『Ladyspiker』
血鮫魔女レゼナ(キャラシート)PL:粘土
"祓栗鼠" ミレイユ(キャラシート)PL:いーさにうむ
”星の尾”アルワン(キャラシート)PL:カムリ
〝白狼酋長〟ラング(キャラシート)フェロー
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目次
OP:微笑ひとつ携えて
探索1:穏やかな村の祭り
探索2:血の通わない愛なら要らない
決戦
結末
OP:微笑ひとつ携えて
当たり前のように生活の傍にあるから、意識する機会が少ないかもしれない。
だがあらゆる判断の基準となり、倫理の基盤となるものこそが〝信仰〟である。
ノールベイト南方融雪地帯の小村、ミズラム。
食料品輸送の護衛依頼は、比較的楽な仕事であるが給金は低い。
半ば休暇のつもりで引き受けたあなた達は、ミズラムの村祭りに招かれる。
ノールベイトの地域信仰、極夜神への感謝祭だ。
祭りが終われば、厳しい夜が来る。
極夜の時期が近づいている。
……二章は疑心と偽神の話。
06:Ladyspiker
〝不乾之筆〟サビーナ:「融雪地帯をご存じですか?」と、受付嬢──ということになっている学者──のサビーナが言った。
GM:融雪地帯──少なくとも知識階級のふたりは知っているだろう。
GM:一方で、〝雪捨て場〟育ちのアルワンや、小村落から出ずに育ったラングは知るまい。
GM:このギルドがあるオルトビックより南方、外海に出て少し船を進めると、小島に辿り着く。
GM:ノールベイトの気象圏ではあるが、比較的温暖で、雪が解けている場所も多いその一帯を〝融雪地帯〟と呼ぶのだ。
GM:有名所では〝緑の街〟フリツチェスタ──比較的大きな羅針団拠点の存在する街がある。
〝白狼酋長〟ラング:「知らない」大柄な獣人の男が首を左右に振る。深いことを考えていない顔をしている。
”星の尾”アルワン:「ユーセツ地帯って何だよ。ノールベイトの雪が溶けるわけないだろ……」
”星の尾”アルワン:同じく、小柄な只人のような青髪の少年が悪態をつく。
"祓栗鼠" ミレイユ:くす、と笑う。「あるんですよ、そういう地域も」
"祓栗鼠" ミレイユ:「とはいえ、防寒具が欠かせないような場所ではありますけれど。ずっと穏やかな気候なのは確かです」
血鮫魔女レゼナ:「陸しか知らない者は分かるまい。墨を流したような黒き海もただ冷たいだけじゃない」
血鮫魔女レゼナ:「南方から流れ込む潮の流れがあり、世界を巡る風もまた同様」
血鮫魔女レゼナ:「険しき山と海に囲われたこの地は、思っているより広いのさ」
”星の尾”アルワン:「……」魔女だけが言うならともかく。巫女も追従するのなら、からかわれているわけではないのだろう。
〝白狼酋長〟ラング:「そうなのか」さっきまで左右に振っていた首を縦に振る。
〝白狼酋長〟ラング:「それで、そのなにか地帯がどうしたというんだ?」
〝不乾之筆〟サビーナ:「……その融雪地帯なのですが、ミズラムという村があります」
〝不乾之筆〟サビーナ:「島の中央部にある小さな村ですが、そこから依頼が来ていまして……」
〝不乾之筆〟サビーナ:「いささか遠く、拘束日数が多い。かつ報酬が安いと重なり、受け手がいません」
『『輸送隊の護衛』
・場所 :北方氷原ノールベイト 融雪地帯小村ミズラム
・依頼人 :ミズラム村民一同
・依頼内容:祭りに備えた食料輸送の護衛
・報酬 :銀貨15枚
血鮫魔女レゼナ:「なるほどなるほど」うんうんと勿体ぶるように頷き、指を立てる。
血鮫魔女レゼナ:「つまりこう言ってほしいわけだ。どうやら冒険者の出番のようだぞ」
血鮫魔女レゼナ:「駆け出しの」重要事項を追記。
”星の尾”アルワン:「祭りって……これも冒険者の仕事なのか?」
〝不乾之筆〟サビーナ:ぴ、とあなた達の胸元の認識標を指差す。つい最近デザインが新しくなったばかりの。
〝不乾之筆〟サビーナ:「……昇進した皆さんへの報酬金額としては、かなり安くなってしまいますが」
〝不乾之筆〟サビーナ:「特筆すべきはこの依頼……道中は雑魚寝とはなりますが、隊商と同じ宿に泊まること」
〝不乾之筆〟サビーナ:「道中の食費も出ること……つまり、持ち出しのお金が掛からない」
〝不乾之筆〟サビーナ:「どうです、しばらく働きづめだったのですから」
〝不乾之筆〟サビーナ:「少しばかりの日銭を稼ぎつつ、骨休めなどなさっては」
GM:ノールベイトの冒険者、その実質的な第一期生であるあなた達は、つまりノールベイト初めての黒曜等級冒険者とも言える。
GM:……あくまでも、現地で冒険者となった者としては、だが。
〝白狼酋長〟ラング:「危険はあるのか?」
〝不乾之筆〟サビーナ:「ノールベイトを集団で移動する際の標準的なものは……つまり、」
〝不乾之筆〟サビーナ:「普通に寒く、普通に野生の狼はいて、滅多に夜盗の類いはいません」
”星の尾”アルワン:(流石兄貴だ。一番大事なことを真っ先に聞いてる)
”星の尾”アルワン:「まあ……そもそも盗むものもないしな……」知っているのは雪と石ころばかりだ。
"祓栗鼠" ミレイユ:依頼内容の部分をじっと見ている。
血鮫魔女レゼナ:「それでも万一の事態を警戒して、はるばる遠くのギルドまで依頼をしてきたわけだ」
"祓栗鼠" ミレイユ:「『祭りに備えた』……近い内にお祭りがあるのでしょうか?」
〝不乾之筆〟サビーナ:「実を言うと、ミズラムは比較的歴史の浅い村ではあるようで……特に文献もありませんが」
〝不乾之筆〟サビーナ:「隊商の方々の話によれば、収穫祭のようなものがあると聞いています」
〝白狼酋長〟ラング:「収穫祭か。あれはいいものだな」
”星の尾”アルワン:「収穫祭……? 何で自分たちの取り分をわざわざ祝わなきゃならないんだよ兄貴」
血鮫魔女レゼナ:「なるほど、それなら冒険者を雇おうってのも納得だね」極めて重要な案件として頷く。
〝白狼酋長〟ラング:「賑やかで、楽しく、美味いものが喰える」
〝白狼酋長〟ラング:「なんで祝うかは、割とどうでもよくなるくらい、楽しい。それが大事だと思う」
血鮫魔女レゼナ:「祭りってのは単に人が楽しむものじゃないんだ。祭祀とも言うわけで」
血鮫魔女レゼナ:「収穫祭なら大地の恵み、日々の糧を与えてくれる地母神に感謝を捧げる重要な機会なんだ」
"祓栗鼠" ミレイユ:うんうんと頷いている
血鮫魔女レゼナ:「それが失敗に終わりでもしたら、次の恵みを迎えられるかも分からんさ」
血鮫魔女レゼナ:「……というのを神官様の前で言うのはなんだ、恥ずかしいことをしたね」気持ち小さくなる。
"祓栗鼠" ミレイユ:「私の集落でも、太陽神さまに捧げる催しは定期的に行われていますよ。収穫祭も勿論のこと」
"祓栗鼠" ミレイユ:「いえ、そんな。レゼナさんは色々なことに造詣が深くて、私も勉強になっています」
〝不乾之筆〟サビーナ:「……レゼナさんも神官のようなものでは?」
”星の尾”アルワン:「なるほど……神様への感謝なんだな……」字の練習も兼ね、小さな石板に白墨で「祭り=神々への感謝」と記帳している。
血鮫魔女レゼナ:「人並みに信心深い方ではあるかもね、あまり大きな声でも言いづらいけど」
血鮫魔女レゼナ:「極夜神サマは兎も角、嗜虐神はねぇ。こっちの方じゃ混沌側だもの」
〝不乾之筆〟サビーナ:「我々は北方、入り江の民との交流も確立したいと考えています。……今は公社に後れを取っていますが」
〝不乾之筆〟サビーナ:「信仰の在り方を〝南の方のひとびと〟の考え方で見るのは、少し前にやめました」
〝不乾之筆〟サビーナ:「このギルドの屋根の下では、何を憚ることもありませんよ────と、それはさておき」
〝不乾之筆〟サビーナ:「他地域から来ている冒険者の方には、この少額依頼を勧めることもないでしょうが」
〝不乾之筆〟サビーナ:「先程の話を聞くに、あなた達も、あなた達のふるさとのことを知らない部分があるようで」
〝不乾之筆〟サビーナ:「ですから、いかがでしょう。……割の良い依頼とは言えませんが」
"祓栗鼠" ミレイユ:「いいじゃないですか。ついでにお祭りも見せていただけないか、伺ってみましょう」
"祓栗鼠" ミレイユ:「ここまで、それなりに依頼を詰めて請けて……いえ、これも依頼の一つではあるのですが」
"祓栗鼠" ミレイユ:「少しばかり、お祭りで気分を高めるというのは良いことかと」
〝白狼酋長〟ラング:「行こう。祭りなんて久しぶりだ、心が躍る」
”星の尾”アルワン:「……わかった。どの道、皆がいなきゃおれは依頼を受けられないし」
”星の尾”アルワン:「ちょっとだけ”お祭り”にも興味が湧いた」
”星の尾”アルワン:頬を掻く。
血鮫魔女レゼナ:「……」ふぅむ、と思案。冷静なようでいて、黒衣の下で尾びれがはためく。
血鮫魔女レゼナ:というのも、収穫祭なるものを直で体験したことはない。他の祭りならば出店の良い機会ではあるが。
”星の尾”アルワン:「……レゼナ?」
血鮫魔女レゼナ:冷たく湿った葉は成る大地は不死者を迎え入れない。それこそが耐え難き呪いである。
血鮫魔女レゼナ:「ま、知らないところに向かうのが冒険だ。旅費を賄って手間賃も貰えるなら良い仕事だよね」
"祓栗鼠" ミレイユ:「決まりですね」 両手の指を合わせて表情を綻ばせる
血鮫魔女レゼナ:「異論無しということで、ぜひとも受けさせて貰いましょう」今回は招かれたということで、ならいいよね!
GM:──ということであなた達は、のんびりした冒険に出発するのであった。
GM:ではここでさっそくだが……副業判定と行こう。
GM:しかしこのキャンペーン、副業の重要度はやや低い。セッション数に対する報酬金額が高いからね。
GM:まぁ、無いよりはある方がいいのがお金だ。各自金額確定までいっきにやっちゃいな。
"祓栗鼠" ミレイユ:GS8 芸能:舞踊(技量持久)
GoblinSlayer : (GS8) → 8 + 5[2,3] → 13
"祓栗鼠" ミレイユ:2d6+8
GoblinSlayer : (2D6+8) → 9[4,5]+8 → 17
〝白狼酋長〟ラング:副業なんか無いぞ
"祓栗鼠" ミレイユ:"祓栗鼠" ミレイユの所持金を17増加(4 → 21)
血鮫魔女レゼナ:体力持久で労働しましょ
"祓栗鼠" ミレイユ:聖印買ったらお金がなくなっちゃったので……副業助かる
血鮫魔女レゼナ:GS9
GoblinSlayer : (GS9) → 9 + 5[1,4] → 14
血鮫魔女レゼナ:2d6+8
GoblinSlayer : (2D6+8) → 7[5,2]+8 → 15
”星の尾”アルワン:GS7 芸能:大道芸(技量持久)
GoblinSlayer : (GS7) → 7 + 8[2,6] → 15
血鮫魔女レゼナ:血鮫魔女レゼナの所持金を15増加(10 → 25)
”星の尾”アルワン:3d6+9
GoblinSlayer : (3D6+9) → 10[3,1,6]+9 → 19
”星の尾”アルワン:”星の尾”アルワンの所持金を19増加(1 → 20)
GM:よろしい
GM:……さて、あなた達はまずオルトビックから南下し、海岸線まで向かい、
GM:海沿いに更に南へ。融雪地帯への船が行き来する港へ辿り着き、キャラバンを待つ。
〝赤鱗武僧〟クルイース:旅の道連れはアールマス方面から来たという、声のデカい蜥蜴人だ。
〝赤鱗武僧〟クルイース:「やぁやぁノールベイトの冒険者たちよ! 船旅の経験はおありかな!」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「私も何度か体験したが、大地を歩むのとはまた異なる旅の妙味が味わえるとも!」
”星の尾”アルワン:明らかに声がデカいので死にそうな顔をしている。感覚が鋭敏なのだ。
血鮫魔女レゼナ:「乗った機会はあんまりないね。海の中の方が居心地良くって」
"祓栗鼠" ミレイユ:「私は、初めてです。ドキドキしますね……」
"祓栗鼠" ミレイユ:「アルワンさんもラングさんも、そうですよね?」
”星の尾”アルワン:頷く。「初めて乗った。こんなにデカいものを海に浮かべて沈まないなんて不思議だ」
〝白狼酋長〟ラング:「ああ。川下りに船を使うというのは聞いたことがあったが……こんな大きなものなのか」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「川を行くのはもう少し小さな船になるだろう。そして実は……この船も決して大きい部類ではない!」
〝赤鱗武僧〟クルイース:両手を広げ、くるりと1回ターンしてから
”星の尾”アルワン:「……そうなのか?」いつの間にか話に聞き入っている。
〝赤鱗武僧〟クルイース:「世には更に大きな船がある! 数ヶ月、時には数年にわたる航海に耐えうる大船が!」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「それはさながら小さな村や町の如く、多くの人を格納し、巨木の如き帆を備え」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「風を受け止めることで何処までも馳せていくのだとも!」
血鮫魔女レゼナ:「あとは私の目線だと、これは沈んでる方の船だね」枯葉を一枚吹き散らし、水面に落とす。
血鮫魔女レゼナ:「入江の民の船は海の上を滑るのさ」薄葉は並の狭間を潜り抜けてゆく。
”星の尾”アルワン:「またからかってるだろ。今度こそ騙されないぞ……」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「ほほう? 現地の有識者の方だね。かの地の竜船についてご存じかな?」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「……っと失礼、私はクルイース。アールマスより来た者だ……生まれはこちららしいけれども」
GM:と、賑やかな女が少し声を小さくして、話を聞く側に回ろうとしたあたりで
GM:キャラバン隊が到着。隊は融雪地帯の幾つかの町村を回るようで、それなりの規模がある。
"祓栗鼠" ミレイユ:「思っていたより、規模の大きい隊ですね」 小声
GM:あなた達は隊商の荷車と共に船に乗り込み、短時間の航海へ──
GM:波に揺られて海を行く。目的地は既に、遠目に見えている。
GM:一日も船に揺られていれば、向こう側に辿り着く程度の、短い距離の船旅だ。
〝白狼酋長〟ラング:「大地がずっと揺れている。奇妙な感覚だ……」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「船板、甲板と言うほうが正しいだろうか。船はそもそも揺れるものだが」
”星の尾”アルワン:「おええええええええ」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「ノールベイトの北の内海に比べ、この辺りは特に波が高い。酔わないだけでもなかなか──おおっと!」
"祓栗鼠" ミレイユ:「ほら、お水もらって来ましたから……」 アルワンの背を擦っている
〝白狼酋長〟ラング:「大丈夫か? 落ちると引き上げられない、気をつけろ」
”星の尾”アルワン:涙目でミレイユから水を受け取る。
血鮫魔女レゼナ:「ウハハハハ、上もなかなかどうして気持ち良いねぇ!」
〝白狼酋長〟ラング:「いや、レゼナがいるか……レゼナ、アルワンがそのうち落ちそうだ」
血鮫魔女レゼナ:黒衣を幾らかはだけて船縁の潮風を味わっている。アルワンのことなど眼中にないらしい。
〝白狼酋長〟ラング:「掴んでおくか、落ちたら拾いに行ってくれ……おーうい」
”星の尾”アルワン:「兄貴……犬コロみたいに持ち上げるのはやめろ……」顔が真っ青だ。
〝赤鱗武僧〟クルイース:「ハッハッハ、賑やかな一党だねぇ!」
〝赤鱗武僧〟クルイース:よく通る声で高笑いしながら、羊皮紙に細かい文字を書き連ねている。
血鮫魔女レゼナ:「あんた……こほん。あなたも中々どうして」
血鮫魔女レゼナ:「この揺れの中で細々とした仕事を出来るのは貴重なことです」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「大地を強く踏みしめるのは武道家の基礎だとも!」
"祓栗鼠" ミレイユ:「ラングさん、あんまり揺らしちゃいけませんよ。……ふぅ、船に乗ると酔う方がいるとは聞いていましたが、ここまで酷いことになるとは」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「後は慣れと没頭さ。やりたいことに没頭してしまうと、多少の不調は気にならなくなる」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「私は日々、〝書き記す〟ことを楽しんでいるからね!」
”星の尾”アルワン:「くそ……おれも一応殴ったり蹴ったりが仕事なのに……」
”星の尾”アルワン:水を飲み干して。「”没頭”か……」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「邁進、と言い換えても良い。ひとつの目的に向けて突き進む心持ちさ」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「私はノールベイトという地の在り方を、童歌をくちずさむように世に知らしめたい!」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「この北の地のロマンを、多くの人々と分かち合いたいと願っているのさ!」
〝赤鱗武僧〟クルイース:……と言いながら、レゼナを真似るように上着の胸元をはだけ、海風を浴び、
〝赤鱗武僧〟クルイース:「君らにもあるだろう、旅立ちの理由が! 旅の目的が!」
血鮫魔女レゼナ:「君の身体でそれやると冷えすぎるよって。喉暖めなさい」
”星の尾”アルワン:(流行ってるのかな? あのポーズ……)舳先に立っている二人を見つつ。
”星の尾”アルワン:そう言えば、レゼナの旅立ちの理由は聞いたことがなかったなとぼんやり考える。
〝赤鱗武僧〟クルイース:「ハーッハッハッハ、なるほど寒い! 北のひと達は強いね!」防寒着を頭までかぶって丸くなる
〝白狼酋長〟ラング:「旅立ちの理由……あるのか?」アルワンの快方をしていたミレイユの顔を窺う。
血鮫魔女レゼナ:「北風は恐ろしく、容易に命を攫ってゆく」故に味方につければ頼もしいのだと鮫のように笑い、水平線を見やる。
"祓栗鼠" ミレイユ:「平気なのはレゼナさんくらいですよ」 防寒具を首元までばっちり締めている
"祓栗鼠" ミレイユ:「私……ですか?」 きょとんとした顔で見返す
〝白狼酋長〟ラング:「そうだ」頷く。
〝白狼酋長〟ラング:「目的とか、そういうものがあるなら聞いておきたい」
〝白狼酋長〟ラング:「できるだけ優先できるようにする」
"祓栗鼠" ミレイユ:「うーん……太陽神さまより奇跡を授かった時より、巡礼神官になることは決まっていたというか、決めていたというか」
"祓栗鼠" ミレイユ:「私の一族は、皆そうなのです。奇跡を揮える者は、その力を世のために広く活かすべきだ、と」
"祓栗鼠" ミレイユ:「強いて言うなら……そうですね……」 指を口元に当てて、うーんと灰色の空を見上げる
"祓栗鼠" ミレイユ:「世界に蔓延り、人の穏やかな日常を妨げ乱すような邪悪な存在や呪い……」
"祓栗鼠" ミレイユ:「そういったものを、一つでも多く祓うことが目的。でしょうか」
血鮫魔女レゼナ:「……そりゃ立派だぁ」心底そう思う。
〝白狼酋長〟ラング:「俺は……ミレイユについていくのが目的……か?」
〝白狼酋長〟ラング:「……よく考えると、何をしたくて旅に出たとか、今何をしたいとかは、ないな」
〝白狼酋長〟ラング:「ただ……冒険者稼業は俺の性格に合っていると思う。なかなか楽しい」
”星の尾”アルワン:「……兄貴が?」
〝白狼酋長〟ラング:「しばらくはこの一党で冒険をすること、そのものが俺の目的かも知れない」
”星の尾”アルワン:「もっと自分の国を作るだとか、でかくて立派な目標があるのかと思ってた」
〝白狼酋長〟ラング:「ないぞ」
”星の尾”アルワン:「ないんだ……」
〝白狼酋長〟ラング:「ない」
血鮫魔女レゼナ:「こっちは立派じゃないね」くつくつと笑う。
"祓栗鼠" ミレイユ:くすくすと笑う。「私のも、受け売りのようなものですし」
〝白狼酋長〟ラング:「立派なことはミレイユに全部任せる。……そういうお前はどうなんだ」
〝白狼酋長〟ラング:「良く考えると俺は、レゼナのことは知らないものばかりだ」
〝白狼酋長〟ラング:「アルワンも、なんだかちゃんと知ってる様子じゃないしな。よくわからんやつだ」
”星の尾”アルワン:「レゼナは……」自分の旅についてきてくれるとは聞いた。
”星の尾”アルワン:なら、元々の目的は?
”星の尾”アルワン:ラングの言う通り……よく考えたら、なんであんなところで行き倒れていたのだろう?
