『クロス・ロードの回廊鍵』

異なる空より来たる者は、眠りの中に祭壇を持つ。



PC1:〝空の華冠(セルリアン)ヰ乍 蒼治(いさ・そうじ)(キャラシート)PL:カムリ 文字色#009ce0
PC2:〝ライラ〟 私市 水琴(きさいち・みこと)(キャラシート)PL:いーさにうむ 文字色#0062b1
PC3:〝悪霊の家(ホーンテッドマンション)天ヶ瀬 遥(あまがせ・はるか)(キャラシート)PL:しぃる! 文字色#fa28ff

メイン雑談『眠深市/ヘイズ』ステージデータ
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目次

  • プリプレイ
  • OP1:夜の重さ
  • OP2:特殊任務
  • OP3:淫祠邪教
  • ミドルシーン1:追憶の大回廊
  • ミドルシーン2:回廊に至る夜霧
  • ミドルシーン3:十字月の娘達
  • ミドルシーン4:クロス・ロードの回廊鍵
  • ミドルシーン5:情交
  • クライマックス
  • バックトラック
  • 共通ED
  • ED2:婚姻
  • ED3:南の風

  • プリプレイ

    ■トレーラー
    夢破れし者とて霧の一部であるならば、街は必ず元の形であろうとする。
    その齟齬が故に生み出されるものが〝追憶〟──異界の中にある異界。
    本来ならば人知の及ばぬ空間であり、偶発と理不尽の集合体でしかない。

    『十字月の娘達』教団。
    性の陶酔と同調により、異なる空の存在を胎に宿さんとする者達。
    彼らの手にある〝もうひとつの鍵〟が、霧の追憶をこじ開けるのだ。

    ダブルクロス The 3rd Edition.

    『クロス・ロードの回廊鍵』

    ダブルクロス、それは裏切りを意味する言葉。

    ■自己紹介
    GM:よし
    GM:いさくんから自己紹介よろしく!
    ヰ乍 蒼治:しゃあ!
    ヰ乍 蒼治:毎度おなじみノーフューチャ―系王様男子・ヰ乍蒼治です!
    ヰ乍 蒼治:「ヘイズ」の王鍵保持者。王様を夢見る20歳高校中退冒険家!
    ヰ乍 蒼治:極度のお人好しであるとも同時に、王様になることに周囲を圧倒するほどの欲望と執着を見せます
    ヰ乍 蒼治:王様に相応しい下半身と言う設定をしているんで、今回ははちゃめちゃに爛れ野郎していきたいです。
    ヰ乍 蒼治:能力は物体への生命付与。データ的にはダンシミ妖精の手サブアタッカーです。
    ヰ乍 蒼治:少ない固定値を再回転で補いたい!よろしくお願いします!
    GM:OK!
    GM:次は水琴先輩!
    私市 水琴:わかった。
    私市 水琴:http://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYjvTRnAQM
    私市 水琴:「……今日は、なにか飲んでいく?」
    私市 水琴:私市 水琴(きさいち・みこと) 20歳、県立大学に通う3年生。理工学部物理学科所属。
    私市 水琴:UGNチルドレンとして任務に就く傍ら、繁華街のバーでアルバイトもしている。
    私市 水琴:以前は情報収集や偵察業務のみに就いていたが、後天的にブラックドッグシンドロームを発現した後、前線任務に携わる機会が増えた。
    私市 水琴:現在は病花支部長率いる支部に在籍しており、彼女から個人的な任務を受けて"ヘイズ"に関わっています。
    私市 水琴:中性的な顔立ちと、青みがかったショートヘア、赤縁のアンダーリム眼鏡が特徴。女性にしてはやや背が高い。
    私市 水琴:眼鏡はシンドローム由来の良過ぎる視力を強制するためのもの。単純な筋力という意味では非常に貧弱で、並の人間以下。握力は10。
    私市 水琴:主たる能力はハヌマーンの機動力とエンジェルハィロゥの認識撹乱能力。
    私市 水琴:通電させることで瞬間的に強度と硬度を増す特殊な"糸"を戦闘に用いる糸使い。迎撃だけでなく、前述の能力から攻め入ることも不得手ではない。
    私市 水琴:厚い革の指抜きグローブを嵌めることを、戦闘任務に当たる際の"スイッチ"としている。
    私市 水琴:余談ですが、93-59-95だそうです。何の数字だろうか。
    私市 水琴:今回は……少女を絆したり……するらしい? 何のことだろうか……
    私市 水琴:以上よ。よろしくおねがいします。
    GM:最後にやべー小学生!
    天ヶ瀬 遥:うす!
    天ヶ瀬 遥:https://yutorize.2-d.jp/ytsheet/dx3rd/?id=ziL8q5
    「天ヶ瀬遥です! 怖いものは……おばけです!」
    幼少期から悪霊に取り憑かれていた少女。
    とある事件でオーヴァードとして覚醒し、取り付いていた悪霊を従える力を手に入れました。
    生まれた時から悪霊のせいで友達もできず家族からも疎んじられていましたが、オーヴァードになったことで自分に自信を持てるようになりました。
    覚醒をきっかけに人助けをしたり大好きな初恋のお兄ちゃんを助けに行こうとしましたが、クソ実家を制圧して跡継ぎに名乗り出たらカルト教団がついてきました。
    カルト教団についていまいち分かっていないので困った人を助けるという名目を信じて良い感じに祭り上げられています。
    跡継ぎを産まなくてはいけないと言われているので「じゃあ初恋の蒼治お兄ちゃんのお嫁さんになります!」と今回は気合い入れてます。

    天ヶ瀬 遥:乳はでかいです
    天ヶ瀬 遥:よろしくお願いします!
    GM:うっす、よろしくお願いします!
    天ヶ瀬 遥:悪霊のかかめちゃんもよろしくね
    ヰ乍 蒼治:よ…よろしく…!
    天ヶ瀬 遥:今更他人行儀だよお兄ちゃん❤
    ヰ乍 蒼治:ほぼ初対面だろ!!
    天ヶ瀬 遥:お家の鍵を忘れた時に隣りにいてくれた!!!!!!!!!1
    私市 水琴:けだもの……
    ヰ乍 蒼治:そんな目で見ないで水琴先輩!
    私市 水琴:……好きにすると良いと思うけど。責任は取りなさいよね
    天ヶ瀬 遥:エッチなことをすると――人間は幸せになると!
    天ヶ瀬 遥:教団のおじさんが言ってました!
    天ヶ瀬 遥:初恋のお兄ちゃんを押し倒していっぱい幸せにしてあげるんだよって言ってました!!!!!!!!!!!!!
    天ヶ瀬 遥:細かいところはかかめがなんとかしてくれることでしょう! お覚悟!


    OP1:夜の重さ


    GM:ヰ乍 蒼治くん、登場侵蝕をどうぞ
    ヰ乍 蒼治:28+1d10
    DoubleCross : (28+1D10) → 28+6[6] → 34


    GM:……あなたは眠っている。
    GM:朝方に眠って、昼か、夕方に起きる。それがこの街でのリズムだ。
    GM:夜にベッドに入り静かに眠りたければ、『眠深市』の外に宿を取る必要がある。
    GM:日雇いの仕事がある時はそうもなろうが、今回は違う。
    GM:夜の霧の中、探索を終えて、白い霧が晴れてからベッドに横になった。
    GM:……まだ、目を閉じている。視界は暗い。
    GM:ふとあなたは、下腹部に重さを感じる。
    GM:人間の、身体の重みである。
    ヰ乍 蒼治:「ん……」彼を主人と呼んで付き従う、人を食うような笑みを湛えた騎士だろうか。
    ヰ乍 蒼治:それとも、幾度も夜をともにした狩人だろうか。もしくは、彼を信じて慕ってくれる書記官だろうか。
    GM:ぬるり。
    GM:熱い、濡れた感触。
    GM:濡れた粘膜が、あなたの下腹部を這い回っている──舌だ。
    ヰ乍 蒼治:「う――おっ!?」びくりと腰が跳ねる。
    GM:まだ、暗い。
    GM:……その感触は的確に、雄の弱い部分に触れて、快楽を引き出してくる。
    GM:ぴちゃ ぴちゃ じゅるっ れろっ
    GM:まだ目覚めたばかりの、血の巡りきらないものを舐めしゃぶり、垂れ落ちる液体を啜る音。
    ヰ乍 蒼治:(こ……これ)腰の角度を変えて、起き抜けの頭に流し込まれる快楽を少しでも逃がそうとする。
    ヰ乍 蒼治:(”誰”だ?)
    GM:その時に、気付くだろう。
    GM:がちゃんっ……という音と共に。
    GM:あなたは、四肢を大の字に広げた姿勢で拘束されているのだ。
    GM:目が、醒める。
    GM:急激に鮮明になる快楽と共に──神殿の如く高い天井が目に入る。
    ヰ乍 蒼治:「!」がちゃ、と腕を引っ張った時点で、己が縛められていることに気付いた。
    ヰ乍 蒼治:「ぁ……?ンだこれ、神殿……っつ~か」
    ヰ乍 蒼治:(ユッキーとか歩さんとかマリーさんは無事か…?)
    GM:さて。
    GM:周囲には、その誰もが見つからない。
    GM:代わりにあなたの視界に入るのは、一糸纏わぬ女達の群れだ。
    GM:あなたを取り囲むように立ち並び、呆けたような笑みを浮かべている幾人もの、若い女。
    GM:……そして、視線を腹の方へと落とせば、
    白い女性:「ん、ん──っ、んちゅっ、ん、れるぅ、じゅるっ……♡」
    ヰ乍 蒼治:「……!?!?」女性の裸を見慣れていないわけではない。だが、一目見ただけでもこれは異常な状況だと解る。
    白い女性:少し見ただけでは、すぐには思い出せぬ顔の筈だ──
    白い女性:日の光の下と閨とでは、人の顔の印象も異なろう。
    GM:……それは、いつぞやの戦いの折に〝借り腹の赤子〟を抱いていた、あの女性である。
    ヰ乍 蒼治:「……く、ふ、うっ、……」快楽に霞む視界を向けて、記憶の中からその名前を掘り起こす。
    ヰ乍 蒼治:(確か……”借り腹の赤子”と一緒に居た……マリーさんから聞いた話だと、)
    ヰ乍 蒼治:「”ベッド、メイカー”……?」
    白い女性:「……あらぁ、おはようございます」
    白い女性:性の陶酔に蕩けた顔が、律儀に挨拶を返して、
    白い女性:「ちゅっ、ちゅうっっ……」
    白い女性:幾度もついばむように、あなたの肉棒に口付ける。
    ヰ乍 蒼治:「おは……ぅ、あっ!」敏感な部分を吸われ、腰を突き上げる。
    白い女性:唾液と、先走りの露とでドロドロになった十指
    白い女性:それが舌と合わせて、幹を這いずり回っている。
    GM:がしゃん
    GM:鎖が音を鳴らす。腰の辺りにも拘束があるようだ。
    GM:だから快楽を逃す術はなく、立ち上がって逃れることもできない。
    白い女性:「大丈夫ですよぉ、怖がらなくても」
    ヰ乍 蒼治:(な……何呑気に挨拶を!完全に捕まってるじゃんこれヤベ~よ!ノーフューチャ―だろ!)
    白い女性:「ただ、気持ちいーぃことだけしてれば……んっ」
    白い女性:口を目一杯に開き、亀頭部を口の中に頬張って……
    白い女性:熱い粘膜同士をぴたりと触れさせ、首を揺する。
    白い女性:ねちゃ、ぴちゃ……と、粘っこい水音。
    白い女性:「……ぷはっ。何も、つらいことも怖いこともなくって」
    白い女性:「世界中みんな、みーんな幸せになれますからねぇ」
    ヰ乍 蒼治:「ぐ、うううっ……」頭がぬるいお湯の膜に満たされているような、暖かく、それでいてどこか暴力的な快感。
    ヰ乍 蒼治:「ざ、けんな……他の皆に同じことしてやがったら、ただじゃ……う”っ」
    白い女性:ぎゅっ
    白い女性:小振りな手指が、少しだけ強く肉竿を締め付ける。
    白い女性:そうして、臍まで反り返るような逞しさのものの先端を天井へ向けさせ、
    白い女性:「よいしょ……っと」
    白い女性:脚で、あなたの腰を跨ぎ越す。
    白い女性:薄布のような衣服。……一瞬見えたやも知れない股座は、覆う布も無い。
    ヰ乍 蒼治:彼が味わってきたどの女とも異なる、包み込み、緩んだ瞬間に打擲する、淫蕩な母のような責め。
    ヰ乍 蒼治:(っつか、先っぽ…加えてたよな、オレの…)つられて見上げる。
    白い女性:見上げたならば、見えるものは。
    白い女性:微笑みの中に確かに混ざる、淫らな行為への期待感。
    ヰ乍 蒼治:常以上に、自らのそれが強く獰猛に、猛り狂うのを感じていた。
    白い女性:うっすらグロスを塗った唇を、ちろりと舐める赤い舌。
    白い女性:──ぷちゅっ
    白い女性:腰を下ろす。切っ先に熱い肉が触れた。
    白い女性:鋼のように固くなった切っ先に押し広げられる肉の柔からさが、手に取るようにわかる。
    白い女性:「あ……はっ。すっごくおっきい……♡」
    ヰ乍 蒼治:牝を啼かせる形に特化した先端だからこそ、その肉に多く触れ、いかにその女体が上質であるかを理解した。
    白い女性:ぐっ、と体重が掛けられる。
    ヰ乍 蒼治:(くそ。ごめん)ぎり、と歯ぎしりし、挿入の予兆に耐え――
    白い女性:あなたは望まぬまま、その女の肉を──
    白い女性:「──!」
    白い女性:腰がへし折れたかと思うほどに仰け反る
    GM:ひゅう
    平坂 歩:女の首があった空間を、死神の鎌が駆け抜けた。
    平坂 歩:「外した!」
    平坂 歩:長柄の武器を振り回した勢いそのまま、周囲に輪になる女達へも刃を向ける。
    ヰ乍 蒼治:「歩……さ、ん!」ぱっと顔が輝く。
    平坂 歩:そうして彼女達が散り散りに逃げていったのを見届けもせず、
    平坂 歩:「まったく、なんて体たらくだい」
    平坂 歩:あなたを繋ぐ鎖や枷を鎌の先端がピッケルのように砕いていく。
    ヰ乍 蒼治:「はあっ……!はあっ……!ごめん、助かった……」忌まわしい祭壇から降りて、急いで着替える。
    白い女性:「……ん、もぅ。身体に火が入っちゃったのに……」
    白い女性:物欲しげに指を咥え、大きく跳躍。
    白い女性:脚の間を己の蜜で濡らしながらも、その足取りは確りとしていて、
    白い女性:十分に間合いを取った──かと思った瞬間、
    白い女性:その姿が、まるで霧に溶けたように揺らぎはじめる。
    ヰ乍 蒼治:「!」指で銃を構え、女性に狙いを付けるが。
    白い女性:「若くて元気な子、私、大好きよ」
    白い女性:「今度はお仕事と別に会いましょう?」
    白い女性:咥えた指で投げキッスをして──《瞬間退場》
    白い女性:霧に溶けて、姿を消してしまった。
    ヰ乍 蒼治:「……オレは自分で決めた子しか抱かねっ~ての」ため息。
    ヰ乍 蒼治:「……歩さん、ありがと。今回はいきなり捕まっててマジヤバかった」
    平坂 歩:「そういう格好良い台詞は、下半身を隠してから言うものだよ」
    平坂 歩:けらけら笑いながら、あなたの下腹部を指差す平坂。
    ヰ乍 蒼治:「ほんとにね」嘆息。
    平坂 歩:「ほら、服。その辺りに脱ぎ捨てられてた」
    平坂 歩:と、おそらくあの女達に脱がされたのだろう衣服を一揃い、あなたの足下へぽんと投げ出す。
    ヰ乍 蒼治:「笑い事じゃないよ戻らねえんだけど!こんな格好で外歩けな……あ、ありがと……」
    平坂 歩:「外ねぇ」
    ヰ乍 蒼治:「外ないの?」
    平坂 歩:「……その心配はまず、外に出てからするべきかなぁ」
    GM:さて──唐突だが。
    GM:そうだな、目標値はこう決めようか。
    ヰ乍 蒼治:いそいそと着替えながら返す。いくらお互いの裸を知っていても恥ずかしいものは恥ずかしい。
    平坂 歩:2dx+4
    DoubleCross : (2DX10+4) → 4[3,4]+4 → 8

    GM:意志判定。目標値は8だ
    ヰ乍 蒼治:4dx>=8
    DoubleCross : (4DX10>=8) → 7[1,5,7,7] → 7 → 失敗

    GM:よろしい。では。
    GM:……衣服を身につけようとするにも、それが難しいほど、あなたの肉は張り詰めている。
    GM:何故だろうか。
    GM:そこに、良く知った女の身体があるというだけで──
    平坂 歩:「そもそも此処は──普通の場所じゃないな。私も初めて見る空間だ」
    平坂 歩:「おそらくは誰かの〝追憶〟だろうが……いや、それにしても……」
    平坂 歩:何かを思案する横顔が、その首筋が、
    平坂 歩:ただ立っているだけの身体の、腰の、脚の描く曲線が、
    平坂 歩:あなたの劣情を過度に煽るのだ。
    ヰ乍 蒼治:「…………」目つきがすっと鋭くなる。彼女が良く知るお人好しの善良な青年ではなく、
    ヰ乍 蒼治:閨の内で女を打擲し、屈服させ、君臨する王としてのそれへ。
    平坂 歩:「そうすると、あれかな。最近噂のあの連中……」
    平坂 歩:「ううん、どうにも少し面倒なことになったようだねぇ」
    GM:──その女は。
    GM:平時こそ、人を謀り、弄ぶような言葉を吐きはするが。
    GM:閨ではあなたに跪き、屈従し、奴隷の身に堕とされるのを悦ぶ雌だ。
    ヰ乍 蒼治:「歩さん……オレ、ちょっとヤバいかも。さっき舐められた時に、なんか……ごめん」
    平坂 歩:「……えっ?」
    平坂 歩:きょとん、とした顔で振り向いた。
    GM:しらを切るような顔だって、
    GM:どうせ誘っているのだろう。
    GM:此処には、他に、誰もいない。
    ヰ乍 蒼治:慣れた手つきで、雄を誘うように揺れる腰を掻き抱き、一気に唇を貪る。
    平坂 歩:「ぇ、ん──っ!?」
    平坂 歩:「ちょ、こん、とこ──んむっ、ぅ、んんぅうっ……!」
    ヰ乍 蒼治:10秒、20秒、30秒。拒絶する女の頭を、男の膂力で抑え込み、ゆっくりと悦楽を流し込むように。
    平坂 歩:抵抗するように肩を掴む手も、舌を押し返す舌も、
    平坂 歩:次第に力を失って、その目のように蕩けていく。
    ヰ乍 蒼治:口蓋を擦り、歯列をなぞり、舌を挟んでくすぐって、良いように弄んでからやっと口を離した。
    平坂 歩:抑え込む手のせいで、あたまの中に響く音。
    平坂 歩:ぐちゅ にちゃ じゅるっ
    平坂 歩:……舌が引き抜かれて、熱い息。
    ヰ乍 蒼治:「歩」――閨の上では。彼は王に変わる。
    ヰ乍 蒼治:「可愛い」
    平坂 歩:「ふ……ぁ、は、ぁ……」
    平坂 歩:「ばか……こんな、とこ……で……いきなりぃ……」
    ヰ乍 蒼治:「本当は」ばちっ!軽く尻を張る。「ちょっとだけ興奮してたでしょ?オレがヤられそうになってるとこ見てさ」
    平坂 歩:「んっ……!」
    平坂 歩:びぐん、と背を仰け反らすも、
    平坂 歩:「こらっ! ……君、今の状況がわかってるのか──」
    平坂 歩:その言葉はまだ冷静だ。冷静な筈だ。
    ヰ乍 蒼治:「歩」ぐにいっと、尻を強く握る。自らのものを、押し付ける。
    ヰ乍 蒼治:いや――押し付ける必要すらもない。長大なそれは既に限界以上まで張りつめ、女の子袋を押し上げている。
    平坂 歩:それでもレギンスの上から指を肉に沈めると、「んぃっ……!?」と声が甘くなる。
    平坂 歩:そして、向き合って抱き寄せられた身体の間で脈打つものは、
    平坂 歩:布地二つを跨いで尚、女の芯を押し潰す。
    平坂 歩:膝が揺れる。……その身体を支えるために、あなたの首に両腕を回す。
    平坂 歩:「ちょ、ばかっ……違う、ほんとに、違うぅっ……♡」
    ヰ乍 蒼治:「良い子だ」褒美に、女の股座を布地越しに弄ってやる。既に汁気で満たされたそこを熟練した手つきで擦り、容易く絶頂に追い込む。
    ヰ乍 蒼治:……脱出。理性的な判断。そんなものは、とうに頭から抜け落ちていた。
    平坂 歩:「あっ、は、ぁあ、ああぁっあ──」
    平坂 歩:追い上げられていく。あまりにも容易く。
    平坂 歩:……普段の閨だとて、こうも容易く蕩けはしないというのに。
    平坂 歩:布地を越えて指を濡らす蜜の量と、甘ったるい匂いと。
    ヰ乍 蒼治:普段であれば、平坂歩を助けるために動いていただろう。今はただ、目の前のいとおしい女を犯したかった。
    平坂 歩:「ふ、ぅ、ぅううううっ、く──────っ!」
    平坂 歩:がぶっ
    平坂 歩:あなたの首筋に、歯が突き立てられる。
    平坂 歩:……それと同時にガクガクと痙攣する身体は、
    平坂 歩:確かに彼女が指だけで絶頂したことを物語っていた。
    ヰ乍 蒼治:「……可愛い」頭を撫で、ふらつく体を後ろに向かせる。
    ヰ乍 蒼治:くにくにと絶頂した秘所を追い立てながら、手早くレギンスとショーツをずり降ろした。
    平坂 歩:「はぁ……は、ぁ……っ、そう、じ……」
    平坂 歩:どことも知れぬ空間の床に、膝を着き
    平坂 歩:肘を落とし、触れさせる。
    ヰ乍 蒼治:「歩」にぢ、と。張りつめた肉の切っ先を、弱弱しく震える花弁に突き付けた。
    平坂 歩:高く突き上げられた腰は未だ余韻にわなないて、肉穴は指で弄るだけ悦びの蜜を吐き出す。
    平坂 歩:「ぅぁ、あ、あ……♡」
    平坂 歩:やめて、という小さな呟きの声。
    平坂 歩:相反する、笑みを浮かべた唇。
    平坂 歩:肩越しに振り向いたその顔、細めた目が、あなたに媚びるように笑み掛けている。
    ヰ乍 蒼治:これから入るものの大きさを理解させるように。
    ヰ乍 蒼治:亀頭で、雌穴を押しつぶし――
    ヰ乍 蒼治:ず にゅるるるるるるっ
    ヰ乍 蒼治:あまりにも尊大かつ強大な征服者が、平坂歩の雌を暴いていく。
    平坂 歩:「あ、あぁ、あ゙あぁっ♡」
    平坂 歩:半ばまでこじ開けられただけで、また、達した。
    平坂 歩:……達した身体が、どこへも降りられないうちに。
    ヰ乍 蒼治:覆いかぶさるように、押しつぶすように、女のうなじを意趣返しのごとく噛み。
    平坂 歩:「ひぁ、あああ゙あ゙あ゙あ゙っ♡ あ゙ーっ♡」
    ヰ乍 蒼治:達し続けるお前は俺の奴隷なのだとそう理解させるがごとく、無慈悲に腰を使う。
    平坂 歩:「イっ、イったぁ♡ も、イったからっ、イったからぁ♡」
    平坂 歩:「だから、も、いいでしょ──っお゙お゙ぉぉっ♡」
    ヰ乍 蒼治:「知ってる」口に手を突っ込み、割開く。
    平坂 歩:「ぁあ゙っ、あ゙ーっ♡ は、がぁっ、ぁあああ゙っ♡」
    ヰ乍 蒼治:「でも、奇麗だから。もっといってほしいな」
    GM:……獣が、二頭。
    GM:昼とも夜ともわからぬ空間の中で交わっている。
    GM:その様を見るものは無く──いや。
    GM:たったひとり、その少女が見届ける他には、
    GM:介在するものもない、故に果てはまだまだ遠い。
    平坂 歩:「イぅっ、ぅうう゛っ♡ ひぅううう゛う゛っ♡」
    平坂 歩:「ふぅううううっ、うううううっ♡ イっ、ぅうううううっ♡」

    GM:ロイスの獲得が可能です
    GM:あっそうだ
    GM:ちょっと2d10振ってください
    ヰ乍 蒼治:”騎士”平坂歩 P:純愛/○N:劣情
    ヰ乍 蒼治:えっ
    ヰ乍 蒼治:2d10
    DoubleCross : (2D10) → 8[1,7] → 8

    GM:じゃあ8ラウンド終わったら冷静になったことにしてください
    GM:特にこれはゲーム的な意味はないです
    ヰ乍 蒼治:草
    ヰ乍 蒼治:歩さん、もうヘロヘロになってそう
    GM:肉体8で装甲10あるし大丈夫でしょ
    GM:では

    OP2:特殊任務


    GM:私市 水琴さん、登場侵蝕どうぞ
    私市 水琴:私市 水琴の侵蝕率を1D10(→ 7)増加 (38 → 45)

    GM:……ことのはじまりは何週間か前。
    GM:あなたは前回の任務終了から、新たな拝命まで、少し間が空いていた。
    GM:珍しく振って沸いた数日の休暇を、あなたがどう過ごしたかは知らないが、
    GM:その後、支部長から直々に、あなたを呼び出すメールが届いたのである。
    病花 竜胆:『足音を殺して入ってこい』
    病花 竜胆:……と。
    私市 水琴:ご丁寧に今回も「秘密」の案件らしい。……少し悩んでから。
    私市 水琴:こん、こん。
    私市 水琴:支部長の座る椅子の背後──扉ではない。窓が、外側から叩かれる音。
    GM:カーテンが開かれる。
    GM:……そうしてあなたは、予想も付かぬものを見るだろう。
    于 幽悧:「……っ! っ、……っ、……!」
    于 幽悧:それは、拘束された少女の姿だ。
    私市 水琴:仏頂面で、『ご命令通り』とでも言ってやろうかと思っていた。──その思考が、固まる。
    于 幽悧:縄に囚われ、目隠しにボールギャグ、ヘッドホン。
    于 幽悧:床に横たえられていて、動かせぬ手足で身もだえしている。
    私市 水琴:……"コネクター"だ。間違いない。
    私市 水琴:数日前に、ヰ乍蒼治から身柄を引き取ってきた──王鍵保持者であり、FHマーセナリー"だった"少女。
    于 幽悧:「っ! ~~~っ、……!」
    于 幽悧:芋虫のように身をくねらせて、背を丸めたり、伸ばしたり。
    于 幽悧:暴れる身体がどこへも行かないように、背を踏みつけているのは支部長の足だ。
    病花 竜胆:「早う入れ。カーテンは閉めるのじゃぞ」
    病花 竜胆:「覗き見する者もおるまいが、あまり見られとうはない」
    私市 水琴:「………………」 数秒、現実味のない光景に僅かに輪郭をブレさせ、凝視し。
    私市 水琴:一度目を閉じ、静かに鍵の開いていた窓に手を掛ける。開く。閉じる。カーテンが閉じ。──ここまでが、1秒に満たぬうちに。
    私市 水琴:「……これ、は」 光学迷彩の如き認識撹乱能力を解き。「どういう……了見ですか」
    私市 水琴:視線は、床の上でびくびくとのた打ち回る少女の姿を捉えたまま。
    病花 竜胆:「お主、〝追憶〟と呼ばれる現象を知っておるか?」その問いに答えず、寧ろ問いを返す。
    病花 竜胆:……その間も彼女のヒールの下では、少女が身もだえ続けている。
    私市 水琴:「…………知っています。というより」
    私市 水琴:「出遭わせたかったのではないのですか。私を、ワイアットの跡地にて」
    病花 竜胆:「……ほう?」珍しく、意外そうな顔をした。
    病花 竜胆:「ふむ、想定外の歓びじゃの。そしてあまり買いかぶってくれるな」
    病花 竜胆:「あれは、そうそう滅多に起こるものでもない」
    病花 竜胆:「偶然で遭遇しようという幸運、算段には入れておらぬよ」
    私市 水琴:「……どうでしょうか。そう仰るなら、そういうことにしておきましょう」
    私市 水琴:ふるり、と一つ首を振る。……脳裏によぎった、一夜の出来事を振り払うように。今は。
    病花 竜胆:「じゃが、それなら説明は省けるのう」
    病花 竜胆:足を持ち上げ──
    病花 竜胆:ぐりっ
    病花 竜胆:少女の股座へ、ヒールを押し込む。
    于 幽悧:「むぐぅっ!? ん、んぐっ、ぐぅうぅぅっ……!」
    私市 水琴:「……っ」
    私市 水琴:直視できず、視線を逸らす。「……支部長。戯れが過ぎます」
    病花 竜胆:「知っておるかはさておき、あの〝追憶〟というものは」
    病花 竜胆:「理不尽に発生し、そして巻き込まれたなら、大本の記憶を辿らねば出られぬ」
    病花 竜胆:咎めるような言葉を受けて、逆にその足は幾度も幾度も
    病花 竜胆:ぐり ぐいっ と、少女の股座に沈む
    私市 水琴:「…………っ」
    私市 水琴:ぐ、と。奥歯を噛む。
    于 幽悧:「んぐ、ぉ、ぉ──んぉおっ、ぉ、ぉぉっ……!?」
    于 幽悧:その度に少女の身体は、幾度も幾度も跳ねるのだが──
    于 幽悧:その声は、悲痛なものではない。
    于 幽悧:いやに甘く、扇情的な──見れば縄で開いたままに固定された足の間では、
    于 幽悧:白く濁るほどの愛液が、下着もなく、垂れ流しにされている。
    病花 竜胆:「要は天災よ。出会うことを望むようなものでもない、が──」
    病花 竜胆:「奇っ怪なことに、その〝追憶〟を」
    病花 竜胆:「思うままに発生させ、また踏み入ることのできる連中がおるらしい」
    私市 水琴:……知識も経験も、人並みに足りていないという自覚がある。だから、これをどう認識して良いのか──思考が、混乱している。
    私市 水琴:異様な光景を目の当たりにしたまま、平時と変わらないように女は言葉を紡ぎ続ける。
    私市 水琴:上手く頭が回らない。返答も、喉につかえて上手く吐き出せない。
    病花 竜胆:「此度の任務は、その連中──『十字月の娘達』の調査じゃ」
    病花 竜胆:「私の持つあらゆる手立てを用いて、やつらの情報を探ったが」
    病花 竜胆:「拠点がどこにも見つからぬ。地上にも地下にも海中にも!」
    私市 水琴:「…………」 言葉の、切れ目に。
    私市 水琴:病花竜胆は、次の踏み込みが何かに"引かれて"止まるのを感じるだろう。
    病花 竜胆:「……む」
    私市 水琴:「……支部長。申し訳ありませんが──私は」
    私市 水琴:「この光景を、そのままにしたまま任務の話を冷静に聞けるほど。人生経験が、豊富なわけでは……ありません」
    病花 竜胆:「なんじゃ。生娘か、そんな乳しよってからに」
    私市 水琴:指揮者のように振り上げられた片手の先に、糸が。女の脚に絡み付いて止めている。
    私市 水琴:「……私のプライベートなことは、いいでしょう」 ほんの僅かに、頬に朱が差して。
    病花 竜胆:「わかったわかった、放せぃ」
    病花 竜胆:「……ただし、私が良しというまで音を立てるでないぞ」
    私市 水琴:「……」 一瞬、思慮して。つい、と指が下ろされる。解かれる。
    病花 竜胆:「声もじゃ。己がいないものとして振る舞え──っと」
    病花 竜胆:自由になった足を床に下ろし、かつかつと、少女の傍に寄る。
    病花 竜胆:ヘッドホンだけを外して、耳元に唇を寄せた。
    私市 水琴:(……一体、なにをするつもり?)
    私市 水琴:それでも、言われるがままに、音を消す。気配を消す。──但し、輪郭を失わせるわけではなく。
    病花 竜胆:「のう、辛かろう? もう数時間、生殺しじゃからのう」
    病花 竜胆:「……楽になりたかろう?」
    于 幽悧:少しの間、呆けたように動きを止めていた少女は、
    于 幽悧:その囁きに、必死に首を縦に振る。
    于 幽悧:口枷に空いた穴から唾液が飛び散る、滑稽さ。
    病花 竜胆:「なら、触れてやろう。……そなたの、今、一番餓えているだろう箇所を──」
    病花 竜胆:……また、ヘッドホンを被せる。
    病花 竜胆:「〝ライラ〟よ」
    私市 水琴:視線を、女に向ける。疑念の目で。
    病花 竜胆:「そなたの優しさに免じて、心掛かりを無くす機会をやろうぞ」
    私市 水琴:「……それは、どういう?」
    病花 竜胆:「とは言うても、まだ意味がわかるまいな。順を追って聞かせよう」
    病花 竜胆:「まずひとつ。そなたの任は、〝追憶〟の中に潜むと思われる淫祠邪教の調査じゃ」
    病花 竜胆:「その長がいかなる者か探り、手を組めるか潰せれば万々歳よ」
    病花 竜胆:「……しかし先にも言うた通り、〝追憶〟は偶発的に生まれるもの」
    病花 竜胆:「何も手がかりなく探し歩いては、何年かかるかもわからぬ」
    私市 水琴:(淫祠邪教……新興宗教か何かだろうか)
    病花 竜胆:「が! ……そこは日頃の行いが良い私。この〝コネクター〟が手に入った」
    病花 竜胆:「〝追憶〟は、その記憶の主の傍で特に発生しやすいと聞く」
    病花 竜胆:「つまり、そなたがこの娘子を連れて『ヘイズ』におれば」
    病花 竜胆:「やがて目的の〝追憶〟空間に至れよう──ということじゃ」
    私市 水琴:僅かに目を細める。『あの支部長に任せるのは不安だった』とかなんとか言っていた人の良さそうな笑顔の青年の顔が浮かんで、即座に振り払う。
    私市 水琴:「……なるほど。理には叶っていますが」
    病花 竜胆:「じゃが、こやつはFHの者。ただ連れて行くのは危なかろう?」
    病花 竜胆:「故に、牙を抜こうと思うてのう」
    私市 水琴:頷く。「その上、敵対し交戦した者です。……牙を?」
    病花 竜胆:「うむ。故に〝ライラ〟よ。お主、この娘を手懐けよ」
    私市 水琴:「……はい?」
    私市 水琴:「手懐けるって、そんな犬や猫みたいに……」
    病花 竜胆:「数日ばかり、この娘子が眼を醒ましている間、快楽ばかりを与え続けた」
    病花 竜胆:「その上で今日は、朝から数時間──ただの一度も頂に届かせぬよう、気を遣って嬲っておる」
    病花 竜胆:「……先ほどの必死さを見たじゃろ。哀れとは思わぬか。ん?」
    私市 水琴:「……なっ、え…………」 形良い唇が、僅かに震えて。
    私市 水琴:「……あ、貴女も先程言ったでしょう!」
    私市 水琴:「私は、その……そういう、経験は……っ」
    病花 竜胆:「学べ」
    病花 竜胆:たった一言、切るように。
    私市 水琴:ない、とは言わない。言えない。ただ、乏しいのは──確かなのだ。まして、こんな──
    私市 水琴:こんな、方法なんて。知るわけがない。
    病花 竜胆:「戦と同じじゃ。みな初めては有る」
    私市 水琴:「…………っ、どうして、私……なのですか」 震える声で、問う。
    病花 竜胆:「女を堕とすのに慣れた誰かを、私の部下として育てるのと」
    病花 竜胆:「そなたに女の味を覚えさせるのとでは、後者が楽と見ただけよ」
    私市 水琴:「……~~~っ」 かあ、と血色の乏しい頬がみるみる朱に染まっていく。
    病花 竜胆:「……そら」
    病花 竜胆:しーっ、と唇の前に指を立てて
    病花 竜胆:ヘッドホンと、今度は口枷を、それぞれ少女から外してやる。
    病花 竜胆:「……わかっておろう? どのように強請れば良いのか」
    病花 竜胆:「昨日も一昨日も、それさえ言えば──」
    GM:……その言葉が終わらぬ内に、少女は。
    于 幽悧:「げ、限界……っ、ですっ♡ イかせて♡ イかせてぇっ♡」
    于 幽悧:「グチュグチュって♡ きもちいいのたくさん、してっ♡ してくださいっ♡」
    于 幽悧:……縄で拘束されたまま、虚空に腰を突き上げるように。
    私市 水琴:……そこに、かつて"王"を夢見た少女の面影は、どこにもない。
    私市 水琴:浅ましい雌が一匹。そこにいた。
    于 幽悧:「ずっとオモチャで遊ばれて……すごく敏感になってますからぁ……♡」
    于 幽悧:「あとちょっとでイけるのっ、お願い♡ お願いしますぅっ♡」
    病花 竜胆:にぃっ……と笑って
    病花 竜胆:「……お主が受けねば、この娘、適当な独身男にでも下げ渡す」
    私市 水琴:「…………っ!!!」 怒りと驚愕が綯交ぜになった視線が、女を射抜く。
    病花 竜胆:「元よりファルスハーツの悪党。人らしく扱われる権利なぞ無いわ」
    病花 竜胆:「じゃが。お主が引き受けて牙を抜くなら、無害とするなら目を瞑ってやろうというのじゃ」
    病花 竜胆:「……救ってやるがよい。のう……?」
    私市 水琴:ぎゅう、と唇を血が零れるほどに噛み締めて。視線を、少女にゆっくりと向けて。
    私市 水琴:(……この子を、私が……?)
    私市 水琴:女の今の言葉に、何の偽りもないのだろう。本気で。それくらいのことは、する。
    私市 水琴:それでいて、私のことを。良く──よく、理解しているから。
    私市 水琴:「…………っ」 こくん、と。小さく、首肯する。
    病花 竜胆:かつ、かつ、かつ
    病花 竜胆:床を歩き、あなたの背後に回り、
    病花 竜胆:その背を押して、少女の傍に立たせる。
    私市 水琴:どろどろに蕩けた花弁が、開かれた脚の間に覗く。絶え間なく蜜を吐き零す、淫靡な花。
    私市 水琴:呆けた表情は緩みきっていて、かつての鋭い刃のようだった面影は──ない。
    私市 水琴:……数日。私が、彼女に──支部長に身柄を渡してから、たった数日で。
    私市 水琴:どれまでの行いがあったのか──想像もつかない。したく、ない。だけれど。
    私市 水琴:同じように、私は。少女の身体に──触れようと、している。
    病花 竜胆:「……まずは外側から、触れてやれ」
    病花 竜胆:「自慰に耽るよりは強く、のう」くくくっ、と喉奥からの笑声
    私市 水琴:「…………っ」 見透かされているようで、嫌だった。振り払うように、震える指を伸ばして──
    私市 水琴:縄で拘束されて晒されたままの内腿に、触れた。
    于 幽悧:「ひぅっ……!?」
    于 幽悧:びくん、大きく背が撓む。
    私市 水琴:(……触れるだけで、こんな……)
    病花 竜胆:「なんじゃ、焦らしてやるでない」
    病花 竜胆:「くく。……安心せい、多少のことでは噛み付きもせぬよ」
    私市 水琴:ぎゅう、と眉を顰めて。指先を──滑らせていく。開かれたままの股ぐらに。
    病花 竜胆:「そう、もう少し芯の方を……」
    于 幽悧:「ふぁぁ、ああぁっ、あ、ああ、あ──!」
    于 幽悧:指がそこへ近づくにつれて、説破詰まった声が高くなっていく。
    私市 水琴:細い指先が。ゆっくりと──ぷっくりと充血し、膨れ上がった雌芯に。
    私市 水琴:彼女自らの愛液で濡れた、敏感な部分に。
    私市 水琴:──ちゅく、と、音を立てて。触れる。
    于 幽悧:何も見えないまま、快楽への期待に毒された心。
    于 幽悧:それは身構えもできぬ直接的な快楽を流し込まれて、
    于 幽悧:「ひにゃあああああぁぁっ♡」
    于 幽悧:ただの一度で、雌花の奥から飛沫を拭きだした。
    病花 竜胆:「まだ、まだ」
    私市 水琴:「…………ぁ……」 同時、呆けたような声を上げて。快楽に浸る少女を、目を見開いて見つめる。
    病花 竜胆:「そのまま、女芯を嬲ってやれい。その器用な指でな」
    私市 水琴:「……は、い」 熱に、浮かされたような声で。
    私市 水琴:飛沫に、溢れ出る蜜にまみれた指先が。ゆっくりと、上下に。或いは、円を描くように。
    私市 水琴:……それは、自分が"気持ち良い"と知っている方法で。
    私市 水琴:或いは、そのように触れられた時の──身体の疼きを、思い出すように。
    于 幽悧:「ひっ!? ぁ、は、ひぃっ♡ ひ、いっ♡ ぃいいっ、いいいいいぃっ♡」
    于 幽悧:びぐん、びぐん、びぐん
    私市 水琴:(……気持ち、いいんだ)
    于 幽悧:幾度も幾度も、触れられる度に身を跳ねさせて、
    于 幽悧:耳から脳髄を犯すような嬌声を上げて、
    私市 水琴:面白いように跳ね上がる腰、がくがくと震える身体、とめどない嬌声。どれも、少女が快楽に蕩けているのが手にとるように分かる。
    于 幽悧:……口元は笑っているような、ふやけた、力の無い形。
    于 幽悧:撫で回す指が厚みを感じるほどの蜜が、ひくつく雌肉の奥からごぼっ……と吐き出されて、
    于 幽悧:「きもひ、ぃいいっ♡ イくっ、イくっ♡ イくぅううっ♡」
    私市 水琴:誘うように、淫らな唇が開く。噎せ返るような、雌の匂い。
    于 幽悧:何度も、何度も、何度も──
    病花 竜胆:「……さぁ」
    病花 竜胆:「中も、嬲ってやれ」
    私市 水琴:ごく、と。唾を呑む。──そのまま、指先は。言葉に誘われるより先に、孔へと充てがわれて。
    私市 水琴:ちく、ちゅく、と。吐き出されたばかりの蜜を指先に絡ませるように──淫靡な音が鳴る。
    私市 水琴:そのたびに、指先に吸い付くように孔が誘い込もうとする。
    私市 水琴:「……ほし、い?」 思わず。言葉にして、問うた。
    于 幽悧:慎ましやかで幼げな蜜穴は、同性の愛撫に蕩かされて──
    于 幽悧:きっと、その声の主が誰なのか、気付く力すら無いのだろう。
    于 幽悧:「……ほ、しぃ……♡」
    私市 水琴:辛うじて保っていた理性とか倫理とか常識だとか──そういうのが、焼ける、音がした。
    私市 水琴:「……今、楽にしてあげる」
    私市 水琴:自分に、言い聞かせるように。呟いて。
    私市 水琴:細く長い指先を──つぷん、と。幼く、しかしてどろどろに蕩けた蜜壺に──滑り込ませた。
    于 幽悧:じゅぶっ──
    于 幽悧:ぶ つっ
    于 幽悧:「ひっ────ぁ、あああああああぁあぁぁっ♡」
    于 幽悧:がく、がくがく、がく
    私市 水琴:長い指先が、半分ほど入ったところで、ざらりとした天井が触れる。こそぐように、奥まで。ゆっくりと、侵入していく。
    于 幽悧:歌うような高く澄んだ嬌声と、奥を暴いた感触と
    于 幽悧:蜜に薄められた血が一条、あなたの手を穢す。
    于 幽悧:もう引き返せない、片道。
    于 幽悧:……その片道だけで、少女は、待ち焦がれた絶頂に押し上げられていた。
    私市 水琴:零れ落ちる蜜、そこに交じる薄桃色のそれの、意味を。理解して。
    私市 水琴:「……ぁ、……わた、し……」 指が、止まる。
    病花 竜胆:「……くく」
    病花 竜胆:しゅるっ 少女の目隠しを外す。
    私市 水琴:その間も、絶頂の余韻に浸ったままの幼い蜜壺がきゅうきゅうと収縮を繰り返す。
    于 幽悧:涙で濡れた目は、だが幸せそうに細められて、焦点はどこへとも定まらず
    于 幽悧:……けれども、焦がれていた快楽が弱まった。それが不服なのか、
    于 幽悧:まだ意識も鮮明にならないまま、視線がゆっくりとあなたの方へ……
    于 幽悧:「……へ、ぁ……え……?」
    私市 水琴:「…………っ、あ」 視線が、絡まって。幸せそうに呆けた瞳から、目が離せない。
    于 幽悧:挿入されたままの指に、欲深く粘膜が絡みついて、逃がそうとしない。
    于 幽悧:そして少女は──きっと、あなたの顔を忘れてはいないのだろうが、
    于 幽悧:恐怖も憎しみも、快楽に呆けた頭が、すぐに引き出してはくれないのだろう。
    于 幽悧:「……ぁ、あんた、なんで…………っ、ふ、ぅう、っ♡」
    病花 竜胆:「拘束を解いてやりたければ、好きにして構わん」
    病花 竜胆:「……私は少し出かけてくる。野暮用でのう」
    私市 水琴:「……へ、そ、んな」
    病花 竜胆:「好きにせい」
    病花 竜胆:「人になる練習じゃ」
    GM:ドアが開く。……ドアが閉じる。
    GM:本当に竜胆支部長は、あなた達だけを部屋に残してどこかへ行ってしまった。
    GM:となれば、此処へは誰も近づくまい。誰も立ち入るまい。
    私市 水琴:固まったまま、何も言えず。片手だけは、少女の秘処に指を挿し込んだままという滑稽な状態で──それを、見送って。
    私市 水琴:「……ごめ、んなさい。すぐに、抜く、から……」
    私市 水琴:ようやく、取り繕うように、そんなことを口にして。指を少女の奥底から抜き去ろうとする。
    于 幽悧:「ぇ、あ──」
    于 幽悧:明晰な筈の頭脳は、相手が誰なのかも、何をしたのかも、
    于 幽悧:ともすれば何故このような状況に陥っているかまで、瞬時に推測を立てられた。
    于 幽悧:だから、もし彼女が解放を望むなら、そう言えば良いのだ。
    于 幽悧:「ぁ……♡ やぁ、抜かないで……♡」
    于 幽悧:「もっと、もっとぉ……♡」
    私市 水琴:ちゅく、と。音を立てながら、中程まで引き抜かれた指が──きゅう、と。内側に引き込まれるような感触があった。
    私市 水琴:幼い膣襞が、奥へ、奥へと。誘っている。
    私市 水琴:その上、耳朶に絡む甘い媚びた声が。理性を、蕩けさせていく。
    私市 水琴:「……っ、こんなの……だめ、なのに……っ」 引き抜こうとした指の腹が、ざり、と天井を掻いた。
    于 幽悧:「ふあああぁぁっ♡ あっ♡ そこ、もっと、もっとぉ♡」
    私市 水琴:口ではそう言いつつも。ゆるゆると、指先に力が籠められ──奥へ、奥へ、と。再び、沈んでいく。
    于 幽悧:「とんとんってして♡ いっぱい♡ なでなでってしてぇ♡」
    私市 水琴:更に、もう一本。柔らかく蕩けた幼膣は、いとも容易く侵入を受け入れる。
    私市 水琴:蕩けた下りてきた奥底が、長い指先の先端に触れる。そこを指先で捏ねるように撫ぜてやる。
    GM:……果てが、無い。
    GM:劣情に狂わされた少女は、幾度高められても満足せぬわがまま娘で、
    GM:あなたは──達するための刺激が無いのだから。
    GM:あなたは、触れられているわけでもない。なんらかの薬物に影響されているわけでもない。
    GM:ただ、少女の痴態に魅入られて、その幼さの残る身体を指で掻き回しているだけだ──
    GM:だから、いつまでも終わりがない。いつまでも続けられる。
    GM:……少女が本当に満ち足りて、疲れ果てて眠るのが先か。
    GM:それとも支部長が、用件という名目の外出を済ませて戻ってくるのが先か。
    私市 水琴:「……気持ちいい? ここは……? そう、いい子、いい子……」
    私市 水琴:いつしか、優しく甘い声すら掛けながら。少女の身体をもう片方の手で支えるように抱き。
    私市 水琴:快楽に耽る少女が貪るがままに、少女の中を犯し続ける。
    私市 水琴:「……痛いことは、しない。私は……それを、望んでいるわけじゃない」
    私市 水琴:「だから、今は。……私に、任せて」 ちゅ、ぐちゅ、くちゅっ── 絶え間なく、水音が。響き続ける。
    于 幽悧:「ひぅっ、ぅううっ、きもひいいっ、きもひ、いいよぉっ♡」
    于 幽悧:「もっと、もっと、もっとぉ──ぁ、ぁああああぁっ♡」

