解散しましょう。聞き込みタイムです!」

    GM:──と、いう訳で。少しばかりの時間が経過した。
    GM:その間、あなた達の情報収集とは別の進展も一つ。
    GM:UGN管轄の病院に運び込まれた御鳴 鳴唯の身体を調査し、今回の敵勢力が用いている武器の一つが判明した。
    GM:系統としては〝毒〟に近いもの。
    GM:体内に残留することで、短時間の間に複数回の致命打を与え、オーヴァードならば備わっているリザレクトを複数回誘発する、という代物だ。
    GM:或いは可能ならば、毒に対する備えをするのも良いかも知れない。

    GM:寄船場動物園、カフェテラス。
    GM:今は一般客の立ち入りを制限しているので、あなた達は誰にはばかることもなく席についても良いだろう。
    GM:流石に食事の提供を行う職員まではいないが──
    安斎しいな:「うわ!ワニいるよワニ!泳いでる!」
    安斎しいな:「うっわ!でっけー!あははは!」
    安斎しいな:調査もそっちのけですっかり動物園に夢中になっている
    GM:飲食を楽しみながら、隣接するワニ水槽を眺められるのが売りのテンポ、名は安直に『ありげーたー』
    高嶺蓮二:「おい!はしゃいでんじゃねェーぞ安斎!」
    GM:若杉 たつきはゴム手袋を外し、ワニデザインのエプロンを着てあなた達の方へやってくる。
    若杉 たつき:「はい、飲み物」
    高嶺蓮二:「ったく……」煙を吐いて、若杉さんから受け取る。
    若杉 たつき:それは各人が注文した、甘かったり眠気覚ましになったり、まぁ種別は好きにしていいものだが
    鶯宿ユメ:「ありがとうございます。助かるわ」受け取り
    若杉 たつき:勿論料金は取られない、カフェで提供する商品相当のものである。
    ライオン:「戻ったか。どうだったかね?」
    高嶺蓮二:「…………」若杉さんに目をやり。
    高嶺蓮二:「……まさか、お前も『そういう事情』とはな」
    高嶺蓮二:「女にしてはよく鍛えてんな、とは思ってたけどよ……」
    若杉 たつき:「……………………」何も言わず、空き席に腰を下ろし
    若杉 たつき:「……鍛えてる、で動物と綱引きはできないさ」
    若杉 たつき:「まぁ、その……そういうことだよ」
    高嶺蓮二:「お前にまだ菫ってのに未練があって、丸く収めたかった、ってのは分かった」
    高嶺蓮二:「けど、どうすんだ?分かってんだろ」
    高嶺蓮二:「このまま行けば、結局は殺し合いになるぞ」
    高嶺蓮二:「いいんだな?それで」
    高嶺蓮二:試すようにじっと見つめる。
    若杉 たつき:「……それ、は」
    若杉 たつき:言葉に詰まる。迷うように視線を泳がせてはいたが、
    若杉 たつき:「……私、今の生活が好きなんだ」
    若杉 たつき:「昔っから動物が好きで、特にネコ科の大きな奴……ライオンとか、トラとか、ヒョウとか」
    若杉 たつき:「好きなものに囲まれて仕事が出来るんだから、今、私は幸せなんだよ」
    若杉 たつき:「未練はそりゃ、あるけど……」
    若杉 たつき:「……でも、今の方がいい」
    若杉 たつき:言葉一つ一つ、喉から押し出すように声を震わせながらも吐いて、
    若杉 たつき:「高嶺さんと競馬ではしゃぐのも、楽しいしね」と、最後の言葉はすこしおどけたように付け足す
    高嶺蓮二:「…………」
    高嶺蓮二:『それを守るためなら』——そう言おうとして、結局口を開いたまま固まる。
    高嶺蓮二:「ああ、そう」素っ気なく頷く。
    安斎しいな:「ね、ね、れーじ」
    鶯宿ユメ:「……事情がおありみたいね」
    安斎しいな:「ワニの餌あるんだってさ、ワニの餌やってもいい?」
    高嶺蓮二:「で?あいつはどうする気だったんだ?お前を取り戻しに……お、いいとこに来た……何だ?」
    高嶺蓮二:「後にしろ後に!それよりこっち来い!」
    高嶺蓮二:「お前、あの菫……クォーター?のこと調べてただろ」
    高嶺蓮二:「何か分かっただろ?こっちで話せ」
    安斎しいな:「うっ」
    安斎しいな:「いやー……それが……」
    安斎しいな:「えへへ」
    安斎しいな:何にもわかってないぞ!
    高嶺蓮二:「あ?」眉間に皺。
    高嶺蓮二:「お前……」
    安斎しいな:動物にはしゃいでいただけだと顔に書いてある!
    高嶺蓮二:「さては何も分かってねえな!!」
    鶯宿ユメ:「シーナちゃん……」
    高嶺蓮二:「クソガキがァ~~ッ」頬を指で刺突する!
    ライオン:「いっそすがすがしいな……」
    安斎しいな:「うぎゅえ~~!なんだよぉ~!」
    安斎しいな:「だってさぁ!」
    安斎しいな:「聞き込みとか、ボクひとりでやったことないし!」
    安斎しいな:「みなるも病院から戻ってこないし!」
    高嶺蓮二:「いっちょ前に人見知りしてんじゃねえ!当たる前から砕けてんじゃねえぞ!」
    高嶺蓮二:「給料分は働けっつってんだ!追い出すぞ居候!」
    若杉 たつき:「……ぷっ」
    鶯宿ユメ:「……まあそかもしれないわね。メイちゃんならしっかり調べられたけど、シーナちゃんには少し難しかったかもしれないわ」
    若杉 たつき:「あははっ、あはははははっ、ははっ──」二人のやりとりがツボに入ったのか、けらけらと笑い出す
    高嶺蓮二:「笑いごとじゃあねェ~~ッ!!」怒り心頭だ。
    安斎しいな:「はぁー!?そういうこというなら、ちゃんと給料払ってから言えよな!」
    安斎しいな:「しょ~がないから一応がんばってやることにするけどぉ~」
    ライオン:「〝夜鳴鶯〟ならば、命に支障は無いというが──まだ直ぐ直ぐ、戻ってくるという訳にもいかないだろうな」
    鶯宿ユメ:「今度はわたしもフォローに……ふふっ、ダメよ若杉さん、そんなに笑っちゃ。おもしろいけど」楽しそう
    ライオン:「つまり暫く、戦力はここにいるものだけだが。私に聞き込みは期待してくれるなよ、ライオンだぞ」
    高嶺蓮二:「いやそれは期待してねェよ」
    若杉 たつき:そんなやりとりをよそに、暫くケラケラと笑っていた若杉は
    若杉 たつき:「……いいなぁ、ちゃんと喧嘩できるって」
    高嶺蓮二:「喧嘩じゃねえよ。躾だ!躾!」
    安斎しいな:「ギャクタイだよ!ギャクタイ!」
    若杉 たつき:「ふふ。……仲がいいんだねぇ、二人とも」
    高嶺蓮二:「クソガキ!!外で言うんじゃねえ!!また児相に通報されんだろ!!」
    若杉 たつき:「こっちは、そんな風に言い争ったりなんか出来なかったよ」
    高嶺蓮二:「……ま、対等なお友達には見えなかったな」先程の光景を思い返す。
    若杉 たつき:「うん」
    高嶺蓮二:「ああいう目には見覚えがある」
    高嶺蓮二:「お前を……人をモノとしてしか見てねえ目だ」
    若杉 たつき:「……うん、たぶんそうなんだろうね」
    若杉 たつき:「餌を貰って尻尾を振るのだけが、私に求められてた全部で」
    若杉 たつき:「でも、居心地が良かったのも嘘じゃないのさ」
    若杉 たつき:「けど……なんでだろうね」
    若杉 たつき:「高嶺さんとしいなちゃんみたいに、ぎゃあぎゃあ言い合える方がさ」
    若杉 たつき:「ずっと、楽しそうじゃないか」
    安斎しいな:「よくわかんないけど」
    安斎しいな:「そうしたいなら、今からそうすればいいじゃん」
    高嶺蓮二:「お、偶にはいいこと言うじゃねえか」
    安斎しいな:「ボクはぜーんぜん楽しくないけどね!れーじは臭いし乱暴だし、バカだから」
    安斎しいな:「しょーがなく付き合ってあげてるだけなの!そこんとこよろしく!」
    若杉 たつき:「……そっかぁ」
    高嶺蓮二:「死ね!!ボケカスガキが!!」
    鶯宿ユメ:「……でもそれは」
    高嶺蓮二:「臭くねえって言ってんだろ!!……えっ臭くねえよな……?」
    鶯宿ユメ:「ごめんなさいね、何となくだけど事情は察せられたけど」
    安斎しいな:「くさーい!絶対くさい!にひひひ」
    ライオン:「安煙草のどぎつい臭いならするぞ」
    若杉 たつき:「……うん。まぁ、お察しの通りって言えばいいのかな」
    高嶺蓮二:「ライオンの鼻で太鼓判を……!」
    鶯宿ユメ:「たばこの臭いはキツイわね。こういうの、本人は気づかないっていうけど」
    高嶺蓮二:「…………」
    高嶺蓮二:「……いや、俺の話はどうでもいいだろ」逃げ!
    高嶺蓮二:「言いたいことがあるならギャーギャー言ってやりゃいいんだよ」
    高嶺蓮二:「少しはスッキリすんだろ。お前、見るからにモヤモヤしてるしな」若杉さんに。
    鶯宿ユメ:「……うん。でも今からでもそうしたいとしても、それはクォータリングが襲撃をとりやめて、こちらに謝って和解する必要があるわ」
    鶯宿ユメ:>若杉さん
    高嶺蓮二:「そりゃまあ……ボコボコにするなり……ふん縛るなり……」
    若杉 たつき:「あははは……あの子が誰かに謝るところ、見たこと無いなぁ……」
    鶯宿ユメ:「正しく喧嘩するにしても、そのハードルが難ね」
    安斎しいな:「そういうの、ボク得意だよ」
    若杉 たつき:「喧嘩──」
    若杉 たつき:「菫と、喧嘩……かぁ……」
    若杉 たつき:「……私に、できるのかな」
    鶯宿ユメ:「そう、だから結局のところ、一回懲らしめてこちらに捕まえる必要があるわ」
    鶯宿ユメ:「その時は、シーナちゃんも頼りにしてるわね」
    高嶺蓮二:「ああ、見つからなきゃ喧嘩売ることも出来ねえしな」
    高嶺蓮二:「で?オーシュク……?だっけ?お前も何か調べるっつってたよな」
    高嶺蓮二:「そっちはどうなった?UGNの情報網的なので、何か分かったか?」
    ライオン:「そういえば。何やら気になることがあったそうだな」いつのまにか運ばれてきていた生肉にかぶりつきながら
    鶯宿ユメ:「大丈夫よ。若杉さんは署長さんと仲がいいんでしょう?ならやっぱり、参考にするのもアリじゃないかしら。ふふっ」
    鶯宿ユメ:「……っと、そうね」
    鶯宿ユメ:「わたしの方でも調べました。あの喫茶店で、わたしを連れ出した人間。端的に言って、彼はクォータリングと繋がりがあるようだったわ」
    高嶺蓮二:「ああ?そっちもかよ」
    安斎しいな:「それって結局、敵なの?味方なの?」
    安斎しいな:「そのへんがまだよくわかんないんだけど、どうなのさ」
    鶯宿ユメ:「ええ。……じつはまあ、その彼わたしの知り合いでもあったのだけど」
    鶯宿ユメ:「彼……槇原邦夫は、クォータリングの配下で、この動物園襲撃に一枚噛んでいるわ。一言で言えば、敵でいいと思う」
    鶯宿ユメ:「その槇原邦夫とクォータリングの繋がりについて、説明するわね。それは……」
    鶯宿ユメ:と、ここでもらった情報を共有するよ!
    高嶺蓮二:「…………」呆れ顔。
    ライオン:「劣悪な侵蝕効率……UGNとは相容れない思想だな」
    高嶺蓮二:「いかにも先のこと考えてねえガキって感じだな」
    ライオン:「これは短時間で兵士を使い潰す、FHの類いの運用思想だ」
    鶯宿ユメ:あ、しまった!!邦夫くん、実験体ではあったけど配下じゃない!こ、この辺は協力者と置き換えてもらえれば……!
    安斎しいな:「なんか」
    安斎しいな:「ムカつくな、そういうの」
    安斎しいな:言葉少なに、それだけ言う
    安斎しいな:不愉快そうな表情
    鶯宿ユメ:「本当、昔から卑屈な感じの子ではあったけど」
    鶯宿ユメ:「よりによってこんなことに手を出しちゃうなんてね」
    高嶺蓮二:「自分から改造受けるなんてどうしようもねえバカのすることだぜ、マジで」
    高嶺蓮二:吐き捨てるように言う。
    鶯宿ユメ:「……そう思うわ。本当に」
    鶯宿ユメ:「でも、彼がさらにこの動物園を襲うつもりなら、それはそれとして止めなきゃね」
    高嶺蓮二:「ま、そっちにも一応警戒ってことだな」
    高嶺蓮二:「とにかくこれで状況はある程度分かったってことだな」
    鶯宿ユメ:「ええ。彼、今の力に自信があるみたい。気をつけなきゃね」
    高嶺蓮二:「こっからはクォータなんたらの情報に絞って調べてきゃいいわけだ」
    ライオン:「うむ」
    高嶺蓮二:「俺もそっちに当たる。そこのバカに任せてたらいつ終わるか分かんねえしな」これ見よがしに言う。
    ライオン:「或いは、槇原邦夫の側から間接的に〝クォータリング〟の情報を得られるやも知れない」
    安斎しいな:「あ、なんだよその言い方は!ボクのことをバカにすんなよな!」
    ライオン:「任せきりになるのは申し訳ないが引き続き、くれぐれも仲良く調査に当たってくれると助かる」
    鶯宿ユメ:「そうなるわね。所長さんが入ってくれるなら安心ね」にっこり!
    安斎しいな:「今まさに、ナイスなアイデアを閃いたとこなんだよ!」
    高嶺蓮二:「言ってみ」
    安斎しいな:「要はクォ何とかについて、話が聞ければいいんでしょ」
    安斎しいな:「……そこらへんの悪そうなやつを」
    安斎しいな:「とりあえずシメる」
    高嶺蓮二:「…………」
    鶯宿ユメ:「…………」
    高嶺蓮二:「……安斎、お前…………」
    高嶺蓮二:「天才かよ……?」
    若杉 たつき:「…………」
    安斎しいな:「!」
    安斎しいな:「でっしょ~~!」
    ライオン:「…………それは……もしかして名案ではないか……?」
    安斎しいな:ご満悦顔
    鶯宿ユメ:「シーナちゃん、そこら辺の悪そうなやつは、ただの悪そうな奴よ。その何とかリングとは……」
    鶯宿ユメ:「えっ」
    高嶺蓮二:「ッしゃあ!行くぞ安斎!」ガタンと席を立つ。
    鶯宿ユメ:「えっ」今度はライオンの方に向かって
    ライオン:「そこらへんとは言わずとも、今回の襲撃者は対ワーディングマスクをつけただけのチンピラ風情だった」
    高嶺蓮二:「早速その辺のチンピラボコって指折りに行くぞ!」
    安斎しいな:「レッツゴーゴー!にひひひ!」
    ライオン:「ということは、だ。チンピラを雇おうとした者がいただろうし、その噂も流れ──」
    ライオン:「ああ待て待て待て、私の言葉はまだ途中だ待てぇー」
    若杉 たつき:「……鶯宿さん」
    若杉 たつき:「その……がんばっておくれよ」
    鶯宿ユメ:「………………がんばるわ!]
    鶯宿ユメ:気合の、入った表情!!
    GM:──────────
    GM:ロイス取得&調達が可能!
    安斎しいな:ロイスは保留!購入はボデマ!
    安斎しいな:1dx
    DoubleCross : (1R10[10]) → 2[2] → 2

    高嶺蓮二:鶯宿ユメ ○有為/隔意 で取得
    安斎しいな:無駄!以上!
    高嶺蓮二:コンセ無形拳! 56>62
    鶯宿ユメ:ロイスは……一旦保留!でもいずれ取りたい……!
    高嶺蓮二:11DX8>=14 大槌
    DoubleCross : (11R10[8]>=14) → 10[1,2,2,5,5,5,7,9,10,10,10]+10[6,8,8,10]+7[4,4,7] → 27 → 成功

    高嶺蓮二:ふ~一安心 装備して以上!
    GM:だいぶ余裕で取った
    鶯宿ユメ:シューターズジャケット狙い!侵食はきついが……こちらもコンセ無形拳を使う!
    鶯宿ユメ:7DX8+1>=13
    DoubleCross : (7R10+1[8]>=13) → 10[2,4,4,5,6,8,9]+10[2,8]+10[9]+5[5]+1 → 36 → 成功

    鶯宿ユメ:シャア!以上です!
    GM:かなり回った
    GM:OK!

    ミドル2:お月様


    GM:シーンプレイヤーは侵蝕の低い安斎さん。他お二人は任意登場!
    高嶺蓮二:62+1D10
    DoubleCross : (62+1D10) → 62+2[2] → 64

    安斎しいな:1d10+47
    DoubleCross : (1D10+47) → 6[6]+47 → 53

    安斎しいな:あがらね~
    鶯宿ユメ:ううう~ん、一旦休みます!情報が振るわなければ、次のシーンでわたしもガンガン手伝うです!
    GM:OK!
    GM:では
    情報項目
    --------------------------------------------------------------
    トピック1:〝クォータリング〟
    使用技能:<情報:UGN>、<情報:軍事>、<運転:力技>
    目標値 :9
    プライズ:0/5

    トピック2:〝スナッパー〟槙原 邦夫
    使用技能:<情報:UGN>、<情報:噂話>、<知識:土地勘>
    目標値 :9
    プライズ:2/3

    トピック3:若杉 たつき 済
    使用技能:<情報:UGN>、<情報:噂話>
    目標値 :9
    プライズ:2/2
    --------------------------------------------------------------

    高嶺蓮二:う~ん ここは稼いでおきたいな
    安斎しいな:いくぜ必殺
    安斎しいな:運転:力技!!
    安斎しいな:コンセにアドレナリンも載せちゃう!
    GM:あっ
    GM:そうかアドレナリン……!
    高嶺蓮二:それがあったか
    GM:肉体やんけ!
    安斎しいな:12dx7
    DoubleCross : (12R10[7]) → 10[2,2,4,7,7,7,9,9,10,10,10,10]+10[1,2,4,6,6,7,9,10,10]+5[1,1,3,5] → 25

    GM:PP……3!
    安斎しいな:ざっとこんなもんよ!
    高嶺蓮二:おい……安斎!やるじゃねえか!
    GM:つまり次のシーンで達成値10以上出せばクリア!
    GM:やりおる
    安斎しいな:えへへ
    高嶺蓮二:じゃあこっちは使わなくていいや コネUGNで素振り
    高嶺蓮二:4DX>=9
    DoubleCross : (4R10[10]>=9) → 9[4,4,9,9] → 9 → 成功

    高嶺蓮二:ハイ!以上!
    GM:ならば高嶺さんは
    GM:どちらに挑戦するのかな
    GM:っと
    高嶺蓮二:あ!待って!
    高嶺蓮二:スナッパ—抜いてないの見落としてた こっちってことでいいですか?
    GM:OK、ならば
    GM:色々の進行上のGMが楽になる的なやつを以て、アリとしましょう
    GM:スナッパーは情報項目達成!
    GM:では、情報を開示します
    高嶺蓮二:やさしみ……
    〝スナッパー〟槙原 邦夫
    PP3
    UGNの記録によれば、槙原は崩落戦に巻き込まれ、大きな火傷こそ負ったものの生還している。
    偶然にも近くで戦っていたUGNイリーガルが、殺到した敵の大半を撃破した為だ。
    そのイリーガルは、直後にN市を去った。
    槙原の命を救ったことも、戦う姿を槙原に目撃されていた事も、恐らくは気付く余裕など無かっただろう──あの地獄の中では。

    そうだ。
    鶯宿 ユメ、あなたのことだ。
    槙原 邦夫の目的は、あなたを戦いから退かせること。
    そして、戦いから退いたあなたを守れるだけの力を得ることだ。

    〝クォータリング〟
    PP1
    本名は車崎 董、日本人である。
    21歳だが、自らへ施した人体改造手術により、外見年齢を10代前半で固定している。
    一つの組織に肩入れしない〝武器商人〟。
    扱う武器は主に人為的改造手術を施された兵士であり、自らをもその商品サンプルとして用いている。
    連れ去った獣達は、兵士を改造する為の〝材料〟だ。

    今回の事件では、対ワーディングマスクを装着した非オーヴァードを傭兵として用いたが、
    これは兵員調達の容易さとコストの低さから来る判断であろう。
    実際の決戦時、傭兵達の戦力は無いものと換算して良い。

    尚、傭兵達の実体はN市の凶暴なチンピラ達であり、〝スナッパー〟槙原 邦夫のツテで集められたものである。

    PP3
    Aオーヴァードないしレネゲイドウィルス感染動物を求めて寄船場動物園を襲撃──というのは、主目的の副産物である。
    その最大の目的は、自らが手塩にかけて作り上げた実験体、若杉 たつきの回収だ。
    改造兵士としては戦闘能力も低く、特筆すべき能力を持たない若杉に、〝クォータリング〟は強い執着を示している。