”星の尾”アルワン:「……おれも知りたい。レゼナのことは……」
”星の尾”アルワン:「ちゃんと知っておきたい」
血鮫魔女レゼナ:「この一党で冒険を、か。ラングくんはそう数えてるんだね」
血鮫魔女レゼナ:「別に不満だとかじゃないよ。確かに自然とそうなってたものね」
”星の尾”アルワン:(……そうか。レゼナとミレイユは、一緒にいるとまずいのか……)
"祓栗鼠" ミレイユ:「サビーナさんも、そういう風に私たちのことを扱っていましたもんね」
血鮫魔女レゼナ:「ならば私はこう言っておこう」ひらりと黒衣を翻し、伸びた手中には札の数々。
血鮫魔女レゼナ:「不思議なものは、不思議なまま在ることに価値があるのだ」
血鮫魔女レゼナ:「美人も魔女も謎が映える、そうは思わないか少年」
”星の尾”アルワン:「えっ!?」
”星の尾”アルワン:「た……確かにレゼナは美人だけど……いやそうじゃなくて」
血鮫魔女レゼナ:不思議なことに札の数々は海風に攫われず、手指に張り付いたようにひらひらと踊る。
”星の尾”アルワン:「わかったよ。無理には聞かないから……」
血鮫魔女レゼナ:袖口から覗く白い手首、その奥の肌は少年のみが見た色だ。
血鮫魔女レゼナ:「ま、人前で暴こうとするもんじゃないよねぇミレイユ」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「くちゅんっ」 ……と、不意打ちのように小さな音。
"祓栗鼠" ミレイユ:その言葉に、柔らかな尾がゆるりと揺れる。
"祓栗鼠" ミレイユ:「ええ、乙女には秘密が付き物ですから」
”星の尾”アルワン:「二人で通じ合ってる……」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「知識神を信ずる者としては異論を唱えざるも……ズズッ」軽く鼻を啜って、
〝赤鱗武僧〟クルイース:「なるほどなるほど、君らはそういう冒険者なのだね」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「それが君らの物語の書き出しであり、プロローグを終えた後の主題と──」
GM:と、仰々しい語りを続けていた時だ。
GM:南へ向かう船の右手側──つまり東の空が明るくなり始めていて、
GM:そしてようやく差し込んだ陽光が、進行方向の島を横から照らした。
〝赤鱗武僧〟クルイース:「──おお、見たまえ」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「これこそ、旅の醍醐味だ」
GM:緑色の島だった。
GM:無論、雪は方々にあるし、山の上などはノールベイト本土と同じで真っ白だ。
GM:が、例えば着眼予定の港付近は、緑色の草や、地面の茶色がはっきり見えているのである。
GM:白と鉛色で構成された、ノールベイトの景色らしからぬ色合い。
GM:融雪地帯に、あなた達は辿り着いた。
探索1:穏やかな村の祭り
GM:──仕事は、びっくりするほどあっけなく終わった。
GM:それはまぁ、狼なんぞが少し近くまでやってきたりもしたが、
GM:それなりの規模のキャラバンである。よほど飢えていなければ襲ってはこない。
GM:結局あなた達は、一度も武器を振るうことなく、依頼を完遂したのであった。
GM:現地解散だが、帰路の船は、依頼主側の用意した舟券で乗れる。もともと然程の金額でもないが。
〝赤鱗武僧〟クルイース:かの蜥蜴人は、好きに村を見て回ると言って離れていった。帰路では顔を合わせることもあろうか。
GM:さて、ミズラムの村だが。
GM:村の周りに背の低い柵があって、一応の獣の襲撃を防いでおり、柵の内側に畑が連なる。
GM:そして畑の間、広く幅を取られた道を進んでいくと、ぽつりぽつりと家が増えてくる。
GM:少し温暖な地域の筈だが、建物の造りは本土とそう変わらない。軒先には乾燥中の肉が吊されている所が多い。
GM:祭りの飾り付けは、布の造花。赤、青、黄色、いろとりどり。
GM:そのままもう少しだけ進むと、村の広場だ。素朴な笛と太鼓の音に合わせ、村の娘達が踊っている。
〝白狼酋長〟ラング:「……おお」
〝白狼酋長〟ラング:「そうだ。そういえば俺の村の祭りでも、みんな、あんなふうに踊っていた」
”星の尾”アルワン:「色が……色が多い」
血鮫魔女レゼナ:「華やかで平和。土地柄だねぇ」
血鮫魔女レゼナ:半眼で辺りを見回す。眩しい光景を眺めているようにも、単に眠たげなようにも見える。
"祓栗鼠" ミレイユ:「やはり、お祭りはいいですね。活気があって」
”星の尾”アルワン:「蜂蜜が夕焼けに垂れてるみたいな色に、草原が再会を喜ぶような色に……」色の名づけが感覚派だ。
GM:隊商と共に村の中心まで歩いて行くと、
神父アルデッロ:「おお、キャラバンの方。荷馬車はそこへ留めてください、積み卸しは我々が」
神父アルデッロ:と応じたのは、人が良さそうな顔付きの神父だ。
神父アルデッロ:あれこれと村人に、荷の行き先の指示を出してから、のんびりとあなた達の方へ歩いてくる。
神父アルデッロ:「ようこそ、ミズラムへ。冒険者の方ですか?」
血鮫魔女レゼナ:すす、と従者の如くミレイユの後ろに下がる。
〝白狼酋長〟ラング:下がっていくレゼナを目で追いかけている。
"祓栗鼠" ミレイユ:「初めまして、神父さま。冒険者のミレイユと申します」
"祓栗鼠" ミレイユ:太陽神の聖印を持ち上げて示しつつ、一礼。
神父アルデッロ:「はじめまして。私はアルデッロ、極夜神さまの神官です。この村の長の真似事をしております」
神父アルデッロ:外見を見るに只人、50そこそこの男性だ。村長としては若い部類やもしれないが──
神父アルデッロ:見渡してみると、なるほど。この村の住人は若者が多い。腰の曲がった老人の姿は見えない。
"祓栗鼠" ミレイユ:「極夜神さまの……」
"祓栗鼠" ミレイユ:「こちらでは、近々収穫祭があるのだとお聞きしました。極夜神さまにまつわるものなのでしょうか?」
神父アルデッロ:「仰る通り。……と言いましても、極夜神さまの信仰とは特異なもので」
神父アルデッロ:「あれはいわゆる多神教にも似て、複数の地方神を内包するのです」
神父アルデッロ:「収穫、感謝祭で言うならば、田畑の実りを授けてくれる神さまに日々の恵みを感謝し」
神父アルデッロ:「同時に──それらの神に引き合わせてくださる極夜神さまにも祈りを捧げる」
神父アルデッロ:「ですからシンプルに言いますと、こうです」
”星の尾”アルワン:(多神教……は……確か、色々な神様を崇めてる宗教で……収穫祭は神様への感謝……)
”星の尾”アルワン:教えて貰ったことを反芻して何とか会話についていく。
神父アルデッロ:「〝いろんな神さまに感謝するお祭り〟と」
”星の尾”アルワン:「解りやすい……」
〝白狼酋長〟ラング:「あっ、わかりやすいな」
神父アルデッロ:「でしょう?」
"祓栗鼠" ミレイユ:「なるほど」 にこりと微笑んで。「素敵なお祭りですね」
血鮫魔女レゼナ:「なるほど左様で……」
神父アルデッロ:「ええ。毎年、この時期には祭りのために食料を集めるのですが」
神父アルデッロ:「畑の実りや、狩りの収穫ばかりでは、祭りと〝その後〟に耐えられそうになく、外からも買い求めているのですよ」
血鮫魔女レゼナ:「巡る風たる交易が齎すのは物の流れのみならず」
血鮫魔女レゼナ:「いざという時に支え合う交流、繋がりもまた育むもの」
血鮫魔女レゼナ:「この度一枚噛ませて頂いた、我々冒険者もその一路となるでしょう」
神父アルデッロ:「はは、然り。私のような年寄りは出不精で、外との交流はもっぱら人頼りですが」
神父アルデッロ:「よろしければ、祭りを楽しんでいってください」
神父アルデッロ:「宿のような気の利いた施設はありませんが、空き家は少しございます」
神父アルデッロ:「軽く村人の手伝いなどすれば、薪も食料も分けてくれるでしょう」
”星の尾”アルワン:「手伝いで食料を……?」
血鮫魔女レゼナ:「お気遣い痛み入ります。何かあれば追加で依頼をば」
”星の尾”アルワン:羅針団の他にも、奪い合うことのない人々が存在することにいまいち実感が持てていなかったが。
”星の尾”アルワン:「……良い所ですね、ここ。ありがとうございます」
神父アルデッロ:「ええ、何かありましたら。……私はそちらの家におりますから、皆様も何かあれば是非──」
神父アルデッロ:神父は、アルワンの言葉を受けて、顔に刻まれた皺を一層深くして
神父アルデッロ:「でしょう?」
神父アルデッロ:「自慢の村です」
神父アルデッロ:と、答えた。
GM:……さて、そんなわけでちょっとしたお祭り堪能タイムである。
GM:と言ってもアールマスなどで主流の、屋台を見て回るような祭りではない。
GM:村人達が普段とは赴きの異なる楽しい仕事をしたり、遊んだり、祈ったり、
GM:そうしながら〝その後〟を迎える備えを進めるのだ。
GM:あなた達もこの村に滞在するなら、村の民と同じことをして、打ち解けるが良いだろう。
GM:具体的には──
GM:・食事──保存食の製造 男衆の仕事
調理技術判定(技量集中+関連の技能)
GM:・娯楽──娘達の踊り比べ 女達の楽しみ
芸能実演判定(技量持久+関連の技能)
GM:・信仰──籠もり前の懺悔 宗教者の役目
赦しの秘蹟判定(知力持久+関連の技能)
GM:これらの判定を行ってもらいます。
GM:目標値は定めません。各人の達成値はこちらで記録しておきます。
GM:達成値がデカいとそれだけ頑張った=村人から受け入れられるわけですが、
GM:まぁおのおの得意分野で判定を頑張りたまえよ。
GM:っと、わかりづらい部分を補足。PCひとりにつきひとつ、選んで判定していただこうね。
”星の尾”アルワン:うおおおおお
〝白狼酋長〟ラング:俺は保存食作りの手伝いに行くぞ
"祓栗鼠" ミレイユ:ふふ……実は赦しの秘蹟判定はできません 神官失格では……?
血鮫魔女レゼナ:あたしは・信仰だねえ
血鮫魔女レゼナ:神官合格です
"祓栗鼠" ミレイユ:ということで、「娯楽」の判定に行こうと思います
血鮫魔女レゼナ:はしたないこと
”星の尾”アルワン:調理します 頑張ってレシピを覚えるぞ
"祓栗鼠" ミレイユ:は、はしたなくなど……太陽神さまに捧げる演舞ですよっ
”星の尾”アルワン:ミレイユのエロ~
"祓栗鼠" ミレイユ:GS8 芸能:舞踊(技量持久)
GoblinSlayer : (GS8) → 8 + 4[1,3] → 12
"祓栗鼠" ミレイユ:くっ……
”星の尾”アルワン:GS8 調理技術(技量集中)
GoblinSlayer : (GS8) → 8 + 7[5,2] → 15
”星の尾”アルワン:オリャ―ッ
血鮫魔女レゼナ:GS6 赦しの秘蹟判定 知力持久 神官も竜司祭もないからなあ
GoblinSlayer : (GS6) → 6 + 6[1,5] → 12
〝白狼酋長〟ラング:GS8
GoblinSlayer : (GS8) → 8 + 10[5,5] → 18
〝白狼酋長〟ラング:俺の出目が良くてどうするんだ
"祓栗鼠" ミレイユ:ラングさん料理上手なんだ
GM:では、簡単に描写をしていこう
GM:・食事──保存食の製造 男衆の仕事
GM:──兎にも角にも、甘みだ。
GM:砂糖に水飴、蜂蜜。馬鹿でかい鍋でひたすら煮詰める。
GM:粘度の高い液体を攪拌するのも、たんと材料が入った瓶や樽を持ち上げるのも、中々の重労働だ。
GM:そこへ足すのはナッツ類、ドライフルーツ。茶葉なども少しばかり入れて、高温で黒い色が着くまで。
GM:出来上がるのは、歯が欠けそうになるほど硬いヌガー。
GM:唾液でふやかしながらゆっくり食べる〝甘さの塊〟は、保存性に優れ、コンパクトながら高カロリー──
〝白狼酋長〟ラング:「そんな硬くないぞ」バギバギとすごい音を立ててヌガーを噛み砕いている。
村人:「あんた、歯ぁ頑丈だなぁ」青年になったばかりという風情の村人が、呆れたような感心したような顔をしている。
”星の尾”アルワン:「兄貴、たぶんそれ食べ方違うよ」
”星の尾”アルワン:「絶対もったいないよ……」
村人:「よそ見してないで鍋混ぜて! ほら!」とアルワンをせっつくのは子供だ。
村人:おそらくは10になったかならぬか程度の、小さな子供。
村人:祭りの特別な料理の手伝い。楽しいようで、顔が眩しい。
”星の尾”アルワン:「わかったわかった。くそ、重い……!」煤けた鍋に溜まるどろりとした糖分の塊をひたすら掻き混ぜる。
”星の尾”アルワン:「なあ……お祭り、楽しいか?」
村人:「楽しい!」
村人:子供は、迷いもせずに答える。
村人:きっと生まれてから今まで、この村を出たことが無いだろう子供だ。
村人:人生で一番楽しいことは何かと問われれば、祭りと〝その後〟と答えるだろう。
村人:「どーら、あとちょっとだ。みんな頑張るぞー」
村人:「この調子なら日が暮れる前に終わるからな。えいえいおー!」
村人:「おー!」
〝白狼酋長〟ラング:「おー」
”星の尾”アルワン:「お、おー……」
GM:・娯楽──娘達の踊り比べ 女達の楽しみ
GM:しんどい力仕事、保存食作りは男共に任せ、女達は伝統を繋ぐ。
GM:或いは輪になり、或いは横並び。めいめい、思い思い、ステップを踏んでターンして。
GM:決まった振り付けは無い。なんとなく、こんなふうに母や姉は踊っていたなぁ……と、
GM:それくらいの記憶で良いから、とにかく楽しく踊るのだ。
GM:時々、都会に行ってきた娘なんぞが、ハイカラな振り付けを覚えてきたりもするが。
村人:「さ、神官さまも! 一緒に踊ってくださいな!」
村人:と、ミレイユの手を引いて踊りの輪へ引っ張っていく村娘。
"祓栗鼠" ミレイユ:「はわ……」 見ているだけと思っていたが、手を引かれては仕方ない。
"祓栗鼠" ミレイユ:「で、では……」 こほん、と咳払い一つして、身体を動かし始める。
"祓栗鼠" ミレイユ:それは、太陽神に捧げる演舞。本来は短剣を手に舞うものだが、流石に祭りの場なのでそれは仕舞ったまま。
"祓栗鼠" ミレイユ:細い手足が緩やかに動く。空から降り注ぐ光を一身に受けるように、視線は常に上へ。
村人:「キャー! きれー!」黄色い声があがる。〝都会の洗練された踊り〟は村娘達の憧れだ。
"祓栗鼠" ミレイユ:儀式の場以外でこうして踊るのはどこかくすぐったい気持ちで、動きはどこかぎこちないが。
村人:いつのまにか、ミレイユの胸くらいの背丈の子供が近くにやってきて、拙くも振り付けを真似ている。
村人:「おねーちゃん。これ、なんのおどり?」
"祓栗鼠" ミレイユ:「これは、太陽神さまに捧げる踊りですよ」
村人:「たいよーしんさま?」
村人:子供が首を傾げる。……少し離れたところで、村娘達も似たような顔をしている。
"祓栗鼠" ミレイユ:「ええ。厚い雲に覆われた向こうにいらしても、太陽神さまはいつでも私たちを見守っていて下さるのですから」
"祓栗鼠" ミレイユ:「太陽神さまがいらっしゃることで、木々は育ち、生き物は育まれ、私たちの生きる糧となる」
"祓栗鼠" ミレイユ:「その感謝を示す為の演舞なのです」
村人:「へぇ、そんな神さまもいるんですねぇ」「やっぱり神さまってたくさんいるんだねぇ」
村人:「もしかしたら極夜神さまの属神ってやつかな?」「かもねー。覚えとこ、新しい神さま。太陽神、太陽神」
村人:村娘達は〝新しい知識〟にはしゃぎながら、踊ったり、村の男の愚痴を吐いたり、
村人:それはそれは楽しそうに過ごしている……。
"祓栗鼠" ミレイユ:(この集落において、極夜神信仰はとても根強く、大きいものなのですね……)
"祓栗鼠" ミレイユ:太陽神さまに対する認識を訂正したりするつもりは、ない。信ずる神も、信仰の形もそれぞれだ。
"祓栗鼠" ミレイユ:「そういえば、お祭りの後にも楽しみがあると聞いたのですが……?」
村人:「ん? ああ、そうよね。旅の神官さまだもの」
村人:「この辺りの極夜は、たぶん明日くらいからなのよ」
GM:・信仰──籠もり前の懺悔 宗教者の役目
GM:──懺悔室からまたひとり、村人が去っていった。
GM:告解の内容は他愛も無いものばかり。つまみ食いだの、友達と喧嘩しただの……。
GM:些細な告白をひとりひとつ。長い夜に備えて心残りを作らないようにするのだ。
GM:できるだけ、つまらない内容が良いとされている。うっかり誰かに聞かれても笑い飛ばせるように。
GM:だからなのか、なんなのか……懺悔室の扉に耳を当てて盗み聞きする悪ガキの気配を、咎め立てする大人もいない。
神父アルデッロ:「──極夜の間に亡くなることは、決して珍しくはないですから」
神父アルデッロ:「ささやかなものであれ悔いを残さぬよう、皆、懺悔をしてから極夜に臨むのです」
神父アルデッロ:「お疲れさまです。やはりふたりでは手早く終わる──と言いますか、」
神父アルデッロ:「みな、好んであなたに懺悔を聞かれたがりますな」
神父アルデッロ:「やはり皺の深い男より、見目良い女性の方がウケが良い。ははははは」
血鮫魔女レゼナ:「外から来て外へ去る流浪の占い師、秘め事を話すには都合が良い相手です」
血鮫魔女レゼナ:「……と言うにはええ、単に珍しいものを見たがる気配は伝わりますが」
血鮫魔女レゼナ:「私としましても見識を広げる良い機会になりましたよ」
神父アルデッロ:「ならば良かった。……しかし、珍しい方ですね」
神父アルデッロ:「我ら神官と言うものは、己の肩書きを名乗る際、まず神に仕えることを示す者が多い」
神父アルデッロ:「あなたのように〝占い師〟と名乗る方は、寡聞にして初めてお会いしました」
血鮫魔女レゼナ:「何しろ奇跡を授かっていない……というのは些細なことですが」
血鮫魔女レゼナ:「私が教えを受けたのは妖しき呪文の類いばかりですからね」
血鮫魔女レゼナ:「信仰の道を歩み、その末席に己を置くなどとても名乗れません」
神父アルデッロ:「ですが、信心はあるのでしょう?」
血鮫魔女レゼナ:「特筆すべきことではありませんよ」奇跡を使えぬ冒険者が神官を名乗ればモグリ、というのを置いておいても。
血鮫魔女レゼナ:「祈りし者なれば誰しも。その中で少し求める気持ちが強い程度のことです」
血鮫魔女レゼナ:「……まあ、極夜神の教えに関して言えば。研鑽を深めたいことを隠しませんが」
神父アルデッロ:「謙遜することはない。私とて、おそらくあなたより長く生きているとは思いますが」
神父アルデッロ:「いまだ極夜神さまからは、奇蹟を授かったことがありません」
神父アルデッロ:「いいえ。奇蹟に限らず……おそらく、ただ授かったものは無い」
神父アルデッロ:「しかし、それでも、私は極夜神さまの神官であると名乗っているのです」
神父アルデッロ:教会とは名ばかりの、小さな家。
神父アルデッロ:地方の極夜神信仰は、大概は集落の長の家を祭祀場とする。
神父アルデッロ:ミズラムも、多くの例と同様であるようだ。
神父アルデッロ:その、日々の生活と信仰とが雑多に混ざり合った空間を、数歩ばかり神父は歩き、
神父アルデッロ:「この村に留まりませんか?」と、突然に問う。
血鮫魔女レゼナ:「……はい?」きょとんと眼を丸くする。
血鮫魔女レゼナ:聞いたことのない、自分に向けられると思ったことのない言葉。
神父アルデッロ:「村の皆は、あなたのことを気に入っているようだし、この村に宗教者は今、私しかいない」
神父アルデッロ:「万が一の事態が起こった時、私の代わりに村人を導ける人材がいないものか……と考えてはいたのです」
神父アルデッロ:「この村は平和だ。時が止まったように、平和です」
神父アルデッロ:「あなたが研鑽を臨むなら、何十年でも、何百年でも」
神父アルデッロ:「あなたの中で問いの答えを見いだせるまで、問い続けることが出来るでしょう」
血鮫魔女レゼナ:向けられた言葉、降ってわいた機会。そして己の旅の目的を秤に(至高神に交易神よ!)かける。
血鮫魔女レゼナ:「……願っても無い言葉です。いえ、本当に」
血鮫魔女レゼナ:「"その後"には答えを出します。それで構いませんか?」
神父アルデッロ:「もちろん。田舎の神父は時間を余らせているのです。長くお考えなさい」
神父アルデッロ:「……おお、そうだ。伝え忘れていましたが、村外れの小屋を軽く掃除させておきました」
神父アルデッロ:「とは言え、あそこには巣籠もり部屋はありませんでな。時間が近づきましたら村の者が向かいます」
神父アルデッロ:「それまではごゆるりと、仲間の方々とお食事などされているとよろしいでしょう」
血鮫魔女レゼナ:「何から何までどうも……ぁあ」ぺこりと腰を曲げ、修道女さながらの姿に背鰭がひらりと揺れ。
血鮫魔女レゼナ:「ところで巣篭もり部屋の余裕は幾つで?」
神父アルデッロ:「ああ、この村はいささか他の地域と変わっていましてな」
神父アルデッロ:「この窓から見える……ほら、あそこに。大きな建物が二つあるでしょう」
神父アルデッロ:窓の無い石造りの建物だ。外から見る分には、倉庫か何かにも見えるだろう。
神父アルデッロ:「あれに、男女に分かれて入ります」
神父アルデッロ:「皆で籠もれば寂しくもないし、急病人が出ても皆で対応できる」
血鮫魔女レゼナ:「なるほど、賑やかで理に適っている」
血鮫魔女レゼナ:「極夜を生きる道かくありですね」ひとところに集めれば燃料の類いも少なく済む。
血鮫魔女レゼナ:したり顔で頷く様は、驚くほどこの場に合っていた。
GM:ということで、夜になった。
GM:あなた達は村の空き家をひとつ借りて夕食を取っている。
GM:硬いパンに干し肉に、それから昼に作ったヌガー。なかなか贅沢な食事だ。
GM:家は古く、隙間風も多い。極夜で〝籠もる〟際には、村人に案内されて移動することになっている。
GM:明日の朝には始まるだろうという。男は男達と、女は女達と。
GM:つまりこの夜の後は、数日ばかり、一党は二分されるというわけだ。
〝白狼酋長〟ラング:「数日か……」ちょっとショボくれつつヌガーを景気よく噛み砕いている。
〝白狼酋長〟ラング:干し肉の硬さも特に気にせず、ぶちぶち食い千切っている。
"祓栗鼠" ミレイユ:真似してヌガーを噛み砕こうとして……意外とできた。
"祓栗鼠" ミレイユ:「今からそんなに食べてしまっては、物足りなくなってしまいますよ」 くすりと笑う
”星の尾”アルワン:ヌガーを湯に溶かし、どろどろになった糖蜜を胡桃類に絡めている。
”星の尾”アルワン:「……レゼナ。二人で……平気か?」
”星の尾”アルワン:これは色々な事情が絡まったうえでの”平気”か?だったのだが。
”星の尾”アルワン:聞く者にとっては野暮な質問にしか聞こえないだろう。
血鮫魔女レゼナ:「んん?なぁにぃ?」
血鮫魔女レゼナ:「君の方こそ私と離れて寂しくないか心配だね」
血鮫魔女レゼナ:口元を隠した布の向こう側では、バリボキと硬いものを噛み砕く音。
”星の尾”アルワン:「子供扱いすんな。なら良いよ……」
"祓栗鼠" ミレイユ:「ラングさんは……えっと、寂しいですか?」
〝白狼酋長〟ラング:「寂しい……」素直だ。
”星の尾”アルワン:言いつつ、口布の向こうの艶めかしい歯を想像して目を伏せてしまう。
"祓栗鼠" ミレイユ:「…………そ、っ、そう……ですか……」 素直な返答に僅かに顔を赤らめながら、ヌガーを舐めている
血鮫魔女レゼナ:「ま、他にも村の子たちが沢山居るんだ。構ったり構われたりしてきなさいな」
〝白狼酋長〟ラング:「そうしよう……保存食造りで割と仲良くなった……」
血鮫魔女レゼナ:「これもお祭りの一環。枕を湿らせて眠る暇なんてありやしないかもよ」
〝白狼酋長〟ラング:「……知っているか?」
〝白狼酋長〟ラング:「糖蜜が体毛にくっつくと、すごく取れにくいんだ」
血鮫魔女レゼナ:「くっついちゃったの」
〝白狼酋長〟ラング:真剣な顔で頷く。
〝白狼酋長〟ラング:「レゼナも気をつけろ」
”星の尾”アルワン:「パリパリしてる……」
血鮫魔女レゼナ:「その時は少年に舐め取ってもらうかね」
"祓栗鼠" ミレイユ:「その少年、数日離れ離れなんですよ」
〝白狼酋長〟ラング:「そうだぞ」
〝白狼酋長〟ラング:「それともアルワンを女ということにするか?」
〝白狼酋長〟ラング:「無理があると思うぞ」
"祓栗鼠" ミレイユ:「髪を伸ばせば、或いは……」
〝白狼酋長〟ラング:「時間が足りないな」
血鮫魔女レゼナ:「化粧すればいいとこまで行くかもしれないが、中身がねぇ」
血鮫魔女レゼナ:「仕方ない、その時はミレイユに頼らせてもらおう」
”星の尾”アルワン:「人を置いて勝手に女装の話をするな」
”星の尾”アルワン:「しかし、兄貴と二人か……」
"祓栗鼠" ミレイユ:「意外とというか、なかった組み合わせかもしれませんね」
”星の尾”アルワン:「ミレイユもレゼナと数日一緒だろ? 呪いを掛けられてリスにされてるかも」
"祓栗鼠" ミレイユ:「ええっ?!」
"祓栗鼠" ミレイユ:「そ、そんなまさか……」
"祓栗鼠" ミレイユ:「……しませんよね、そんなこと?」
〝白狼酋長〟ラング:「……できるのか?」
血鮫魔女レゼナ:「心配なさんな、アルワンでさえまだされてないだろう?」
血鮫魔女レゼナ:出来ないとは言わないでくすくす笑う。
"祓栗鼠" ミレイユ:「ほっ……なら安心ですね」 胸を撫で下ろす
血鮫魔女レゼナ:「取って食いやしないから安心して別れましょ」
"祓栗鼠" ミレイユ:「あと、糖蜜が身体にくっついてしまった時はお湯で溶かすんですよ」
"祓栗鼠" ミレイユ:「舐めないでも取れますからね」
”星の尾”アルワン:「その手があったか。流石ミレイユ」
"祓栗鼠" ミレイユ:ちょっと不安だなぁという顔をしている
〝白狼酋長〟ラング:「……ところで、レゼナ」
〝白狼酋長〟ラング:「昼、何かあの神父と話をしてたろう?」
”星の尾”アルワン:「話?」
〝白狼酋長〟ラング:この男の話題は、特に前触れもなく変わる。
〝白狼酋長〟ラング:話題に脈絡を持たせるとか、繋ぎを作るとか、そういう知恵を働かせないためだ。
〝白狼酋長〟ラング:「窓の外を通った時に、何か話しているのを見た」
〝白狼酋長〟ラング:「巣籠もりの相談か?」
血鮫魔女レゼナ:「んーん?」もごもごと咬み千切った干し肉を呑み込み。
血鮫魔女レゼナ:「跡継ぎにならないかって誘われただけ」
”星の尾”アルワン:咳き込む。
〝白狼酋長〟ラング:「?」よくわからん、というような顔で首を傾げる。
”星の尾”アルワン:「ほ 干し肉が 喉に」
"祓栗鼠" ミレイユ:「ここの教会の、ということですか?」 眼を僅かに見開く
”星の尾”アルワン:「ちょっと待てよ……いきなりすぎない?」
血鮫魔女レゼナ:「いきなりだよねぇ」
”星の尾”アルワン:言ってから、どうしてそこまで動揺してしまうのだろうと考えてしまう。
"祓栗鼠" ミレイユ:「確かに、神父さま以外の聖職者らしき方は見かけませんでしたね……」
血鮫魔女レゼナ:「極夜神の教えを示す役割って、村の長みたいな位置づけだもの」
”星の尾”アルワン:「確かにレゼナは、ガキどもからも慕われてたっぽいけど」
〝白狼酋長〟ラング:「そうか……村長を外から迎える、ということか」
”星の尾”アルワン:「……でも、この村の人にとっちゃ」
”星の尾”アルワン:「そこまでしても守りたいものなのかも知れない。”信仰”って……」
〝白狼酋長〟ラング:「あることかも知れないな。外から優れた戦士を迎え入れ、長にすることは」
血鮫魔女レゼナ:「外からふら~っと流れてきた根無し草には過分な評価ですけど」
〝白狼酋長〟ラング:「村の者では長が務まらぬというなら、そういう道もあるだろう」
"祓栗鼠" ミレイユ:「私も詳しくは知らないのですが、極夜神信仰の教えには、この厳しいノールベイトで生きる"知恵"が詰まっているのだと聞きます」
"祓栗鼠" ミレイユ:「それは村長の役割にも一致するものでしょう。だからこそ、求められるのでしょうね」
血鮫魔女レゼナ:「流浪の占い師だの冒険者だのよりよっぽど"立派な"在り方」
”星の尾”アルワン:「……」
血鮫魔女レゼナ:「びっくりしちゃうし、悪くない話……なんて言い方も失礼なぐらいね」
”星の尾”アルワン:「じゃあ、レゼナは」
”星の尾”アルワン:「魔女を……辞めちゃうのか?」
血鮫魔女レゼナ:口元を隠したヴェールは動かぬが、にやりと笑ったのが見て取れる。
血鮫魔女レゼナ:「私と離れて寂しくないか心配だね」元の話に戻るわけだ、と。
”星の尾”アルワン:「さ」
”星の尾”アルワン:「寂しくなんか……」
”星の尾”アルワン:「……」
”星の尾”アルワン:「……自分を助けてくれた人の旅の目的も知れないのに」
”星の尾”アルワン:「はいそうですかって言えるわけないだろ! バカ!」
”星の尾”アルワン:「もう知らん!」
"祓栗鼠" ミレイユ:「意地っ張りですね」 お茶をこくこくと啜る
〝白狼酋長〟ラング:「俺は寂しいぞ。せっかく組んだ一党だからな……」
GM:──さて、その時だ。
GM:こん、こん
GM:ドアがノックされる。
村人:「失礼するよ。そろそろみんな──」と、村人の声。
〝赤鱗武僧〟クルイース:「巣籠もりの時間だ! この集落はどうやら、村人全員で籠もるようでね!」
〝赤鱗武僧〟クルイース:それを掻き消すような、無駄によく通る声。
”星の尾”アルワン:「ぐえっ」ヌガーをやけ食いしながらドアの前に居たので、大声で吹っ飛ばされる。
〝赤鱗武僧〟クルイース:「実はそもそも私は極夜が初体験でね! ああ可能なら外にいたいくらいだが」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「それでは一晩どころか数十分で凍死してしまうというのでやむなく巣籠もりと相成ったのだよ!」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「そういうわけだから君達も出てきたまえ! なるほど徐々に肌寒さが増してきた気がする!」
"祓栗鼠" ミレイユ:「数日間お別れですね」 ラングを見上げる薄紫色の瞳は、少し寂しげに揺れている。
〝白狼酋長〟ラング:「ぐぅ……」
〝白狼酋長〟ラング:「……しかたがない」
”星の尾”アルワン:「……」ぶっ倒れたまま二人のやり取りを見ている。
〝白狼酋長〟ラング:「前は、数年耐えたんだ。数日くらい、なんてことない」
〝白狼酋長〟ラング:「すぐに、また会おう」
"祓栗鼠" ミレイユ:「ええ。ゆっくりレゼナさんと親交を深めることにします」
”星の尾”アルワン:「兄貴のことは任せといて。おれがついてるから……」
血鮫魔女レゼナ:「しばしのお別れだ。ハグしてあげよっか、少年?」その巨体でいつの間に忍び寄ったのか、耳元で囁く。
”星の尾”アルワン:「ウワッ」
”星の尾”アルワン:「人前で抱き着こうとすんな!大体まだ怒ってるんだからな!」
村人:「……おーうい」
”星の尾”アルワン:「おれは兄貴と親交を深めるから良いもん」
村人:「……おーーーい」
"祓栗鼠" ミレイユ:「はい、はい。村の皆さんが困っていますよ」
”星の尾”アルワン:「あっ」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「ああ、いけないいけない。そんな声量では冒険者というのは中々動かないものだ」
〝赤鱗武僧〟クルイース:すーっ、と息を吸った音の直後、
〝赤鱗武僧〟クルイース:「さあ!!!!!!」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「引きこもりの時間だよ!!!!!!」
〝赤鱗武僧〟クルイース:扉のすぐ傍で、爆音のような声が轟いた。
GM:……というわけで、耳がくたばっているアルワンを含め、あなた達は短い距離だが外を歩く。
GM:なるほど、寒風が強くなり初めている。
GM:極夜──
GM:遠い何処かの異界であれば、それは星の巡りや大地の傾きによって理由付けられ、一度訪れた夜は長く続くのだろうが、
GM:二つの月を空にいただく四方世界において、その道理は必ずしも通用しない。
GM:短い極夜もあるし、長い極夜もある。とある地域で極夜が訪れているからといって、他地域が必ずしもそうではない。
〝赤鱗武僧〟クルイース:「遠い過去の文献には、ノールベイト全土を数年も覆い尽くした夜の記録さえあるという……が」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「村の皆の話によれば、この季節の極夜は長くても5日。大概は3日で終わるのだそうだ」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「それはいかなる精霊の仕業なのか興味は尽きないが──さて、辿り着いたよ」
”星の尾”アルワン:「なら食料は足りそうかな……」心持ちクルイースから離れた距離を取っている。
”星の尾”アルワン:「……ここが」
GM:目的の建物ふたつに通じる分岐点。……それぞれの玄関口までは十数m。
GM:数日、雪が降り続いても扉を明けられるように、防風の壁や屋根が設けられた石扉。
GM:あれを越えれば数日ばかり、あなた達は〝巣籠もり〟を行うことに、
GM:GS6
GoblinSlayer : (GS6) → 6 + 4[2,2] → 10
GM:ふむ
GM:突然だが皆さん。
GM:第六感判定! 難易度は10!