    GM:ロイス習得が可能! に咥えて
    GM:加えて 咥えてない
    GM:いさくんのように2d10お願いします データ的な意味は無いが
    私市 水琴:2d10
    DoubleCross : (2D10) → 17[10,7] → 17

    私市 水琴:あっ
    GM:すごいや
    GM:じゃあ支部長が帰ってくるまでに17回
    ヰ乍 蒼治:こいつら!!!
    GM:ユーを絶頂においやったことにするよ
    GM:上達したね
    私市 水琴:……あまり、言わないで下さい
    私市 水琴:于 幽悧 ◯庇護/警戒 で取得します

    OP3:淫祠邪教


    GM:天ヶ瀬 遥さん登場侵蝕!
    天ヶ瀬 遥:37+1d10
    DoubleCross : (37+1D10) → 37+9[9] → 46


    GM:……時系列が些か、過去へ遡る。
    GM:とは行ってもせいぜい、何週間か前の話だ。
    GM:あなたは、神殿に居た。
    GM:誰もが神殿とのみ呼ぶから、正式な名もわからず、これが何のために発生したかも知らない。
    GM:確かなのはこれが、〝追憶〟と呼ばれる空間の中に位置していることだ。
    GM:……誰の〝追憶〟か? さて。
    GM:或いはずっと昔に『ヘイズ』で脱落した、名も知れぬ王の誰かやも知れない。
    GM:……その神殿の、玉座の間でのことだ。
    白い女性(?):「教祖様、ご機嫌麗しゅう」
    白い女性(?):赤子を抱いた女だ。その口元は動いていない。
    天ヶ瀬 遥:「ええ、ごきげんよう」
    白い女性(?):では、この言葉は誰のものか?
    白い女性(?):腕に抱いた、赤子の方だ。
    天ヶ瀬 遥:「目的のものは見つかりましたか?」
    白い女性(?):「いえ、未だ。……とは言え成就の時は近いでしょうな。何せ──」
    白い女性(?):「──ぉお、そうだ。お聞きですか、教祖様」
    白い女性(?):「ワイアットのやつめ、ついに尽き果てましたぞ」
    天ヶ瀬 遥:「ああ……良かった」
    GM:ワイアット──ワイアット・クロフォード。『ヘイズ』に蔓延る王権保持者のひとり。
    天ヶ瀬 遥:「信者の家族にも被害者があったと聞いています……許せません」
    GM:女の肉を用いて自らを増殖させていたジャームである。
    天ヶ瀬 遥:「……さては、あなたが、なにかしたのですか?」
    白い女性(?):「いえいえ、ほんの少しの助けをくれてやったまで」
    白い女性(?):「俺はこの通り、自ら立って歩くこともできぬ身ですからな」
    天ヶ瀬 遥:「素晴らしい。私のときと同じですね」
    白い女性(?):「……それよりも。俺のことなど、どうでも良いでしょう」
    天ヶ瀬 遥:「私も家を潰した後は流石に困ってしまいましたからね」
    天ヶ瀬 遥:「ええ、まずは助けていただいた恩を返すのみ」
    天ヶ瀬 遥:(――そしてちゃんとお礼をしたら)
    天ヶ瀬 遥:(こいつと信者の皆様の力でお兄ちゃんを捕まえる……!)
    白い女性(?):「ハッ、困ったなどと。ご冗談がお上手ですな教祖さま」
    白い女性(?):「ああ、失礼」
    白い女性(?):「ですが俺はこう見えて、本心から教祖様のお力を信じているのだ」
    白い女性(?):「だからこそ。この知らせは吉報であると思っております。……おい」
    白い女性(?):……赤ん坊を抱いたまま、女性があなたの前に進み出て
    天ヶ瀬 遥:(あの両親を再起不能にした後のプランはなかったから本当に感謝はしてるんだけど……意味深に笑っておこう)
    白い女性(?):数枚の写真を手渡す。
    天ヶ瀬 遥:「――これは」
    天ヶ瀬 遥:目をキラリと輝かせる。
    GM:それは、ひとりの青年と、数人の女性の写真だ。
    GM:女性の方は……見覚えはあるまい。
    天ヶ瀬 遥:「もしかして、なんとなくですが、見つけてくださったのですね、おじさま」
    GM:金髪の細身の女と、筋肉質の褐色肌の女。それから学生だろう少女。
    白い女性(?):「その褐色のは〝王殺し〟ですな、全く──」
    GM:なにか赤ん坊が喋っているが、耳には入るまい。
    天ヶ瀬 遥:「これ、蒼治おにいちゃん、ですよねっ!?」
    白い女性(?):「──っ」
    天ヶ瀬 遥:「おにいちゃん……やっぱりモテモテなんだ。ライバル多いってのは困りものだなあ……ふふ」
    白い女性(?):「……さよう、その通りですとも」
    GM:ヰ乍 蒼治。あなたの〝幼馴染み〟だ。
    GM:幼馴染み? 本当か?
    GM:さあ。
    天ヶ瀬 遥:「おじさま、全員始末するのと、全員出し抜くのと」
    天ヶ瀬 遥:それはまるでケーキの種類を選ぶかのような気軽さで。
    天ヶ瀬 遥:「どっちが早いと思います?」
    白い女性(?):「早いというなら出し抜く方でしょうな。戦えば手こずる」
    白い女性(?):「〝王殺し〟は言うまでもないが、〝ステュクス〟も」
    白い女性(?):「〝王殺し〟と交戦した際には、街の一画を幾度も更地にした」
    天ヶ瀬 遥:「そっか……じゃあまあ、そうだね」
    天ヶ瀬 遥:「手っ取り早く、いただいちゃおうか」
    白い女性(?):「ああ」
    天ヶ瀬 遥:「なにせ今や私――お母さんになれますから」
    天ヶ瀬 遥:ぐっと拳を握りしめ。
    白い女性(?):「……そう。その通り。そして母が存在するためには」
    白い女性(?):「必然的に父も必要になる。……教団の中から選ぶ手もあったが」
    天ヶ瀬 遥:「お兄ちゃんにはここでお父さんになってもらいましょう。おじさま、また手伝ってくれますね?」
    白い女性(?):「無論のこと。教団信者の精では、月の母たるあなたにはつり合わぬ」
    白い女性(?):「いいえ、本来ならこの男でさえ──ですが」
    天ヶ瀬 遥:「おじさま、わかってるじゃないですか!」
    白い女性(?):「あなたがそうと定めたことを以て、目を瞑りましょうとも」
    天ヶ瀬 遥:「確かに私はかわいい……普通ならば釣り合わないようにみえるかもしれません」
    天ヶ瀬 遥:「今のお兄ちゃんはちゃらちゃらしてますし、きっとダメ男のように見えることでしょう」
    天ヶ瀬 遥:「しかしお兄ちゃんはこの街の――否、世界の王になります」
    天ヶ瀬 遥:「私がお兄ちゃんを愛しているから……です。そう」
    天ヶ瀬 遥:「愛ですよ、おじさま」
    天ヶ瀬 遥:「どうか瞳を開けてください。愛の奇跡、お見せしましょう」
    白い女性(?):「ふ、ははは」
    天ヶ瀬 遥:背後に浮かぶ半透明の何かが。
    天ヶ瀬 遥:ニタァと口角を上げた――ような気がした。
    白い女性(?):「素晴らしい!」
    白い女性(?):「愛──非合理的で、道理に背き、秩序的でない言葉だろうが!」
    白い女性(?):「俺は思うのだ、おおよそこの不合理な人間という生物においては」
    白い女性(?):「愛なるものの存在こそ、不完全な肉を完全とし得る因子ではないかと!」
    白い女性(?):「愛!」
    白い女性(?):「……おお、そうだ。ソレが無いから俺はこうも不完全なのだ」
    天ヶ瀬 遥:ビシッと赤ん坊を指差す。
    天ヶ瀬 遥:「ゆーまいべすとふれんど! ですよおじさま!」
    天ヶ瀬 遥:「あなたがパーフェクトになるのも、この遥ちゃんがバッチリお手伝いしちゃいます!」
    天ヶ瀬 遥:「なのでぇ……そのぉ……へへへへ」
    白い女性(?):「ほう。では、この〝フレンド〟の方策を聞いてもらいましょうか」
    天ヶ瀬 遥:「らじゃー、です!」
    白い女性(?):「なぁに。あなたが望むように、ヰ乍 蒼治の身柄は確保しましょうとも」
    白い女性(?):「……いいや。むしろヰ乍 蒼治には」
    白い女性(?):「あなたと、そして教団の女共を孕ませる〝種〟となってもらう」
    白い女性(?):「認めざるを得ないが、この男には妙な魅力がある」
    天ヶ瀬 遥:「っしゃ! 大人の階段登ってきます! じゃなくて、教団のお兄さんがたばっかり寂しい思いをさせるのも悪いなあ……」
    白い女性(?):「〝王殺し〟も〝ステュクス〟も、誰の下風にも立たなかった女だ」
    天ヶ瀬 遥:「お兄ちゃんは魅力的だからね……」
    白い女性(?):「それを臣下としているならば、ふん。女殺しの男なのでしょうな」
    天ヶ瀬 遥:「お兄ちゃんは昔からイケメンだったから……」
    白い女性(?):「……故に、やつならば、真実の愛なるものを、女共に抱かせることも可能やも知れませぬ」
    白い女性(?):「その上で!」
    天ヶ瀬 遥:「お兄ちゃんが結婚しようって言ってくれたから私は実家がヤバい宗教にハマっていてもこうして元気に生きてきたわけですよ。それでそれで……はっ」
    天ヶ瀬 遥:「はい、その上で!」
    白い女性(?):「……あなたと、あなたが選んだ男の精の結びつきにより」
    白い女性(?):「やがて生まれ落ちるものは、きっとこの街の──」
    天ヶ瀬 遥:(そうか、お兄ちゃんもいいけどお兄ちゃんの息子をじっくり育てるというのも悪くないな……)
    白い女性(?):「いいや。あらゆる世の夢を渡る、新たなる命でありましょう」
    天ヶ瀬 遥:(へへへ……)
    天ヶ瀬 遥:(漫画みたい……)
    天ヶ瀬 遥:「最高だね!」
    白い女性(?):「あなたはその母となる。何を孕み、何をも産み落とす──ああ」
    白い女性(?):「最高だ!」
    白い女性(?):……赤ん坊を抱えた女性が、歩を進める。
    白い女性(?):そして、あなたの玉座の前に跪き、
    白い女性(?):その中に赤い色の液体と、悍ましくもどこか淫猥な形状を以て蠢く肉塊を封じ込めた、小さな瓶を置いた。
    天ヶ瀬 遥:「うわっ……なにこれぇ?」
    白い女性(?):「これは、あなたの身体を母として──そして」
    天ヶ瀬 遥:前触れ無く遠くからゴトンゴトンと音がなる。
    天ヶ瀬 遥:遥に取り憑くなにものかの不機嫌を示すように。
    白い女性(?):「夢を渡る神そのものに近づける為の、我が秘薬でございます」
    天ヶ瀬 遥:「ふぅん……」
    白い女性(?):「その羊水を啜り、胎児を口に含んでくだされば」
    天ヶ瀬 遥:「うげっ」
    白い女性(?):「残ることは全て、我らが手配しましょう」
    天ヶ瀬 遥:「そ、それやらなきゃだめ……?」
    白い女性(?):「だめ」
    天ヶ瀬 遥:「…………う、うぅ」
    天ヶ瀬 遥:ちなみに好き嫌いは多い。ホルモンとか特に苦手だ。
    天ヶ瀬 遥:「分かった」
    天ヶ瀬 遥:「ちゃんと……お兄ちゃんをとっ捕まえておくように! ちゃんとね!」
    天ヶ瀬 遥:ガタガタガタガタと部屋の中の壁が震え、気温が一気に下がっていく。
    天ヶ瀬 遥:レネゲイドですら図りしれぬ何かが、悪意と共に近づいているかのような。
    天ヶ瀬 遥:彼女は勢いをつけてそれを飲み干した。
    天ヶ瀬 遥:「うえぇぇぇぇ!」
    GM:ずるうっ
    天ヶ瀬 遥:「ん゛っ!」
    GM:……それは自ら意志を持って、あなたの喉奥へ入り込むようだった。
    GM:いいや、事実、そうなのだろう。
    GM:固形物だ。だから本来、胃に落ちていく筈なのに。
    GM:それは奇妙なことに、肺へと落ちて行った。
    GM:どこかで、昇華したのだ。
    天ヶ瀬 遥:「あっ」
    天ヶ瀬 遥:その奇妙な感覚に吐息が漏れる。
    GM:肺から、血管へ。
    天ヶ瀬 遥:先程までの嫌な歯ごたえは無い。
    GM:血に乗ってそれは、全身を駆け巡る。
    天ヶ瀬 遥:むしろ、感じているのは力だ。
    GM:血の通り過ぎた箇所が、少しだけ熱い。そういう気がする。
    GM:……異変は、すぐに起こる。
    GM:血が、子宮に届いたのだ。
    天ヶ瀬 遥:自らの身を蝕む怨霊と同じ、力。
    天ヶ瀬 遥:「熱い……」
    天ヶ瀬 遥:まだ機能を始めたばかりの下腹部に、手を添える。
    天ヶ瀬 遥:「お兄ちゃん……ふふ」
    GM:その手が感じ取るものは、拍動だ。
    GM:とくん、とくん、とくん
    GM:何か、何ともわからぬものが、幼い子宮に宿っている。
    天ヶ瀬 遥:「……そうかそうか、理解しましたよおじさま」
    天ヶ瀬 遥:「これは、かかめと同じもの」
    天ヶ瀬 遥:「だったら私が引き受けるのが筋というものでしょう」
    天ヶ瀬 遥:「そして、これはまだ未完成で、お兄ちゃんと私の子として生まれてこようと……つまり」
    天ヶ瀬 遥:「今ならお兄ちゃんさえなんとかすれば……既成事実が……」
    天ヶ瀬 遥:想起する。
    天ヶ瀬 遥:あの太い指が、おのれの身体を這い回る様を。
    天ヶ瀬 遥:『遥……大人になったね』
    天ヶ瀬 遥:耳朶を震わす低い声。
    天ヶ瀬 遥:ぞくり、と身が震えた。
    天ヶ瀬 遥:私をこの世界に釘付けにしてきたたった一人の異性。
    天ヶ瀬 遥:私がたった一人愛する異性を。
    天ヶ瀬 遥:だれにでも優しく愛される素敵な人を。
    天ヶ瀬 遥:ドロドロに引きずり落とし、私だけのものにする。
    天ヶ瀬 遥:まだ毛も生え揃わぬやわらかな秘裂がじっとりと熱を帯びる。
    天ヶ瀬 遥:「くっ、ふふ……」
    天ヶ瀬 遥:「はは、あははは……あはははははははは!」
    天ヶ瀬 遥:「少し、一人にしてもらって良い?」
    天ヶ瀬 遥:年の割には大きく育った胸に、熱が張り詰めている。
    天ヶ瀬 遥:疼きが抑えられない。
    天ヶ瀬 遥:「お兄ちゃんを見つけたら……すぐに呼んでね」
    白い女性(?):「承知。……とは言え、まだしばらくはお待ちを」
    白い女性(?):「所在を掴むだけなら容易いこと。さりとて──」
    白い女性(?):「その〝子〟が十分に育つまで。我らの用意が万端調うまで」
    白い女性(?):「ひとつきまでは掛からずとも、まだ時を要しますのでな」
    天ヶ瀬 遥:「まあ手伝ってもらっている以上ワガママは言いませんが……ふふっ」
    天ヶ瀬 遥:「私を救ってくれた責任……とってもらわなきゃ……❤」

    GM:ロイス取得しやがれチクショウ!!!
    天ヶ瀬 遥:そうですね
    天ヶ瀬 遥:胎児 期待◎/不信感

    ミドルシーン1:追憶の大回廊


    GM:いさ&遥組登場侵蝕!
    GM:アンド!
    天ヶ瀬 遥:1d10
    DoubleCross : (1D10) → 7

    GM:ちょっと〝発情〟というバステを付与します。ランク1。
    天ヶ瀬 遥:46→53
    ヰ乍 蒼治:ヰ乍 蒼治の侵蝕率を1d10(→ 5)増加 (28 → 33)
    発情状態 あらゆる判定の達成値に[発情に設定されているランク×1]のマイナスが与えられます
    この状態はいずれかのキャラと性的な行為に及ぶことで解消されますが、
    登場判定ごとにランクは1ずつ上昇していきます。
    天ヶ瀬 遥:くっ、小学生の女の子に……そんな辱めを……
    GM:またこの状態は、GMの思いつきで上昇させられることがありますので
    天ヶ瀬 遥:助けてお兄ちゃん……
    GM:どんどんムラムラが蓄積してあらゆる行動の達成値が減りますが
    GM:仕様です。
    ヰ乍 蒼治:仕様なら仕方ないな~
    ヰ乍 蒼治:マジかよ

    GM:仮に──そうだ、こう呼ぼう。
    GM:【追憶の大回廊──噴水広場】
    GM:いずこともわからぬ異空間の中に聳える神殿。
    GM:その中庭にある、水源を持たぬまま水を吐き出し続ける噴水の下で。
    平坂 歩:「……全く、ここには乾燥機は無いんだぞ」
    平坂 歩:「そりゃあ下着まで濡れてる理由が、君の体液から水に入れ代わりはしたけどさぁ」
    平坂 歩:ぶつぶつと、だがはっきり聞こえるような声量で小言を吐く女が、
    平坂 歩:噴水で洗った後のびしょ濡れの衣服を着込んでいた。
    ヰ乍 蒼治:「………本当にすみませんでした」種馬のように絞られた上裸を晒しながら、顔を覆っている。
    平坂 歩:「私だからいいけどね。慣れてるから。不幸にも」
    ヰ乍 蒼治:シャツは性の痕跡に塗れていて使い物にならない。現在水で洗濯中だ。
    平坂 歩:「一般的な女性は君にあの回数抱かれたら、一日は使い物にならなくなるんだよ」
    ヰ乍 蒼治:「……そんな気持ちよかったの?」きょとんと
    平坂 歩:「足腰立たない女を背負いながら未知の迷宮に挑む気が──」
    平坂 歩:ひゅっ
    平坂 歩:股間に、鎌の切っ先が向けられる。
    ヰ乍 蒼治:「ギャ~~~ッ!!!タンマタンマタンマ!!!」
    平坂 歩:「有るんだったら話は別。あと口は災いのもと。OK?」
    ヰ乍 蒼治:「ハイッ!!アリマス!!イサマウスチャックシマス!!」
    ヰ乍 蒼治:いそいそとシャツを着込んで、空気に生命を与える。振動、熱量。簡易的なドライヤー。
    平坂 歩:「君は支配者としてはマシになってきたが、人としてどうかって具合になってきたねぇ」
    ヰ乍 蒼治:「……よし。歩さんのも、こっち終わったらやるから……って、そんなこと言う?」げんなりした表情で
    平坂 歩:「私好みではあるけど。その代わり、カタギの女性にはモテなさそう」
    ヰ乍 蒼治:「そんなこと……」
    ヰ乍 蒼治:「……」
    ヰ乍 蒼治:自分の状況を客観的に思考する。
    ヰ乍 蒼治:定職にもつかずに、女性を三人侍らせている(しかもうち一人は未成年)。
    ヰ乍 蒼治:爛れている。すごく、爛れている。
    平坂 歩:「まずは他人を、自分と同等の尊厳を持つ別人格だと尊重しなさいよ君」
    平坂 歩:「ベッドの中の関係をそのまま外へ持ち出すのは大問題、だぜ」
    平坂 歩:「……主にプライバシー的な意味で」
    ヰ乍 蒼治:「……善処シマス」
    平坂 歩:「向上心は大事だよ、うん──」
    平坂 歩:──言葉の途中、その視線が、
    平坂 歩:噴水より更に向こうの、本殿への連絡通路側に向いた。
    GM:誰か、居る。
    GM:気配を消している様子もない誰かが、近づいてくる──。
    天ヶ瀬 遥:「うっ、ぐすっ……」
    天ヶ瀬 遥:ボロボロのセーラー服――このあたりの小学校の制服だ――を着た少女がふらふらと歩いてくる。
    天ヶ瀬 遥:「ここ、どこ……?」
    天ヶ瀬 遥:頬をうっすらとあからめながら、目をこすりつつ、力なく歩いてくる。
    天ヶ瀬 遥:朦朧とした意識、熱を帯びた身体。
    天ヶ瀬 遥:――ああ、前にもこんな。
    天ヶ瀬 遥:こんなことが。
    ????:『大丈夫?』
    天ヶ瀬 遥:そう、いつか、誰かが――。
    ヰ乍 蒼治:「……!」駆け寄る。「大丈夫?ええと……君は……」
    天ヶ瀬 遥:「――っ!」
    天ヶ瀬 遥:驚いて目を丸くする。
    天ヶ瀬 遥:「蒼治、お兄ちゃん……?」
    天ヶ瀬 遥:――写真で、写真? わからない。
    天ヶ瀬 遥:だが、見たことがある。そう確信できた。
    ヰ乍 蒼治:「あ!思い出した、遥ちゃんだろ!」
    天ヶ瀬 遥:「……やっぱり、蒼治お兄ちゃん」
    天ヶ瀬 遥:涙を拭いて。笑顔を浮かべる。
    ヰ乍 蒼治:がしっと肩を力強く掴む。
    天ヶ瀬 遥:「覚えていてくれたんだ!」
    ヰ乍 蒼治:「どうした?また迷ってんのか?」にやりと冗談めかして笑う。
    天ヶ瀬 遥:涙の跡さえも光るほどに。
    天ヶ瀬 遥:「う、うん……あはは、その、お父さんお母さんに連れてこられたんだけど……」
    天ヶ瀬 遥:――嘘じゃあないよな、パパママを追っかけて辿り着いたし。
    天ヶ瀬 遥:「どうやってここまで来たか覚えてないの……」
    ヰ乍 蒼治:「……こんな所に? マジかよ」頭を掻く。
    天ヶ瀬 遥:肩に食い込む太い指の感触に神経を集中させながらしなだれかかる。
    天ヶ瀬 遥:「私が使える……んだって」
    ヰ乍 蒼治:(……なんつ~か)小学生らしからぬ色気に、少し戸惑いながら。
    平坂 歩:「……おや、知り合い?」
    天ヶ瀬 遥:「誰その人」
    ヰ乍 蒼治:「そっか……大人になったな」ぽん、と頭を撫でて。
    天ヶ瀬 遥:やや食い気味に。反応し。
    天ヶ瀬 遥:「えへへ……」抜け目なく蒼治にははにかんだ笑みを向ける。
    平坂 歩:「平坂 歩。蒼治くんの──まぁ、友達?」
    平坂 歩:……この女は、未成年に対しては割と、一般常識から外れない言動をする。
    ヰ乍 蒼治:「まあ……そうそう。相棒みたいなもん」
    ヰ乍 蒼治:(歩さん、ユッキーとかもそうだけど)
    ヰ乍 蒼治:(踏み外してない子供には甘いというか、優しいんだよな……)
    平坂 歩:「……君、オーヴァードか」
    天ヶ瀬 遥:「……はい」
    平坂 歩:「この街のオーヴァードで、私が知らない子は久しぶりに見る」
    平坂 歩:「いや、それとも街の外から来たのかな。いずれにせよ──」
    平坂 歩:「こんなところにいるのは、珍しい、かつ、不運だねぇ」
    天ヶ瀬 遥:「一応イリーガルとして登録もしました。ただ……」
    ヰ乍 蒼治:「こないだみたいにその場で覚醒したってわけでもなさそうだしな。保護しないと」歩さんに頷いて。
    天ヶ瀬 遥:「お兄ちゃん、また一緒に居てくれるの?」
    天ヶ瀬 遥:年の割にはよく育った胸元を、蒼治の腰に押し付ける。
    GM:……そうだな。
    GM:両PL!
    GM:突然ですが、意志での対決をお願いします。
    ヰ乍 蒼治:はい。
    ヰ乍 蒼治:はい?
    ヰ乍 蒼治:4dx
    DoubleCross : (4DX10) → 7[1,2,6,7] → 7

    GM:同値は……今回は遥ちゃんの勝利にしよう。有利フィールドだし。
    天ヶ瀬 遥:よし!
    天ヶ瀬 遥:砂の加護使っていいですか?
    GM:もちろんです
    ヰ乍 蒼治:あっこいつ!!!
    天ヶ瀬 遥:ヨシ!!!!!!!!!!!
    天ヶ瀬 遥:《砂の加護》 53→56
    天ヶ瀬 遥:7dx+1 抱き潰す!
    DoubleCross : (7DX10+1) → 10[2,4,4,6,8,8,10]+3[3]+1 → 14

    天ヶ瀬 遥:しゃおらっ!
    GM:倍じゃん
    GM:では、いさ君だけ発情ランクを1増加してください
    天ヶ瀬 遥:愛の勝利じゃいッ!
    ヰ乍 蒼治:はい…発情ランク2に…
    天ヶ瀬 遥:「私……こわい……」
    GM:つまり君は小学生の胸を押し付けられたことで、まだ抜けきっていなかった肉の疼きが再発します
    GM:まぁ流石にこの場で押し倒しはしないと思うけど
    天ヶ瀬 遥:吐息が服の上から肌を撫でます。
    ヰ乍 蒼治:(う、嘘だろ……さっき歩さんとあれだけシたのに……)下半身に血流がゆっくりと集まって行く。
    天ヶ瀬 遥:偶然にも床の一部が風化していたせいで体重を完全にかける形となりましたね。
    天ヶ瀬 遥:――あ、あれ?
    天ヶ瀬 遥:――ズボンがやたら張ってるような……。
    ヰ乍 蒼治:(落ち着け!オレ達を頼って来てくれてるのにそんな場合じゃないだろ!)
    ヰ乍 蒼治:慌ててガバっと引き剥がし、遥ちゃんに、腰で結んでいたウインドブレーカーを押し付ける。
    天ヶ瀬 遥:「お兄ちゃん、大丈夫……?」
    天ヶ瀬 遥:ウインドブレーカーを羽織ったまま掻き抱くようにしながら、顔を見上げる。
    ヰ乍 蒼治:「あ、ああ!大丈夫だよ、心配させちゃってごめんな!」髪型が崩れないように、優しく頭を撫でる。
    平坂 歩:「……………………」半笑いで、少し離れたところに立っている。
    ヰ乍 蒼治:「歩さん。この子、連れてっていいよね?ここを何とか抜けて、一緒に家まで送ろう」
    ヰ乍 蒼治:「……歩さァん!?!?」
    平坂 歩:「……ああ、うん」
    天ヶ瀬 遥:「天ヶ瀬遥です。お願いします、お姉さん」
    平坂 歩:「その子の家まで、だよね」
    平坂 歩:「君の家までじゃないよね?」
    天ヶ瀬 遥:「UGNでは……えっと悪霊の家《ホーンテッドマンション》って登録されてます。よろしくです!」
    ヰ乍 蒼治:「当たり前でしょ!何でオレんちに連れ込まなきゃなんだよ!」
    平坂 歩:「ヤっちゃいそうだなぁ、って思って」
    平坂 歩:「──〝ステュクス〟だ、よろしく」
    天ヶ瀬 遥:「遥はお兄ちゃんの家でもいいですよ」
    天ヶ瀬 遥:「だって昔も言ってくれたじゃないですか」
    天ヶ瀬 遥:平阪歩の表情を伺ってから。
    平坂 歩:「……おおっと? 昔?」
    ヰ乍 蒼治:「いや……昔、迷ってたとこ道案内して……それで名前覚えてて……」
    天ヶ瀬 遥:「『もし行く場所がなければ俺の家に来なよ』って」
    ヰ乍 蒼治:「ああああああ!!!今だけはそのセリフは不味いんだよなァ~~~!!!」
    GM:──まぁ、なにはともあれ。
    GM:何が誤解で何が真実かはさておき。
    GM:常軌を逸した空間の中、あなた達は行動を共にすることになる。