    ……それを示すように、あなた達への接触が有った。
    若杉 たつきを引き渡すなら、連れ去った動物達の解放に加え、今後1年は日本を市場としないという取引の打診だ。

    GM:と、いうことだ

    GM:飲み屋街にはだいたい一つくらいある、ライブハウス的設備を備えたクラブ。
    GM:まだ日も高い内から店を開けている此処には、見るからにロクでもない人種が入り浸っており、カタギは中々寄りつきもしないが、
    チンピラ店長:「ぐへぇええぇ~~~~っ!!!」
    安斎しいな:「あれ?ってコトはさ」
    安斎しいな:「クォータリングっていうのは、ホントは動物とかどうでもよくて」
    安斎しいな:「あの若杉って女のことが狙いなんだ?」
    安斎しいな:「おらおら!洗いざらい話さないと」
    高嶺蓮二:「みたいだな……オラ!立て!」靴先でチンピラを小突く。
    チンピラ店長:「そ、それは知らねえよ! 槇原さんは動物の方も大事だとかなんとか言ってたけど──ひぃっ!」
    安斎しいな:「腕が変な方向に曲がっちゃうぞオラ~!」
    高嶺蓮二:「他に何か知らねえのか!ああん!?」
    チンピラ店長:靴でつつかれると悲鳴を上げて飛び上がるチンピラは、暗いクラブなのにかけていたサングラスがもうグッチャグチャになっていて
    安斎しいな:ひっくり返ったチンピラ店長にのっかって海老反り固めをかけている。
    チンピラ店長:その下のいやにつぶらな瞳を涙でうるうるさせて怯えている
    安斎しいな:「知らねえのかコラーッ!」
    チンピラ店長:「あがががががが! 知らねえ、俺はもう知らねえよぉ! 知ってることは全部話したよぉ~~!」
    高嶺蓮二:「おい安斎!背骨はヤベェって!」
    高嶺蓮二:「離してやれ!」
    安斎しいな:「えー、何さ」
    安斎しいな:「ここからがいいとこだったのに~」
    安斎しいな:のそのそどく
    高嶺蓮二:チンピラの元に屈み込み、にっこりと笑いかける。
    高嶺蓮二:「まあまあ店長さん、そんな怖がんなよ。な?」
    高嶺蓮二:「お話しようぜ!なっ!お話!」
    チンピラ店長:「ひぃいいいぃぃいいぃい~っ!!」彼岸島のような顔をして怯える
    GM:──と。
    GM:突如、クラブの隅に設置されていたモニターが、
    GM:誰の操作とも分からぬが、映像を映し出す。
    GM:スピーカーは僅かなハウリングの後に、
    高嶺蓮二:「店長さんよ、こんな話知ってるか…… ……ん?」
    ???:「……全く」
    ???:「野蛮な獣達ね。まだ動物の方が、言葉を知らないだけ優しく見えるわ」
    ???:と。高嶺 蓮二にだけは聞き覚えのあるだろう、あの少女の声。
    高嶺蓮二:「ああ!?何だァテメェは!!どこのどいつだ!!」
    GM:少しばかり遅れて、
    高嶺蓮二:聞き覚えなど気にしていない!ただ売られた喧嘩にのみ反射している!
    安斎しいな:「どいつだオラ!何とか言えコラ!」
    〝クォータリング〟:「私よ」
    〝クォータリング〟:その姿が、モニターに映し出された。
    高嶺蓮二:「菫!!テメェかクソガキ!!」
    安斎しいな:それに脊髄反射で乗っかっているだけ!ぴーちくぱーちくいう1
    〝クォータリング〟:「…………はぁ」溜息を一つ吐いて
    〝クォータリング〟:「勿体ないわね、上辻警備保障」
    安斎しいな:「ってことは……こいつがクォータリング!」
    〝クォータリング〟:「ええ」
    〝クォータリング〟:「そこの口の軽い男が話したようだし、いいわ。名乗ってあげる」
    〝クォータリング〟:「〝クォータリング〟車崎 董。あなた達の同業者よ」
    安斎しいな:「知ってんだよコラ!そんなことはコラ~~ッ!」
    安斎しいな:「いきなり出てきてなんなのさ!オイコラ!」
    高嶺蓮二:「そうだ!何の用だボケコラ!」
    〝クォータリング〟:「……その血の気の多さはどうにかならないのかしら。鉄分過多?」
    安斎しいな:「出てこいコラ!しばいてやるぞ!うしゃーっ!」
    〝クォータリング〟:「いいわ。あなた達の知性に合わせて、分かりやすく本題から話してあげる」
    高嶺蓮二:「聞いてやらんでもねーぞ!!」
    〝クォータリング〟:「あなた達、安煙草をわびしく燻らす生活を捨てて」
    安斎しいな:「言ってみろよな」
    安斎しいな:「言ってみろよな!」
    〝クォータリング〟:「キューバ産の葉巻をたしなむような暮らしに移りたくはない?」
    安斎しいな:「……?」
    安斎しいな:「キューバって何?どこ?」
    安斎しいな:ひそひそ
    高嶺蓮二:「…………」
    高嶺蓮二:「……どっ……」
    安斎しいな:「何いってんのこいつ……?」
    高嶺蓮二:「どういう意味……だよ……?ああ……?」メチャクチャ興味を惹かれている!
    安斎しいな:「ハマキってタバコみたいなやつだよね……嗜む……?」
    安斎しいな:「そっ」
    安斎しいな:「そうだ!どういう意味だ、っこらー」
    安斎しいな:微妙に勢いが落ちている
    〝クォータリング〟:「正直に言うわ。私はあなた達の戦力に一定の評価をおいている」
    〝クォータリング〟:「……その知性の低さは頭痛を呼び起こす程だけど。単純な暴力装置としては上等だわ」
    〝クォータリング〟:「あなた達が望むなら、私の元で飼ってあげる。報酬はUGNの相場の五倍を約束しましょう」
    高嶺蓮二:「ごっ……!!」
    安斎しいな:「ばい!?」
    高嶺蓮二:「ゴヴァイ!?」
    安斎しいな:「ゴヴァイ!!」
    〝クォータリング〟:「あら、流石に〝五倍〟は分かるのね」
    安斎しいな:「ど、どうしよーれーじ!」
    安斎しいな:「こいつお金持ちだよ!?」
    高嶺蓮二:「おっおま……おっ、落ち着けよ……お前、アレアレ、アレだぞ……」
    高嶺蓮二:「嘘だぞ嘘!証拠がねえからな!」
    高嶺蓮二:「ちゃんと雇って金払うって証拠がねーもん!!」
    安斎しいな:「……たしかに!」
    安斎しいな:「そーだぞ!騙そうったってそうはいかないんだからな!ばーかばーか!」
    〝クォータリング〟:「私達傭兵稼業は、名前と顔が看板よ。この顔と名を晒して嘘を言うことは無いわ、けれど──」
    〝クォータリング〟:「確かに現状では、契約書の類いも無いものね。あなた達に信じて貰うには、何を見せたらいいかしら」
    安斎しいな:「えっ」
    安斎しいな:「とぉ」
    安斎しいな:「……」
    安斎しいな:「わかった!」
    安斎しいな:「おっぱい!」
    安斎しいな:ずびし!
    高嶺蓮二:「???」
    〝クォータリング〟:「……?」
    高嶺蓮二:突っ込みすら追いつかない。
    高嶺蓮二:「何でだ……?」
    安斎しいな:「えっ、だって……なんか」
    安斎しいな:「……なんでだろ」
    安斎しいな:勢いだけでものを言っている!
    高嶺蓮二:「バカはバカらしく黙ってろ!!」
    高嶺蓮二:「えーとほら……あれだ!!」
    高嶺蓮二:「じゃあ現金見せてみろよ!現金!俺たちに払えるだけの現金をよォ~~!!」
    〝クォータリング〟:「……ふふ」
    安斎しいな:「そーだぞお金!お金あんのかよお前!」
    〝クォータリング〟:ぱちん、と指を鳴らす。
    GM:すると画面の向こう──〝いかにも〟な黒服の男が現れ、
    安斎しいな:「おっぱいは誰にでもついてるけど、お金は持ってる奴と持ってない奴がいる」
    GM:〝クォータリング〟は男に耳打ちをする。と、程なくして
    安斎しいな:「そういうことだぞ!コラーッ!」
    GM:どさっ
    高嶺蓮二:「それっぽく言っても全然名言じゃねえからな!!」
    GM:札束が、画面の中で積み上がる。
    GM:円ではない、ドルだ。
    高嶺蓮二:「ア!!」
    GM:ドル札の束が五つ、六つと重ねられ──
    安斎しいな:「ウワ!!」
    〝クォータリング〟:「現金はかさばるわ。支払いは小切手か、口座に振り込むかにしたいところだけど──」
    〝クォータリング〟:少女は、ドレスの胸元に手をかけた。
    〝クォータリング〟:そして無造作に、喪服が如き衣装の胸元を開けば、
    〝クォータリング〟:その下にあるのは、人間の肌ではない。金属の装甲板だ。
    〝クォータリング〟:「条件は、簡単なことよ」
    〝クォータリング〟:「たつきを連れてきなさい」
    安斎しいな:「!」
    安斎しいな:「ってことは……マジだったんだ、こいつが言ってたの」
    安斎しいな:呟き、床に転がったチンピラを見やる
    安斎しいな:「……あのさー」
    高嶺蓮二:「ドル……1ドルで100円ってことは……」
    高嶺蓮二:「円の100倍強いってことか……?」大量の現金を前にして、著しく知能が低下!
    〝クォータリング〟:「なぁに?」
    安斎しいな:「なんでそんなにあの女のこと、連れてきてほしいのさ」
    〝クォータリング〟:「………………」
    〝クォータリング〟:積み上がった札束の、上から一つを掴み
    安斎しいな:「あっちはそんなにアンタと会いたくないみたいだよ」
    〝クォータリング〟:画面外に投げる!
    高嶺蓮二:「ああっ」反射で追おうとする。
    〝クォータリング〟:「それは、あなた達の知る必要の無い事だわ」
    〝クォータリング〟:「……けれど、ええ。強いて言うなら」
    〝クォータリング〟:「逃げた家畜は連れ戻さなければいけないでしょう?」
    安斎しいな:「!」
    安斎しいな:「家畜って、アレだよね。ウシとか、ブタとか、そういうの」
    高嶺蓮二:「そうだ」
    安斎しいな:「……なんかなー」
    安斎しいな:「一気にテンション下がってきた」
    安斎しいな:「れーじ、ボクこいつ嫌い」
    安斎しいな:「お金は好きだけど、こいつはなんかやだ」
    〝クォータリング〟:「…………」また一つ、札束を画面の外へ放り投げる。
    〝クォータリング〟:「これは、最大限の譲歩よ」
    高嶺蓮二:「…………」ぽん、と安斎の頭に手を置き。
    高嶺蓮二:「……ま、理屈としちゃ分かる。お前がそういうものを扱う牧場主ってんならな」
    〝クォータリング〟:「若杉 たつきをこちらへ引き渡しなさい」
    〝クォータリング〟:「あれが居れば……そうね。檻の空きも無くなるもの。他の動物は返してあげる」
    〝クォータリング〟:「……それに、この陰気な市場も暫くはいらないわ」
    〝クォータリング〟:「一年、この国に近寄らないでいることを約束しましょう」
    〝クォータリング〟:「あなた達にとって、不利な商談ではない筈よ」
    高嶺蓮二:「成程、それが条件ってわけだ」
    高嶺蓮二:「……大事な商品が逃げ出したなら、取り返さなくちゃならない……それは分かる」
    高嶺蓮二:「俺たちだって今、仕事で動物を取り返そうとしてるわけだしな」
    高嶺蓮二:「けど、本当にそれだけか?」
    高嶺蓮二:画面を見つめる。
    〝クォータリング〟:足を振るう。
    〝クォータリング〟:札束の山の半分ほどを、一気に画面の外へと蹴り出して、
    〝クォータリング〟:「余計なことを知る必要は無いわ」
    高嶺蓮二:「家畜に情が移っちまった、なんてことはねえのか?牧場主さんよ」
    高嶺蓮二:意に介さずに続ける。
    〝クォータリング〟:「……あなた」
    〝クォータリング〟:「たつきに何か吹き込まれたのかしら?」
    高嶺蓮二:「さあ?」肩を竦める。「別に何も?」
    〝クォータリング〟:「……………………」
    高嶺蓮二:「俺はただ不思議に思っただけだがな」
    〝クォータリング〟:ぱちん
    〝クォータリング〟:再び指を鳴らすと、また黒服の男が傍に立つ。今度は耳打ちではなく、
    〝クォータリング〟:「あの動物達、全て」
    〝クォータリング〟:「材料として消費しなさい」
    黒服:「はっ」
    高嶺蓮二:「……オイ、図星突かれたからって不貞腐れんなよ、ガキ」
    〝クォータリング〟:残った札束もまた、足で画面の外へ払い除けて
    高嶺蓮二:「能力もそう大したこともない、戦いにも向いてない」
    高嶺蓮二:「若杉たつきを取り戻すのに、こんなコストを払うのは、牧場経営としておかしいんじゃねえか?って言ってんだよ」
    〝クォータリング〟:「上辻警備保障、高嶺 蓮二」
    〝クォータリング〟:「あなたも素材として回収するわ」
    GM:ぶつっ──
    GM:モニターの映像は一方的に遮断され、スピーカーも役目を終えて沈黙する。
    高嶺蓮二:「チッ……切りやがった」
    安斎しいな:「……」
    安斎しいな:「うりゃっ」
    安斎しいな:がしっと、高嶺さんの後から首に腕を回してぶら下がる
    高嶺蓮二:「グォオオ!!」首が締まる!
    安斎しいな:「こないだと違って、ヘコヘコしてなかったじゃん」
    安斎しいな:「やっぱりさぁ、ヘコヘコしてないれーじの方が、アレだよね」
    安斎しいな:「ちょっとマシ」
    安斎しいな:「ちょっとだけだけどね!にひひ!」
    高嶺蓮二:「ゴボッ……ガッ……何すんだクソガキ!!」背負い投げの要領で投げ飛ばす!
    安斎しいな:「ぐえーっ!!」
    高嶺蓮二:「ヘコヘコしたくてしてんじゃねぇっての!」
    安斎しいな:ごろごろ床を転がる!ずしゃーっ!
    高嶺蓮二:「大体傭兵なんてのは信頼第一だって言ってんだろ」
    安斎しいな:「何すんのさ!褒めてやってんじゃん!れーじのバカ!」
    安斎しいな:「暴力人間~~~!」
    高嶺蓮二:「うるせえ!殺す気か!」
    高嶺蓮二:「後からいくら金積まれたって、じゃあそっち、なんて出来ねェんだよ」
    安斎しいな:「そういうもんなんだ。めんどくさ~」
    安斎しいな:「まあでもボクはあいつのことヤだったから、それでいいけどね」
    高嶺蓮二:「ああ、俺もだ」煙草に火をつける。
    高嶺蓮二:「気に入らねえ」
    安斎しいな:「……」
    安斎しいな:とぽとぽと、手元のグラスに勝手にオレンジジュースをついで
    安斎しいな:ぐいっと飲む
    安斎しいな:「言ってたよね、なんか、さっきのワニのとこでさ」
    安斎しいな:「ジッケンタイとかなんとかって」
    高嶺蓮二:「あ?……ああ……」
    高嶺蓮二:「それが何だよ」
    安斎しいな:「……ボクらみたいなののことだよね」
    安斎しいな:「FHとか、そういう奴らに、体弄くられたってことでしょ」
    高嶺蓮二:「……ああ」
    安斎しいな:「……ね、れーじ」
    安斎しいな:薄ぼんやりと光るライトに、グラスを透かす
    安斎しいな:「ウサギにも神様がいるんだよ」
    高嶺蓮二:「……ああ?」怪訝な顔。
    安斎しいな:「ウサギの神様はウサギなんだって、人間じゃない、ウサギの神様」
    安斎しいな:「れーじはバカで本とか読まないから、知らないだろ。にひひ」
    高嶺蓮二:「知るかんなもん。それが何だってんだよ」
    安斎しいな:「……人間だけ贔屓して、いい目見せてくれる奴ばっかりじゃないってこと」
    安斎しいな:「そう思ったほうがさ」
    安斎しいな:「なんていうか……なんだろ」
    安斎しいな:「ボクは……よく眠れるから」
    高嶺蓮二:「……ハッ」
    安斎しいな:「……れーじ、ありがとね」
    高嶺蓮二:「お前、バカだろ」
    安斎しいな:グラスの縁を指でなぞる
    安斎しいな:「……はー!?」
    高嶺蓮二:「俺は全然、そうは思わねえな」
    高嶺蓮二:「お前のツレの鶯宿……あいつの知り合いいただろ。槙原とか言ったか」
    安斎しいな:「なんだよぉ、そいつがなんなのさ」
    高嶺蓮二:「あいつはな、お前と同じ勘違いをしてんだよ。向こうの方が、お前よりもっとバカだけどな」
    高嶺蓮二:「あいつ、自分で改造手術に志願したらしいな」
    安斎しいな:「……だね、そう言ってた」
    高嶺蓮二:「多分、槙原はこう考えてんだよ」
    高嶺蓮二:「強くなれば。オーヴァードになれば。実験体になれば」
    高嶺蓮二:「自分は変われる。もっと別の、今と違う自分になれる、ってな」
    高嶺蓮二:「それで結局、槙原は何になったと思う?」
    安斎しいな:「……怪物、とか」
    安斎しいな:口ごもりつつ、応える
    高嶺蓮二:「ハッ、んなわけねえだろ」笑って。
    高嶺蓮二:「人間だよ。ただのな」
    高嶺蓮二:「身体がどんなに変わろうが、人間はどこまで行っても人間だ」
    高嶺蓮二:「別の誰かになんて、なれやしねえんだよ」
    安斎しいな:「……」
    高嶺蓮二:「ウサギにはウサギの神様がいる?」
    高嶺蓮二:「そんな話、何も関係ねえ」
    高嶺蓮二:「お前に神様がいるとすりゃ、そいつは……」
    高嶺蓮二:「他と何にも変わらねえ、どこにでもいる人間の神様だろ」
    安斎しいな:「れーじ……」
    高嶺蓮二:「自分だけ特別だとでも思ったか?思春期の恥ずかしいやつか?ん?」
    安斎しいな:「はぁ!?」
    高嶺蓮二:「勘違いしちまって恥ずかしいガキだな~~」
    安斎しいな:「うっさいな!別にそういうのじゃない!」
    安斎しいな:「ていうか、れーじの言ってることだってわけわかんないじゃん!」
    安斎しいな:「どこにでもいる神様ってどんな神様だよ!バカれーじ!」
    高嶺蓮二:「ああ!?知るかよ!!テメェがバカだから分かんねえんだろうが!!」
    高嶺蓮二:「ブワァーーーーーーーカ!!!!」
    安斎しいな:「うわっ!ツバとんだ!こっの……!」
    安斎しいな:また大きな背中に飛びかかってぶら下がる
    高嶺蓮二:「グォオオ!!息が!!」
    安斎しいな:「今度は逃げらんないからな!」
    安斎しいな:「にひひ……分かったか!ざこざこざーこ!」
    高嶺蓮二:「テメェ……安斎……!!殺……!!ゴボーッ!!」
    安斎しいな:振り落とされそうになりながらぴったりと背中にしがみついたまま
    安斎しいな:楽しそうに笑った。
    GM:──────────
    GM:ロイス&調達可能!
    高嶺蓮二:ロイス保留でボデマ 無形のみで64>68
    高嶺蓮二:12DX<=12
    DoubleCross : (12R10[10]<=12) → 9[1,1,1,2,4,4,5,5,6,6,7,9] → 9 → 成功

    高嶺蓮二:いや失敗!
    高嶺蓮二:嘘やろ……以上
    安斎しいな:ロイスは保留!マイナーでジェネシフトしてボデマチェレンジ!
    安斎しいな:1d10+58
    DoubleCross : (1D10+58) → 10[10]+58 → 68

    安斎しいな:ぐえーっ
    安斎しいな:2dx
    DoubleCross : (2R10[10]) → 7[4,7] → 7

    安斎しいな:ダメだし!以上!
    GM:きみたち

    ミドル3:瓦礫と夜空


    GM:シーンプレイヤーは高嶺さん、任意登場は可能
    高嶺蓮二:68+1D10
    DoubleCross : (68+1D10) → 68+9[9] → 77

    安斎しいな:1d10+68
    DoubleCross : (1D10+68) → 5[5]+68 → 73

    高嶺蓮二:ぐええ
    鶯宿ユメ:70+1d10
    DoubleCross : (70+1D10) → 70+9[9] → 79

    鶯宿ユメ:グエーッ
    安斎しいな:オイオイオイ
    GM:中々にマッハ
    情報項目
    --------------------------------------------------------------
    トピック1:〝クォータリング〟
    使用技能:<情報:UGN>、<情報:軍事>、<運転:力技>
    目標値 :9
    プライズ:3/5

    トピック2:〝スナッパー〟槙原 邦夫
    使用技能:<情報:UGN>、<情報:噂話>、<知識:土地勘>
    目標値 :9
    プライズ:3/3

    トピック3:若杉 たつき 済
    使用技能:<情報:UGN>、<情報:噂話>
    目標値 :9
    プライズ:2/2
    --------------------------------------------------------------

    GM:ということで、ラストチャレンジになるかな
    安斎しいな:とどめ刺しちゃる
    安斎しいな:往生せえや!コンセアドレナリン!運転でトピック1判定!
    安斎しいな:13dx7
    DoubleCross : (13R10[7]) → 10[1,2,3,3,4,4,4,4,5,5,8,8,9]+10[4,9,10]+5[4,5] → 25

    安斎しいな:っしゃあ!
    鶯宿ユメ:ウオーッ!
    高嶺蓮二:イイネ!
    GM:やるな
    〝クォータリング〟
    PP5
    所在が判明した。
    〝クォータリング〟は第四地区港湾の倉庫を拠点とし、そこで迎撃の態勢を整えている。
    あなた達はいつでも〝クォータリング〟の拠点へ攻撃を仕掛けることができる。

    GM:シンプルに、最後の項目はこれだ
    GM:つまりはクライマックスのトリガーですな
    鶯宿ユメ:安斎様がトピック1をブッ殺しなさった~~~~~ッ!!
    安斎しいな:敵の所在が割れた!
    高嶺蓮二:殴り込みじゃ~~~
    GM:というわけで
    GM:殴り込み前の結束タイムじゃ!!!