血鮫魔女レゼナ:GS4>=10
GoblinSlayer : (GS4>=10) → 4 + 10[6,4] → 14 → 成功
"祓栗鼠" ミレイユ:GS11>=10 第六感
GoblinSlayer : (GS11>=10) → 11 + 10[5,5] → 21 → 成功
"祓栗鼠" ミレイユ:ファンブルチェックさ
〝白狼酋長〟ラング:GS5 第六感判定
GoblinSlayer : (GS5) → 5 + 8[3,5] → 13
”星の尾”アルワン:GS10>=10
GoblinSlayer : (GS10>=10) → 10 + 10[6,4] → 20 → 成功
”星の尾”アルワン:フ!
GM:全員あっさり成功か──ならば、
GM:夜風の中。吹雪の中。あなた達は──雪を踏みしめる足音、荒い息づかいと、そして
GM:あの耐え難き悪臭を嗅ぎ取る!
小鬼:「ZAZAZAZAZAZABUBUBUBUBUBU」
小鬼:「ZAAAAABUUUUUU」
小鬼:……村の外から、いつの間にかその群れは、柵に手を掛けていた。
"祓栗鼠" ミレイユ:「む…………!」
〝白狼酋長〟ラング:「──!」
”星の尾”アルワン:「クルイース!」
”星の尾”アルワン:「その(無駄に良く)通る声で避難を呼びかけて! 小鬼が来てる!」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「見えている!」近くにいた村人を巣籠もり小屋へ押し込みながら。
GM:小鬼だ
GM:やつらはいつも人間の嫌がるタイミングで現れる。今日もそうだ。
GM:数は──かなり多い。群れはふたつに分かれている。
GM:巣籠もり小屋を狙う群れと、空になった家を狙う群れとに、だ。
〝赤鱗武僧〟クルイース: 「旅は道連れの一党諸君! そちらの戦いをお任せしても良いだろうか!」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「こちらは村人達を束ねて対処する──大物はそちらに行った、苦労と武勲は君達のものだ!」
”星の尾”アルワン:「任せろ! ちょうどむしゃくしゃしてた所だったんだ……!」
GM:窓という窓に板を張った空き家へ、小鬼の群れが近づいてくる。
”星の尾”アルワン:羅針団に修理された、拳鍔にも似た拳装具を構える。長靴には鉄板が張られ、怪物との戦闘における新たな武器となっていた。
GM:デカいのがいる。毒々しい色の刃を持ったのがいる。寒そうに凍えて、士気の無い奴がいる。
血鮫魔女レゼナ:「血の巡りを良くしましょう。細やかな苦しみはこれからの楽しみに転じるものです!」
"祓栗鼠" ミレイユ:「ええ、身体を温めてから"冬籠もり"といきましょう」 祭りの時には出さなかった短剣を握り、剣舞の構えを取る。
小鬼:「GYA GAGA GOOOOOOO」
小鬼:「GOOOOO、RURURURURU、DOOOOOO」
小鬼:風の入らぬ巣を確保できねば凍死する。
小鬼:臆病な小鬼どもとて、逃げはするまい──!
GM:小鬼どもの不意打ちは失敗だ。1ラウンド目から双方が全部行動する
GM:さて、彼我の距離を決めるか
GM:2d6
GoblinSlayer : (2D6) → 10[6,4] → 10
GM:30m……?
"祓栗鼠" ミレイユ:割と遠い
血鮫魔女レゼナ:火球ぶつけたろ
”星の尾”アルワン:結構遠いね君
GM:では続いて、怪物知識判定を……難易度は12の1回で行こう
〝白狼酋長〟ラング:GS4>=12 怪物知識
GoblinSlayer : (GS4>=12) → 4 + 11[6,5] → 15 → 成功
"祓栗鼠" ミレイユ:GS10>=12 怪物知識
GoblinSlayer : (GS10>=12) → 10 + 10[5,5] → 20 → 成功
血鮫魔女レゼナ:GS9>=12
GoblinSlayer : (GS9>=12) → 9 + 7[4,3] → 16 → 成功
”星の尾”アルワン:GS9>=12
GoblinSlayer : (GS9>=12) → 9 + 3[1,2] → 12 → 成功
GM:全員が成功か、ならば
■凍傷小鬼
小鬼1 生命力9 呪文抵抗11 移動力15 先制力4 知能:低い モラルGS4>=13
粗悪な武器 達成値11 威力3 刺 回避12 装甲2 支援:命中、威力、装甲+1 10m
【暗視:初歩】暗闇を60mまで見通す。
■緑の肌をした小さな人型の魔物。指が少し欠けていたりする分、まともな個体より少し弱い。
■凍傷小鬼の弓兵
小鬼1 生命力8 呪文抵抗11 移動力10 先制力4 知能:低い モラルGS3>=13
弓 達成値11 威力4 刺 回避11 装甲2 支援:命中、威力、装甲+1 10m
【暗視:初歩】暗闇を60mまで見通す。
■弓矢を手にした小鬼。指が少し欠けていたりする分、まともな個体より狙いが酷い。
■大小鬼
小鬼3 生命力20 呪文抵抗13(GS6) 移動力18 先制力8 知能:低い モラルGS7>=13
大金棒 達成値16 威力2d6+6 殴 投擲10m 回避14 装甲6 支援:威力、装甲+3
「ボス」統率者3
【暗視:初歩】暗闇を60mまで見通す。
■古語で「大きい」を意味する名の通り、先祖返りした巨大な小鬼。古語が同じ音なので「田舎者」とも言う。
周囲より強い自分は尊敬されるべきだと、威張り散らす。
「大金棒」を持っている。
GM:ここまでは、今までの冒険知識で分かるだろう。さて次だ。
■小鬼の毒使い
小鬼3 生命力15 呪文抵抗12 移動力12 先制力7 知能:低い モラルGS4>=13
毒ナイフ 達成値15 威力2d6+2 斬刺 回避13 盾受け15/2 装甲3 支援:命中、特殊能力達成値+1 5m
「毒を塗る」手番1回限定の自由行動。近接距離の味方単体の武器に「消耗毒」の効果を与える。
「消耗毒」達成値14 攻撃で負傷すると体力抵抗判定。失敗すると1d6点負傷し、1点消耗。毒属性。
【暗視:初歩】暗闇を60mまで見通す。
■小鬼の中で毒の扱いにある程度長けたもの。
といっても小鬼なので賢いわけではなく、そう思い込んでいるだけ。
威張り散らして仲間にも毒の武器を持たせるが、解毒方法などは知らない。
GM:PC側の配置可能距離は0~-30としとこう 迎撃側だし
〝白狼酋長〟ラング:0だが
”星の尾”アルワン:当然0。
血鮫魔女レゼナ:0mにしておこう
"祓栗鼠" ミレイユ:いっそ向こうに先に行動させて近寄らせるというのは
"祓栗鼠" ミレイユ:30m離れてたら向こうも届かない……?
血鮫魔女レゼナ:倍速移動なら届くね
血鮫魔女レゼナ:お互いに
"祓栗鼠" ミレイユ:なるほど
"祓栗鼠" ミレイユ:ではこちらも0mで
GM:よろしい、では
GM:40:凍傷|小鬼の弓兵1、2
30:大小鬼 小鬼の毒使い 凍傷小鬼1~4
0:レゼナ ミレイユ アルワン ラング
GM:……ということで
ラウンド1
GM:行動順!
"祓栗鼠" ミレイユ:"祓栗鼠" ミレイユのイニシアチブを2D6+1(→ 7)に変更(0 → 7)
GM:〝白狼酋長〟ラングのイニシアチブを2D6(→ 7)に変更(0 → 7)
血鮫魔女レゼナ:血鮫魔女レゼナのイニシアチブを2D6(→ 12)に変更(0 → 12)
血鮫魔女レゼナ:大成功
”星の尾”アルワン:”星の尾”アルワンのイニシアチブを19に変更(0 → 19)
"祓栗鼠" ミレイユ:違う 機先ないので6です
”星の尾”アルワン:!?
”星の尾”アルワン:違うわこれ
”星の尾”アルワン:”星の尾”アルワンのイニシアチブを2D6+1(→ 8)に変更(19 → 8)
GM:私のルームのイニシアチブ表、微妙に余所と配置が違うからよくある
”星の尾”アルワン:星になって燃え尽きる所だった
"祓栗鼠" ミレイユ:「紅蓮の嚆矢」を宣言 サ225 先制判定後、矢や投擲武器を1使用して味方の先制力+1、敵の先制力-1
GM:ではホブとアルワンのバトルか……
GM:おおっと
"祓栗鼠" ミレイユ:ラングさんを上げて大小鬼を下げます。
〝白狼酋長〟ラング:8になるぞ
"祓栗鼠" ミレイユ:〝白狼酋長〟ラングのイニシアチブを8に変更(7 → 8)
"祓栗鼠" ミレイユ:大小鬼のイニシアチブを7に変更(8 → 7)
GM:では7が3体か
"祓栗鼠" ミレイユ:GS
GoblinSlayer : (GS) → 4[3,1] → 4
"祓栗鼠" ミレイユ:……?
GM:エネミーのイニシアチブは固定……出目を7、8とそれぞれ見做す
小鬼:俺達の勝ちだ
"祓栗鼠" ミレイユ:くっ……私の負けです
”星の尾”アルワン:BATTLE
GM:ということで行動順だとレゼナからだが
GM:……術者かぁ
血鮫魔女レゼナ:今の時間は夜かな?
GM:夜だねあからさまなほど
GM:なんならこの先しばらく夜だね
血鮫魔女レゼナ:なるほどね
血鮫魔女レゼナ:では武器を紅玉の杖に持ち替えて
血鮫魔女レゼナ:《火球》 p316。小鬼の毒使いを中心点に置き、球状範囲に火属性ダメージ。
血鮫魔女レゼナ:【血の狂騒】1d3点負傷することで命中・回避・呪文行使・維持・抵抗判定+2
血鮫魔女レゼナ:1d3
GoblinSlayer : (1D3) → 1
”星の尾”アルワン:うおおおおお!!
血鮫魔女レゼナ:血鮫魔女レゼナの負傷数を1増加(0 → 1)
GM:どっかの魔術師の杖が!
血鮫魔女レゼナ:GS13 呪文行使判定
GoblinSlayer : (GS13) → 13 + 4[2,2] → 17
"祓栗鼠" ミレイユ:祈って良いと思う
GM:呪文抵抗最大の大小鬼が呪文抵抗13、射程内全エネミーが抵抗失敗か
”星の尾”アルワン:祈っちゃえ
"祓栗鼠" ミレイユ:じゃあどっちでもいいか……?
”星の尾”アルワン:🦀
血鮫魔女レゼナ:まあ初手だしねえ
”星の尾”アルワン:呪文抵抗は全抜きか
血鮫魔女レゼナ:3d6+3
GoblinSlayer : (3D6+3) → 13[6,6,1]+3 → 16
”星の尾”アルワン:おっ結構跳ねた
血鮫魔女レゼナ:1d6+16 毒使い
GoblinSlayer : (1D6+16) → 6[6]+16 → 22
"祓栗鼠" ミレイユ:毒使いーッ!
GM:えー
血鮫魔女レゼナ:血鮫魔女レゼナの残呪文使用回数を1減少(3 → 2)
"祓栗鼠" ミレイユ:中心点じゃなければ生きていた
GM:毒使いは装甲3なので19通って消し飛び
”星の尾”アルワン:グッバイ・・・
GM:同一エンゲージの凍傷小鬼どもはもちろん消し飛び
GM:デカブツだけが装甲6なので10通し
GM:大小鬼の負傷数を10増加(0 → 10)
小鬼:半壊したんじゃが
"祓栗鼠" ミレイユ:術師の面目躍如
GM:手番はそのままアルワン!
”星の尾”アルワン:よしゃよしゃ
”星の尾”アルワン:ではあれをやるか‥‥
血鮫魔女レゼナ:「それでは種も仕掛けもございません、と」するりと黒衣の下から取り出したるは紅玉の杖
”星の尾”アルワン:《雷矢》p354を大小鬼に。射程は30mぴったし。
血鮫魔女レゼナ:「H、O、T」
”星の尾”アルワン:GS11>=10 行使判定
GoblinSlayer : (GS11>=10) → 11 + 9[3,6] → 20 → 成功
血鮫魔女レゼナ:その先端に光が灯り、赤く、青く、そして白く発光。
血鮫魔女レゼナ:ぼふぅと空を焼きながら飛び、遠方から迫る小鬼どもを焼き払う。
"祓栗鼠" ミレイユ:「惚れ惚れするような力量ですね……流石です」
小鬼:「GIAAAAAAA!?」「UGYAAAAA!!」
小鬼:小鬼どもの悲鳴が夜闇に木霊する!
小鬼:巨体の1匹を除いて瞬時に壊滅──巨体もその肉を半ば炎に包まれる!
”星の尾”アルワン:4d6+9 ダメージ
GoblinSlayer : (4D6+9) → 10[2,1,3,4]+9 → 19
"祓栗鼠" ミレイユ:すっごいダメージ……
”星の尾”アルワン:DD跳ねてなくてもこれか、いいね
GM:抵抗失敗で装甲6、13が通るので……
GM:大小鬼の負傷数を13増加(10 → 23)
GM:……死んだよ!!!
”星の尾”アルワン:「良いぞレゼナ!おれも……!」
GM:流石にこの状況下、凍傷の小鬼弓兵2匹ではどう足掻いても勝ち目が無いので
GM:このままあなた達の勝利と見做す。
”星の尾”アルワン:目を閉じる。全身に青い閃電が走り、燐光の如き稲魂が飛散する。
”星の尾”アルワン:「力を貸してくれ……飛べ、《雷矢》!」
”星の尾”アルワン:翳した掌に雷を集め、大小鬼めがけて鋭く蹴り飛ばす。
小鬼:ぴしゃあん!
小鬼:「GIGYAGYAGYAGYAGYAGYA!?」
小鬼:感電! 巨体が雪中に倒れ伏す!
〝白狼酋長〟ラング:「……すごいな、あれだけ手こずった大小鬼が一瞬だ」
〝白狼酋長〟ラング:「片付けは後でいいだろう。この寒さなら腐らない」
”星の尾”アルワン:「おれ達も多少は強くなってるってことだね、兄貴」
"祓栗鼠" ミレイユ:「ええ……驚きました」
"祓栗鼠" ミレイユ:大小鬼を牽制した石弾を拾って仕舞い直す。
血鮫魔女レゼナ:「やるじゃないか少年。びりびりしなきゃハグしてあげるところだ」
〝赤鱗武僧〟クルイース:遠くから、吹雪に掻き消されない声が聞こえる。
”星の尾”アルワン:ちょっと照れ臭そうに頬を掻く。
〝赤鱗武僧〟クルイース:「おおーい、急ぎたまえ! そろそろ吹雪が強まってきた!」
"祓栗鼠" ミレイユ:「そちらは大丈夫ですか!」 頑張って声を張り上げる
〝赤鱗武僧〟クルイース:「こちらの小鬼はもういない、安心して戻るがいいさ!」
"祓栗鼠" ミレイユ:「だそうです。さ、凍えない内に中に入ってしまいましょう」
"祓栗鼠" ミレイユ:「今度こそ数日間のお別れです」
"祓栗鼠" ミレイユ:「……ハグするなら、今の内ですよ?」
”星の尾”アルワン:「何でだよッ」
血鮫魔女レゼナ:ぎゅむりと背後から不意打ち。
”星の尾”アルワン:「わっ」
血鮫魔女レゼナ:「あだだ、鼻につんときた」
”星の尾”アルワン:「バカ。だからしなかったのに……」静電気のせいで毛羽立っている防寒着を見ながら。
GM:巣籠もりの石屋の周囲には、幾つもの小鬼の躯が落ちている。
GM:ほぼ全て、致命打は打撃痕。
GM:幾つかは、クルイースの打狗棒によるもので──
神父アルデッロ:「どうぞ、中へ。この家ならば吹雪も寄りつきません」
神父アルデッロ:「数日ばかりしましたら、またお会いしましょう。ささ」
神父アルデッロ:……そういう神父の両手は、小鬼の血で赤く染まっている。
神父アルデッロ:雪を拾って、タオルの代わりに手を拭いた。
”星の尾”アルワン:「……強くない?」
"祓栗鼠" ミレイユ:「村長をお務めになられるだけのことはありますね」 感心している
血鮫魔女レゼナ:「拳の方でも後継がないといけないのかね」
〝白狼酋長〟ラング:「みたいだな」と言いながら、ミレイユの傍へずかずかと歩いていき、
〝白狼酋長〟ラング:「ん」がきっ、と両腕を回す不意打ち。
"祓栗鼠" ミレイユ:「~~~ッ?!」
〝白狼酋長〟ラング:「今の内、と言ってたから……」
〝白狼酋長〟ラング:腕を解き、扉を潜って建物の中へ。
血鮫魔女レゼナ:「ほほ、あたしが言うまでもなかったようだ」
”星の尾”アルワン:「ちょ……兄貴!? 何やってんの!?」
〝白狼酋長〟ラング:余韻も何もなく、目的に一直線の動きであった。
"祓栗鼠" ミレイユ:「い、今のは、アルワンさんを誂って言っただけで……あっ」
"祓栗鼠" ミレイユ:余韻なく離れていく腕にほんの少しだけ情けない声が零れる。心臓が痛いほど拍動している。
”星の尾”アルワン:「ミレイユ……顔が林檎みたいになってるぞ」
血鮫魔女レゼナ:「懺悔の風習を聞いただろう?」
"祓栗鼠" ミレイユ:「……寒さのせいですっ」 ぷいっとそっぽを向く
血鮫魔女レゼナ:「籠る前には未練の残らぬよう、さ」
血鮫魔女レゼナ:じゃあね、とひらひら手と尾を揺らし石屋の中へ入ってゆく。
”星の尾”アルワン:「……未練か……」
"祓栗鼠" ミレイユ:レゼナの背を慌てて追い掛けるように付いていく
”星の尾”アルワン:去り行くその尾鰭に、少し手を伸ばしかけて。
”星の尾”アルワン:「レゼナ!」
”星の尾”アルワン:「……風邪、ひくなよ」
”星の尾”アルワン:それだけ言い残して、踵を返す。
GM:分厚い扉が閉ざされると、外の寒さも吹雪の響きも、嘘のように遠くなった。
GM:あなた達には日常の一風景に過ぎないノールベイトの奇習──巣籠もりが始まった。
GM:極夜、というものがある。
GM:ノールベイトでは、時折、夜が幾日も続くのだ。
GM:日が昇らず、暗い空が続き、雪は吹き荒れ、おおよそ全ての生き物は住処に閉じこもる。
GM:いかに寒さに強い生き物であれ、土地勘・方角を知り尽くしたものであれ、極夜に屋外に滞在することは自殺行為と言ってよい。
GM:まるでノールベイトという大地が、夜、月の目に映る全てを凍てつかせんとしているかの如き現象が、極夜なのだ。
GM:あらゆる禁忌にも勝る絶対の死。
GM:それが極夜──なのだが。
GM:……一方でそれは、ノールベイトの日常でもある。
GM:日常ということはつまり、いなして暮らす方策も知れ渡っているということだ。
GM:極夜の巣籠もりの過ごし方は、集落によってさまざまだ。
GM:個々の家に巣籠もり部屋を設けている地域もあるが、ミズラムの場合は集団で朝を待つ。
GM:その為の大きな石造りの家がふたつ。ひとつは男衆、ひとつは女衆が入る。
GM:さて。
GM:──男衆の巣籠もり屋にて。
GM:あっと言う間に一日が過ぎたが、時間の感覚がどうも難しい。
GM:なにせこの建物には窓が無い。雪で塞がらないように作られた複数の煙突の他、外部に繋がるのは玄関の分厚い扉だけだ。
GM:その煙突も、外へ出ずにメンテナンス──不意の飛来物などで口が塞がらないように──出来るよう、特殊な構造をしており、
GM:一同はひたすら、引きこもっている他、やることがないのである。
〝白狼酋長〟ラング:「ぐー……」壁に寄りかかって居眠りをしている。穏やかな顔だ。
〝白狼酋長〟ラング:最初の数時間は寂しげだったが、なにせ周囲に人が多いもので、
〝白狼酋長〟ラング:保育所のお泊まり会の前にぐずっていた子供が、いざ始まるとゴキゲン斜めならずというような
〝白狼酋長〟ラング:つまりそういう具合であった。
村人:「にーちゃん、にーちゃん。さっきの冒険の話の続きー」
村人:とアルワンにせがむのは、村の子供のひとり。
”星の尾”アルワン:「またかよ? 冒険の話、別に好きじゃないんだよ……」
村人:途中まではラングの話を聞いていたが、なにぶん語りが上手いとは言えないので聞く先を変えたのであった。
”星の尾”アルワン:ラングに防寒着を掛けてやる。
”星の尾”アルワン:「……ああ、でも、兄貴は凄かったよ」
村人:少し離れたところでは、大人が、暖炉に薪を足している。
”星の尾”アルワン:壁に寄りかかって、ぽつぽつと語る。
村人:大人とは言うが、20になるかならないか……外で言うなら若者だ。
”星の尾”アルワン:「双子の大小鬼どもにやられそうになった時にさ。あいつらの後ろから、隙を見て切りかかって」
”星の尾”アルワン:「『たぶん勝てる』なんて言うんだ。何の根拠もないのにさ」
”星の尾”アルワン:「何も考えてないように見えるけど、おれは……いつか凄いことをやる人だと思ってる」
村人:「ふーん。で、その次の冒険は?」
村人:次、次、とにかく子供は次をせがむ。
”星の尾”アルワン:「もう良いだろ。他の大人たちに構って貰えよ」
村人:それを村の大人が、微笑ましげに眺めている──
”星の尾”アルワン:「歳も近いんだから兄ちゃんみたいなもんだろ……ったく」
〝白狼酋長〟ラング:「……大人、あまり多くはないな」
〝白狼酋長〟ラング:「俺の故郷の村は、もっと年寄りが多かった」
”星の尾”アルワン:「うわっ兄貴」
”星の尾”アルワン:「いつから起きてたの……」
”星の尾”アルワン:言いながら見渡す。
〝白狼酋長〟ラング:壁に寄りかかっていたその姿勢のまま、目だけを開けていた。
〝白狼酋長〟ラング:「今だ」
〝白狼酋長〟ラング:答えはいつもシンプルである。
GM:……見渡してみると、子供の多い村である。
”星の尾”アルワン:「怖いよ。起きたら何か言ってよ」
GM:反面、老人はいない。年長者でも四十歳程度というところか。或いはもっと若いか?