    GM:ロイス取得が可能!
    天ヶ瀬 遥:よし!
    天ヶ瀬 遥:平坂 歩 尊敬◎/敵意
    天ヶ瀬 遥:これで行きます
    天ヶ瀬 遥:この女がお兄ちゃんの今の女か……というあれですね
    ヰ乍 蒼治:"久しぶりに会った良い子"天ケ瀬遥 P:○庇護/N:欲情
    ヰ乍 蒼治:これで!
    GM:よろしい

    ミドルシーン2:回廊に至る夜霧


    GM:水琴先輩、登場侵蝕!
    私市 水琴:私市 水琴の侵蝕率を1D10(→ 4)増加 (45 → 49)
    GM:&発情ランク1をどこかに記録しといてください
    私市 水琴:はい…………

    GM:……あの日の出来事から、幾日も、幾日もが過ぎた。
    GM:あなたの任務は幾分か、危険の少なく、日程に余裕の持てるものばかりとなっていた。
    GM:そうなれば自室に居る時間も増えよう。
    GM:……自室には、于 幽悧が待っている。
    GM:脱走防止の為のGPS程度は埋め込まれているというが、特に拘束なども無い形でだ。
    GM:幾日も、過ごした。
    GM:多くの場合、求めてくるのは少女からだったが──。
    私市 水琴:……時折、ひどく身体と心が疲れた時には。
    私市 水琴:求められる前に少女の身体を抱き寄せ──そのまま。物欲しそうに見つめる少女の瞳に、応えるように。指を、這わせたこともあった。
    私市 水琴:何度少女の蜜壺に指を挿入れ込んだか、何度少女を絶頂に追いやったか。……数え切れない。無意味な、ことだ。
    GM:熟練者が楽器を奏でるように、
    GM:こう鳴かせたいと思った指の導く通りに、少女は嬌声を奏でた。
    GM:そういう夜が幾日かも続いた、ある日──

    GM:【眠深市──添伏通】
    GM:あなた達は、霧の夜の中を歩いている。
    GM:この通りに根を張っていた王権保持者ふたりは、いずれも玉座から堕ちた。
    GM:故にだろうか。この街の夜にあっても、近隣は幾分か静かであった。
    于 幽悧:「……ふん。退屈な場所になったじゃない」
    于 幽悧:あなたの数歩先を歩く少女。足音は無い。
    私市 水琴:「お陰で、随分と歩きやすくはなったけれど」
    于 幽悧:「散歩したい訳じゃないのよ、私は」
    于 幽悧:「あー、もう。なんだってこんなところで……全部あの男のせい……」
    于 幽悧:ぶつぶつと不平を溢しながら、当てもなく歩き回る。
    私市 水琴:「……少なくとも、"追憶"に出会うまでは、毎晩これよ」
    于 幽悧:「ちっ」露骨な舌打ち。……だが特筆すべきなのは、会話が成立していることだ。
    私市 水琴:「悪いけれど、付き合ってもらうわ。……勿論、その間の生活は保証する」
    私市 水琴:「少なくとも、悪いようにはしない」
    于 幽悧:確かにまだ、隣に立つこともなく、視線もあまり重なりはしないが、
    于 幽悧:「へーえ。じゃあ、アレはあんたにとって〝良いように〟なのね」
    于 幽悧:皮肉を言う時くらいは、立ち止まって後方を振り向く。
    于 幽悧:……からかうような笑みが、口元にある。
    私市 水琴:「あら。貴女にとっても、『良いこと』だと思っていたのだけど。違う?」
    私市 水琴:「それとも、今晩からは二人とも静かに眠ることにしましょうか」
    于 幽悧:「バーカ」
    于 幽悧:小石を蹴る。
    于 幽悧:ゆるやかな放物線を描いてそれは上昇し──
    于 幽悧:「……あら?」
    私市 水琴:(まるで別人のようね。……危害を即座に加えて来るわけでもなし、とりあえずの懐柔には成功したのでしょうけど)
    GM:……石は何故か、落ちてこなかった。
    私市 水琴:「……何か、"ある"わね」
    于 幽悧:「多分、お目当てのもの」
    于 幽悧:周囲を見渡す。変わらぬ薄霧の、白い夜。
    私市 水琴:(……"追憶"。王鍵保持者だったものの残滓──)
    GM:……だがその空気には、奇妙に粘ついた感覚と言おうか、
    GM:私市 水琴なら或いは覚えがあるやも知れない。
    GM:異質な街の夜にあって、更にもう一段階異質な空間へ紛れ込んだ、
    GM:あの、情欲を掻き立てる空気の匂い。
    私市 水琴:「……ああ、間違いなさそうね」
    于 幽悧:「知ってんの?」
    于 幽悧:「私は伝聞でしか知らないんだけど、〝追憶〟」
    私市 水琴:肌に纏わり付く粘っこい感触──空気と空間そのものが変質したかのような、異常空間。
    私市 水琴:「前に一度、別の王鍵保持者の跡地で──巻き込まれてね」
    私市 水琴:「その時に感じたことがある空気に、そっくり。だから、言う通り"当たり"でしょう」
    于 幽悧:「ふぅん」
    于 幽悧:「どうせろくでもない事しか起こらないんでしょ」
    于 幽悧:「王様になりたい──なんてバカなこと考えるやつ」
    于 幽悧:「絶対、ろくな人生辿ってないわよ」
    私市 水琴:「そうかも、しれないわね」 脳裏に浮かぶ、朗らかな笑みの青年。
    私市 水琴:「……だけど、此処には立ち入らなきゃいけない。追うべきものがこの先にしかないから」
    私市 水琴:「"追憶"の内部空間を拠点としている集団。それを調査するのが、今回の仕事」
    于 幽悧:「……名前は聞いたわ、〝十字月の娘達〟」
    于 幽悧:「あんたも災難ねぇ、あんな連中に関わるなんて」
    私市 水琴:「同情してくれているのかしら?」
    于 幽悧:「冗談。……けどあんた、マジで知らないとかじゃないわよね」
    于 幽悧:「レネゲイド絡みのカルトの中でも、連中はかなり、その……」
    于 幽悧:「たちが悪い」
    私市 水琴:「……だとしても。他に──任せられないでしょう」
    GM:──あなた達は、歩を進める。
    GM:次第に周囲の景色が、それは全く自然な推移ではあるように見えるのだが、
    GM:夢の中で景色の連結が滑らかで、だが道理を守らないのと同じように、
    GM:屋外を歩いていた筈のあなた達はいつの間にか、闇夜にぽつりと佇む大神殿の中を歩いているのだ。
    私市 水琴:「こんな異常な空間に、簡易な説明だけで放り込まれる人が出るくらいなら……私が請け負った方が、幾らかマシよ」
    于 幽悧:「……じゃあ、私はそれに巻き込まれろって訳?」
    GM:進行方向に、人影。
    GM:男も、女もいるが、彼らは一様に、
    GM:例えるなら古代ギリシャと聞いて思い浮かべるような薄手の貫頭衣を身に纏い、
    GM:蛇がのたうつような衣装の槍や剣を手に、あなた達へと迫ってくる。
    私市 水琴:突如現れた大神殿と異様な人物たちを睥睨しながら、薄く笑う。
    私市 水琴:「……ええ、悪いけれど。付き合ってもらうわ」
    私市 水琴:「支部長の手に掛かるか、私の手の内にいるか。後者をマシだと思うなら、手を貸して」
    于 幽悧:「ちっ」舌打ち。手の中に、眩く輝く剣を生み出して。
    于 幽悧:「……まだ、あんたのがマシね」
    私市 水琴:「いい子。賢明な判断だと思うわ」
    于 幽悧:「子供扱いすんな!」投擲。信者のひとりの脳天に突き刺さる。
    GM:脳天を貫かれた信者は、この街の破壊の大半がそうであるように、
    GM:灰のようにさらさらと崩れて、散って消える。
    私市 水琴:(昨日はあんなに喜んでいたのに。……まあ、場所が変われば人も変わる、か)
    私市 水琴:革手袋をきゅ、と絞って。とん、と足音一つ。掻き消えた姿は、瞬きの間に集団の背後を突く。
    私市 水琴:つい、と指先を指揮者のように揮えば、列を為した集団の脚やら手やら首やらが、鋭い切断面を残して分断され落ちる。
    GM:一方的な戦いだ。小集団はたちまち駆逐される。
    GM:……一方で。神殿内部では、そこかしこに蠢く気配。
    GM:信者の数は、なるほど、相応に多いのだろう。
    GM:全ての姿が見えていれば、一網打尽にすることも可能かも知れないが──
    于 幽悧:「……ははぁん。この動き、あからさまに包囲狙いね」
    于 幽悧:「通路行くの危ないわ。あっち、中庭抜けましょ」
    私市 水琴:「数だけは、どうしようもないわね」 頷く。
    于 幽悧:小さな窓目掛け、剣を振るう。
    于 幽悧:──斬撃の刹那、剣はその数を増し、
    于 幽悧:四つの刃が窓枠ごと壁を切り裂き、即興の通路を生む。
    于 幽悧:とん、と駆け出して行く少女の足取りは、軽い。
    私市 水琴:「暫くご無沙汰だったからどうかと思っていたけれど、杞憂だったかしら」
    于 幽悧:「ブランクあろうがあんたよりは強いわよ! ふん!」
    私市 水琴:続くように、作られた足場を借りて道なき道を往く。
    私市 水琴:その撥ね付けるような物言いに、僅かな高揚すら覚えながら。
    GM:少し馳せた先にあるのは、公園の如き広場。
    GM:その中央には噴水が、高々と水を噴き上げていて──

    GM:ロイス取得可能!
    GM:とは言っても今回はアレか
    私市 水琴:ロイスは保留。
    GM:OK!

    ミドルシーン3:十字月の娘達


    GM:全員登場! &全員発情ランクを+1
    GM:つまりいさくんだけ3で他ふたりは2
    GM:達成値のペナルティも同数だ
    私市 水琴:私市 水琴の侵蝕率を1D10(→ 9)増加 (49 → 58)
    私市 水琴:昂ぶってる……
    天ヶ瀬 遥:天ヶ瀬 遥の侵蝕率を1d10(→ 1)増加 (56 → 57)
    ヰ乍 蒼治:ヰ乍 蒼治の侵蝕率を1d10(→ 8)増加 (33 → 41)
    ヰ乍 蒼治:バキバキ
    天ヶ瀬 遥:お兄ちゃんが居るのでもう何も怖くない❤
    天ヶ瀬 遥:お兄ちゃん、私を侵食していいよ❤

    GM:──噴水広場。
    GM:天ヶ瀬 遥を加えて、あなた達は行動を開始する。
    GM:現状がどのようであるにせよ、ひとまず、この空間を抜け出さねばならないのだ。
    平坂 歩:「──ここは〝追憶〟だ。王権保持者の夢の痕跡」
    平坂 歩:「これまでの経験則として──彼らが見た夢をなぞるように進めば」
    平坂 歩:「やがて〝追憶〟は終わり、外へ抜け出せる」
    平坂 歩:「色々と試してみようじゃないか」
    ヰ乍 蒼治:「追体験しろってことか。こんな所での”追憶”は、正直気が進まないんだけど…やるしかないよな」
    天ヶ瀬 遥:「試す……?」
    天ヶ瀬 遥:「追体験……だったら、もしかしたら私の力が役に立つかもしれません!」
    平坂 歩:「……ほう?」
    ヰ乍 蒼治:「そうか。イリーガル……きみ、シンドロームは?」
    天ヶ瀬 遥:「モルフェウスです! 場所の記憶を読み取ったり、なんていうかこう……魂をぎゅっとできます!」
    平坂 歩:「たましいをぎゅっと」
    ヰ乍 蒼治:「場所の記憶を……」
    天ヶ瀬 遥:「なのでお二人の役にたたせてください!」
    天ヶ瀬 遥:二人の間に割って入りながら。
    平坂 歩:「おっとと」二歩ばかり後退する。
    GM:……では、この場所に残された記憶を開示しようか。
    GM:それは、ふたつある。
    GM:ひとつは──数日ほど前だろうか。この広場で行われた邪悪にして淫蕩な儀式の光景。
    GM:多くの男女がその肉を擦り合わせ、睦み合い、欲望を垂れ流しにする退廃の宴であり──
    GM:もう一つは、ほんの数時間前のこと。
    GM:拘束されていたヰ乍 蒼治を襲った女の姿や、拘束が解かれてからの出来事や──そういう光景が、
    GM:あなただけの目に、鮮明に浮かぶだろう。
    天ヶ瀬 遥:成程、わたしだけに
    天ヶ瀬 遥:「……わぁ」
    天ヶ瀬 遥:頬を赤らめる。
    天ヶ瀬 遥:そして貰ったウインドブレーカーで顔を覆う。
    ヰ乍 蒼治:「……もう、読んだ??」
    天ヶ瀬 遥:「えっと、その……はい」
    天ヶ瀬 遥:「すごい、その、すごいですね……」
    ヰ乍 蒼治:「読んじゃったか~~~」頭を抱える。「気分悪いだろうけど……ごめんな。でも、君のお陰で外に――」
    天ヶ瀬 遥:(教団の儀式はなんとなく……覚えがある、あれはいい、いいんだけど。お兄ちゃん、うっそでしょ……?)
    天ヶ瀬 遥:「きっ、ききっ、気にしてませんから!」
    GM:──たっ たっ たっ たっ たっ たっ
    天ヶ瀬 遥:隙間からそっと視線だけ蒼治の方に――
    GM:ふたりのやりとりを遮るように、足音。
    天ヶ瀬 遥:「あ?」
    ヰ乍 蒼治:「ん」
    天ヶ瀬 遥:「あっ、だ、だれでしょう?」
    于 幽悧:「次の敵かっ!」足音を消すより速度を重視したが故──
    天ヶ瀬 遥:「――ッ!」
    于 幽悧:その疾走は速く、風のように。
    于 幽悧:……そして。
    于 幽悧:「……げっ」
    于 幽悧:輝く剣を左手に携えたまま、硬直した。
    天ヶ瀬 遥:――あの女、知ってる。
    天ヶ瀬 遥:写真の記憶が僅かに蘇る。
    天ヶ瀬 遥:――あれもお兄ちゃんにつきまとう女どもね。
    私市 水琴:「ユー、待ちなさい」 彼女の身体に絡んだ糸が、その手を止めて。……止める間もなく、状況判断は出来ているようだったが。
    ヰ乍 蒼治:「あ!」構えた指の銃を下ろす。「きみらは……」
    天ヶ瀬 遥:「怖い……」
    天ヶ瀬 遥:蒼治の後ろに隠れる。
    于 幽悧:こちらはこちらで、水琴の後ろに、ひゅっと隠れた。
    于 幽悧:「な、なんであんたらが此処にいんのよ……!?」
    ヰ乍 蒼治:「大丈夫だよ。怖い人たちじゃない――君と同じ、UGNだ」ぽん、と肩を叩く
    天ヶ瀬 遥:「うぅ……」蒼治に抱きついたままじとーっとした表情で二人を見つめている。
    ヰ乍 蒼治:「オレは歩さんと一緒に巻き込まれた。右の子はオレの昔の知り合いで、たまたまここで迷ってた。以上」
    私市 水琴:于 幽悧の背を一度、軽く撫でる。安堵させるように。
    私市 水琴:「こちらは任務のため、調査のため」
    天ヶ瀬 遥:――このズボンのなかにあんなおっきいものが。
    天ヶ瀬 遥:脳内に浮かんだ光景が消えてくれないまま、複雑そうな表情を浮かべている。
    ヰ乍 蒼治:「……任務でも、一緒に居るってことは」まじまじと、水琴先輩を見る。「良かった。引き渡しは、上手く行ったんだね」
    私市 水琴:「今は、私の指示の下。この"追憶"を探るために協力してもらっているわ」
    于 幽悧:「ふーっ」知らない人間が来訪した時の猫のように威嚇している
    天ヶ瀬 遥:「ふーっ」対抗して威嚇している。
    ヰ乍 蒼治:(嫌われてンなあ~~。当然っちゃ当然だけど……)
    平坂 歩:「やぁ、野良猫の縄張り争いだ」
    私市 水琴:「……貴女に手出しはさせない。だから、貴女も少しだけいい子でいて」 少し身を屈め、囁くように。
    平坂 歩:「……おっと、飼い猫? 首輪が無いから気付かなかったよ飼い主さん」
    天ヶ瀬 遥:「私は家猫です。シティーガールですし、帰る家もあるので」
    ヰ乍 蒼治:「遥ちゃんも、大丈夫だよ。水琴先輩も、すげえ良い人だからさ」
    天ヶ瀬 遥:「お兄ちゃんがそう言うなら……(つまり抱くつもりなんだ、こいつらのことも)」
    ヰ乍 蒼治:「仲が良いなら、何よりだけど……そっか、任務だもんな」水琴先輩とユーを見て。
    平坂 歩:「任務ねぇ。……〝追憶〟をピンポイントで狙うっていうのは」
    平坂 歩:「それは、あれかい。君の上司の狙いは……」
    私市 水琴:「"十字月の娘達"」
    平坂 歩:「〝十字月の娘達〟」ふたり、意図せず声が揃う。
    天ヶ瀬 遥:「えっ」
    天ヶ瀬 遥:明らかに動揺が態度に出る。
    ヰ乍 蒼治:「何それ……え、遥ちゃん何か知ってるの?」
    天ヶ瀬 遥:それと同時に、噴水の水がバチッと弾ける。
    天ヶ瀬 遥:その水の向こうに、人のような影。
    平坂 歩:「……………………」少しばかり視線を彼方へ飛ばす。
    私市 水琴:重なるように、言葉。「イカれたカルト教団よ。"追憶"に潜んでいるから足取りが掴めなくて──?」
    天ヶ瀬 遥:「あ、あ、あ……あ」
    天ヶ瀬 遥:こわばった表情で口ごもりながら。
    天ヶ瀬 遥:「そ、その、お父さんとお母さんが……そんなことを……」
    天ヶ瀬 遥:というには――動揺し過ぎな気もするが。
    平坂 歩:「〝イカれたセックスカルト教団〟だ。情報は完全にしておこう」
    平坂 歩:……と補足をしながら噴水に視線だけを。
    ヰ乍 蒼治:「あ~……」言葉を濁す。「そうそう。オレも捕まって……そういうことされそうになってさ。歩さんが助けてくれて……」
    天ヶ瀬 遥:「わ、悪い人たちばっかりじゃあなかったとは思うんですが……きっと、たぶん」
    天ヶ瀬 遥:――お兄ちゃん、乗り気だったように見えたけど。
    天ヶ瀬 遥:――いや言うまい。
    平坂 歩:「……助けてくれた恩人への仕打ちがアレかぁ」
    天ヶ瀬 遥:「お兄ちゃんも捕まってたんだよね!」
    天ヶ瀬 遥:勢いよく話題を切り替えようとする。
    私市 水琴:ひく、と眉が動く。「……なるほどね」
    平坂 歩:「いや全く、酷い王様だ」子宮の辺りを手でさする
    ヰ乍 蒼治:「悪かったってほんとに!おれもおかしくされたとはいえさァ!」
    于 幽悧:「……けだもの」
    私市 水琴:「……けだものね」
    ヰ乍 蒼治:「……返す言葉もございません」
    ヰ乍 蒼治:「ってか、そっか。遥ちゃんも、大変だったな……よし」
    天ヶ瀬 遥:「よしよし」
    天ヶ瀬 遥:背伸びしておにいちゃんの頭を撫でようとするが高さは微妙に届かない。
    ヰ乍 蒼治:「良かったらさ。オレらも協力するから、一緒にここを調べない?」
    ヰ乍 蒼治:「調べる手順と還る手順が一緒になってるなら、手伝えることは沢山あると思うからさ」
    ヰ乍 蒼治:「頼むよ。頼りにさせてくれ」水琴先輩とユーの、両方に。
    平坂 歩:「大丈夫だよ。けだもの君は私が見張ってるから」
    天ヶ瀬 遥:「お、おにいちゃんは悪い人じゃありません……!」
    天ヶ瀬 遥:顔を真赤にしている。
    私市 水琴:「そうしてもらえると、助かるわ。この子のためにも」 ちら、と背後に隠れたままの山猫を見て。
    平坂 歩:「未成年者に不埒な行いをしないよう、手綱を引くくらいはできるさ」
    ヰ乍 蒼治:「遥ちゃん……一般的には水琴先輩や歩さんのような対応が至極正しいんだ……残念なことに……」
    天ヶ瀬 遥:「うぅ……っ!」
    于 幽悧:「……けだものめぇ」まだ言ってる。
    于 幽悧:が。
    于 幽悧:「……〝追憶〟の中には、記憶の断片みたいなものが散らばってるわ」
    于 幽悧:「どういう形で転がってるかはわからないから、総当たりにはなるけど」
    私市 水琴:「どちらにせよ、ここで諍う理由もない。そういう意味でも、同行は此方としても益がある」
    ヰ乍 蒼治:「ああ、さっき遥ちゃんが能力で読んでたやつか……」
    于 幽悧:「それを見つけて、断片に描かれた記憶を再現する──」
    于 幽悧:「それが、追憶から抜け出す手段……だって」
    私市 水琴:「流石、王鍵継承者だっただけあって。詳しいのね」
    私市 水琴:「……改めて、此方からもお願いするわ。この"追憶"を攻略するまで、共同戦線といきましょう」
    ヰ乍 蒼治:「ありがと。やっぱり詳しい奴が居ると違うね」頷く。
    ヰ乍 蒼治:「うん!よろしくね、水琴先輩、ユーちゃん」サムズアップ。
    天ヶ瀬 遥:――不味い、他の女に差をつけられる……!
    于 幽悧:サムズダウン。
    ヰ乍 蒼治:「あ、それとさ。久しぶりに会えて嬉しいよ」
    ヰ乍 蒼治:さらっと。
    天ヶ瀬 遥:――口説いてるじゃん!
    天ヶ瀬 遥:――私にあんなこと言ってくれたのもこのノリだったの!?
    天ヶ瀬 遥:「…………」
    私市 水琴:「……そう。こんな異常な空間でなければ、もう少し喜べたのでしょうけどね」
    ヰ乍 蒼治:「出たらまた色々話そうぜ。オレも水琴先輩も、色々あっただろうしさ」
    私市 水琴:青年と会話をする間、視線は青年にぴったりとくっついたままの少女に向けられていた。……おそらくは、教団の関係者。
    平坂 歩:「急な大所帯になっちゃったねぇ。そしていつもながら女の子ばっかりだ」
    平坂 歩:「どうも君は、異性に囲まれる運命にあるらしい」
    天ヶ瀬 遥:「み、皆さんよろしくおねがいします……」
    天ヶ瀬 遥:――お兄ちゃんを狙う敵ばかり、だが。
    ヰ乍 蒼治:「王様らしく、なるべく頑張るよ。よろしくな!」ユーのサムズダウンに苦い顔をしながら。
    私市 水琴:「そうね、無事ここを突破できたら──情報交換でも、しましょうか」 サムズダウンしている少女の手を握り、解きほぐしつつ。
    天ヶ瀬 遥:――絶対に負けないんだから!
    天ヶ瀬 遥:少女は固く誓っていた。

    GM:ロイス&調達が可能です
    ヰ乍 蒼治:”歌姫”私市水琴 ○P:慕情/N:疎外感
    天ヶ瀬 遥:于 幽悧 興味/嫌悪◎ お兄ちゃんに色目を使ういやらしい野良猫がよ……出てんだよ態度に……
    ヰ乍 蒼治:遥ちゃんステイ!!
    天ヶ瀬 遥:ちぃっ!
    天ヶ瀬 遥:お兄ちゃんに感謝するんだな……シャーッ!
    私市 水琴:ロイスは保留。
    天ヶ瀬 遥:調達は~
    私市 水琴:とりあえずボデマを狙っておこうか……
    天ヶ瀬 遥:リアクティブアーマー狙ってみるか
    天ヶ瀬 遥:砂の加護!
    私市 水琴:1dx+1>=12
    DoubleCross : (1DX10+1>=12) → 7[7]+1 → 8 → 失敗

    GM:おっと
    GM:発情ランクによるデバフを忘れなさるな!
    天ヶ瀬 遥:おごーっ!
    ヰ乍 蒼治:援護の風使ってボデマ太郎ねらいます
    私市 水琴:あっ確かにあった……どっちにしろ失敗
    GM:達成値がゴリっと下がるぜ……
    ヰ乍 蒼治:8dx-3
    DoubleCross : (8DX10-3) → 9[4,4,5,6,6,6,8,9]-3 → 6

    ヰ乍 蒼治:オゲ~~~ッ
    天ヶ瀬 遥:7dx-2>=24
    DoubleCross : (7DX10-2>=24) → 10[1,1,2,3,4,7,10]+9[9]-2 → 17 → 失敗

    ヰ乍 蒼治:発情-3、普通にキツイ
    GM:まぁ
    天ヶ瀬 遥:駄目かぁ~!
    GM:みんな「どっちにせよ」だわね
    ヰ乍 蒼治:41→43に
    GM:では

    ミドルシーン4:クロス・ロードの回廊鍵


    GM:全員登場&ランク+1!
    天ヶ瀬 遥:天ヶ瀬 遥の侵蝕率を1d10(→ 10)増加 (60 → 70)
    ヰ乍 蒼治:ヰ乍 蒼治の侵蝕率を1d10(→ 5)増加 (43 → 48)
    ヰ乍 蒼治:発情ランク4!
    天ヶ瀬 遥:泥棒猫がたくさん来たので興奮しています
    私市 水琴:私市 水琴の侵蝕率を1D10(→ 9)増加 (58 → 67)
    私市 水琴:昂ぶる~~~~ 発情ランク3です……
    天ヶ瀬 遥:発情ランク3です

    GM:このシーンは探索パートみたいな感じですが、少し目標が高いです
    GM:各人がそれぞれに任意の情報判定を行い、達成値の合計が20になったらひとまずクリア
    GM:再挑戦にかんしては侵蝕を振る代わり、発情ランクを1上げてください
    GM:ランクが上がりすぎて達成値ヤバい! ってなったら
    GM:誰か指名してエッチなことしてください
    私市 水琴:えっ
    ヰ乍 蒼治:ヤバ
    私市 水琴:コネは使えますか!
    GM:〝セックスカルト教団が発生させてる媚薬的なオーラ的な何かのせいでみんな発情してる〟みたいな漢字
    GM:感じ
    天ヶ瀬 遥:あっ、あの……単騎で20出しちゃいそうなんですが……w
    GM:コネはむろん大歓迎!
    天ヶ瀬 遥:エッチなことができない!!!!!!!!!
    天ヶ瀬 遥:不味いなあ~~~~~~~エッチなことが~~~~情報が分かるせいで~~~~~~~~!
    GM:ふむ
    GM:じゃあ40にします
    私市 水琴:なんだこの小学生……
    私市 水琴:上がったぁ?!
    天ヶ瀬 遥:うひょ~~~~!
    GM:大丈夫
    GM:再登場に侵蝕は使わせないから
    GM:理論上無限に再挑戦できます
    ヰ乍 蒼治:何ラウンドでもOKというわけね
    天ヶ瀬 遥:じゃあまずは私が立ち向かっていいでしょうか
    ヰ乍 蒼治:遥チャンゴー!
    天ヶ瀬 遥:霊媒:《巨匠の記憶》《コンセントレイト:モルフェウス》(《砂の加護》)
    天ヶ瀬 遥:判定は唯一技能のある情報:webにて
    天ヶ瀬 遥:10dx7-2 情報:ウェブ
    DoubleCross : (10DX7-2) → 10[1,1,1,2,2,3,5,7,9,10]+10[5,7,7]+10[9,9]+4[2,4]-2 → 32

    ヰ乍 蒼治:www
    GM:はい、では
    私市 水琴:えっちなことしたくなさそうな達成値
    天ヶ瀬 遥:他の女には抱かせねえ!!!!!!!!!
    GM:とりあえずの中間目標20のところの情報公開します
    達成値:20 〝追憶〟──『ヘイズ・ロードの夢鍵』を喪失した王権保持者の記憶を、ヘイズが再現したものである。
    その記憶を辿り、行動を模倣することでのみ抜け出し得る、霧の中の悪夢だ。
    本来なら偶発的に発生・巻き込まれるだけの空間であるが、これを意図的に生み出し踏み込むすべが存在する。

    それが、『クロス・ロードの回廊鍵』。
    『十字月の娘達』教団が所有する、『夢鍵』と異なり一つしか存在しない鍵である。
    天ヶ瀬 遥がそれを使用〝させられた〟ことで、于 幽悧の追憶と教団本拠が繋がってしまっている。
    天ヶ瀬 遥:他の女とエッチなことはさせたくないので頑張った説あるな……
    天ヶ瀬 遥:後は任せた❤
    私市 水琴:じゃあ、次は私が。
    私市 水琴:情報:UGN、コネ:UGN幹部併用で。
    ヰ乍 蒼治:じゃあとりあえず発情重いこっちは後詰で!
    私市 水琴:4dx+4-3
    DoubleCross : (4DX10+1) → 9[2,4,6,9]+1 → 10

    GM:はい
    私市 水琴:なんとかなったわね
    GM:クリアですわね
    GM:ということであなた達は、神殿の中を漁りまくって
    GM:色んな教団の資料とか見つけたりしてこの結論に辿り着く

    達成値:40 ……だが、于 幽悧の最も新しい記憶は、何者かの手で、痛みから快楽へと塗り変えられている。
    この空間を抜け出す為に必要なのは、快楽の再現だ。

    即ち、
    許しを乞うても叶わないほどの快楽に沈められること。
    情愛を伴う性交で、幾度も、幾度も達すること。
    夢魔が訪れたかと紛うほどの耽溺の先に、追憶の出口は見つかるだろう。

    ……が、それは通常の状態の話だ。

    ヰ乍 蒼治:ナイッサ―!
    天ヶ瀬 遥:なんてことでしょう!
    ヰ乍 蒼治:オイオイオイオイ
    ヰ乍 蒼治:一体誰がそんなドエロイ責めを・・・・・・・・・?
    私市 水琴:誰でしょうね……
    天ヶ瀬 遥:とんだドスケベ野郎がいたもんだ
    GM:ということで
    GM:軽く調査&共有ムーブ

    于 幽悧:「………………………………」
    于 幽悧:真っ赤になって俯きながら水琴の背後に隠れている。
    ヰ乍 蒼治:「オイオイオイオイオイオイ」
    私市 水琴:「あー……」 若干居た堪れない表情で、隠れた少女の頭を撫で擦っている。
    天ヶ瀬 遥:「そもそも、十字月の娘たちの神殿は夢の中にあるとは聞かされていましたが……」
    天ヶ瀬 遥:「その、そういう、夢ですか、いえ」
    天ヶ瀬 遥:「夢ってそういう夢だったんだあ……」
    平坂 歩:「『回廊鍵』……私も初めて聞いた名だ」
    平坂 歩:「〝追憶〟を自由に発生させて出入りできる──それは、つまり」
    ヰ乍 蒼治:「やりたい放題じゃん!しかも、王鍵と違ってまだ一つなんでしょ?危険すぎる」
    私市 水琴:「貴女に、この"ヘイズ"で知らないものがあるとは意外ですね」 本心だ。
    平坂 歩:「私だってそりゃあ、知らないことくらいあるよ。けれど」
    平坂 歩:「この規模のものを知らなかったというのは、我ながら驚きだ」
    天ヶ瀬 遥:「し、しかもその……わ、わたしが原因でここができちゃっているんですよね……?」
    天ヶ瀬 遥:「どうしよう……なんでこんな……」
    ヰ乍 蒼治:「そんだけ上手く隠してたってことだよな。歩さんが無理なら誰だって無理だ」
    天ヶ瀬 遥:――いや、なんで、じゃない。
    天ヶ瀬 遥:――覚えている、私は、なにかを。
    于 幽悧:「……そうよ。なんか教団資料のなかにあんたの名前あったし……」
    于 幽悧:「……あんたの、あんたのせいでぇ……」
    于 幽悧:ぐずっている。
    ヰ乍 蒼治:「……遥ちゃん。何か変なモノ飲んだりした覚えは?」
    天ヶ瀬 遥:「ご、ご、ごめんなさい……」
    天ヶ瀬 遥:「ヘンなモノ……?」
    天ヶ瀬 遥:脳裏に浮かぶ。
    天ヶ瀬 遥:存在した筈の記憶。
    天ヶ瀬 遥:赤い液体。
    天ヶ瀬 遥:嬰児。
    私市 水琴:ぽんぽんと、あやすようにその背を撫でながら。「……何か、知っているのね?」
    天ヶ瀬 遥:「……あ、あ、そんな」
    天ヶ瀬 遥:「どうしよう……私が、私のせいで?」
    天ヶ瀬 遥:自分が、なにかとんでもないものを飲んでしまったような記憶はある。
    天ヶ瀬 遥:「そういえば、私、なにか飲まされて……」
    ヰ乍 蒼治:「謝ることじゃない。君は何も知らなかったし、人に連れてこられたんだろ?」
    天ヶ瀬 遥:「うん……!」
    天ヶ瀬 遥:「どうしてこんな……」
    天ヶ瀬 遥:下腹部がまた熱を帯びる。
    天ヶ瀬 遥:――どうして、ではない。
    天ヶ瀬 遥:――ほしかったからだ。
    天ヶ瀬 遥:――私が、当主なんだから、私が、守ってあげないと。
    天ヶ瀬 遥:――お兄ちゃんが居れば、私にもできる。
    天ヶ瀬 遥:――●●●●が、言っていた。
    GM:その、熱は。
    GM:間違いなく、胎の底から涌き上がるものではあるが。
    天ヶ瀬 遥:「うっ」
    GM:……それは決して、あなただけを苛むものではない。
    GM:まだ皆、口にはしていないかも知れないが、確かに感じ取っているだろう。
    GM:肉の疼き。
    GM:例えるなら、ひと月も情欲を解消できずに居るような、強烈な欲求。
    天ヶ瀬 遥:勢いよく蒼治に抱きつく。
    天ヶ瀬 遥:そして潤んだ瞳で見上げる。子供のふりをして。
    ヰ乍 蒼治:(ちょ……今、マジでヤバ……っつか、マジで小学生……!?)
    天ヶ瀬 遥:わずかに乱れた衣服の隙間から覗く、白い柔肌。
    天ヶ瀬 遥:「お兄ちゃん……なんか、身体が……」
    天ヶ瀬 遥:「助けて……」
    私市 水琴:撫で擦る手は、時折髪を漉き──それでどうにか、留まっている。至極冷静な、振りをして。
    于 幽悧:……背を擽る手に応じるように。手がぎゅうっと、シャツの背を掴む。
    于 幽悧:頬や鼻を、犬猫のようにあなたの背に擦りつけ、布地越しに熱い息を吐きかけ──
    私市 水琴:「……ユー、だめ、まだ……我慢、して」 背を掻き抱く手に、熱が籠もる。
    ヰ乍 蒼治:(……っつか、皆キツそうじゃん……!そういや十字月の娘って、そういう感じのカルト集団じゃ……)
    ヰ乍 蒼治:「……大丈夫」なけなしの理性で、ぎゅ、と手を握る。
    ヰ乍 蒼治:「絶対、助けるから。なっ」
    天ヶ瀬 遥:暖かな手の感触。同じだ。何も変わらない。これがあったから幸せで、これが消えてしまったから不幸だった。この手。
    天ヶ瀬 遥:怯えたふりで、欲望のままに、手を握り返す。
    天ヶ瀬 遥:「こ、怖いです……」
    平坂 歩:手を叩く。ぱん ぱん
    平坂 歩:「各人。……何とは言わないが」
    平坂 歩:「この近辺は安全だ。ひとりで行動しても、まぁ」
    平坂 歩:「よほどの事が無い限り、危険は無いだろう──あらかたの信者兵は排除したからね」
    平坂 歩:「どうにもならなければ、その……なんだ」
    平坂 歩:「上手くやるといい」
    ヰ乍 蒼治:「ぶはあっ!あ、歩さん……そうだな、サンキュ」
    平坂 歩:「……夢の中のことだ。お互いにとやかく言うまいよ」
    平坂 歩:「淑女協定というやつだ。いいね?」
    ヰ乍 蒼治:「うん。水琴先輩も、きつそうだけど…大丈夫?」いつもの癖で、そっとうなじに手を触れる。
    私市 水琴:「別に、……っ、~~~ッ!!!」
    ヰ乍 蒼治:「あっ!いや、その……ゴメン!」ぱっと手を離した。
    私市 水琴:触れられた瞬間に、びくん!と背が反る。恨みがましい視線が、男を睨め付ける。
    天ヶ瀬 遥:「…………」
    ヰ乍 蒼治:「さっきの噴水のとこで、水汲んでくるから、待ってて……」
    ヰ乍 蒼治:少しだけ、目線がふらつく。
    天ヶ瀬 遥:「私も……喉乾いちゃった……」
    ヰ乍 蒼治:「その。ユーのこと、本当にありがと。ちゃんとお礼言えてなかったから」
    私市 水琴:白い頬は紅潮し、潤んだ瞳が青年を見上げるような形になって。
    私市 水琴:「……そう。別に、貴方にお礼を言われる筋合いはないと思うけれど」
    ヰ乍 蒼治:「水琴先輩なら、ちゃんとしてくれるって思ってたんだよ。……昔から見てたって言っただろ」
    ヰ乍 蒼治:「何かを途中で放り投げたことは、一回だってない」
    ヰ乍 蒼治:身を寄せて来る遥ちゃんの頭をくしけずりながら。
    ヰ乍 蒼治:……なるべく、胸元から目を離しながら。
    私市 水琴:「買い被りね。だけど、この件に関しては、そう」
    私市 水琴:「私が、手を引くわけには……いかないから」 彼女の、身の安全のためにも。
    ヰ乍 蒼治:「……水琴先輩のそう言う所、好きだったんだよな」ぼそりと。
    天ヶ瀬 遥:「――ッ!」
    天ヶ瀬 遥:ぎり、と奥歯を噛みしめる。
    私市 水琴:「ばか。……そういう言葉は、私以外の人に向けてあげなさい」
    平坂 歩:「いいんだよ。一夫多妻肯定派だし、私」
    ヰ乍 蒼治:「オレは水琴先輩に言いたいんだよ。折角会えたんだからさ」にこりと笑い、「じゃあ、一緒に水飲みに行こうか。遥ちゃん」
    平坂 歩:「王様ってそういうものでしょ?」けらけら笑っている
    天ヶ瀬 遥:「はーい!」
    天ヶ瀬 遥:すでに笑顔だ。
    天ヶ瀬 遥:ところで――天ヶ瀬遥の衝動については彼女自身語っていなかったが。
    天ヶ瀬 遥:「もう喉カラカラだよぉ」
    天ヶ瀬 遥:――吸血、である。
    私市 水琴:「貴方も好きものね」 平坂さんに向けて、少し呆れたように。
    ヰ乍 蒼治:「歩さんは……そう、あんな感じだしさ」くすりと笑う。
    平坂 歩:「失礼な。襲うよ?」
    平坂 歩:「これでもあまり冷静じゃないものでね──」
    平坂 歩:と、いいながら。彼女自身、単身で神殿へ向かっていく。
    私市 水琴:「……っ」 その言葉に、たじろいだように視線を逸らす。
    私市 水琴:「何処へ?」
    平坂 歩:「捜し物、探し人」
    平坂 歩:「大物狩りは君達に任せて、私は雑魚と遊んでくるのさ」
    私市 水琴:「そう。無理だけは、しないように」
    私市 水琴:……恐らく、この異常は。ここにいる人員須らくに起こっている──彼女も、例外ではないだろうから。
    GM:──少しずつ、少しずつ、欲望があなた達を狂わせる。
    GM:しかし思うに、これは狂気ではなく、獣としてのあるべき姿に立ち返っているだけなのだ。
    GM:人も獣のひとつであり、獣はすべて、
    GM:十字月の母より生まれ得る命である。

    GM:ロイス&調達が可能
    ヰ乍 蒼治:ロイス保留。調達はボデマ太郎で
    ヰ乍 蒼治:援護の風使用!
    ヰ乍 蒼治:8dx-4>=12
    DoubleCross : (8DX10-4>=12) → 9[1,4,5,8,8,9,9,9]-4 → 5 → 失敗

    GM:よしよし、まだ15時半
    ヰ乍 蒼治:グロ!
    ヰ乍 蒼治:以上です
    GM:これならエロいことに尺を裂けるね
    天ヶ瀬 遥:私市 水琴 好意/敵意 見つけたぞ……本当の“敵”を!
    ヰ乍 蒼治:ハアハアハアハア
    私市 水琴:ロイス保留。ボデマを狙います
    私市 水琴:2dx+1-3>=12
    DoubleCross : (2DX10-2>=12) → 4[1,4]-2 → 2 → 失敗

    私市 水琴:スンッ
    ヰ乍 蒼治:ヨスヨス
    GM:調達に関しては割と達成値デバフが意味の無い出目してらっしゃるわね
    天ヶ瀬 遥:今回はまたコートを
    天ヶ瀬 遥:リアクティブアーマーだ
    天ヶ瀬 遥:加護はせずに雑に振る
    天ヶ瀬 遥:3dx-3
    DoubleCross : (3DX10-3) → 6[2,5,6]-3 → 3

    天ヶ瀬 遥:だめ!
    GM:おーらい!