    GM:第四地区、寄船場動物園
    GM:あなた達は再びこの場所へと戻ってきた。
    GM:情報を共有し、装備を調えて戦いの場へ赴く。目的はシンプルだ。
    安斎しいな:「じゃじゃーん!」
    安斎しいな:「ボクを褒めろ!あがめたてまつれ~!」
    鶯宿ユメ:「まあ!」
    安斎しいな:「相手の隠れ家を割ってやったもんね~!」
    鶯宿ユメ:「やったじゃないシーナちゃん!お手柄よ」
    安斎しいな:「オラ見ろれーじ!おらっ!おらっ!」
    安斎しいな:ぎゅむぎゅむ
    高嶺蓮二:「うるせぇ!あんま調子乗んじゃねえよ!」
    高嶺蓮二:「だがまあ、よくやった」
    安斎しいな:「にっひひ!でしょ!」
    高嶺蓮二:「これでいつでも、あのクソガキ共をぶっ飛ばしに行けるわけだ」
    安斎しいな:「これで後は思いっきり、ぶちのめしにいくだけだもんね!」
    安斎しいな:「いえーい!」
    安斎しいな:ハイタッチ
    高嶺蓮二:やる気なさげに応じる。
    若杉 たつき:「元気だねぇ……」
    鶯宿ユメ:きゃーっ。両手で二人の手にタッチタッチ
    安斎しいな:「あ、そう」
    安斎しいな:「色々集めてる間にさ、あの女にも会ったんだけど」
    鶯宿ユメ:「クォー何とかリングさん?」
    安斎しいな:「そ。ひっどい奴だねあいつ。あんなのの言うこと聞くこと無いからな!」
    高嶺蓮二:「ああ…… ……若杉、お前はどうする?」
    高嶺蓮二:「一緒に来るか?」
    若杉 たつき:「……」
    若杉 たつき:「あははっ」
    若杉 たつき:唐突に手を、安斎の頭へと伸ばし、ぐしぐしと(些か力強く)撫でにかかる
    安斎しいな:「あうあっ……なんだよぉ」
    若杉 たつき:「優しいんだね、しいなちゃん」
    若杉 たつき:「高嶺さんも、いい社員さんを持ったもんだ」
    安斎しいな:「……何さ急に」
    安斎しいな:居心地悪そうに頬を赤くする
    若杉 たつき:「んー、いい子いい子」暫く手を止めないまま、
    若杉 たつき:「……私も行くよ」
    若杉 たつき:「いいや、いかなきゃならないだろうさ」
    高嶺蓮二:「おい、あんま褒めないでくれ、すぐ調子乗んだからよ」
    高嶺蓮二:「…………」
    高嶺蓮二:いいのか?そう聞こうとして。
    高嶺蓮二:「……分かった」そう答える。
    安斎しいな:「んじゃ、決まりだね」
    安斎しいな:「若杉、ザコっぽいから」
    安斎しいな:「ビビったらボクの後ろに隠れててもいーよ」
    若杉 たつき:「そうだねぇ、私はあんまり戦ったりできないからねぇ」
    鶯宿ユメ:「……今回の仕事はこの動物園の防衛における、積極的迎撃としての相手方への襲来です」
    鶯宿ユメ:「出来る限り安全は考慮しますが、守り切れない場合もあります。覚悟はしておいてくださいね、若杉さん」
    若杉 たつき:「そう脅かさなくても、大丈夫」
    若杉 たつき:「……これでもオーヴァードの端くれさ」
    鶯宿ユメ:「ふふ。それはよかった」にっこり
    鶯宿ユメ:「……まあ」
    鶯宿ユメ:「シーナちゃんがついてれば安全よね!後ろに隠して、護ってくれるもの」
    鶯宿ユメ:にーっ。より笑顔で
    安斎しいな:「まあね、ボクってばサイキョームテキだよ!」
    安斎しいな:「そこらへんのザコとは違うんだなぁ~にっひひひひ!」
    高嶺蓮二:「ほら、既に調子に乗ってんじゃねえかよ……」
    鶯宿ユメ:「でも所長さん、シーナちゃんはちょっとくらい勢いにのせた方がいい感じじゃないかしら」
    高嶺蓮二:「……そうかぁ?」
    鶯宿ユメ:「下手に落ち込んだり慎重になったりしてたら、そっちの方が調子狂うタイプと見たわ!」キュピーン!ドヤ顔!
    高嶺蓮二:「あー…………」安斎に目を向けて。「それはあるかもな……」
    鶯宿ユメ:「ね」ふふっ「ガンガン行ってもらいましょう」
    高嶺蓮二:「よし!安斎!」ぱし、と膝を叩いて。「ガンガン行け!」
    安斎しいな:「言われなくてもガンガン行くよ!」
    安斎しいな:「れーじもサボんなよな!」
    高嶺蓮二:「たりめーだ、バカ」
    高嶺蓮二:「こっちはさっさと殴りたくてウズウズしてるっての」
    GM:──では、その時だ。
    鶯宿ユメ:「上手くいった暁には、鍋の具もサービスしちゃうわ。ふふ、テンション上がっちゃうわね」
    GM:鶯宿ユメ。あなたの、UGN職員として用いるものでは無い方、
    鶯宿ユメ:その時
    GM:つまりは私用の端末がSMSの受信を通知して振動する。
    GM:文面は、こうだ。
    鶯宿ユメ:「…………」珍しい。この番号を知っている者は、そう多くはない筈だ
    GM:『一人で外へ出てくれ 槇原』
    鶯宿ユメ:「…………」間「ちょっと失礼」
    鶯宿ユメ:「さっきこの施設で見かけたんだけど、ソフトクリーム買ってくるわ。出陣前の景気づけね」
    高嶺蓮二:「あ、俺の分も頼むわ」見送る。
    鶯宿ユメ:「お金はちゃんと払ってね」にこにこ顔で返して、外へ出よう!

    GM:一般客のいない動物園内は、静かだ。
    GM:静かとは言え、獣の声はある筈なのだが、
    GM:その獣さえ怯え竦んで、息を潜める区画があった。
    GM:数人のUGN職員が昏倒している。
    鶯宿ユメ:「まあまあ……」
    GM:そして、倒れた彼らには目もくれず、周囲の動物達を沈黙される奇妙な威風を放って、
    槙原 邦夫:「はぁ……」
    槙原 邦夫:「まさか本当に一人で来るとはよ……」
    GM:彼は鉄格子を背もたれの代わりに立っていた。
    GM:……その姿こそは、先に遭遇した時と何も変わらないが、
    GM:あなたは気付くかも知れない。
    GM:彼が身に秘めた力は、この短期間で明らかに増大していると。
    鶯宿ユメ:「驚いた。一人でこんな所まで入ってこれるなんて。しかも(職員の)この有様。自信の分だけはあるみたいね」
    鶯宿ユメ:「まあ、そこは」
    鶯宿ユメ:「あなたを信用半分。仲間の皆を信用半分ってところかしら」真偽の図りにくいにこにこ顔で言う>本当に一人で
    槙原 邦夫:「……………………」
    槙原 邦夫:「お前さぁ」
    槙原 邦夫:「やっぱこういう仕事、向いてねえんじゃねえの?」
    鶯宿ユメ:「どうかしら。言われてみれば向いてる向いてないで考えたことはないわね」
    槙原 邦夫:「向いてねえって」
    槙原 邦夫:無造作に手を、鉄格子へと伸ばす。
    槙原 邦夫:掴む。……手に力を込める。
    槙原 邦夫:みしっ。
    鶯宿ユメ:「ただ、今日まで『できるからやる』『できたから続いている』のも確かだけど……」
    槙原 邦夫:握力のみで鉄格子の一部が破断する。
    鶯宿ユメ:「まあ」
    槙原 邦夫:「俺はさぁ、もう、こういうことが出来るんだぜ」
    槙原 邦夫:「俺が急に気が変わって、お前に殴りかかったりしたら」
    槙原 邦夫:「その〝仲間の皆〟が来るまでに、自分が死ぬかも知れないとか思わねえのかよ」
    鶯宿ユメ:「思わないわ」即断した
    槙原 邦夫:「ほうら」
    鶯宿ユメ:「クニオくんの腕力が昔とは比べ物にならないのは分かったけど、」
    鶯宿ユメ:「それでも——わたしの方が強いもの」にこにこと。動物園と槇原邦夫の姿を映すだけの瞳で言う
    鶯宿ユメ:「少なくとも、皆が駆け付けるまでの時間を稼ぐ程度の自信はあるわ」
    槙原 邦夫:「その無茶な思い込みで」
    槙原 邦夫:「〝あの時〟も死にかけたって?」
    鶯宿ユメ:「…………ああ、もしかして4年前の?」
    鶯宿ユメ:「あの時の話になると、ちょっと恥ずかしいわね。わたしもいっぱいいっぱいだったし……」
    鶯宿ユメ:「無茶な判断ミスをしたと言われても仕方ない面はあるわ」
    鶯宿ユメ:「でも」
    鶯宿ユメ:「わざわざその時の話をしに来たの?クニオくんは」
    槙原 邦夫:「ああ」
    槙原 邦夫:「俺さぁ、自分で言うのもなんだけどよ」
    槙原 邦夫:「パシリとか、そんな感じの立ち位置だったろ?」
    鶯宿ユメ:「そうね」
    槙原 邦夫:「中学に上がっても同じだったよ」
    槙原 邦夫:「あの〝崩落戦〟が起こるまではずっと、そんな感じだった」
    鶯宿ユメ:「…………」
    槙原 邦夫:「酷いもんだったよな、あれ」
    槙原 邦夫:「今後死ぬまで、あれ以上の地獄を見ることもないと思う」
    槙原 邦夫:「建物なんかペーパークラフトみたいに潰れてよ、人がギャグ漫画より軽く死んでくんだ」
    槙原 邦夫:「焼けた瓦礫が顔にぶつかったのは、根性焼きの何倍も痛かったし、あん時はオーヴァードになってもいねえからな」
    槙原 邦夫:左目の周りを指差す。顔の半分近くを覆う火傷跡。
    鶯宿ユメ:「……そうね。できればもう見たくない。そう願うわ」
    槙原 邦夫:「あのまま死ぬんだって思ったよ。でも、生き残った」
    槙原 邦夫:「人間の命なんかなんとも思わない化物のど真ん中で」
    槙原 邦夫:「自分の命をなんとも思わない、もっと化物じみた戦い方をしてた奴がいたせいだ」
    槙原 邦夫:「お前だよ、鶯宿」
    鶯宿ユメ:「わたし?」
    槙原 邦夫:「知らなかったろ」
    槙原 邦夫:「俺、お前が死にかけたから生き残ったんだぜ」
    鶯宿ユメ:「……そう、見られていたのね。ふふっ、恥ずかしいわ。あんまり自慢できるような戦り方じゃなかったから」
    槙原 邦夫:「そうだよ」
    槙原 邦夫:「あんなこと続けてたら、そのうち死んじまうに決まってる」
    槙原 邦夫:「向いてる、向いてねえって話をしたろ?」
    槙原 邦夫:「俺はパシリとか長かったからよ。誰が強いの、誰が怖いの、そういうのはよく分かるんだよ」
    槙原 邦夫:「お前、強いと思うよ。けど」
    槙原 邦夫:「……あんな、何も怖くねえって戦い方するような奴、戦い続けるのに向いてる訳ねえよ」
    鶯宿ユメ:「……そう、ね。そうかも知れないわね」返事が多少くぐもった
    鶯宿ユメ:「あの時のわたしは本当に実際死にかけてしまったから、それを見てたクニオくんには反論しづらいわ」
    槙原 邦夫:「ああ、だからよ」
    槙原 邦夫:「悪いこと言わないから、逃げちまおうぜ」
    鶯宿ユメ:「…………」
    槙原 邦夫:「金なら結構あるしよ、行くアテだって有るんだよ。オーヴァードってだけでデカい顔できる場所、幾らでもあるぜ」
    槙原 邦夫:「誰かの為に怪我したり死んだりなんて話、無しにしてさ」
    槙原 邦夫:「安全に楽しくおかしく、生きてられりゃいいじゃねえか」
    鶯宿ユメ:「……心配かけてしまったのね、クニオくん。ごめんなさいね」
    鶯宿ユメ:「でも」
    鶯宿ユメ:「それはできないわ。クニオくんの言いたいことは分かったけど、でもダメ。逃げることは、できない」
    槙原 邦夫:「……なんでだよ」
    鶯宿ユメ:「今のわたしにはね、もう何もないからよ。あの時のわたしは、誰かのためだったり、こんなことをしたFHが憎かったり、」
    鶯宿ユメ:「色んな理由で戦いに出てたけど」
    鶯宿ユメ:「今のわたしにはね、そんなものすらない。ただ、今悪いことをしてる相手と戦って、倒す」
    鶯宿ユメ:「そういう『美しく正しい勝利』しか、もう残ってないからなの」
    槙原 邦夫:「なんだよ、それ。意味分からねえ」
    槙原 邦夫:「そんなもん、もう人間じゃねえだろ」
    鶯宿ユメ:「それしかないのよ。わたしはもうあの4年前に一度死んで……死んだことに近い状態になって、全部失ってしまったから」
    鶯宿ユメ:「……そう言われてしまっても、仕方のない状態かもね」
    鶯宿ユメ:槇原邦夫には伝わらないかもしれない。邦夫と別れたのちに出会った『遺産』により、
    鶯宿ユメ:今の鶯宿ユメは勝利への渇望のみで動いている眠った人間であることなど
    槙原 邦夫:「……あー」
    槙原 邦夫:「やっぱり、駄目かぁ」
    鶯宿ユメ:「その『勝利』だって、たまたまUGNが目指してる『人命』や『社会の平和な暮らし』と重なっているだけかもしれないわ」
    槙原 邦夫:リーゼント気味の頭をガリガリとひっかいて、彼は呻き
    鶯宿ユメ:「でもね、もうわたしには何もないから。その『勝利』からすら逃げてしまったら、それこそクニオくんが言ってること以上に」
    鶯宿ユメ:「『人間じゃない』状態になってしまうの」
    鶯宿ユメ:間違い!「『人間じゃない』状態になってしまう気がするの」です!!
    槙原 邦夫:「高校も行ってねえし、難しい話はさっぱりだけどよ」
    槙原 邦夫:「つまり」
    鶯宿ユメ:「だからごめんなさいね。クニオくんの心配は嬉しいけど。やっぱりそっちには行けないわ」
    槙原 邦夫:「退かねえってことだな」
    槙原 邦夫:背もたれにしていた鉄格子から離れ、歩き始める
    鶯宿ユメ:「ええ。……だから虫のいい話だけど、クニオくんが引いてくれないかしら」
    槙原 邦夫:「無理だな、そりゃ」
    GM:槇原はあなたに背を向け、数歩歩いた。
    GM:その先で、足を止めた。
    鶯宿ユメ:「言いそびれていたけど。そんな力を身に着けても、あなたのためにならないわ。そんなもの捨てちゃって、普通に暮らした方がお互い……」
    GM:みし、みし、と──何かの軋むような音が体内から鳴る。
    鶯宿ユメ:「むーっ……」背を向けたクニオくんに
    GM:青年の体が、一段階膨れ上がる。
    GM:否。
    GM:形状を変える。
    GM:肥大化する筋肉。鋼と置き換わる骨。皮膚は甲殻に取って変わられ、爪は分厚い刃と化す。
    GM:多種の獣の要素を掛け合わせた怪物へと、彼は変貌し、
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「来るなよ」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「〝クォータリング〟は本気でヤべえぞ、あの女は……」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「本気で頭がぶっ飛んでる」
    鶯宿ユメ:「そうね。危険な子だと思う。クォータさんは」
    GM:どぎゃっ──
    GM:異音が鳴った。槇原がアスファルトを蹴ったのだ。
    GM:異形の足形を残し、その反動で馳せた槇原は、風の如き速度で駆け去って行く。
    GM:その方角は確かに、あなた達が突き止めた〝クォータリング〟の拠点と同じだった。
    鶯宿ユメ:「でも、負けないわ。わたしも、わたしの仲間も」
    鶯宿ユメ:見送る、本来ならここで止めた方がよいのだろうが……そのまま、彼がクォータリングも、自分たちも関係ないどこかへと去ってくれないか
    鶯宿ユメ:そんな気持ちを捨て切れなかったからだ。……見上げた甘っちょろさだと、自分でも思う
    鶯宿ユメ:「……ねえクニオくん」
    鶯宿ユメ:『お前が死にかけたから生き残った』そんなことを言われたのは初めてだった
    鶯宿ユメ:あの時はただ必死だったけど、わたしの傍に、そんな相手もいたんだ
    鶯宿ユメ:「このままどこかへ消えてしまいなさいよ。拾った命を自分で捨てちゃ、ダメよ」
    GM:──────────
    GM:最後のロイス&調達チャンス!
    高嶺蓮二:ロイス保留でボデマ!
    高嶺蓮二:無形のみ!77>81
    高嶺蓮二:12DX>=12
    DoubleCross : (12R10[10]>=12) → 10[1,3,3,4,4,4,5,6,6,7,8,10]+7[7] → 17 → 成功

    高嶺蓮二:装備して以上!
    安斎しいな:ぼでま!
    安斎しいな:2dx
    DoubleCross : (2R10[10]) → 4[2,4] → 4

    安斎しいな:最後までカス!終わり!
    鶯宿ユメ:ロイス!いよいよ高嶺さんに取ろう。同行者だ。 高嶺蓮二 ○連帯感/悔悟 で!ソフトクリーム買って帰るの忘れてしまったわ!ごめんなさい!
    GM:あっソフトクリーム
    高嶺蓮二:ウギャ~~ッ
    鶯宿ユメ:調達は……オートで毒解除できるアイテムないかな!なかったわ……
    鶯宿ユメ:なのでしいなちゃん用のぼでまを狙おう!無形で!
    鶯宿ユメ:7DX+1>=12
    DoubleCross : (7R10+1[10]>=12) → 10[1,4,4,4,6,7,10]+5[5]+1 → 16 → 成功

    鶯宿ユメ:よっしゃーっ
    GM:やるな
    安斎しいな:うわーい!ありがとありがと!
    安斎しいな:受け取ります!装着!
    鶯宿ユメ:着てください、しいな様!
    鶯宿ユメ:以上!!
    GM:OK!

    クライマックス


    GM:全員登場!
    高嶺蓮二:81+1D10
    DoubleCross : (81+1D10) → 81+1[1] → 82

    鶯宿ユメ:83+1d10
    DoubleCross : (83+1D10) → 83+6[6] → 89

    鶯宿ユメ:お高めですわ~っ
    安斎しいな:1d10+78
    DoubleCross : (1D10+78) → 10[10]+78 → 88

    安斎しいな:横並び!