GM:アルデッロ神父はいない。どうやら彼はひとりで、教会の巣籠もり部屋にいるらしい。
”星の尾”アルワン:「でも確かに……若い人が多いよね、ここ」
村人:「そーなの?」
村人:子供は不思議そうな顔をする。
村人:自分の故郷の光景が、何か特別なものとは思っていないようだ。
”星の尾”アルワン:「おれの……」故郷、と言いかけて。口をつぐむ。「おれのいたところには」
”星の尾”アルワン:「……いろいろな歳のやつがいたから。年寄もガキも」
村人:「としより?」
”星の尾”アルワン:「沢山年を取ってる人のこと。……まさか見たこと無いのか?」
”星の尾”アルワン:「アルデッロさんが一番近いかもな」
”星の尾”アルワン:「……はあ~~~」
村人:子供がきょとんとしている中、いくらか年嵩の連中が、
”星の尾”アルワン:アルデッロの話になると、どうしてもレゼナのことを思い出してしまう。
村人:「そーいや神父さま、何歳なんだろな」「知らね。60とか?」
村人:「考えたことなかったな」「なんかずっと居るもんなー」
GM:……さて、そうだな
GM:GS10
GoblinSlayer : (GS10) → 10 + 7[1,6] → 17
GM:GS10
GoblinSlayer : (GS10) → 10 + 6[5,1] → 16
GM:……マジか、面白いことになった
GM:この場合、ふむ……
”星の尾”アルワン:何だァ~~~???
GM:……では、
GM:そうこうしている間に、また一日が過ぎた。たぶん。
GM:なんとなくの肌感覚で、時間の経過を察知して、皆がほどよく腹を減らしたら、保存食を食べる。
GM:ずっと同じ空間にいて、どうでもいい会話をして、同じ飯を喰っていると、
〝白狼酋長〟ラング:「おーい、掃除したらチリはどうするんだ」
村人:「てきとーに隅に集めといてー。終わったら飯なー」
〝白狼酋長〟ラング:「おー」
”星の尾”アルワン:「めちゃくちゃちゃんと掃除してる……」
GM:距離感が、狭くなる。お互い、相手を雑に扱うようになるが、
GM:その雑とは決して、互いを軽んじる意味ではない。
GM:当たり前のようにそこにあるものを、ことさら大事にすることはないが、
GM:さりとて無碍に扱って傷付けるような真似は決してしない。そういう距離感に収まるのだ。
村人:あのちいさな子供は、食事のたびに、アルワンの隣に座る。
村人:冒険譚をせがんでばかりだが、そろそろネタが尽きてくるだろうというころ、
村人:「そーいえばさ、にーちゃんは誰と結婚するの?」
村人:……と、突然に聞いてきた。
”星の尾”アルワン:飲んでいた果実茶を噴き出す。
”星の尾”アルワン:「あ……あのなあ!」
”星の尾”アルワン:思わず子供を睨みつけるが、無邪気な目に毒気を抜かれる。
”星の尾”アルワン:「……おれは幸せになっちゃいけない人間なの」
村人:「意味わかんねー。俺は三件となりのアンって子だよ」
村人:……と、その子供は、当たり前のように答えた。
”星の尾”アルワン:”雪捨て場”の連中が安心して暮らせる場所を探すまでは――、と言い淀んで。
”星の尾”アルワン:「はっ?」
”星の尾”アルワン:先を越された?
村人:「珍しいよなー、ちょっと離れてる家なの」「だな、だいたいは近くに住んでる奴だし」
”星の尾”アルワン:おもわずこの子供がませているという可能性を考えるが。
”星の尾”アルワン:どうも、そうではないらしい。
村人:「俺の場合は、村の逆端だったな。後から引っ越したけど」「あー、そーだったそーだった」
村人:「俺たちの子供はどういう風に結婚するんだろなー」「神父さまが上手くやるだろ、そのあたりは」
〝白狼酋長〟ラング:「…………?」
〝白狼酋長〟ラング:「なんだか、よくわからない話になってきたな」
”星の尾”アルワン:「‥‥‥ちょっと待て。アルデッロさんが結婚相手を決めてるのか?」
村人:「え?」「ん?」
村人:村人たちはおのおの、首を傾げたり、きょとんとした顔になったりして、
村人:「そういうもんだろ?」
村人:と、言った。
”星の尾”アルワン:「……兄貴」
〝白狼酋長〟ラング:「変わった村だな。……いや、許嫁とかそういうことはあるかもしれないが」
〝白狼酋長〟ラング:「全員が全員、誰かに相手を決められるのはめずらしいと思う」
村人:「そうなのか?」
〝白狼酋長〟ラング:「うん」
村人:「へー」
村人:世間話の温度間だ。
”星の尾”アルワン:(いや……おかしいだろ。どういうことだ?)
”星の尾”アルワン:(兄貴はこんなんだから軽く流してるけど)
村人:「……もしかして、村の外だと違うの?」
村人:と、話をせがむ子供が問う。
”星の尾”アルワン:「えっと……」かいつまんで説明する。
”星の尾”アルワン:村の外では、好きになった人と結婚できるということ。
”星の尾”アルワン:基本的に、よほどのお貴族様でもなければ結婚は自由なこと。
”星の尾”アルワン:「……まあ、どこの村にもそれぞれの信仰とやり方があるみたいだから」
”星の尾”アルワン:「どっちがいいとか悪いとかは、正直わからないけど」
村人:「よそは面倒だなー」「俺達は楽でいいな」と、村の大人──若者達がけらけらと笑うなか
村人:「……いいなー」と、その子供が言った。
村人:
GM:きっと、夜だ。皆が寝ているから夜だろう。
GM:時間の感覚は薄いが、自然と皆が、同じようなタイミングで寝起きするようになっている。
GM:あなた達も、眠っている。
GM:GS4
GoblinSlayer : (GS4) → 4 + 7[4,3] → 11
GM:……さて。
GM:第六感判定をどうぞ。目標値は11だ
”星の尾”アルワン:GS10>=11
GoblinSlayer : (GS10>=11) → 10 + 7[6,1] → 17 → 成功
”星の尾”アルワン:クリファンチェック!
〝白狼酋長〟ラング:GS5>=11 第六感判定
GoblinSlayer : (GS5>=11) → 5 + 3[2,1] → 8 → 失敗
〝白狼酋長〟ラング:寝てるぞ
”星の尾”アルワン:兄貴ーッ
血鮫魔女レゼナ:美味しい男
GM:では、アルワン。君は何らかの気配に気付き、すっと目を醒ました。
GM:暗い部屋だが、暖炉の火は燃えている。室内を見渡すのに十分な光源はあるとしよう。
GM:その光の中で、奇妙なものを見る。
GM:まっ白い服を着た人影が、あの子供──ミッシュとしよう──を抱き上げているのだ。
GM:華奢な、女の体格だった。
”星の尾”アルワン:(……夢?)うつらうつらとした寝ぼけ眼で、白い人影を見て――
”星の尾”アルワン:その影が。”雪捨て場”の大人――子供たちをあらゆる意味で食い物にしていた連中と、重なる。
”星の尾”アルワン:「……おい」
”星の尾”アルワン:「その子を連れてくつもりなら、皆を起こす」
人影:何も言わず、あなたを見た。
人影:白いヴェールの下にある、生気のない白い肌。
人影:白濁した眼球。不自然に紅い唇。
人影:言葉を発してはいないが、何かを言うように開いた口の中、
人影:歯並びはいやに整っていて、白く、綺麗だ。
人影:その人影はミッシュを静かにその場に降ろすと──
GM:怪物知識判定。
GM:難易度は……13だ!
”星の尾”アルワン:「ッ……」感じる。これは、シャロールが良く言っていた――”よくないもの”だ。
”星の尾”アルワン:GS9>=13
GoblinSlayer : (GS9>=13) → 9 + 3[2,1] → 12 → 失敗
”星の尾”アルワン:ウワーッ
GM:ならば、その正体はわからない。
GM:5:人影
0:アルワン
GM:距離は、こう定める。
GM:さあ
GM:戦いと行こうか。
ラウンド1
"祓栗鼠" ミレイユ:でも「怪物知識」を持ってるから名前と分類は……分かる!
”星の尾”アルワン:お前は誰だ!!
GM:む!
GM:マジやん そこ分かったらPLにはかなりのデータがバレるじゃねーか!!!
GM:アンデッド4
人影:食屍鬼
食屍鬼:それが、私の名
”星の尾”アルワン:おい!!!
”星の尾”アルワン:めちゃくちゃバケモンじゃね~~か
GM:この怪物の行動値は4と定めよう
GM:さあ、ダイスをどうぞ
”星の尾”アルワン:”星の尾”アルワンのイニシアチブを2D6+1(→ 10)に変更(8 → 10)
GM:はえーな
”星の尾”アルワン:一日休んだけど…呪文回数は回復してるかな?
GM:そうだな、回復しているだろう ついでに言えば極夜明けでも回復する
”星の尾”アルワン:よし!なら最初から全力で行こう。
”星の尾”アルワン:その前に……自由行動でラングさんを叩き起こしたいのですが……
GM:残念だがそいつを起こすには主行動が必要と判断する
"祓栗鼠" ミレイユ:ぐっすりしちゃってる……
GM:まぁ、なに。戦ってりゃうるさいし勝手に起きるさ
GM:1ラウンド目の行動は間に合わないがな!
”星の尾”アルワン:めちゃくちゃ寝てやがる!
”星の尾”アルワン:くそ~~~ッ ならこいつだ!
”星の尾”アルワン:グールに《雷矢》p354。
”星の尾”アルワン:基354:『威力』点のダメージを与え、対象の呪文抵抗を4以上上回ると次の自分の手番が終わるまで行動不能
”星の尾”アルワン:行使判定イクゾ
”星の尾”アルワン:GS11>=10
GoblinSlayer : (GS11>=10) → 11 + 8[2,6] → 19 → 成功
”星の尾”アルワン:しゃいっ
食屍鬼:マジか
食屍鬼:呪文抵抗14しかない……
”星の尾”アルワン:しびれろ~~っ
”星の尾”アルワン:ダメージいくぜ
”星の尾”アルワン:4d6+7
GoblinSlayer : (4D6+7) → 13[5,5,2,1]+7 → 20
GM:装甲3……17通し!
GM:食屍鬼の負傷数を17増加(0 → 17)
食屍鬼:我レベル4のアンデッドぞ?
”星の尾”アルワン:”星の尾”アルワンの残呪文使用回数を1減少(2 → 1)
食屍鬼:行動不能……そのままラウンドが終わる……
食屍鬼:ラウンド終了時に再生!
GM:食屍鬼の負傷数を4減少(17 → 13)
”星の尾”アルワン:うげげげ
食屍鬼:焼け石に水では?
ラウンド2
〝白狼酋長〟ラング:……というところで流石に俺も起きるぞ
GM:行動順決定!
”星の尾”アルワン:兄貴~~~~~!!!
GM:〝白狼酋長〟ラングのイニシアチブを2D6(→ 2)に変更(8 → 2)
”星の尾”アルワン:”星の尾”アルワンのイニシアチブを2D6+1(→ 9)に変更(10 → 9)
”星の尾”アルワン:寝起きすぎる
〝白狼酋長〟ラング:おそいぞ……
GM:ということでふたたびアルワンの手番だ
”星の尾”アルワン:殴ろう。5M近付き、グールの間合いへ。
”星の尾”アルワン:鉄拳でグールに攻撃。《七孔噴血》も宣言!装甲値-4だ。
食屍鬼:ふっ、回避は高めだぞ!
血鮫魔女レゼナ:アンデッドには適用外だぞい
”星の尾”アルワン:と思ったけど
”星の尾”アルワン:こいつアンデッドじゃん!ダメ!
GM:そうじゃん
血鮫魔女レゼナ:怪物知識が活きたな
”星の尾”アルワン:普通に殴ろう。ウオーッ
”星の尾”アルワン:GS12>=16
GoblinSlayer : (GS12>=16) → 12 + 7[4,3] → 19 → 成功
食屍鬼:よけられないぞ……
”星の尾”アルワン:ここに「無念無想」!
”星の尾”アルワン:判定に+5点。効力値しめて24。
”星の尾”アルワン:4d6+5
GoblinSlayer : (4D6+5) → 18[5,5,6,2]+5 → 23
”星の尾”アルワン:オラーッ
GM:食屍鬼の負傷数を20増加(13 → 33)
食屍鬼:ぐへっ
食屍鬼:身動き取れぬまま……倒れる!
”星の尾”アルワン:決着ゥーーーーーーーーッ
GM:ということで良い感じに演出をどうぞだ
”星の尾”アルワン:――ぞ わり
”星の尾”アルワン:恐怖が背筋を貫く。
”星の尾”アルワン:この相手は”格上”だ。一瞬でやらなければ、やられる。
食屍鬼:吠えもしない。叫びもしない。足音すらもロクに鳴らさない。
食屍鬼:静かに、おしとやかに、女のような人影はアルワンに迫る。
食屍鬼:歯並びの良い口を開く。まっかな舌。まっかな口内。
食屍鬼:いっそ艶やかなほど整った姿の〝それ〟が、肉を求めてやってくる──
”星の尾”アルワン:「――《風舞え、雷鳥よ》」
”星の尾”アルワン:ば ぢン!!!
”星の尾”アルワン:瞬時に、二撃。
”星の尾”アルワン:閃電が走った。それは青い鳥が獲物をついばむ様子にも似ていた。
〝白狼酋長〟ラング:「……?」
〝白狼酋長〟ラング:「!」目を醒ます。武器を手に立ち上がる──その時には、既に終わっていた。
食屍鬼:ものいわぬ人影は仰向けに倒れ、動かなくなった。
”星の尾”アルワン:拳に雷を纏わせ、拳打と雷撃を同時に伝達する。
食屍鬼:白い蝋のような肌と、血のように紅い唇が、暖炉の火に照らされている。
”星の尾”アルワン:アルワンは想像性には乏しいが――今ある材料を集めた”応用”ならば、こなせる。
”星の尾”アルワン:「……兄貴……」
”星の尾”アルワン:「こいつ、子供を……ミッシュを攫おうとしてた。やっつけたけど……」
〝白狼酋長〟ラング:「……なんだ、こいつ」
〝白狼酋長〟ラング:「生き物の臭いをしていない。けど、死体の臭いでもない」
〝白狼酋長〟ラング:「妙に清潔な────ん」
〝白狼酋長〟ラング:雑多な用途に使うナイフを、人影の腹に当てる。
食屍鬼:さく……と開かれた腹からは血が流れず、中身は臓物の代わりに、
食屍鬼:ドライフラワーや茶葉や、そういう、よい香りを発する植物が詰め込まれていた。
村人:「……ん?」「なんだなんだ……うぉっ!?」
”星の尾”アルワン:「な……」絶句する。見てはいけないものを見てしまったような。
村人:「おいおいおい、なんだこりゃ!? だれ!?」「女? え?」
村人:ぞろぞろと村人が起き出し、仰天しながら人影を指差す。
村人:そのうちのひとりが、こんなことを言った。
村人:「ああ、こりゃ……極夜神さまの御使いじゃ?」
GM:──女衆の巣籠もり屋にて。
GM:数日は外へ出られないというのに、割と女達は気楽な雰囲気だ。
GM:ある意味で休暇のようなものだから──かもしれない。
GM:食料は事前に準備してあるし、するべき仕事もない。ひがな一日お喋りして、卓上遊戯でもしていればいいのだ。
GM:文字の読み書きが出来るものは多くないが、簡単な賽の目での遊びなら出来る。
GM:縫い物や編み物をしてもいい。何もしなくてもいい。田舎の村の働き者の女達に、つかの間与えられた休暇のようなものだった。
〝赤鱗武僧〟クルイース:「ふむふむ、こちらの地域ではそういう風習が……なるほど!」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「いやぁ、やはり現地の方から直接聞くのが一番だねぇ!」
〝赤鱗武僧〟クルイース:デカい声を極力潜めてあちこちにインタビューしているものがあれば、
村人:「ね、ちょっとあの時の踊りとか教えてよ」
村人:「そっちのデッカい人も踊ったりできるの?」
村人:と肘でつついて来る村娘があったり。
"祓栗鼠" ミレイユ:「ふふ、構いませんよ」
"祓栗鼠" ミレイユ:「本来は剣舞で、こう、短剣を携えて舞うものなのですが……お祭りの踊りとしては危なすぎますからね」
村人:「やったぁ! やっぱいーなー、都会のひとって!」
"祓栗鼠" ミレイユ:「都会……ではないと思うのですが」 苦笑。
血鮫魔女レゼナ:「出来るはできるけど、魔女に気安く踊らせちゃ駄目だよ」
村人:「魔女ってなにさ?」
血鮫魔女レゼナ:「天気を弄ったり、人を無理やり踊らせたり。そんな踊りをする奴らだよぅ」
血鮫魔女レゼナ:どこまで本気で言っているのやら分からぬ調子。
村人:「んじゃー、ちょっとうちの旦那踊らせてきてよ」と、13か14だろう村娘
血鮫魔女レゼナ:尾を巻きごろりと丸く寝転がっているので、適当をこいてるようにも見える。
村人:「そりゃいーや、こっちも頼むよ!」「そーねー、あいつら尻叩いてないと家に居着いちゃうもん」
村人:「狩りとか出てる時は、少しは見栄えするんだけどねー」
村人:と、愚痴なのか惚気なのか分からないような話題に花を咲かせるのは、
村人:アールマスで夫持ちだと名乗れば驚かれるような、若い娘達だ。
"祓栗鼠" ミレイユ:(私よりも幾つか年下のように見えますが……もう伴侶を見つけておられるのですね)
血鮫魔女レゼナ:「その歳ごろで動きが鈍くなってるのは、確かにコトだねぇ」
血鮫魔女レゼナ:「この辺は暖かい方なのに勿体ないや」
村人:「そういうふたりはどうなのさ。もう相手は決められてる?」
村人:「どんな相手になるかわかったもんじゃないからね、結婚前から腹を括っておくんだよ」
村人:「どんな旦那だろうが自分が尻にしいてやる! ってさ」
"祓栗鼠" ミレイユ:「っ、えっ、そんなこと……!」 けふけふと咳き込んでいたが。
〝赤鱗武僧〟クルイース:「……?」羊皮紙に走り書きする手の速度が、少しばかり鈍る
"祓栗鼠" ミレイユ:「……どんな相手になるか分からないから?」
"祓栗鼠" ミレイユ:「ええと……この村は皆、お見合いをするのが伝統なのですか?」
村人:「お見合い?」と、今度は村娘達の方が首を傾げる。
血鮫魔女レゼナ:「親同士が結婚相手を決めることさ」
血鮫魔女レゼナ:「只人の農村やお偉いさん方の一般的かな」
村人:「へー、よそはそんな風にしてるんだ。難しいね」
村人:「うちじゃ、神父さまが全部決めてくださるから分かり易くっていいよ」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「……神父さまが?」
"祓栗鼠" ミレイユ:「もちろん、お見合いをしたからといって必ずしも……へっ?」
村人:「そうさ。まー、誰になろうと同じ村で育った顔馴染みだし、そんな困ることもないしね」
村人:「出来るならもうちょっと見栄えのいいのが良かったね、あんたんとこみたいに」「なにさ、こっちのも最近は腹に肉がついて……」
"祓栗鼠" ミレイユ:「皆、村の中で? 外から人が来て、とか、村の外に嫁いでいく……とか」
"祓栗鼠" ミレイユ:「そういったことは、ないんですか?」
村人:日常の井戸端会議の延長のような、そんな口ぶりでめいめいが互いの夫を羨み合い、
村人:「んー……? そういうのは聞いたことないよね?」「ないねえ」
村人:「あ、私はあるよ。たしかうちの婆さんは外から来たんだって」「婆さんって、あんたが生まれる前に亡くなってるでしょ?」
村人:「その他は……どうだったかなぁ。誰か知ってる?」「さー、死んだ母さんなら知ってたかも」「物知りだったしねー」
村人:……皆、若い。
血鮫魔女レゼナ:「なるほどねぇ」ふぅんと穏やかに頷き、ともすれば冷徹な眼差しを巡らせる。
村人:年嵩でも、40程度だ。それ以上の年齢の者はいない。
〝赤鱗武僧〟クルイース:「……それじゃあ、この村の女は全員、村の男と結婚するのかい?」
村人:「んーん、全員じゃあないよ」「っても、普通の女はみんなそうだろ?」
村人:「違うのは、器量も頭も全部良しって娘だけさ」
血鮫魔女レゼナ:ノールベイトは過酷な僻地。早婚や管理婚姻はまあ、言ってしまえばありそうな事だ。
〝赤鱗武僧〟クルイース:「…………」押し黙り、羊皮紙もペンも懐にしまい込んだ。
血鮫魔女レゼナ:つまり環境に適している。理に適っているということ。
"祓栗鼠" ミレイユ:(色々な村を回ってきましたが、ここまで厳密に決まっているところは初めてですね……) 困惑したように首を傾げている。
血鮫魔女レゼナ:「村も人も若いってのが気になるが、さぁて……」
血鮫魔女レゼナ:「あたしが結婚する時は情熱的なやつがいいね。北方人の流儀でさ」
血鮫魔女レゼナ:「婚礼の儀式、知ってるかい?」くつくつと笑いながら、外の知識を披瀝する。
"祓栗鼠" ミレイユ:「なんでしょう……初耳です」
村人:「なんだいそりゃ。外のお酒の名前?」
血鮫魔女レゼナ:「なかなかに良いところを突くね。まずは一杯の麦酒から始まるのさ」
血鮫魔女レゼナ:「将来を誓った二人が互いの酒杯によって飲み交わし、魔除けのベールを掛ける婚約の儀式」
血鮫魔女レゼナ:「そこからきっかり一年の後、離れることなく花嫁を飾り続けたヴェールを取り外す」
村人:「一年も!? 髪洗う時どーすんだい!?」
血鮫魔女レゼナ:「たっぷり温風呂に入って汗を流すのさ」
血鮫魔女レゼナ:「なにしろ一生に一度の晴れ舞台だからね。村一同で協力し、宴を開き二人の門出と新たな結びつきを祝うのさ」
"祓栗鼠" ミレイユ:「それは、随分と大掛かりで……情熱的ですね」
村人:「へー……世の中、いろんなやり方があるんだねえ」
村人:「……私らには、あんまり縁の無い話だけどさ」「そーだね、どこか遠くのお伽話みたいだ」
村人:「別に、お伽話に入りたいってわけじゃないけど、ちょっと憧れたりはするかもね」
血鮫魔女レゼナ:「もっと情熱的のもあるが、余韻が飛ぶからやめとこう」
村人:「うんうん」「わかるわかる」
村人:「……あ、なにそれ。ここまで話したら隠しっこなしじゃない!?」
村人:「そーだそーだ、話しておくれよ!」「白状せーい!」
"祓栗鼠" ミレイユ:「そうですよ、どうせ時間はたっぷりあるんですから」
GM:……賑やかに、時は過ぎていく。
GM:夜は長い。まだまだ、夜は続く。
〝赤鱗武僧〟クルイース:「……ね、君、君」
〝赤鱗武僧〟クルイース:静かに、傍にいた村娘の袖を引いた。舞台に上がるような顔や声の作りはしていない。
村人:「ん、なに?」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「さっき、例外の話をしてただろう。〝器量も頭も全部良しって娘〟は」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「どうなる?」
村人:「そりゃあ決まってるだろ」
村人:「極夜神さまの御使いになるのさ」
GM:GS10
GoblinSlayer : (GS10) → 10 + 11[6,5] → 21
GM:GS10
GoblinSlayer : (GS10) → 10 + 7[5,2] → 17
GM:ふぅむ
GM:よし
GM:……極夜が幾日も続いた。
GM:少し──ほんの少し、寒気が緩んだような気がする。ノールベイトに生まれ育った者でもなければ分からないような、わずかな差だが。
GM:明日には夜が明けるだろう。そう思いながら眠りについた時のことだ。
GM:レゼナ。
GM:思えば、それなりの日数、あなたは──周りに皆がいた。
GM:オルトビックを出て、キャラバン隊と合流して船に乗り、ミズラムでは巣籠もりをして。
GM:……それなりの日数が、経過したのだ。
GM:夜、あなたはふと目を醒ます。
GM:暖炉の火がぱちぱちと爆ぜる音。皆の寝息。
GM:壁の向こうには吹雪の音。針葉樹が揺れる音まで感じ取れるような気がする。
GM:感覚が、冴えている。
GM:……いやに、冴えている。
GM:さて……判定の時間だ。
GM:あなたには、サプリP75に基づく〝吸血の渇望〟が発生する。
GM:魂魄抵抗判定。魂魄反射+冒険者or竜司祭+技能。難易度は13としようか。
GM:抵抗に成功すれば、【吸血】以外では回復できない1の消耗を追う。
GM:失敗した場合……おわかりだね?