    ミドルシーン5:情交


    GM:やはり全員登場&ランクアップ!
    天ヶ瀬 遥:天ヶ瀬 遥の侵蝕率を1d10(→ 8)増加 (70 → 78)
    天ヶ瀬 遥:発情4!
    ヰ乍 蒼治:ヰ乍 蒼治の侵蝕率を1d10(→ 7)増加 (58 → 65)
    ヰ乍 蒼治:発情5
    私市 水琴:私市 水琴の侵蝕率を1D10(→ 2)増加 (67 → 69)
    私市 水琴:発情4です……
    GM:もういさ君とか、中高生男子が修学旅行とかで何日も禁欲させられた後
    GM:急に女子寮の更衣室に投げこまれたみたいな状態だと思います
    GM:さて

    GM:先ほどのシーン同様、みんなで判定&再登場は発情ランクアップのターンですが
    GM:使う技能は意志! そして累計目標は40!
    私市 水琴:なっばっ
    GM:みんなで性欲解消と再登場を繰り返してクリアしておくれ
    ヰ乍 蒼治:意志が弱い~~
    GM:ということで、そうだな
    GM:最初は行動値順でやってもらおうか
    天ヶ瀬 遥:意思だとぉ……
    GM:ということで、先輩→いさ君→
    GM:遥ちゃんの順で……挑め!
    私市 水琴:はい……一番手私市、いきます
    私市 水琴:3dx-4
    DoubleCross : (3DX10-4) → 5[1,3,5]-4 → 1

    私市 水琴:もうろくに思考回ってないじゃん
    GM:1/40 はい次!
    ヰ乍 蒼治:完全に発情してる
    ヰ乍 蒼治:じゃあとりあえず援護の風使って意志で判定します。
    ヰ乍 蒼治:8dx10-5
    DoubleCross : (8DX10-5) → 10[1,2,4,6,6,8,8,10]+9[9]-5 → 14

    ヰ乍 蒼治:ヒイ~~~ キッツ
    ヰ乍 蒼治:65→67
    GM:つよいね
    GM:15/40
    GM:さあ次!
    天ヶ瀬 遥:わたしかな
    天ヶ瀬 遥:じゃあ砂の加護だけ使います
    天ヶ瀬 遥:8dx-3 意思
    DoubleCross : (8DX10-3) → 7[1,1,3,3,4,5,7,7]-3 → 4

    天ヶ瀬 遥:雑ァ魚❤
    GM:19/40 よい進み具合
    GM:では
    天ヶ瀬 遥:侵食81になりました
    GM:発情レベルを上げて再登場するのは誰かな
    GM:性欲解消は再登場後、判定前に可能です
    私市 水琴:くっ 挽回しなきゃ……再登場します
    GM:おいでおいで
    私市 水琴:発情ランク4→5に……
    ヰ乍 蒼治:ハアハアハア 再登場します
    ヰ乍 蒼治:発情ランク5→6に やべ~~~
    天ヶ瀬 遥:再登場で5か……
    GM:じゃあまた行動値順で行くのだ
    天ヶ瀬 遥:データ的にはそろそろ解消したいんだが
    天ヶ瀬 遥:ロール的にはお預けを喰らいたいw
    GM:ソロ解消という手もあるわよ
    天ヶ瀬 遥:えっ、じゃあ私
    天ヶ瀬 遥:私市さんとヰ乍さんが
    天ヶ瀬 遥:むつみあっているところをデバガメしたいです
    GM:アリです 認めます
    私市 水琴:最悪の幼女?!
    GM:具体的にはもしふたりが絡むことになったら
    GM:ふたりをメインタブでやってもらってる間
    天ヶ瀬 遥:お互いもう我慢できなくなってるからお互い大人だしここは……ってしてるところで
    ヰ乍 蒼治:うわあ!何たることか!
    GM:サブタブで敗北感に打ちひしがれながら慰めることを許可します
    天ヶ瀬 遥:私はこんなにお兄ちゃんを大事に思っているのに……私じゃ駄目なの……?って
    天ヶ瀬 遥:ヨシ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
    GM:まぁ、そうは言っても
    GM:まだ5や6なら出目次第ではカバーできますからね
    GM:すぐ解消しない選択はありえる
    GM:なにせ侵蝕は増えないんだから
    天ヶ瀬 遥:抱き合え
    GM:ということで水琴先輩
    天ヶ瀬 遥:私はそれを見て泣きながら自分を慰めるから
    GM:我慢or誘う?
    私市 水琴:うう…………
    天ヶ瀬 遥:いいんですか
    天ヶ瀬 遥:今なんとかしておかないと
    天ヶ瀬 遥:このお兄ちゃんは幼女に手を出しますよ
    天ヶ瀬 遥:小学生に手を出す犯罪者にして良いんですか?
    天ヶ瀬 遥:あなたを慕う男子をギルティペド野郎にして良いんですか?
    天ヶ瀬 遥:抱くのかい? 抱かないのかい? 抱かれるのかい? どれなんだい!
    私市 水琴:まだ私はやれる……
    GM:では達成値デバフ5を抱えて……挑むがいい!
    私市 水琴:3dx-5
    DoubleCross : (3DX10-5) → 8[1,5,8]-5 → 3

    私市 水琴:うう……
    GM:おお,頑張ったわね
    GM:22/40
    ヰ乍 蒼治:せ 先輩…
    GM:では、いさ君
    GM:君は誰か使って解消する?
    ヰ乍 蒼治:まだやれる…我慢だ!
    ヰ乍 蒼治:あ、援護の風の使用回数って1R1回なんですけど
    ヰ乍 蒼治:それは回復しますか?
    GM:します 侵蝕は無茶しないでね
    ヰ乍 蒼治:しゃあ!では援護の風使用して浸蝕67→69に
    ヰ乍 蒼治:8dx10-6
    DoubleCross : (8DX10-6) → 7[3,3,4,5,5,5,6,7]-6 → 1

    私市 水琴:これはひどい
    ヰ乍 蒼治:もうボロボロ
    GM:23/40
    GM:次!
    天ヶ瀬 遥:いくぞ!
    天ヶ瀬 遥:じゃあ誘発出歯亀型なのでエッチなことはせず
    天ヶ瀬 遥:3dx-4 意思
    DoubleCross : (3DX10-4) → 8[1,2,8]-4 → 4

    天ヶ瀬 遥:それでも進んだぜ
    GM:この幼女つええな
    GM:27/40
    GM:では……次ラウンド!
    GM:挑みな!
    私市 水琴:再登場します……発情ランクは6に……
    ヰ乍 蒼治:再登場。発情ランク6→7に。もう女性の体そのものが劇物になるレベル。
    天ヶ瀬 遥:再登場! ランク6!
    GM:ではふたたび行動値順!
    私市 水琴:そしたら、その……人気のないところに消えて、解消しようと、思います……
    私市 水琴:あれ、ユーがいない……何処……?
    GM:よろしい。ではこの判定前に発情ランクをリセットだ
    GM:改めて意志判定どうぞ!
    私市 水琴:デバフ解消!いきます!
    私市 水琴:3dx
    DoubleCross : (3DX10) → 10[3,6,10]+4[4] → 14

    私市 水琴:完全に"賢者"
    GM:すっきりしすぎじゃない?
    私市 水琴:世界がクリアに見えます
    天ヶ瀬 遥:クリアしちまってるじゃねえか!
    GM:水飲んでたら噴くとこだわ
    天ヶ瀬 遥:やっぱり一発キメるって大事だな……
    GM:では、その解消シーンの前に
    GM:情報開示

    達成値:40 『クロス・ロードの回廊鍵』の強制的な追憶侵入は、未だ効果が続いている。
    これは、教団が秘匿していた王権保持者『星を愛でるもの』の力だ。
    これを打破せぬ限り、あなた達は追憶から逃れることができない。

    『星を愛でるもの』はやがて生まれ出でる怪物である。
    男女の肉の交わり、性の陶酔の果てに生まれ落ちるものであるが、
    今は母体の中にある為に、殺すことも、傷つけることすら叶わない。

    それは今、天ヶ瀬 遥の胎の中に宿っている。
    ……彼女の胎に雄の精を、女の歓びを与えることで、
    『星を愛でるもの』は本来の時を大きく逸脱し、未熟児のまま生まれるだろう。

    私市 水琴:(……ユーは、何処に……っ、ぁ)
    私市 水琴:歩くたびに、濡れた布が張り付いた股間が刺激されて熱を持つ。零れそうになる嬌声を押し殺しながら、
    私市 水琴:少女を探して、人気のない建物の中を歩いていた。
    私市 水琴:壁に片手を付かないことには真っ直ぐな歩行もままならず、目は潤み、口からは荒い息を溢し。
    私市 水琴:(……っ、こん、な……冗談、みたいな……)
    私市 水琴:認めざるをえない──自分の体は、完全に発情している。
    私市 水琴:今すぐにでも、刺激が欲しいと身体が戦慄いている。これが自分の家であったならば、そのまま気の済むまで自慰に没頭していたことだろう。
    私市 水琴:(……誰かに、酷い目に遭わされていなければ、いいけれど)
    私市 水琴:少女の安否を思いつつ、その思考は徐々に自らの肉欲に侵食されていく。
    私市 水琴:……人の目に付かない場所を、自然。探し始めていた。
    私市 水琴:「……っは、ぁ……」 零れる荒い吐息も、もはや隠しきれない。──限界だ。
    私市 水琴:お誂え向きに簡易な寝台のある部屋を、見つける。滑り込む。そうして、そこに座り込んで。
    私市 水琴:(……冷静に、ならなきゃ)
    私市 水琴:自分の吐き溢した愛液にぐっしょり濡れた股間に、手をするりと伸ばした──その時。
    ヰ乍 蒼治:が ちゃん!
    私市 水琴:「ぇ、あ」 足音に、気付かなかった。
    ヰ乍 蒼治:「はッ、はッ、はアッ……!!」血走った目。獣のような息遣い。汗でほつれる、紅い短髪。
    ヰ乍 蒼治:明らかに、私市水琴と同じ目的でこの部屋に入ってきただろうことが理解できた。そして、それは彼自身もまた。
    私市 水琴:「ヰ乍、くん……」 敵でなかったことに、安堵するも。その様子は、決して常時のそれではない。
    ヰ乍 蒼治:「ッ……水、琴、先輩」情欲を必死に嚙み殺すような、錆びた刃のようにざらつき鋭い声。
    私市 水琴:女の様子もまた、常時とは異なる。硬く引き結ばれていた唇は緩み、蕩けた瞳が男を見上げている。
    私市 水琴:そうして、上から覗き込めば。女の豊満な乳房も──動きやすさを重視して、防御という意味では随分と疎かになっている衣装から覗く肉が、
    私市 水琴:酷く、扇情的に。映るだろう。
    ヰ乍 蒼治:「ユーちゃんは……?いないンスか……?」その――圧倒的なまでの肉感、雌の体にフラフラと吸い寄せられるように。
    ヰ乍 蒼治:だが、その刹那。
    ヰ乍 蒼治:足を止める。
    私市 水琴:「探し、てて……でも、いなく、て……っ」
    ヰ乍 蒼治:「……水琴先輩は、大丈夫ッスか」
    私市 水琴:「だい、じょうぶ、って……なに、が」
    ヰ乍 蒼治:目付きと声音がひと時、彼女の知る――いつもの「ヰ乍蒼治」のものに変わる。
    私市 水琴:もう、すぐ。自分で自分を慰められるという安堵を得たというのに──途中で、中断されたのだ。
    ヰ乍 蒼治:「オレ、入って来ちゃったから……かなりキツいっすよね」
    私市 水琴:反動でより強く、疼き出す。体の芯がじんじんと火照り、絶え間なく蜜を吐く。
    私市 水琴:「……そう、思うなら……放って、おい、て」
    ヰ乍 蒼治:「……嫌っス」一歩踏み出す。「水琴先輩のそういうところが、オレは、こわい」
    私市 水琴:隠しきれない雌の匂いが、下着からボトムスから何からを濡らし、広がっている。
    ヰ乍 蒼治:「結局……今も、ユーちゃん探すの諦めて、一人でしようとして……そうだ」
    ヰ乍 蒼治:「先輩……一人が嫌いなのに、一人になりたがってるじゃないッスか。もう一回、寂しくなるのが怖いから……」
    私市 水琴:「一人で、するのは、もう慣れてる……っ、ぁ」
    ヰ乍 蒼治:うわごとのように、水琴の近くへ。常日頃から考えていたことが、ぽろりと出てしまったという面持ちだった。
    私市 水琴:「違う、わたし、は……ひとりでも、へい、き」
    私市 水琴:ぎゅ、と。身体を掻き抱く。その刺激がまた、ぞくぞくとした快楽へと変わって。
    ヰ乍 蒼治:「平気じゃ、ない」肩を優しく、抱く。
    私市 水琴:「……っ、ぁ♡」
    ヰ乍 蒼治:「平気じゃない……先輩が良くても、オレが」
    私市 水琴:その刺激だけで、甘い声が漏れた。
    ヰ乍 蒼治:「今は。そういうことじゃ、ダメっすか。ここは普通じゃない……普通のやり方でやっても、解消できるとは限らない」
    私市 水琴:「や、だ、め……っ、わたし、は……ぅ、くっ♡」
    私市 水琴:必死で理性を取り戻そうと、深呼吸をした。
    私市 水琴:──鼻腔に飛び込んできたのは、嗅いだことのない、臭い。
    私市 水琴:きゅうん、と下腹が疼いた。これが何の臭いなのかも分からず──否、本能的に、身体は気付いているのだ。
    私市 水琴:目の前の男を、雄と。見做している。
    私市 水琴:「………ぁ、ふ……♡」
    ヰ乍 蒼治:「……手伝います。マジで嫌だったら、蹴り潰してでも止めて下さい」有無を言わせぬ口調で。
    私市 水琴:とろん、と。表情が見る間に蕩けていく。そうして、一つ、こくん、と。小さく頷いて。
    私市 水琴:「……おねが、い」 消え入りそうな声で、懇願した。
    ヰ乍 蒼治:寝台に圧し掛かり、押しつぶすように抱きしめ、軽く額に口づけを落とす。
    私市 水琴:「……ぁ、うっ♡ そんな、いきな、りぃ……っ」
    ヰ乍 蒼治:ちょうど、彼女の下腹部に――圧倒的な雄の質量がぐり、と突き付けられた。立場を理解させ、屈服させるように。
    私市 水琴:「…………ぇ、あ」 知らない、圧。知らない、もの。だけれど、本能的に──ぞくり、と。震えた。
    私市 水琴:内側から布を押し上げている、それは。幾ら男性経験がないといえど──分からないほどに、初心ではない。
    私市 水琴:「まって、やだ、こんな……ところ、で」
    私市 水琴:「わた、し、したこと……な、い……っ」
    ヰ乍 蒼治:「大丈夫ス」頷く。「オレも、こんな形じゃいやだ」
    ヰ乍 蒼治:「……先輩の、ことは。ちゃんとしたところで、ちゃんとしたい。勝手ですけど」
    私市 水琴:ふるふると、涙声で首を振る。そうして、その言葉に安堵したように──きゅう、と、眉根を寄せて。
    私市 水琴:「……ば、か。こんな、こと……っ♡ ここ、だけ……ん、ふぁっ♡」
    ヰ乍 蒼治:「だから、今はせめて……一杯気持ちよくなって下さい」ぐり、と、下腹部を押し上げつつ。
    私市 水琴:「ぃ、あっ♡」 押し付けられる質量、布の先端から滲み出た雫の臭いに、また思考がくらりと揺れる。
    ヰ乍 蒼治:彼女の両手を軽々と左手一本で掴み、残る右手でブラジャーのホックをかちりと外す。
    私市 水琴:「……ぁ……っ♡」
    ヰ乍 蒼治:「……ブラ、可愛いっすね。似合ってます」
    私市 水琴:「いち、いち……言わ、ないでっ……」
    ヰ乍 蒼治:「誰にでも言うわけじゃないッスよ。ほんとだ」しゅる、とノースリーブのブラウスを脱がし、
    私市 水琴:水色のサテン地に、レースがあしらわれた上下セットの下着。たっぷりとした乳肉が、僅かに窮屈そうに収められている。
    ヰ乍 蒼治:離した左手で、極上の肢体を閉じ込めたジーンズも剥いてやる。
    私市 水琴:「ぁ、やぁ……っ♡」
    私市 水琴:言葉ではそう言いつつも、自ら僅かに腰を持ち上げて。
    ヰ乍 蒼治:「好きです」体に染み込ますように、耳を食む。ぽつりと落とすように囁いて、腰のうねりに合わせて。
    私市 水琴:異性の目には晒されたことのない女の柔肌が──陽に焼けていない、生来の白さを残した肌が。
    私市 水琴:「ひ、ぅっ?!♡」 耳朶にかかる吐息、声、そして刺激。
    ヰ乍 蒼治:手の動きは、驚くほどに巧みだ。新雪を踏み荒らすように、秘所を避けながら、あらゆるところに愛撫の足跡を残す。
    私市 水琴:それらの刺激だけで、既にたっぷりと蜜を吸い込んで色濃くなっていたショーツは、より用をなさない布切れになっていく。
    私市 水琴:特に、ここ1ヶ月。触れることはあっても、触れられることはなかった。
    私市 水琴:そこにたっぷりと情欲を掻き立てられて──止めに、与えられた刺激は。あまりにも甘美で。
    ヰ乍 蒼治:力強く揉み込む。内腿、鼠径部を通って、肋骨、横乳、腋に首筋。それを順番を変え、強度を見定め、幾度も繰り返した。
    私市 水琴:「や、ぁっ♡ あぅ、っ、ふーっ♡ ふーっ♡」
    ヰ乍 蒼治:「ずっと見てました。先輩のこと……こんなんで、寂しいのがなくなるかは解んないすけど」
    私市 水琴:ぷっくりと膨れ上がった突起にも、蕩けた決定的な場所にも触れられることなく。身体中を慣れた手付きが這い回る。
    ヰ乍 蒼治:その予兆に、眼前の雌の身体を融かし終わったことを知る。
    私市 水琴:「そん、なっ、言われて、も……、っ、信じられ、な、い……」
    ヰ乍 蒼治:「……高校ン時の友達から、聞いたンすよ。一個上の先輩に、歌がめっちゃ上手い人居るって」
    ヰ乍 蒼治:大きな――男のゴツゴツした右手で、ショーツをさっとずらし、ぷっくりと腫れたそこを丹念に揉み込む。
    私市 水琴:「ぃうっ?!♡ あ、うぅぅっ♡♡♡」
    ヰ乍 蒼治:「それで、探して、水琴先輩だって知って……だからオレ、文化祭で歌ったンすよ。ガラじゃないのに」
    私市 水琴:男の指を知らない、とろとろと蜜を吐き溢す熟れた口。
    ヰ乍 蒼治:挟み込み、陰核ごと擦る。何もかもを掴めそうなほどに大きな手で、彼女の雌を容赦なくもみくちゃにする。
    私市 水琴:周囲から丹念に捏ねられて、絶え間なく雌の匂いを溢れさせる。
    私市 水琴:「ぃ────っ、あぐっ♡ ふあ、あぁああああっ♡♡♡」
    ヰ乍 蒼治:「あはは……嬉しいな」もう一度、頬に口づけ。
    私市 水琴:「やだぁっ♡ そこ、っ、ぁ、きもち……ん、んんんっ♡♡」
    ヰ乍 蒼治:「オレの為に歌ってくれるんだ」そして、身体が弓なりになったタイミングで――追い立てるように。
    私市 水琴:口付けられた刺激に、またびくんと身体がわななく。
    ヰ乍 蒼治:太く長く滑らかな指を、ぬりゅりゅっ、と。雌穴に差し込み、鍵のように折り曲げる。
    ヰ乍 蒼治:「啼け」
    私市 水琴:「ちが、うたって、なんか……、あ、──ふっ、い、ぎっ?!♡」
    ヰ乍 蒼治:ぐちぐちぐちぐちぐちぐちっ♡
    私市 水琴:男の指が。太い、知らない太さの──刺激が。膣壁をこそぐように、奥に。
    私市 水琴:「や、あぁ♡っ~~~~~、ふ、あぁあぁああああっっ♡♡♡」
    ヰ乍 蒼治:王の手つきは優しく、それ故に容赦がない。
    私市 水琴:蕩けた膣襞が、侵入した指に喚起するように纏わり付く。
    ヰ乍 蒼治:温めていた乳首を抓り、吸い、揉みしだき、快楽の階段を三段飛ばしで駆け上らせる――否、転げ落ちさせる。
    私市 水琴:そう鍛えられた身体ではない。強烈な締付けではなく──やわやわとまとわりつき、包み込むような膣肉だ。
    ヰ乍 蒼治:「暖かいな、先輩のなか」
    私市 水琴:「んっ♡ ん、うううっ~~~っ♡ あうっ、や、っきもちい、あーっ♡ あーっ♡」
    私市 水琴:声を押し殺すことも、もはやできず。開いた形良い唇の隙間から、甘い嬌声を上げ続ける。
    私市 水琴:異性の経験はない。だが、身体は──膣奥で。感じられるように、なっている。
    ヰ乍 蒼治:雌を壊し、絆し、落とすための手つきが。男を知らぬ極上の女体に、情け容赦なく叩き込まれる。
    ヰ乍 蒼治:まるで彼女自身を爪弾き、楽器とするように。
    私市 水琴:柔肉に満たされた奥、快楽に蕩け、本能的に下りてきたそこも。
    私市 水琴:感じられる、作りをしている。
    ヰ乍 蒼治:ぐに、と――長い指が、熱い液を吐き散らかす子袋を捉えた。そして嬲る。
    私市 水琴:「い────ぎ、あ、あぁあぁあああああっ♡♡♡」
    ヰ乍 蒼治:「……もっと、気持ちよくするから」
    私市 水琴:自分の指では届かないところ。自分の中の、奥底。
    私市 水琴:そこを、自分じゃない指で嬲られることの快感を感受し、歓喜し。
    私市 水琴:「や、ぁっ♡ むり、そこぉっ♡ だめ、だめぇっ♡♡♡」
    ヰ乍 蒼治:「だめじゃない。大丈夫、可愛いよ」
    私市 水琴:「~~~~っ♡♡♡」 言葉に歓喜するように、きゅうきゅうと指を締め付ける。
    ヰ乍 蒼治:凄まじい学習速度でもって、手技を更に加速させる。陰核の根と子宮を同時に苛め抜き、叩くように。
    私市 水琴:「~~~ぁ、あああ゛っ♡ だめ、だめっ♡♡♡」
    ヰ乍 蒼治:「一杯気持ちよくなっていい。ここにいるって、声を上げて良いんだ」
    私市 水琴:「きもちよく、なるぅっ♡ あ゛ーっ♡ イくっ、イクっ♡」
    ヰ乍 蒼治:「今、何回いってるのか教えて欲しいな。ダメ?」
    私市 水琴:「わかん、にゃ、いっ……っ、あ、ああっぁあぁああああっっっ♡♡♡」
    ヰ乍 蒼治:誘うように揺れる乳首を爪で刺激しながら。
    ヰ乍 蒼治:「じゃあ、これから一緒に数えてみようか」
    ヰ乍 蒼治:その言葉は優しく、そして心底から無慈悲だった。
    私市 水琴:これから。もう、散々蕩けて、何度イッたかわからない身体を。
    私市 水琴:まだ、嬲られる。
    ヰ乍 蒼治:支配が最も喜びになることを、知っているような。
    私市 水琴:──女は、初めて男の身体を知った。
    ヰ乍 蒼治:「大丈夫だよ。何回か解らなくなっても、ずっと傍で一緒に居てあげる」
    ヰ乍 蒼治:「先輩のこと、好きだからさ」
    私市 水琴:それは、決定的な行為ではなかったけれど──確かに。女の身体に、消えない疼きを呼び起こす。
    私市 水琴:本能的に、求めるもの。
    私市 水琴:自分の肚に触れていた、圧。
    私市 水琴:雄の、証を。
    私市 水琴:「……ぁ、う♡」
    私市 水琴:蕩けた瞳から、快楽で涙さえ溢しながら。男を、見上げる。
    私市 水琴:まだ、暫く。この快楽の渦からは、逃れられない。

    天ヶ瀬 遥:――欲しい、欲しい、欲しい、欲しい。
    天ヶ瀬 遥:水を汲みについてきたまでは良かった。
    天ヶ瀬 遥:問題はその後だった。
    天ヶ瀬 遥:――言えるわけ、言えるわけない。
    天ヶ瀬 遥:初恋の相手に、そんな恥ずかしいことなど言える訳がなかった。
    天ヶ瀬 遥:体の中心から表皮の毛穴一つ一つまで熱が回っていって全身を這ったとしても。
    天ヶ瀬 遥:言うに言えなくて――そのまま、逃がしてしまった。
    天ヶ瀬 遥:せっかくのチャンスを。
    天ヶ瀬 遥:「……あれ?」
    天ヶ瀬 遥:そんな時だ。遠くから声が聞こえたのは。
    天ヶ瀬 遥:「私市さんだ……もう、こんな時に」
    天ヶ瀬 遥:――早くお兄ちゃんを探さなきゃいけないのに!
    天ヶ瀬 遥:そう思っても、体がついて行かない。甘くしびれるような感覚がずっと続いているのだ。
    天ヶ瀬 遥:――お兄ちゃんはたぶんどこかの部屋の中に隠れている。
    天ヶ瀬 遥:――そこに私が入ってきたら、きっと。
    天ヶ瀬 遥:「ひゃっ」
    天ヶ瀬 遥:がしゃん、という音が鳴った。
    天ヶ瀬 遥:流石に、なにかあったのに放っておいたら後味が悪い。
    天ヶ瀬 遥:「……仕方ないか」
    天ヶ瀬 遥:自分に言い聞かせ、私市水琴の様子を確認しにそっと建物へと近づいた。
    天ヶ瀬 遥:足元には砂、水を含んで粘土質になった砂を這わせて足音はギリギリまで消している。
    天ヶ瀬 遥:何かあっても大丈夫なようにと――
    天ヶ瀬 遥:「――ッ!?」
    天ヶ瀬 遥:部屋の壁に空いていた小さな穴、そのすぐ下に隠れて、会話する声を聞く。
    天ヶ瀬 遥:――お兄ちゃんの声だ
    天ヶ瀬 遥:まさか、まさか、落ち合う約束をしていたのか?
    天ヶ瀬 遥:そうも思った。
    天ヶ瀬 遥:まだ、まだ間に合う。今割って入れば!今なら!
    天ヶ瀬 遥:理性がそう叫んでいるが、怖かった。
    天ヶ瀬 遥:「…………」
    天ヶ瀬 遥:割って入るのが怖い?
    天ヶ瀬 遥:いまさらでは?
    天ヶ瀬 遥:教団の大人たちが何をしているのか、知らないわけではないのだから。
    天ヶ瀬 遥:だったら何が怖い?
    天ヶ瀬 遥:今ここで邪魔をして、一番怖いのは――嫌われることだ。
    天ヶ瀬 遥:今行ったら、お兄ちゃんに嫌われる。
    天ヶ瀬 遥:嫌われたら、また一人になる。
    天ヶ瀬 遥:お兄ちゃんに帰り道を見つけてもらった後、親を見つけてもらった後、嬉しくなんてなかった。
    天ヶ瀬 遥:またひとりぼっちになるくらいなら――永遠に迷っていれば。
    天ヶ瀬 遥:「お兄ちゃん……」
    天ヶ瀬 遥:もし、ああやって抱きしめられたら。
    天ヶ瀬 遥:ゾクリと背筋を冷たいものが上ってくる。
    天ヶ瀬 遥:嫌悪感は無い。むしろ、考えずにはいられないのだ。
    天ヶ瀬 遥:強い力で抱きしめられて、いっぱい心配してもらって、大丈夫だよと囁かれたい。
    天ヶ瀬 遥:夢のようだろうな、と。そして夢のように一つになるんだ。
    天ヶ瀬 遥:思い出す、思い出す。
    天ヶ瀬 遥:痛いほど張り詰めた胸の先端に指を拙く押し当てながら。
    天ヶ瀬 遥:彼から貰ったウインドブレーカーを噛み締めて、声を押し殺しながら。
    天ヶ瀬 遥:彼の匂いに包まれながら。
    天ヶ瀬 遥:ぐり、ぐり、ぐり、と。夢に見る彼の手を重ねて。
    天ヶ瀬 遥:周囲の砂の塊が折りたたまれ姿を変えて、服の上から強い力で押し付けられる。
    天ヶ瀬 遥:さっき握っていたから覚えている。手の形、力の強さ、ぬくもり。
    天ヶ瀬 遥:(わぁ……)
    天ヶ瀬 遥:眼の前の、穴の向こうの、あれはしらない。
    天ヶ瀬 遥:尊敬する人の、体の一部。
    天ヶ瀬 遥:あんなに大きなものが入るのか、と怖くなる。
    天ヶ瀬 遥:恐怖と裏腹に、彼の手を真似た砂像は服の上から円を描くように、もみほぐすように、大きな動きでまんべんなく自らを刺激する。
    天ヶ瀬 遥:教団の人々の行為を、自らの能力で覗き見ていれば、分かることだ。
    天ヶ瀬 遥:(大丈夫、大丈夫)
    天ヶ瀬 遥:二人の睦言を聞きながら、自らを慰める。下着が邪魔だった。
    天ヶ瀬 遥:急いで脱ぎ捨てながら、指を這わせる。
    天ヶ瀬 遥:自らの手にも余る大きさのそれが、自らの最奥に突き立てられる瞬間。
    天ヶ瀬 遥:「……っん」
    天ヶ瀬 遥:ウインドブレーカーを噛み締めながら、軽く絶頂する。
    天ヶ瀬 遥:――考えただけで、私。
    天ヶ瀬 遥:頭の中で早く早くと急かす声がする。
    天ヶ瀬 遥:――そうだ、私。
    天ヶ瀬 遥:――あれが欲しくて、思い出した。
    天ヶ瀬 遥:――今は好きなだけ盛り合っていれば良い。それで良い。
    天ヶ瀬 遥:――思い出した。それなら急がなきゃ。私が、彼のものにならなくちゃいけない。
    天ヶ瀬 遥:「んっ、んっ……んっ❤」
    天ヶ瀬 遥:『ブラ、可愛いですね』
    天ヶ瀬 遥:そう言われる自分を。
    天ヶ瀬 遥:子供向けの、本当にただ可愛いだけの、リボンがついた地味なものだけど。
    天ヶ瀬 遥:きっと彼は可愛いと言ってくれる。
    天ヶ瀬 遥:優しい人だから。
    天ヶ瀬 遥:壁の穴の向こうと同じように、私も。
    天ヶ瀬 遥:見ていた彼のものと同じサイズになるように、砂を固めて表面をなめらかに加工した張り型を、自分のぐちゃぐちゃになった芯に押し当ててみる。
    天ヶ瀬 遥:思わず、ウインドブレーカーを口から離してため息を付いた。
    天ヶ瀬 遥:なんて素敵なんだろうと。
    天ヶ瀬 遥:身体のあちこちを愛されながら、溶けるように一つになって。
    天ヶ瀬 遥:それはずっと存在した自分の中の大きな虚ろを満たしてくれるような、そういうもの。
    天ヶ瀬 遥:あの女としているのは、あくまでここを抜け出すために必要な行為。
    天ヶ瀬 遥:けど私に向けられるのは、間違いなく愛。
    天ヶ瀬 遥:助けたいと思って、私の幼い身体をどうしようもなく傷つけてくれる。
    天ヶ瀬 遥:私だけを、あの人だけが。
    天ヶ瀬 遥:もうすでに身体は完全にできあがっていた。
    天ヶ瀬 遥:彼の身体を模した張り型を、女性としての萌芽ともいうべき小さな突起に擦りつけて、押しつぶして。
    天ヶ瀬 遥:二度、三度、大きく体を震わせる。
    天ヶ瀬 遥:足りない、足りない、食べたい、もっと。
    天ヶ瀬 遥:吸い尽くしたい。何もかも。
    天ヶ瀬 遥:「……蹴った」
    天ヶ瀬 遥:子供とは思えぬ淫靡な笑みを浮かべる。
    天ヶ瀬 遥:魂だけはここにある。肉だ。精だ。それだけが足りない。
    天ヶ瀬 遥:それさえあれば、私は満たされる。また助けてもらえる。
    天ヶ瀬 遥:――大丈夫だよ、もう少しだからね。
    天ヶ瀬 遥:押し付けるように、腰をゆっくりと動かしながら、床へと雫をこぼす。
    天ヶ瀬 遥:少しだけ、その大きな像を、自らの陰部に押し当ててみる。
    天ヶ瀬 遥:入り口だけが大きく押し広げられていく感覚がはっきりとわかった。
    天ヶ瀬 遥:――案外、大丈夫かも。
    天ヶ瀬 遥:けど、だめだ。
    天ヶ瀬 遥:丁寧に、壊されるために、しっかりと。
    天ヶ瀬 遥:張り型の表面をまた砂状に戻して分解、足元に出来た水たまりを隠す。
    天ヶ瀬 遥:――まだ、子供だからなのかな。
    天ヶ瀬 遥:中の二人はまだ盛り上がっているというのに、案外疲れてしまってため息をつく。
    天ヶ瀬 遥:――けど、ちょうどいいか。
    天ヶ瀬 遥:何も知らない顔で、哀願しようと彼女は決めた。
    天ヶ瀬 遥:ここに救う魔性が己の中にあって、それを解き放つ為に彼が必要ならば。
    天ヶ瀬 遥:きっと彼は応えてくれる。
    天ヶ瀬 遥:それまで待って、待って、待てば良い。
    天ヶ瀬 遥:なにか忘れてないか? と頭の中で声がする。
    天ヶ瀬 遥:だがそれはどうでも良かった。
    天ヶ瀬 遥:まだ二人が行為に夢中なうちに、すっきりした顔で水飲み場の方へと戻っていったのだった。