    GM:第四地区、港湾地帯倉庫
    GM:空き倉庫の一つをUGNの武装兵士が取り囲んだ。
    GM:迎撃に出た傭兵達は練度が低く、だが武装の質が高い。故に、
    GM:戦況は些かの膠着状態にある。
    GM:あなた達は、倉庫外の戦闘には加わらず、直接の突入を行った。
    GM:……倉庫の中は、絨毯や絵画などの西洋趣味で飾られた、それなりに居心地のよさそうな空間になっていて、
    〝クォータリング〟:「ご苦労様」
    〝クォータリング〟:「その愚図を送り返してくるのに、わざわざ護衛を買って出てくれたのね」
    〝クォータリング〟:少女は玉座の如き椅子の上、脚を組んだままにあなた達を出迎えた。
    安斎しいな:「はぁー?何勘違いしてんだよ」
    安斎しいな:「ボクらはお前のこと、ぶん殴ってやりにきたんだからな」
    高嶺蓮二:「おォ、こっちから来てやったぜ、菫チャンよ」ヘラヘラと笑いながら紫煙を吐き出す。
    安斎しいな:「大人しくボコられろコラ!」
    高嶺蓮二:「そっちの小さいのの言うとおり、これから何発かぶん殴る」
    高嶺蓮二:「なるべく気張ってくれよ?すぐ終わったんじゃ楽しくねえからな」
    〝クォータリング〟:「どうかしら」
    鶯宿ユメ:「そうよ、降参してくれないかしら。速やかに降伏してくれれば、殴られらなくてすむかもしれないわ」
    〝クォータリング〟:「私はあまり、長々と戦いに時間をかけるのは好まないわ。けれど」
    鶯宿ユメ:「この所長さんは見た目通りの筋肉&バイオレンスよ。どうなっても知らないわよ」表情はいつもと変わらない。でも、言ってる様子は楽しそうだ
    〝クォータリング〟:「コミュニケーションの一環としての加虐行為は、好きよ」
    〝クォータリング〟:玉座を立つ。ライフル銃を構える。
    〝クォータリング〟:……二挺だ。
    〝クォータリング〟:右手に一つ、左手に一つ。
    高嶺蓮二:「そりゃ良かった。一方的に殴るんじゃ気分も悪い」
    鶯宿ユメ:「まあ……!」高嶺さんと菫ちゃんを交互に見る。似た者同士!!
    高嶺蓮二:「楽しい楽しい、殴り合いと行こうぜ」
    〝クォータリング〟:その左右のいずれもが、二つの銃身を強引に一つに束ねた異形の兵器と化している。
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「なんだかよぉ、UGNって言うより……なじみ深いチンピラみたいな連中がいるじゃねえかよ」
    安斎しいな:「うーわ、出たよれーじのバカ野蛮」
    安斎しいな:「ボクは一方的にボコボコにする方が楽しいよ」
    安斎しいな:「しょーがないから付き合ってやるけどさ~~」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「いじめっ子体質の連中ばっかりだなぁ……けっ」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:両者の間に割り込むのは、既に混合の獣と化した槇原だ。
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「おい、〝クォータリング〟」
    高嶺蓮二:「うぉっ、何だこいつ」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「若杉って言うのは、あの後ろに引っ込んでるやつか?」
    〝クォータリング〟:「ええ」
    若杉 たつき:「……っ」
    鶯宿ユメ:にこにこと、いつもの表情。いつも通り、その感情は現れない
    若杉 たつき:クォータリングの視線に射貫かれ、怯え竦むように一歩後ずさるも──一歩で止まる。
    鶯宿ユメ:「彼が槇原邦夫。“スナッパー”よ」
    高嶺蓮二:「ははぁ、コイツがねえ」ジロジロ見つめる。
    安斎しいな:「……あちゃー」
    安斎しいな:「こんなんなっちゃったんだ」
    高嶺蓮二:「随分とまあ、趣味の悪い改造されちまってまァ……」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「なんだよ、見た目も悪くねえだろ」
    鶯宿ユメ:「……かなしいわね、本当に」
    安斎しいな:「戦う前にひとつ、言ってやる」
    高嶺蓮二:「俺は嫌いじゃねェよ?でもそれ、モテねえだろ」
    安斎しいな:スッとメイスを持ち上げて槇原に向ける
    安斎しいな:「別の何かになろうとしたってダメなんだよ。お前だって誰だって」
    安斎しいな:「ただの人間にしかなれないのさ」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「……うるせえな、ちび助」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「そういう話は耳にタコなんだよ、俺みてえな半端もんにはよ」
    安斎しいな:「だったらなんでこんな事までしちゃったのさ」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「反吐を吐くほど走り込みして、手足が千切れるかって程に筋トレして、やっと体重が80kg行くか行かねえかだ」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「化物どもに喧嘩をふっかけるにはよ、化物になるしかねえだろ?」
    安斎しいな:「……そっか」
    〝クォータリング〟:「ええ」
    〝クォータリング〟:「動物にはそれぞれの限界がある」
    鶯宿ユメ:「…………」
    〝クォータリング〟:「生まれ持った骨格の限界。精神構造の限界。種としての限界」
    〝クォータリング〟:「そこの矮躯の娘。あなたの言うことは間違っていないわ。人間は、別の何かになろうとしても」
    〝クォータリング〟:「そう簡単に変わることはできない──ええ」
    〝クォータリング〟:「支配者は支配者、家畜は家畜。優劣は産まれた瞬間に決まっているの」
    〝クォータリング〟:「けれども」
    〝クォータリング〟:「私の下でなら、その限界を超えられるわ」
    安斎しいな:「れーじ」
    安斎しいな:「なんかさ、ボクにもちょっと分かった」
    高嶺蓮二:「……」煙草を咥えたまま、目を向ける。
    安斎しいな:「こいつら、偉そうすぎだし」
    安斎しいな:「人の話聞かなすぎだし」
    安斎しいな:「……自分だけ特別って、思い込みすぎだよ」
    高嶺蓮二:「……はっは!そうだな!」
    安斎しいな:「だからさ」
    安斎しいな:「わかりやすくしてやろーよ」
    高嶺蓮二:「ああ、だな」
    安斎しいな:「ぶん殴りあって、立ってたほうが強い!」
    安斎しいな:「にひひ、でしょ!」
    高嶺蓮二:「コンクリの味でも知れば、嫌でも分かんだろ」
    鶯宿ユメ:「あらあらまあまあ」
    〝クォータリング〟:「乗りましょう」
    高嶺蓮二:「自分が全ッ然、これっぽっちも、特別なんかじゃねえってな」
    〝クォータリング〟:「力を示す──分かり易いのはいいことだわ」
    鶯宿ユメ:ここに槇原邦夫がいなければ、自分もノリノリでのっかていた所だが
    安斎しいな:「そぉいうこと!覚悟しろよな!コルァ!」
    〝クォータリング〟:「……たつき」
    若杉 たつき:「!」
    〝クォータリング〟:「三度目よ」
    〝クォータリング〟:「こちらに戻りなさい」
    若杉 たつき:「……っ」
    若杉 たつき:力こそあれ、戦う技術も心構えも持たない女は、
    若杉 たつき:「みんな」
    若杉 たつき:「……最後の決心を、くれないかな」
    若杉 たつき:あなた達の後ろで、怯えを隠せずに震えながらも、そう言った。
    安斎しいな:「決心?」
    若杉 たつき:「まだ、怖いんだ」
    若杉 たつき:「けど」
    若杉 たつき:「私もそろそろ、変わらなきゃ駄目だと思うから、さ……」
    高嶺蓮二:「……直接、どうしろってのは、言いたくねえな」
    安斎しいな:「怖いんならじっとしてなよ。どーせボクらだけだって片付くし」
    高嶺蓮二:「肝心なのは、今、お前がどう思ってるかだろ」
    高嶺蓮二:「それを言ってやるだけでいい。特別なことなんて、何にもいらねえ」
    安斎しいな:「それが『ふつー』ってことじゃないの、多分ね」
    高嶺蓮二:「言いたいこと言ってやれ。今よか少しはスカッとするかもだぜ」
    安斎しいな:「言っちゃえ言っちゃえ!」
    若杉 たつき:「わかった……ありがとう」
    若杉 たつき:すぅっ……と、息を吸い込んだ。
    若杉 たつき:その息で、思いっきり声帯を震わせて
    若杉 たつき:「嫌だっ!!!」
    〝クォータリング〟:「!」
    若杉 たつき:「餌を貰うだけ、鎖で繋がれるだけ、そんなの」
    若杉 たつき:「そんなの、もう、私は嫌だっ!」
    若杉 たつき:「あんたの下には戻らない、こっち側が私の居場所なんだっ!」
    〝クォータリング〟:「……………………」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「あーあ」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「フラれ仲間かよ、あんた」
    〝クォータリング〟:「……うるさいっ!!」
    鶯宿ユメ:「まあ……」楽しそうな、端的に『まぶしいものを見た』と言う嬉しそうな顔
    高嶺蓮二:「ハハッ!フラれてやんの。ざまぁねーな、安斎?」
    安斎しいな:「だね!ダッサダサだよ!」
    安斎しいな:「やーいザコザコー」
    〝クォータリング〟:「……殺すわ」
    〝クォータリング〟:「殺して、部品だけは使ってあげる」
    〝クォータリング〟:「たつき」
    安斎しいな:「うげ!キレた!」
    〝クォータリング〟:「あなたに手足は要らないわ。余計な言葉を囀る舌も要らない」
    鶯宿ユメ:「ちょ、ちょっと菫ちゃん、ヤケになっちゃダメよ」めずらしくあわあわしてる風!
    〝クォータリング〟:「必要な部品だけ残して飼い直してあげる」
    鶯宿ユメ:「ふられた腹いせに実力行使なんて、あなたを傷つけるだけだわ!」
    安斎しいな:「お、鶯宿」
    安斎しいな:「……結構煽んね」
    鶯宿ユメ:「えっ」
    鶯宿ユメ:「えっ、えっ……?」完全に、素!!
    高嶺蓮二:「ああ、今のは強烈だったな」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「……うん、小学校の頃から根っ子が変わってねえのな」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「けどよ、あんたら」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「あんまりノンビリ身構えてると」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「結構本気でヤベえよ?」

    GM:では、クライマックスの戦闘となる、が
    GM:ここでGM特権を乱用する。
    GM:衝動侵蝕は後回し!
    GM:TPは皆さん7ポイント有るので、1ポイントにつき2の侵蝕上昇に使うことも出来るが
    GM:それは後回しにした衝動判定の後にやってもらおう
    GM:ということで

    ラウンド1

    エンゲージ
    〝クォータリング〟 支援銃撃ドローン

    5m

    〝スナッパー〟

    5m

    PC達

    GM:セットアップ!
    〝クォータリング〟:無し
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:無し
    高嶺蓮二:無し!
    鶯宿ユメ:無!
    安斎しいな:なし!
    GM:ひょっとして誰もセットアップ行動無いな!
    GM:では
    GM:〝クォータリング〟の手番となるが
    〝クォータリング〟:《加速する刻》
    〝クォータリング〟:《加速する刻Ⅱ》
    安斎しいな:なんじゃあ!?
    高嶺蓮二:オワーーッ
    〝クォータリング〟:それに通常の行動と合わせ、3連続行動します
    鶯宿ユメ:Ⅱ!!
    〝クォータリング〟:マイナー、無し
    鶯宿ユメ:3連続行動
    〝クォータリング〟:メジャー、《コンセントレイト:ノイマン》+《コントロールソート》+《マルチウェポン》+《ヴァリアブルウェポン》 侵蝕+10
    〝クォータリング〟:対象をこれでPC1、2、3と順々に一発ずつ
    安斎しいな:律儀なやつだな!
    安斎しいな:PDWでも使え!
    〝クォータリング〟:使用武器は《超軽量化》により同時装備の制限を解除したレッドテンペストを三つです
    安斎しいな:www
    鶯宿ユメ:ギャーッ
    高嶺蓮二:狂人
    安斎しいな:ファンキーすぎるだろ
    〝クォータリング〟:14dx7+9 命中判定 #1
    DoubleCross : (14R10+9[7]) → 10[1,1,2,3,3,4,4,4,5,7,8,8,9,10]+10[1,3,5,8,9]+6[3,6]+9 → 35

    〝クォータリング〟:14dx7+9 命中判定 #2
    DoubleCross : (14R10+9[7]) → 10[1,2,2,2,4,5,5,7,8,8,9,9,9,10]+10[3,3,4,5,5,8,10]+10[5,9]+10[9]+10[8]+1[1]+9 → 60

    〝クォータリング〟:14dx7+9 命中判定 #3
    DoubleCross : (14R10+9[7]) → 10[1,1,2,4,5,5,7,7,7,7,8,9,9,10]+10[2,2,3,7,8,9,9,10]+10[5,6,6,7,10]+10[6,8]+10[7]+10[7]+1[1]+9 → 70

    GM:んん?
    高嶺蓮二:70??????
    GM:えーと、入力ミスではなさそうだ
    鶯宿ユメ:ヤバい
    安斎しいな:えらいこっちゃ
    GM:高嶺さん35、安斎さん60、ユメ先輩70
    高嶺蓮二:ブチ切れまくってる!!
    GM:リアクションどうぞ!
    高嶺蓮二:ドッジしてやる!
    高嶺蓮二:13DX>=35
    DoubleCross : (13R10[10]>=35) → 8[1,3,3,5,5,5,5,6,6,7,7,7,8] → 8 → 失敗

    鶯宿ユメ:わたし何かまずいこと言っちゃったかしら!
    安斎しいな:ドッジ!
    安斎しいな:いやまだガードのがマシか…!
    安斎しいな:武器でガード!
    鶯宿ユメ:けど、今の段階でこれが出てきたのは逆にいい!どうやっても!追いつけない!なので心置きなくドッジに移れる!
    鶯宿ユメ:3DX>=70
    DoubleCross : (3R10[10]>=70) → 6[2,6,6] → 6 → 失敗

    鶯宿ユメ:しっぱい!!!
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:しゃーねーなー
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:《崩れずの群れ》+《命のカーテン》 対象鶯宿ユメ
    高嶺蓮二:な……何ィ!
    安斎しいな:!?
    鶯宿ユメ:く、クニオーっ!?
    安斎しいな:げ、限界オタク
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:一人だけOPが二回で侵蝕が不平等だしなぁ!
    高嶺蓮二:クニオくん……!!
    GM:という訳で
    鶯宿ユメ:ほ、本物だ……
    〝クォータリング〟:66+4d10 高嶺
    DoubleCross : (66+4D10) → 66+11[2,3,5,1] → 77

    〝クォータリング〟:66+7d10 安斎
    DoubleCross : (66+7D10) → 66+34[4,3,4,9,3,1,10] → 100

    安斎しいな:www
    〝クォータリング〟:66+8d10 槇原
    DoubleCross : (66+8D10) → 66+49[9,4,2,10,3,8,9,4] → 115

    安斎しいな:死ぬに決まってるだろ!リザ!
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:ちなみに普通に死ぬのでリザレクトします
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:1d10
    DoubleCross : (1D10) → 9

    〝スナッパー〟槙原 邦夫:侵蝕89
    安斎しいな:1d10+88
    DoubleCross : (1D10+88) → 6[6]+88 → 94

    高嶺蓮二:死!リザレクト!
    高嶺蓮二:82+1D10
    DoubleCross : (82+1D10) → 82+3[3] → 85

    〝クォータリング〟:9d10 バックファイア
    DoubleCross : (9D10) → 57[8,10,1,8,9,10,5,4,2] → 57

    〝クォータリング〟:演出!
    〝クォータリング〟:「多少の損壊なら再生するでしょう、なら──心置きなく吹き飛びなさい!!!」
    〝クォータリング〟:両手のライフル──その種別は、或いは歴戦のつわものならば覚えもあろう。
    〝クォータリング〟:巨大な反動と引き換えに高い威力を確保する、〝レッドテンペスト〟と呼ばれる代物を、
    高嶺蓮二:「ゲェエエ!?お前頭おかしいんじゃねえの!?!?」
    〝クォータリング〟:その少女は両手で〝乱射〟する!
    安斎しいな:「な、なんだよ!でっかいハジキだからってボクはビビんないぞ!」
    安斎しいな:「うっぎゃーーーーっ!?」
    高嶺蓮二:「グァーーーーーッ!!」
    安斎しいな:「やめろ……やめ……わかったから……うぎげー!」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「……っ!」
    鶯宿ユメ:「あれって——!!」知っている、お友達の女子中学生が持っている、巨大な銃だ!!
    安斎しいな:銃弾の嵐にボロ雑巾となって吹っ飛ぶ!
    高嶺蓮二:あちこち撃ち抜かれ、傷口が爆散するように弾け飛ぶ。
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「そりゃあ〝無し〟だって話じゃ──畜生!!!」
    鶯宿ユメ:「ふたりと……!!」自分にも迫る、レッドテンペストの乱射!
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:俊敏にも射線に──鶯宿ユメと〝クォータリング〟を結ぶ直線上に割り込む!
    鶯宿ユメ:「!!」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:分厚い甲殻だろうが暴力的銃弾の嵐の前には誤差! 肉体が千切れ飛ぶも、
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:それは即座に再生し、十分に壁の役を果たす!
    鶯宿ユメ:「ちょっと、クニオく——!」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「っ、がああ、畜生! 痛えええええぇぇっ!!!」
    〝クォータリング〟:「……ふーっ、ふーっ……」
    〝クォータリング〟:激昂が故、〝家畜〟の反逆すら気付いていないのか、或いは反応を示す余裕が無いのか
    〝クォータリング〟:少女は強烈な反動に身を打たれながらも、次弾を装填する
    〝クォータリング〟:侵蝕80+30=110
    GM:では
    GM:行動値6のお二人、どちらか!
    高嶺蓮二:同値か!
    鶯宿ユメ:カウンター使いなので、待機!
    高嶺蓮二:じゃあ行く!
    高嶺蓮二:マイナーで戦闘移動、スナッパ—にエンゲージ。
    GM:さあこい
    高嶺蓮二:メジャーで≪コンセントレイト:ウロボロス≫+≪無形の影≫、大槌で白兵攻撃
    高嶺蓮二:対象スナッパ—!
    GM:判定!
    高嶺蓮二:13DX8-2
    DoubleCross : (13R10-2[8]) → 10[1,2,3,4,4,5,5,5,6,8,8,8,10]+10[2,2,6,9]+4[4]-2 → 22

    GM:これは……ワンチャン!
    高嶺蓮二:うーん
    高嶺蓮二:待って!
    GM:おっ
    高嶺蓮二:≪原初の紫:宵闇の魔花≫
    高嶺蓮二:達成値+11!
    GM:わーおう
    GM:気前がいいな!
    高嶺蓮二:33だ!
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:8dx ドッジ!
    DoubleCross : (8R10[10]) → 10[2,2,2,2,3,3,4,10]+3[3] → 13

    〝スナッパー〟槙原 邦夫:そら無理だわなダメージどうぞ!
    高嶺蓮二:ダメージ!
    高嶺蓮二:4D10+12
    DoubleCross : (4D10+12) → 22[7,9,4,2]+12 → 34

    〝スナッパー〟槙原 邦夫:HPは9しか残ってないぜリザレクト!
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:1d10
    DoubleCross : (1D10) → 7

    〝スナッパー〟槙原 邦夫:侵蝕89+7=96!
    高嶺蓮二:リザレクトだぁ!?
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:オーヴァードがリザレクト使って何が悪いんでぇ!
    高嶺蓮二:侵蝕は85>96
    GM:演出どうぞ!
    高嶺蓮二:宵闇バックファイアで死亡!
    高嶺蓮二:リザレクト
    高嶺蓮二:96+1D10
    DoubleCross : (96+1D10) → 96+10[10] → 106

    高嶺蓮二:オギャ!
    安斎しいな:ヒエーッ
    GM:上がるねぇ……
    高嶺蓮二:「……槙原っつったか?お前」
    鶯宿ユメ:高嶺氏ーっ
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「おう」
    高嶺蓮二:あちこち撃ち抜かれた血まみれの身体で、“スナッパ—”に歩み寄る。
    高嶺蓮二:「お前なァ……」
    高嶺蓮二:「バカだろ」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「そうだよ」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「お利口なまんまで生きてけるような街かよ」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:ひゅう、と拳を振りかぶる。
    高嶺蓮二:「違ェーよ!」軽々と片手で受け止める。
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:肉食獣の膂力。爬虫類の甲殻。人を超越した拳が──
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「っ!」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:止まる。
    高嶺蓮二:「そうやって自分で分かってると思ってる奴が、一番バカなんだよ」
    高嶺蓮二:「鶯宿を戦いから遠退けたい?その為に強くなりたい?」
    高嶺蓮二:「それで改造手術を受けた?」
    高嶺蓮二:「バカが。鶯宿が何で戦ってるのか、知らねえのか?」
    高嶺蓮二:「そいつらみてえなのがいるからだろうが」視線で“クォータリング”を示して。
    高嶺蓮二:「それにテメェが仲間入りしてどうすんだよ」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「……うるせえ!」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「そういうお行儀の良い理屈はなぁ!」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「映画の〝スーパーマン〟みてえに生きてられる連中の理屈は、」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「俺には端っこだって見えたことはねえんだよぉおおっ!!」
    高嶺蓮二:「だよなァ」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:止められた右拳をそのままに、激情と共に振るわれる左拳──
    高嶺蓮二:それを、もう片方の手で受け止め。
    高嶺蓮二:両腕共に、万力のような力を籠める。
    高嶺蓮二:決して逃げられないように。
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「ぐっ……!?」
    高嶺蓮二:「知ってんだよ。聞き分けの無えガキは……」
    高嶺蓮二:片脚を、ざり、と後方に引く。
    高嶺蓮二:「力で分からせるしかないよな」
    高嶺蓮二:高嶺の脚が、消える。
    高嶺蓮二: ——ド パンッ!!
    高嶺蓮二:鈍い破裂音。
    高嶺蓮二:それは、槙原の腹に、高嶺の爪先が叩き込まれた音だ。
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「ぐげえぇっ……!!」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:臓腑の迫り上がるような感触。
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:これは知っている。
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:思いっきり腹を殴られた時、蹴られた時、何度も何度も何度も味わったものだが──
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:この威力は限度を超えている!
    高嶺蓮二:「ハッ」 ぱ、と手を離し。
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:……だが、倒れない。
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「て、めぇ……!」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:腹を抑え、背を丸めながらも、目の光が消えていない。
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:こういう目をする奴は、決まっている。
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:必ず殴り返してくる。
    高嶺蓮二:「案外根性あんじゃねえか。大人しく寝てたほうが賢いぜ」
    高嶺蓮二:口振りとは裏腹に、どこか楽しげに言う。
    GM:では、次の手番だが
    GM:ユメ先輩、本当に待機でよろしい?
    GM:あ、そうか
    GM:武器が視界いけるんだ
    鶯宿ユメ:お、おう?んんん……あ、そうなんですよ!
    鶯宿ユメ:槍は視界に投げられるんです!ですので……よし、待機で!
    GM:ふむ、ならばまぁ色々やれる事もあるでしょう、よし
    GM:行動値6,支援射撃ドローン
    支援射撃ドローン:支援射撃ドローンは極めて単純な行動パターンを持っている。シナリオ一回のみ行動し、その後はただの置物となる。
    支援射撃ドローン:マイナー、無し。
    支援射撃ドローン:メジャー、エンブレム《MM-77ウィルス》を使用
    安斎しいな:ゲェーッ!ウィルス!
    高嶺蓮二:なんじゃァーッ
    鶯宿ユメ:あ、ああーウィルス!!
    支援射撃ドローン:〝そのシーンに登場している任意のキャラクターに邪毒のバッドステータスを与える〟という、これだけでもエグい効果なのに
    支援射撃ドローン:なんとこのエンブレム、邪毒10プレゼントなんですって
    支援射撃ドローン:しかも判定無しで
    安斎しいな:10!?
    高嶺蓮二:???
    安斎しいな:気が狂っとる
    支援射撃ドローン:という訳でPCのみなさん、邪毒10です
    〝クォータリング〟:「撃て!」
    鶯宿ユメ:ぐぇーっ!ごめーん!!
    支援射撃ドローン:怪物二人の白兵戦──その隙を突くように駆動するドローン
    支援射撃ドローン:備えられた銃口から敵対者へ向けて射出されるのは小さな針、せいぜいが皮膚を貫く程度で肉にも至らぬものだが──
    支援射撃ドローン:その毒の性質を、或いはあなた達は、UGN管轄の病院から報告を受けて知っている。
    安斎しいな:「やばっ!これ……うあっ……!」
    支援射撃ドローン:体内に長く留まり、肉体の回復を阻害する対オーヴァード用の毒物。御鳴 鳴唯が受けたものと同じだ!
    高嶺蓮二:「チッ……」先程の銃創の直りが遅い。忌々し気に舌打ち。「邪魔しやがって……」
    安斎しいな:傷口が開き、血が吹き出す
    安斎しいな:「なん……だよコレ……!ふざけんな……・!」
    鶯宿ユメ:「あら……」体中の血がめちゃくちゃに回る感覚!
    鶯宿ユメ:「まずい、わねこれは……」
    〝クォータリング〟:「ククク……」
    〝クォータリング〟:「いいわ、たまらない」
    〝クォータリング〟:「誰かの悶え苦しむ姿……体の芯までゾクゾクするわ」
    GM:では
    安斎しいな:「ちぇ……くそっ」
    GM:安斎さんの手番!
    安斎しいな:「仇討ちなんてダッサいこと言うつもりないけど」
    安斎しいな:「悔しかったら病院からでも力貸せよな……!」
    安斎しいな:そう呟いてロイス復帰!クォータリングを昇華!
    GM:タイタス化かな!
    安斎しいな:いえす!でもってマイナーでスナッパーに接敵!
    安斎しいな:メジャーでコンセ+アドレナリン+獣の力+獣王の力!
    GM:あ、タイタス昇華での邪毒解除か!
    GM:そして命中判定どうぞ!
    安斎しいな:あ、そうですね!蛇毒解除で!
    安斎しいな:そんで殴る!
    安斎しいな:17dx7-1
    DoubleCross : (17R10-1[7]) → 10[1,1,1,2,3,3,3,4,4,4,5,6,7,7,8,9,10]+10[4,5,8,9,10]+10[3,10,10]+10[2,8]+10[7]+3[3]-1 → 52