血鮫魔女レゼナ:さぁて……
血鮫魔女レゼナ:GS6>=13
GoblinSlayer : (GS6>=13) → 6 + 5[4,1] → 11 → 失敗
"祓栗鼠" ミレイユ:あっ
血鮫魔女レゼナ:おぉっと……
血鮫魔女レゼナ:さて、祈念したものかどうか
"祓栗鼠" ミレイユ:おまかせします
血鮫魔女レゼナ:耐えるムーブもそれはそれで美味しいからねえ
血鮫魔女レゼナ:します
血鮫魔女レゼナ:MCPI$6
GoblinSlayer : 祈念(2d6) → 6[1,5] → 6 → 成功, 因果点:6点 → 7点
GM:よろしい。ならばあなたは、その衝動にひとり耐えることが出来る。
GM:……とは言え、それは苦しいものだ。
GM:なにせすぐ傍には、何人もの、無抵抗の女達が眠っているのだ。
GM:音を立てずそっと覆い被さり、首筋に牙を突き立てれば、
GM:血が、
GM:甘美な赤が、手に入るというのに──
血鮫魔女レゼナ:吸血衝動、抵抗成功しても吸血でしか回復しない消耗1点乗るんだよねぇ
血鮫魔女レゼナ:血鮫魔女レゼナの消耗を1増加(0 → 1)
"祓栗鼠" ミレイユ:「……ん……ぅ……」
"祓栗鼠" ミレイユ:傍でころりと寝返りを打つ。被った毛布から出た細い手首が、髪が流れて露出した首筋が、焚き火の明かりにぼんやりと照らされている。
血鮫魔女レゼナ:「……ふしゅぅ、ハーッ」
血鮫魔女レゼナ:闇の中。黒き潮のように冷たい肌から、灼け付くような熱い吐息をゆっくりと吐く。
血鮫魔女レゼナ:深く息を吸い、ゆっくりと吐く。吐く。昏い欲が首をもたげた時の鉄則。
血鮫魔女レゼナ:こうも周りに美味しい……人が居ては、嗜虐神に祈りを捧げる暇もありはしない。
GM:ならば、離れるがいい。
血鮫魔女レゼナ:鞭で己を打つ代わりに、自身の尾を噛みがりがりと齧る。
GM:皆が集まる部屋の他に、この建物には地下室がある。
GM:暖炉の火が届かないので肌寒い、物置部屋だ。
血鮫魔女レゼナ:口の中で血が滲み──その不味いことといったら腐っているみたいだ──見る間に塞がる。
血鮫魔女レゼナ:「あたしも個室を用意してもらうんだったねぇ」それか水底、流水の中に投じるとか。
血鮫魔女レゼナ:黒い衣をするりと滑らせ、光を避けるように地下へと潜り込む。
血鮫魔女レゼナ:いっとう魅力的に香る頭目の首筋に、名残惜しげに視線を這わせながら。
GM:古びた家具やら、穴の開いたバケツやら桶やら、雑多に放り込まれた地下室。
GM:あなたの感覚は冴え渡っている。
GM:ならば、そうだな……
GM:GS8
GoblinSlayer : (GS8) → 8 + 7[3,4] → 15
GM:第六感判定をどうぞ。目標値は15だ
血鮫魔女レゼナ:GS5>=15
GoblinSlayer : (GS5>=15) → 5 + 7[6,1] → 12 → 失敗
血鮫魔女レゼナ:おぉっと……
GM:残念。ならば、まだあなただけでは──
GM:聞こえるだけだ。
GM:それは小さく、遠く、今のあなたでなければ聞き取れないような細い声。
GM:「好きにすればいい」
GM:と、その声は言っている。
GM:「その為に、この村はあるのだから」
血鮫魔女レゼナ:まるで己の内から聞こえるような声。
血鮫魔女レゼナ:く、くく、と笑い声が漏れる。いや、これこそが己の声だ。
血鮫魔女レゼナ:「好きにしてるから、あたしは冒険者なのさ」
血鮫魔女レゼナ:昔からずっと、そのはずである。私は祈りし者であることを選んでいる。
GM:「本当に?」
GM:「ここは楽園です。……いいや、牧場かもしれません」
GM:「誰も与えられる愛を疑わず、身の程に合わぬ望みは抱かず」
GM:「日々、美味しくなるために心労なく、危険なく育っていく」
GM:「危険に身をさらして金を稼いで、それがなんになりましょう。金で日々の糧を得る?」
GM:「ならば、ここには糧がある」
GM:「極夜の神の名を掲げるだけで、あなたは全てを得られる」
GM:「この、何処へも行けぬよう定められた楽園で。……悪い話ではないでしょう?」
血鮫魔女レゼナ:「ここが楽園、どこへも行けぬ」
血鮫魔女レゼナ:「これぞ極夜の祝福なりと、そう来たか……んなら」
血鮫魔女レゼナ:すらりと広げた札の中から、無思慮に一枚選びとる。
血鮫魔女レゼナ:「答えは占い師らしく、この手の中に」
血鮫魔女レゼナ:表になった札の絵柄は己。
血鮫魔女レゼナ:「これが答え」
血鮫魔女レゼナ:「身の程に合わぬ望みぃ?全てを得られるぅ?」
血鮫魔女レゼナ:「人にも怪物にもなれぬ半吸血鬼の上がりはこんなもんだろ、てか」
血鮫魔女レゼナ:「そりゃあんた、馬鹿にしすぎでしょ」
血鮫魔女レゼナ:頭はすっかり冷えていた。怒りによって。
血鮫魔女レゼナ:冒険者とは、異端者とは。無礼られたら殺すもの。
血鮫魔女レゼナ:極夜でも、嗜虐でもなく、母の教えであった。
GM:「そうですか」
GM:「……ならば立ち去りなさい。ここはあなたの旅の中の雑音に過ぎない」
GM:「平凡な冒険者のひとりとしてギルドへ戻り、物資輸送の報酬を受け取り」
GM:「どこかにある楽園の話なぞ忘れてしまえば、お互いに平和に過ごせるというものだ」
血鮫魔女レゼナ:「立場が分かっちゃいないねぇ」
GM:「それはどちらのことだと思います?」
GM:「この村は私が整えた、私の城だ」
GM:「異物を排除するための術が、既に整えられているとは何故思わない?」
血鮫魔女レゼナ:「似たような事を言ってる魔女が居たよ」
血鮫魔女レゼナ:「ありがたいことに杖を頂戴した」
GM:「ならば」
死娶神官アルデッロ:「あなたからは、あなたの躯を頂戴しよう」
死娶神官アルデッロ:「初めて見た時から決めていた」
死娶神官アルデッロ:「その肉の身に命などは必要ない」
死娶神官アルデッロ:「死した姿こそ、最も美しい──」
死娶神官アルデッロ:こっ こっ こっ
死娶神官アルデッロ:足音が遠ざかる。
死娶神官アルデッロ:何処に?
死娶神官アルデッロ:さて、それを知るには──
GM:目も耳も利く、どこかの斥候あたりが必要となるだろう。
血鮫魔女レゼナ:「情熱的な告白、ありがたく頂戴した」
血鮫魔女レゼナ:「醜い死をお返し申し上げる!」目指すは地上の愛しいしと。
GM:鳥の声。
GM:上の階で、女達が目を醒まし、扉を開けて外へ出ていく。
GM:感覚の冴え渡る時間はお終いだ。夜が来るのは12時間後。
GM:極夜は、明けた。
探索2:血の通わない愛なら要らない
GM:極夜明けに真っ先にやることは、雪掻きである。
GM:屋根の雪を下ろし、家の周りの雪を押しのけ、
GM:どうにかこうにか日常生活が送れるように復旧する──これだけでも数日は費やしたりする。
GM:しんどく、忙しい。だからこそ、その前に、祭りでさんざんに浮かれておくのだ。
GM:大人も子供も、みな雪掻き道具を手に、久々の日光の下で仕事に勤しんでいる──
〝白狼酋長〟ラング:「…………なにか、おかしい」
〝白狼酋長〟ラング:村の片隅。あなた達はひとつ所に集まっている。
〝赤鱗武僧〟クルイース:「同感だ。……もっとも私の見解としては、〝なにか〟という漠然としたものではなく」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「明確に、とあるひとりの悪意によって、この村の在り方は歪められていると断じる」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「知識人ふたりの見解はいかに?」
〝赤鱗武僧〟クルイース:仰々しい言い回しも、普段の声の張りを抜かすと、印象が変わるものだ。
血鮫魔女レゼナ:「さぁて、まずは頭目、神官さまの意見を聞こうかしらん」
”星の尾”アルワン:レゼナとミレイユを見る。
血鮫魔女レゼナ:「ぐっすり眠って頭も冴えていることでしょう」
"祓栗鼠" ミレイユ:少し恥ずかしげに「んん」と咳払いして。
"祓栗鼠" ミレイユ:「……私が今まで見てきたどの村よりも、ここは閉鎖的です」
"祓栗鼠" ミレイユ:「自然、どこも同じ集落の中の者と番い合う事が多いものですが、ここまで厳格に決められているというのは……」
"祓栗鼠" ミレイユ:「変、という言い方では済まされない。クルイースさんの仰る通り、『歪められている』という方が正しいでしょう」
"祓栗鼠" ミレイユ:「そして、それができる者が一人だけ存在する」
"祓栗鼠" ミレイユ:同意と答えを求めるように、レゼナを見る。
血鮫魔女レゼナ:「ここは若い村だという。村の者は若いものばかりだ」
血鮫魔女レゼナ:「であればその伝統、たった一人で作り上げたものでも何らおかしくないわけだね」
血鮫魔女レゼナ:「己の罪を告白させる、人が死んでもおかしくない時を設ける」
血鮫魔女レゼナ:「つまりはアルデッロによって、この村の人生と人命は管理されている」
血鮫魔女レゼナ:「さながら農夫が家畜を世話する如く……」
"祓栗鼠" ミレイユ:「……ですが、一体何のためにそんなことを?」
血鮫魔女レゼナ:「というか、本人が言ってたんだけどね。ここは牧場ですって」
"祓栗鼠" ミレイユ:「へっ?」
〝白狼酋長〟ラング:「えっ」
〝白狼酋長〟ラング:「本人が? ……話をしたのか?」
"祓栗鼠" ミレイユ:「い、言ってたって……いつの間にそんな話を?!」
”星の尾”アルワン:「……眠ってる時に、何かに起こされた」
”星の尾”アルワン:「レゼナもそうなんだな?」
”星の尾”アルワン:腕組みをして話を聞いていたが、ここで初めて口を開く。
血鮫魔女レゼナ:「昨日の夜だよぉ、まあずっと夜だったんだけど」ゆっくりと。口元のヴェールを外す。
血鮫魔女レゼナ:「ほら、後継者として眼を掛けられていたって話」
"祓栗鼠" ミレイユ:「昨日の夜って、ええと、私たちが寝ている間のことですか……?」
"祓栗鼠" ミレイユ:「起こして下されば良かったのに……」
血鮫魔女レゼナ:「あんな可愛らしい寝方の子とお話したら、それこそ我慢の限界だったもの」
血鮫魔女レゼナ:ぎらりと輝く牙を見れば、太陽の神官なれば心当たりはあろうか。
”星の尾”アルワン:(やっぱ我慢効かなかったんだ……)
血鮫魔女レゼナ:「あたしも夜の生き物だからね。半分は」
"祓栗鼠" ミレイユ:「…………」 まさか、と口にしそうになるのをぐっと堪える。
"祓栗鼠" ミレイユ:(……推測で物を言って、彼女の立場が悪くなったらどうするのですか)
〝赤鱗武僧〟クルイース:「──もしや、レゼナ嬢」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「アールマスならば、その存在は珍しくないとは言え……それでも驚きは隠せない」
"祓栗鼠" ミレイユ:「クルイースさん、あまり憶測で物を言うのは……」
血鮫魔女レゼナ:「えっ」
血鮫魔女レゼナ:「アールマスってそんな半吸血鬼だらけなの!?こわ……」
血鮫魔女レゼナ:魔女には珍しい、素の反応であった。
"祓栗鼠" ミレイユ:「えっ」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「街には多くないにしても、割と冒険者ギルドにはいるのだよ」
血鮫魔女レゼナ:「やばいところじゃん……」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「そうなのだよ」
"祓栗鼠" ミレイユ:「えぇ……?」
〝白狼酋長〟ラング:「……………………?」
〝白狼酋長〟ラング:「よくわからんが、えーと……」
〝白狼酋長〟ラング:空を見上げる。太陽が出ている。
〝白狼酋長〟ラング:「……大丈夫か?」
”星の尾”アルワン:「とにかく、レゼナはレゼナだ」
〝白狼酋長〟ラング:「灰になったり……しないか?」
Tekey:「粘土」がログインしました。
"祓栗鼠" ミレイユ:「い、いえ……半吸血鬼ならば、太陽の光は多少辛いだけで灰になったりは……」
"祓栗鼠" ミレイユ:「……しないのですよね?」
血鮫魔女レゼナ:「実は……眼がしょもしょもする」
〝白狼酋長〟ラング:「大変だ」
血鮫魔女レゼナ:「半分は眠り鱶なの」
"祓栗鼠" ミレイユ:邪悪なもの──アンデッド、デーモン、そして獣憑き。それらについての知識は一通りあっても、混ざりものについての知識はそう多くない。
"祓栗鼠" ミレイユ:吸血鬼なれば、強力無比なアンデッドであり、斃さねばならぬ邪悪の一人ではあるが。
”星の尾”アルワン:「人のことからかったりするけど、最後にはちゃんと道を示してくれる悪戯好きの魔女」
”星の尾”アルワン:「ミレイユには……レゼナが邪悪には見えないんだろ?」
"祓栗鼠" ミレイユ:「半吸血鬼は"昼歩く者"。アンデッドのそれとは、異なります。私の斃すべき邪悪では、ありません」
"祓栗鼠" ミレイユ:(私の聖痕が反応していないのだから、吸血鬼そのものではありえない)
"祓栗鼠" ミレイユ:「アルワンさんは、ご存知だったのですね」
”星の尾”アルワン:頷く。「黙っててごめん。おれも、憶測で物を言うのはよくないと思ってたから……」
〝白狼酋長〟ラング:「……そうか……その」
〝白狼酋長〟ラング:「布とか……被せなくて大丈夫か……?」
〝白狼酋長〟ラング:「上着なら貸すぞ……?」
"祓栗鼠" ミレイユ:「ええと……大丈夫なのではないでしょうか……?」
血鮫魔女レゼナ:「ふ、ふふ……」
血鮫魔女レゼナ:いかにも余裕たっぷり、常通りの魔女然とした立ち振る舞いの女がしずしずとヴェールを戻し。
"祓栗鼠" ミレイユ:「よく見れば、その服も防寒具というよりは、日光を遮るためのものなのですね……」 得心のいったという顔
血鮫魔女レゼナ:はひゅぅ、と気の抜けた吐息を漏らしてアルワンに寄りかかる。
”星の尾”アルワン:「わっ」
血鮫魔女レゼナ:「いやねぇ、ラングくんはこうだから全く心配はなかったし」
血鮫魔女レゼナ:「ミレイユは真に聖らなる聖女の名に相応しい神官さまだから、まあね?」
"祓栗鼠" ミレイユ:「もう……」 恥ずかしげにそっぽを向く
"祓栗鼠" ミレイユ:「ですが、それで納得がいきました。どことなく、レゼナさんが私のことをずっと警戒しているようだった理由が」
血鮫魔女レゼナ:「だからこそ拒絶されたらと思うと、怖くってさ」とはいえ安全な目の多い勝負で。
血鮫魔女レゼナ:「いや……アールマスがやばい所で救われたね」
血鮫魔女レゼナ:「ラングくんは絶対都会を一人で歩いちゃダメだよ、おっかないから」
"祓栗鼠" ミレイユ:こくこくと頷く。
〝白狼酋長〟ラング:「そうしよう……」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「誤解しているようだが、そんな魔境は冒険者ギルドの中だけだとも!」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「……ふふ」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「なるほど、ふぅむ。私はアールマスでは、固定の一党というものを持たずに活動していたが」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「こうしてみると君らが少し羨ましくもなる。戦力の偏りはさておき」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「よく息が合い、人格の噛み合った一党ではないかと!」
〝赤鱗武僧〟クルイース:声の騒がしさが戻ってきた。
"祓栗鼠" ミレイユ:「……ええと、それで。村長の話です」
〝赤鱗武僧〟クルイース:そしてまた急に声を潜めて、
〝赤鱗武僧〟クルイース:「ああ、それだ。……結局のところ、君らはどうする?」
"祓栗鼠" ミレイユ:「レゼナさんの話通りなら、彼はこの村を──謂わば『餌場』としている」
"祓栗鼠" ミレイユ:「一つ疑問なのです。なぜ、時間を掛けて整えた場をレゼナさんに譲ろうとしたのでしょう?」
"祓栗鼠" ミレイユ:「正体を明かさず、そのまま私たちが去るのを待っていた方が都合が良かったと思うのですが」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「……ふむ、ミレイユ嬢。あなたはおそらく清い心の持ち主だ」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「しかし常の住処を酒場とし、悪党の心を知っている──つもりの身となれば見解はことなる」
"祓栗鼠" ミレイユ:「……というと?」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「即ち、魅力的な呼び込み口上で客を店内に招き寄せたら」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「その後にどれだけぼったくろうとも知ったことではない!」
血鮫魔女レゼナ:「そもそもあたしたちがどうしてここに居るか、という話だよね」
血鮫魔女レゼナ:「向こうから人を招き寄せたんだ。"もっと欲しい"んだろう」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「これは推測だが、もしかの村長がレゼナ嬢のみを求めているのならば」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「円満に仲間と別れ、レゼナ嬢のみがこの村に留まってくれる形が最も好ましかっただろう」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「恨みを残せば敵も増えるが、双方同意の上ともなれば争いは起こらない」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「そして、単身でこの村に残ったならば、その後の料理は思うがまま──ということだ」
”星の尾”アルワン:「……!」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「……寡聞にして私には、似たような手口に心当たりがある。が、確信には至っていない」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「よって──済まないが私はこれから、大急ぎでオルトビックまで引き返す!」
”星の尾”アルワン:別々の家で婚姻させていた理由は、血が混ざるから。外部からの血――「産む体」が必要だったのだ。
血鮫魔女レゼナ:「気を付けて帰りな。向こうにゃもう返す気が無いんだからね」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「追っ手を向けてくれるなら好都合。その背後を君達が突けば良い」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「……しかし、どれだけ急いだとて戻るのに一日半は掛かるだろう」
”星の尾”アルワン:「……どっちにしろ、誰かが足止めをしなきゃいけない」
血鮫魔女レゼナ:「余裕があったら、敵をぶちのめした後にどうすれば丸く収まるかも考えといて頂戴」
〝白狼酋長〟ラング:「……それは、難しいと思う」
〝白狼酋長〟ラング:「〝明日から村長はいない、みなでがんばれ〟と言われるのは……」
〝白狼酋長〟ラング:「たぶん俺だと、混乱するだろう。無理ではないだろうが」
〝白狼酋長〟ラング:「だから……一応、もし、だが」
〝白狼酋長〟ラング:「このまま何もせず帰って、何も言わずにおこうとするなら、俺は何も言わない」
〝白狼酋長〟ラング:「冒険者として、依頼は完遂しているんだ」
"祓栗鼠" ミレイユ:「……この村は、誰と結婚するかも、村長が全て決めているのですよね。それに何の疑問を抱いていない」
"祓栗鼠" ミレイユ:「混乱するでしょうね……いなくなってしまえば」
”星の尾”アルワン:……確かにそうだ。やるべきことは終わったし、このまま見てみぬ振りをすることはできる。
”星の尾”アルワン:それが彼らの信仰の形だと自分を騙し、もっともらしい言い訳で目を逸らすことはできるだろう。
〝赤鱗武僧〟クルイース:「──つまるところ、ここから先は、君達の職業人としてではなく」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「一個の人間として、何を良しとし、何を目的に生きる者であるかの話ということだ」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「金にもならない面倒ごとに介入し、正義の味方の真似をするのか」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「事を荒立てず、現状を良しとして、静かに立ち去るのか……」
血鮫魔女レゼナ:「……今は依頼で動いてないからね、あたしの動きは頭目の判断に依らない」
血鮫魔女レゼナ:「半吸血鬼として、極夜神の信徒として、あとはそう、初心な乙女として」
血鮫魔女レゼナ:「ちっぽけな誇り、大事な信仰、未来の展望を弄ばれた者として」
血鮫魔女レゼナ:「落とし前はつけさせて貰うよう。そうしなきゃ冒険者も魔女も祈りし者も名乗れやしない」
”星の尾”アルワン:「……」
”星の尾”アルワン:「おれはさ。神様がいたとして、信じて敬おうとは思わなかった」
”星の尾”アルワン:「でも、この村の人も、レゼナも……きちんと信じるものがあるのは、良いことだと思ったんだ」
”星の尾”アルワン:「なのに神父が、皆の信じる心を利用してずるしてるのは」
”星の尾”アルワン:「……おれには許せない」
〝白狼酋長〟ラング:「ミレイユ、どうする」
〝白狼酋長〟ラング:「……今はお前が、この一党の首領らしい。だからたぶん、お前の言葉を皆が聞く」
〝白狼酋長〟ラング:「でも、お前は……世の中のただしいことを、まず言おうとするだろう?」
〝白狼酋長〟ラング:「レゼナとアルワンは、自分のことを言った」
〝白狼酋長〟ラング:「お前も……そうするといいんじゃないかと、思う」
"祓栗鼠" ミレイユ:「今は依頼の範囲外ですよ」 困ったように少し笑って。
"祓栗鼠" ミレイユ:「……そうですね、きっと正しいことを言うのでしょう。私は」
"祓栗鼠" ミレイユ:「それもまた、私の素直な気持ちではありますが……そうですね、それらを一旦、置いておくとするならば」
"祓栗鼠" ミレイユ:「……私個人として、ですよ。好いた相手と番えないなんて、許せないと思いませんか」
"祓栗鼠" ミレイユ:少し恥ずかしげに顔を赤らめて。
"祓栗鼠" ミレイユ:「たとえ、一時期村長がいなくなって困ったとしても……いずれ、どうにでもなるものです」
"祓栗鼠" ミレイユ:「この極北の地に生きる人々は、根が強いのですから」
"祓栗鼠" ミレイユ:「少なくとも、彼に"支配"される生き方から、この村は解放される時が来たのだと。そう、私は思います」
〝白狼酋長〟ラング:「決まりだ」
〝白狼酋長〟ラング:「俺はお前達についていく。……他のことは難しいから考えないようにしよう」
〝白狼酋長〟ラング:「きっとこれは、金は稼げないが、悪い行いではない」
”星の尾”アルワン:「兄貴がいれば百人力だ。やろうぜ」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「──うん、よき一党だ」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「わずかな日数ではあろうが、先達としてアドバイスをしよう」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「夜を待ちたまえ」