    GM:……幾許かの時間が過ぎた。
    GM:もしかすると主観では、丸一日以上が経過しているかも知れない。
    GM:さして腹も減らず、喉の渇きは尽きぬ水源──噴水で慰められる。
    GM:神殿の外の空は、いつまでも夜中。
    GM:月の無い星空のままであった。
    GM:……あなた達の調査は、一通り、済んだ。
    于 幽悧:「──つまり、あんた達の集めた情報を統合すると」
    平坂 歩:「そういう事になるわけだ。……あっはっは、大変だーぁ」
    ヰ乍 蒼治:「ええ……つまりその……一発かまさないと」親指を人差し指と中指の間に入れるジェスチャー。
    ヰ乍 蒼治:「ヤバ存在が生まれちゃうってことなのかよ」
    私市 水琴:「…………」 視線を露骨にそらしている。
    天ヶ瀬 遥:「そ、そんなぁ……」
    天ヶ瀬 遥:「……わ、わたしまだ小学生なのにぃ」
    天ヶ瀬 遥:などと言っているが――勿論、ノリノリだ。
    平坂 歩:「生まれちゃうって言うか、育っちゃうって言うか?」
    私市 水琴:「言う通りよ。彼女は未だ……この歳なのよ。子供よ?」
    ヰ乍 蒼治:「……ふざけてるな」顔を覆う。
    天ヶ瀬 遥:「昔から祟られ慣れてるけど、その、こういうのは“初めて”で……」チラと蒼治の顔を見上げる。
    于 幽悧:「……………………」何か言いたげな顔で水琴を見ている。
    私市 水琴:「……ユー、ええと、その……」 ごにょごにょ。「……こ、こういうのは! 大事な人のために取っておくものでしょう!」
    于 幽悧:「……………………」さらに慳貪な顔になる。
    天ヶ瀬 遥:「で、でも、その……みなさんが脱出するため、なら……」
    天ヶ瀬 遥:「その相手が……お兄ちゃん、なら」
    ヰ乍 蒼治:「!?」座っていた噴水から滑り落ちる。
    私市 水琴:「あー……」 顔を覆って、ユーに手を伸ばし。逃げられる。
    ヰ乍 蒼治:「……あ、あー……」
    ヰ乍 蒼治:発情は未だ解けてはいない。結局先程の常時は、私市水琴の慰撫に終始したからだ。
    天ヶ瀬 遥:「安心できるって、大事だと思うんです」
    天ヶ瀬 遥:「他に道が無いなら、せめて信じられる人に……私を……」
    天ヶ瀬 遥:――ここで。
    天ヶ瀬 遥:――まだ幼い自分が覚悟を決めてひたむきな思いで懇願したら。
    天ヶ瀬 遥:――止められる者は居ない筈だ。
    天ヶ瀬 遥:そう確信して。
    私市 水琴:「…………私は、反対よ。こんなの、間違ってる」
    ヰ乍 蒼治:「……先輩」
    天ヶ瀬 遥:――こいつ。
    天ヶ瀬 遥:――なんだかんだ言って未練たらたらか?
    天ヶ瀬 遥:「助けて……お兄ちゃん……」
    平坂 歩:「倫理的な問題は、まぁさておいてだ」
    平坂 歩:「では代替手段があるのかな、君。水琴ちゃん?」
    私市 水琴:「……通常通りに生まれ落ちた怪物を打倒するという手段は?」
    平坂 歩:「生まれ落ちるまでに、どれほどの期間が掛かるかわからない」
    平坂 歩:「……ついでに言うと、その怪物がどのような形で、どれだけの規模で生まれてくるのかもわからない」
    平坂 歩:「母体が小柄だと出産の危険度は増す──という懸念が、この場合は桁が違ってくるだろうね」
    私市 水琴:ふぅ、と大きく息を吐いて。「……分かってるのよ」
    私市 水琴:「私のエゴでしかないって。……だけど」
    私市 水琴:かつ、かつ、と。歩を進め、少女の正面に立つ。
    天ヶ瀬 遥:「私なら大丈夫です!」
    天ヶ瀬 遥:なにせこちらは何をしたか見ている。
    天ヶ瀬 遥:今更怖いものは無い。
    私市 水琴:少し腰を落として、視線を合わせて。「……本気なのね?」
    天ヶ瀬 遥:「……失礼な」
    天ヶ瀬 遥:六年前から。
    天ヶ瀬 遥:あの時から
    天ヶ瀬 遥:今まで。
    天ヶ瀬 遥:「初恋ですよ」
    ヰ乍 蒼治:「……遥ちゃん」顔を上げる。
    平坂 歩:「はいはい、そこまで」
    平坂 歩:ふたりの間に割り込むように進み出て、
    平坂 歩:「母体保護。……と、水琴ちゃんが馬に蹴られないため」
    平坂 歩:「ここらで手を打たないかい。ね?」
    私市 水琴:「……彼女が本気でそれを望んでいるなら。私が口出しできる範囲は──超えているわ」
    私市 水琴:「言ったでしょう。私の、エゴ。我儘だって」
    ヰ乍 蒼治:「そうだね、歩さん。でも」こちらも近くに歩み寄る。
    ヰ乍 蒼治:「……一つだけ、違うことがある。遥ちゃんがオレに抱かれるんじゃなくて」
    ヰ乍 蒼治:「オレが遥ちゃんを抱くんだ。だから、オレのせいだ」
    ヰ乍 蒼治:「水琴先輩は、正しいよ」
    平坂 歩:「……だからそういう格好良い台詞は」
    平坂 歩:ズボンの前に視線を落として
    平坂 歩:「格好を付けられる時に言うべきだと私は思うなぁ」
    天ヶ瀬 遥:「…………」
    天ヶ瀬 遥:「格好いいですよ、お兄ちゃんはずっと❤」
    私市 水琴:「…………」 露骨に視線を逸らす。あまり見てしまうと──思い出してしまいそうだったから。
    ヰ乍 蒼治:「あ~バッカ!!見ないでよも~~!!大変なんだぞ!!」
    平坂 歩:「あはははははっ。……さ、ほら行こう、水琴ちゃん」
    平坂 歩:「後は若いふたりに──というやつだ。あまり見物客がいてもよろしくないだろう」
    平坂 歩:「……それとも、後学のために見ていく?」
    私市 水琴:「そうね、私がいても……な、ぁっ」
    私市 水琴:ぱくぱくと、驚愕とも困惑ともつかない声が漏れる。
    天ヶ瀬 遥:「見られても大丈夫ですが」
    ヰ乍 蒼治:「オレが良くねえよ!?遥ちゃんももっと自分を大切にしなさい!」
    私市 水琴:「…………こ、こちらから願い下げです! ほら、ユーも、行きましょう!」
    平坂 歩:「あはははっ、だってさ」
    ヰ乍 蒼治:「っつか歩さんは隙あらば変なこと吹き込まないでよも~~」
    于 幽悧:「……このロリコン」
    于 幽悧:この呟きはどうにも、水琴へ向けられたもののようであった。
    天ヶ瀬 遥:「……えへへ」
    私市 水琴:「な、どうしてそうなるの……っ!」

    天ヶ瀬 遥:「それでは――ふつつかものですが」
    天ヶ瀬 遥:服を綺麗に畳んだ上で。
    天ヶ瀬 遥:「よろしくお願いいたします」
    天ヶ瀬 遥:生まれたままの姿で三指ついて頭を下げる。
    ヰ乍 蒼治:「……うん。よろしくね」既にシャツは脱ぎ、鍛え上げられた体が晒されている。
    天ヶ瀬 遥:上体をあげると、年の割に豊かに膨らんだ乳房が先端をツンと尖らせている。
    天ヶ瀬 遥:姿勢も良いためか、特に目を引く。
    ヰ乍 蒼治:抜身の山刀のような獰猛な体躯で、少女に向けてぺこりと頭を下げて。
    ヰ乍 蒼治:(……でっか)
    天ヶ瀬 遥:影になっているが、正座した足の隙間に覗く茂みはまだ薄い。
    天ヶ瀬 遥:お腹が少しだけぽっこりとしているのは、幼さのせいか、それとも。
    天ヶ瀬 遥:「えっと……まずは、手、でしょうか」
    天ヶ瀬 遥:「教団の人たちがそういうのをしていたのは、見えたことがあるので」
    ヰ乍 蒼治:成熟と非成熟の淫らなコントラストに、更に砲身の角度が上を向く。
    ヰ乍 蒼治:「そうだね。口でしてもいいけど、多分大きすぎると思うし」
    天ヶ瀬 遥:「いえ、大きくとも」
    天ヶ瀬 遥:冷たくて小さな手を両側面にピッタリと寄せて、先端に唇をつける。
    天ヶ瀬 遥:――唇より先に、口づけちゃった。
    ヰ乍 蒼治:びくり、と身を震わせる。
    ヰ乍 蒼治:「……じゃあ、さ、一緒に弄り合いしようか」
    天ヶ瀬 遥:鈴口を軽く舌で刺激して。それから顔を上げる。
    天ヶ瀬 遥:「……はい❤」
    ヰ乍 蒼治:少女の顔より大きく、太く、雄々しい形をとったそれ。
    天ヶ瀬 遥:一度手を離して、ゆっくりとベッドに寝そべる。
    天ヶ瀬 遥:無防備な身体、細い四肢。
    天ヶ瀬 遥:少し力を込めれば折れてしまいそうだ。
    ヰ乍 蒼治:女を削り穿ち篭絡させる、馬にも似た、閨の王の如き一物が、少女の前に突き付けられる。
    天ヶ瀬 遥:乱れた黒髪の奥の情慾に焦がれた視線が、巨大な肉茎に釘付けになる。
    天ヶ瀬 遥:「どうされたいですか?」
    ヰ乍 蒼治:こちらも、空色の瞳が、薄墨がけぶる花弁にくぎ付けになる。
    ヰ乍 蒼治:「……そうだな。お互いに、舐め合おっか」
    ヰ乍 蒼治:「こんなことにはなっちゃったけど、オレもちゃんと気持ちよくするから」
    天ヶ瀬 遥:「……その前に」
    天ヶ瀬 遥:「チューしてください、恋人のやつ」
    ヰ乍 蒼治:「……オレで、良いの?」
    天ヶ瀬 遥:「あなたが良いんです」
    天ヶ瀬 遥:「全部、全部、全部」
    天ヶ瀬 遥:「全部あなたにしたいんです」
    ヰ乍 蒼治:「いい加減な奴だよ。いろんな人とエッチしてるし、王様なんて夢も止められない」
    ヰ乍 蒼治:そう言いながらも体勢を変え、既に手が顔に伸びている。
    天ヶ瀬 遥:「じゃあ私は王妃様になります」
    天ヶ瀬 遥:「そうでなくとも――あなたが」
    天ヶ瀬 遥:あなたが築く全ての罪を。
    天ヶ瀬 遥:小さな手が、蒼治の頬に触れる。
    ヰ乍 蒼治:「……頑張ったな。君は、凄い奴だ」頭をぐっと抑えつけ、激しく口づける。
    天ヶ瀬 遥:「んっ!」
    天ヶ瀬 遥:いくらオーヴァードでも子供の力だ。
    天ヶ瀬 遥:そんなことをされれば抵抗は出来ない。
    天ヶ瀬 遥:そして、その抵抗できない力で、愛する人の欲望を受け止められることで。
    天ヶ瀬 遥:「うぁ……あ」
    ヰ乍 蒼治:ヰ乍蒼治は閨の王だ。口づけ一つで、生娘に百の絶頂を与えることすら。
    天ヶ瀬 遥:拙い動きで、蒼治の口の中に吸い付く。
    天ヶ瀬 遥:――満たされていく。
    ヰ乍 蒼治:肉厚の舌を食み、歯列をなぞって、口の肉をほぐして、戯れのように突き放す。
    天ヶ瀬 遥:足の小指をピンと伸ばし、大きく息を吐きだす。
    ヰ乍 蒼治:淫蕩な王に玩弄される、小さな女王のように。絶頂の吐息さえも喰らわれ、責めの糧とされる。
    天ヶ瀬 遥:飢えた雛のように、小さな唇がそれを追う。
    天ヶ瀬 遥:もっと、もっと、と。
    ヰ乍 蒼治:追い打ちをかけるように、太い指がぞるりと秘所へ。
    天ヶ瀬 遥:薄くて、ほのかに紅を差した唇を。
    天ヶ瀬 遥:「い゛っ!?❤」
    ヰ乍 蒼治:濡れているのは承知している。故にこれは、拡げてほぐし、追い詰めるための手管。
    天ヶ瀬 遥:腰を動かして、太い指にじぶんの大事な場所を押し付けようとたどたどしく動く。
    天ヶ瀬 遥:流れ込む手練手管の記憶どころではなくなり、もはや欲望に身を任せるばかりだった。
    ヰ乍 蒼治:数回の往復で幼いながらも感じる箇所を探り当てられ、そこを容赦なく男の指で暴かれる。
    天ヶ瀬 遥:「んっ❤ そこ❤ やさしく、優しくぅ……」
    ヰ乍 蒼治:ほじくると言った方が正しい。まさにそれは拷問だった。
    天ヶ瀬 遥:まだ丸みの残る頬を上気させながら、愛玩する。
    天ヶ瀬 遥:「だっ、だめっ、こんな……だめだよぉ……」
    ヰ乍 蒼治:「言ったろ。気持ちよくするって」
    ヰ乍 蒼治:ちゅ、と口を吸い、クリームに角を立てるように離す。
    天ヶ瀬 遥:そう言いながら、男の巨大な分身へと手を伸ばす。
    ヰ乍 蒼治:「舐めて」
    天ヶ瀬 遥:「……はい」
    ヰ乍 蒼治:じっとりと、獣のような目つきが突き刺さる。
    ヰ乍 蒼治:それは異形だった。女を喰らい、淫水に焼けたどす黒い巨魁。
    ヰ乍 蒼治:血管の一筋、襞の一房に、徹底的に女を屈服させた記憶が詰まっていることを感じ取れるだろう。
    天ヶ瀬 遥:一度上体を起こしてから、足の間に頭をうずめる。
    天ヶ瀬 遥:慈悲を乞うて額づくかのように、小さな口で先端に奉仕する。
    天ヶ瀬 遥:フェロモンとでもいうべき、男性の匂いに、頭がとろけそうになる。
    天ヶ瀬 遥:そして伝わってくる。
    天ヶ瀬 遥:えぐられた人々の記憶。悦楽。
    天ヶ瀬 遥:それだけで――
    天ヶ瀬 遥:「もっ、おっ❤ おごっ❤」
    天ヶ瀬 遥:小さく震える。
    ヰ乍 蒼治:「勝手に読んだね?悪い子だな」
    ヰ乍 蒼治:「君もこうなるんだから、皆と仲良くして欲しいな」
    天ヶ瀬 遥:空いた手で精巣の詰まった袋を撫でさすりながら、構わず記憶を読み続ける。
    天ヶ瀬 遥:――めちゃくちゃにされる。
    天ヶ瀬 遥:――泣いても許してくれない。
    天ヶ瀬 遥:――いや、違う。泣きながらめちゃくちゃにされたい。
    天ヶ瀬 遥:「うっ、う……」
    天ヶ瀬 遥:「仲良く……」
    ヰ乍 蒼治:優しいがゆえに暴力的な手つきで、頭を撫でる。
    ヰ乍 蒼治:「そう。仲良く」
    天ヶ瀬 遥:ぺろ、と裏筋を舐めあげてから。
    天ヶ瀬 遥:顔を見上げる。
    ヰ乍 蒼治:「大丈夫。オレはきみのこと、ちゃんと好きだ」
    天ヶ瀬 遥:「ふふ、ずっと仲良しだよ?」
    天ヶ瀬 遥:いたずらっぽく笑う。
    ヰ乍 蒼治:「……嘘」
    天ヶ瀬 遥:「バレちゃった」
    ヰ乍 蒼治:がっ!と押し倒す。
    天ヶ瀬 遥:「きゃあ!」
    天ヶ瀬 遥:悲鳴をあげながら、大きく足を開く。
    ヰ乍 蒼治:「君は良い子だけど、嘘つきだな。何かを隠しながら、抱かれようとしてる」
    ヰ乍 蒼治:「全部出せ。オレのものにする」
    天ヶ瀬 遥:「……いいよ」
    ヰ乍 蒼治:にぢ、と。あまりにも大きい肉槍が。
    天ヶ瀬 遥:「私、お兄ちゃんを独り占めしたいの」
    天ヶ瀬 遥:「他の女に渡したくない」
    ヰ乍 蒼治:幼い秘所に擦り付けられる。
    ヰ乍 蒼治:「……じゃあ、一回勝負をしてみようか」
    ヰ乍 蒼治:「ちょっと本気を出すから」
    天ヶ瀬 遥:「どうせお兄ちゃんは私以外も助けるし、私以外も抱くんだと思うと、腹が立って……え?」
    ヰ乍 蒼治:「君が、全部受け止められるかどうか――」
    天ヶ瀬 遥:「む、むり……!❤」
    ヰ乍 蒼治:――ず ぼちゅッ!!!!!!!!
    ヰ乍 蒼治:絶頂を何重にもまとめて叩き込まれたかのような。
    天ヶ瀬 遥:「駄目駄目駄目だ、イ゛っ……ン❤」
    天ヶ瀬 遥:ぶ ちぃ
    天ヶ瀬 遥:幼膣の柔肉が引き裂かれ、鮮血を吐き出す。
    天ヶ瀬 遥:体の奥まで貫かれる未体験の激痛が全身に走る。
    ヰ乍 蒼治:だが――痛みすらも快楽の洪水にそのまま流し去るような、無慈悲で的確な挿入。
    天ヶ瀬 遥:「あい゛っ! イギィ……ひぃ❤ ひぃ❤ ひっ……❤」
    ヰ乍 蒼治:片手で発育の良い尻をやわやわと揉みしだきながら、口づけを落とす。
    天ヶ瀬 遥:頭の中が真っ白になる。無心に口づけを返しながら、貪欲に足を絡める。
    ヰ乍 蒼治:豊かに育った胸の先端をカリカリと引っ掻き、快楽の芯を捕え続けて離さない。
    天ヶ瀬 遥:痛みだ。
    天ヶ瀬 遥:そして快楽だ。
    ヰ乍 蒼治:信じられないほどの快楽を与え、女を善がらせ続けてきた蓄積。
    ヰ乍 蒼治:それは経験ばかりが先行した少女にとっては、天災と言うしかなく――
    天ヶ瀬 遥:「なるぅ……仲良くなるからぁ……もっと、もっとしてぇ……❤ なんでもするから……❤❤」
    天ヶ瀬 遥:知っていた。知ってはいた。
    天ヶ瀬 遥:しかし、みずからの身体で味わう快楽がコレほどのものとは。
    天ヶ瀬 遥:すでに多くの記憶を読んでいた彼女の身体は、すでにその快楽を知っていたがゆえに。
    天ヶ瀬 遥:生身に叩きつけられる大量の衝撃を悦楽として受容する。
    ヰ乍 蒼治:「良いよ。君のこと、好きだから。オレの夢を笑わないでくれた」
    天ヶ瀬 遥:「遥もね、大好きだよ。お兄ちゃんだけが、手を繋いでくれたから」
    天ヶ瀬 遥:「だからもう――もう」
    天ヶ瀬 遥:――離さないで。
    ヰ乍 蒼治:「そっか。読んでるから、耐性があるのか……じゃあ、もうちょいきちんと躾けても良いかな」
    ヰ乍 蒼治:ぎゅう、と手を握る。きつく。
    天ヶ瀬 遥:その言葉に、力に、ゾクリと震える。
    天ヶ瀬 遥:「そのまま」
    ヰ乍 蒼治:「うん。このまま、犯すよ」
    天ヶ瀬 遥:淫靡に微笑む。
    天ヶ瀬 遥:「めちゃくちゃにして」
    ヰ乍 蒼治:中でさらにぎちぎちと張りつめる、雌殺しの巨根。それが、ゆっくりと、幼膣を掻きむしる。
    ヰ乍 蒼治:そして、弓が放たれるように――叩き込まれる。
    天ヶ瀬 遥:すでに限界まで詰め込まれていたものが、もうひと押し。
    天ヶ瀬 遥:それは本来ならば痛みでしかないし、それは本来ならばダメージにほかならない。
    天ヶ瀬 遥:――が。
    天ヶ瀬 遥:その傷こそが、痛みこそが、彼女の喜びにほかならない。
    天ヶ瀬 遥:「あっ❤」
    ヰ乍 蒼治:ぶぼちゅ、とか、どばちゅ、とか、明らかに尋常ではない湿り気と水音を帯びながら、
    ヰ乍 蒼治:「マゾ」
    ヰ乍 蒼治:「欲しがり」
    ヰ乍 蒼治:「変態」
    ヰ乍 蒼治:耳元でささやかれ、抱き締められる。
    天ヶ瀬 遥:一際高い雌の声と、先端へ物欲しげに吸い付く肉の天井が。
    ヰ乍 蒼治:「君みたいなのは、ずっとオレが見てないとダメだな。愛してる」
    天ヶ瀬 遥:「はい……遥はお兄ちゃん専用の弱々欲しがり変態マゾです……」
    ヰ乍 蒼治:「良くできまし、たっ」
    天ヶ瀬 遥:「なので全身お兄ちゃんのものにしてください……❤」
    天ヶ瀬 遥:「えへっ……」
    ヰ乍 蒼治:その言葉に応えるように、更に腰を使う。
    ヰ乍 蒼治:徹底的にメスを虐め抜き、価値観を壊して快楽を刻み付けるように。
    天ヶ瀬 遥:その乱暴な行為を当たり前に受け入れる。
    天ヶ瀬 遥:誰よりも、強く、激しく、無惨に壊される為に。
    ヰ乍 蒼治:「イけ、イけ……遥!」
    天ヶ瀬 遥:「あっ、うっ❤………ひぃいいいいいいいっ❤❤❤❤」
    天ヶ瀬 遥:「いぎぃいいいいいっ!」
    ヰ乍 蒼治:そして、破城槌のようなものが――くたくたになった子宮を、虐待するように突き上げて。
    ヰ乍 蒼治:「っ、ぐ、うう――ッ!」
    天ヶ瀬 遥:ガクン、ガクン、ガクンと痙攣を始めた肉体が、強く締め付けて。
    ヰ乍 蒼治:その締め付けに呼応するように、ごん太の亀頭が一際膨らみ――
    ヰ乍 蒼治:どびゅぼっ、びゅるるるるるるるるるっ!!びゅう~~~~~~~っ♡
    天ヶ瀬 遥:体の内側を大量の液体が叩いていく。
    ヰ乍 蒼治:本物の雄にのみ許される、子宮を焼くような射精。
    天ヶ瀬 遥:それが自分の胎をのぼり、染み渡っていく。
    ヰ乍 蒼治:溶鉄を流し込むように、少女を決定的に女に焼き入れ、二度と離れないように固着する。
    ヰ乍 蒼治:あまりの勢いに、地の底から響くようなくぐもった音が、少女の腹の外にも聞こえてくる。
    天ヶ瀬 遥:身体に潜んでいた異物が神経の高ぶりと共に明滅し、脳まで熱が回っていく。
    天ヶ瀬 遥:「かっ……あ」
    ヰ乍 蒼治:射精は、少女の体感時間では、一時間にも、二時間にも、それ以上にも及んだろう。
    天ヶ瀬 遥:「ママにされちゃった……されちゃった」
    天ヶ瀬 遥:その声はほんのりと喜色が滲んでいて。
    天ヶ瀬 遥:足を絡めて、お代わりを乞うように軽く腰を揺する。
    ヰ乍 蒼治:「ああ。よく頑張ったね」乱れた黒髪を搔き上げ、また、女に堕とすための口づけを落とす。
    天ヶ瀬 遥:「……もうちょっと」
    ヰ乍 蒼治:「ん?」
    天ヶ瀬 遥:「もうちょっと、このままでいて、いい?」
    ヰ乍 蒼治:びき、と。
    ヰ乍 蒼治:当然のように、硬度は失われていない――むしろ、角度が上がっているような節すらある。
    ヰ乍 蒼治:「”もうちょっと”と言うか……多分」
    天ヶ瀬 遥:「えっ?」
    ヰ乍 蒼治:「そっちがトぶまでは、付き合って貰うから」
    天ヶ瀬 遥:「ひっ……❤」
    ヰ乍 蒼治:王の声は、あまりに優しく。
    ヰ乍 蒼治:そしてあまりに無慈悲に――処刑を告げる。
    天ヶ瀬 遥:「死んじゃうよぉ……❤」
    天ヶ瀬 遥:それはそれは甘い声で。
    ヰ乍 蒼治:がしり、と、優しく、そして有無を言わせぬ力で幼い腰を掴み。
    ヰ乍 蒼治:「大丈夫。死ぬより気持ちよくしたげるからさ」
    ヰ乍 蒼治:「愛してるよ」
    ヰ乍 蒼治:そして閨には、女の断末魔が響く。

    GM:──ふたりを残した部屋から、少し離れた、また別の部屋。
    平坂 歩:「いやはや全く、とんでもない事になっちゃったねえ」
    平坂 歩:他人事のようにけらけら笑う女は、その部屋のベッドをひとりで占領して横たわっていた。
    私市 水琴:疼きも完全ではないものの、解けて。……それでも、今からどこぞかで行われているであろう行為を思うと。
    私市 水琴:「……まったくです」 部屋のソファに、脱力したように座り込んでいる。
    于 幽悧:ソファの、その隣に座っている少女は、まだじっとりとした視線をあなたへ向けている。
    于 幽悧:「……………………」
    私市 水琴:「……ユー。そろそろ、機嫌を直して」
    于 幽悧:猫がそうするように、そっぽを向いたまま身体だけ押し付けてくる。
    平坂 歩:「随分仲良くなったものだ。殺し合った相手だろうに」
    平坂 歩:「どうしたの。一緒に吊り橋でも渡った?」
    私市 水琴:困り顔をしたまま、それでもそうっと──手を伸ばし。跳ね除けられないか恐る恐るといった風に、頭をゆるりと撫でる。
    私市 水琴:「……ある意味、そうかもしれないわね」
    于 幽悧:「関係ないでしょ」頭を撫でられながら、平坂に威嚇的な態度を示すも
    平坂 歩:「じゃあ、水琴ちゃんが見当たらなくなってた時は」
    平坂 歩:「ふたりでどこかで休んでたのかな?」
    于 幽悧:「えっ?」
    于 幽悧:くるっ、と首をあなたに向ける。
    私市 水琴:拒まれないことに安堵し、髪を梳ろうと──していた手が、止まる。
    私市 水琴:「……わ、私は、ユーを探そうと……」
    私市 水琴:何かを思い出したのか、じゅん、とまた。湿る。
    私市 水琴:「……結局、見つからなくて。ユー、何処に行ってたの?」
    于 幽悧:……何かで思考を遮られていなければ、ノイマンシンドロームの所有者だ。
    于 幽悧:ぱち、ぱち、と瞬きを二度。それで粗方の状況から、
    于 幽悧:「……さてはあんた、あの男と……!」
    平坂 歩:「えっ。なになに。……えっ、どういうこと?」
    私市 水琴:話題を逸らそうとするも、時既に遅しで。
    于 幽悧:何かを勘付いたらしい少女と、
    平坂 歩:もう少しで気付くだろう女と。
    私市 水琴:「…………」 視線をあちやこちやにやって、沈黙する。耳まで真っ赤だ。
    平坂 歩:「……はっはーん。なるほど、なるほどぉ?」
    平坂 歩:「まぁ確かに、そういう時に彼はうってつけの人材だものねぇ?」
    平坂 歩:にやにや。
    平坂 歩:「上手いし、タフだし」
    私市 水琴:「ち、ちが……っ! シたわけじゃ、なくてっ!」
    私市 水琴:慌てて取り繕う。が。「……あっ」
    于 幽悧:「……シたわけじゃあない、なら」
    于 幽悧:「じゃあ、どこまではしたってのよ……?」
    于 幽悧:ずいっ、と距離を詰めてくる。……何やら興味津々だ。
    私市 水琴:「…………っ、言わない。言いま、せん」
    平坂 歩:「そういう時はねぇ」
    私市 水琴:両手で顔を隠すように、完全に項垂れた体勢になって。
    平坂 歩:「月並みなやり方になるけど──身体に聞く、なんて手段があるよ」
    平坂 歩:ベッドから降りて、ソファの逆サイドへ。
    平坂 歩:項垂れた彼女の耳元へ口を寄せる。
    私市 水琴:「……そんな、ことされたって──ひ、ぅ?!♡」
    平坂 歩:「……別に責めてる訳じゃない。あの状況じゃ仕方がないさ」
    平坂 歩:「でも……どうだった?」
    平坂 歩:「何をされたんだろう。気持ちよかったのかなぁ」
    平坂 歩:「彼は結構強引だろう? 手は大きくて、力も強くて──」
    私市 水琴:元より敏感な耳元へ、至近距離で当てられる吐息。声。
    于 幽悧:「……なによ、ズルい。私はひとりで我慢してたのに」
    于 幽悧:逆側の耳に吹き込まれる、少し高い声。
    私市 水琴:「……っ、あ……ユー……ちがう、ちがうの……っ」
    于 幽悧:「水琴だけ、ひとりで気持ちよくなって満足してたんだ?」
    于 幽悧:「……どんなやつよ。何されたの。あんたの、どこに」
    私市 水琴:「う、ぅぅ……」
    平坂 歩:「……やきもち、焼かれてるねぇ」
    平坂 歩:「かわいい」
    私市 水琴:疼く。否応なしに、先程触れられていた場所がじんじんと熱を持つ。
    私市 水琴:「……ほんと、は。ユーが、つらいだろう、って……本当、よ」
    私市 水琴:「貴女を、探してたの……だけ、ど」
    私市 水琴:懺悔のように、言い訳のように。
    于 幽悧:「見つける前に我慢できなくなった、って訳?」
    私市 水琴:「…………」 項垂れたまま、こくん、と。頷く。
    于 幽悧:「それで、ちょうどいい男がいたから……そいつに慰めてもらったんだ」
    于 幽悧:「ふぅん」
    于 幽悧:声が、細く、多分に吐息の混じったものになって。
    于 幽悧:「……淫乱」
    于 幽悧:「すきもの」
    于 幽悧:「変態」
    私市 水琴:「……っ、あ、ちがっ……♡」
    平坂 歩:「違うよねぇ。あの状況じゃ仕方がなかったんだ、うんうん」
    平坂 歩:「水琴ちゃん、君は悪くないんだよ」
    平坂 歩:「悪くない、なんにも」
    平坂 歩:「気持ちよくなるのは、いいことなんだ」
    平坂 歩:「君は悪くない、悪くない、悪くない──」
    私市 水琴:「ちが、うのっ、そんな……わた、し……」 譫言のように呟いた女の視線が、優しい言葉の主に向けられる。
    私市 水琴:前髪の隙間から覗く瞳は、情事を思い出したせいか、ひどく潤んでいる。
    于 幽悧:「教えなさいよ、変態」熱く濡れた息が、後ろから耳を擽る。
    于 幽悧:「何処を、どんな風にされたのか。あんたの口から言いなさいよ」
    于 幽悧:「……おなじくらい酷くしてやるから、覚悟しなさい」
    私市 水琴:「ん、ぅっ♡ あ、やあ……むり、恥ずか、し……」
    平坂 歩:「腰、浮かせて」
    平坂 歩:「……脱がないとまた汚れちゃうよねぇ、それは困るよね」
    平坂 歩:「大丈夫。ここには私達しかいない」
    平坂 歩:「君を気持ちよくしてくれる人しかいないよ……」
    私市 水琴:「…………っ」 唇をぎゅう、と噛む。また乾かしてほしいと頼めば──バレてしまう。
    私市 水琴:ゆるゆると、腰が。浮いていく。
    平坂 歩:……ソファを降りる。床に膝立ちになる。
    平坂 歩:浮かされた腰の下に手を入れて、器用にジーンズもショーツも抜き取ってしまう。
    于 幽悧:「……やっぱり変態じゃない」
    于 幽悧:「あれだけ言われて、濡れてる」
    私市 水琴:……新しい蜜で、ぐっしょりと濡れた下着が人の手の内に。
    私市 水琴:「や、ぁ……」
    私市 水琴:消え入りそうな声で、羞恥に身を震わせる。
    于 幽悧:「どうせ、変態のあんたの事だから──こんな風に」
    于 幽悧:あなたのものより更に細く繊細な指が──けれども、
    于 幽悧:か細さと裏腹に力強い指先が、ぎゅうっと秘芽を摘まんだ。
    私市 水琴:「ひ、ぅううっ?!♡♡♡」
    私市 水琴:突如与えられた電撃のような刺激に、がくがくと身体を震わせる。
    平坂 歩:床の上から、手が伸びる。
    平坂 歩:その両手は、あなたの膝裏にあてがわれて
    平坂 歩:膝が胸を押し上げるまで、脚を掲げさせ──
    平坂 歩:「自分で抱えておくんだよ。いいね?」
    平坂 歩:先ほどまでの甘やかすような言葉と、同じ調子。
    私市 水琴:「や、こんなっ、恥ずかしいの……むりぃ……っ」
    私市 水琴:嫌々をするように駄々をこねる。
    平坂 歩:「……大丈夫」
    平坂 歩:「水琴ちゃんはいい子だから、大丈夫」
    于 幽悧:「今さら恥ずかしがってんじゃないわよ、淫乱水琴」
    平坂 歩:「どんな格好をしても、君を嫌いになんかならないよ」
    于 幽悧:「……あんたの変態趣味に付き合ってやれるのなんか、私だけなんだから」
    私市 水琴:「う、ぅ……」 蕩け始めた理性に、甘い言葉と、刺すような言葉が。
    私市 水琴:飴と鞭が、女の理性を容易く削っていく。
    平坂 歩:「ほら、脚を掲げて」
    于 幽悧:「さっさと見せなさいよ、ほら!」
    私市 水琴:ぎゅう、と目蓋を強く閉じて。自らの脚を……自らの両手で。固定した。
    平坂 歩:「……よくできました。えらい子だ」
    私市 水琴:晒される。濡れそぼった孔も、とろとろと吐き零される蜜も、その少し上にぷくりと膨れた秘芽も。
    私市 水琴:年齢の割に全くと言っていいほど、毛は生えていない。無毛にほど近いだろう。
    私市 水琴:だから、何も隠せない。
    于 幽悧:細指がもう一度、肉芽へ伸びる。……摘まむ。
    于 幽悧:ちゅこ、ちゅこ、ちゅこ……
    于 幽悧:水音を立てて始まる、小さなストローク。
    于 幽悧:「……あんた、こっちの方は子供みたいよね」
    私市 水琴:「い、ぎ────ふ、うっ♡ ふあっ、あ、ああぁ♡♡」
    于 幽悧:「〝よしよし〟してあげるから、赤ちゃんみたいになっちゃいなさいよ」
    于 幽悧:「ほーら、水琴ちゃーん♡ きれいきれいにしましょうねぇ♡」
    于 幽悧:同じペースで、力加減で、淡々と、着実に。
    私市 水琴:それは、自分が彼女の秘芽を攻める時と同じような手付きで。
    于 幽悧:……教えられたやり方を、そっくりそのまま返すように。
    私市 水琴:普段していることを自分がされている──その羞恥と、立て続けに与えられる言葉と、快楽が。
    私市 水琴:「やぁっ♡ あ、ぅ、ううううぅぅっ♡♡♡」
    平坂 歩:「……君、知ってる? 彼の趣味」
    平坂 歩:「蒼治くんは元気でさ、こっち側だけじゃ足りなくって──」
    平坂 歩:れるぅっ……
    平坂 歩:舌が、秘唇の上を這う。
    私市 水琴:「ぇあ、……っ、あ、あああぁぁあ~~~っ♡」
    平坂 歩:流れ落ちた蜜を拭い、啜る舌。熱くぬめった粘膜が、
    平坂 歩:入り口を僅かに押し広げて、浅くその中へ入り込み、
    平坂 歩:「……じゅっ、ちゅううっ……」
    平坂 歩:水音を立てて、愛液を飲み下す。
    私市 水琴:「ひぅっ、あぁっ♡ あーっ♡ やめ、やだぁ、っあ、あぁぁああ♡」
    平坂 歩:……それから。そのぬめりを舌に纏わせたまま、
    平坂 歩:舌先は穴の淵をなぞりながら下へ、下へ──
    平坂 歩:きっとあなたが、誰かのそこを責め立てたことはあっても、
    私市 水琴:「あーっ♡ あっ、あ……え、やだ、あ、やだ……っ!」
    平坂 歩:まだ誰かに触れられたことはない──もう一つの雌穴に届く。
    私市 水琴:「そっち、はぁっ♡ しら、なっ、やぁ……♡!」
    于 幽悧:「やだ、じゃないでしょ。あんたは変態なんだから」
    于 幽悧:「ちゃんと変態らしく、悦ばなきゃダメでしょ……」
    于 幽悧:耳に届く──ではなく。耳を食むほど近い声。
    于 幽悧:秘芯を嬲る指先の執拗さはそのままに──もう片手があなたの髪を梳く。
    于 幽悧:自分がされた〝優しい愛撫〟をそっくりそのまま真似て、返している。
    私市 水琴:変態、と詰られるたびに。秘唇がわななき、こぷ、と蜜を吐き零す。
    私市 水琴:「あひっ♡ ふぁ、ああぁ……っ♡♡」
    平坂 歩:「んっ、ん──ん、れるっ、ぇ、ぅ……れろぉ……」
    平坂 歩:舌が、別な生き物のように蠢いている。
    平坂 歩:指先や爪よりずっと柔らかく熱い、そのぬめりは、
    私市 水琴:蕩けるような手付きが、優しく髪を撫ぜ。敏感な部分を執拗に捏ねられながら──そうして、知らない刺激が。
    私市 水琴:「ぁーっ♡ うぅ、や、ぁ、ほぐさ、ないでぇっ♡」
    私市 水琴:外側からの侵入を受けたことのない後孔が、ほぐれていく。柔く、柔く。
    平坂 歩:穴の淵を蕩かして少しずつ、少しずつ内側へ入り込み──
    平坂 歩:「……っ、ぷは」
    平坂 歩:「だ・ぁ・め」
    平坂 歩:指を。
    平坂 歩:戯れのように捩じ込んだ。
    私市 水琴:「ひ、ん────っ!?」
    私市 水琴:押し込まれる質量に、背筋をびくん、と反らして反応する。
    私市 水琴:異物の侵入に、解された孔が窄まりぎちぎちと締め付ける。
    平坂 歩:「……あはは、入っちゃった。まぁねえ、一本くらいならね」
    平坂 歩:「でも知ってる? こうやってしつこく、ずっと嬲ってあげると」
    平坂 歩:「いつの間にか二本でも三本でも、指くらいなら入っちゃうんだよ」
    私市 水琴:「ぁ…………」 呆けたような声。
    私市 水琴:知っている。自分の指が、四本飲み込まれていた光景を。
    私市 水琴:だから──分かっては、いるのだ。知っているのだ。
    私市 水琴:人は、"こちら"で、気持ちよくなれるのだということを。
    平坂 歩:「虐めてあげる、〝変態〟の水琴ちゃん」
    平坂 歩:「……私も、もう我慢の限界だからさぁ……!」
    私市 水琴:「そんな、むりぃ……入ら、なぃ……♡」
    平坂 歩:指、ひとつ。それだけだ。
    平坂 歩:それだけの質量が、唾液をぐちゅぐちゅと攪拌して動き始め──
    于 幽悧:「……ふふ」
    于 幽悧:「水琴……かわいい……♡」
    于 幽悧:「今のあんた、すっごく弱っちくて……食べちゃいたくなる……♡」
    私市 水琴:膣壁を撫でるのとは違う──腸壁。知らない刺激と知っているような刺激が、後孔を執拗に抉る。
    私市 水琴:「ほ、ぉぉっ♡ あ、うっ♡」
    私市 水琴:「やだぁ、っ、いわない、でぇ♡」
    平坂 歩:「淫乱、変態、だっけ? ……うふふふふ」
    平坂 歩:「恥ずかしいねえ、こんな格好で。ふたりがかりで虐めてもらって、悦んじゃって」
    私市 水琴:前も後ろも、形良い唇からも蜜を垂れ溢して。二人に弄くられ、よがる。
    平坂 歩:「あんな無愛想で、何もしたいことがない──みたいな顔をしてて」
    平坂 歩:「本当はこんなに欲しがりな身体だったなんて……」
    私市 水琴:それでも両手は、言いつけ通りに脚を抱え込んで離さない。
    于 幽悧:「かわいい」
    于 幽悧:「かわいい、水琴。好き……♡」
    于 幽悧:「すき。すき。すき。すき……もっとかわいがってあげたい……♡」
    私市 水琴:「~~~~~っ、お゛、あぁあああ゛っ♡♡♡」
    于 幽悧:いつの間にか、逆になっている。甘やかす方が少女の声で、
    平坂 歩:嬲るのが、女の声で。
    平坂 歩:「……イっちゃいなよ、変態」
    于 幽悧:「ね、イって。イってみせて」
    私市 水琴:二人から与えられる刺激と、言葉と。綯い交ぜになって、高ぶっていく。追い詰められていく。
    于 幽悧:「見たいの。水琴がかわいくイくところ……見せてぇ♡」
    平坂 歩:……指が、鉤のように曲げられて。
    平坂 歩:内壁をぞりぞりと掻きながら引き抜かれた。
    私市 水琴:「あ゛ーっ♡ ぁあああ゛っ♡ イ……イッ あ、 あ、ぁぁああ♡♡♡」
    私市 水琴:ぞくぞくぞくぞく、と。
    私市 水琴:刺激が、背を。脳を、貫いた。
    于 幽悧:絶頂を叫ぶ唇に、小さな唇が重なる──
    于 幽悧:快楽に震える舌に、小さな舌が絡みついて、唾液を奪うように啜る。
    私市 水琴:「ひっ、……あ"~~~っ、ん、むっ、んーっ♡ んーっ♡♡♡」
    平坂 歩:蜜を吐き出す淫蕩な唇に、唇が重ねられる。
    平坂 歩:絶頂による痙攣収縮を舌で味わいながら、奥から蜜を掻き出す。
    私市 水琴:「ぃ゛、~〜〜っ!!!!♡」
    GM:ふたつ、異なる口付け。
    GM:……彼に与えられたものとは異なる、けれども、強烈なことだけは変わらない快楽の濁流。
    私市 水琴:瞳は見開かれ、涙すら溢し。上下の口を異なる舌で嬲られ、悦び、わななく。
    私市 水琴:がくがくと震える身体、塞がれた唇の端から漏れる、快楽の絶叫。
    于 幽悧:いつしか少女は、あなたの手を掴んで、自分の下腹部へと運んでいた。
    平坂 歩:「……っふふ」
    私市 水琴:やがて唇が離れれば、とろりと涎が顎を伝って落ちていき。
    平坂 歩:「本当にかわいい、水琴ちゃん」
    私市 水琴:「~~~~~っ、あ♡ ひ、ぁっ……♡」
    平坂 歩:「仲良くしてくれるといいなぁ……これからも……」
    私市 水琴:求められるがままに、指先を。もうこのひと月──たっぷりと自分が蕩かした蜜壺に。
    平坂 歩:悪辣な笑声が、くすくすと部屋に響いて、
    私市 水琴:夢現で、潜り込ませ。少女の唇を、貪るように奪い返し。
    于 幽悧:「ふ、ぁあああぁぁっ♡ ぁ、ああぁっ、あ、んむっ……んんっ♡」
    于 幽悧:それを掻き消すのは甘ったるい鳴き声。
    于 幽悧:指を覚えているのか。挿入だけできゅうきゅうとわななく肉壁は、もう、絶頂の証を噴き溢す。
    私市 水琴:耽溺。そう呼んで差し支えないほどに──女は。二人との交わりに、溺れていく。
    GM:まだ、もうしばらく。
    GM:彼らが事を終えるまで、時はあるだろう。
    GM:これは〝追憶〟の中の夢でしかないのだから、例えどれほどに溺れても、
    GM:知らぬ顔をさえ、していればいいのだ。
    平坂 歩:「……君も、一緒に溺れようよ」
    GM:その手足が誰のものかもわからぬほどの交わりは、まだ、まだ続いていく──。