    安斎しいな:よっしゃあ!
    GM:おおう
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:ワンチャン狙い
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:8dx
    DoubleCross : (8R10[10]) → 10[3,3,4,6,7,7,10,10]+5[1,5] → 15

    〝スナッパー〟槙原 邦夫:ダメージどうぞ!!!
    安斎しいな:6d10+28
    DoubleCross : (6D10+28) → 30[1,4,2,9,10,4]+28 → 58

    安斎しいな:ヨシ!
    GM:余裕で吹き飛ぶが……無論!
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:《リザレクト》だコラァ!
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:96+1d10
    DoubleCross : (96+1D10) → 96+4[4] → 100

    〝スナッパー〟槙原 邦夫:あっ
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:とどいちゃった……
    安斎しいな:ど、どうだっ
    安斎しいな:撤退条件とかあるだろ!
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:スナッパー撃退条件は、敵の攻撃によるリザレクト不能域到達or、自分の行動で侵蝕100越えした後の戦闘不能です、つまり
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:〝スナッパー〟槙原 邦夫、撃破!
    GM:演出どうぞ!
    高嶺蓮二:やったぜ!
    安斎しいな:いよっしゃー!
    鶯宿ユメ:やったーっ
    安斎しいな:「すきあり!うっ、りゃあーーーっ!」
    安斎しいな:ドローンから距離を取った槇原の姿を見逃さず
    安斎しいな:メイスを投擲!顔面に直撃!
    安斎しいな:弾け飛んだそれを空中でキャッチして、打ち下ろす!
    安斎しいな:ガゴッ ゴシャアッ!!
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「ぐおっ……!」目を見開いたままに顔面の直撃弾を受けながらも踏みとどまり、両手の拳を握る!
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:迎撃のカウンターを放たんと振るわれた両手は、
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:両手は──
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:届かない。
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:得物のリーチの差。速度の差。
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:巨大な質量による打撃を頭部に
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:受けた槇原は、俯せに潰れるよう崩れ落ちた。
    安斎しいな:「……」
    安斎しいな:メイスの先を槇原に向ける
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「ちっ、く……しょう! まだ、まだ……!」
    安斎しいな:「まだ、何さ」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:その身体が、より一層の変革を始める。
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:甲殻は分厚く、骨は捻れ曲がり角となって肩や肘から突き出て、
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:更なる異形と化して、彼は立ち上がろうと──
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「……………………」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「……駄目、だ」
    安斎しいな:「……」
    安斎しいな:「だよね」
    安斎しいな:「どこまでも強くなるとか、そういうのキリ無いってば」
    安斎しいな:「それでいいなら、どこまででも行けばいいけどさ」
    安斎しいな:「なんか他にすることないの?」
    安斎しいな:「無いってこと……無いと思うけどな」
    安斎しいな:「ふつーに生きるのもさ、けっこー楽しいよ」
    鶯宿ユメ:「……クニオくん」一連の、上辻警備保障の二人と、槇原邦夫との戦闘を見て
    鶯宿ユメ:「わたしね、あの崩落戦の後もね、たまに、本当にたまにだけど、昔のことを思い出すこともあったのよ」
    鶯宿ユメ:「あの時のわたしは、ただ怒ってばかりで無茶ばっかりして、結局あなたのことを見てたわけじゃなかったわね」
    鶯宿ユメ:満身創痍の邦夫に聞こえているのか、いないのか
    鶯宿ユメ:「ちょっとだけ思うこともあったわ。わたしに何かできたら、あなたのその卑屈な眼を変えられたのかって」
    鶯宿ユメ:「でもね」
    鶯宿ユメ:銃撃の嵐に身をさらし、高嶺蓮二の渾身の蹴りをもらい、安斎しいなのメイスでもってまだ闘志を失わない彼の姿は
    鶯宿ユメ:「わたしがどうこうしようなんて、おこがましかったわ」にこにこと、晴れやかな、嬉しそうな目で
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「……俺は、強くなったんだ」
    鶯宿ユメ:「今のあなたは、とっても強いと思う」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「まだ戦おうと思えば戦える、もっと力だって強くできる、動きだって速くできる……けど……」
    鶯宿ユメ:「——お疲れ様。今は休みなさい」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「けどよ……これ以上やったら、俺……戻れなくなっちまう」
    鶯宿ユメ:「ええ」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:異形の体がほどけていく。元通りの青年の体へと戻っていく。
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:……戻っては見ても。さして大柄とも言えない骨格に、引き締まった筋肉。
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:その努力の一端がうかがえる体躯の青年が、背を丸めて蹲っている。
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「俺、やっぱり……死ぬの、怖えや……」
    鶯宿ユメ:「それが判ってるなら、言うことないわ。あなたは本当に強い。……あの時、生きててくれて、ありがとう」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「死ぬのなんて気にしないで、戦えばさ」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「あの時の鶯宿みたいに戦えばさ、俺、もっと出来るのに」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「俺……」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:「まだ……あの時のお前より弱いんだな……」
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:いじめられて、卑屈に笑っていた少年が。
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:誰にいじめられる事もなくなって始めて、
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:誰かに負けるのが悔しくて、泣いていた。
    〝スナッパー〟槙原 邦夫:100-6d10 等倍
    DoubleCross : (100-6D10) → 100-31[7,10,1,3,2,8] → 69

    〝スナッパー〟槙原 邦夫:槙原 邦夫、生還。
    鶯宿ユメ:そんなことはない。わたしより弱いなんて、ない。だが、言葉を尽くして説くには、今は時間が足りない
    鶯宿ユメ:倒れる邦夫を、ガシッと受け止め
    鶯宿ユメ:「また、あとでね」またあとで。お互い命があるから。また会うための言葉だ
    高嶺蓮二:「……ハハッ」その光景を見届けて。
    高嶺蓮二:「何だよ」
    高嶺蓮二:「よく分かってんじゃねえか」
    高嶺蓮二:ロイス取得/槙原邦夫 ○親近感/隔意
    GM:では
    GM:待機してたユメ先輩の手番!
    鶯宿ユメ:はい!ドローンはもう置物なので、クォータリングを狙います!
    鶯宿ユメ:オートで槍を装備!マイナーで移動!クォータリングに肉薄!
    鶯宿ユメ:…………いや違う!ごめんなさい!動かない!
    鶯宿ユメ:その場で、槍を投げる!《コンセントレイト》《無形の影》射撃!
    GM:判定どうぞ!
    鶯宿ユメ:シューターズジャケットで+1個!侵食で+2個!
    鶯宿ユメ:9dx8+6
    DoubleCross : (9R10+6[8]) → 6[1,2,2,2,2,3,4,5,6]+6 → 12

    GM:なんと
    〝クォータリング〟:ワンチャンでドッジ!
    鶯宿ユメ:?????
    〝クォータリング〟:5dx>=12
    DoubleCross : (5R10[10]>=12) → 10[1,4,5,5,10]+5[5] → 15 → 成功

    高嶺蓮二:ウギャーーッ
    GM:避けちゃったよ
    安斎しいな:ギエエエエーッ
    GM:ど、どうするね……?
    鶯宿ユメ:ば、バーカ!俺のバーカ!!ええと、ここから当てに行くには……
    鶯宿ユメ:仕方ない!クォータリングのロイスを取得、タイタス化!達成値を+1Dします!あ、相手振っちゃいましたけど、行けます……?
    GM:アリにしましょう……まだ2割の危険があるしなぁ……!
    鶯宿ユメ:よし!○感服/隔意で即タイタス!すごいけど、やり方はどうかと思うわ!
    鶯宿ユメ:1d10
    DoubleCross : (1D10) → 4

    鶯宿ユメ:あぶねーーーっ!!!
    安斎しいな:うおおおおお!!
    高嶺蓮二:あぶな!
    GM:ギリギリやられた……!
    GM:おのれ!
    安斎しいな:ユメかわーーーーっ!!
    GM:ダメージどうぞ!
    鶯宿ユメ:3d10+11
    DoubleCross : (3D10+11) → 20[1,9,10]+11 → 31

    鶯宿ユメ:装甲有効!
    〝クォータリング〟:バックファイアさえなければ耐えてたが……これは死ぬ!
    〝クォータリング〟:そして!
    鶯宿ユメ:……そうだ菫ちゃん機械化してるじゃん!装甲硬そ……やった!!
    〝クォータリング〟:鶯宿ユメのロイスを○敬意/不快感へと変更。タイタス昇華し復活!
    〝クォータリング〟:HP12!
    高嶺蓮二:た、タイタス……!
    鶯宿ユメ:こ、こやつ……
    GM:オーヴァードがロイスを使って何が悪いんでぇ……
    GM:演出どうぞ!
    安斎しいな:感情パワー!!
    鶯宿ユメ:は!
    鶯宿ユメ:すっと邦夫の脇を(そういえば前回蹲るって書いてあってのに倒れるのを受け止めるとか書いちゃいました!すみません!!)通り過ぎる
    鶯宿ユメ:「さて、クォータリングさん」
    〝クォータリング〟:「商談の申し出?」
    〝クォータリング〟:四つの銃口があなたに向けられる。
    鶯宿ユメ:「いいえ。こちらはあなたの会社と取引の用意はありません」
    鶯宿ユメ:外の戦闘の喧騒も、たった今まで行われていた巨大銃器の嵐のような砲撃も、上辻警備保障と槇原邦夫の殴り合いも、
    鶯宿ユメ:心に刻めど脳裏はあくまで冷ややかに、クォータリングへと歩みを進める(データ的にはまったく動いてませんけどね!!)
    鶯宿ユメ:「ですので、これは最後の……これ以降はそんな余裕はなさそうですので……訓告です」
    〝クォータリング〟:この銃の射程は数百mに及ぶ。故に、
    〝クォータリング〟:あなたがいる場所は常に〝射程内〟である。
    〝クォータリング〟:「聞き入れるつもりは無く」
    〝クォータリング〟:「そしてあなた達の生存を許すつもりも無い!」
    〝クォータリング〟:あなたへ向けられた四つの銃口が火を噴く!
    鶯宿ユメ:「企業として、決定的な損失が出る前に」
    鶯宿ユメ:ゆるり二つの腕には長短一対の槍
    鶯宿ユメ:「降伏なさってくださいな」
    鶯宿ユメ:言うなり——
    鶯宿ユメ:それは星が流れるようなスピード。四つの火砲のうちの一つは短槍に『受け流され』地を抉った
    鶯宿ユメ:一つは鶯宿ユメのはるか後方の壁面を吹き飛ばした。彼女はすでにその場にはいない。一つは長い槍に貫かれ、串刺しの状態で止まった
    鶯宿ユメ:そしてもう一つは打ち出されるなり両断され、あらぬ方向に飛んで行った
    鶯宿ユメ:「……だから言いましたのに」
    鶯宿ユメ:言葉と同時。短槍がクォータリングの胸を貫いている
    〝クォータリング〟:「ぐっ……!」
    〝クォータリング〟:肉を穿つ感触ではない。
    〝クォータリング〟:金属の装甲を力任せに貫くような手応えだ。
    鶯宿ユメ:「貴女の脱落。それは貴社にとってとって致命的な損失よ。もう遅いかもしれませんけど」
    〝クォータリング〟:血は流れているらしい。血の他には機械油の類いも、燃料も──
    〝クォータリング〟:そういうものが槍を伝わって、ぽたぽたと倉庫の床に落ちる。
    鶯宿ユメ:……『まだ』ね。心の裡に、冷汗が流れる
    〝クォータリング〟:「……想定より動きが速く正確だった」
    〝クォータリング〟:「そうね」
    〝クォータリング〟:「見積もりが甘かったことだけは認めましょう、けれど──」
    〝クォータリング〟:動いている。
    〝クォータリング〟:オーヴァードならば。強化兵士ならば。この程度では死にはしない。そして。
    鶯宿ユメ:渾身の力を持って長槍を顎から脳天に向けて突き込みにかかる!しかし!
    〝クォータリング〟:肘。
    〝クォータリング〟:槍の穂先を肘が横から打ち、頭部の破砕を妨げる!
    鶯宿ユメ:「……さすが」はじかれた。にこにことした笑顔のまま、賞賛!
    GM:では
    GM:クリンナップ! の前に一応聞いておきましょう
    GM:安斎さんは既に邪毒解除してますが、邪毒のランクが10なので
    鶯宿ユメ:あ!そうだ邪毒……!
    GM:クリンナップ処理に入る前にお二人は消します?
    高嶺蓮二:消す!
    鶯宿ユメ:消しましょう。死ぬ!
    安斎しいな:平気だぜ~~
    高嶺蓮二:クォータリングのロイスをタイタス昇華してバッドステータス解除!
    GM:ダイスを振らずに全員のロイスを削れるのは気分がいいなぁ~!
    鶯宿ユメ:ごめんなクニオ、あくまでデータ的処理ってことで……邦夫のロイスをタイタス化、解除!
    高嶺蓮二:許せねえ……!
    鶯宿ユメ:クソーッ!!
    GM:では
    GM:クリンナップは何事も無く終わって

    ラウンド2


    GM:セットアップ! たぶん誰も無い!
    鶯宿ユメ:無!
    安斎しいな:いえす!
    高嶺蓮二:なし!
    GM:イニシアチブ!
    〝クォータリング〟:《加速する刻》
    〝クォータリング〟:《加速する刻Ⅱ》
    鶯宿ユメ:また加速した!二重!!
    高嶺蓮二:死ぬぞ!
    〝クォータリング〟:そして自分自身の手番は待機するので、今回は二回行動で行くぜ
    〝クォータリング〟:そしてちょっと対象決定
    〝クォータリング〟:1d3
    DoubleCross : (1D3) → 3

    〝クォータリング〟:ユメ先輩と
    〝クォータリング〟:1d2
    DoubleCross : (1D2) → 2

    〝クォータリング〟:安斎さんね、おkおk
    高嶺蓮二:無事!
    〝クォータリング〟:1プロセス目!
    〝クォータリング〟:マイナー無し。メジャー、《コンセントレイト:ノイマン》+《コントロールソート》+《マルチウェポン》+《ヴァリアブルウェポン》 侵蝕+10
    〝クォータリング〟:侵蝕100越えでエフェクトのレベルが上がってるので、使うレッドテンペストを4つに増やします
    〝クォータリング〟:対象は鶯宿ユメ!
    〝クォータリング〟:15dx7+10 命中判定!
    DoubleCross : (15R10+10[7]) → 10[1,1,1,1,3,3,3,3,4,5,6,7,8,8,9]+10[1,1,8,9]+6[5,6]+10 → 36

    鶯宿ユメ:カウンター!!《カウンター》《コンセントレイト》《無形の影》!
    〝クォータリング〟:ふっふっふ……そのダイス数で私に勝てるかな……!
    鶯宿ユメ:振ります!
    GM:来いやぁ!
    鶯宿ユメ:さっきの数値がちらつく……でも……振る!
    鶯宿ユメ:9dx8+6
    DoubleCross : (9R10+6[8]) → 10[1,4,5,5,5,7,9,10,10]+6[1,5,6]+6 → 22

    鶯宿ユメ:妖精の手!一個クリティカルにする!
    GM:げっ
    鶯宿ユメ:えーと、一個クリティカルだから、+20スタートなわけか
    GM:そもそもユメ先輩の侵蝕が100を越えてるかしら
    GM:うむ
    GM:ログで追うと分からなくなるので!
    GM:改めてこちらでの発言で、さっきのメジャーの侵蝕上昇の処理をお願いします!
    鶯宿ユメ:かしこまりました!すいません!
    鶯宿ユメ:うんとですね。今のカウンター分の侵食値増加で、95が105になったところです!そして、原初:妖精の手で+5!今110!
    鶯宿ユメ:で、振る!
    GM:いえ
    鶯宿ユメ:うお
    GM:さっきのメジャーの前の侵蝕が幾つで、メジャーアクションをした結果幾つになったか教えてくだされ
    鶯宿ユメ:ああ~そうか、ごめんなさい。さっきのラウンドのメジャー判定前の侵食値は89、コンセ無形拳で+6。よって95です!
    GM:OK,
    鶯宿ユメ:そこから今のカウンターへと繋がります!振るぜ……
    GM:ならばカウンターのダイスはあってる! 妖精の手どうぞ!
    鶯宿ユメ:1dx8+26
    DoubleCross : (1R10+26[8]) → 10[8]+7[7]+26 → 43

    鶯宿ユメ:やったーあ!
    GM:ちぃっ!
    GM:ならばクォータリングの攻撃は不発! そっちのダメージ!
    鶯宿ユメ:ウィ!
    鶯宿ユメ:さっきのもだけど、サイドリールでダメージは常に+1D!
    鶯宿ユメ:6d10+11
    DoubleCross : (6D10+11) → 48[9,9,10,4,10,6]+11 → 59

    鶯宿ユメ:装甲有効!
    〝クォータリング〟:では、えーと
    〝クォータリング〟:まずこのダメージで一度倒れて
    〝クォータリング〟:高嶺 蓮二 ○感服/嫉妬をタイタス昇華、HP12で復活
    〝クォータリング〟:そしてメインプロセス終了時のバックファイア
    〝クォータリング〟:12-4d10
    DoubleCross : (12-4D10) → 12-24[10,7,5,2] → -12

    鶯宿ユメ:ちょ、ちょうど死ぬ……
    高嶺蓮二:かわいそう
    〝クォータリング〟:余裕でまた死ぬ! 安斎しいなのロイスを○好意/憐憫にしてタイタス昇華!
    安斎しいな:もう倒れてろ!
    安斎しいな:無理してんじゃねえ!
    GM:では、そうだな
    GM:演出は後に回して
    〝クォータリング〟:侵蝕110+10=120
    〝クォータリング〟:2回目メインプロセス。マイナー、無し
    〝クォータリング〟:侵蝕がやっと120乗ったぜ……メジャー!
    〝クォータリング〟:《コンセントレイト:ノイマン》+《コントロールソート》+《マルチウェポン》+《ヴァリアブルウェポン》+《ギガノトランス》 侵蝕+30
    〝クォータリング〟:ギガノトランスにより攻撃はシーン選択になりますので、PC全員を対象にします
    〝クォータリング〟:15dx7+10
    DoubleCross : (15R10+10[7]) → 10[1,2,3,3,3,3,4,4,4,5,6,8,9,9,9]+10[1,1,4,9]+10[9]+3[3]+10 → 43

    〝クォータリング〟:さあこい
    高嶺蓮二:ドッジ!
    安斎しいな:回避!リフレックス+アドレナリン!
    高嶺蓮二:14DX>=43
    DoubleCross : (14R10[10]>=43) → 10[1,3,3,4,5,7,7,7,8,9,9,10,10,10]+10[2,8,10]+3[3] → 23 → 失敗