血鮫魔女レゼナ:「吸わなくて良かったし吸いたかったな……うん?」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「無論、夜とて奇襲は成功するまいが──君達の種族構成を見るに、夜はそこまで苦とするまい」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「ならば今は、一党の火の中心に立つレゼナ嬢が、最も強くある時間帯を選ぶべし──というのがひとつ」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「もう一つは確信を得られていないから、無理に言うことはしないが」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「昼は村人達と共に在り、夜を待つが良いだろう。……以上さ!」
”星の尾”アルワン:「……クルイースは(一応)先輩だ。それに、レゼナが動きやすくなるのはおれたちも助かる」
”星の尾”アルワン:「夜を待ってみよう。何が起こるかわからないけど……」
血鮫魔女レゼナ:「高く買ってくれちゃって、頑張らないといけないじゃないさ」
血鮫魔女レゼナ:「それにあたしたちには……たとえ夜でも《太陽》がある」
血鮫魔女レゼナ:「頼みにしてるよ、ミレイユ」
"祓栗鼠" ミレイユ:「……」 太陽の光を厭う半吸血鬼に、そう言われることに僅かに驚いたように目を開いて。
"祓栗鼠" ミレイユ:その考えを払うように、ふるりと首を振る。信仰ゆえにではなく、私自身をそう感じてくれているのだと思い直して。
"祓栗鼠" ミレイユ:「お互い様、ですよ」
"祓栗鼠" ミレイユ:「レゼナさんの、術師としての力量だけでなく──その意志の強さも。この度、知ることができたのですから」
"祓栗鼠" ミレイユ:「……ええと、ところで」 少し声を潜めて。
"祓栗鼠" ミレイユ:「……昨晩は……我慢、しておられたのでしょう? 大丈夫なのですか、その……」
血鮫魔女レゼナ:うんうん、と腰をかがめて耳元で聞き。
血鮫魔女レゼナ:「すっごいむらむらしてる」耳元に返す。
"祓栗鼠" ミレイユ:「むら……っ?!」
”星の尾”アルワン:「お……おい!」
”星の尾”アルワン:「何かやらしい話してた!? 今!!」
〝白狼酋長〟ラング:「…………」
〝白狼酋長〟ラング:少しの思案の後、アルワンへ手を伸ばし
〝白狼酋長〟ラング:まるで野良猫を持ち上げるように、首の後ろを掴んでひょい。
〝白狼酋長〟ラング:……レゼナへ押し付ける。
〝白狼酋長〟ラング:「たぶん、だが。これが一番丸く収まる」
〝白狼酋長〟ラング:「と、思うんだが……どうだ、レゼナ」
"祓栗鼠" ミレイユ:「そ、そうですよ。アルワンさんだけご存知だったということは、以前からその……されていたのでしょう」
”星の尾”アルワン:「それやめろよ兄貴! ……」
血鮫魔女レゼナ:「乙女同士の話に餌が突っ込まれてきたねぇ」
”星の尾”アルワン:「……その、レゼナが望むんなら」
”星の尾”アルワン:「いつでも吸って、いい、けど……」
”星の尾”アルワン:「仕方なくだからな。別にやましい気持ちとかじゃないから」
血鮫魔女レゼナ:腰と首筋に手を回し、ラングから少年を受けとる。
血鮫魔女レゼナ:「それじゃ、契約の結び直しさね」
〝白狼酋長〟ラング:「夜に合流しよう」
血鮫魔女レゼナ:「二人も仲良くね」
〝白狼酋長〟ラング:「仲は良いぞ」
"祓栗鼠" ミレイユ:「仲良く……?!」
血鮫魔女レゼナ:「こっちも負けじと熱い昼を過ごすからさ」
"祓栗鼠" ミレイユ:「なっ、そ、そういう関係ではありませんので……!」
”星の尾”アルワン:「ぐむむむ」覆い隠されるように抱かれて窒息しそう
〝赤鱗武僧〟クルイース:「ハッハッハッハ、情熱的でよろしい!!!」
〝赤鱗武僧〟クルイース:その高笑いは、村から数十m離れるまで聞こえるくらいの声量であった。
〝赤鱗武僧〟クルイース:うるさい。
血鮫魔女レゼナ:ふんふんと鼻歌を歌いながら少年を運ぶ。無闇に勇壮。
血鮫魔女レゼナ:「あんまり離れちゃ危ないし、かといって村は敵の根城だ」
血鮫魔女レゼナ:「少年は残念かもしれないが、物陰でサクッとやるよ」
”星の尾”アルワン:「人をスケベみたいに言うな! ただの吸血だろ……?」
”星の尾”アルワン:「いい加減下ろしてくれ。自分で歩けるから……」
”星の尾”アルワン:流れでずっと抱かれていた。肉厚な体からは甘ったるい香りがする。
血鮫魔女レゼナ:「予行練習さ。これから腰が砕けちまう」
血鮫魔女レゼナ:元々当てをつけていた、人目の付かぬ隙間に潜り込む。
”星の尾”アルワン:「こ……腰?」
”星の尾”アルワン:困惑と、わずかな期待が籠る瞳でレゼナを見つめる。
血鮫魔女レゼナ:「なに、夜になったら動ける程度で抑えるさ」
血鮫魔女レゼナ:「……たぶん?」その目に映るは、嗜虐的な鮫の笑い。
”星の尾”アルワン:「な……舐めんなよ。おれだってちょっとは鍛えたんだ」
”星の尾”アルワン:「かかってこい……?」
”星の尾”アルワン:紅い瞳に、ぞくりと。背筋を震わしながら、首元を差し出す。
血鮫魔女レゼナ:「じゃぁ」はぁ、と首筋にかかる吐息は怪物的。
血鮫魔女レゼナ:「抵抗、すんなよぉ……」
”星の尾”アルワン:「っ、あ」背筋が跳ねる。「レゼナ、」
血鮫魔女レゼナ:「なぁに、アルワン」娘っ子が蜜菓子をねだるような甘い声。
”星の尾”アルワン:「吸って……いい、から」
”星の尾”アルワン:「おれも」声を震わせる。
”星の尾”アルワン:「おれも、寂しかった……」
血鮫魔女レゼナ:「は」
血鮫魔女レゼナ:「痛くしてやるから、抱きしめな」
血鮫魔女レゼナ:GS8 噛みつき攻撃
GoblinSlayer : (GS8) → 8 + 11[6,5] → 19
血鮫魔女レゼナ:手加減して達成値14
”星の尾”アルワン:判定を放棄して受けます。
血鮫魔女レゼナ:1d3+2 ダメージ
GoblinSlayer : (1D3+2) → 2[2]+2 → 4
”星の尾”アルワン:装甲1点で3点。
”星の尾”アルワン:”星の尾”アルワンの負傷数を3増加(0 → 3)
血鮫魔女レゼナ:GS6 吸血判定
GoblinSlayer : (GS6) → 6 + 6[4,2] → 12
”星の尾”アルワン:吸われる^~~~
血鮫魔女レゼナ:消耗を1点回復
血鮫魔女レゼナ:無数の刃の如き牙が、半圃人の細い首筋を捉えんとする。
血鮫魔女レゼナ:半吸血鬼にして顎鳴らす者、顎の力のみで骨を噛み砕くその威力
血鮫魔女レゼナ:「ん……っく」……が発揮されることはなく、先端で僅かに切り傷を付けるに留まる。
”星の尾”アルワン:吐息が漏れる。自分の生死を相手に委ね、剣のような歯の上を歩いている感覚が。
血鮫魔女レゼナ:「ちゅ、ぁむ……」そうして乙女らしく口付けを行い
血鮫魔女レゼナ:若々しく昂る心臓が運ぶ血流を、乳飲み子のようについばむのだ。
血鮫魔女レゼナ:「……れろぉ」そればっかりだと落ち着いて、湧水量が下がるので悪戯もする。
”星の尾”アルワン:「はっ、ァ、うぁっ」かくかくと膝が笑う。
”星の尾”アルワン:自分の命が、女に吸われ、糧にされているという感覚。
”星の尾”アルワン:艶めかしい喉と女の香り、肉厚の体を総身で受け止め、翻弄されることしかできない。
”星の尾”アルワン:時折嘗め回される長くざらりとした舌が這うたびに、がくりと腰が跳ねる。
”星の尾”アルワン:「レゼナっ、やばっ、う、あっ、れぜなっ」
血鮫魔女レゼナ:「こぉら、寂しかったんだろぉ?」
”星の尾”アルワン:気付けば、ぎゅうと分厚い体に腕を回し、強く強く抱きしめている。
血鮫魔女レゼナ:「力振り絞って、あたしを抱けよぅ」
血鮫魔女レゼナ:応えるようにこちらもがっしりと抱き寄せて。
血鮫魔女レゼナ:幼い身体を貪り尽くす。
血鮫魔女レゼナ:「良い子だ、ぼうや」
血鮫魔女レゼナ:「あたしの胸の中で果てることを許す」
”星の尾”アルワン:「こ、どもあつかい、するなっ……」
”星の尾”アルワン:やわらかで量感のある胸に思いきり顔を埋め、せめてもの抵抗にがぶりとレゼナの首を噛む。
”星の尾”アルワン:小さく幼い全身をぐりぐりと擦り付け、涎が出そうな程の快楽を耐えようとするが。
血鮫魔女レゼナ:「ぁんっ、くすぐったぁい」くすくすと笑い、ぎゅうと首に吸いつき返す。
血鮫魔女レゼナ:「おやすみ、ぼうや」
血鮫魔女レゼナ:「悪い風邪に憑かれないよう、面倒見てやるよ」
”星の尾”アルワン:「~~~~~~ッ」背筋がぴんと伸び、目線があらぬ方向を彷徨う。
”星の尾”アルワン:幼い生で初めて至った絶頂の先、アルワンの視界は白に染まり、その意識を失った。
血鮫魔女レゼナ:血鮫魔女レゼナの消耗を-1増加(1 → 0)
GM:──夜も更けた。
GM:あなた達は、巣籠もり前に夕食を取った、あの空き家に集まる。
GM:今になって考えれば、空き家……というのが、田舎の村には似つかわしくないのだ。
GM:急に人間の数が減った後、誰もそこを再利用していなかった……というのは、
GM:恣意的なものが、あったのだろう。
〝白狼酋長〟ラング:「みんな、体調はいいか?」
〝白狼酋長〟ラング:「俺は万全だ」
”星の尾”アルワン:「オレモ イケルヨ」目がバキバキになっている。
血鮫魔女レゼナ:「しばらくぶりにすっきりしたよ」
"祓栗鼠" ミレイユ:「…………こほん。私も、万全です」
GM:では各人、負傷があればそれを0にし、消耗や呪文使用回数も含め万全まで回復してもらおうか。
GM:……さて、そして、だ。
〝白狼酋長〟ラング:「……じゃあ、行くか……と言おうと思ったんだが、そもそものことを聞くんだが」
〝白狼酋長〟ラング:「どこから行けばいいと思う?」
”星の尾”アルワン:”星の尾”アルワンの負傷数を-3増加(3 → 0)
血鮫魔女レゼナ:「アルワンの話じゃ食屍鬼を差し向けたって話だが」
血鮫魔女レゼナ:「ここの墓地は何処にあるのかね。多分アルデッロの家の傍かな」
GM:ふむ。
GM:そうだな、確かにそうなるだろう。アルデッロの家、いわゆる教会に相当する建物の傍が、墓地だ。
〝白狼酋長〟ラング:「確か、そうだ。墓が幾つか有った」
〝白狼酋長〟ラング:「すると……墓を暴くのか?」よく分かっていないような顔をしている。
"祓栗鼠" ミレイユ:「そ、それは……どうなのでしょう」
"祓栗鼠" ミレイユ:「……いえ、ですが。アンデッドがいるなら、私が分かるかもしれません」
”星の尾”アルワン:「ミレイユが?」
"祓栗鼠" ミレイユ:クルースニクの特性──邪悪を感知する能力。アンデッドは、その対象だ。
"祓栗鼠" ミレイユ:そうであるとは、未だ明かしていないが。
血鮫魔女レゼナ:「流石は大いなる《太陽》のいとし子、ありがたや」拝む。
"祓栗鼠" ミレイユ:「ええ。太陽神さまより奇跡を授かった神官として、少しばかり感覚が鋭いというわけです」
”星の尾”アルワン:「流石おれたちの頭目だな」
GM:なるほど、ふむ。
GM:……となると、そうだなぁ。
GM:よし、こうしよう。
GM:まず──墓地にて邪悪感知を用いた結果だが、
GM:何も感じない。
GM:言い方を変えると、墓地、或いは家の外から、半径10m以内には、アンデッドの類いはいないということだ。
"祓栗鼠" ミレイユ:ピピピ……レーダー反応せず……
血鮫魔女レゼナ:(なんか地上でひっかかるやつがおるんよな)
”星の尾”アルワン:どこだァ~~??
GM:そうじゃん
GM:レーダー狂うからそもそも栗鼠レーダー駄目じゃん
GM:じゃあ調査中ずっとレーダー反応してます、駄目です
"祓栗鼠" ミレイユ:しゅん
"祓栗鼠" ミレイユ:反応があった!と思って振り向いたらラングさんがいました 心臓がドキドキします
血鮫魔女レゼナ:仕事中にいちゃつくやつ
GM:ということで、判定の時間だ。
GM:この場合は……知力持久、ということになるかな。
GM:目標値は今は定めない、各人判定をどうぞだ。
"祓栗鼠" ミレイユ:知力持久のみ?+冒険者Lv?
GM:知力持久のみ!
"祓栗鼠" ミレイユ:GS6 知力持久
GoblinSlayer : (GS6) → 6 + 5[1,4] → 11
血鮫魔女レゼナ:GS6
GoblinSlayer : (GS6) → 6 + 8[6,2] → 14
"祓栗鼠" ミレイユ:しょもも……
〝白狼酋長〟ラング:GS4
GoblinSlayer : (GS4) → 4 + 6[3,3] → 10
”星の尾”アルワン:GS3
GoblinSlayer : (GS3) → 3 + 12[6,6] → 15 → 大成功
”星の尾”アルワン:!?
GM:sou
血鮫魔女レゼナ:なでなで~
"祓栗鼠" ミレイユ:?!
GM:そう来たかぁ~……
”星の尾”アルワン:へへへ
GM:なら、アルワン
GM:あなたはレゼナから聞いた話を思い返す中で、ひとつ気付いたことがある。
GM:アルデッロとの会話の後、足音が聞こえた……という部分だ。
GM:つまりそれは、アルデッロが近くに居て、どこかへ立ち去ったということで、
GM:……魔術的な何かで、声だけで語りかけていたのではない……のでは? と。
GM:あの時、アルデッロは、レゼナの近くにいたのだ。
GM:とまで考えれば──調査すべき場所は……わかるな……?
"祓栗鼠" ミレイユ:「……むぅ、墓地の辺りに来れば、きっといると思ったのですが……」
〝白狼酋長〟ラング:「いないな……どこかに隠れたのか……?」
血鮫魔女レゼナ:「なんだ、ルームメイト予定者に会えるかと思ったんだけど」
〝白狼酋長〟ラング:「予定があるのか?」
"祓栗鼠" ミレイユ:神経を研ぎ澄まし──反応を得るたびに──振り返り、ラングさんを見て。(いつものだ)と納得するのを何度かやって、求める反応がないと嘆息。
血鮫魔女レゼナ:「元ね、元」
血鮫魔女レゼナ:「これからはアルワンと一緒で、たぶん君らとも一緒さ」
〝白狼酋長〟ラング:「そうか、よかった」
〝白狼酋長〟ラング:「だが状況が良くないな……」
”星の尾”アルワン:「……」わずかに表情を緩めて、引き締める。
”星の尾”アルワン:「ずっと考えてたことがあったんだ」
”星の尾”アルワン:「レゼナ。アルデッロさんといた日、足音が聞こえたって言っただろ?」
”星の尾”アルワン:「巣ごもりの建物の地下に、部屋があって。そこで話したって」
血鮫魔女レゼナ:「そうねぇ、小さい声だったわ」
血鮫魔女レゼナ:「……小さいってのも妙な話だな。他の女を起こさないため?」
”星の尾”アルワン:「だったらそっちをもう一回調べてみればいいと思う」
”星の尾”アルワン:「音を小さくするのは、気付かれたくない証拠だから」
"祓栗鼠" ミレイユ:「……なるほど。そこにいたなら、何か残っているかもしれないと」
血鮫魔女レゼナ:「大物ぶる癖して普通に声掛けに来てたのか、あいつ」歩きながら。
〝白狼酋長〟ラング:「行ってみるか」
血鮫魔女レゼナ:「そっか、女を漁って攫うための男女分けだもんな。そりゃ秘密の横穴作っとくか」
〝白狼酋長〟ラング:「……………………」
〝白狼酋長〟ラング:「……俺も、ずっと考えていたことがある。グールだ」
”星の尾”アルワン:「この間のホブとの戦いとか、レゼナの証言とか。色々聞いてる内に、少しずつそうかなって」
”星の尾”アルワン:「兄貴も何か気付いたの?」
〝白狼酋長〟ラング:「玄関から入ってきたなら、寒くて誰かが起きたと思う。だから、そこからじゃない」
〝白狼酋長〟ラング:「いや、入ってきたところはどうでもいいか」
"祓栗鼠" ミレイユ:「レゼナさんやアルワンさんが気付かなかったら、誰か拐われていたのでしょうか……怖い話です」 ぶるりと背筋を震わせる
〝白狼酋長〟ラング:「ミッシュという子だ。……たぶんなんだが」
〝白狼酋長〟ラング:「あの子は、間引きされそうになったんじゃないか」
”星の尾”アルワン:「!」
”星の尾”アルワン:「確かに……村の中の奴を襲う必要はない」
〝白狼酋長〟ラング:「牧場には要らない……と思われたんだ。たぶん、村のやりかたに疑問を持ったから」
〝白狼酋長〟ラング:「……つまり、そういう会話を聞ける場所が、あるんだ」
”星の尾”アルワン:「……まさか、年寄りがいないのって」
”星の尾”アルワン:「あいつがちょっとずつ、村のやり方に疑問を持つ奴を排除してったからなのか?」
〝白狼酋長〟ラング:「年寄りは、知恵と知識がある」
〝白狼酋長〟ラング:「知恵と知識は、アルデッロが独り占めしたがったんだろう」
"祓栗鼠" ミレイユ:「そういった人たちが全て……いなくなった今なら。純粋な子どもたちが、疑念を抱くことも殆どなくなる」
〝白狼酋長〟ラング:「とにかく、地下だ」
〝白狼酋長〟ラング:「アルワン、任せた」
”星の尾”アルワン:「あの野郎……」拳を握りしめる。「正義の味方気取りなわけじゃないけど。子供を食い物にする奴、放っておけない」
”星の尾”アルワン:「絶対に突き止めるよ、兄貴。行こう」
GM:──巣籠もりの為の石屋。女達が籠もる方の、地下の、物置部屋。
GM:アルワン。君が調査をすれば、ほどなく隠し扉を見つけるだろう。
GM:それは、地下の部屋から更に地の底へ続くような、階段である。
GM:……ここからは、月明かりも届かない。
決戦
GM:軽く調査は行ったことだろう。よって幾らかの説明を補足する。
GM:階段を下り行き着いた地下通路は、大雑把に言うとY字型──或いは、二股の槍のような形となっている。
GM:穂先の片方が、今、降りてきた階段だ。
GM:もう片方の穂先にも階段がある。昇ってみれば、男達の巣籠もり石屋の、地下物置部屋に辿り着く。
GM:そして、柄の方角。
GM:細長い通路の突き当たりにあるのは鉄扉。
GM:極夜神のモチーフである二股の槍のレリーフが刻まれている。
血鮫魔女レゼナ:「この村では男と女と神父様で分かれて巣篭もりすると極夜神の仰せだからねえ」
”星の尾”アルワン:「盗み聞きの通路を極夜神の象徴かよ……趣味悪いことするな」
"祓栗鼠" ミレイユ:「……随分と深い位置に作ったものです」 道理で反応がなかったわけだ。
〝白狼酋長〟ラング:「扉に鍵は……無さそうだ。鍵穴がそもそも付いていない」
〝白狼酋長〟ラング:「村人が降りてくるはずがない……という造りなんだろうな」
血鮫魔女レゼナ:「さあて、人食いの根城に飛び込みますか」
血鮫魔女レゼナ:「連中しか通らない場所だけど、一応罠が無いかは気ぃ張ってもらえる?」
血鮫魔女レゼナ:外に居る時からたぶん松明をミレイユが持ってるんだよね、夜だったし
”星の尾”アルワン:鉄板と鉄拳の様子を確かめる。
GM:おそらくはそうだろうが、ここからは明確に光源の所在を宣言してもらおうか
GM:でないとアルワンが大変だ
"祓栗鼠" ミレイユ:「中が広いと厄介ですね。戦いとなれば、松明は手放す方が私も動きやすいですし」
”星の尾”アルワン:「……そうだよね。少し、精霊の使い方を考えたんだけど」
”星の尾”アルワン:「長くは持たなさそうだ。戦闘前に使うのがいいかも」
〝白狼酋長〟ラング:「使えるうちは、松明を使おう」
"祓栗鼠" ミレイユ:頷く。「では、それまでは私が持っておきます」
GM:──さて。
GM:改めて、火を灯し、あなた達は進む。
GM:扉の向こうは、ちょっとした迷宮のような構造になっていた。
GM:石積みの壁、床、天井。これを人の手で、地下に、ひそかに作ったとは考えがたい。
GM:これは神官だとか、真言術師の領域ではない。
GM:死霊術。
GM:死や魂を司る呪文体系ではあるが、無機物の扱いにもまた長けるのが死霊術だ。
GM:荘厳な石造りの迷宮を進み──
GM:少し、開けた場所へ出た。
GM:地下の、墓地だ。
GM:幾つかの棺が整然と並べられており、しかもその棺は明らかに手入れされている。
GM:埃が積もっておらず、金属の縁に錆びが無い。大事に、丁重に、扱われている。
GM:棺の蓋には死者の名が刻まれている。ありきたりで平凡な、田舎の村に似合いの名。
GM:そのどれもが、女性の名だ。
血鮫魔女レゼナ:「案外面白いことするおっさんだったな……」迷宮の感想。
血鮫魔女レゼナ:「というよりは高慢な気取り屋ってだけか」
〝白狼酋長〟ラング:「……もしかすると、何十年か後には」
〝白狼酋長〟ラング:「あの迷宮は不死者で埋まっていたのかもしれないな」
"祓栗鼠" ミレイユ:「…………」 複雑そうな表情で、一つ一つの碑銘を照らして見ている。
GM:こっ こっ こっ
"祓栗鼠" ミレイユ:「牧場のように管理してみたり、方やこのように丁重に扱ってみたり……理解に苦しみます」
GM:足音が響く。
GM:墓地の奥──例えるなら墓守の小屋の如き建物から、
死娶神官アルデッロ:人の良さそうな、穏やかな顔をした男が歩いて来る。
死娶神官アルデッロ:「思ったよりのんびりといらっしゃった」
死娶神官アルデッロ:「まぁ構いません。時間ならばこれから、幾らでもある」
”星の尾”アルワン:「……あんた、何考えてる?」
”星の尾”アルワン:「神様にでもなりたいのかよ?」
死娶神官アルデッロ:「神様になりたい……はて」
死娶神官アルデッロ:「私は別に、闘技場で勝ち進みたいわけではありません」
死娶神官アルデッロ:「……そうですね、端的に言うならば効率化と申しましょうか」
死娶神官アルデッロ:「老いれば労働効率は落ち、食料の消費が早まるばかり」
死娶神官アルデッロ:「知を多数に振り分ければ、方針を定めるのにも時間を要しましょう」
死娶神官アルデッロ:「旧来の集落は、それを治める者の寿命という制限が故、次代に知識や技術を引き継がねばなりませんが」
死娶神官アルデッロ:「ならば不死の身が集落の長となれば、そう言った問題は解決します」
"祓栗鼠" ミレイユ:「レゼナさんの"勧誘"に失敗したのは、さぞ残念だったでしょう」
"祓栗鼠" ミレイユ:珍しく、棘の含んだ言葉。
死娶神官アルデッロ:「それはまさしく」
死娶神官アルデッロ:「美しい体の持ち主だ。美しい屍となってくれる筈だった」
死娶神官アルデッロ:「ならば合意の上で殺害に至りたい──と願うのは自然なことでしょう?」
死娶神官アルデッロ:「残念ながら、酷く傷付けねばなりません」
死娶神官アルデッロ:「大きな損壊は修復が大変だ」
死娶神官アルデッロ:「出来るなら速やかに、傷が小さな内に死んでくだされば良いのですが……」
”星の尾”アルワン:「ふざけんな」
”星の尾”アルワン:「レゼナは物じゃない。あんたは村人のことを想ってるって信じたかったけど、違う」
”星の尾”アルワン:「村人を奴隷扱いして、村を存続させる”完璧な理論”に酔っぱらってるだけのクソ野郎だ」
”星の尾”アルワン:「あんたは何も信じちゃいない……!」
死娶神官アルデッロ:「極夜の神を信じたところで、奇蹟のひとつも授からない」
死娶神官アルデッロ:「私は酷く思い悩みました。何十年か前までは」
死娶神官アルデッロ:「しかし、私の眼を覚ましてくださる出逢いがあった」
死娶神官アルデッロ:「私の眼はそれから、地上には無く、大いなる空から大地を見下ろしているのです」
死娶神官アルデッロ:目を見開いた。
死娶神官アルデッロ:緑色の眼球がふたつ、ぎろりと、あなた達を見る。
”星の尾”アルワン:「うっ!?」尻餅をつく。
死娶神官アルデッロ:「みな、起きなさい。客人をもてなしましょう」
”星の尾”アルワン:その異質さに、怯えた。
”星の尾”アルワン:(こいつ……一体)
”星の尾”アルワン:(何と契約したんだ?)