    GM:最後のロイス&調達タイムです。この後はクライマックス
    GM:全員発情ランクはリセット。デバフ無しで挑みな!
    天ヶ瀬 遥:胎児 有為/無関心◎ 用済み
    天ヶ瀬 遥:ロイス変更だけしておきます!
    私市 水琴:ヰ乍蒼治 ◯感謝/羞恥
    ヰ乍 蒼治:”王妃”天ケ瀬遥 〇愛情/罪悪感に変更
    私市 水琴:天ヶ瀬遥 ◯庇護/脅威
    ヰ乍 蒼治:”歌姫” 私市水琴 〇慕情/劣情に変更
    私市 水琴:平坂歩 ◯連帯感/羞恥 でそれぞれ取得。
    私市 水琴:于 幽悧 ◯慈愛/羞恥 に感情変更
    ヰ乍 蒼治:購入は…うーん、ボデマかな
    ヰ乍 蒼治:援護の風起動。振ります!
    ヰ乍 蒼治:9dx>=12
    DoubleCross : (9DX10>=12) → 9[1,3,4,5,6,7,8,8,9] → 9 → 失敗

    ヰ乍 蒼治:財産3使って購入!装備!
    天ヶ瀬 遥:購入は特に欲しいものはないんだけど
    天ヶ瀬 遥:とりあえずリアクティブアーマー狙うか
    天ヶ瀬 遥:4dx>=24
    DoubleCross : (4DX10>=24) → 10[1,5,9,10]+5[5] → 15 → 失敗

    天ヶ瀬 遥:惜しい!
    私市 水琴:ボデマ太郎
    私市 水琴:2dx+1>=12
    DoubleCross : (2DX10+1>=12) → 10[7,10]+4[4]+1 → 15 → 成功

    私市 水琴:上手
    私市 水琴:欲しい人ー?
    天ヶ瀬 遥:あるんだよなあパスファインダー
    私市 水琴:じゃあ自分で着ます

    クライマックス


    GM:全員登場!
    私市 水琴:私市 水琴の侵蝕率を1D10(→ 1)増加 (69 → 70)
    ヰ乍 蒼治:ヰ乍 蒼治の侵蝕率を1d10(→ 9)増加 (69 → 78)
    天ヶ瀬 遥:天ヶ瀬 遥の侵蝕率を1d10(→ 1)増加 (81 → 82)

    GM:邪教の儀式は、不完全な形で成った。
    GM:本来ならばもう幾月かを経て成就する筈の命は今、仮の肉の身を与えられ、
    GM:そして注がれた精により成長し──少女の腹を膨れ上がらせている。
    天ヶ瀬 遥:蘇る。蘇る。蘇る。
    天ヶ瀬 遥:記憶が――蘇る。
    天ヶ瀬 遥:そうだ――これが、狙いで。
    天ヶ瀬 遥:「うっ……ふっ、ぐぅううう……!」
    天ヶ瀬 遥:額に脂汗を浮かべながら、腹を抱えてうずくまる。
    ヰ乍 蒼治:「遥ちゃん!受肉が始まってるのか――」 [21:36]
    天ヶ瀬 遥:「大丈夫……じゃない……痛いぃ……」
    私市 水琴:「……大きさからして、もう臨月──いつ、産まれても、おかしくない」
    天ヶ瀬 遥:大きく膨らんだ腹をかかえたまま、悲鳴を上げている。
    天ヶ瀬 遥:服がはち切れそうな程膨らんだ腹から、桃色の光がうっすらと滲む。
    私市 水琴:「ごめんなさい、服、緩めるわね……これは」 少女の身体を支えながら、違和感に息を呑む。
    ヰ乍 蒼治:「ごめん、遥ちゃん……!頑張れ……!」手を握りながら、腹部に左手を翳す。生命付与、沈痛。裂傷部分の痛みを少しでも和らげる。
    GM:ずるうっ
    GM:……胎の奥から、何かが這い出す。
    GM:未熟な雌の産道を這い降りる、ぬるぬるとした肉の塊は、
    天ヶ瀬 遥:どしゃっ
    GM:海洋生物の如き軟体触手を肉壁に張り付かせてその身を進ませる。
    天ヶ瀬 遥:大量の液体が、吐き出される。
    天ヶ瀬 遥:「う――」
    私市 水琴:「……破水……!」
    天ヶ瀬 遥:刹那。
    天ヶ瀬 遥:激痛に由来する肉体のストレス。
    天ヶ瀬 遥:屈辱的な姿を見られることに由来する精神のストレス。
    天ヶ瀬 遥:「蒼治お兄ちゃんと、私の……」
    天ヶ瀬 遥:そして歪んだ性癖に由来する高揚が。
    天ヶ瀬 遥:最悪のタイミングで。
    天ヶ瀬 遥:悪霊を呼び起こす。
    GM:ぐちゅ ぐちゅ ぐちゅ ぐちゅ ぐちゅ
    ????:「KAaaaahhhhhhHHHH!!!!」
    GM:それは悍ましい程の快楽と、天に昇る心地の苦痛とを並列し
    ????:蛇の如き異形、砂煙を纏い、口元から燐光を放つ異形が。
    GM:少女の肉を奥底から陵辱しながら生まれ落ちる。
    天ヶ瀬 遥:「いやあああああああああああああああああああああっ!」
    天ヶ瀬 遥:一際甲高い悲鳴と共に、視界が真っ白になる。
    天ヶ瀬 遥:蒼治の手を握ったまま、一度、二度、三度。
    天ヶ瀬 遥:肉体が大きく跳ねて、意識が落ちる。
    ヰ乍 蒼治:「遥ちゃん!!」必死に裂傷に生命を付与し、痛みを和らげようとする。
    天ヶ瀬 遥:「……」返事はない。
    私市 水琴:「……っ、だからやっぱり、反対だったのよ……!」
    天ヶ瀬 遥:虚ろな瞳で、産み落とした怪物の方を見ている。
    ヰ乍 蒼治:そして、瞬時に理解する。彼女が「一人で」取り込まれた原因。彼女がこの教団に送られた理由。
    ヰ乍 蒼治:(……お前か)
    私市 水琴:少女が窒息しないよう、首の位置を支えながら悪態をつく。
    天ヶ瀬 遥:薄れゆく意識の中で、彼女は笑っていた。
    GM:──それは、溶けた肉を寄せ集めて作り上げた、粘泥の如きものであった。
    ヰ乍 蒼治:「そうだよな、水琴先輩。こんなことは……普通じゃない」
    ヰ乍 蒼治:「でも、普通じゃないなら。この子は……何で笑ってるんだ?」
    GM:どろどろと流動する体表。流れ落ちる肉の代わりに、体内から新たな肉が生まれ出る。
    GM:そうして、内側からの増殖を繰り返すことで、
    GM:ほんの小さな肉塊は忽ちに膨れ上がり、巨躯へと化けるのだ。
    GM:腕のようなものがある。脚のようなものがある。
    GM:それらを四つ使って、赤ん坊のように地を這う姿勢ではあるが、
    GM:溶け続ける肉の間から時折見える骨は、人体のそれとは明らかに異なるもの。
    私市 水琴:「そんなの……わからない、わよ」 ぎり、と。明らかに憤怒を交えた声で。
    ヰ乍 蒼治:生まれ堕ちた怪物は、見ようによっては、自分と天ケ瀬遥の子と言えるのだろう。
    GM:ぐずぐずに爛れた瞼の向こうにある眼球は、月の色をしている。
    私市 水琴:「起きたらこの子に訊きなさい。……それより、今は」
    GM:十字の黒印が刻まれた月の瞳。
    ヰ乍 蒼治:「うん」指を銃の形に構える。ひゅん、ひゅん、と――飛散した瓦礫が渦を巻き始める。
    ヰ乍 蒼治:「そうだ。ここは普通じゃない……だから、水琴先輩はそのままでいてくれ」
    かかめ:天ヶ瀬遥の気絶と時を同じくして。
    かかめ:もう一つの異形が前触れ無く姿を表す。
    ヰ乍 蒼治:「皆、先輩が必要なんだ」
    ヰ乍 蒼治:(……きっと、この子だって)
    かかめ:口から燐光を漏らし、異形の赤子を睨む異形。
    ヰ乍 蒼治:「戦ってくれるのか?」主を守るように吐き出された、もう一つの異形へ問う。
    怨霊”かかめ”:己を呪い、他を呪い、天ヶ瀬遥が秘めた呪いを発散させ続けた、異形。
    怨霊”かかめ”:それは、ヰ乍 蒼治を見下ろして静かにうなずく。
    私市 水琴:「私が必要かどうかはどうでもいい──どちらにせよ。ここで、誰が欠けても後味が悪い。そうでしょう?」
    白い女性:「──あら」
    怨霊”かかめ”:RB、怨霊、守護霊、エフェクトによる生成物。それがなんであれ、枷は――放たれた。
    白い女性:「あら、あら、あら」
    私市 水琴:「ッ、誰!」
    ヰ乍 蒼治:「……アンタは!」紛れもない、白を纏う姿。「”ベッドメイカー”……!」
    怨霊”かかめ”:「Kaaahhhhh!!!!」
    白い女性:「驚いちゃったわ。まだ予定日よりずっと前の筈なのに」
    白い女性:「……教祖様。身体を大事にしなきゃダメじゃないですか」
    ヰ乍 蒼治:「あれを遥ちゃんに呑ませたのは、アンタたちか」
    ヰ乍 蒼治:「……教祖様?」
    ヰ乍 蒼治:「まさか」
    ヰ乍 蒼治:――『薄れゆく意識の中で、彼女は笑っていた。』
    ヰ乍 蒼治:「自分で、飲んだのか?何のために……」
    私市 水琴:「関係者どころか、内部の大本という……そういうこと、かしら」
    怨霊”かかめ”:大きく吼え猛り、砂を無数の棘に変えて白い女性へと放つ。
    〝ベッドメイカー〟:「うふふ。……問答は──」
    怨霊”かかめ”:それ以上喋るなとでも、言うが如く。
    〝ベッドメイカー〟:ぶん
    〝ベッドメイカー〟:細腕を、腕が消えて見える程の速度で奮った。
    怨霊”かかめ”:「!?」
    〝ベッドメイカー〟:砂の棘を振り払った腕に纏わり付くのは、分厚い茨の棘蔦。
    〝ベッドメイカー〟:「──ほどほどにしましょう、って言おうとしたのにぃ」
    ヰ乍 蒼治:(……あの、コッチをおかしくする能力と言い……)
    怨霊”かかめ”:「AAAAAAAAahhhhhhhhhhhhhhhhHHHHHHH!!!!!!!!!!」
    怨霊”かかめ”:巨大な二本の腕を大きく振り回しながら床に叩きつけ、怒りの雄叫びを上げる。
    ヰ乍 蒼治:「ソラリスか。水琴先輩、多分あいつ、攻撃に色々挟んで強くするタイプだ」
    〝ベッドメイカー〟:「しかたないわ、教祖様。この子を産み直してあげましょう」
    ヰ乍 蒼治:”かかめ”をなだめながら、小さく呟く。
    〝ベッドメイカー〟:「もう一度お腹に詰めて、時を待ち、然るべき星と月の巡りに併せて」
    私市 水琴:「……そうね、おおよそ。間違った推測ではないでしょう」
    〝ベッドメイカー〟:「もう一度あなたは、その子を産み直して、その子を本当に手に入れる」
    〝ベッドメイカー〟:「……そうしたら!」
    〝ベッドメイカー〟:たっ
    私市 水琴:「今度こそ、『正気を』失わないように気をつけましょう、か」 薄く、微笑んで。
    〝ベッドメイカー〟:と軽い足取りで、異形の肉塊の傍に立つ。
    〝ベッドメイカー〟:「私もおんなじにできるかしら!」
    ヰ乍 蒼治:「させるか!」銃を構える。
    怨霊”かかめ”:「Huuuuuhhh……!」
    〝ベッドメイカー〟:「私の子……取り戻せるのかしら!」
    星を愛でるもの:「……………………」
    ヰ乍 蒼治:「この子はずっと、離れないでって言ったんだ!最後に、嬉しそうにしてくれたんだ……!」
    星を愛でるもの:じゅううぅっ……
    私市 水琴:「……全く、馬鹿げた人ばかり」 革手袋を引き絞る。構える。
    星を愛でるもの:その、口のように見える肉体の裂け目から、蒸気のようなものが噴き出した。
    GM:霧のように、その蒸気は広がって行き──この空間の特異性を、
    GM:ただ立って歩むだけでも身を苛む劣情を、再び、弱火で炙るように引き起こしはじめる。
    GM:……衝動判定。目標値は9、かつ
    星を愛でるもの:《堕落の誘い》!
    私市 水琴:ぎゃー!
    ヰ乍 蒼治:ゲエッ
    星を愛でるもの:衝動判定に失敗したら、侵蝕を100にしてから2d10侵蝕を増やすように!
    怨霊”かかめ”:ひぃっ!
    私市 水琴:3dx>=9
    DoubleCross : (3DX10>=9) → 5[2,4,5] → 5 → 失敗

    私市 水琴:ぎゃー!
    ヰ乍 蒼治:≪妖精の手≫。
    怨霊”かかめ”:でも大丈夫、遥ちゃんから無尽蔵のレネゲイド供給貰ってるからね
    怨霊”かかめ”:《砂の加護》
    怨霊”かかめ”:82→85
    ヰ乍 蒼治:最後の5を10に変更、1dx+10で振り直しどうぞ。
    怨霊”かかめ”:8dx+1>=9
    DoubleCross : (8DX10+1>=9) → 10[3,5,5,5,6,7,9,10]+4[4]+1 → 15 → 成功

    GM:こいつ意志強いぞ
    怨霊”かかめ”:85+2d10
    DoubleCross : (85+2D10) → 85+7[2,5] → 92

    〝ベッドメイカー〟:さすが教祖様♡
    私市 水琴:ありがとう、有難くもらうわ。
    私市 水琴:1dx+10
    DoubleCross : (1DX10+10) → 1[1]+10 → 0 (ファンブル)

    ヰ乍 蒼治:78→82
    私市 水琴:成功は成功!
    怨霊”かかめ”:遥ちゃんを利用しやがって屑どもがぁ……ゆるさねえ……
    ヰ乍 蒼治:こちらは≪援護の風≫で判定。
    私市 水琴:70+2d10
    DoubleCross : (70+2D10) → 70+10[5,5] → 80

    ヰ乍 蒼治:10dx>=9
    DoubleCross : (10DX10>=9) → 10[2,4,4,6,7,8,9,10,10,10]+7[3,6,7] → 17 → 成功

    怨霊”かかめ”:この子はなあ……初恋のお兄ちゃんに抱き潰されているのがお似合いなんだよ!
    ヰ乍 蒼治:しゃあ!
    ヰ乍 蒼治:何てこと言うんだ
    ヰ乍 蒼治:82→84
    ヰ乍 蒼治:84+2d10
    DoubleCross : (84+2D10) → 84+10[9,1] → 94

    私市 水琴:やっぱ守護霊じゃなくて怨霊だ……

    エンゲージ
    星を愛でるもの[12]
    〝ベッドメイカー〟[4]

    10m
    私市 水琴[12]
    ヰ乍 蒼治[9]
    天ヶ瀬 遥[6]

    ラウンド1


    GM:勝利条件──星を愛でるものの討伐
    GM:セットアップ!
    私市 水琴:ない!
    怨霊”かかめ”:うーん、まだカバーいりませんね
    怨霊”かかめ”:EXパスファインダー……はない!
    怨霊”かかめ”:なにもなし!
    ヰ乍 蒼治:ナス!
    星を愛でるもの:《楔の呪い》+《血の焦がれ》!
    私市 水琴:ぎゃー!
    星を愛でるもの:このラウンドのタイタス昇華は復活にしか使えない&対象つまり君達は即座に2d10のHPを失う。
    星を愛でるもの:さて何点減るかなぁ?
    星を愛でるもの:2d10
    DoubleCross : (2D10) → 9[3,6] → 9

    怨霊”かかめ”:おげぇ~~~~
    星を愛でるもの:……まぁ、うん。そこそこ減った
    怨霊”かかめ”:HP25→16
    私市 水琴:私市 水琴のHPを9減少 (24 → 15)
    ヰ乍 蒼治:26→17
    星を愛でるもの:そしてさらにオートアクションで、このシナリオ専用エフェクト《十字月の満ち欠け》を使用する。
    星を愛でるもの:これにより、シーンに登場している全ての知的生命体の発情レベルを5増加させる。
    ヰ乍 蒼治:ゲッ
    星を愛でるもの:ラウンド1回だから連打はできないが……くく。
    怨霊”かかめ”:!?
    星を愛でるもの:戦いが長引くとどんどん発情するぞぉ……!
    私市 水琴:げえっ?!
    〝ベッドメイカー〟:私も発情レベル蓄積しちゃうのよね。《女王の降臨》。
    〝ベッドメイカー〟:《狂戦士》3を、星を愛でるものに使用!
    私市 水琴:その為の《楔の呪い》……!
    怨霊”かかめ”:ゆるせねえ……
    GM:では
    ヰ乍 蒼治:ロイス昇華で解除できないのキツ~
    星を愛でるもの:──口から吐き出す、蒸気。
    星を愛でるもの:それは大気に溶けて、目には見えぬほど薄い霧へと変わっていくのだが。
    星を愛でるもの:その匂いは、気配は、異質であった。
    星を愛でるもの:この空間を満たす、男も女も等しく狂わせるもの。
    星を愛でるもの:命を継ぐ為の用意を強制的に調える──性の願望を掻き立てるもの。
    星を愛でるもの:それが、空間に満ちていく。
    星を愛でるもの:鮮明だった筈のあなた達の思考に、ふたたびもやが掛かりはじめる。
    私市 水琴:「……これ……っ、まさか!」 鼻と口を覆うが、それは無意味なこと。
    ヰ乍 蒼治:(やばい、やばいやばいやばいっ)
    怨霊”かかめ”:「G……Grrrrh……」
    ヰ乍 蒼治:ぐわん、と視界が傾ぐ。
    私市 水琴:露出した腕、或いは服の隙間から入り込んだ薄霧は皮膚に触れ──そこから"ぞくぞく"と感じさせられる。
    私市 水琴:きゅうん、と下腹が疼く。見る間に息は荒く落ち、思わず膝を付いた。
    〝ベッドメイカー〟:「うふふふふ……ふ、あはぁ……」
    ヰ乍 蒼治:元より軽装で、防ぐべくもない。モロに淫気に当てられる。
    〝ベッドメイカー〟:「ね」
    〝ベッドメイカー〟:「きもちいいわよね、これ」
    怨霊”かかめ”:「____/ ̄ ̄ ̄ ̄Z■■■!!!!!」
    〝ベッドメイカー〟:「これで、頭の底までふわふわして、ずっと幸せでいられたら」
    〝ベッドメイカー〟:「素敵なことだと思わない……?」
    ヰ乍 蒼治:「……水琴先輩!」それでも、左手を水琴先輩に翳す。
    ヰ乍 蒼治:彼女の口許の空気を高速で循環させ、簡易的な酸素マスクを作った。≪妖精の手≫。
    私市 水琴:大きく、深呼吸。靄がかかりそうになった思考を、振り払って。
    私市 水琴:「そんなの……お断り、よ」 がくがくと足が震える。じゅん、と股ぐらが湿る。だが、立ち上がる。戦える。
    私市 水琴:「……ありがとう」
    GM:手番、行動値12で同値のためPC優先法則。私市 水琴!
    私市 水琴:おーらい
    私市 水琴:マイナーで《陽炎の衣》 メインプロセス間、隠密状態に 侵蝕[+3]
    私市 水琴:私市 水琴の侵蝕率を3増加 (80 → 83)
    私市 水琴:オートで糸(試作レーザーランチャー)を装備。
    私市 水琴:メジャー、"ライラ・ワ・ライラ"  《C:エンジェルハィロゥ》《見えざる死神》 対象:単体 射程:1000m 隠密状態から射撃攻撃 侵蝕[+4]
    私市 水琴:対象は星を愛でるもの。妨害は?
    GM:ない!
    私市 水琴:(5+2+1+2)dx7+2-5
    DoubleCross : (10DX7-3) → 10[1,2,2,4,4,6,9,10,10,10]+10[2,5,9,10]+4[3,4]-3 → 21

    私市 水琴:け、結構持っていかれる……!
    星を愛でるもの:とりあえずでドッジを試す……!
    星を愛でるもの:4dx
    DoubleCross : (4DX10) → 8[6,7,7,8] → 8

    星を愛でるもの:ちぃっ! ダメージどうぞ!
    私市 水琴:3D10+37 ガード値有効、装甲-15(最低0)として算出
    DoubleCross : (3D10+37) → 9[3,2,4]+37 → 46

    私市 水琴:DDが弱い!!!
    私市 水琴:私市 水琴の侵蝕率を4増加 (83 → 87)
    GM:それでも結構がっつりと持って行かれたな……まだすぐ死ぬとかはないが、
    怨霊”かかめ”:あっ
    GM:でも大きく揺らぐのは見て取れるレベルのダメージ!
    怨霊”かかめ”:待って
    GM:お?
    怨霊”かかめ”:フォールンサラマンダーさせて!
    怨霊”かかめ”:+2d10させてください!
    怨霊”かかめ”:あっ
    GM:お兄ちゃんに使わなくていい?
    怨霊”かかめ”:ごめんコレも初期作成だからないわ……
    GM:おばか!
    怨霊”かかめ”:忘れてください……
    怨霊”かかめ”:くすん
    私市 水琴:全てを 忘れました
    ヰ乍 蒼治:はい。
    GM:ということで
    GM:演出カモン!
    私市 水琴:(……女も無視はできない、けれど。影響を受けているということは)
    私市 水琴:(あくまでも今私たちが排除すべきは──生まれ落ちた怪物)
    私市 水琴:辛うじて正常な思考を取り戻した頭が、状況を俯瞰する。そうして、ピルケースに仕舞われた糸を引き出す。
    私市 水琴:状況を完璧に整えて出迎える──というわけにはいかなかったが。出産が始まる直前に、多少の細工はできた。
    私市 水琴:引き絞る革手袋、繋がった糸は極細。
    私市 水琴:「……さて。どこまで通るか──試してみましょうか」
    私市 水琴:つい、と指を両手の指を立てる。
    私市 水琴:そして、鍵盤に指を振り下ろすかの如く──一斉に、宙を叩く。
    私市 水琴:──びし、と。
    私市 水琴:空気が、空間が割れる音が響いた。
    ヰ乍 蒼治:(水琴先輩を優先させたのは別に私情じゃない。先輩なら、怪物の防御をすり抜けてぶった切れる)
    星を愛でるもの:ぎじゅっ
    星を愛でるもの:手応えは柔らかい。溶けた肉。まだ育ちきらない骨。
    私市 水琴:伝播先は何処か。この空間一体に張り巡らされていた蜘蛛の巣のような糸──それを伝って、
    私市 水琴:怪物の真下から、引き絞るように糸が絡み付く。切り裂く。
    私市 水琴:「なるほど。──完全な怪物として為るには。まだ」
    星を愛でるもの:関節の継ぎ目を狙うようなことをせずとも、その巨躯からは
    星を愛でるもの:ぐじゅっ
    星を愛でるもの:腕が一本、切り落とされる。
    私市 水琴:「幾月か、早熟だったようですね」
    私市 水琴:ぼと、ぐちゃり。
    私市 水琴:肉の落ちる音を聴きながら、ひとりごちる。
    星を愛でるもの:肉の断面から吐き出される血は、霧と同じ色、匂い。
    星を愛でるもの:「ぎいぃいぃいいい、いぃいいいいぃ」
    星を愛でるもの:「ぎいいいいぃいぃぃぃぃぃいぃぃぃぃぃぃぃ」
    星を愛でるもの:声ではない。奇っ怪な音が鳴り響く。
    星を愛でるもの:……苦悶の叫びなのだろうか。
    私市 水琴:(……あまり長期戦には、持ち込めない)
    私市 水琴:青年に、視線を送って。(早めにケリを。付けないと)
    GM:手番、行動値12の星を愛でるもの
    星を愛でるもの:マイナーアクションで戦闘移動。
    星を愛でるもの:おぞましい体液を撒き散らしながら10m前進、エンゲージ。
    星を愛でるもの:メジャーアクション、《砂の楔》+《パラライズ》+《原初の赤:災厄の炎》+《コンセントレイト》
    星を愛でるもの:命中すると、シーン中のガード値をマイナス12&硬直付与&ダメージ!
    星を愛でるもの:対象は同エンゲージのPC3名!
    ヰ乍 蒼治:硬直か~~
    怨霊”かかめ”:成程な
    私市 水琴:溶けちゃう……
    怨霊”かかめ”:だが近づいてきたなら好都合……
    怨霊”かかめ”:カバー欲しい人居ます?
    星を愛でるもの:16dx6+6 命中判定
    DoubleCross : (16DX6+6) → 10[1,1,2,3,4,4,4,5,5,5,6,8,8,9,9,10]+10[1,3,7,7,8,9]+10[1,3,4,7]+10[8]+3[3]+6 → 49

    私市 水琴:こちらの燃費は悪くない、ヰ乍くんを優先してオッケー!
    怨霊”かかめ”:防具持ってないので雑にドッジ
    ヰ乍 蒼治:貰えると嬉しいぜ!
    怨霊”かかめ”:5dx+1
    DoubleCross : (5DX10+1) → 10[4,4,6,6,10]+6[6]+1 → 17

    怨霊”かかめ”:で、《砂の結界》でお兄ちゃんをカバー
    ヰ乍 蒼治:こっちもワンチャンドッジ。
    私市 水琴:3dx+1-5>=49
    DoubleCross : (3DX10-4>=49) → 6[1,3,6]-4 → 2 → 失敗

    私市 水琴:よわよわ……
    怨霊”かかめ”:大事な遥ちゃんの家族だから……
    ヰ乍 蒼治:3dx+1-5
    DoubleCross : (3DX10-4) → 8[4,4,8]-4 → 4

    ヰ乍 蒼治:無理!
    怨霊”かかめ”:という訳で92→94
    怨霊”かかめ”:蒼治くんをカバーします
    ヰ乍 蒼治:かかめちゃん~♡
    星を愛でるもの:5d10+6 装甲ガード有効ダメージ
    DoubleCross : (5D10+6) → 32[9,5,4,8,6]+6 → 38

    怨霊”かかめ”:おっ
    私市 水琴:装甲8あるがHPが足りない、吹き飛ぶ!
    私市 水琴:私市 水琴の侵蝕率を1D10(→ 9)増加 (87 → 96)
    私市 水琴:リザレクト、HP9点で復活。
    怨霊”かかめ”:あ~防具勘違いしてなきゃいけたなこれ
    怨霊”かかめ”:まあふっとびます
    怨霊”かかめ”:怨霊”かかめ”の侵蝕率を1d10(→ 9)増加 (94 → 103)
    怨霊”かかめ”:リザレクトです
    星を愛でるもの:「ぎいいぃいいぃいぃぃいぃぃいぃ」
    星を愛でるもの:壊れた弦楽器の如き不協和音を、単独個体が奏でている。
    星を愛でるもの:ぐちゃ ぐちゃ ぐちゃ ぐちゃ
    星を愛でるもの:四肢の切断面から、体積と整合性の取れぬ量の体液を溢れさせるバケモノは──
    怨霊”かかめ”:「Gaaaz____________/ ̄ ̄ ̄ ̄|___!!!!」
    星を愛でるもの:「ぎぃいいいいいぃいいぃぃぃぃぃぃ」
    星を愛でるもの:〝兄弟〟に呼応するように叫んだ。
    怨霊”かかめ”:砂煙を纏う異形は、身を挺して蒼治と主の盾となる。
    星を愛でるもの:……その刹那、あなた達の足下に広がった怪物の体液が、
    怨霊”かかめ”:“それ”は、大量の砂を散布しながら、迫り来る体液を吸い上げようと試みていた。
    星を愛でるもの:首の無い蛇が如き乳白色の円筒形を取り、あなた達の脚へと絡みつく!
    私市 水琴:(止めるには……足りない、か!) 絡めた糸を引くが、異形の進行は止まらない。それに、液体に対して──あまりにも無意味だ。
    星を愛でるもの:脚を止め、脚を締め殺す。これはそういう代物だ──!
    怨霊”かかめ”:理性無き怪物にあるまじき守る挙動。白き汚泥を吸い上げ、苦悶の悲鳴を上げながらも、耐え続ける!
    ヰ乍 蒼治:「……頼む!」それは”かかめ”に掛けた言葉。既に射撃体勢に移行している。
    私市 水琴:「っ、この……! あ、ふ……っ♡」
    怨霊”かかめ”:一瞬だけ振り返り、蒼治に向けて頷く。
    怨霊”かかめ”:まかせろ、と言うように。
    ヰ乍 蒼治:(水琴先輩も足に喰らった!マジで早目に決めないと不味いな…!)
    私市 水琴:脚に絡みつかれ、思わず甘い吐息が零れ落ちる。それでも、瞳に宿る戦意は消えず。
    GM:手番、行動値9ヰ乍 蒼治!
    ヰ乍 蒼治:しゃい!マイナーはなし!
    ヰ乍 蒼治:メジャー。『論裏/空葬』:援護の風+ダンシングシミター+C:オルクス+虚構のナイフ
    ヰ乍 蒼治:対象は星をめでる者。判定行きます!
    ヰ乍 蒼治:12dx7+2
    DoubleCross : (12DX7+2) → 10[1,1,2,4,4,5,7,7,8,9,10,10]+10[3,4,5,8,9,9]+10[5,6,7]+6[6]+2 → 38

    ヰ乍 蒼治:-5して達成値33。
    星を愛でるもの:ドッジ
    星を愛でるもの:4dx
    DoubleCross : (4DX10) → 4[1,2,4,4] → 4

    星を愛でるもの:無理だよなぁ! ダメージ来い!
    ヰ乍 蒼治:4d10+24
    DoubleCross : (4D10+24) → 27[3,8,6,10]+24 → 51

    ヰ乍 蒼治:装甲ダメージ諸々有効
    私市 水琴:良いダメージ!
    GM:かなり良いダメージ……が、まだまだ死なない!
    GM:しかし例えるなら、明らかにモーションが第二段階に移行したなオーラが出てくる!
    GM:演出カモンだ!
    ヰ乍 蒼治:――既に射撃体勢に移行している。
    ヰ乍 蒼治:ヰ乍蒼治の能力は、『与える』ことに特化している。有限の手札から最適解を導き出す類ではなく、
    ヰ乍 蒼治:手札そのものを作り出す能力。故に、攻撃は溜めの時間に比例し、効果的なものとなってゆく。
    ヰ乍 蒼治:「”輝刃拳”」
    ヰ乍 蒼治:「❖(かける)」
    ヰ乍 蒼治:「”王狩鳥”」
    ヰ乍 蒼治:「❖(かける)」
    ヰ乍 蒼治:「”六晶盾”」
    ヰ乍 蒼治:瓦礫が輝く斧と剣の形を取り、それを建造物の石英を媒介にした結晶が多い、強化した。
    ヰ乍 蒼治:更に暴鳥のような風が渦巻き、その攻撃軌道を読ませない。面と線の攻撃範囲、巨獣狩りの連携(コンボ)。
    星を愛でるもの:がしゅっ ざしゅっ 粘泥の肉体に刃が沈む。
    ヰ乍 蒼治:左手の銃を撃ち放つ形で、それらの武器――彼らの臣下の力の真似事を、一斉に投射する。
    ヰ乍 蒼治:(……大半は潰した。でも、核は撃ち抜けてないな)
    星を愛でるもの:その巨躯を揺るがす程の嵐が吹き抜け、異形の体液が吹き散らされる。
    私市 水琴:(模倣、いえ──錬成……また、新しい力が、加わって)
    私市 水琴:(……何処まで行くのかしら、この男は)
    星を愛でるもの:次第に怪物の肉体は崩れ、人のような輪郭すらも失って、
    星を愛でるもの:ぐちゃぐちゃ ドロドロとした、巨大な沼地のようなものに成り果てる。
    怨霊“かかめ”:その瞬間を――見逃すはずがなかった。
    怨霊“かかめ”:「AAAAAAAHHHHHHHH!!!!!!!」
    怨霊“かかめ”:くぐもった悲鳴を上げながら、レネゲイドというレネゲイドを砂へと変換。
    怨霊“かかめ”:零式重呪怨霊“かかめ”:《巨匠の記憶》《コンセントレイト:モルフェウス》(《砂の加護》《砂塵霊》)
    怨霊“かかめ”:対象:星を愛でるもの
    星を愛でるもの:妨害はない。リアクションはガード固定!
    怨霊“かかめ”:14dx7-4 運転
    DoubleCross : (14DX7-4) → 10[1,1,1,3,4,4,5,5,6,7,9,10,10,10]+10[1,2,4,10,10]+10[1,10]+10[7]+1[1]-4 → 37

    怨霊“かかめ”:惜しい数値だな!
    怨霊“かかめ”:まあいいダメージ!
    怨霊“かかめ”:41+4d10 装甲ガード有効
    DoubleCross : (41+4D10) → 41+14[2,7,2,3] → 55