    高嶺蓮二:グゥゥ
    鶯宿ユメ:我はさっきのカウンター行為で侵食100超えたものぞ!!
    鶯宿ユメ:フンッ!《隠された世界》!!
    GM:そうそう避けられはしないぜ……
    GM:ってウギャーッ!
    GM:単体化!
    鶯宿ユメ:あ、ごめんなさいもう打っちゃまずかったですか……?
    鶯宿ユメ:ダメなら……取り下げますぜ!
    GM:いや、やってもらおう。だが
    GM:この場合誰がターゲットになるんだろう
    安斎しいな:私にやらせてほしい
    高嶺蓮二:あ……安斎!
    安斎しいな:ロイスにも余裕あるしな!
    鶯宿ユメ:単体になったら、対象は改めて攻撃側が決める、とあります
    鶯宿ユメ:だが……あ、安斎!
    GM:えーと、「対象はあらためて選択させること」か
    GM:良かろう、面白い……狙ってやろうじゃねえか!
    安斎しいな:よっしゃあ!!
    〝クォータリング〟:対象、安斎しいな!
    鶯宿ユメ:よかった、ありがとうございます!!
    〝クォータリング〟:そのデカいあたり判定で避けられると思うな!
    安斎しいな:若杉さんに庇護○/憤懣でロイスを取得しつつ、クォータリングのロイスを昇華!
    安斎しいな:Cを下げて、リフレックス&アドレナリン!
    高嶺蓮二:すげえ切り方するな……!
    安斎しいな:16dx6
    DoubleCross : (16R10[6]) → 10[1,2,3,3,3,4,4,5,7,7,8,10,10,10,10,10]+10[2,2,2,5,6,8,10,10]+10[1,3,8,8]+10[7,8]+10[4,10]+10[8]+5[5] → 65

    鶯宿ユメ:隠された世界分、侵食増やしておこう。1ダイス+2!
    GM:ぐぉおおおおぉ
    鶯宿ユメ:1d10+2
    DoubleCross : (1D10+2) → 3[3]+2 → 5

    安斎しいな:おらあーっ!!
    高嶺蓮二:やりやがった!
    鶯宿ユメ:すげーっ!!
    GM:おのれら130点のくせにつええな!!!
    〝クォータリング〟:侵蝕120+30=150
    〝クォータリング〟:バックファイア!
    〝クォータリング〟:12-4D10
    DoubleCross : (12-4D10) → 12-20[8,5,1,6] → -8

    〝クォータリング〟:………………
    〝クォータリング〟:では。
    〝クォータリング〟:まず軽く演出からハイロウ
    〝クォータリング〟:何故カタカナった
    高嶺蓮二:おい!
    高嶺蓮二:やめろーっ
    鶯宿ユメ:菫ーっ!!
    〝クォータリング〟:──軋むボディがライフルを構える。
    〝クォータリング〟:一撃で人の四肢を四散させる超火力は──金属の体と言えど容易に押し留められぬ反動を産む。
    〝クォータリング〟:それが四丁だ。一度引き金を引く度に、骨が砕けるような激痛が走る。
    〝クォータリング〟:だが。
    〝クォータリング〟:「惜しいわ、本当に惜しい」
    〝クォータリング〟:「あなた達が私の商品なら──」
    安斎しいな:「鶯宿」
    安斎しいな:「ボクに回して、出来るでしょ」
    安斎しいな:柱を盾にがり、と『キャンディ』を噛み砕く
    鶯宿ユメ:「OK」即断。頭の中ですら、一切の計算はない。なぜなら
    鶯宿ユメ:「お友達だものね」にこにこと言う。彼女の力は信頼するに余りあるからだ
    安斎しいな:「……かもね」
    安斎しいな:にっと笑って
    安斎しいな:柱の影から飛び出していく!
    〝クォータリング〟:「──もっと有益に使ってあげられたでしょうにね──!!!」
    〝クォータリング〟:機銃掃射が如き音だった。
    〝クォータリング〟:立ち塞がる何もかも、微塵に砕く鋼の暴風。
    〝クォータリング〟:それは本来なら、敵対者全てを平等に蹂躙する筈であった。
    〝クォータリング〟:だが。
    安斎しいな:たんっ とんっ
    安斎しいな:銃砲の轟音にかき消される、軽い足音をたてて
    安斎しいな:ステップ踏むように、その体は跳ねる
    鶯宿ユメ:かつての、崩落戦時分の鶯宿ユメの能力は、槇原邦夫が見た通りの嵐のごときものだったのだろう
    鶯宿ユメ:今はその力はない。現在の体で失われたその力の分を発揮するには、手足が倍以上は必要だ。だが
    鶯宿ユメ:《傍らの影法師》とん、とん、とん。自身の影から伸びた都合数本の触腕。それが最低限の動きでレッドテンペストを軽く『押す』!
    鶯宿ユメ:暴風の銃撃は、それだけですべて一点へと収束する!
    安斎しいな:「偉そうにしてるくせにさ、知らないのかよ」
    安斎しいな:狭まった範囲へと収束された、弾丸の嵐を
    安斎しいな:軽々と躱し、翻弄していく
    〝クォータリング〟:「っ、この──!」
    〝クォータリング〟:多少、銃口がずらされた。
    〝クォータリング〟:さりとてそれだけならば、直ぐにでも補正は間に合う。
    〝クォータリング〟:獲物を一匹撃ち殺して、悠々と次を狙えば良いはずだ、なのに、
    安斎しいな:「ウサギは王様なんだ。逃げ足速くて、どんな敵にだって捕まらない」
    安斎しいな:「”千の敵を持つ王”(エル・アライラー)」
    安斎しいな:「捕まえてみろよな、人間サマ」
    〝クォータリング〟:「童話の住人気取りか、野の獣如きがァッ──!!!」
    〝クォータリング〟:弾頭の暴風。吹き荒れる。
    安斎しいな:「だったらお前はなんなのさ……ばーかばーかっ!にひひひっ!」
    〝クォータリング〟:薬莢がカラカラと床に散らばって、銃身は赤熱し、そして
    〝クォータリング〟:ビシィッ
    〝クォータリング〟:──破断音は銃器ではなく、少女の体内から。銃声に負けぬ程の音量を以て鳴り響いた。
    〝クォータリング〟:膝を着こうとはしない。だが。
    〝クォータリング〟:その両腕が肩から崩れ、床に落ちた。
    安斎しいな:「……ほらね」
    若杉 たつき:「あっ……!?」
    安斎しいな:「やっぱりお前も、『トクベツ』なんかじゃないよ」
    若杉 たつき:思わず駆け寄ろうとし──踏みとどまる。
    高嶺蓮二:「……」
    高嶺蓮二:その光景に、ただ紫煙をくゆらせる。
    〝クォータリング〟:「……………………」
    〝クォータリング〟:落ちた腕を見た。自分を〝特別じゃない〟と断言する少女を見た。
    〝クォータリング〟:首を動かさないまま、視線だけで周囲を見渡し、自分の状況を把握し、
    安斎しいな:「降参しなよ」
    安斎しいな:「もう無理だって、それ」
    〝クォータリング〟:微笑み、目を閉じる。
    〝クォータリング〟:「最期に聞いてあげるわ、あなた達に」
    〝クォータリング〟:「あなた達は、何の群れなの?」
    〝クォータリング〟:「大男に、季節感の無い服の小娘。ニヤけ面の学生に、ロクな仕事も出来なかった愚図女」
    〝クォータリング〟:「全く共通点が見えなくて、いい加減に頭痛がしていた所よ」
    高嶺蓮二:「……言ってやれ、安斎」
    安斎しいな:「にひひ」
    安斎しいな:「ボクらは上辻警備保障と愉快な仲間たち」
    安斎しいな:「お金を貰えばどこでも行くし」
    安斎しいな:「気に入らないやつはぶん殴る!」
    安斎しいな:「そういうふつーの、人間の集まり」
    安斎しいな:「ってことでヨロシク」
    〝クォータリング〟:「……普通という言葉の定義を疑いたくなるわね」
    高嶺蓮二:「そう、ただの人間だ」
    高嶺蓮二:「お前もな。車崎菫」
    〝クォータリング〟:「ふん」
    〝クォータリング〟:「作り物の体、外付けの力。それを指して〝人間〟ね」
    〝クォータリング〟:「笑っちゃうわ、高嶺 蓮二」
    高嶺蓮二:「ハッ。今のお前が言っても、そりゃ負け犬の遠吠えってんだよ」
    高嶺蓮二:「……ほら、お前も」
    高嶺蓮二:ばしっ、と若杉さんの背を押す。
    若杉 たつき:「えっ……?」
    若杉 たつき:背を押され、前に踏み出す。
    高嶺蓮二:「なんか言いたいことあんなら、今のうちだぜ」
    若杉 たつき:何とか言葉を発しようとするも──声にならず、まるで水槽の金魚のように口を開閉するだけ。
    〝クォータリング〟:その様を見て、
    〝クォータリング〟:「あははっ」
    〝クォータリング〟:「相変わらず無様ね、たつき」
    〝クォータリング〟:「犬か豚か、そういう類いの生き物だと思ってたけど」
    〝クォータリング〟:「とうとう悪食の鮒に生まれ変わったのかしら。誰の餌でも美味しく食べられます、って?」
    〝クォータリング〟:腕の無い少女は、口元を隠す事も出来ず、大口を開けて笑った。
    〝クォータリング〟:それから急に──ぴたりと笑声を止めて
    高嶺蓮二:「あー、そういうの何て言うんだっけ?」
    高嶺蓮二:「えー……そう」
    高嶺蓮二:「ツンデレ?ってやつ?」
    安斎しいな:「なーんだ」
    安斎しいな:「要するにスキなんじゃん、若杉のこと」
    〝クォータリング〟:「高嶺」
    高嶺蓮二:「何だよ」
    〝クォータリング〟:「私の敬意を尊重する気があるのなら、その安い言葉選びを止めなさい」
    安斎しいな:「あ、キレてる」
    高嶺蓮二:「ああ?ケーイをソンチョー?」
    高嶺蓮二:「知らねェ~~!そんなんする気ねえし」
    〝クォータリング〟:「……もう少し情緒を育てなさい。小学生じゃないんだから」
    〝クォータリング〟:はぁ、と息を吐く。
    〝クォータリング〟:それから、言葉を止めて──若杉たつきの顔を見た。
    〝クォータリング〟:じいっ、と。
    〝クォータリング〟:その口がどうにか、言葉を発するまで。
    若杉 たつき:「……………………」
    若杉 たつき:「……私、は」
    若杉 たつき:「私は、普通に……普通の人みたいに、生きてみたかった」
    若杉 たつき:「色んな本に書いてあるだろ? 友達同士で買い物に行くとか、外食するとか、そんな風な」
    若杉 たつき:「それで、時々喧嘩したり、仲直りしたり……」
    〝クォータリング〟:「……………………」
    若杉 たつき:「……ありきたりで面白くないかな、菫には」
    若杉 たつき:「でも、私」
    若杉 たつき:「今からでも遅くないと思う、だから……!」
    〝クォータリング〟:「〝ただの人間〟達」
    〝クォータリング〟:若杉たつきの声を遮るように、少女は言った。
    〝クォータリング〟:「そこの、出来が悪い実験体を群れに迎え入れるだけの度量は」
    〝クォータリング〟:「あなた達の社会にあるのかしら」
    高嶺蓮二:「無いんじゃね?」平然と言う。
    高嶺蓮二:「実験体っつうか、今時」
    高嶺蓮二:「職歴の無い普通のオッサンでも、社会的には入れる群れなんてあんま無えし……」
    安斎しいな:「だから自分たちで作んなきゃさ」
    安斎しいな:「やってらんないじゃん」
    鶯宿ユメ:「いちおう、わたしたちはそういう社会を目指してはいるけどね」
    安斎しいな:「よーするに」
    鶯宿ユメ:「それがいつになるかは判らないけど……まあそういう社会に入れるお手伝いはできると思うわ」
    安斎しいな:「オマエが思ってるほど、ボクらだって、若杉だってザコじゃないし」
    安斎しいな:「自分で自分のこと、やってんだよ」
    安斎しいな:「えらそーに言うの、やめろよな」
    〝クォータリング〟:「……ふふっ」
    〝クォータリング〟:「あなた達って」
    〝クォータリング〟:「あたまに〝馬鹿〟が付く類いのお人好しなのね」
    〝クォータリング〟:Sロイス 若杉 たつき ○純愛/偏愛 をタイタス化昇華
    〝クォータリング〟:──両肩の断面。繋ぎ止めていた腕を失った部位が、
    〝クォータリング〟:高侵蝕域に至ったレネゲイドウィルスの力で歪に再生する。
    〝クォータリング〟:それは、床に落ちた両腕を絡め取る触腕となって
    〝クォータリング〟:肩の破損を強引に再生する。
    〝クォータリング〟:……タイタス昇華により、HP最大で復活。これにより車崎 董は全てのロイスを消失。
    〝クォータリング〟:帰還、不能。
    GM:では。
    〝クォータリング〟:E歪んだ囁き 対象は若杉 たつき。車崎 董へのロイスを、ネガティブを表とし、その内容を〝忘却〟とします。
    〝クォータリング〟:そして
    〝クォータリング〟:衝動判定+E堕落の誘い!
    GM:待たせたな皆さん。後回しにしていた衝動判定の時間だ!
    高嶺蓮二:馬鹿野郎!!!
    鶯宿ユメ:あばばばば
    GM:目標は12!
    〝クォータリング〟:15dx>=12
    DoubleCross : (15R10[10]>=12) → 10[1,3,3,4,5,5,7,7,7,8,8,9,9,9,10]+1[1] → 11 → 失敗

    〝クォータリング〟:〝クォータリング〟も暴走!
    安斎しいな:ここで!?
    高嶺蓮二:5DX>=12
    DoubleCross : (5R10[10]>=12) → 7[1,3,5,6,7] → 7 → 失敗

    安斎しいな:4dx
    DoubleCross : (4R10[10]) → 9[5,5,7,9] → 9

    鶯宿ユメ:能力的に、衝動判定は成功しないとまずい!
    GM:なお、堕落の誘い効果で、衝動判定に失敗した場合はまず侵蝕を100まであげてからの侵蝕2d10増だったんですが
    GM:100無い子、いないね……?
    高嶺蓮二:いない……
    高嶺蓮二:106+2D10
    DoubleCross : (106+2D10) → 106+14[7,7] → 120

    鶯宿ユメ:のでコンセ無形拳!
    鶯宿ユメ:9DX7+1>=12
    DoubleCross : (9R10+1[7]>=12) → 10[1,3,6,7,7,7,7,8,10]+10[3,3,3,3,8,8]+10[5,8]+10[8]+2[2]+1 → 43 → 成功

    安斎しいな:110+2d10
    DoubleCross : (110+2D10) → 110+13[7,6] → 123

    安斎しいな:ウグゥーッ
    GM:すっげえ回った
    鶯宿ユメ:成功!でも6増えて121!みんなと大して変わらないぞ!
    鶯宿ユメ:2d10
    DoubleCross : (2D10) → 9[2,7] → 9

    GM:そして上手い具合に収まっていく
    鶯宿ユメ:そして9。130!
    若杉 たつき:──それは、突然の出来事だった。
    若杉 たつき:ふうっと、糸が切れたように、若杉たつきは仰向けに倒れた。
    若杉 たつき:もしかするとそれは、坑道のカナリヤのようなものだったのかも知れず、
    若杉 たつき:或いは──
    安斎しいな:「!?」
    高嶺蓮二:「……!? おい、若杉!?」
    安斎しいな:「こいっつ…!」
    〝クォータリング〟:否。
    〝クォータリング〟:その先は言うまい。
    〝クォータリング〟:「UGN」
    〝クォータリング〟:「私、あなた達が嫌いよ」
    〝クォータリング〟:「私から家畜を奪って行った、あなた達が嫌い」
    〝クォータリング〟:「あなた達と馴れ合って生きていこうだなんて絶対に嫌」
    鶯宿ユメ:「っ……!クォータリング」
    安斎しいな:「オマエさあ、オマエさあ……!」
    高嶺蓮二:「この……馬鹿女……!」
    〝クォータリング〟:「全て殺すわ、全て解体する。そして」
    〝クォータリング〟:「私が産み出す兵士の〝素材〟として、この先も生かし続けてあげる!」
    〝クォータリング〟:妄執? 情念? この心の色を何と呼ぶか、その解は少女さえも知らぬ。だが。
    〝クォータリング〟:間違い無くその衝動は、あなた達のレネゲイドを強烈に揺さ振り喚起する!
    鶯宿ユメ:「……残念ね」場違いなほどに、しょんぼりとした顔
    安斎しいな:「ッ」
    安斎しいな:足が止まる、背筋が震え、膝をつく
    鶯宿ユメ:目の前が暗くなる。天地が揺れる
    鶯宿ユメ:「……これはこれは」危険!!
    高嶺蓮二:「……ざけんじゃねえぞ……テメェ……!」
    高嶺蓮二:憤怒に満ちた瞳には、『敵』しか映っていない。
    安斎しいな:「だったら……だったら最初から、1人でやってろよ」
    安斎しいな:「一緒にいる気も無いくせに、欲しがろうとすんな!!」
    安斎しいな:「オマエはサイテーだ!バカ!バカ!バーーーカ!!」
    安斎しいな:怒鳴りつける。
    安斎しいな:その眼に薄く涙が浮かんでいる。
    GM:──これより、あなた達の眼前に立つのは、一人の女を求め続けたオーヴァードではない。
    GM:その成れの果て、思いの残滓。
    GM:ジャームだ。
    GM:敢えて、システムとは矛盾する事を言わせてもらおう。
    GM:ラウンド1。
    GM:戦闘開始、と。
    鶯宿ユメ:ぬがーっ!
    安斎しいな:ぐえあーっ
    高嶺蓮二:グェ~~~~
    GM:では
    GM:高嶺蓮二、あなたの手番だ。
    高嶺蓮二:マイナーで戦闘移動、〝クォータリング〟に接敵。
    高嶺蓮二:メジャーで≪コンセントレイト:ウロボロス≫+≪無形の影≫+≪命の剣≫+≪虚ろなる軍団≫
    高嶺蓮二:14DX7+1
    DoubleCross : (14R10+1[7]) → 10[1,3,3,3,5,5,5,6,6,6,7,8,8,9]+10[1,4,7,8]+10[3,9]+10[7]+10[10]+10[10]+10[7]+6[6]+1 → 77

    高嶺蓮二:オッオッオ!?
    GM:うげぇっ
    〝クォータリング〟:暴走リア不!
    鶯宿ユメ:すごいわ!
    高嶺蓮二:うーん
    高嶺蓮二:いや魔花はとっとこう
    高嶺蓮二:ダメージ!
    〝クォータリング〟:来いやぁ!
    〝クォータリング〟:おっと!
    〝クォータリング〟:念のためだ
    〝クォータリング〟:《ディスマントル》!
    高嶺蓮二:な……なんだっけそれ!
    〝クォータリング〟:暴走しててもダメージは減らせる! ダメージをマイナス15するぜ!
    高嶺蓮二:クソが!
    高嶺蓮二:8D10+11+2D10+12
    DoubleCross : (8D10+11+2D10+12) → 26[2,3,8,1,1,5,2,4]+11+10[6,4]+12 → 59

    高嶺蓮二:チィ~~ッ
    〝クォータリング〟:ふふふ……良い威力だが……これでは死なぬなぁ!
    〝クォータリング〟:とは言え、かなりのダメージは入った! 演出どうぞ!
    高嶺蓮二:全身に怒気を漲らせ、〝クォータリング〟——ジャームと化した少女へと歩いていく。
    高嶺蓮二:「ざけんじゃねえぞ、なあ」
    高嶺蓮二:握り締めた拳、腕に、縄のような筋肉が浮き上がる。
    高嶺蓮二:「ざけんなよ」
    高嶺蓮二:眼前まで歩み寄り。
    高嶺蓮二:拳を大きく振りかぶる。
    高嶺蓮二:素人でも丸分かりであろう、大振りのテレフォンパンチ。
    〝クォータリング〟:そんなものでも
    〝クォータリング〟:そんなものすらも
    〝クォータリング〟:避ける事はできない。避けようという発想が無い。
    〝クォータリング〟:その怪物は、あなたの目を見ている。
    高嶺蓮二:至近距離。その目を真っ直ぐ見据えて。
    高嶺蓮二:「らあァッ!!」
    高嶺蓮二:そのまま、渾身の力で拳を振り抜く。
    〝クォータリング〟:その金属の体は、先ほどより数段も重く変わっていた。
    〝クォータリング〟:比重の極端に大きな、重く堅い金属の体は、しかし生物の柔軟性を備え、
    〝クォータリング〟:殴りつけられれば黒色の血を散らしながら、肉/機械片の一部を削ぎ取られる!
    〝クォータリング〟:……悲鳴は上がらず、声も上がらない。
    〝クォータリング〟:無感情の目が、あなたを見ている。
    高嶺蓮二:顔に返り血を浴びて、その目を見る。
    高嶺蓮二:「何がしてえんだよ、テメェは……?」
    高嶺蓮二:「分かるように説明しろよ……なあ……」
    高嶺蓮二:「……ふざっけんじゃねえぞッ!!車崎菫ッ!!」
    高嶺蓮二:怒りに任せて、怒鳴りつける。
    高嶺蓮二:それが何に対しての怒りなのか、自分でも分からずに。
    高嶺蓮二:侵蝕率 120>133
    GM:では
    GM:安斎しいな、あなたの手番だ。
    GM:此処で仕留めねばこの怪物は動き始める。
    GM:具体的に言うと手番が回っちゃう上に、
    安斎しいな:ウォアーッ!
    GM:クリンナップで高速再生を使い始めます。
    GM:頑張れ
    安斎しいな:マイナーで接敵!メジャーでコンセ+アドレナリン+獣の力+獣王の力!
    〝クォータリング〟:さあ来い私は暴走中だぞお!
    安斎しいな:19dx7-1
    DoubleCross : (19R10-1[7]) → 10[1,1,1,1,1,2,2,3,3,4,4,4,5,6,6,6,8,8,9]+10[2,4,8]+3[3]-1 → 22