死娶神官アルデッロ:「ふたりは御使いに、ふたりは下働き」
死娶神官アルデッロ:「朽ちぬように丁寧に、加工してさしあげましょう」
GM:……周囲の棺のうち、幾つかの蓋が開く。
GM:そこから立ち上がるのは、生前の姿をはっきりと保った屍。
GM:怪物知識判定。
GM:ひとつは難易度11、ひとつは難易度14だ
血鮫魔女レゼナ:GS9>=11
GoblinSlayer : (GS9>=11) → 9 + 6[1,5] → 15 → 成功
血鮫魔女レゼナ:GS9>=14
GoblinSlayer : (GS9>=14) → 9 + 8[4,4] → 17 → 成功
GM:つよいな
〝白狼酋長〟ラング:一応振ろう
〝白狼酋長〟ラング:GS4>=11
GoblinSlayer : (GS4>=11) → 4 + 6[4,2] → 10 → 失敗
"祓栗鼠" ミレイユ:GS10>=11 怪物知識
GoblinSlayer : (GS10>=11) → 10 + 7[5,2] → 17 → 成功
〝白狼酋長〟ラング:GS4>=14
GoblinSlayer : (GS4>=14) → 4 + 6[2,4] → 10 → 失敗
"祓栗鼠" ミレイユ:GS10>=14 怪物知識
GoblinSlayer : (GS10>=14) → 10 + 4[3,1] → 14 → 成功
”星の尾”アルワン:GS9>=11 かいぶつ
GoblinSlayer : (GS9>=11) → 9 + 4[2,2] → 13 → 成功
”星の尾”アルワン:Gs9>=14 かいぶつ
GoblinSlayer : (GS9>=14) → 9 + 7[5,2] → 16 → 成功
〝白狼酋長〟ラング:おれだけ何もわからない
”星の尾”アルワン:頭上に「?」が浮かんでいる
■飾られた屍者
アンデッド2 生命力25 呪文抵抗11 移動力10 先制力3 知能:命令による モラルGS8>=13
殴る 達成値13 威力1d6+3 回避12 装甲0 支援:命中+1 5m
「完全耐性(毒、病気、精神)」毒、病気、精神のダメージや効果を一切受けない
「魔法視覚」視覚に関する不利な効果を受けない
■年月を隔てても朽ちぬように手入れされた死体が動き出したもの。
折れぬよう補強された間接の動きは鈍く、病毒も持たない。
■死娶神官アルデッロ
アンデッド5 生命力43 呪文抵抗GS11 移動力14 先制力GS 知能:人並み モラルGS5>=13
殴る 達成値GS11 威力2d6+6 殴 回避GS8 装甲4 支援:呪文行使、装甲+2 5m
「ボス」統率者4
「奇蹟」2レベル 達成値14 呪文使用回数3回
《聖撃》《殺刃》
「死霊術」4レベル 達成値16 呪文使用回数は奇蹟と共通
《地縛》《骨槍》《死王》《屍鬼》
「再生」ラウンド終了時、負傷数が5点回復
【暗視:初歩】暗闇を60mまで見通す。
■死者を偏愛する神官。その愛は尊重ではなく束縛であり、そして搾取でもある。
より良き死者を得るためには、より良き生があるべし。
故に彼は人々を慈しみ、小鬼なぞに奪われぬよう戦っている。
血鮫魔女レゼナ:いびつだねえ
"祓栗鼠" ミレイユ:アンデッド……
”星の尾”アルワン:ヤバすぎんだろ!!(UNISON SQUARE GARDEN)
"祓栗鼠" ミレイユ:「…………っ」 ずぐ、ずぐ、と左胸が疼く。灼けるほどに熱い。
死娶神官アルデッロ:「日に三度の試行回数。潰えぬ寿命」
"祓栗鼠" ミレイユ:(アンデッド──邪悪な、存在。私が、必ず……祓わなければ……)
死娶神官アルデッロ:「ならば確率を考えるまでもない。必ずいつかは成功に至る」
死娶神官アルデッロ:「みな、よき死体となりましょう」
死娶神官アルデッロ:「死になさい」
血鮫魔女レゼナ:「死体が喋っているや」
血鮫魔女レゼナ:「同じ神を信じた同士、それ以上醜態を晒さずにしてあげる」
GM:5:死娶神官アルデッロ 飾られた屍者1~4
0:レゼナ ミレイユ アルワン ラング
-5:飾られた屍者5 飾られた屍者6
GM:距離は、こう定める。
GM:また、不意打ちは互いに不可能と判断しよう。
"祓栗鼠" ミレイユ:戦闘前の主動作の使用も不可かな
GM:攻撃であれば不可……とするか
GM:手元で詠唱ひとつしたら済むくらいのアクションなら良いよ
"祓栗鼠" ミレイユ:なら……やってしまうか
血鮫魔女レゼナ:バフはOK、攻撃はNG、デバフはどう?
”星の尾”アルワン:やったぜ。じゃあ光るか……
"祓栗鼠" ミレイユ:主動作で「変身」を宣言。「破邪顕正状態」となり、全ての吸血鬼技能を使用可能とし、すべての判定に冒険者Lvの半分をボーナスとして得る。
"祓栗鼠" ミレイユ:【再生:初歩】【超反射:初歩】を得た上、すべての判定に+1ボーナスを得ます。
血鮫魔女レゼナ:《停滞》を敵に撃つのはOK?
”星の尾”アルワン:主動作で「燐光」を宣言。
”星の尾”アルワン:基350:『射程:30m』の『対象:すべて』は『持続時間:6ラウンド』の間『効果』を持つ虹色の揺らめく光を放つ。
GM:《停滞》かー
死娶神官アルデッロ:《殺刃》使っていい?
”星の尾”アルワン:そうなるよなあ!
死娶神官アルデッロ:命中がGS13、攻撃力は2d6+10になるよ
血鮫魔女レゼナ:それは普通にそうなるでしょ
GM:ならかまへんで
”星の尾”アルワン:GS11>=5
GoblinSlayer : (GS11>=5) → 11 + 7[3,4] → 18 → 成功
”星の尾”アルワン:20m以内を光で照らし、アルワンに対する近接攻撃には-2のペナが入る…が、視覚に頼らないものには関係がない!
"祓栗鼠" ミレイユ:私もほしい!
死娶神官アルデッロ:目玉取りかえとけばよかったな……
"祓栗鼠" ミレイユ:キラキラしたいです
”星の尾”アルワン:ミレイユも一緒に光ろうぜ
"祓栗鼠" ミレイユ:ラングさんもキラキラしましょう
血鮫魔女レゼナ:こっちがバフ打ってるならそりゃ向こうもバフ打てるよってのは当たり前の話
"祓栗鼠" ミレイユ:《停滞》を使うなら《殺刃》撃つよってことかなと思った
血鮫魔女レゼナ:うん。私の感覚ではそりゃそうでしょなんだけど
血鮫魔女レゼナ:ほかのPLが違うなら使わないよ
”星の尾”アルワン:なるほどなあ
GM:どっちでもええよ」
GM:変な括弧が入ってしまった
"祓栗鼠" ミレイユ:《殺刃》いま使われると怖いかも
血鮫魔女レゼナ:じゃあ使わない
”星の尾”アルワン:2d6+13はエッグチーズWバーガー
GM:では改めて
GM:おっと
GM:燐光の対象はPC全員でええの?
"祓栗鼠" ミレイユ:もらうことのデメリットもないし全員光ると良いんじゃないかな
血鮫魔女レゼナ:対象を選択するのは術者の判断なので宣言してね
”星の尾”アルワン:あっそうですね!対象はPC全員だ!
ラウンド1
GM:行動順!
血鮫魔女レゼナ:血鮫魔女レゼナのイニシアチブを2D6(→ 7)に変更(12 → 7)
ゾンビ:我々は3で固定!
"祓栗鼠" ミレイユ:のろのろ
GM:死娶神官アルデッロのイニシアチブを2D6(→ 7)に変更(0 → 7)
"祓栗鼠" ミレイユ:"祓栗鼠" ミレイユのイニシアチブを2D6(→ 5)に変更(7 → 5)
GM:〝白狼酋長〟ラングのイニシアチブを2D6(→ 4)に変更(2 → 4)
"祓栗鼠" ミレイユ:うう……私も遅いです……
”星の尾”アルワン:”星の尾”アルワンのイニシアチブを2D6+1(→ 7)に変更(9 → 7)
”星の尾”アルワン:機先は気持ちいいゾイ
”星の尾”アルワン:アルデッロ・レゼナ・アルワンでBATTLE!
血鮫魔女レゼナ:7連中でバトル先制力だ
"祓栗鼠" ミレイユ:そうはさせないぜ
"祓栗鼠" ミレイユ:「紅蓮の嚆矢」を宣言 サ225 先制判定後、矢や投擲武器を1使用して味方の先制力+1、敵の先制力-1
"祓栗鼠" ミレイユ:落ちろアルデッロ!
"祓栗鼠" ミレイユ:レゼナさん先動いて《火球》パンチしますか?
死娶神官アルデッロ:となると6か……
血鮫魔女レゼナ:そうなるね
"祓栗鼠" ミレイユ:ではレゼナさんを8へ、アルデッロを6へDOWN
”星の尾”アルワン:えらすぎ
死娶神官アルデッロ:まぁ良い、自由行動で死者1.2.5.6を統率して行動順を自分と同じにしよう
"祓栗鼠" ミレイユ:血鮫魔女レゼナのイニシアチブを8に変更(7 → 8)
”星の尾”アルワン:コラ^~~~~
"祓栗鼠" ミレイユ:死娶神官アルデッロのイニシアチブを6に変更(7 → 6)
"祓栗鼠" ミレイユ:うにゃ~~~~~~~
GM:ということで
GM:手番はレゼナからだな
血鮫魔女レゼナ:武器を紅玉の杖に持ち替え……ずに大剣を持ったまま
”星の尾”アルワン:いけーっ海賊の娘!
血鮫魔女レゼナ:ゾンビは生命力25、結構あるな
ゾンビ:地味にタフなのだ
”星の尾”アルワン:祈っちゃってもいいかも 出目次第では
血鮫魔女レゼナ:《火球》 p316。飾られた死者1を中心点。球状範囲に火属性ダメージ。
血鮫魔女レゼナ:【血の狂騒】1D3(→ 1)点負傷することで命中・回避・呪文行使・維持・抵抗判定+2
血鮫魔女レゼナ:GS10>=10 呪文行使判定
GoblinSlayer : (GS10>=10) → 10 + 5[3,2] → 15 → 成功
GM:ゾンビ達の呪文抵抗は11と低いが
死娶神官アルデッロ:GS11>=15
GoblinSlayer : (GS11>=15) → 11 + 9[4,5] → 20 → 成功
死娶神官アルデッロ:私はそうでもない
"祓栗鼠" ミレイユ:高過ぎ
”星の尾”アルワン:こんにゃろ!!
死娶神官アルデッロ:伊達に長生きしていない
血鮫魔女レゼナ:ダメージ出そう
血鮫魔女レゼナ:3d6+3
GoblinSlayer : (3D6+3) → 12[5,2,5]+3 → 15
GM:ゾンビ達は装甲が……0!
血鮫魔女レゼナ:1d+15 1に対し
GoblinSlayer : (1D6+15) → 3[3]+15 → 18
血鮫魔女レゼナ:血鮫魔女レゼナの残呪文使用回数を1減少(3 → 2)
GM:飾られた屍者_1の負傷数を18増加(0 → 18)
GM:飾られた屍者_2の負傷数を15増加(0 → 15)
GM:飾られた屍者_3の負傷数を15増加(0 → 15)
GM:飾られた屍者_4の負傷数を15増加(0 → 15)
血鮫魔女レゼナ:手番以上
"祓栗鼠" ミレイユ:かなり効いてる!
死娶神官アルデッロ:こちらは半減の切り上げ8から装甲を引くと
GM:死娶神官アルデッロの負傷数を4増加(0 → 4)
"祓栗鼠" ミレイユ:なんだァ……?
死娶神官アルデッロ:ちょっと熱い
”星の尾”アルワン:かて~~~
GM:手番はアルワンだな
”星の尾”アルワン:さて……どうしようかな。
血鮫魔女レゼナ:奥の敵を殴りに行くときは10m地点側に移動するのが吉
”星の尾”アルワン:流石魔女
血鮫魔女レゼナ:骨槍の直線範囲に巻き込みづらくなると思われる
"祓栗鼠" ミレイユ:クレバー
”星の尾”アルワン:よし。ひとまず自由行動でアルデッロ側に行こう。
”星の尾”アルワン:10M移動。
ゾンビ:い、一応だけ5番6番による移動妨害……!
ゾンビ:GS(2+2)
GoblinSlayer : (GS4) → 4 + 11[5,6] → 15
”星の尾”アルワン:GS10>=15 抵抗
GoblinSlayer : (GS10>=15) → 10 + 10[5,5] → 20 → 成功
”星の尾”アルワン:ヨシ!
GM:この場合、アルワンは近接距離3人分の補助を受けるのか
GM:無しでも余裕そうだな
GM:移動妨害は無意味……移動可能!
”星の尾”アルワン:しゃい!
”星の尾”アルワン:では、10M地点に移動し……アルデッロに至近距離で《雷矢》基本354!
”星の尾”アルワン:GS11
GoblinSlayer : (GS11) → 11 + 9[5,4] → 20
”星の尾”アルワン:ウシャア~~~~ッ
死娶神官アルデッロ:む
死娶神官アルデッロ:GS11>=20
GoblinSlayer : (GS11>=20) → 11 + 8[5,3] → 19 → 失敗
死娶神官アルデッロ:おしい……!
”星の尾”アルワン:よおおおし
”星の尾”アルワン:祈れば大成功で行動不能か……
血鮫魔女レゼナ:あ、10m動くなら呪文にペナルティー4だな
”星の尾”アルワン:あっマジ?
GM:あっそうか
血鮫魔女レゼナ:動きながらの詠唱は大変なのじゃ
GM:GMも忘れてた
"祓栗鼠" ミレイユ:あ、そうね ペナ受けないのは5mまで
GM:GMも忘れてたから、あれだ
”星の尾”アルワン:うわ~~これどうしよう GMの判断を仰ぎます
GM:移動を5mまでにするか、10m移動で達成値を4下げるかを選んでもらおう
”星の尾”アルワン:優しいGM…!
”星の尾”アルワン:では5M移動に切り替えます!
”星の尾”アルワン:そして…特に祈らずダメージ算出!
GM:では呪文抵抗は貫通だ、ダメージ来い
”星の尾”アルワン:4d6+9
GoblinSlayer : (4D6+9) → 14[2,6,5,1]+9 → 23
”星の尾”アルワン:オリャ~~~ッ
”星の尾”アルワン:”星の尾”アルワンの残呪文使用回数を1減少(1 → 0)
”星の尾”アルワン:いじょ!
GM:装甲4だから……19通し!?
GM:死娶神官アルデッロの負傷数を19増加(4 → 23)
死娶神官アルデッロ:まずいな、結構削られてしまった
"祓栗鼠" ミレイユ:このまま静かになっていただいても構わないんですよ
GM:よし、色々知見を得たところで
GM:行動値6の軍団だ
GM:まずは死者5と6,5m前進して0m地点へ。
GM:そこからアルデッロへ支援を行う。
GM:死者1と2,その場でアルデッロに支援を行う。
死娶神官アルデッロ:飾られた屍者4体の支援を受け、命中+4!
死娶神官アルデッロ:……だが君たちぺかぺかしてて眩しいから-2……
血鮫魔女レゼナ:可哀想なおじいちゃん
死娶神官アルデッロ:誰を殴ろうかな
死娶神官アルデッロ:1d4
GoblinSlayer : (1D4) → 3
死娶神官アルデッロ:アルワンだ
死娶神官アルデッロ:殴る!
死娶神官アルデッロ:GS13
GoblinSlayer : (GS13) → 13 + 6[2,4] → 19
”星の尾”アルワン:ウワッ高い!
死娶神官アルデッロ:うーむ、いまひとつ
”星の尾”アルワン:GS14>=19 回避
GoblinSlayer : (GS14>=19) → 14 + 7[2,5] → 21 → 成功
"祓栗鼠" ミレイユ:ひゅう!
”星の尾”アルワン:オラッ
GM:こいつはよぉ
GM:手番ミレイユ!
"祓栗鼠" ミレイユ:では……5m前進してアルデッロと接触距離に行きます
”星の尾”アルワン:いけ~~~!!!ヴォーパルリス―になれ!
"祓栗鼠" ミレイユ:主行動で《霹靂》を宣言。サ255 30m以内の対象一つに光属性魔法攻撃 対象が邪悪な存在であれば抵抗判定にペナルティ 接触で用いると効力値+5 抵抗半減
"祓栗鼠" ミレイユ:GS(11+1)>=9 《霹靂》行使判定 破邪顕正
GoblinSlayer : (GS12>=9) → 12 + 6[3,3] → 18 → 成功
"祓栗鼠" ミレイユ:抵抗に-4ペナルティ!
死娶神官アルデッロ:……おもいっきり邪悪な存在だなぁ!
死娶神官アルデッロ:GS7>=18
GoblinSlayer : (GS7>=18) → 7 + 9[5,4] → 16 → 失敗
”星の尾”アルワン:wwww
死娶神官アルデッロ:ペナルティさえなければ……
"祓栗鼠" ミレイユ:3d6+4+3 装甲適用
GoblinSlayer : (3D6+4+3) → 8[2,1,5]+4+3 → 15
"祓栗鼠" ミレイユ:DDがちょっと微妙だけど!
”星の尾”アルワン:YATTA!(葉っぱ隊)
GM:死娶神官アルデッロの負傷数を11増加(23 → 34)
"祓栗鼠" ミレイユ:あっ違うわ
死娶神官アルデッロ:……あっ、これまずいな
"祓栗鼠" ミレイユ:接触で使ってるから効力値+5でもう一段階上がってる
GM:なおさらまずいな?
"祓栗鼠" ミレイユ:1d6+2 (20-24の差分)
GoblinSlayer : (1D6+2) → 6[6]+2 → 8
"祓栗鼠" ミレイユ:追加分だッ
GM:死娶神官アルデッロの負傷数を8増加(34 → 42)
”星の尾”アルワン:うおおおおお!!!!
死娶神官アルデッロ:い
死娶神官アルデッロ:いちのこり……
"祓栗鼠" ミレイユ:1足りやがって……!
"祓栗鼠" ミレイユ:ラングさん!!!!やってください!!!
〝白狼酋長〟ラング:おう
〝白狼酋長〟ラング:強打攻撃・斬を使用してアルデッロに近接攻撃
〝白狼酋長〟ラング:GS12
GoblinSlayer : (GS12) → 12 + 6[2,4] → 18
死娶神官アルデッロ:回避!
死娶神官アルデッロ:GS8>=18
GoblinSlayer : (GS8>=18) → 8 + 5[3,2] → 13 → 失敗
〝白狼酋長〟ラング:効力値が2増えて20
"祓栗鼠" ミレイユ:アンデッドののろのろ回避では避けれまい!
〝白狼酋長〟ラング:2d6+6+2d6
GoblinSlayer : (2D6+6+2D6) → 9[5,4]+6+2[1,1] → 17
”星の尾”アルワン:とどめだーッ
GM:死娶神官アルデッロの負傷数を13増加(42 → 55)
〝白狼酋長〟ラング:ゴブリンの方が、よほど手強い
”星の尾”アルワン:流石兄貴だぜ
血鮫魔女レゼナ:双子ホブ、特異点
”星の尾”アルワン:あいつヤバかったな~
死娶神官アルデッロ:死亡……そしてゾンビ達は〝命令による〟なので
死娶神官アルデッロ:みな沈黙……無力化する……
”星の尾”アルワン:うおおおおお!!!
GM:まさかの1ラウンド決着、あなた達の勝利だ
GM:……マジ?
"祓栗鼠" ミレイユ:やりました!
GM:レベル5としても結構強いくらいのデータにした筈やぞ
血鮫魔女レゼナ:可哀想……
血鮫魔女レゼナ:ぐん、と右肩に大剣を担ぎあげ、左の掌を高く掲げる。
”星の尾”アルワン:「レゼナ……行け!」
血鮫魔女レゼナ:「いいか、魔女と戦った時同様にだ!」
血鮫魔女レゼナ:真に力ある言葉を三言。これ即ち魔王さえ一撃で葬る大正義の火力源、文字通りに!
血鮫魔女レゼナ:「H、O、T!」
血鮫魔女レゼナ:美しく着飾らされた屍衣の花嫁たちに、情け容赦なく爆炎を叩きつける!
血鮫魔女レゼナ:「もろとも吹っ飛べ!」
GM:燃え上がる屍肉たち。土葬の風習の地に火葬を持ち込む──これも都会の洗礼とでも言おうか?
GM:取り繕われた皮膚が焦げて、見慣れた凡庸な死体へと変わりゆく中、
死娶神官アルデッロ:片腕を振る。それだけで、己に迫る炎を打ち払う。
死娶神官アルデッロ:腕ひとつと頬は焼け焦げる、が──
”星の尾”アルワン:「嘘だろ……」
死娶神官アルデッロ:「精度が低い!」
”星の尾”アルワン:自分が知っている呪文の中で、レゼナの《火球》よりも破壊力に優れたものは存在しない。
死娶神官アルデッロ:肉が泡立ち、修復が始まっている。不死者の能力、再生──!
血鮫魔女レゼナ:「上等ォ!術師としても怪物としても、そりゃ私が劣るとも」
"祓栗鼠" ミレイユ:「レゼナさんの《火球》が通じない……!?」
血鮫魔女レゼナ:「じゃあ、私は何で勝ってるでしょうかぁ?」術師の闘いは魔術のみによらず。
”星の尾”アルワン:「通じてないわけじゃない……!再生する奴とじゃ、相性が悪すぎ――」
血鮫魔女レゼナ:「謎かけじゃないさ。答えはこれよりご覧あれ!」真に力ある言葉のみが、力を持つに非ず!
死娶神官アルデッロ:「〝逃れること能わじ、是なるは〟──」
死娶神官アルデッロ:懐から取り出した骨片を手に、詠唱が──
”星の尾”アルワン:「――」
”星の尾”アルワン:食屍鬼と戦闘した時と、同じ。
”星の尾”アルワン:精霊が教えている。
”星の尾”アルワン:【呪文】【危険】【打撃】
”星の尾”アルワン:「ッ、」
”星の尾”アルワン:稲光は残像を残して、極夜の玄室に星の如き尾を引いた。
”星の尾”アルワン:「――させるかッ……《雷鳥よ、飛べ》!」
”星の尾”アルワン:ばぢ、ばぢっ――と。蹴り飛ばした電の矢が、アルデッロに到達している。
死娶神官アルデッロ:「ぐうっ!?」
死娶神官アルデッロ:突き刺さる雷鳴。もとより心臓の動かぬ体は、それで動作を狂わすことこそなかったが、
”星の尾”アルワン:愛用の雪帽眼鏡を被る暇もない。自身の閃電に目を焼かれ、もろに転倒する。
死娶神官アルデッロ:肉と骨で構成されている以上、体内から雷に焼かれれば損壊する。
死娶神官アルデッロ:「おの、れぇっ!」
死娶神官アルデッロ:詠唱を中断。小柄な少年の頭を叩き潰すべく拳を振るう──
死娶神官アルデッロ:その圧、大小鬼の大金棒なぞより余程重い!