    ヰ乍 蒼治:でかい!
    GM:でけえな!
    GM:えーと、これだと……まだどうにかセーフ!
    怨霊“かかめ”:砂となったレネゲイドが、沼の中へと浸潤し、水分を取り込む。
    怨霊“かかめ”:乾燥、圧力、生命の揺籃を拒絶する砂の瀑布を、目の前の沼へと流し込みながら――
    怨霊“かかめ”:巨大な右腕を大きく掲げ――叩きつける!
    星を愛でるもの:ば ぎぃっ
    星を愛でるもの:干からびて一瞬、個体としての特性を──否。
    星を愛でるもの:肉体としては有り得ない、乾いた大地の如き特性を得てしまった生きる沼地が、砕け散る。
    怨霊“かかめ”:鼓膜を引き裂くような――怒号が上がった。
    星を愛でるもの:だが、この生物ならば──
    怨霊“かかめ”:「――!?」
    星を愛でるもの:次を、その次を、肉体を生み出し続ければ──
    怨霊“かかめ”:怒号が、止まる。
    星を愛でるもの:──……肉体が。
    星を愛でるもの:新たに生み出されることはない。
    星を愛でるもの:まだそうまで成熟していないからだ。
    星を愛でるもの:母に産み落とされたばかりの命が、新たな母になるまでには、
    星を愛でるもの:あまりに時間が短すぎた。
    ヰ乍 蒼治:(止まった!そうか、生成を上回る勢いで、体液を砂で吸い込み続ければ……こいつは死ぬ)
    怨霊“かかめ”:あざ笑うように、口角を上げていた。
    ヰ乍 蒼治:(あっちの人がそれを許してくれれば、だけど)
    ヰ乍 蒼治:ちらりと”ベッドメイカー”を見る。
    〝ベッドメイカー〟:1d3
    DoubleCross : (1D3) → 1

    〝ベッドメイカー〟:きょろ きょろ
    〝ベッドメイカー〟:「ん~~~~」
    〝ベッドメイカー〟:「決ぃめた」
    GM:手番、行動値4〝ベッドメイカー〟
    〝ベッドメイカー〟:マイナーアクション、9m前進。あと一歩距離が届かない……
    〝ベッドメイカー〟:メジャーアクションは《絶対の恐怖》+《コンセントレイト》
    〝ベッドメイカー〟:対象はPC1……つまりいさ君、君だ!
    ヰ乍 蒼治:オゲエ~~~~ッ
    〝ベッドメイカー〟:8dx7+2-5 命中判定
    DoubleCross : (8DX7-3) → 10[2,2,2,3,3,4,9,9]+5[4,5]-3 → 12

    〝ベッドメイカー〟:あらぁ?
    ヰ乍 蒼治:よっしゃあ!!!!
    ヰ乍 蒼治:対抗判定意志でしたっけ?
    GM:こいつは普通の装甲無視射撃だから
    GM:回避だね!
    ヰ乍 蒼治:ドッジ了解!
    怨霊“かかめ”:ワンチャンかわせそう!
    ヰ乍 蒼治:4dx+1-5
    DoubleCross : (4DX10-4) → 4[1,2,2,4]-4 → 0

    私市 水琴:ええ……
    ヰ乍 蒼治:お前
    ヰ乍 蒼治:う~~~~ん
    ヰ乍 蒼治:ここは…≪妖精の手≫!
    GM:ほほう
    ヰ乍 蒼治:ワンチャン賭けてみる!
    ヰ乍 蒼治:1dx+6
    DoubleCross : (1DX10+6) → 10[10]+10[10]+2[2]+6 → 28

    ヰ乍 蒼治:草
    怨霊“かかめ”:マジ?
    〝ベッドメイカー〟:蔦
    私市 水琴:急に本気だすな!
    〝ベッドメイカー〟:いや草
    怨霊“かかめ”:ベッドメイカーフラグもタチましたね
    〝ベッドメイカー〟:情欲に濡れた目があなたを捉え──手を、向けた。
    ヰ乍 蒼治:104→108
    〝ベッドメイカー〟:ぞ ぞ ぞ ぞぞ ぞぞぞぞ
    〝ベッドメイカー〟:その手から、袖口から這い出す蔦茨は
    〝ベッドメイカー〟:あなたへ向けて伸び、その四肢に絡みつかんとする──!
    ヰ乍 蒼治:だが、それは――生命そのものを操る、ヰ乍蒼治にとっては。
    ヰ乍 蒼治:対手のように、左手を翳す。棘の刺青が、カモフラージュの腕時計から覗く。
    ヰ乍 蒼治:「アンタ、これで……オレを捕まえようとしたよな」
    ヰ乍 蒼治:「だったらこれは、アンタと繋がってる」
    ヰ乍 蒼治:逆に茨を空気の手で掴み、そこを基点に更に生命を付与。
    ヰ乍 蒼治:生命操作――繁殖。そうしようとする、指向性への誘導。
    ヰ乍 蒼治:度を過ぎた快楽と発情が、茨を通じ、カウンターによって”ベッドメイカー”に流れ込む。
    〝ベッドメイカー〟:「……!」
    〝ベッドメイカー〟:反応は、身のこなしよりまだ速かった。
    〝ベッドメイカー〟:手刀。
    〝ベッドメイカー〟:それは、己と彼とを繋ぐ蔦茨の内の半数以上を、ただ一刀で切り落とす。
    〝ベッドメイカー〟:……だが、それでも残る半分は、確かに彼の意図を伝導した。
    〝ベッドメイカー〟:「……ん、もう。情熱的なんだからぁ……♡」
    〝ベッドメイカー〟:片手で自分の肩を抱き、熱に耐えるように身をくねらせる。
    〝ベッドメイカー〟:……どこか、この戦いの趨勢と無縁の位置にいるような。
    ヰ乍 蒼治:(……この空間なら効くかと思ったけど、逆効果だったかもな)
    〝ベッドメイカー〟:或いは関心を持つことすらできないほど、蕩けているような。
    〝ベッドメイカー〟:「やっぱり、決めた」
    〝ベッドメイカー〟:「あなたがいいわ。あなたにしましょう」
    〝ベッドメイカー〟:「私にもう一度、あの子を産ませてちょうだい……!」
    GM:クリンナップ。
    GM:処理はたぶん無いな。あったらセットアップに併せて!

    ラウンド2


    GM:セットアップ!
    私市 水琴:なにもない!
    ヰ乍 蒼治:ナス!
    怨霊“かかめ”:ないよ!
    星を愛でるもの:《螺旋の悪魔》! ラウンド中の攻撃力を+12しつつ暴走し!
    星を愛でるもの:暴走により《背徳の理》+《極限暴走》を発動!
    星を愛でるもの:ダイスは+8!
    〝ベッドメイカー〟:《女王の降臨》 自分に《狂戦士》を使用します。殴るわ♡
    GM:ということで手番は行動値12の水琴先輩!
    GM:……と、その前にだ。
    私市 水琴:やっぱり……!
    星を愛でるもの:オートアクション《十字月の満ち欠け》!
    星を愛でるもの:全ての知的生命体の発情レベルを+5!
    怨霊“かかめ”:おごーっ!
    私市 水琴:くぅ……っ! 発情レベル10、これは流石にまずい……
    星を愛でるもの:シーン中全てだ。もしこいつが追憶の外に出て、
    ヰ乍 蒼治:や やべ~~~~~
    星を愛でるもの:GMが「このシーンは世界全土が対象です」とか言い出したらどうなるかな……?
    怨霊“かかめ”:セックスしても終わらねえ!
    ヰ乍 蒼治:発情帝国
    怨霊“かかめ”:永世発情帝国SIN
    GM:ということで改めて
    私市 水琴:"おしまい"ですよそんなの
    怨霊“かかめ”:はい
    GM:発情しながら殴りにおいで……!
    私市 水琴:この発情デバフは……タイタス昇華の『不利な効果を消す』で消去可能ですか!
    GM:可能とします デバフだしね
    私市 水琴:おーけい。では、行動前に天ヶ瀬遥のロイスをタイタス化・昇華。不利な効果を消去、で発情レベルを0に戻します!
    天ヶ瀬 遥:このおんなっ!
    私市 水琴:改めてメインプロセス。マイナーで《陽炎の衣》 メインプロセス間、隠密状態に 侵蝕[+3]
    天ヶ瀬 遥:かわいいようじょのロイスになんてことをw
    私市 水琴:尊い犠牲になったのよ
    私市 水琴:私市 水琴の侵蝕率を3増加 (96 → 99)
    私市 水琴:メジャー、"ライラ・ワ・ライラ"  《C:エンジェルハィロゥ》《見えざる死神》 対象:単体 射程:1000m 隠密状態から射撃攻撃 侵蝕[+4]
    私市 水琴:対象は星を愛でるもの。妨害は?
    星を愛でるもの:んぬぁい!
    私市 水琴:(5+2+1+2)dx7+2
    DoubleCross : (10DX7+2) → 10[2,2,4,4,4,7,7,8,9,10]+10[2,2,4,4,7]+10[7]+2[2]+2 → 34

    星を愛でるもの:数値でかいわねガード!
    ヰ乍 蒼治:あ。じゃあ
    ヰ乍 蒼治:『在意/空ヰ』:≪妖精の手≫。
    私市 水琴:有難く。再回転します
    天ヶ瀬 遥:やれーっ!
    私市 水琴:42+1dx7
    ヰ乍 蒼治:108→112
    私市 水琴:1dx7+42
    DoubleCross : (1DX7+42) → 3[3]+42 → 45

    ヰ乍 蒼治:1d10は増えた!
    私市 水琴:く、回りがいまいち……これで確定!
    私市 水琴:5D10+37 ガード値有効、装甲-15(最低0)として算出
    DoubleCross : (5D10+37) → 41[6,7,9,10,9]+37 → 78

    私市 水琴:急に殺意を増すな
    ヰ乍 蒼治:ナイッシュー!
    GM:ぐえっ
    怨霊“かかめ”:ひゅーっ!
    GM:それは……流石に……死ぬ……
    GM:もうちょっと持つと思ってたのにぃ! 撃破っす!
    私市 水琴:私市 水琴の侵蝕率を4増加 (99 → 103)
    ヰ乍 蒼治:しゃあ~!!
    私市 水琴:よし……!
    怨霊“かかめ”:よし!
    〝ベッドメイカー〟:あらぁ~
    GM:演出どうぞ!
    私市 水琴:(……液体状になってしまえば──切断も、無意味にされる。いずれは)
    私市 水琴:(成長の可能性を否定できない……なら、ここで。早急に、叩く)
    私市 水琴:「ヰ乍くん。……協力を要請するわ。貴方の力を貸して」
    ヰ乍 蒼治:「言ったでしょ。先輩の傍に居るって」
    私市 水琴:「……ありがとう。だったら、その力。"あれ"の周囲を固着、或いは凝固させること。できる?」
    ヰ乍 蒼治:「頭良いな…!なら、引き受けた!オレは王様だぜ!」
    ヰ乍 蒼治:左手を翳す。
    ヰ乍 蒼治:「願いを叶えるのが、仕事だ!」
    ヰ乍 蒼治:対象物は、砂。先程の攻撃――臣下の武器で切削した、瓦礫と粉塵の嵐。
    私市 水琴:薄く笑みながら、指をつい、と上げ。その機を待つ。
    ヰ乍 蒼治:それが、砂嵐のようにばふ、と炸裂。星を愛でるものに吸着する。
    ヰ乍 蒼治:(一瞬だけだ。それでいい)
    ヰ乍 蒼治:(余計な隙は、むしろこの人にとっては邪魔だ)
    私市 水琴:「──見えた」
    私市 水琴:幾度糸を揮えど、表面或いは腕や脚の一本程度を犠牲に、抜けられるであろうことは容易に想像がつく。
    私市 水琴:──核まで、届かないのだ。中心部を断つには、網を張った場所に誘い込むか……或いは。
    私市 水琴:何らかの力を借りて──表面を固着させ。そこを、起点に。"面"で、叩く。
    私市 水琴:ひぅん、と風が啼いた。
    私市 水琴:振り上げる腕、錦糸のように伸びる糸が、
    星を愛でるもの:ただの砂であれば──異形の沼地は逆に、それを呑み込んだのだろう。
    私市 水琴:篩い落とされる腕と共にしなり──布のように、面を描いてうねり。
    星を愛でるもの:ただの砂ではないのだ。
    天ヶ瀬 遥:小さな声。最後に残った力で。
    天ヶ瀬 遥:「やっちゃえ……」
    星を愛でるもの:〝王妃〟が、〝王〟が、その力を込めた、命のるつぼたる毒沼への特攻兵装。
    天ヶ瀬 遥:小さく、異形の下で。
    天ヶ瀬 遥:薄く目を開けて。
    天ヶ瀬 遥:「やっちゃえ、かかめ!」
    私市 水琴:赤子をくるむ柔布のように、糸布が煌めく。絡み付く。
    怨霊“かかめ”:全身が砂となり、星を愛でる物を絡め取る。
    星を愛でるもの:なればこそ。やがて海──〝うみ〟となろうその怪物は、
    星を愛でるもの:糸と砂、二重の拘束に囚われる。
    星を愛でるもの:未だ、それは海ではなく、月でもない。
    怨霊“かかめ”:異形の首が、私市を見て頷く。
    怨霊“かかめ”:やれ、と。
    星を愛でるもの:人の知に収まるものであるから。
    私市 水琴:その視線に応じるように、頷いて。
    私市 水琴:何に沈み込むこともない。表面の砂ごと──まとったその"布"を、引く。
    私市 水琴:極細の糸で編まれたそれが、月の光を反射してうねり──
    私市 水琴:……ぶつん、と。
    私市 水琴:くるんだ赤子を、まるごと。寸断した。
    私市 水琴:「……おやすみなさい」
    星を愛でるもの:ぐじゅっ
    星を愛でるもの:その肉は、与えられたばかりの仮初めの命を喪失。
    星を愛でるもの:どろどろとした、ただの、何ともわからぬ液体となり──
    星を愛でるもの:布地の隙間から、水槽を叩き割ったように溢れ出した。
    星を愛でるもの:ざあっ
    〝ベッドメイカー〟:「え──」
    GM:……肉の色をした津波が去った時、
    GM:あなた達は〝追憶〟の外に立っているだろう。

    バックトラック


    GM:バックトラック!
    GM:Eロイスは《堕落の誘い》《楔の呪い》《血の焦がれ》の5枠に、
    GM:『ヘイズ』内の戦闘においては特別ルール《月杯の恩寵》を適用します。
    GM:バックトラック時に追加で侵蝕を1d10下げてもいいよというもの
    ヰ乍 蒼治:下げまあす!
    GM:つまりEロイスの別枠がプラスワン!
    ヰ乍 蒼治:112-1d10
    DoubleCross : (112-1D10) → 112-8[8] → 104

    怨霊“かかめ”:まじかよ!
    私市 水琴:今回はEロイス、恩寵はなし! 残り5枚素振り!
    GM:Eロイスと恩寵は別に使っていいよ
    私市 水琴:103-5d10
    DoubleCross : (103-5D10) → 103-28[5,7,1,8,7] → 75

    ヰ乍 蒼治:Eロイスは振らないで等倍振り。5本!
    天ヶ瀬 遥:113-1d10
    DoubleCross : (113-1D10) → 113-3[3] → 110

    私市 水琴:5点!
    ヰ乍 蒼治:104-5d10
    DoubleCross : (104-5D10) → 104-20[7,4,2,3,4] → 84

    天ヶ瀬 遥:110-6d10
    DoubleCross : (110-6D10) → 110-41[5,9,9,8,4,6] → 69

    ヰ乍 蒼治:5点!
    天ヶ瀬 遥:4点!
    GM:シナリオ5点にいつもの5点とEロイス3点と、そこに各々のを足して
    GM:各人にプレゼントしつつエンディング!

    共通ED


    GM:──気付けば、あなた達は、霧の街の中にいた。
    ヰ乍 蒼治:能力を解く。「ごめんな」僅かに、眉を顰めた。間違いなく、自らの交わりによって生み出したものを屠った。
    GM:夜。未だ『ヘイズ』は閉じていない。
    GM:だが、この添伏通区画は、あなた達の他に王権保持者もおらず、平和な場所とも言えよう。
    私市 水琴:(体感時間より、外の時間の経過が遅い……これも"追憶"の影響かしら)
    “怨霊”かかめ:「…………」
    私市 水琴:「……お疲れ様。取り敢えず、脱出はできたようね」
    “怨霊”かかめ:ゆっくりと、身体が崩れていく。
    “怨霊”かかめ:両腕に抱えた少女を、一行に差し出す。
    ヰ乍 蒼治:「うん。添乗通の辺りの奴等は、オレたちで大体倒したし……」言いながら、渡された少女を抱える。
    ヰ乍 蒼治:「……お前も、ありがとな。遥ちゃんを守ってくれたんだろ」
    “怨霊”かかめ:ぺこり、と頭を下げる。
    “怨霊”かかめ:なぜだか、笑っているように見えた。
    “怨霊”かかめ:風が吹く。
    “怨霊”かかめ:輪郭が崩れ始める。
    ヰ乍 蒼治:「良いって。悪いのはお前じゃなくて、遥ちゃんを利用しようとした奴等だ……」
    “怨霊”かかめ:「ア、リ、ガ……」
    “怨霊”かかめ:何かを伝えたげだったが、それも出来ずに崩れていった。
    私市 水琴:「この子が、無事に。目覚めるといいけれど……」 崩れる輪郭を、目を細めて見守りながら。
    天ヶ瀬 遥:「うぅ……」
    天ヶ瀬 遥:――服がぐちゃぐちゃだ。
    天ヶ瀬 遥:けど、温かい。
    天ヶ瀬 遥:ぎゅっ、と眼の前の人にしがみついて。
    ヰ乍 蒼治:「……大丈夫だよ。あいつが守ってくれたんだから」そっと抱き寄せる。「おかえり」
    天ヶ瀬 遥:「ただいま……です」
    天ヶ瀬 遥:「みなさん、ありがとうございました……」
    天ヶ瀬 遥:そう言って、ペコリと頭を下げる。
    ヰ乍 蒼治:「きみのお陰で、この『追憶』から抜け出せたよ。よく頑張ったな」
    天ヶ瀬 遥:「えへへ……」
    私市 水琴:「そうね……随分と、痛かったでしょうに。近いうちに、UGNの医療機関で診てもらった方が良いわ」
    天ヶ瀬 遥:「……ごめんね、お兄ちゃん」
    天ヶ瀬 遥:「お姉ちゃんも……だね」
    ヰ乍 蒼治:「……君が教祖だとか、何を思ってあの胎児を呑んだのかとか。そういうのは、訊かない」ぼそり、と囁くように。
    ヰ乍 蒼治:「もう、こういうことはしないな?」
    天ヶ瀬 遥:ギクリ、と動きを止める。
    天ヶ瀬 遥:「……はい」小さくこたえてから。
    天ヶ瀬 遥:「……みなさん、ごめんなさい。言う通りにします」
    天ヶ瀬 遥:「助けてくれてありがとうございました……」
    ヰ乍 蒼治:「よろしい。帰って、きちんと休んだら、歩さんとユーちゃんにも謝るように」
    天ヶ瀬 遥:くすん、と泣きながら。
    私市 水琴:「ユーは、私が連れて帰るから。代わりに伝えておくわ」
    平坂 歩:「帰るまで待つ必要は」
    平坂 歩:空間が、割れる。
    ヰ乍 蒼治:「うわっ」
    平坂 歩:「無いよ」
    平坂 歩:とん、と空間の裂け目から飛び出してくるのがひとり、
    于 幽悧:ふたり。……それから。
    〝ベッドメイカー〟:「ぅえええぇ~……」変な色の液体を吐き戻しながら引きずり出されるのがひとり。
    私市 水琴:「っと、そうか──ゲートがあるから…………へ?」
    ヰ乍 蒼治:「ええええ!?何で!?絶対逃げてるやつだったじゃんあの消え方!!」
    ヰ乍 蒼治:「歩さん一緒に捕まえるよ!いやこれもう捕まえてるんだっけ…!?」
    平坂 歩:「逃がした方が良かった? なら、今からでもそうするけど……」
    天ヶ瀬 遥:「お兄ちゃんを狙っているんですよ……お兄ちゃんなら弱った姿を見捨てられないから」
    私市 水琴:「……完全に想定外だったわ」 ふるふると頭を振る。
    天ヶ瀬 遥:ボソボソと。
    于 幽悧:「……………………」何やら複雑な顔をしたまま、へばっている女を引きずっている。
    天ヶ瀬 遥:「だめですよ、あんな奴に弱みを見せちゃ」ヒソヒソ
    ヰ乍 蒼治:「ダ……ダメ!聞きたいこととか色々あるし!それに他の保持者に見つかったら危ないよ!」
    ヰ乍 蒼治:「アンタも、お母さんなんだろ……だったら、あの”借り腹の赤子”?ってやつが、一応帰りを待ってるかも知れないし」
    〝ベッドメイカー〟:「うぅ~~~………………」低いうなり声を上げたまま、まだ目を醒ます様子はない。
    ヰ乍 蒼治:「こいつらのルールが色々ムチャクチャなのは解ってるけど、これ以上子供を弄ぶようなことはしたくないからさ…連れて帰ろう」
    平坂 歩:「君、君。あれが待ってるとしたら返すのかい?」
    ヰ乍 蒼治:「う~~ん……大分微妙だけど」
    平坂 歩:「……と、もう一つ。今度の〝捕虜〟はどう扱うんだい、そこのところを聞いておきたい」
    平坂 歩:ちらり、と私市水琴の方へ視線を。
    私市 水琴:「……可能であれば、こちらの監督下に置きたいところですが」
    ヰ乍 蒼治:「……水琴先輩に頼めるなら、こっちもそれが良いと思う」
    天ヶ瀬 遥:――良いのかな?
    天ヶ瀬 遥:とは思う。だが、下手なことは言えない。
    私市 水琴:「こちらも、常に手が余っているわけではありません。一度身柄をそちらで預かっていただいて──後日また、連絡をしましょう」
    平坂 歩:「〝水琴先輩に〟頼めるなら。なるほどねぇ。それは私も賛同したいが」
    ヰ乍 蒼治:「眠深市以外のUGNに預けるのはまずいだろうし」
    平坂 歩:「……ほぉう?」
    私市 水琴:「場合によっては、この場で様子を見ていただくことになるかもしれません」
    ヰ乍 蒼治:「……あの支部長は、良い人だけど」頷く。「良い人すぎる」
    私市 水琴:「……本当に。手一杯なんですよ、こちらは」 嘆息。
    私市 水琴:いい人、という評価には僅かに眉を寄せるが。
    ヰ乍 蒼治:「じゃあこの人はこっちで面倒見るよ。バイト増やすか……またあの夜に人の話聞いて酒飲むだけで10万円のやつを……」ぶつぶつ
    GM:──その時だ。
    GM:私市 水琴。あなたの持つ業務用の通信端末が、着信を通知する。
    GM:……発信者は、病花 竜胆。
    ヰ乍 蒼治:「お」
    私市 水琴:「……失礼」 青年たちに断りを入れ、電話を取る。「──此方、"ライラ"ですが」
    病花 竜胆:『ようやく圏内になったでのう。……ということは、今まで〝入って〟おったか?』
    私市 水琴:「ご明察の通り。どうにか、帰還したところで──"コネクター"も、無事です」
    病花 竜胆:『ふふ、ようしようし。収穫は、どうじゃ』
    私市 水琴:「……中にいたイリーガルを名乗る少女を保護。後日UGN管轄の病院を受診させます」
    私市 水琴:「それから、もう一人──"追憶"内部から、女を」
    病花 竜胆:『ほう?』
    私市 水琴:「"ベッドメイカー"。ご存知ですか? 後ほど、身柄を如何するか判断を仰ごうと思っていたところで」
    病花 竜胆:『……………………』
    病花 竜胆:珍しく、反応が遅い。
    私市 水琴:「……何か、問題でも?」
    病花 竜胆:『……捕縛し、搬送は可能か?』
    私市 水琴:ちら、と女の様子を確認する。……まだ、ユーの捕縛下にあり、暫く動けはしないだろう。
    私市 水琴:「……可能かと思いますが」
    病花 竜胆:『危険無くば、連れて帰れ。そやつおそらく──』
    GM:ひゅるっ
    〝ベッドメイカー〟:蔦茨が、あなたの通信端末に絡みついた。
    于 幽悧:「……っ、こいつ!」
    于 幽悧:咄嗟に腕を捻り上げ、ねじ伏せようとするが、
    〝ベッドメイカー〟:「いやよ。私とあなた、絶対に気が合わないもの」
    私市 水琴:「……っ!」 糸を振るい、捕縛を試みる。
    〝ベッドメイカー〟:横合いから、どうやって会話を盗み聞きしていたものか。
    〝ベッドメイカー〟:通信端末へ向けて、そう、はっきりと告げる。
    ヰ乍 蒼治:「!」ほぼ同時に、指銃を構える。貨幣が腕の周囲に旋回し始める。
    天ヶ瀬 遥:「ど、どうしよう!?」
    天ヶ瀬 遥:一人だけ判断がつかなくて右往左往している。
    平坂 歩:死神の鎌が、女の喉元へ刃を突きつけ、
    ヰ乍 蒼治:「体ボロボロだろ、下がって!」
    于 幽悧:……ひとり、天ヶ瀬 遥のようにおろおろしているものも。
    病花 竜胆:『悪いようにはせんぞ。こちらに来い』
    〝ベッドメイカー〟:「ちょっと気に入った子ができちゃったし、いや♡」
    〝ベッドメイカー〟:「無理に捕まえようとしてごらんなさい」
    〝ベッドメイカー〟:「大暴れしちゃうぞ……きゃはっ♡」
    病花 竜胆:『ちっ……年甲斐の無い』
    〝ベッドメイカー〟:「お互い様」
    〝ベッドメイカー〟:……蔦茨が解かれて、端末を再び、私市水琴の手に戻す。
    ヰ乍 蒼治:「こいつ……!」四人とも、戦闘の直後で著しく疲弊している。
    私市 水琴:「そんな理由で──自由にさせると、思いますか」 ……数としては、圧倒的に優位なはずなのに。
    〝ベッドメイカー〟:「……ふふふ、ごめんなさい。用件は済んだわ」
    〝ベッドメイカー〟:「やだ、もう、そんな怖い顔をしないの」
    〝ベッドメイカー〟:「いくら頑張ったってこの人数相手じゃ」
    〝ベッドメイカー〟:「だれかひとり相打ちにするのがギリギリよぉ」
    ヰ乍 蒼治:「……」虚勢やブラフではない。圧倒的に不利に思える数の前では、最早その必要がない。
    私市 水琴:「……支部長。指示を」 端末を、再び耳に添えて。
    〝ベッドメイカー〟:「……だから降参して、扱いのいい捕虜になりたいんだけど」
    〝ベッドメイカー〟:「私、あの竜胆って人だけはどうしても嫌いなのよねぇ」
    ヰ乍 蒼治:「支部長を……?」
    病花 竜胆:『……ちっ』
    病花 竜胆:『〝ライラ〟。そやつの足取り、定期的に報告せい』
    私市 水琴:「承知しました」 視線は、"ベッドメイカー"から決して外さない。
    病花 竜胆:『良いか。ジャームならば手の打ちようはある。理性があるなら行動の予想が付く』
    病花 竜胆:『そやつはどちらでもない』
    私市 水琴:「……ただ本能に従って行動する獣、ということですか」
    病花 竜胆:『ただ、頭がおかしい。故に私の予想をいつも悪い方に裏切る』
    天ヶ瀬 遥:「…………」
    病花 竜胆:『天敵じゃよ、お互いにな』
    私市 水琴:「……天敵」
    GM:ぶつっ
    GM:……通信、途絶。
    私市 水琴:「"ベッドメイカー"。貴女に問います──誰の。捕虜に為ることを望むと言うのですか」
    〝ベッドメイカー〟:「ふふ、それはもちろん……」
    〝ベッドメイカー〟:「……ちらっ」
    〝ベッドメイカー〟:ヰ乍 蒼治に流し目を向ける。
    天ヶ瀬 遥:「げっ」
    天ヶ瀬 遥:「駄目だよお兄ちゃんその女……駄目だって駄目駄目、なんか駄目」
    〝ベッドメイカー〟:「ちょっとぉ、〝げっ〟て何よぉ!」
    ヰ乍 蒼治:「……解ったよ。来る者拒まずだ」
    天ヶ瀬 遥:「絶対優しさにつけこもうとしてるぅうううう!」
    天ヶ瀬 遥:「泥棒猫ぉおおおお!」
    ヰ乍 蒼治:「今ん所、こいつを野放しにしとく選択肢はない」
    天ヶ瀬 遥:「う゛っ……」
    ヰ乍 蒼治:「……なあ、”ベッドメイカー”。他の皆に手出したら、オレは全霊を使ってアンタに挑む」
    〝ベッドメイカー〟:「手を出すって、どっちの意味かしらそれ」
    ヰ乍 蒼治:「どっちも」
    ヰ乍 蒼治:「……いや、ベッドの方は知らないけど」
    私市 水琴:「……どっちも、って」 こめかみに手を当て、頭を振る。
    〝ベッドメイカー〟:「あらっ」口元に手を当てる。
    ヰ乍 蒼治:「とにかく、水琴先輩とか支部長がアンタを楽々追えるくらいには噛みついてやるからな」
    〝ベッドメイカー〟:「……うふふ、安心して。今のところ私、あなたにしかそそられてないから」
    天ヶ瀬 遥:「ちぃっ……」
    ヰ乍 蒼治:「…………」頭を抱える。
    私市 水琴:「……全く」 ふぅ、と嘆息して。「絶えないわね。君の周りには、女が」
    〝ベッドメイカー〟:「生殺しにされる辛さは、みんなわかったでしょ?」
    〝ベッドメイカー〟:「……特にそっちの、クールな顔の女の子は」
    ヰ乍 蒼治:「あ……そうだ!最初!中途半端な所で終わりやがって!」
    〝ベッドメイカー〟:「私のせいじゃないでしょそれはぁ!」
    私市 水琴:視線を受け、心底嫌そうな表情を浮かべる。「二度と御免よ」
    〝ベッドメイカー〟:「……けど。続きがしたいって言うなら私──」
    平坂 歩:「蒼治くーん?」
    私市 水琴:「というか貴方、"ベッドメイカー"とも……?」
    天ヶ瀬 遥:「お兄ちゃんはさぁ……」
    ヰ乍 蒼治:「マジで、襲われただけだって!!」
    〝ベッドメイカー〟:「あらっ、やぶ蛇」
    天ヶ瀬 遥:「お兄ちゃんはさぁ……!」
    〝ベッドメイカー〟:「けど蒼治くん、結構悦んでたじゃない……!」
    私市 水琴:「"中途半端"って言い方するくらい、良かったってことでしょう」
    私市 水琴:「……ほんっと。けだものね」
    平坂 歩:「けだものだねぇ、あはは」
    天ヶ瀬 遥:「まあ私のときは紳士でしたが……」
    天ヶ瀬 遥:ふっ、と笑う。
    ヰ乍 蒼治:「……ボクガワルカッタッス」歩さんを襲った手前、全く強く出れない。
    私市 水琴:「……頭がおかしくなりそう」
    〝ベッドメイカー〟:「浮気は男の甲斐性って言うじゃない」
    ヰ乍 蒼治:「ってか遥ちゃんまで止めてよ!ともかく、それさえ守れるなら……オレは、お前とも仲良くやってきたいよ」
    ヰ乍 蒼治:す、と右手を差し出す。
    〝ベッドメイカー〟:「私、好きよ。器の大きいひと」
    〝ベッドメイカー〟:「……あっちはちょっと大きすぎるかもだけど──なーんちゃってぇ」
    私市 水琴:「そういう話は後でやりなさい!」
    〝ベッドメイカー〟:口元を左手で隠したまま、右手を差し出す。
    私市 水琴:「──ともかく、そういうことだから。"ベッドメイカー"の監視監督、お願いね」
    〝ベッドメイカー〟:案外に固く、強い、格闘技者のような手。
    〝ベッドメイカー〟:ぎゅっ
    〝ベッドメイカー〟:手を一度、強く握った。
    ヰ乍 蒼治:「オーキドーキ」ぐ、と水琴先輩にサムズアップしたところで――
    〝ベッドメイカー〟:「……あっ、ちなみになんだけど。こちらのハーレムってローテーションとかあるのかしら」
    ヰ乍 蒼治:噴き出す。
    平坂 歩:「えーっと。今は特にないね。その内ちゃんと決めようかなと思ってたけど」
    平坂 歩:何やら、平然と適応している。
    ヰ乍 蒼治:「馴染むの早くねえ!?相性良いの解るけどさあ!」
    平坂 歩:「私だろ、ゆきちゃんだろ、遥ちゃんだろ……えーと」
    私市 水琴:「……なんだってここでそんな話を……」
    平坂 歩:「こっち3人を週2ずつで、余った一日にこの人で良い?」
    天ヶ瀬 遥:「待ってください」
    ヰ乍 蒼治:「そんくらいなら普通にいけるけど……もう一人は不定期な感じだし……って違うだろ!」
    天ヶ瀬 遥:「試用期間というものがありますし、ある程度信頼できるとわかるまでは……」
    于 幽悧:「……………………」
    私市 水琴:頭を抱えながら、妙な表情をしたまま固まったユーの傍に歩み寄り、天を仰ぐ。
    于 幽悧:「……全員、けだものじゃないの!」
    于 幽悧:少女のツッコミは虚しく夜の空に響くのみであった。

    GM:……余談。
    〝ベッドメイカー〟:「……………………」
    〝ベッドメイカー〟:じいっと、見ている。
    〝ベッドメイカー〟:何を言うでもなく、うっすらと微笑みを浮かべて。
    〝ベッドメイカー〟:その視線の先は──
    于 幽悧:「……?」
    于 幽悧:怪訝な表情で見返すと、
    〝ベッドメイカー〟:「……うふふ」
    〝ベッドメイカー〟:刃物のような髪色の女は、少しだけ笑みを深めた。