    高嶺蓮二:≪原初の紫:宵闇の魔花≫
    高嶺蓮二:達成値+11 侵蝕133>138
    安斎しいな:センキュー!!
    高嶺蓮二:安斎はHP-5だ!
    GM:来やがったな……だがダメージダイスが一つ増えただけの事よ!
    GM:出目が悪ければまだワンチャンス……来い!
    安斎しいな:ギリHPが残る!残りHP1!
    安斎しいな:ダメージ!!
    安斎しいな:4d10+32
    DoubleCross : (4D10+32) → 25[7,4,10,4]+32 → 57

    安斎しいな:っしゃあ!
    鶯宿ユメ:でかーい!
    高嶺蓮二:強いぞ!
    〝クォータリング〟:…………
    〝クォータリング〟:……
    〝クォータリング〟:復活エフェクト等は、
    〝クォータリング〟:無し!
    安斎しいな:うおおおお
    〝クォータリング〟:PC側の勝利確定です、演出どうぞ!
    高嶺蓮二:やった……
    鶯宿ユメ:勝った!
    安斎しいな:「うう……わあああああっ!!
    安斎しいな:ダンッ!!
    安斎しいな:拳を振り抜いた高嶺をその背後から跳び越えるように
    安斎しいな:空中に躍りだし、捻りを加えたメイスの一撃が
    〝クォータリング〟:目を、見る。
    〝クォータリング〟:怪物に成り果てた目が、あなたの目を見る。
    〝クォータリング〟:ほんの一瞬の交錯で、
    〝クォータリング〟:あなたの一撃が着弾するまでの時間を、
    〝クォータリング〟:じいっと、瞬きもせずに。
    安斎しいな:がっ きぃん
    安斎しいな:"クォータリング"を叩き伏せ、鈍い金属音を響かせる
    安斎しいな:「……」
    安斎しいな:首のへし曲がった『それ』を見上げて
    安斎しいな:ほんの一瞬だけ、表情を歪ませて
    安斎しいな:「……若杉、ごめん」
    安斎しいな:握りしめた拳の一撃。
    〝クォータリング〟:──あなたの、その言葉が引き金となったように。
    〝クォータリング〟:その拳が、呼び水となったように。
    〝クォータリング〟:「何がしたい、……何が」
    〝クォータリング〟:ジャームは、誰にともなく呟いた。
    安斎しいな:振り抜いて、ねじ曲がった首を跳ね飛ばす。
    安斎しいな:ぐしゃ。
    〝クォータリング〟:首が、倉庫の床に落ちて。
    〝クォータリング〟:少し遅れて首無しの胴体が、俯せに倒れ伏す。
    〝クォータリング〟:からん、からん。
    安斎しいな:「ふぅ……ふぅう……」
    安斎しいな:ボタボタと、潰れた拳から血が落ちる
    〝クォータリング〟:床を転がった首が、言う。
    〝クォータリング〟:「そうね」
    〝クォータリング〟:「……取り返しのつかないことをしたいわ」
    〝クォータリング〟:……声とは呼びがたいもの。
    〝クォータリング〟:電子音。ノイズの混ざった合成音声。
    〝クォータリング〟:「飼ってる小鳥の籠を開けて、空へ追い出してしまうの」
    〝クォータリング〟:「もう二度と戻ってこないんだわ」
    〝クォータリング〟:「けど、私は言うの」
    〝クォータリング〟:「飛んでいけ」
    〝クォータリング〟:「飛んでいけ」
    〝クォータリング〟:「どこまでだって飛んでいけ──」
    GM:──ぶつっ。
    安斎しいな:「そんなに、大事だったんなら」
    安斎しいな:「ただ一緒にいてあげなよ」
    安斎しいな:「籠の中とか、外とかじゃなくて」
    安斎しいな:「……手に乗せてやれよ」
    安斎しいな:「なんでそれが、なんでさ……」
    安斎しいな:「クソバカ!!」
    安斎しいな:メイスをついて、そのまましゃがみこんで
    安斎しいな:「ぅううううううう」
    安斎しいな:「うあああああああん!!」
    安斎しいな:ボロボロ泣き出す。何がそんなに悲しいのか、自分でもわからない。
    安斎しいな:ただ泣いて。泣き続ける。
    高嶺蓮二:「…………」
    高嶺蓮二:倒れた若杉を背負って、安斎の隣に立つ。
    高嶺蓮二:「安斎」
    鶯宿ユメ:「……シーナちゃ」話掛けようとして、止まった
    安斎しいな:「うぅううう……ひぐ」
    安斎しいな:「……れーじ」
    高嶺蓮二:咥えた煙草を動かして。
    安斎しいな:鼻水と涙でぐしゃぐしゃになった顔で見上げる
    高嶺蓮二:「火、点けてくれ」
    高嶺蓮二:「両手塞がってんだよ」
    安斎しいな:「……」
    安斎しいな:「なんだよ」
    安斎しいな:「ボク、ボクさ」
    安斎しいな:「今泣いてんだぞ……ぐすっ」
    高嶺蓮二:知らん、と言わんばかりに、視線で胸ポケットのライターを示す。
    安斎しいな:「……」
    安斎しいな:立ち上がって、安物のライターを取り出して
    安斎しいな:「ばかやろー……」
    安斎しいな:涙目のまま、口元の煙草に火を点ける。
    高嶺蓮二:「……」
    高嶺蓮二:深く煙を吸い込んで、大きく吐き出す。
    高嶺蓮二:「……」
    高嶺蓮二:背の若杉を片手で軽々と支えたまま、もう片方の腕を伸ばし。
    高嶺蓮二:ぐしゃぐしゃと乱暴に、安斎の頭を撫でる。
    安斎しいな:「……」
    安斎しいな:「……くさいよ」
    安斎しいな:「タバコくさい」
    高嶺蓮二:「うるせえ」
    高嶺蓮二:「……帰んぞ」
    安斎しいな:「……」
    安斎しいな:「うん」
    安斎しいな:小さな手のひらで、その指先を
    安斎しいな:弱々しくも捕まえて頷く。
    安斎しいな:目の前の少女の残骸を一瞥して
    安斎しいな:「……バイバイ」
    安斎しいな:手を引かれていく。
    GM:籠の鳥は飛んでいく。
    GM:青い小鳥が飛んでいく。
    GM:どこまでだってと願われたまま、
    GM:街の空へと飛んでいく──。

    バックトラック


    GM:バックトラック!
    GM:今回のEロイスですが、
    GM:《歪んだ囁き》、《堕落の誘い》(2枠相当)、そして次のセットアップで使ってやろうと思ってた《楔の呪い》(2枠相当)です。
    GM:つまり5個分だな!
    GM:振る人どうぞ!
    安斎しいな:いっぱいあるぅ~~!
    高嶺蓮二:振る!
    安斎しいな:無論振ります!
    高嶺蓮二:138-5D10
    DoubleCross : (138-5D10) → 138-26[9,5,2,3,7] → 112

    鶯宿ユメ:5個wwwww 振る!
    高嶺蓮二:素振り!
    高嶺蓮二:112-5D10
    DoubleCross : (112-5D10) → 112-20[4,1,1,7,7] → 92

    高嶺蓮二:あぶね!帰還!
    鶯宿ユメ:130-5d10
    DoubleCross : (130-5D10) → 130-38[5,4,10,10,9] → 92

    鶯宿ユメ:?????
    安斎しいな:131-5d10
    DoubleCross : (131-5D10) → 131-26[5,9,8,2,2] → 105

    鶯宿ユメ:素振り
    鶯宿ユメ:92-4d10
    DoubleCross : (92-4D10) → 92-27[7,9,5,6] → 65

    鶯宿ユメ:????? 戻りました!
    安斎しいな:あ、もう2高かった
    GM:ダイス9個で65戻ってくるとは
    安斎しいな:1倍振り!
    安斎しいな:105-3d10
    DoubleCross : (105-3D10) → 105-16[6,8,2] → 89

    安斎しいな:5点帰還!!
    GM:OK!
    GM:では経験点は、いつもの5点にシナリオ目標達成10点、そして槇原のD実験体が1点で
    GM:16+侵蝕分!
    安斎しいな:21!
    鶯宿ユメ:こっちは4点で帰還!20点です!
    高嶺蓮二:21!
    GM:20!

    ED1:馬鹿


    GM:オーヴァードの回復力というのは大したものである。
    GM:その心が人の域にある限り、彼らは壮絶な戦いを経ても尚、日常に帰還することができる。
    GM:……尤も。
    GM:帰還した後の気恥ずかしさとかそういうものについては、レネゲイドウィルスは何も保証してくれないのだが。
    槙原 邦夫:「すっげーハズい……」
    槙原 邦夫:UGNが所有する拘置所的施設の、強化ガラスの向こう。槇原は両手で顔を覆っていた。
    鶯宿ユメ:「ふふふー」いつも以上に満面の笑顔で、強化ガラスの向こうに座っている
    槙原 邦夫:「なんか普通に生き残ってるし……」
    槙原 邦夫:「普通に捕まってるし……」
    槙原 邦夫:ボロボロにされて担ぎ込まれたとかならさておき、自分の足で歩ける時点での戦線離脱と投降である。
    槙原 邦夫:あれだけ大口を叩いた後では、それこそ合わせる顔が無いのであった。
    鶯宿ユメ:「若気の至りってやつかしら。でもそんな風に思い出せるのも、きっとラッキーなことよ」
    鶯宿ユメ:「無事に帰れたんですからね」
    槙原 邦夫:「そりゃそーだけどよぉ~」
    槙原 邦夫:「ちくしょー、俺今度こそは行けると思ってたんだけどなぁ……」
    鶯宿ユメ:「あんな無茶な形で何かを成し遂げようとしても、きっと後から困るわよ。これでよかったんだわ」
    鶯宿ユメ:「少なくとも、わたしはこうなってくれて心からほっとしてるし、嬉しいわね。ふふっ」
    槙原 邦夫:「…………」
    槙原 邦夫:顔を覆う両手を横に除けて
    鶯宿ユメ:「…………」にっこにこ
    槙原 邦夫:「俺の心配よりよぉ、そっちはどうなんだよ」
    槙原 邦夫:「あの化物の〝クォータリング〟相手だぞ? こう、体にまだガタが残ってたりとか」
    鶯宿ユメ:「そっち?それはまぁ、お仕事は大変だけど……ああ」
    槙原 邦夫:「実はまだ怪我が治ってませんでしたーとか無えよな?」
    鶯宿ユメ:「大丈夫。実は私、今回全然ケガしてないのよね」腕をぐりんぐりん回して
    鶯宿ユメ:「そりゃあ毒性ウィルスとかあったけど、そっちはもう完全に。ばっちり」
    槙原 邦夫:「強えなちくしょう!」
    鶯宿ユメ:「ほぼ無傷で切り抜けられちゃった。中々ないのよ、こういうの。……クニオくんのおかげね」
    槙原 邦夫:「俺の立場が割とねーじゃん!」
    槙原 邦夫:「……まぁ、無事ならいいんだよ無事なら」
    槙原 邦夫:「ついでに物騒な仕事とか止めてカタギになってくれたらもっと良いんだよ」
    鶯宿ユメ:「ふふ。すごく助かったわ。ありがと」>無事 「でもそっちは……残念だけど難しいわね」
    鶯宿ユメ:「心配してくれるのは嬉しいんだけど。今はこれが……えーと、生きてる理由……んん、生きがい?そう、生きがいみたいなものだから」
    鶯宿ユメ:「むしろカタギっていうなら、クニオくんこそよ。よそ様に迷惑かけちゃ、ダメよ」
    槙原 邦夫:「かけたくても檻の中だよ……」
    槙原 邦夫:「はーぁ、悪いことなんてするもんじゃねえや」
    鶯宿ユメ:「ふふっ、そうね。これからお努めってやつよ。今回のチンピラさんもほぼまるごと捕まってるから、ある意味気楽ね」
    槙原 邦夫:「くそ~……」呻きながら突っ伏し、
    鶯宿ユメ:「皆まとめて、再出発のチャンス!」キュピーン!
    槙原 邦夫:「……………………」
    槙原 邦夫:「……俺さ」突っ伏したまま、ボソっと。
    鶯宿ユメ:「……うん」何かを口にしようとして、やめた。今は邦夫の言葉に耳を傾ける
    槙原 邦夫:「まぁ、ずっとあんな感じだから。鶯宿とか、他のUGNみたいな、真っ直ぐな人間の気持ちってまだ分からなくってよ」
    槙原 邦夫:「端金につられてオーヴァードに喧嘩ふっかけた馬鹿だの、本当に死ぬまで暴れちまった馬鹿だの」
    槙原 邦夫:「そっちの連中の気持ちだけ、なんとなく分かるんだよ」
    鶯宿ユメ:「…………うん」
    槙原 邦夫:「〝正しいこと〟って難しいんだぜ」
    槙原 邦夫:「算数ドリルの宿題を、回答集を見ながら書き写すだけのズルをしても」
    槙原 邦夫:「それでも書き間違えるレベルの馬鹿って、結構たくさんいるんだよ」
    鶯宿ユメ:「……ええ」わたしも、かつては出来なかった。今だって出来てるか怪しい
    鶯宿ユメ:「…………そうね」
    槙原 邦夫:「馬鹿が、生きていく為に賢くなるんじゃなくって」
    槙原 邦夫:「馬鹿のまんま馬鹿をやってて、それでも誰も困らないで生きてける世の中」
    槙原 邦夫:「来るといいな、って思うよ」
    鶯宿ユメ:「そうね。そこはわたしも思うし、そんな世界が出来たら素敵って思っているわ」
    槙原 邦夫:「頼むぜ」
    鶯宿ユメ:「ええ。……わたしは、そういうおばかさんの気持ちまでみんな判るような強さが欲しいし、正しく美しくありたいけど」
    鶯宿ユメ:「でもきっと、判ってないことの方が多いと思うの。ううん、実際判っていないんだわ」
    鶯宿ユメ:「だから」
    鶯宿ユメ:「わたしに出来ないことをできるクニオくんは、きっとわたしが持てない強さを持っているのよ」
    鶯宿ユメ:「わたしや、わたしみたいな人たちじゃ、クニオくんが言う世の中はきっと作れないわ」
    鶯宿ユメ:「ちゃんとお努め終わらせて、身ぎれいになって出てきてね。そんな世の中を、クニオくんも一緒につくるの」
    槙原 邦夫:「へいへい。どんだけ掛かるか知らないけどな」
    鶯宿ユメ:「ふふ。大丈夫よ。言ったでしょ、今のクニオくんは強いもの。……鏡、見たことある?」
    鶯宿ユメ:「ああその火傷じゃなくて。小学校の頃とは、もう別人よ」
    鶯宿ユメ:「……さて、それじゃあそろそろわたしは失礼するわね。また時間が出来たら面会に来るわ」
    槙原 邦夫:「おう」
    槙原 邦夫:「あんまり頑張るんじゃねーぞ、鶯宿」
    鶯宿ユメ:「ふふ、本当、がんばらなくていい日が来てほしいものだわ。ありがとう」
    鶯宿ユメ:終始にこにこ顔を崩さぬまま、手を振って面会室を後にする
    鶯宿ユメ:…………
    鶯宿ユメ:廊下を歩きながら考える。いつかここから出てきたクニオくんが、そんな世の中をつくるために働ける
    鶯宿ユメ:いい社会だと思う。きっとそれは、勝利の形の理想の一つだ
    鶯宿ユメ:その日の戦おう。……ふふ、一ついい目標が出来ちゃったわ。そう、戦おう
    鶯宿ユメ:できればそんな社会に、わたしの席があるといいけど

    ED2:友達


    GM:UGNの職員は、いつも忙しそうにしている。
    GM:何か事件が起こったなら、緊急対応、事後の隠蔽処理、報告書類、etc……
    GM:そういう作業が全部終わると、だいたい事件から数日が過ぎている。
    GM:休日。
    GM:第四地区、寄船場動物園。今日も此処は来客が少ない。
    安斎しいな:「うひゃーーー」
    安斎しいな:「象、でっけ~~~」
    御鳴 鳴唯:「……うん」
    御鳴 鳴唯:「こんな大きいものなんだね……」
    鶯宿ユメ:「かっこいいわねえ」
    御鳴 鳴唯:「……そのセンスには疑念を唱えさせてもらう」
    鶯宿ユメ:「えっ」
    安斎しいな:「なんだよ、もっと嬉しそうにしろよなー」
    御鳴 鳴唯:「かっこいい、とかは……象は、違うんじゃ……?」
    御鳴 鳴唯:「……安斎」いきなり体ごと向き直って
    御鳴 鳴唯:「私は表情が硬いだけ」
    安斎しいな:「折角このボクがタイインイワイとして招待してやったのにさ!」
    御鳴 鳴唯:「これでも楽しんでる」
    安斎しいな:「ウソつけ!」
    安斎しいな:「だったらもっとこーして、こーやって」
    安斎しいな:ぐにんぐにんほっぺを手のひらで伸ばしたり潰したり
    鶯宿ユメ:「あの鼻、あの巨体、あの迫力。自然の造形美が……カッコイイと……思うのだけど……」しょんぼり!
    安斎しいな:「面白そうにしろっての!おらおら!」
    御鳴 鳴唯:引っ張られれば容易に形を変える15歳の頬。
    御鳴 鳴唯:「わーい」そして変わらず起伏の少ない棒読みテンション。
    鶯宿ユメ:「そうよ!せっかくなら動物園を楽しみましょうよ!ソフトクリームおごってあげるから!」
    安斎しいな:「お、マジで~!」
    御鳴 鳴唯:「……ありがとう」
    御鳴 鳴唯:「ミックスでよろしく」
    安斎しいな:「鶯宿は話がわかるな~~。ボク、メロン味でね!よろしく!」
    鶯宿ユメ:「ふふーん、シーナちゃんにもたまにはおごってあげるって言ったからね。いいわ、ご馳走チャンスよ!」
    安斎しいな:再び象のかぶりつきに戻る。
    鶯宿ユメ:「ミックスにメロンね。じゃあわたしはラベンダーにしようかしら。……驚いたわ、北海道以外であったのねラベンダーソフト……」

    GM:動物園につきものの軽食屋台──も、此処では数が少ない。
    GM:そもそも動物園として儲けようという姿勢が無いのだから、仕方がない話と言えばそうなのだが。
    GM:おかげでそれなりの距離を歩く羽目にはなった。
    御鳴 鳴唯:「……美味しい」冬の肌寒さも気にせず、ミックスソフトを堪能している。
    御鳴 鳴唯:かつてはマスクで顔を隠していたから、食事には一手間掛かっていたが、今は素通しである。
    鶯宿ユメ:「うん、うん。美味しいじゃないラベンダー。そりゃ本場には叶わないけど……そこがいいわ」
    御鳴 鳴唯:「……本場があるの?」
    鶯宿ユメ:ソフトクリームをなめながら速足で歩く。溶ける前に持ってってやらねば
    鶯宿ユメ:「北海道のラベンダー畑にはね、ラベンダーのソフトクリームがあるの。香りと風味が素敵なのよ」
    鶯宿ユメ:「機会があったら買ってみるといいわ。メイちゃんなら、きっとこれから幾らでもあるわよ」
    御鳴 鳴唯:「…………」
    御鳴 鳴唯:「……知らない事が多い、な」
    御鳴 鳴唯:「動物園も、初めてだし」
    鶯宿ユメ:「そうかもしれないわね」
    鶯宿ユメ:「でも、そんなのみんな一緒よ。誰だって知らないことだらけ。これから色々体験しましょう」
    御鳴 鳴唯:「……これから、か」
    御鳴 鳴唯:ぴた、と足を止める。
    鶯宿ユメ:「うん」
    鶯宿ユメ:「あら。どうしたの」
    御鳴 鳴唯:その時にはもう、自分の分のソフトクリームは食べ終えていて、
    御鳴 鳴唯:「鶯宿ユメ」
    御鳴 鳴唯:「……ありがとう」
    鶯宿ユメ:「なあに」
    御鳴 鳴唯:「今日と、この前と」
    御鳴 鳴唯:「二度、助けられた」
    御鳴 鳴唯:「ううん……三度、だね」
    鶯宿ユメ:「……やだ。やだわもう。そんな風にかしこまっちゃって」
    鶯宿ユメ:「それに三度なんてもう、わたしそんなにすごいことしてないわよ」
    御鳴 鳴唯:「映画」
    御鳴 鳴唯:「楽しかった」
    鶯宿ユメ:「……ああ」
    御鳴 鳴唯:そして鳴唯は、あなたが持つメロンソフトの方へと手を伸ばす。
    御鳴 鳴唯:「持って行く」
    御鳴 鳴唯:「安斎とも、話したいから」
    鶯宿ユメ:「……うん。そうね、行ってらしゃい」言葉が遅れた。わたしは、それに礼を言われるようなことができたのだろうか
    鶯宿ユメ:むしろ謝らなければいけない立場ではないだろうか。『あの子』を助けられなかったのは、わたしの責任なのに
    GM:穏やかな休日だ。
    GM:遠ざかる背は姿を消す事も無く、歩いていく。
    鶯宿ユメ:「ねえ、メイちゃ……」
    鶯宿ユメ:声をかけようとして、止まる
    鶯宿ユメ:何もない。御鳴鳴唯にわたしが言えることは、何もない。……あの子は本当に、あの事件で変わったのだ
    鶯宿ユメ:あの件の時、わたしは言った。彼女を無為に追い詰めたことを、無為に苛立っていたことを謝りたいと
    鶯宿ユメ:結局、それは有耶無耶になってしまったし、きっと機会ももう訪れない気がするけど
    鶯宿ユメ:……でも、いいのだ。あの子はもう、本当に強い
    鶯宿ユメ:「……まったくもう、やになっちゃうわ。皆して一気に人のこと置いていっちゃって」
    鶯宿ユメ:いつもの、にこにこ顔になって彼女を追う
    鶯宿ユメ:「ありがとうね、メイちゃん」
    鶯宿ユメ:だからむしろ礼を言うべきなのだ。わたしが守るべき世界で、立ち上がってくれた彼女に
    鶯宿ユメ:まだ知らないことがあると、世界へ興味を示してくれる彼女に
    鶯宿ユメ:今度、またどこか一緒に遊びに行きましょうね。ふふ