”星の尾”アルワン:左に飛んだ。
死娶神官アルデッロ:拳が床に突き刺さる。
死娶神官アルデッロ:床がすり鉢状に砕け、その罅が壁にまで届く。
”星の尾”アルワン:勘ではない。左の方が”涼しかった”からだ。
”星の尾”アルワン:レゼナの投射した《火球》の熱は、そのまま感覚が優れたアルワンへと。「どちらの方が空間があるか」を伝えるセンサーと化していた。
”星の尾”アルワン:左の方が、少しだけ涼しい。だから左の方が広い。よって左に飛んだ。
”星の尾”アルワン:危機一髪の攻防だ。一人で戦っていれば、このような方策は取るべくもなかっただろう。だが。
"祓栗鼠" ミレイユ:どくん、どくん──と。左胸の聖痕が熱く熱を持つ。強力なアンデッド──斃すべき宿敵を眼の前にして、最早正体を隠す理由は見つからなかった。
"祓栗鼠" ミレイユ:(……たとえ、姿を晒したとしても。彼らなら、きっと)
"祓栗鼠" ミレイユ:「──遍くを照らす陽光よ、我に邪を祓う形を齎し給え」
"祓栗鼠" ミレイユ:太陽神に希う言葉が、少女を聖なる光で包んだ。僅か瞬きの間に、その姿かたちは変貌し──
"祓栗鼠" ミレイユ:……其処に。髑髏の仮面で右半面を覆った、麗しい薔薇装束の少女が顕正していた。
"祓栗鼠" ミレイユ:すなわち、"邪を祓う者"の真なる姿。"昼歩く者"としての能力すら明らかにした、人ならざる者の。
死娶神官アルデッロ:「────!」
死娶神官アルデッロ:床に突き立てた拳を引き戻す一瞬、その姿を見た。
死娶神官アルデッロ:天敵。
"祓栗鼠" ミレイユ:妖精の光を纏った眩き姿が、粛々と歩んでいく。太陽神の意匠を刻んだ剣の切っ先が、アルデッロにひたりと向けられて。
"祓栗鼠" ミレイユ:「邪なる者よ。あなたを、祓います」
"祓栗鼠" ミレイユ:「《遍くを照らす陽光よ、邪を滅す一筋を齎し給え》」
"祓栗鼠" ミレイユ:「──《太陽礼賛、光あれ》」
"祓栗鼠" ミレイユ:新たに得た奇跡、邪なる者に抵抗を許さぬ破魔の雷が、空無き玄室で剣より炸裂する。
死娶神官アルデッロ:「ぐぉ、おおおおお──!」
死娶神官アルデッロ:両腕で眼を覆い、身を焼く光──陽光に耐える。
死娶神官アルデッロ:夜、暗闇に潜む者に、この眩さは耐えがたい──
死娶神官アルデッロ:再生する端から皮膚が塵となる。
死娶神官アルデッロ:このままではまずい、まずは
死娶神官アルデッロ:まずはあの敵を殺さねば──
〝白狼酋長〟ラング:「おお」
"祓栗鼠" ミレイユ:「ラングさん……トドメを!」
〝白狼酋長〟ラング:「……綺麗だ」
〝白狼酋長〟ラング:とんっ
〝白狼酋長〟ラング:と、剣を振り下ろしていた。
"祓栗鼠" ミレイユ:「………………へっ?」
〝白狼酋長〟ラング:目元を覆い隠し、ひたすら耐え忍ぶ形を取っていた敵なぞ、
〝白狼酋長〟ラング:鍛錬用の木人と同じ、打ち込み台にすぎない。
〝白狼酋長〟ラング:この男はいつも、場の空気を読まない。
〝白狼酋長〟ラング:まっすぐ近づいて、隙を見て、斬るのだ。
死娶神官アルデッロ:「が、あ が ……おの、れ……おのれぇ……」
死娶神官アルデッロ:「たす、けろ……我がしもべたち……」
死娶神官アルデッロ:「……………………」
死娶神官アルデッロ:「……なぜ、だ……?」
ゾンビ:動かない。
ゾンビ:心持たぬ躯が、力失いし主を助けることはない。
死娶神官アルデッロ:数十年に渡り君臨した不死者の王は、さらさらと崩れ、塵となり──
〝白狼酋長〟ラング:「ミレイユ、すごいな。……なんだか知らないが、すごいな」
〝白狼酋長〟ラング:「そういう種族もいるのか……綺麗だ」
”星の尾”アルワン:目をごしごしと擦る。
”星の尾”アルワン:「兄貴……戦闘中にミレイユを口説かないでくれよ……」
〝白狼酋長〟ラング:とどめを刺した本人は、とうに興味の居場所が移っていた。
"祓栗鼠" ミレイユ:「…………え、と……」
"祓栗鼠" ミレイユ:「……その、驚かない……の、ですか?」
〝白狼酋長〟ラング:「すごく驚いたぞ」
〝白狼酋長〟ラング:「いきなり姿が変わったから、ものすごく驚いた」
"祓栗鼠" ミレイユ:よく見れば、覗く左目は同じ紫色をしている。それ以外は、白い──ただ、白で構成された、まるで人形が歩いているかのような姿。
血鮫魔女レゼナ:骸と死灰に囲まれてくつくつと、いや腹を抑えて大いに笑う。
血鮫魔女レゼナ:「ま、仲間の差だよね」奇跡も死霊術もなくたって。
血鮫魔女レゼナ:「あたしの仲間はこんなに頼もしくて立派、本当に」
”星の尾”アルワン:「……」壁によりかかって、ミレイユを見る。
”星の尾”アルワン:「白は好きだよ、おれ」
”星の尾”アルワン:最初にレゼナと出会ったあの日から。
"祓栗鼠" ミレイユ:「隠していて、損した気分です」
〝白狼酋長〟ラング:「なにか、隠す必要があるものなのか?」
血鮫魔女レゼナ:「そういうものもあるのです。あった」
〝白狼酋長〟ラング:「そうなのか……」
血鮫魔女レゼナ:「あたしもミレイユももう無くなったよ、たぶん」
血鮫魔女レゼナ:「ラングくんには形無しだね、なぁ?」
〝白狼酋長〟ラング:「……?」
"祓栗鼠" ミレイユ:「むぅ……」
〝白狼酋長〟ラング:良く分かっていない。だから、首を傾げている。
”星の尾”アルワン:「兄貴は大したヤツだよ」
"祓栗鼠" ミレイユ:男の姿が視界に入るたびに、ずぐん、ずぐん──と胸が疼く。感覚が鋭敏になっているせいだろう。
GM:無知であれば、幸せに生きられる──というのは、悪党の主張かも知れないが、
〝白狼酋長〟ラング:それはそれとして無知は、偏見を持たないということにも繋がる。
GM:あれこれと、余計な知識を詰め込むと、ひとは〝どうにかなる〟のだろう。
”星の尾”アルワン:「……おれたちの一党はさ。たぶん、どっか仲間外れだったり、まともに生きられない奴の集まりだけど」
GM:その知識の出所が、あの緑色の月であれば……殊更に。
”星の尾”アルワン:「それでも、兄貴の言う通り。……嫌いじゃない」
”星の尾”アルワン:「いいだろ。一緒にいたいってことさえ、信じられてれば」
”星の尾”アルワン:「……あとさ。誰か、背負ってくれない? 筋肉痛で全然動けないんだけど」
血鮫魔女レゼナ:「誰かじゃやだねぇ」
"祓栗鼠" ミレイユ:「ちゃんとご指名いただきたいみたいですよ」
〝白狼酋長〟ラング:「ここはもう安全だろう、置いていっても良いと思う」
〝白狼酋長〟ラング:「だから先に帰ろう、ミレイユ」
”星の尾”アルワン:「何でそんな酷いこと言うの?」
”星の尾”アルワン:「…………」眉をしかめる。
"祓栗鼠" ミレイユ:「さ、流石にそういうわけには……いえ」
"祓栗鼠" ミレイユ:「こほん。素直になれないなら、それも仕方ないかもしれませんね」
”星の尾”アルワン:「嘘だろ」見放されたような顔。「ミレイユまで」
”星の尾”アルワン:「……その……レゼナ……」
血鮫魔女レゼナ:「なにかね、アルワンくん」
”星の尾”アルワン:「……ちょっと、精霊術の使いすぎで、動けないから……」
”星の尾”アルワン:「”レゼナ”に背負って貰えると、嬉しい……」
血鮫魔女レゼナ:「私は死していったもの達への黙とうで忙しいのだが……」
血鮫魔女レゼナ:「情熱的に求められては致し方あるまいな、うむ」
”星の尾”アルワン:「じゃあ黙とうが終わった後でいいから!何の拷問だよこれ!」
"祓栗鼠" ミレイユ:「……ふふ。素直に言えるじゃないですか」
"祓栗鼠" ミレイユ:「こちらは私が。分担して、執り行いましょう」
血鮫魔女レゼナ:「あちち、びりびりするから嫌なんだ……とはいえ」むんずと摘まみ上げ、ぎゅむぎゅむと抱きしめて。
血鮫魔女レゼナ:「あったかいのは申し分ない。冷たい方が良いなんて、馬鹿なやつだったぜ」
結末
GM:先に報酬を確定させてしまおう
〝赤鱗武僧〟クルイース:ところで私が、最終決戦に参加せずに離脱していったのを覚えているだろう?
〝赤鱗武僧〟クルイース:それはつまり、こういうわけさ
”星の尾”アルワン:あっお前は!
血鮫魔女レゼナ:な……なんだぁっ
"祓栗鼠" ミレイユ:一体何をしていたんだいっ
『邪悪な死霊術師の討伐』
・場所 :不明
・依頼人 :アールマス冒険者ギルド
・依頼内容:死娶神官アルデッロの拿捕または討伐
・報酬 :銀貨300枚
〝赤鱗武僧〟クルイース:何十年か前の依頼を……見つけてきたぞ!
"祓栗鼠" ミレイユ:おおお…………!
”星の尾”アルワン:うおおおおおおおおお
GM:ということで報酬はこうなるわけだ
報酬
・金銭収入:387枚
└基礎報酬
銀貨60枚(ミズラムへの食料配達 15枚×4人)
└特別報酬
銀貨300枚(死娶神官アルデッロの討伐)
└売却報酬
銀貨27枚
「大金棒」×1=27枚
GM:ふむ、そうだな
血鮫魔女レゼナ:11ホブゴブリンも!
GM:ここはひとり頭96枚の4等分とし
〝赤鱗武僧〟クルイース:余った3枚は手数料としてガメさせてもらおう
血鮫魔女レゼナ:ガメろガメろ
〝赤鱗武僧〟クルイース:ハッハッハッハッハ、酒代だとも!!!
血鮫魔女レゼナ:のみねえのみねえ
"祓栗鼠" ミレイユ:のみねぇ
GM:ということで良い感じにキャラシに反映させて成長させたりしつつ
GM:後でエンディング!
”星の尾”アルワン:ありがと~~
GM:──あなた達が地下墓地から外へ出てくると、すっかり夜は明けていた。
GM:村人達のうち、朝の早い者はもう仕事を始めているし、
GM:昨日遅くまで働いていた者の家は、まだ静かで、窓も扉も開いていない。
GM:教会を訪れる者は、普段はそう多くもないようだが、
GM:それでも……何日も何十日も、誰も来ないということも無いだろう。
GM:……さて。
GM:あなた達は、太陽の下──村人達の声は届かない程度の位置で体を休めている。
〝白狼酋長〟ラング:「小鬼退治は出来ても……喧嘩に慣れていない相手で助かったな」
〝白狼酋長〟ラング:「会話も無しにいきなり殴りかかってくる相手なら、少し大変だったろう」
”星の尾”アルワン:筋肉痛で寝っ転がっている。
血鮫魔女レゼナ:「お城を構えるような魔法使いは自慢したがりだからねぇ」
”星の尾”アルワン:「喧嘩に慣れてないのは良かったんだけどさ……」
血鮫魔女レゼナ:「冒険者が居る状況で村の子どもを襲わせたり、舐めてくれて良かったよ」
”星の尾”アルワン:「問題はそういう”優しい神父様”をぶっ倒しちゃったことだ」
"祓栗鼠" ミレイユ:「もっと慎重に事を運ばれていたならば、気付くことはなかったでしょう」
"祓栗鼠" ミレイユ:先程までの真っ白い薔薇装束を着た姿かたちは、すっかりと元に戻っている。
”星の尾”アルワン:(ミレイユのさっきのアレ、カッコよかったな……)
”星の尾”アルワン:(おれも練習すれば出来るようになるのか?)
血鮫魔女レゼナ:「さぁて、どうしたもんかね」アルワンの首根っこをむんずと持ち上げ、太腿を枕にさせる。
血鮫魔女レゼナ:「この村で起きたことだ。ちゃんと住人たちに知らせてこれからどうするか考えて貰う」
〝白狼酋長〟ラング:「……………ううーん」
〝白狼酋長〟ラング:「どんな顔をして、何を言えばいいんだ……?」
”星の尾”アルワン:「ぐむむむ」ぎゅむぎゅむとした、艶やかで肉感的な太腿に呼吸を挟まれている。レゼナの匂いがする!
"祓栗鼠" ミレイユ:「私たちの見たこと、彼の話したこと。全て伝えたとして……はたして、信じていただけるでしょうか?」
血鮫魔女レゼナ:「誠実と言やあそうだけど、無責任と言えばそう」
”星の尾”アルワン:見上げても空が半分しか見えない……
"祓栗鼠" ミレイユ:「……アルワンさん。鼻の下が伸びてますよ」
血鮫魔女レゼナ:「ま、他の村なら余所者の言う事なんざ嘘っぱちだ、って袋叩きにされる線が妥当だね」
”星の尾”アルワン:「見ないふりしてくれミレイユ。しょうがないだろ……もう……」
血鮫魔女レゼナ:「従順に飼いならされてるから半々ってとこかしらん」つんつん鼻をつつきながら。
”星の尾”アルワン:「ううん……でも、確かにぜんぶ知らせても、良いことはあんまりない気がする」
”星の尾”アルワン:「だって……自分たちの信じていた神様がある日急に偽物だって言われたら、悲しいんじゃないのか?」
〝白狼酋長〟ラング:「……そうだな。言っても、いまから何もできない」
"祓栗鼠" ミレイユ:「神父と神は別物ですが……とはいえ、信仰の基盤となっていたのは確かでしょうね」
”星の尾”アルワン:「もう悪い奴に操られてたことに出来た方が楽なんだけどな……」
〝白狼酋長〟ラング:「……おお、なるほど」
〝白狼酋長〟ラング:ぽん、と手を打つ。
”星の尾”アルワン:「え?」
〝白狼酋長〟ラング:「それがいいんじゃないか?」とアルワンに
"祓栗鼠" ミレイユ:「『神父アルデッロの信仰と愛、叡智は紛れもない本物だったが、悪しき者により拐かされていた』──と?」
”星の尾”アルワン:「そんな手があったか……」
〝白狼酋長〟ラング:「俺達だけで何か言っても、信じてもらえないんだろう?」
GM:どどどどどど
GM:……遠くから何か、音がする
〝白狼酋長〟ラング:「なら、何か言う人数をたくさん増やしたらいいんじゃないか……と、思う」
GM:ずどどどどどどどど
GM:「ぅおーぉおおおおおおおい…………」ドップラー効果の効いた音が近づいて来る
血鮫魔女レゼナ:「騎兵隊の参上かい、心強いねぇ」
”星の尾”アルワン:「げっ……この声は……」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「おおおおーい!」と叫ぶ声の主が乗っているのは
〝赤鱗武僧〟クルイース:馬ではない! 雪猪だ!
〝赤鱗武僧〟クルイース:……乗っているというか、括り付けられているというか、そんな感じではあるが。
”星の尾”アルワン:「そうか……”吟遊詩人”なら……」
"祓栗鼠" ミレイユ:「か、かなり無茶な体勢のように見えますが……!」
〝赤鱗武僧〟クルイース:ききーっ! 急ブレーキ! 勢いでしばらく進む!
〝赤鱗武僧〟クルイース:ずがん、と雪猪がそこらの木に激突してようやく止まった。
”星の尾”アルワン:「やっぱりちょっとこの人に任せるの不安になってきたな」
〝赤鱗武僧〟クルイース:木がちょっと折れそうになっているのは見ないことにしておこう。
〝白狼酋長〟ラング:「……クルイースだったか」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「そのとぉーり! まずは各人、こちらを見て欲しい!」
〝赤鱗武僧〟クルイース:と、古びた羊皮紙を取り出す。
血鮫魔女レゼナ:「騎乗は立派な技術だものね。いや急いで来てくれたことに感謝しましょう」
”星の尾”アルワン:「マジで戻って来てくれたんだね。……こちら?」
"祓栗鼠" ミレイユ:「似たような手口に心当たりがあると仰っていましたが……」
『邪悪な死霊術師の討伐』
・場所 :不明
・依頼人 :アールマス冒険者ギルド
・依頼内容:死娶神官アルデッロの拿捕または討伐
・報酬 :銀貨300枚
”星の尾”アルワン:まだ読み書きは得意ではない。ただの古びた羊皮紙のように見える。
〝赤鱗武僧〟クルイース:……それは、古めかしい依頼書であった。
〝赤鱗武僧〟クルイース:「私が生まれるより前のものだ。依頼の撤回はされていない」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「アルデッロという名前と外見的特徴を、ギルドで洗い出してもらって──30年ほど前の依頼に、該当のものがあった」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「いや、なに! 白いお髭のご老人が、酒場でくだを巻いていた記憶があったのだよ!」
"祓栗鼠" ミレイユ:「成程……すなわち、私たちの行いは」
"祓栗鼠" ミレイユ:「ギルドの正式な依頼に基づいて行われた、ということになります」
"祓栗鼠" ミレイユ:「素晴らしい記憶力ですね、クルイースさん」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「はっはっはっはっは、ささやかなエピソードも余さず記憶してこその詩人だともさ!」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「いや、詩人ではないが。役者だが。それはさておき」
血鮫魔女レゼナ:「なるほど。追跡を逃れて北上し、拠点を作って油断したと」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「なにやら真面目な顔をして相談会のようだが、何事かな。迷宮攻略の打ち合わせかい?」
〝白狼酋長〟ラング:「実はかくかくしかじかで……」
〝白狼酋長〟ラング:と説明する。文字媒体ではこういう説明の省略が出来るのだ。
〝赤鱗武僧〟クルイース:「……………………」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「……うぅーん…………大丈夫、そうな気はする、けど」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「えぇと、まずは死体の修復や死に化粧だろ、現地住民への説明できる人だろ」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「羅針団に相談して、急いで人を寄越してもらって……頑張れば……いける……?」
〝赤鱗武僧〟クルイース:ふわっふわした感じの回答である。
”星の尾”アルワン:「……」
”星の尾”アルワン:「……クルイースがやるのが一番いいんじゃない?」
”星の尾”アルワン:「ずっと考えてたんだよ。変な説得力があるし、声もでかいし、話もうまいし……」
”星の尾”アルワン:「それに皆に慕われてるレゼナとミレイユが”証拠”をつけ足せば、きっと皆信じる」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「はっはっはっは、後輩くん。それは過大評価に加えて見積もりが安いというものさ!」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「私は冒険者だ。治安維持の衛兵ではないし、正義を信ずる神の使徒でもない!」
”星の尾”アルワン:「えっと……どうすればいいんだ?」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「簡単な話だとも。冒険者に何かを頼むなら、ギルドを通して依頼を出したまえ」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「……君は己の意思を以て、この村に巣くう悪を討った」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「それは人としての有り様としては全く正しいだろう! だが!」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「お金にはならない。冒険者としては、寂しい寂しいただ働きの元だ!」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「……まぁ今回はさまざまな偶然が重なって、中々の報酬になるようだがね!」
血鮫魔女レゼナ:「たまにはのんびり楽な仕事がしたいって話だったんだけどね」やれやれと溜息。
"祓栗鼠" ミレイユ:「本当に。お祭りを楽しみに来たつもりだったのですが」
〝白狼酋長〟ラング:「楽な仕事ではなかった……だろうが、何日かのんびりは出来た」
〝白狼酋長〟ラング:「報酬も、思ったよりだいぶ貰えた。……それで満足しよう」
〝白狼酋長〟ラング:「だから、それ以上の満足感が欲しいか──だ」
〝白狼酋長〟ラング:「……俺は、後はノールベイトのギルドに……というより、羅針団に任せるのがいいと思う」
〝白狼酋長〟ラング:「俺達だけで、ぜんぶ、なにもかも上手くやるのは……たぶんまだ、難しいだろう」
血鮫魔女レゼナ:「一人ならあたしが後を継いでやっても良かったけどね」
”星の尾”アルワン:「エ”ッ」
〝白狼酋長〟ラング:「それは〝無し〟になったんじゃないか?」
〝白狼酋長〟ラング:「アルワンが寂しがる」
”星の尾”アルワン:「兄貴ッ」
血鮫魔女レゼナ:「残念なことに私にはパートナー……いやさパーティがいるわけだ」
"祓栗鼠" ミレイユ:「『一人なら』と前置きしていたのに」 くす、と笑う
"祓栗鼠" ミレイユ:「アルワンさんはすっかり夢中みたいですね」
血鮫魔女レゼナ:「瘤付きってやつ」いたずらげに笑い、アルワンの頭を撫でる。
”星の尾”アルワン:「別に、仲間がいなくなったら誰だって寂しいだろ……」
”星の尾”アルワン:「……とにかく! 羅針団の人の手を借りるって言うなら、おれも賛成」
"祓栗鼠" ミレイユ:「私たちの、冒険者としての信頼は……正直なところ、まだそう高くありませんからね」
”星の尾”アルワン:「……まだよくわかってないけど、これまでもうまく原住民と付き合ってきた連中なんでしょ。多分」頷く。
血鮫魔女レゼナ:「ギルド様様、羅針団様様だね」
血鮫魔女レゼナ:「お説教受ける覚悟をして帰ろうか。ともすれば過去最大の難敵になるかもしれない」
"祓栗鼠" ミレイユ:「はぅ……」
”星の尾”アルワン:「死ぬほど疲れてるんだけど……」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「……ふぅーむ」
〝赤鱗武僧〟クルイース:腕を組み、ふむふむと頷いている。
〝赤鱗武僧〟クルイース:「君たち一党の行動指針は、金銭ではないのだね」
”星の尾”アルワン:そうなの?とレゼナを目で見る。
血鮫魔女レゼナ:そうだよぉ、という目でアルワンを見下ろし。
血鮫魔女レゼナ:「そうかな……まあ、そうさね」改めて考え直す。初めて会った時のこと、この村で知った互いのこと。
血鮫魔女レゼナ:「まともに稼ぎたいなら、冒険者を辞めるか南に向かうかした方がいいだろう」
血鮫魔女レゼナ:だがここに居る者たちはそれぞれ異なる理由で、人の中に紛れて暮らすことができないのだ。
血鮫魔女レゼナ:「でもそれって、この凍てついた大地から逃げるような感じがするものね」
血鮫魔女レゼナ:「あたしたちはきっと、"この荒野"を冒険したいのさ。何があるのか知って、楽しみ尽くしたいんだよ」
血鮫魔女レゼナ:「贅沢なもんだろう?」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「なるほど。日々の糧を得るためではなく、冒険の為──正しく〝冒険者〟ということか!」
"祓栗鼠" ミレイユ:「そうですね……旅することが手段であり、目的でもあると言いましょうか」
”星の尾”アルワン:「冒険が楽しい、か……」
”星の尾”アルワン:(考えたこともなかったな)
”星の尾”アルワン:だが。確かに、四人と色々なものを見て、色々なことを知って、お喋りしたり敵と戦ったりするのは――
〝白狼酋長〟ラング:「……よくわからんが、この四人であちこちに行くのは楽しい」
〝白狼酋長〟ラング:「そうか、それが冒険ということか」
〝白狼酋長〟ラング:「なら、冒険が楽しいから冒険をしてるんだな……俺達は」
〝白狼酋長〟ラング:「……今回は、ちょっと、楽しいだけの冒険じゃあなかったから、」
〝白狼酋長〟ラング:「楽しかった……とだけ言って、どこかへ行くのが難しいが──」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「そこを思い悩むところが、君達の特色であろうと思うのさ」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「職業冒険者なら粛々とギルドに報告して、後の処置を相談して終わりだろうからね!」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「関わってしまった以上、自分達は何かをするべきなのか」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「それともするべきではないのかを思い悩む──」
〝赤鱗武僧〟クルイース:「どうにも君達は、お人好しばかり集まっているようだ!」
"祓栗鼠" ミレイユ:少し恥ずかしげに笑って肩を竦める。
”星の尾”アルワン:「……そんな大したもんじゃないよ。ただ、不器用なだけだ……」
”星の尾”アルワン:「うまい説教の躱し方も知らないんだから」
”星の尾”アルワン:これから羅針団の協力を取り付けるにあたり待っているサビーナからの”お説教”を想像して、げんなりする。
”星の尾”アルワン:どうにも彼の女史はお小言も長そうである。
GM:──実際にかの、本業以外の経験ばかり積まされている受付嬢に相談したのなら、
GM:〝指名手配の死霊術師が神父を殺してなりかわっていた〟辺りの筋書きを用意するのだろうが。
GM:説教があるとするなら、こういう方向性になるだろう。
GM:冒険者が依頼と関係の無いところで、自分の危険も顧みず戦うものではない、と。
GM:……とは、いえ。
GM:それを良しとするのが、この一党なのだから仕方がない。
GM:別に目に付く全てを救うわけでもないのだろうが、同じ飯を喰って同じ部屋で寝た誰かが、この先酷い目に遭わないように。
GM:それくらいの平凡な良心を共有できるのが、あなた達というわけだ。
GM:お説教の後にギルドから渡されたのは、規定の報酬と、あと一つ。
GM:鋼鉄等級の認識票だった。
GM:極夜のエリュシオン────Ladyspiker 解決。