    ED2:婚姻


    ヰ乍 蒼治:添乗通の一画、ヰ乍蒼治の拠点。
    ヰ乍 蒼治:……電気があまり通っていない、誇りっぽいロビーで、つ、とコインを宙に滑らせている。
    天ヶ瀬 遥:コン、コン、コン
    天ヶ瀬 遥:ノックの音。
    ヰ乍 蒼治:来客の予定は知っている。入院している所を見舞って、スケジュールも聞いたからだ。
    ヰ乍 蒼治:「おっす、遥ちゃん」ドアを開けて、迎え入れる。
    天ヶ瀬 遥:「ごきげんよう、お兄ちゃん!」
    天ヶ瀬 遥:「退院もしたし、来ちゃいました」
    天ヶ瀬 遥:どさっ、どさっ、どさっ。
    天ヶ瀬 遥:いくつも荷物をおいてから。
    天ヶ瀬 遥:「来ちゃいました」
    ヰ乍 蒼治:「ん?」んん?
    天ヶ瀬 遥:圧だ。
    天ヶ瀬 遥:「来ちゃい――ました」
    ヰ乍 蒼治:「ええと……え~~~っと」
    天ヶ瀬 遥:ここに住む、笑顔がそれを語っていた。
    ヰ乍 蒼治:「親御さんは…………いらっしゃらないんだよね?」
    天ヶ瀬 遥:「ぶっとばしちゃったので……居ないようなものです」
    ヰ乍 蒼治:(この街で一人暮らしってのもめちゃくちゃ怖いんだよなあ)
    天ヶ瀬 遥:「諸々の手続きは今回の事件の黒幕の人が良い感じにやってくださってたんですが……逃げられたので……」
    天ヶ瀬 遥:「なにはなくともお兄ちゃんのところに、と! 家族ですからね! わたしたち!」
    ヰ乍 蒼治:「う~ん」
    ヰ乍 蒼治:頭を抱えながら、考える。
    天ヶ瀬 遥:「……お兄ちゃん、いえ、お父さん」
    ヰ乍 蒼治:(オレだけならともかく……歩さんと……ベッドメイカーが相当に教育に良くないんだよな)
    ヰ乍 蒼治:「って、オレ!?」
    天ヶ瀬 遥:「そう、私がお母さんでお兄ちゃんはすでにお父さん……一緒に暮らすのが筋だと思うんですよ」
    天ヶ瀬 遥:「どうですか?」
    ヰ乍 蒼治:「……」一度まぐわった相手だ。守ると約束し、好きだと囁いた。愛しているという気持ちは、確かに芽吹いている。
    天ヶ瀬 遥:「…………」ニッコリと笑ったまま、見上げる。
    ヰ乍 蒼治:「いや、そうだよな。元々、オレから誘うのが筋だった」
    ヰ乍 蒼治:「色々変えちゃったみたいだしさ。そっちの人生……」
    天ヶ瀬 遥:「うん、変えてくれた」
    天ヶ瀬 遥:「最低の人生を、最低以下に、それから――」
    天ヶ瀬 遥:荷物を捨てて抱きつく。
    天ヶ瀬 遥:「最高に」
    ヰ乍 蒼治:驚いたように目を見開いて、それから慈しむように抱きしめる。
    ヰ乍 蒼治:「……オレはさ。多分知ってると思うんだけど、見境なく人を助けるし」
    ヰ乍 蒼治:「キミに優しくしたのも、きっとめぐり合わせ以外の何物でもない」
    天ヶ瀬 遥:「それだけを胸に抱いて生きてきた」
    天ヶ瀬 遥:「だからそれはもう、ただのめぐり合わせじゃないんですよ」
    ヰ乍 蒼治:「そうだね」オレが歪めてしまった。
    天ヶ瀬 遥:「私が信じたから」
    天ヶ瀬 遥:「あなただけでも、私だけでもなく、きっと」
    天ヶ瀬 遥:「ただの巡り合せ以上、なんですよ、もう」
    天ヶ瀬 遥:「だからどこまでもついていきます」
    ヰ乍 蒼治:「……」責任がある。
    天ヶ瀬 遥:「……」ニコニコと笑う。責任をとれと言うのは容易いが、それでは弱い。天ヶ瀬遥はそう思っていた。
    ヰ乍 蒼治:彼女に溜められた呪いは、自分にも、他人にも、その両方に掛けられた呪いなのだという。
    天ヶ瀬 遥:「これだけ人を助けたんですから、助けられる覚悟はできていますね?」
    天ヶ瀬 遥:愛と言う名の、この世で最も醜く歪んだ呪いで。
    天ヶ瀬 遥:恋と言う名の、この世で最も固く結ばれる呪いで。
    天ヶ瀬 遥:「あなたと同じ夢を、見せて?」
    ヰ乍 蒼治:(何だ)
    ヰ乍 蒼治:(結局、ただの一目惚れなんじゃないか)
    ヰ乍 蒼治:……もしも、ただの少女と変わらないそれが、彼女の呪いの糸口になってしまったのならば。
    ヰ乍 蒼治:結局のところ――最初から、彼女を助けた自分にこそ、責があるということになる。
    ヰ乍 蒼治:そして、あの追憶の中で、自分は彼女に固着されてしまった。もう永久に変わることはないと、彼女の中の呪いが語っている。
    ヰ乍 蒼治:「……ねえ、遥ちゃん」
    ヰ乍 蒼治:「歩ちゃんから、この街のことは聞いてるね?」
    天ヶ瀬 遥:「ええ、まあ簡単に……」
    ヰ乍 蒼治:「うん。これ、≪鍵≫なんだ」
    天ヶ瀬 遥:「お兄ちゃんの臣下になればいいの?」
    ヰ乍 蒼治:首に掛けたシンプルなチェーンと、アンティ―ク調の指輪を見せる。
    ヰ乍 蒼治:「うおっ」
    ヰ乍 蒼治:「……ああ、うん、いや、まあ……色々順番違うけど……そう!」
    ヰ乍 蒼治:(歩さん。オレ、とことんまでやってみるよ。自分のやりたいように)
    ヰ乍 蒼治:(きっとこの子には、これが一番良い)
    天ヶ瀬 遥:「平坂さんから話は聞いているけど、私の能力は独特すぎて……使えるかどうか微妙、ですが」
    ヰ乍 蒼治:歪んでしまった枷には、自らのような歪な罪人が相応しい。
    天ヶ瀬 遥:「とにもかくにもそれは構いません。ですが」
    ヰ乍 蒼治:「オレに仕えて――え?」
    天ヶ瀬 遥:「あなたの配下になるつもりはありません」
    天ヶ瀬 遥:「伴侶で、どうでしょう」
    ヰ乍 蒼治:「……マジか」
    天ヶ瀬 遥:ここで。
    天ヶ瀬 遥:「ところでお兄ちゃん」
    ヰ乍 蒼治:「ごめん。でも、その続きは、オレから言わないと多分ダメだからさ」自然と指輪が、彼女の手に重なる形になる。
    天ヶ瀬 遥:追撃の一言を一度止める。
    天ヶ瀬 遥:そして待つ。彼の言葉を。
    ヰ乍 蒼治:「天ケ瀬遥」
    ヰ乍 蒼治:オートアクション。
    ヰ乍 蒼治:≪ヘイズ・ロードの夢鍵≫の効果を使用。
    ヰ乍 蒼治:天ケ瀬遥に対し、臣下となるように要請します。拒否可能。
    天ヶ瀬 遥:こ、こいつ~!
    天ヶ瀬 遥:データ的には受けますが!!!!!!!
    天ヶ瀬 遥:「なぁに?」
    天ヶ瀬 遥:データ的には受けますが~~~~~~????
    ヰ乍 蒼治:「オレの輩となれ。伴侶となって、オレに仕えろ」
    天ヶ瀬 遥:「――はい!」
    天ヶ瀬 遥:「お兄ちゃんの“おくさま”、なりま~すっ!」
    ヰ乍 蒼治:「……うん。良いぜ」ぽんぽん、と掻き抱く。
    ヰ乍 蒼治:「オレが、それしか出来ないようにしちゃったんだもんな。きっとそれが一番良い。オレにとっても」
    天ヶ瀬 遥:「ところでお兄ちゃん、お耳を」
    ヰ乍 蒼治:「力を貸してくれ。……一人一人、なるたけ見るからさ」
    ヰ乍 蒼治:「ん?」穏やかな表情で耳を貸す。
    天ヶ瀬 遥:すっと耳元に口を寄せて。
    天ヶ瀬 遥:「それはそれとして、この前ね」
    天ヶ瀬 遥:「危ない日だったんだよね」
    ヰ乍 蒼治:「……!」あまりにも淫蕩な宣言。
    ヰ乍 蒼治:「……王様をからかう悪い妃には」だが――目つきは常より冷静に、ひょい、と。少女を抱き上げる。
    ヰ乍 蒼治:「お仕置きしないとな」
    天ヶ瀬 遥:「わぁ、怖い❤」
    ヰ乍 蒼治:冷静ではない。
    ヰ乍 蒼治:冷えた鋼のように、獣欲が研ぎ澄まされているのが解る。
    天ヶ瀬 遥:案外、脅し文句で済まなくなる日は――そう遠くないのかもしれない。
    ヰ乍 蒼治:「……嘘だよ」ほんの少しだけ、表情が緩む。
    天ヶ瀬 遥:クスクスと笑う。
    ヰ乍 蒼治:「うん。オレも好きだよ、君のこと。ちゃんといつか、本物の奥さんにするから」
    天ヶ瀬 遥:「――はい!」

    ED3:南の風


    私市 水琴:「洗い物、終わりました。あとは……」 手を拭きながら、店の中にゆっくり。視線を回して。
    私市 水琴:グレナダの営業は、軽食を嗜めるバールとして昼から夕方まで。暫し休憩、そして深夜にかけてカクテルを中心とした営業が始まる。
    私市 水琴:マスターであるマリー・オリヴィエの意向により、私市の勤務時間はもっぱら夕方までだ。
    私市 水琴:それ以降は──事情を大方理解した今でも。推奨は、されていない。
    マリー・オリヴィエ:「ン。あとはこっちでやっておくよ」夜色の髪を後ろで括った、体格の良い褐色の女が応じる。
    マリー・オリヴィエ:「ミコもみんなもお疲れ様。撤収して大丈夫」
    私市 水琴:言葉とともに、他の従業員が帰宅の準備を始める中。店内にそのまま残っていて。
    マリー・オリヴィエ:「……?」
    私市 水琴:「あの、営業時間外で申し訳ないんですが……少し、人を待たせてもらっても、いいですか?」
    マリー・オリヴィエ:「ああ、そう……ふむ?」
    マリー・オリヴィエ:私の知る私市水琴という少女は、孤独に親しむ少女であった。
    私市 水琴:「この街で出来た知人で……良い機会なので、"グレナダ"を紹介しようかと」
    マリー・オリヴィエ:さりとて独りを楽しむというわけではなく、そこが心配なところで……うん、私が言うのもなんだけど。
    マリー・オリヴィエ:「なるほど。良い出会いがあったようだね」
    私市 水琴:「かといって営業時間内に来てもらっても、マリーさんの手が開いているか分かりませんし……ええ」
    私市 水琴:「良いかどうかは、今後次第ですが。今のところは」
    私市 水琴:悪くないと思います、と添えて。
    マリー・オリヴィエ:「驚きよりは納得がいく。最近のミコは少々……何というべきかな」
    私市 水琴:僅かに首を傾げて。言葉を待つ。
    マリー・オリヴィエ:「張りがあった……?ふむ、満足のいく表し方が出てきそうにないが」
    私市 水琴:「……そうかも、しれません。少なくとも──以前よりは」
    マリー・オリヴィエ:「ああいや、美しさに磨きが掛かった?うん、中々しっくり来る」
    私市 水琴:「まあ、その──色々と、あるにはありますが。充実しては……、えっ」
    私市 水琴:かあ、と。その言葉だけで、血の気の薄い頬を朱に染めて。
    私市 水琴:「か、からかわないで下さい……」
    マリー・オリヴィエ:「過ごす日々の中に潤いが加わった、というところかな……いやいや、そんなつもりは無かったのだけど」
    私市 水琴:「……あうう」 ぷしゅう、と息が抜ける。
    私市 水琴:「そういう、マリーさんも。最近は少し……」
    私市 水琴:「雰囲気が柔らかくなったというか──なんでしょう。ええと……私も、上手く言えませんが」
    私市 水琴:「……ああ、そうだ」 ふと、納得したように。
    私市 水琴:「昔──貴女に。この店に招き入れて頂いた時の、空気に。近いものを、感じます」
    マリー・オリヴィエ:「うん?」カウンターに肘をつき、猫のように首を傾げて。
    マリー・オリヴィエ:「……そう見えるかい」
    私市 水琴:「……あの、再会してからの雰囲気が嫌いだったとか、そういうのではないですからね?」
    私市 水琴:「変わらず魅力的ではありますけれど……はい。少しばかり」
    私市 水琴:「最近。何かいいこと、ありましたか?」
    マリー・オリヴィエ:「そう言ってくれるのは私としても嬉しいかな。有り体に言って迷走していた時期だったというか」
    マリー・オリヴィエ:彼女と出会ったその時は、かつての王に仕えていた時期。彼をこの手で殺めて、そして近頃新たな王を戴いて。
    私市 水琴:「……マリーさんも、色々。あるんですね」
    マリー・オリヴィエ:「言葉として素直に認めるのは、未だにちょっと癪ではあるが……うん。良い出会いと、良い変化があったのさ」
    私市 水琴:「ふふっ」 思わず笑みが零れ落ちる。
    私市 水琴:「今の、マリーさん。すごく……可愛らしい顔をしていましたよ」
    私市 水琴:自分のことのように、表情を崩し、ほころばせて喜ぶ。
    マリー・オリヴィエ:「……ゥェッ」
    マリー・オリヴィエ:「おっかない事言われちゃったな」頬を赤らめ、目を見張り。しかしつられるように口元緩ませる。
    マリー・オリヴィエ:「……ちなみにこれから来るの、どんな子なんだい?」
    私市 水琴:「嫌だったんですか?」 きょとん、と表情を固めて。
    私市 水琴:「……ええと、そうですね……」
    マリー・オリヴィエ:「ミコを幸せな顔にしてくれた人なんだ。私としてもぜひお近づきになりたいね」
    私市 水琴:「……まあ、正直なところ。友人になりたいかと言われたら──少し怪しいと思いますが」
    私市 水琴:「し、幸せな顔……? それはちょっと、誤解が過ぎるというか」
    私市 水琴:うーん、と唸って。
    マリー・オリヴィエ:彼女に男性不信の気があることは、随分前から知っているので自然と女の子だと思っている。
    私市 水琴:「……不思議な人です。お近づきになりたいとか、そういうわけではないのに」
    私市 水琴:「不思議と──縁があるようで。多分、私だけでなく……他の人も、引き寄せられているような」
    私市 水琴:「……正直なところ、若干軽薄そうで。というか、実際……いえ、悪口は言うものじゃないですね……」 ぶつぶつ。
    マリー・オリヴィエ:「距離を一気に詰められちゃったわけか。居るよねぇそういう子」
    マリー・オリヴィエ:「困惑してるかわいい顔が浮かんでくるみたいだ」
    私市 水琴:「……まあ、そういう。ところです」
    マリー・オリヴィエ:「絆されちゃった」にやにやと反応を楽しむ。
    私市 水琴:「ほ、絆され……ぁぅ、いや、その……絆されてなんか、ないです!」
    私市 水琴:「ただちょっと、無下にするには善人が過ぎるというか……」 あと、一つ。大きな借りがあるのも手伝って。
    マリー・オリヴィエ:「弱みと強みの入り混じったような子か、ミコにはちょっと分が悪いかもね」
    私市 水琴:「……はい。どう距離を取って良いものか」 くにゃ、と机に半分突っ伏して。
    マリー・オリヴィエ:「なにせ自分で思ってるより人が良い。ハハ、秒読み段階かな?」
    マリー・オリヴィエ:「というのは私が言う事でもないかな……」
    私市 水琴:「びょ、秒読みって……!」 雨に濡れた子犬のような顔をする。
    私市 水琴:「とかく……そういう、わけなので。この街──だけでなく、"ヘイズ"に関わっている以上は」
    私市 水琴:「マリーさんに顔を知っておいてもらうのも良いかと、思って……」
    マリー・オリヴィエ:「夜に招待するんだから、やっぱその方面だよね」
    マリー・オリヴィエ:「UGNの後輩とかかな?」
    私市 水琴:「イリーガル登録はされていますが、正式な所属ではないですね」
    私市 水琴:「現状は友軍、のような関係でしょうか」
    マリー・オリヴィエ:「なるほど、心を許しすぎるのも危険ということで気を張ってるわけだ」
    私市 水琴:「び、ビジネスライクな関係と言ってください」
    マリー・オリヴィエ:「少しでも緩めるとするりと入り込まれちゃうからね、大変だ」
    私市 水琴:「……マリーさん、楽しんでるでしょう」 ジト目で、されど怒っている表情ではなく。
    マリー・オリヴィエ:「だってミコと、ミコのお友達の話だからね」にやけながら、そこに嘲る色はなく。
    マリー・オリヴィエ:「楽しいし、嬉しいさ。しっかりもてなしてあげないとね」
    私市 水琴:「そうして頂けると……いえ、もてなしは程々で結構です」
    私市 水琴:「つけあがると。嫌なので」
    私市 水琴:ぷう、と僅かに拗ねるように。「マリーさんも、気をつけてくださいね……あの男」
    私市 水琴:「ほんっと。見境が、ないんですから」
    マリー・オリヴィエ:「しかし、そういう奴が居るとこには居るもんだな……」くつくつと笑いながら、軽食を作ろうと手を動かして……
    マリー・オリヴィエ:「……え、男?」
    GM:──その時だ。
    GM:店内の空間を断ち割り、〝ゲート〟が開く。
    GM:とん、と足を踏み出した女の姿は、
    平坂 歩:あなた達ふたりの、いずれも見覚えがあるだろう。
    平坂 歩:「お邪魔しまぁす」
    マリー・オリヴィエ:「……」徐々に深刻な面持ちになる。
    私市 水琴:「……ちゃんと扉から入るように、言いましたよね」
    平坂 歩:「ちょっと彼が遠くにいたものでね。待ち合わせ時間をおろそかにはできないだろう?」
    平坂 歩:「なぁに、ここの店主は大目に見てくれるよ。数年来の付き合いだもの」
    私市 水琴:「そうですか、それなら、まあ…………………今、なんと?」
    マリー・オリヴィエ:無視して入口に視線を向ける。先ほどまでは待ち望んでいた来客が居るのだろうそこへ。
    私市 水琴:ぴき、と。唇の端が固まる。
    ヰ乍 蒼治:「ハロ~~~ッ!!お待たせ水琴せんぱ……ぁれ?ここグレナダ?」場違いなクラッカーを小脇に抱え込んで。
    マリー・オリヴィエ:「ミコ」
    ヰ乍 蒼治:陽気かつ軽薄な挨拶をした所で……同じく固まる、紅髪の男。
    私市 水琴:「君もきちんと扉からと…………?」 マリーさんに、視線を向ける。
    マリー・オリヴィエ:「よくよく心身に気をつけなさい」
    マリー・オリヴィエ:「あれは見境の無い男だ」カウンター越しにひしと抱きしめて。
    ヰ乍 蒼治:「ああっ!?何か勘違いされてねえ!?」
    私市 水琴:「……あの、もしかしてなんですけど」
    平坂 歩:「いいやぁ、むしろよく君をわかってると言うべきだろう」
    私市 水琴:「全員、顔見知り……?」
    平坂 歩:こくん。
    ヰ乍 蒼治:「マリー……さん、オレ」「歩さん、オレ」「水琴先輩、オレ」
    ヰ乍 蒼治:交互に指さし。
    私市 水琴:「……ヰ乍くん。正直に答えて」
    ヰ乍 蒼治:「え、グレナダで働いてたの?マジ?一回もエンカウントしなかったンスか……?ってハイ!何でしょう!」背筋がピンと伸びる。
    私市 水琴:その声は、驚愕と困惑ともう一つ──感情が綯い交ぜになって震えている。
    私市 水琴:「…………マリーさんに。手。出してないでしょうね?」
    ヰ乍 蒼治:クラッカーが落ちた。
    平坂 歩:「……………………」じっ、と彼の横顔を見る。
    平坂 歩:それから、
    平坂 歩:「…………どう?」マリーその人に問う。
    マリー・オリヴィエ:「………………」
    マリー・オリヴィエ:ひっそりとカウンターの下にしゃがみ込む。
    私市 水琴:完全に据わり切った瞳が、見開かれて。
    平坂 歩:「……あぁ、そう」
    私市 水琴:「……こ、の…………」
    私市 水琴:「最ッ低! けだもの!!!」
    ヰ乍 蒼治:「ま、待って!ソレ人に向けちゃダメな奴じゃないスかうわっ怖い!」
    私市 水琴:怒髪天を衝く。様々な感情が混じりきった声が、店内に木霊した。
    ヰ乍 蒼治:「ああもう!そりゃシましたよ、シましたけど、それはオレがマリーとそうなりたいって思ったからですって!」
    平坂 歩:「…………」口元を手で押さえてぷるぷるしている。
    私市 水琴:「あああもう!!! なんだってこの男は、そういうことを平気で口にできるんですか!」
    私市 水琴:完全に錯乱した様子で、机をばんばん叩いている。
    マリー・オリヴィエ:「誰か殺してくれ……」顔を両手で隠して震えている。
    平坂 歩:「ま、まぁまぁまぁまぁ」半笑いどころか、相当顔がにやけたままで二人の間に割り込み、
    平坂 歩:「まぁまぁ水琴ちゃん、まぁまぁまぁ」
    ヰ乍 蒼治:「オレだってマリーと水琴先輩がそういうのだって知らなかったもん!」
    私市 水琴:「そ、そういうのってなんですかそういうのって!!!」
    平坂 歩:彼女の肩に手を置いて少し後ろに押しやりつつ
    ヰ乍 蒼治:「いやだって……何か……めちゃくちゃ敏感だったじゃん!」
    私市 水琴:ふーっ、ふーっ、と威嚇しながら。
    マリー・オリヴィエ:「やめないかそういうのは」
    平坂 歩:「……そういう君だって、私とユーちゃんとシたじゃない」小声で囁く。
    ヰ乍 蒼治:「あっえっ!?そうなの!?」
    マリー・オリヴィエ:「やめないかそういうのは!?」
    私市 水琴:「ちょ……っと?!」
    私市 水琴:今度はこちらが顔を両手で隠す番だ。耳まで真っ赤にして、机に突っ伏す。
    私市 水琴:「……なんでこんな……」
    ヰ乍 蒼治:「よっし、話を整理しよう」人間関係を全く整理できない男が宣っている。
    平坂 歩:「君ねぇ、警告しとくけど」
    平坂 歩:「聞き逃した方がいい話をわざわざ聞きとがめるようなやつは」
    平坂 歩:「その内寝首をかかれるよ」
    ヰ乍 蒼治:「だってさ!歩さんも……!」
    私市 水琴:「今すぐにでも殺してやりたい……」 呻いている
    マリー・オリヴィエ:「本当にデリカシーない男だね君」
    平坂 歩:「蒼治!」
    ヰ乍 蒼治:「……ごめん。言い過ぎた」
    平坂 歩:珍しく、呼び捨てで声を張り上げた。
    平坂 歩:「私は君の臣下だが、私は君の所有物でも奴隷でも無い」
    平坂 歩:「他の皆も同様だ。それは弁えておけ!」
    ヰ乍 蒼治:「……歩さんの言う通りだ。大分ヤキ回ってた」
    ヰ乍 蒼治:ごつ、と拳を頭に当てる。
    私市 水琴:「……次に口外したら、本当に。首を飛ばすから」
    平坂 歩:「……まぁとにかく、そういうことだ」
    平坂 歩:「私も最近になって気付いたんだが、どうにも」
    平坂 歩:「私達の関係は酷く入り組んでしまっているようだ」
    マリー・オリヴィエ:とりあえずは冷水とおしぼりを彼に出して。
    マリー・オリヴィエ:「遍歴自慢は女性相手の話題じゃあないが、しかし現在進行形とはね」
    ヰ乍 蒼治:「……オレみたいな酷い奴はその内一人になるんじゃないかって、そう思っちゃっただけだ」誰にも聞こえないように。
    私市 水琴:「……その。平坂さんとは、まあ……そうなんだろうとは、思っていたし」
    ヰ乍 蒼治:「まあ……そうなんだ。基本的に、オレがだらしないせいだ」
    私市 水琴:「他に──ああ、増えたんだろうな、とは。思っていたけれど」 嘆息。
    平坂 歩:「あくまで私の観測範囲では、各人の同意の上でのことだよ。強制も無し、欺きも無し」
    平坂 歩:「相手はひとりじゃないことを告げて、それでも良いかと確認している──というのは本当だ」
    私市 水琴:「……そう」 マリーさんもそうなのか、と。喉元まで出て、引き止めた。
    平坂 歩:「その上でまぁ、正常かどうかと言われたら、うん」
    平坂 歩:「狂ってるのは確かだね!」けらけらと笑いながら言う。
    マリー・オリヴィエ:「大方君は奨励している側だろうが……まあ」
    マリー・オリヴィエ:「私は別にミコの保護者というわけじゃないからな、本人が望んでそうしたならとやかく言う筋合いは……」
    マリー・オリヴィエ:「………………………ない」
    平坂 歩:「正直になりたまえよ、君ぃ」
    マリー・オリヴィエ:「この店を血で汚したくはないのでね」
    私市 水琴:「ち、ちが……ヰ乍くんとは、シたわけじゃ……」 しどろもどろになりながら。
    平坂 歩:「一晩経てば戻るじゃないか」
    平坂 歩:「……言いたいことを言わないでいると後悔する、というような教訓は」
    平坂 歩:「君の方が熟知していると思ったぜ、〝王殺し〟」
    平坂 歩:「私は言うよ。その場で言う。だからほら、王様をどなりつけてやった」
    ヰ乍 蒼治:「悪かった」沈痛な面持ちで。
    マリー・オリヴィエ:「イサ・ソージに語るべきこと、私と彼との契約は単体で完結しているのさ」
    ヰ乍 蒼治:「……でもさ。誰が誰の所有物ってわけじゃ、なくても」
    マリー・オリヴィエ:「だからそこからぶれない限りは、王狩りとして否定する範疇にはない」
    ヰ乍 蒼治:「マリーさんは、水琴先輩に幸せになって欲しいんでしょ」
    ヰ乍 蒼治:「王殺しじゃなくて、マリー・オリヴィエとしての話を聞きたいんだ。オレは」
    平坂 歩:「なら、まず、君は何を言うべきかな」
    平坂 歩:「……取り返しの付かなくなる前に、言っておくべきだと思うよ私は」
    ヰ乍 蒼治:「うん。黙っててごめん。裏切るような真似をした」
    ヰ乍 蒼治:「歩さんがいなきゃ、オレはとっくに破滅してたのかもな。……謝らないといけないことばっかだ」
    平坂 歩:「……………………」
    平坂 歩:「……筋が違うかも知れないが、ふたりとも」
    平坂 歩:「私からも謝罪させて欲しい。……大声で言うべきでないことだった」
    平坂 歩:「誰と誰が関係を持とうと、それは当人の意志だ。それについては何を口出すこともない」
    私市 水琴:「…………」 ようやく冷静さを取り戻した様子で、座り直す。
    私市 水琴:「……まあ、過ぎたこと、ですし。この中に記憶をどうにか出来る人がいれば話は別ですが」
    私市 水琴:「とにかく……ここだけの話に、留めて。もらえたら」
    私市 水琴:……恥ずかしいので、と。添えて。
    ヰ乍 蒼治:「……そうするよ。なるべく、そうする。約束だ」
    マリー・オリヴィエ:「勝手に腹を立てたのは、私も同様だからな」
    マリー・オリヴィエ:「……ミコを泣かせるような真似をしたら、やはり私は許せない」
    マリー・オリヴィエ:「それが守れるなら……何を飲む?」
    ヰ乍 蒼治:「良いんだ。こんな訳の分からないことに巻き込まれたんだから、怒って当然だよ」
    マリー・オリヴィエ:「私から一杯、友人たちに奢らせてもらう」
    私市 水琴:「……私も、手伝います」 ゆっくりとした足取りで、カウンターへと。
    私市 水琴:慣れた手付きで、冷蔵庫からクリームチーズを取り出し切り分けていく。
    私市 水琴:ドライフルーツとナッツが入った、"グレナダ"特製の一品。
    平坂 歩:「そうだねぇ。シードルってある?」
    平坂 歩:「甘いのが好きなんだ。ジュースみたいなやつでもいい」
    マリー・オリヴィエ:「へえ、結構好みが合いそうだ。こういう時に私はここに立ってて良かったと思える」
    マリー・オリヴィエ:「……いつまでもしょぼくれてないでね、ソージ。注文をつけたまえよ」
    私市 水琴:「……ヰ乍くんは?」 一口サイズに切り分けたクリームチーズに、楊枝を刺して。
    ヰ乍 蒼治:「じゃあ……オレも歩さんと同じの」相当こたえている。
    マリー・オリヴィエ:「私はミコに良い思いさせてくれた恩人に、何かお礼をしてやりたいと言ってるんだぜ?」
    私市 水琴:その言葉に、否定を唱えることはしない。
    マリー・オリヴィエ:「そんな態度で臨まれちゃあ、沽券に関わるというものだ」
    マリー・オリヴィエ:「店主としても、契約者としても、隣人としても、女としてもね」
    私市 水琴:「そういうことだから……ほら」 皿を押し遣って。
    ヰ乍 蒼治:「……うん。じゃあ」ばしっと頬を張り直して。「シャンディガフもお願い!飲み終わったら店のあらいモンするから!」
    私市 水琴:「……食べて。最近、これの仕込みは私がさせてもらってるの」
    私市 水琴:「一番、お気に入りのメニューだから」
    ヰ乍 蒼治:「……水琴先輩」
    マリー・オリヴィエ:ハハ、そうやって懐に入り込むのが手口だよな君は。と思ったが口にはしない。
    ヰ乍 蒼治:彼女の作ったつまみを、一口食べる
    私市 水琴:それだけ言って、冷蔵庫を開き。冷えたビールとジンジャエールを取り出し、マリーの傍に並べていく。
    ヰ乍 蒼治:「……うまい」
    ヰ乍 蒼治:「美味いよ先輩、最高」
    ヰ乍 蒼治:(……そうだ。先輩は、きっと沢山練習したんだ)
    私市 水琴:シードルの栓を抜く──甘い薫りが立ち昇る。それを深呼吸して味わうように、グラスに注いで。
    私市 水琴:「そう。良かった」 僅かに、頬をほころばせる。
    ヰ乍 蒼治:(オレの知らない所で、一生懸命……きっと、皆にそういう人生がある)
    ヰ乍 蒼治:(王様になって、他人の人生を踏み潰すことに慣れても。それだけは、忘れちゃいけない)
    私市 水琴:「……この味に、私は救われたの」 ぽつり、とそう零す。
    私市 水琴:「だから──そうやって、しょぼくれてる時にこそ。この味が、大切なものに……忘れられないものになればいい」
    私市 水琴:「……言っておくけど、別に。辛気臭い顔をしてるの、見る趣味はないから」
    私市 水琴:「飲んで食べたら、笑って帰りなさい」
    私市 水琴:「……そうじゃないと、"グレナダ"に──私の大切な場所に招待した、意味がないでしょう」
    ヰ乍 蒼治:「うん」子供のように頷く。「……また、来ても良いかな。やっぱり凄く、良い場所だ」
    私市 水琴:ふ、と笑って。「私がいるのは、夕方までだけど」
    私市 水琴:「マリーさん、過保護だから」
    マリー・オリヴィエ:「……その条件も崩れたがね」否定はせずに。
    ヰ乍 蒼治:「でもその味が、今オレを助けてくれてる。……ありがとう」
    私市 水琴:「……君とは、悪い縁ではないと思ってる」
    私市 水琴:「そういうこと、だから」 それだけ、残して。奥の保管庫に、消えていく。
    ヰ乍 蒼治:「……」
    ヰ乍 蒼治:「参ったなあ。昔の頃からずっと、格好いいまんまだ……」
    ヰ乍 蒼治:酒をぐい、と煽る。
    ヰ乍 蒼治:「王様になったのに、全然追いつける気がしない」
    平坂 歩:「世界の難しさを知ってるのさ」
    平坂 歩:「世の中は厳しいから、自分がちょっと頑張ったくらいじゃ上手くいかないし」
    平坂 歩:「だから上手くいかなくたって、それは自分の頑張りが足りないだけでもない」
    平坂 歩:「……世の中はちょろいもんだって思ったりすると、上手くいかない時に辛くなる」
    平坂 歩:「優しくない世界を受け入れてる、だから大人は格好いいんだよ」
    ヰ乍 蒼治:「……歩さんは、どっちなの?」
    平坂 歩:「んー?」
    平坂 歩:ごくん 喉を鳴らしてシードルのグラスを半分ばかり空ける。
    ヰ乍 蒼治:「オレには、大人になりたくないように見えるんだ。世界が難しいことを知ってる人なのに」
    ヰ乍 蒼治:「それじゃつまらないって言ってるみたいでさ」
    平坂 歩:「私はねぇ」
    平坂 歩:ごくん。
    平坂 歩:……残った半分を飲み干して、カウンターの奥の方にグラスを突き出す。
    平坂 歩:「この髪、染めてるのは知ってるだろ」
    平坂 歩:「流石に下まで染めてないから」けらけら、高く笑う。
    平坂 歩:「これと同じかもねぇ」
    平坂 歩:「下の方は普通の、地味な大人の黒色かも知れないけど」
    ヰ乍 蒼治:「……いつもみたいに大声出さないよ。そういうので、人にヤな思いさせたばっかだから」目を細める。
    ヰ乍 蒼治:「うん」
    平坂 歩:「そうじゃないんだって言ってやりたくて」
    平坂 歩:「人様に見えるところだけ、きんきらきんに染めてるの」
    ヰ乍 蒼治:「パンクだね」
    平坂 歩:酔人の言葉は、要領を得ない。
    平坂 歩:「メタルの方が良いよ」
    平坂 歩:「下手くそがアイデンティティなんてまっぴらごめんだ」
    ヰ乍 蒼治:「オレには歩さん一人に見えたんだ」
    平坂 歩:「メタルは技術を誇っていいし、様式美を愛でていい」
    ヰ乍 蒼治:「……それも、結局様式美でしかないって?」
    平坂 歩:「様式美、つまりクラシック」
    平坂 歩:「ロックでメタルなのは、つまりクラシックなんだ」
    平坂 歩:「昔からある、古典的な、伝統的な……」
    平坂 歩:眠そうだ。
    平坂 歩:その言葉はだんだんと、呂律が回らなくなってくる。
    ヰ乍 蒼治:「難しいな」自分のウインドブレーカーを、肩にかけてやった。
    平坂 歩:「……結局、さ」
    ヰ乍 蒼治:「うん」
    平坂 歩:「当たり前とか、普通とか、常識とか」
    平坂 歩:「そんなものから逃げようと考えてみたって」
    平坂 歩:「頭の中にちらついてるうちは……」
    平坂 歩:「……どこにも……逃げ、られ……」
    平坂 歩:カウンターの上に置いた腕に顔をつっぷして、黙り込んで。
    平坂 歩:少しすれば、周期的な寝息を立て始めるだろう。
    ヰ乍 蒼治:「マリーさんに、後で言わなきゃな」そう呟いて、『きんきらきん』の髪を梳いた。
    ヰ乍 蒼治:(……じゃあ)
    ヰ乍 蒼治:(歩さんが逃げた先に、この街があったとして)
    ヰ乍 蒼治:(この街が普通になったら、またアンタは逃げるのか)
    ヰ乍 蒼治:(30で死ぬまで、その頭の黒と金の追っかけっ子みたいなことやって……)
    ヰ乍 蒼治:(ずっと、普通じゃない普通から逃げるつもりなのか)
    ヰ乍 蒼治:「……傍に居てほしいだなんて、普通なこと言わせないでほしいな」
    ヰ乍 蒼治:「お互い、案外普通な奴かも」
    マリー・オリヴィエ:「……君たち、思いのほか酒に弱いのだね」
    ヰ乍 蒼治:「……ごめん、そっちのけで話し込んじゃって」
    ヰ乍 蒼治:「聞こえてた?」
    ヰ乍 蒼治:「よね。うん……」酒をばんばか開けていたのでこちらも大分眠そうだ。
    マリー・オリヴィエ:「すぐ脇に控えていたからね」気配を絶っていたという程のことでもない。バーテンダーとして当然の佇まいだ。
    マリー・オリヴィエ:「まあ、人が酔うのはアルコールばかりではない」
    ヰ乍 蒼治:「うん。今日は何か、色々とね」苦笑する。
    マリー・オリヴィエ:「己に酔うとか、場に酔うとも言うのだろうし」
    ヰ乍 蒼治:「そうそう。水琴先輩が呼んでくれて嬉しかった。歩さんとも、一回皆で話してみたかったし」
    マリー・オリヴィエ:「良い男や女にとなれば、やはり当然のことだね」
    ヰ乍 蒼治:「楽しかったなあ……うん、マリーさんはやっぱり聞き上手だよな」
    ヰ乍 蒼治:「人を褒めるのもうまい」ようやく、屈託のない笑顔で笑った。
    マリー・オリヴィエ:「悪くない顔だ。冥利に尽きる」
    ヰ乍 蒼治:「バーでしょぼくれた顔しちゃってごめんな。もう大丈夫だから……食器片づけとくよ。カウンターで良い?」
    マリー・オリヴィエ:「生憎ここの主は私でね、いかに君とて易々と入城を許しては他の店員に面目が立たん」
    ヰ乍 蒼治:「一国一城の主ってことね。じゃ、お任せします」
    マリー・オリヴィエ:「それと、先に横をしてくれたのでこちらも一つマナーを破るよ」
    ヰ乍 蒼治:食器だけまとめてバーカウンターの上に置いておく。
    ヰ乍 蒼治:「ん?どしたの……」
    マリー・オリヴィエ:無防備な男の肩に腕を回し、カウンター越しに抱き寄せる。
    マリー・オリヴィエ:「君の……さて、何としてかな。守秘義務から外れる店主以外の何かとして」
    ヰ乍 蒼治:「……良いの?」
    マリー・オリヴィエ:「私も当てられたんだろう。明日には後悔しているかもしれん」
    マリー・オリヴィエ:「甲斐性の見せ所だ……頑張ってあげなさいよ」眠る平坂に視線を落として。
    ヰ乍 蒼治:「……本当イイ女だね。あんまり甘やかしちゃ駄目だよ、オレを」ぎゅ、と抱き締める。
    私市 水琴:と、と、と。規則正しい足音が、奥から戻ってくる。
    私市 水琴:扉の前で物を整理しているのか、一度立ち止まって。
    マリー・オリヴィエ:「ンっ……ソージなら出来ると。私に信じさせている王様だろう?」
    マリー・オリヴィエ:「やってくれなきゃあ、許さないからね」
    ヰ乍 蒼治:「皆が信じてくれてるなら、何だってできるよ。……うん」
    ヰ乍 蒼治:歩さんを肩に担ぐ。
    私市 水琴:かちゃ、と。ノブの回される音──扉が開く。
    ヰ乍 蒼治:「……ありがとう、マリーさん」
    私市 水琴:「……あれ、もう。帰りですか」
    ヰ乍 蒼治:「うん。歩さん、潰れちゃったスから」
    私市 水琴:ナッツやら何やらの袋を抱えたまま、二人の視線を受け止めて。少し首を傾げる。
    マリー・オリヴィエ:「弱点一つ。職業倫理上攻めづらいのが難点だね」
    私市 水琴:「なるほど……二人とも。何か、良いことありました?」
    マリー・オリヴィエ:「ミコはどうする?上がるか、それとも送っていくか……ああ、そうだな」
    ヰ乍 蒼治:傍らで小さく寝息を立てるひとを担ぎ直して、微笑む。
    マリー・オリヴィエ:「たぶん君と同じだ、と。そう答えておこう」
    ヰ乍 蒼治:「あはは。こう言うのが、合ってるかどうかは解んないけど……水琴先輩には、やっぱり貴女が必要だよなあ」
    私市 水琴:「それは、勿論」
    私市 水琴:袋を置いて、マリーさんの腕を取って。にっこりと笑う。
    私市 水琴:「大切なひと、ですから」
    ヰ乍 蒼治:「あ、そっちもか。オレだって負けてないからね」冗談めかして。
    私市 水琴:ちろ、と舌を出して。挑発的に笑む。
    ヰ乍 蒼治:「帰ろ、歩さん」
    ヰ乍 蒼治:こちらも挑むように微笑んで、店を出る。
    平坂 歩:「んん……」
    平坂 歩:背負われたまま、目元を彼の背でごしごしと拭っていた。
    平坂 歩:まだしばらくはこのまま、眼を醒ましそうになく──
    GM:……入れ代わりに、ひとり。
    于 幽悧:「…………」
    于 幽悧:むすっ、とした顔で店内に踏み入る少女。
    私市 水琴:「……………」 腕を引き寄せた体勢のまま、固まる。
    于 幽悧:「……迎えに来たわよ、ほら」
    私市 水琴:「…………ええと、その……」
    于 幽悧:「なにぼーっとしてんのよ、水琴」
    私市 水琴:「…………はい。帰ります」
    于 幽悧:「ん」
    于 幽悧:頷き、それから、
    マリー・オリヴィエ:「ふむ、お友達か」
    私市 水琴:ぎぎぎ、と抱き締めていた腕をぎこちなく解く。
    マリー・オリヴィエ:「今日は良い事ばかりだったな」
    于 幽悧:マリー・オリヴィエの顔を見て──それが〝王殺し〟の今の姿と知ってか知らずか
    于 幽悧:「そうよ」
    于 幽悧:「……まぁ、あんたはあの男よりだいぶまともそうだし」
    于 幽悧:「大目に見てあげる」
    マリー・オリヴィエ:「ミコのことをよろしくね」親し気に愛称で呼び、ひらりと手を振る。
    于 幽悧:「ほら、水琴」
    于 幽悧:……せわしなく、再び店外へ。
    私市 水琴:引かれるがままに、扉に手を掛けて。
    私市 水琴:「……また、明日。おやすみなさい──いい夜を」
    私市 水琴:ぱたん。扉が、閉じる。
    私市 水琴:こうして──街に夜が満ちるより前に。それぞれの拠点に、帰っていく。
    私市 水琴:いずれまた出会う日には、きっと。
    私市 水琴:──それはまた、霧に閉ざされた世界にて。