    御鳴 鳴唯:「安斎」
    安斎しいな:「うわーい!!」
    御鳴 鳴唯:象の檻の前に戻る。荷は片手分のみ。
    安斎しいな:「アーイス、アーイス~」
    安斎しいな:「あり?」
    御鳴 鳴唯:その荷を渡してしまって、自分も彼女の隣に並ぶ。
    安斎しいな:「みなるは食べないの?」
    御鳴 鳴唯:「食べ終わった」
    御鳴 鳴唯:「おいしかった」
    安斎しいな:「なんだよそれ~フゼーが無いな~」
    安斎しいな:あむあむと食べる
    安斎しいな:「……うまー」
    安斎しいな:蕩け顔
    御鳴 鳴唯:「……風情って言葉を知ってるとは思わなかった」
    御鳴 鳴唯:「意外に賢い」
    安斎しいな:「おいこら!ぶっ飛ばすぞ!」
    御鳴 鳴唯:「私は病み上がりの怪我人、暴力はいけない」
    安斎しいな:「何さその態度は~、大体解毒剤とか言うのだって」
    安斎しいな:「ボクが取ってきてやったんだぞ」
    御鳴 鳴唯:「……そうだったね」
    安斎しいな:「つまり命の恩人!ボクの奴隷も同然!わかってんのかそこんとこ~」
    御鳴 鳴唯:「ありがとう」
    安斎しいな:「……う」
    安斎しいな:「あ、ありがとうとかより」
    安斎しいな:「ボクをソンケ—して、へーこらしろって言ってんの!」
    御鳴 鳴唯:「……どうしよっかなー」
    御鳴 鳴唯:「尊敬してあげてもいいけど……」
    御鳴 鳴唯:「でも、安斎」
    安斎しいな:「何さ」
    御鳴 鳴唯:少しだけ横に距離を詰める。
    御鳴 鳴唯:「本当に、それでいい?」
    安斎しいな:「はあん?それ以上に何があるってのさ」
    安斎しいな:「誰だって、都合よくゆうこと聞く相手が一番欲しいに決まってるよ」
    御鳴 鳴唯:「……実体験で、分かったことがある」
    御鳴 鳴唯:「言いたいことを、ちゃんとした形で言わないとp」
    御鳴 鳴唯:「それをずっと、後悔することになる、って」
    安斎しいな:「……」
    安斎しいな:うつむいて、ソフトクリームをひとなめ。
    御鳴 鳴唯:「私達は、普通の生き方をしてないけど」
    御鳴 鳴唯:「……でもね、よく考えたら」
    御鳴 鳴唯:「普通に生きてても、多分同じなんだと思う」
    安斎しいな:「何が同じなのさ」
    御鳴 鳴唯:「〝最後〟が、いきなり来ること」
    御鳴 鳴唯:「……だから、私は言ったよ」
    御鳴 鳴唯:「〝私は友達が欲しい〟って」
    安斎しいな:「……」
    御鳴 鳴唯:「安斎は」
    御鳴 鳴唯:「私が友達だと……嫌……?」
    安斎しいな:「……べっつに」
    安斎しいな:「嫌とか、言ってないだろ」
    安斎しいな:もごもごと言いつつ答える
    安斎しいな:「だけどさ……でもさ」
    御鳴 鳴唯:「うん」
    安斎しいな:「本当に大事な相手がいなくなったら」
    安斎しいな:「嫌じゃん」
    御鳴 鳴唯:「……うん」
    安斎しいな:「だから、一緒にアイスとか食べれてもさ」
    安斎しいな:「相手のこと大事とか、思いたくないよ」
    安斎しいな:「いなくなった時に自分がどうなっちゃうのか、分かんないだろ」
    安斎しいな:「ボクは、怖い」
    御鳴 鳴唯:「……ううん」
    御鳴 鳴唯:首を振る。
    御鳴 鳴唯:表情の薄い顔をぎこちなく歪めて、どうにか唇だけで笑みを作って、
    御鳴 鳴唯:「大事じゃない、って自分に言い聞かせて……目を瞑って……」
    御鳴 鳴唯:「いなくなってから、大事だったんだって気付いたら」
    御鳴 鳴唯:「そっちの方が……もっと、痛いよ」
    安斎しいな:「……」
    安斎しいな:「みなる……」
    安斎しいな:色々な事を思い浮かべてしまう。
    安斎しいな:クォータリングの元を離れていった若杉のこと
    安斎しいな:若杉がいなくなった時のクォータリングのこと
    安斎しいな:ただの想像にすぎないことばかりが頭に思い浮かんで
    安斎しいな:勝手に涙が出てきてしまう。
    御鳴 鳴唯:「私はね……ギリギリ、間に合った」
    御鳴 鳴唯:「友達って呼んでくれた子に……」
    御鳴 鳴唯:「〝ありがとう〟って、ちゃんと言えた」
    御鳴 鳴唯:「だからね」
    御鳴 鳴唯:「私、誤魔化さないことにした」
    御鳴 鳴唯:「あなたとも、友達になりたい」
    安斎しいな:「……うう」
    安斎しいな:「ぐす……」
    御鳴 鳴唯:「……………………」
    安斎しいな:しばらくべそべそとしているが
    安斎しいな:微かに頷く。
    安斎しいな:「言っとくけど」
    安斎しいな:「勝手に、いなくなるなよな……」
    御鳴 鳴唯:「……がんばる」
    御鳴 鳴唯:こういう時は、どうするのだったか。
    御鳴 鳴唯:どうされたら、嬉しかったのだったか。
    安斎しいな:「絶対だぞ、絶対」
    御鳴 鳴唯:もう少し、身を寄せて、
    御鳴 鳴唯:答えの代わりに、小さな体の背へと手を伸ばす。
    安斎しいな:「いなくなったら、キライになるからな」
    御鳴 鳴唯:「うん」
    御鳴 鳴唯:「……寒くない?」
    安斎しいな:「……!」
    安斎しいな:「なんだよぉ、いきなり」
    御鳴 鳴唯:「寒そうだ、って思った」
    御鳴 鳴唯:「……それだけだから、気にしなくていい」
    安斎しいな:「……ぐすっ」
    御鳴 鳴唯:腕の中へ閉じ込めるように、覆い被さるように──
    御鳴 鳴唯:自分がされた時とは逆だけれども、
    御鳴 鳴唯:きっと想いは同じなのだろう抱擁。
    御鳴 鳴唯:「……安斎」
    安斎しいな:「何さ……」
    御鳴 鳴唯:「胸が邪魔」
    安斎しいな:存外、大人しく抱きしめられている
    安斎しいな:「うっさい、ぺちゃぱい」
    御鳴 鳴唯:「……ふふっ」
    御鳴 鳴唯:益体も無い言い争いが出来る。
    御鳴 鳴唯:友達って良いなぁ、等と、思った。
    安斎しいな:「笑うな……いーだ」
    安斎しいな:肩を小さくして見上げるその表情も
    安斎しいな:満更でもなかったりする。

    ED3:煙草


    GM:少し遠くに、象の檻が見える。
    GM:冬の冷たい風に、獣達の臭いが乗っている。
    GM:人の声は少ない。
    GM:景観維持の為に植えられた木が、さやさやと枝を鳴らすのを後ろに置いた、ベンチ。
    若杉 たつき:「はい、煙草」
    若杉 たつき:自分は一本口に咥えて火を付け、それから、箱から一本を突き出してあなたへ向ける。
    高嶺蓮二:「いや、いい」
    高嶺蓮二:かぶりを振ったその手には、ソフトクリーム。
    高嶺蓮二:寒空の下、2メートル近い巨体でそれは、些かシュールな光景かもしれない。
    若杉 たつき:「そろそろ健康に気をつかう歳ってかい?」
    高嶺蓮二:「バカ言え。そんなんじゃねえよ」
    高嶺蓮二:「ここのアイスが旨えんだよ……食ったことないか?」
    若杉 たつき:「有るよ。何処にでも売ってるような、珍しいとこの無いアイスさ。味の種類は多いけど」
    若杉 たつき:「うん、でも。此処で食べると、余所で食べるより美味しく感じるのはあるかねぇ」
    高嶺蓮二:「……」
    高嶺蓮二:答えず、無言でアイスを舐める。
    若杉 たつき:「動物園ってさ、特別な場所なんだよ」
    若杉 たつき:「人間って割と弱い生き物だから、他の動物に出会わないよう、群れを作って生きてるだろ?」
    若杉 たつき:「だから、安全に他の動物に出会える場所って言うのは貴重な訳」
    若杉 たつき:「特別な場所で食べるんだから、そりゃなんでも美味しいの。お祭りの焼きそばだってそうだろ?」
    高嶺蓮二:「高見の見物ってわけか。そりゃ確かに……」
    高嶺蓮二:「アフリカでライオンと出くわしたら、おちおちアイスなんて食ってらんねーな」
    若杉 たつき:「もー、言い方!」
    若杉 たつき:「はぁ……安斎ちゃんも大変だねぇ。こんな社長さん持って」
    高嶺蓮二:「は!?そういう話じゃねえの!?」
    若杉 たつき:「自覚が無いの!?」
    高嶺蓮二:「俺があいつに苦労させられてんだよ!逆は無え!」
    若杉 たつき:「端から見てる分には、似たもの同士な二人に見えるけどねぇ」
    若杉 たつき:「本当にもう、お父さんと娘さんって感じでさ」
    高嶺蓮二:「おい……やめろマジで……!」
    高嶺蓮二:「俺は独身だ……!」
    高嶺蓮二:「そういう風に見られてんのか……?」
    高嶺蓮二:ゾッとした顔。
    若杉 たつき:「うん」強く頷く。後ろで纏めた髪が跳ね上がる程の勢い。
    若杉 たつき:何気なく、空を見上げる。
    高嶺蓮二:「嘘だろ……」こちらは地面に俯く。
    若杉 たつき:肺にため込んだ煙を吐き出す。……息の白さは煙草のせいだけではない。
    若杉 たつき:「可愛がってあげなよ?」
    若杉 たつき:「どんな事情があるかは知らないけど。巡り合わせってのは運だからさ」
    高嶺蓮二:「バカ言えよ」
    若杉 たつき:「私は本気さね」
    高嶺蓮二:「ただでさえ躾が足りてねえってのに……」
    若杉 たつき:「動物だって、見てりゃ分かるよ。やっぱりちゃんとした親が居て、可愛がられて育つ方がいいもんなんだ」
    高嶺蓮二:「……ちゃんとした親に見えるか?俺が?」
    若杉 たつき:「ううん、ぜんぜん」
    高嶺蓮二:「そうだろうがよ……!」
    高嶺蓮二:「無理無理。スーツ着て授業参観でも行けってのか?」
    若杉 たつき:「でもさ、ちゃんとした親じゃなくっても」
    若杉 たつき:「酷い親じゃなきゃ、いいんじゃないかねぇ」
    高嶺蓮二:「……」
    高嶺蓮二:「俺は……」
    高嶺蓮二:「……酷い親には見えないって?」
    若杉 たつき:「そこは、子供が決めるもんじゃないかねぇ」
    若杉 たつき:「結局さ、誰かと誰かの関係って言うのは」
    若杉 たつき:「外から見てるだけじゃ、全部は分からないもんさね」
    高嶺蓮二:「……」
    高嶺蓮二:コーンだけになったアイスを、一口で呑み込んで、ぼりぼりと齧る。
    高嶺蓮二:「……聞いていいか」
    若杉 たつき:「どうぞ」
    高嶺蓮二:「お前はどうして、車崎のところから逃げ出せたと思う?」
    高嶺蓮二:「いや……もしくは」
    高嶺蓮二:「車崎は、どうしてお前をみすみす逃がしたと思う?」
    若杉 たつき:「ううん……」そう問われると若杉は、困ったような苦笑いを浮かべて、
    若杉 たつき:「それがね、どうもあれから、実感が無いのさ」
    若杉 たつき:「車崎 董が誰なのかは分かるし、私とどういう間柄だったのかも、知識としては分かるんだけど」
    若杉 たつき:「それは本当に私の事なのか──ってね」
    高嶺蓮二:「……」
    高嶺蓮二:「俺はな、若杉」
    高嶺蓮二:「お前をすごい奴だと思ってる」
    若杉 たつき:「ちょっとむずがゆいね、ありがとう」
    高嶺蓮二:「過去に色々あっても、ここで立派にやってる」
    高嶺蓮二:「若杉。正直なところ」
    高嶺蓮二:「俺にはあの車崎の気持ちが、割と分かんだよ」
    若杉 たつき:「…………」また少し、困ったような顔をする。
    GM:……レネゲイドウィルスによって、もはや人に戻れぬまでに侵蝕されたジャームの力は、
    GM:時には人の〝記憶〟にまでも作用する。
    GM:あたかも自分が、その人の思い人であったかのように、誰かの記憶を塗り替えたり。
    GM:或いは──
    若杉 たつき:「……高嶺さんは、まともな人さ」
    若杉 たつき:「一人の女の為に、他人も自分も殺してしまうなんてこと、しないだろ?」
    高嶺蓮二:「……さあな」
    高嶺蓮二:「俺たち(オーヴァード)とあいつら(ジャーム)の間に」
    高嶺蓮二:「明確な線引きなんて無え」
    高嶺蓮二:「ただの人間だって、ほんの数日、数か月で別人になる」
    高嶺蓮二:「明日には俺だって、UGNに駆除される身かもしれねえな」
    若杉 たつき:「……高嶺さん、さぁ」
    高嶺蓮二:「あ?」
    若杉 たつき:「ちょっと落ち着いて見る気はないかい?」
    高嶺蓮二:「落ち着く? ……何がだよ。そんなテンション高く見えるか?今」
    若杉 たつき:「人の縁は、私達オーヴァードの楔だよ」
    若杉 たつき:「しがらみが増えて鬱陶しいって思う人だって、そりゃあ居ると思うけど」
    若杉 たつき:「……たった一つの楔だけを大事にしてたら、それが無くなったら簡単に吹っ飛んじまう」
    若杉 たつき:「安斎ちゃんとかさ、私とかさ」
    若杉 たつき:「あんたの楔になりたいって人間はたぶん、結構居ると思うのさ」
    高嶺蓮二:「……縁。楔、ね……」
    高嶺蓮二:「……絆、か」
    高嶺蓮二:「若杉」
    若杉 たつき:「ん」
    高嶺蓮二:「話半分に聞いといてくれ」
    若杉 たつき:「おーけー」
    若杉 たつき:「得意技だ」
    高嶺蓮二:「……車崎がお前を逃がした理由」
    高嶺蓮二:「あいつはな、多分」
    高嶺蓮二:「お前なら出来ると思ったんだよ」
    高嶺蓮二:「戦いに向かないお前が、だからこそ外の世界で」
    高嶺蓮二:「普通に、自由にやっていける……」
    高嶺蓮二:「そう思った……いや、思いたかったのかもな」
    若杉 たつき:「……私達みたいな飼育員が、良く悩むことの一つにさ」
    若杉 たつき:「〝此処で生きてる動物達は本当に幸せなのか〟ってのが、やっぱり有るのさ」
    高嶺蓮二:「……」
    若杉 たつき:「ライオンはサバンナで生きるのが本当の形だ」
    若杉 たつき:「こんなちっぽけな檻じゃなくって、何処までも、地平線の向こうまで走っていけるような大地にさ」
    若杉 たつき:「そこではライオンがいて、その餌になる草食動物がいて。たまに厄介な外的として、ゾウとかカバとかもいるんだけど」
    若杉 たつき:「人間は、そこにいないんだよね」
    高嶺蓮二:「……たとえそれが正しかったとしても、そうは出来ない」
    高嶺蓮二:「一度人間に飼われ、檻の中で暮らした動物は……」
    高嶺蓮二:「外の世界じゃ、生きていけない」
    若杉 たつき:「うん。私達人間が、ライオンを檻に閉じ込めて、狩りのやり方を忘れさせる」
    若杉 たつき:「広大な大地を走り回る方法を、忘れさえちゃう」
    若杉 たつき:「だけどさ、やっぱり人間だって夢を見ちゃうんだよ」
    若杉 たつき:「この豊かなたてがみが、サバンナの風に翻る光景は」
    若杉 たつき:「どんなに美しいものなんだろう……ってさ」
    若杉 たつき:「だから」
    若杉 たつき:「……そういう事なんじゃ、ないかねぇ」
    高嶺蓮二:「……だろうな」
    高嶺蓮二:「……」
    若杉 たつき:「背中を蹴飛ばされちゃったんだろうね、私は」
    若杉 たつき:「お前は生きていけるんだ、だから」
    若杉 たつき:「あっちに行け、って」
    若杉 たつき:「……だったら、私はそうするさ。ここが私の生きる場所だ」
    高嶺蓮二:「……」
    高嶺蓮二:「……絆って言葉があるだろ」
    若杉 たつき:「ああ」
    高嶺蓮二:「あれ、元々は、動物を繋いでおく縄のことだったらしいな」
    若杉 たつき:「……あはは、そりゃ知らなかった。ちょっと複雑な気分さね」
    高嶺蓮二:「それは自由を縛る縄でもある。けど、それを解いたら、生きていけない動物もいる」
    高嶺蓮二:「結局車崎は、最後まで絆に縛られたままだった」
    高嶺蓮二:「自由に憧れて、だが繋がれていなければ生きていけないことも理解していた」
    高嶺蓮二:「だから、お前に託したんだろうな」
    高嶺蓮二:「自分との絆を振り切っても、お前は生きていける」
    高嶺蓮二:「そういう……祈りを」
    若杉 たつき:「……かわいそうな子だ」
    高嶺蓮二:「だからさ」
    高嶺蓮二:「気にしないでいいんじゃねえの?って話」
    若杉 たつき:「……ははっ」
    高嶺蓮二:「若杉は若杉で、楽しくやってりゃいいんだよ」
    高嶺蓮二:「あいつも、その方が喜ぶだろ。多分」
    若杉 たつき:「そういう事を真っ直ぐに、誰かに言えるなら」
    若杉 たつき:「高嶺さんはやっぱり、〝ちゃんとした親〟になれるよ」
    若杉 たつき:「うん」
    若杉 たつき:「やっぱり、優しい人なんだねぇ」
    高嶺蓮二:「ハッ、バカ言えよ」火の付いていない煙草を咥えて、立ち上がる。
    若杉 たつき:「あっと、ちょっと待った」
    高嶺蓮二:「あん?」
    若杉 たつき:追いかけるように立ち上がって、その手に押し付けるのは、
    若杉 たつき:ポケットから取り出した、まだ中身も十分に入った煙草の箱。
    若杉 たつき:「沖縄の銘柄で、取り寄せて吸ってたんだ」
    若杉 たつき:「おととしで終売になっちゃって、ちょうどそれが最後の一箱なんだけど」
    若杉 たつき:「いい機会だ、あげるよ」
    高嶺蓮二:「……」
    高嶺蓮二:「禁煙でもすんのか?」
    若杉 たつき:「ううん、別な煙草に変える」
    若杉 たつき:「……あ、でも。〝わかば〟以外にしようかね。あれはちょっと安っぽくて侘しいし……」
    高嶺蓮二:「悪かったな安っぽくて……」
    高嶺蓮二:「ま、貰っとくわ」ポケットに突っ込む。
    若杉 たつき:「あっはっはっはっは。馬券に関しちゃ、後でメールするよ」
    若杉 たつき:「今回はありがとうね、おつかれさん!」
    高嶺蓮二:「おう、またな」
    若杉 たつき:またベンチに座り直して、あなたの背へと手を振って、
    高嶺蓮二:「またアイス食いたくなったら寄るわ」
    若杉 たつき:暫くの間、若杉たつきは、最後の一本を楽しむだろう。
    若杉 たつき:終売になった銘柄の名は、バイオレット。
    若杉 たつき:名前の通り、スミレのような香りがするのだという。



    GM:それでは、これにて『relationship』の全行程を終了します。
    GM:お疲れ様でした!
    安斎しいな:お疲れさまでしたー!
    高嶺蓮二:お疲れさまでした!
    鶯宿ユメ:お疲れ様でしたー!めちゃくちゃよかった!!